JP4850876B2 - 光触媒担持体及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、排ガス等の気体やメカニカルシール廃水等の液体を浄化処理するフィルタ等として使用される光触媒担持体であって、水処理非酸化物系セラミックス製の基体に酸化チタン(TiO)光触媒を担持させてなる光触媒担持体及びこれを製造する方法に関するものである。
TiO光触媒担持体としては、一般に、基体表面に有機系又は無機系の接着剤や界面活性剤を適宜にブレンドしたTiOゾルにディップコーティングした上、これに適宜の乾燥処理又は熱処理等を施すことにより、基体表面にTiO光触媒層を接着固定したものが周知である。
しかし、このような一般的なTiO光触媒担持体は、基体とTiO光触媒層との接着強度が十分でなく、耐久性に問題があった。特に、水流との接触による負荷が大きい水浄化処理用フィルタとして使用する場合には、TiO光触媒層が剥がれ易く、長期に亘って良好な光触媒機能を発揮,維持することができない。すなわち、光触媒層が剥がれることにより光触媒機能が短期間のうちに低下,喪失する虞れがあった。なお、ディップコーティング材であるTiOゾルには、上記した如く、TiOゾルの安定性を高めるための界面活性剤や基体への接着性を高めるための接着剤が含まれているため、これらの界面活性剤や接着剤がTiO光触媒層の表面に滲出して、TiO光触媒層による光触媒機能(浄化機能)を低下させる虞れもある。
そこで、従来からも、TiO光触媒層の接着強度を向上させるべく、種々の提案がなされている。例えば、SiC基体の表面をSiO/Alの複合酸化物であるムライトとなし、その表面上にTiO光触媒層を一般的な方法で形成してAl/TiOの界面とすることによって、TiO光触媒層の接着強度を高めるようにすること(例えば、特許文献1を参照)、又は基体をアモルファル過酸化チタンゾルであるペルオキソチタン酸水溶液にアナターゼ型TiO粒子を分散させたコーティング液にディッピングし、これを乾燥,焼成することによって、基体との濡れ性改善とTiO粒子間のバインダー的役割によりTiO光触媒層の密着性向上を図るようにすること(例えば、特許文献2を参照)が提案されている。
特開2003−053194号公報 特開2004−351381号公報
しかし、前者においては、数十nm程度と思われるSiCの自然酸化膜であるSiOとAl膜とで基体界面が構成され、その上面に50〜150μmのAl膜があり、更にその上面に酸化物とはいえ異物質であるTiO膜があるため、水浄化処理用フィルタのように負荷の大きな用途においてはTiO光触媒層の接着強度が十分であるとはいい難い。また、後者の場合には、TiO膜のクラック対策としては有効であると思われるが、SiCのような非酸化系セラミックスの基体に対してはTiO光触媒層の接着強度が十分ではない。このように、何れの場合にも、SiC等の非酸化系セラミックスからなる基体とTiO光触媒層との接着強度を、水浄化処理用フィルタのような負荷抵抗の大きな用途においては十分に確保することができない。
本発明は、非酸化系セラミックスからなる基体とTiO光触媒層との接着強度を、水浄化処理用フィルタのような負荷抵抗の大きな用途にも十分適用できる程度にまで向上させることができる光触媒担持体を提供すると共に、これを容易に製造することができる方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記の目的を達成すべく、非酸化物系セラミックスからなる基体と、これを大気中で加熱して酸化処理することによって基体表面に形成された酸化膜層と、この酸化膜層上に形成された当該酸化膜成分及びTiOからなる固溶体層と、この固溶体層上に形成されたTiO光触媒層とからなることを特徴とする光触媒担持体を提案する。好ましい実施の形態にあって、かかる光触媒担持体は、SiC等のSi質のセラミック基体と、基体表面に形成された酸化膜層たるSiO層と、SiO層上に形成されたSiO及びTiOの拡散層である固溶体層と、固溶体層上に形成されたTiO光触媒層とからなる。基体の形態は、当該光触媒担持体の用途に応じて適宜であり、水浄化処理用フィルタ等として使用する場合においては一般に多孔質体が好適する。酸化膜層の厚みは1〜10μmであることが好ましく、固溶体層の厚みは1〜10μmであることが好ましい。また、TiO光触媒層の厚みは1〜10μmであることが好ましい。かかる光触媒担持体は、負荷の大きな水浄化処理用フィルタ(例えば、メカニカルシールからの廃水(フラッシング水,クエンチング水等)の浄化処理装置用フィルタ)として、特に好適に使用することができる。
また、本発明は、このような光触媒担持体を好適に製造する方法を提案する。すなわち、本発明は、非酸化物系セラミックスからなる基体を大気中で加熱して酸化処理することによって基体表面に酸化膜層を形成する一次前処理工程と、酸化膜層が形成された基体を、酸化膜層上にTiOスラリをコーティングした上で、大気中で熱処理することにより、酸化膜層上に当該酸化膜成分及びTiOの固溶体層を形成する二次前処理工程と、固溶体層が形成された基体を、固溶体層上にTiO粉末の水スラリ(光触媒活性を低下させる虞れのある接着剤,分散剤等の添加剤を一切含まないもの)をコーティングした上で、熱処理することにより、固溶体層上にTiO光触媒層を形成する触媒担持処理工程とからなることを特徴とする光触媒担持体の製造方法を提案する。好ましい実施の形態にあって、かかる製造方法は、SiC等のSi質のセラミック基体(好ましくは多孔質体)を大気中において800〜1200℃(最適には1000℃)で加熱して酸化することによって、基体表面に酸化膜層であるSiO層を形成する一次前処理工程と、SiO層が形成された基体を、SiO層上にTiO濃度を0.5〜5%とするTiOゾル(接着剤,分散剤等の添加剤を含む市販のTiOゾルを希釈したものが使用できる)をコーティングした上で大気中において800〜1200℃(最適には1000℃)で熱処理することにより、SiO層上にSiO及びTiOの拡散層である固溶体層を形成する二次前処理工程と、固溶体層が形成された基体を、固溶体層上にTiO粉末を純水に分散させてなるTiOスラリをコーティングした上で、TiOの結晶形態がルチル型に転移しない条件(より好ましくは、TiOの結晶形態がルチル型に転移せず且つTiO結晶粒が肥大化することなく光触媒活性を最大限発揮されうる条件)で熱処理することにより、固溶体層上にTiO光触媒層を形成する触媒担持処理工程とからなる。触媒担持処理工程において使用するTiOスラリとしては、純水100部にTiO粉末5〜15部を分散させたものを使用することが好ましい。TiO粉末としては、例えば、一次粒子径21nm,比表面積50m/gのアナターゼ型を主成分とするものを使用することが好ましい。触媒担持処理工程における熱処理温度は、TiOの結晶形態がルチル型に転移する直前の温度(一般に、400〜700℃)に設定することが好ましく、最適には、TiOの結晶形態がルチル型に転移せず且つTiO結晶粒が肥大化することなく光触媒活性を最大限発揮されうる温度条件である600℃に設定しておくことが好ましい。
本発明の光触媒担持体によれば、基体とTiO光触媒層とを酸化膜層及び固溶体層を介して接着させており、これらの層相互の界面が一種の傾斜材組成となっているため、TiO光触媒層の接着強度を大幅に向上させ得て、大きな負荷がかかる水浄化処理用フィルタ等の用途においても、長期に亘ってTiO光触媒層の剥離を防止しつつ良好な光触媒機能を発揮させることができる。しかも、TiO光触媒層が接着剤,分散剤の添加剤を含有しないことから、TiO光触媒層形成時の熱処理温度を適正に設定することにより、優れた光触媒活性を発揮することができる。また、本発明の方法によれば、このような光触媒担持体を容易且つ良好に製造することができる。
実施例として、図1に示す如く、SiC多孔質材からなる基体Aと、その表面に形成された酸化膜層であるSiO層Bと、SiO層B上に形成されたSiO及びTiOの拡散層である固溶体層Cと、固溶体層C上に形成されたTiO光触媒層Dとからなる光触媒担持体E1〜E3を製作した。
すなわち、実施例1として、次のような前処理工程及び光触媒担持工程により光触媒担持体E1を製作した。
(一次前処理工程)
基体Aを大気中で1000℃,1時間の条件で加熱して酸化することにより、基体Aの表面にSiO層を形成した。基体AとSiO層Bとの境界にはSiC酸化拡散層aが形成されており、SiO層Bは自然酸化膜に比して強固なものとなっている。
(二次前処理工程)
上記のように酸化処理された基体Aを、SiO層B上にTiOスラリをディップコーティング,乾燥した上で、大気中で1000℃,1時間の条件で熱処理して、SiO層B上にSiO及びTiOが拡散する固溶体層Cを形成した。TiOスラリとしては、TiO濃度10%の市販TiOゾル(テイカ株式会社製「TKC−303」)をTiO濃度が2%となるように希釈したものを使用した。
(光触媒担持工程)
固溶体層Cが形成された基体Aを、固溶体層C上にTiOスラリをディップコーティング,乾燥した上で、600℃,1時間の条件で熱処理して、固溶体層C上にTiO光触媒層Dが形成された光触媒担持体E1を得た。TiOスラリは、一次粒子径21nm,比表面積50m/gのルチル型を含みアナターゼ型を主成分とするTiO粉末を純水に分散させた水スラリであり、TiO粉末30gを純水270gに添加してボールミル(又はビーズミル)により16時間攪拌することによって得られたものである。なお、TiO粉末についてX線回折パターン(X線:Cu/30kV/30mA,ゴニオメータ:RINT2000広角ゴニオメータ,アタッチメント:標準試料ボルダー,フィルタ:不使用,インシデントノモクロ:不使用,カウンタモノクロメータ:固定モノクロメータ,発散スリット:1°,発散縦制限スリット:10.00mm,散乱スリット:1°,受光スリット:0.15mm,モノクロ受光スリット:なし,カウンタ:シンチレーションカウンタ,走査モード:連続,スキャンスピード:2.000°/min,サンプリング幅:0.020°,走査軸:2θ/θ,走査範囲:10.000〜90.000°,θオフセット:0.000°)を測定したところ、図2に示す如く、熱処理後のX線回折パターン(同図(A))と熱処理前のX線回折パターン(同図(B))とは殆ど変化がなく、上記温度(600℃)の熱処理によってはTiO結晶子が増大しないことが確認されている。
実施例2として、光触媒担持工程における熱処理条件を400℃,1時間とした点を除いて実施例1と同一の工程により、光触媒担持体E2を得た。
実施例3として、光触媒担持工程における熱処理条件を700℃,1時間とした点を除いて実施例1と同一の工程により、光触媒担持体E3を得た。
また、比較例として、次のような光触媒担持体E4〜E9を製作した。なお、各光触媒担持体E4〜E9における基体は実施例1〜3と同一のものが使用されている。
すなわち、比較例1として、基体をTiOゾルにディッピング,乾燥した上、400℃,1時間の条件で熱処理することによって、基体表面にTiO光触媒層が形成された光触媒担持体E4を得た。TiOゾルとしては、TiO濃度10%の市販TiOゾル(テイカ株式会社製「TKC−303」)を使用した。
比較例2として、基体表面にTiOゾルをディップコーティングする前に基体を大気中400℃で酸化処理した点を除いて、比較例1と同一工程により光触媒担持体E5を得た。
比較例3として、一次前処理及び二次前処理を行わない点を除いて実施例1と同一の工程(光触媒担持工程)により光触媒担持体E6を得た。
比較例4として、二次前処理を行わない点を除いて実施例2と同一の工程(二次前処理工程及び光触媒担持工程)により光触媒担持体E7を得た。
比較例5として、二次前処理を行わない点を除いて実施例1と同一の工程(二次前処理工程及び光触媒担持工程)により光触媒担持体E8を得た。
比較例6として、二次前処理を行わない点を除いて実施例3と同一の工程(二次前処理工程及び光触媒担持工程)により光触媒担持体E9を得た。
上記のようにして得られた各光触媒担持体E1〜E9について、TiO光触媒層の接着強度ないし光触媒性能を比較,確認すべく、次のような超音波試験及び脱色試験を行った。
すなわち、超音波試験においては、各光触媒担持体E1〜E9から縦横60mm,厚み30mの正方形試験片を採取して、これをビーカ(容量500mL)内の水(400mL)にいれ、このビーカに超音波洗浄機を使用して30分間超音波(周波数28kHz)を印加し、各試験片におけるTiO光触媒層の剥離量を測定した。剥離量は、超音波試験前後の試験片重量差から剥離重量(=試験前の試験片重量−試験後の試験片重量)を求めて、試験前の試験片重量に対する比率(=(剥離重量/試験前の試験片重量)×100%)で示したものである。その結果は、表1に示す通りであった。
表1に示す超音波試験結果から理解されるように、実施例の光触媒担持体E1〜E3は、比較例の光触媒担持体E4〜E9の何れに比しても、剥離量が極めて少なく、特に光触媒担持工程における熱処理温度を600℃とした実施例1の光触媒担持体E1においては光触媒層Dの剥離は認められなかった。また、比較例1〜3の光触媒担持体E4〜E6と比較例4〜6の光触媒担持体E7〜E9との比較及び比較例4〜6の光触媒担持体E7〜E9と実施例1〜3の光触媒担持体E1〜E3との比較から、前処理工程が光触媒層の接着強度向上に極めて有効であることが理解される。
また、走査型電子顕微鏡(SEM)により超音波試験後の各試験片について観察したところ、比較例の光触媒担持体E4〜E9では、程度の差はあるものの、何れもTiO光触媒層表面にクラックが生じており、TiO光触媒層が剥離して基体骨格が露出している部分が認められたが、実施例1〜3の光触媒担持体E1〜E3では、このようなクラックや基体骨格の露出は認められなかった。
脱色試験では、濃度7.5ppmのメチレンブルー水溶液100Lを収容する原水タンクと水浄化装置とを連結する循環水路において、マクネットポンプによりメチレンブルー水溶液を循環させ、水浄化装置から原水タンクへの返戻水の透過率(メチレンブルー吸収波長665nmでの透過率)が90%となる(メチレンブルー水溶液が目視でほぼ透明となる)までの時間(脱色時間)を測定した。水浄化装置は、水浄化処理用フィルタである光触媒担持体を充填した9本の水路管(呼び径1インチ,長さ714mmのPFAチューブであって、UV照度計測定で波長254nmのUV光を約70%透過するUV光高透過性チューブ)を16本のUVランプ(20W)により照射するようにしたものであり、メチレンブルー水溶液が水路管内の光触媒担持体を通過する間において浄化処理(脱色処理)されるように構成されている。透過率測定器としては、セントラル化学(株)製の可視・紫外分光光度計「DR/4000U」を使用した。
而して、脱色試験は、各光触媒担持体E1〜E9を上記各水路管内に充填した上、メチレンブルー水溶液の循環流量を異にして3回に分けて行い、第1回目の脱色試験ではメチレンブルー水溶液の循環流量を5L/minとして、第2回目の脱色試験では当該循環流量を第1回目の2倍(10L/min)として、更に第3回目の脱色試験では当該循環流量を第1回目と同一(5L/min)として、夫々脱色時間を測定した。また、各脱色試験後において、水路管から光触媒担持体を取り出して重量を測定することによって、TiO光触媒層の累積剥離量を求めた。すなわち、累積剥離量は、第1回目の脱色試験については((第1回目の脱色試験前の光触媒担持体重量−第1回目の脱色試験後の光触媒担持体重量)/第1回目の脱色試験前の光触媒担持体重量)×100%)であり、第2回目の脱色試験については((第1回目の脱色試験前の光触媒担持体重量−第2回目の脱色試験後の光触媒担持体重量)/第1回目の脱色試験前の光触媒担持体重量)×100%)であり、第3回目の脱色試験については((第1回目の脱色試験前の光触媒担持体重量−第3回目の脱色試験後の光触媒担持体重量)/第1回目の脱色試験前の光触媒担持体重量)×100%)である。
脱色試験の結果は表1に示す通りであり、実施例の光触媒担持体E1〜E3では、循環流量の変化に拘わらずTiO光触媒層が剥離されず、脱色時間も殆ど変化がなかった。これに対して、比較例の光触媒担持体E4〜E9では、累積剥離量が脱色試験回数に応じて増加しており、脱色時間も脱色試験を重ねるに従って増大している。このことからも、超音波長試験の結果と同様に、前処理工程が光触媒機能向上に極めて有効であることが理解される。特に、実施例の光触媒担持体E1〜E3と比較例の光触媒担持体E4,E5とで第1回目の脱色時間が大きく異なるのは、光触媒担持体E4,E5においてTiO光触媒層形成に接着剤,分散剤等の添加剤を含むTiOゾルを使用したことによるものであり、第2回目及び第3回目の脱色時間が実施例の光触媒担持体E1〜E3において殆ど変化がないのに対し比較例の光触媒担持体E4〜E9では脱色試験を重ねるに従って増大しているのは、TiO光触媒層の剥離によるものであると考えられる。なお、脱色試験後の光触媒担持体E1〜E9についてSEM観察したところ、超音波試験後のSEM観察結果と一致した。
Figure 0004850876
本発明に係る光触媒担持体の一例(実施例1〜3)を示す要部の模式的断面図である。 実施例1の光触媒担持工程における熱処理前後のX線回折パターンである。
符号の説明
A 基体
a SiC酸化拡散層
B 酸化膜層(SiO層)
C 固溶体層
D TiO光触媒層
E1 光触媒担持体
E2 光触媒担持体
E3 光触媒担持体

Claims (7)

  1. 非酸化物系セラミックスからなる基体と、これを大気中で加熱して酸化処理することによって基体表面に形成された酸化膜層と、この酸化膜層上に形成された当該酸化膜成分及びTiOからなる固溶体層と、この固溶体層上に形成されたTiO光触媒層とからなることを特徴とする光触媒担持体。
  2. Si質のセラミック基体と、基体表面に形成された酸化膜層たるSiO層と、SiO層上に形成されたSiO及びTiOの拡散層である固溶体層と、固溶体層上に形成されたTiO光触媒層とからなることを特徴とする、請求項1に記載する光触媒担持体。
  3. 固溶体層の厚みが1〜10μmであることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載する光触媒担持体。
  4. 水浄化処理用フィルタとして使用されるものであることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れかに記載する光触媒担持体。
  5. 請求項1〜請求項4の何れかに記載する光触媒担持体を製造する方法であって、
    非酸化物系セラミックスからなる基体を大気中で加熱して酸化処理することによって基体表面に酸化膜層を形成する一次前処理工程と、酸化膜層が形成された基体を、酸化膜層上にTiOスラリをコーティングした上で、大気中で熱処理することにより、酸化膜層上に当該酸化膜成分及びTiOの固溶体層を形成する二次前処理工程と、固溶体層が形成された基体を、固溶体層上にTiO粉末の水スラリをコーティングした上で、熱処理することにより、固溶体層上にTiO光触媒層を形成する触媒担持処理工程とからなることを特徴とする光触媒担持体の製造方法。
  6. Si質のセラミック基体を大気中において800〜1200℃に加熱して酸化処理することによって、基体表面に酸化膜層であるSiO層を形成する一次前処理工程と、SiO層が形成された基体を、SiO層上にTiO濃度を0.5〜5%とするTiOゾルをコーティングした上で、大気中において800〜1200℃で熱処理することにより、SiO層上にSiO及びTiOの拡散層である固溶体層を形成する二次前処理工程と、固溶体層が形成された基体を、固溶体層上にTiO粉末を純水に分散させてなるTiOスラリをコーティングした上で、TiOの結晶形態がルチル型に転移しない条件で熱処理することにより、固溶体層上にTiO光触媒層を形成する触媒担持処理工程とからなることを特徴とする、請求項5に記載する光触媒担持体の製造方法。
  7. 触媒担持処理工程における熱処理温度が400〜700℃であることを特徴とする、請求項5又は請求項6に記載する光触媒担持体の製造方法。
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