JP5522289B2 - 除湿装置 - Google Patents
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Description
本発明は、室内空気を除湿する除湿機に関するものである。
従来、この種の除湿装置は、空気中の水分を吸着した除湿ローターを加熱して高温高湿状態の空気となし、この空気を熱交換器に通して結露水を回収するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、その除湿装置について、図16を参照しながら説明する。
図に示すように、本体101内には空気中の水分を吸着する除湿ローター102と、除湿ローター102を回転させる駆動手段103と、除湿ローター102から水分を放出させる発熱ユニット104と、この発熱ユニット104により除湿ローター102から放出された高温高湿空気を結露させる熱交換器105と、熱交換器105を通過した高温湿空気を発熱ユニット104に戻すダクト105aを内蔵している。発熱ユニット104除湿ローター102、熱交換器105、ダクト105aは仕切り板(図示せず)によって支持され、本体101内部に固定されている。第1送風手段107により発熱ユニット104、除湿ローター102、熱交換器105、ダクト105aの順序に通過する空気を閉循環させる閉循環風路aと、第2送風手段108により熱交換器105を冷却するとともに除湿ローター102に水分を吸着させて吹出口から乾燥空気を送出する風路bを形成している。なお閉循環風路aにおいて、熱交換器105内で結露を起こして生じた結露水は排水タンク109に貯えるようになっている。
また、この種の除湿装置は、除湿ローターに光触媒を担持して、吸着した有機成分を光触媒によって分解するものが知られている(例えば特許文献2参照)。
以下、その除湿装置について、図17を参照しながら説明する。
図に示すように、除湿ローター201は空気中の水分を吸着および放出するが、空気中の油煙や芳香剤や防虫剤が気化して、アセトンなどの有機成分が同時に除湿ローターに吸着すると、一部は放出されずに蓄積することがあり、これを防止するために除湿ローターに光触媒を担持し、かつ光触媒の励起手段を内蔵することにより、吸着した有機成分を光触媒によって分解するものである。
また、一般的に工場などに設置する工業用の除湿ローターでは、定期的に除湿ローターを水洗して有機成分を除去する方法や、除湿ローターが300℃以上の高温になるように、定期的に高温クリーニングを行うことで有機成分を除去する方法がとられている。
このような従来の除湿装置では、有機成分を除去するために除湿ローター自体に光触媒を担持するため、水分を吸脱着する除湿素子の量が減り、その結果、除湿性能を維持するためには、除湿ローターを大きくする必要があり、装置内部に励起手段も設けるために、除湿装置が複雑化するとともに、製造コストが高価になるという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、長期間運転で、除湿ローターに有機成分が蓄積されないようにして、除湿ローターの水分吸脱着性能の低下が改善され、除湿性能の低下を防ぐことができ、有機成分が蓄積した場合でも、蓄積程度を的確に検出して、容易に効率的に有機成分の除去ができる運転機能を搭載した除湿装置を提供することを目的としている。
上記した目的を達成するために、本発明が講じた第1の課題解決手段は、本体内部に、空気中の水分を吸着する除湿ローターと、前記除湿ローターを回転させる駆動手段と、前記除湿ローターを加熱して水分を放出させる発熱手段と、前記発熱手段により前記除湿ローターから放出された高温高湿空気を結露させる熱交換器と、前記熱交換器を通過した高温高湿空気を前記発熱手段に戻すダクトと、前記発熱手段、除湿ローター、熱交換器、ダクトの順序に通過する空気を閉循環させる第1送風手段と、前記熱交換器を冷却するとともに前記除湿ローターに水分を吸着させて吹出口から乾燥空気を送出する第2送風手段と、前記発熱手段を保持する略扇形形状の箱体を有し、前記箱体には前記第1送風手段からの送風を取り込む空気入口部と、送風が前記発熱手段を通過し前記除湿ローターへ供給する略扇形形状の空気出口部を形成し、前記発熱手段は前記空気出口部を通して前記除湿ローターに対面する前後に複数層に配設された前電熱体と、後電熱体からなり、前記除湿ローターの加熱時には、前記前電熱体と前記後電熱体の出力は、操作部の入力に応じて制御され、前記除湿ローターに最も近い側の層である最前層の前記前電熱体に常に通電し、前記後電熱体は、通電がON、OFFに制御される構成としたものである。
本発明によれば、電熱体の出力を下げた運転モードであっても、最前層の電熱体が除湿ローターに定常的に輻射熱を供給することにより、除湿ローターに付着した空気中の有機成分を高温で除去しながら除湿運転を行うことができるため、長時間使用時において除湿ローターへの有機成分の蓄積を抑制し、除湿ローター自体の耐久性を向上することができ、新機構を本体に追加することなく、小型で安価に製造できる除湿装置を提供できる。
また、電熱体を折り返しの部分においては重なる配置としているので、最前層の電熱体の輻射熱に加えて、後方に設けた層状の電熱体が直接的に除湿ローターを加熱することができるので、除湿ローターに伝わる輻射熱量が増大して、放湿効率が向上するとともに、最前層の電熱体は、後方に設けた電熱体から受ける照射量が少なくなり、耐久性を向上することができる。
本発明の請求項1記載の除湿装置は、本体内部に、空気中の水分を吸着する除湿ローターと、前記除湿ローターを回転させる駆動手段と、前記除湿ローターを加熱して水分を放出させる発熱手段と、前記発熱手段により前記除湿ローターから放出された高温高湿空気を結露させる熱交換器と、前記熱交換器を通過した高温高湿空気を前記発熱手段に戻すダクトと、前記発熱手段、除湿ローター、熱交換器、ダクトの順序に通過する空気を閉循環させる第1送風手段と、前記熱交換器を冷却するとともに前記除湿ローターに水分を吸着させて吹出口から乾燥空気を送出する第2送風手段と、前記発熱手段を保持する略扇形形状の箱体を有し、前記箱体には前記第1送風手段からの送風を取り込む空気入口部と、送風が前記発熱手段を通過し前記除湿ローターへ供給する略扇形形状の空気出口部を形成し、前記発熱手段は前記空気出口部を通して前記除湿ローターに対面する前後に複数層に配設された前電熱体と、後電熱体からなり、前記除湿ローターの加熱時には、前記前電熱体と前記後電熱体の出力は、操作部の入力に応じて制御され、前記除湿ローターに最も近い側の層である最前層の前記前電熱体に常に通電し、前記後電熱体は、通電がON、OFFに制御される構成としたものであり、除湿運転時は弱運転から強運転のいずれの運転モードにおいても、除湿ローターに対して直近で輻射熱が大きい最前層の電熱体が発熱しているので、除湿ローターが回動しているときは、除湿ローターは吸着した水分を高温状態で放出するとともに、除湿ローターに吸着しやすい空気中の有機成分も、高温で気化して蓄積を防ぎながら除湿運転を行うことができるという作用を有する。
また、請求項2記載の除湿装置は、除湿ローターに対面して前後に複数層に配設された電熱体は、前後方向において互いに折り返しの部分においては重なる配置としたものであり、最前層の電熱体の輻射熱に加えて、後方に設けた層状の電熱体が直接的に除湿ローターを加熱することができるので、除湿ローターに伝わる輻射熱量が増大して、放湿効率が向上するとともに、最前層の電熱体は、後方に設けた電熱体から受ける照射量が少なくなり、耐久性を向上することができ、さらに発熱手段を通る空気は、最前層の電熱体または後方に設けた電熱体のどちらかの近傍を通過して、除湿ローターを均等に温風熱で加熱するという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1および図2に示すように、本体1内部に、空気中の水分を吸着および放出する除湿ローター2と、除湿ローター2を回転させる駆動手段3と、除湿ローター2から水分を放出させる発熱手段7を備えている。除湿ローター2は空気中の水分などを吸着する吸着材が担持された回転可能な円筒状のハニカムローターであり、図2の矢印方向に回転駆動されるとともに、軸方向に室内空気が通風されている。発熱手段7により除湿ローター2が加熱されて高温高湿空気が放出され、さらに熱交換器4を通過するときに高温高湿空気が冷却され、結露した水分は排水タンク13に貯蔵されるものである。ダクト4aは熱交換器4を通過したときに水分が除去された空気を発熱手段7に戻すものであり、第1送風手段5により発熱手段7、除湿ローター2、熱交換器4、ダクト4aの順序に空気を閉循環風路aで閉循環させている。風路bは室内から取り込んだ空気を第2送風手段6で熱交換器4を冷却するとともに、除湿ローター2に水分を吸着させて吹出口8から室内に乾燥空気を送出している。
図1および図2に示すように、本体1内部に、空気中の水分を吸着および放出する除湿ローター2と、除湿ローター2を回転させる駆動手段3と、除湿ローター2から水分を放出させる発熱手段7を備えている。除湿ローター2は空気中の水分などを吸着する吸着材が担持された回転可能な円筒状のハニカムローターであり、図2の矢印方向に回転駆動されるとともに、軸方向に室内空気が通風されている。発熱手段7により除湿ローター2が加熱されて高温高湿空気が放出され、さらに熱交換器4を通過するときに高温高湿空気が冷却され、結露した水分は排水タンク13に貯蔵されるものである。ダクト4aは熱交換器4を通過したときに水分が除去された空気を発熱手段7に戻すものであり、第1送風手段5により発熱手段7、除湿ローター2、熱交換器4、ダクト4aの順序に空気を閉循環風路aで閉循環させている。風路bは室内から取り込んだ空気を第2送風手段6で熱交換器4を冷却するとともに、除湿ローター2に水分を吸着させて吹出口8から室内に乾燥空気を送出している。
また、図3および図4に示すように、第1送風手段5は再生ファンモータ5aと再生ファン5bと、一面が開口している再生ケーシング5cと、この再生ケーシング5cの開口面を覆う金属製の再生ケーシング側板5dで構成されており、再生ケーシング5cの出口は発熱手段7に空気を供給する空気供給部5eである。発熱手段7は一面が開口している略扇形形状の箱体9に保持され、除湿ローター2に面して前後2層に配置されている前電熱体7a,後電熱体7bで構成されている。箱体9には除湿ローター2に高温空気を供給する略扇形穴の空気出口部10aを開口した蓋部10が嵌合され、長方形穴の空気入口部9aは第1送風手段5の空気供給部5eに連通して接続されている。第1送風手段5からの空気流は、再生ファン5bで送出されて、再生ケーシング5c内を通過し、空気入口部9aから箱体9内に入り、箱体9内で略直角に曲がり、後電熱体7bから前電熱体7aを通過して高温になった空気が、空気出口部10aから除湿ローター2の水分放出領域2aに供給されるものである。 また、図5に示すように、除湿装置の制御回路は、入力側に強・中・弱運転スイッチからなる操作部11と接続されたマイクロコンピュータ12を備えており、マイクロコンピュータ12は操作部11の入力に応じて、第2送風手段6の除湿ファンモータ6aと、第1送風手段5の再生ファンモータ5aと、除湿ローター2の駆動手段3の除湿ローターモータ3aと、発熱手段7の前電熱体7aおよび後電熱体7bの出力を制御するものである。
使用者が操作部11で強運転のスイッチを入れた場合、除湿装置の制御出力は、除湿ファンモータ6aは強ノッチでON、再生ファンモータ5aは強ノッチでON、除湿ローターモータ3aはON、発熱手段7は前電熱体7aがON、後電熱体7bがONに制御される。
また、使用者が操作部11で中運転のスイッチを入れた場合は、除湿ファンモータ6aは中ノッチでON、再生ファンモータ5aは強ノッチでON、除湿ローターモータ3aはON、発熱手段7は前電熱体7aがON、後電熱体7bがOFFに制御される。
また、使用者が操作部11で弱運転のスイッチを入れた場合は、除湿ファンモータ6aは弱ノッチでON、再生ファンモータ5aは強ノッチでON、除湿ローターモータ3aはON、発熱手段7は前電熱体7aがON、後電熱体7bがOFFに制御される。
上記構成により、前電熱体7aはいずれの運転モードでも通電され、また前電熱体7aは除湿ローター2に対して直近に位置しているので、輻射熱を最も効果的に除湿ローター2に放出することができ、除湿ローター2の水分放出領域2aにおいて、除湿ローター2は常に高温300℃以上で水分を放出することができる。このことにより、いずれの運転モードで運転しても、除湿ローター2に吸着された空気中の有機成分も、300℃以上の高温で気化して分離されつつ除湿運転を行うことができる。
このように、長時間使用時において除湿ローター2に有機成分が蓄積されにくいため、除湿ローター2の除湿性能の低下を防ぐことができ、さらに有機成分が吸着することによる除湿ローター2自体の耐久性劣化を防ぐことができる。また、従来例に示した除湿ローターに触媒を担持して励起手段を用いた有機成分の除去方法に比べて、高価な触媒や励起手段が不要であり、簡単な構成で安価な除湿ローターを使用することができ、容易に有機成分の除去ができる除湿装置を提供できる。
また、図3および図6に示すように、除湿装置の箱体9と第1送風手段5を接続する構成において、抵抗板5fは、再生ケーシング側板5dの端部を折曲加工することにより設け、また空気供給部5eの風路を一部遮蔽するように、通風用の間隔を設けて平行に配列された格子枠5hを備えている。
上記構成により、発熱手段7に空気が供給されるときに、抵抗板5fの格子枠5hの圧損によって空気量が制限されるので、発熱手段7を通って除湿ローター2に供給される温風熱をさらに高温にできるとともに、格子枠5hによって空気を整流することができ、発熱手段7に整流された空気が供給されるので、除湿ローター2に高温の温風熱が均一の風量で供給されるため、除湿ローター2全体的に有機成分が蓄積しにくくなり、長期間使用時の除湿性能の低下を改善することができる。また、発熱手段7の出力が大きい強運転時や、再生ファンモータ5aがロックして止まる不具合が発生した場合に、発熱手段7の輻射熱から抵抗板5fで合成樹脂性の空気供給部5eを保護することができ、安全性を向上することができるとともに、別部品を用いずに再生ケーシング側板5dの部品のみで可能となり、部品点数を削減することができる。
また、図7に示すように、抵抗板5fを前電熱体7aに直面するように空気供給部の開口面に対して傾斜して設けるものであり、箱体9と第1送風手段5の接続において、抵抗板5fは再生ケーシング側板5dの端部を折曲加工することで、再生ケーシング5cの空気供給部5eの一部を覆うとともに、風路の前電熱体7aに直面するように傾斜をつけた形状としている。
上記構成により、再生ファンモータ5aによって送出された空気が前電熱体7aに供給されるときに、抵抗板5fが風向板として働き、空気は後電熱体7b方向に集中して供給され、電熱体7bを経由して電熱体7aを通り、最終的に除湿ローター2に供給される。このとき、送出された空気は、破線矢印のような漏れやすい、除湿ローター2と近接した前電熱体7a近傍を通ることがないので、前電熱体7aからの温風熱を増大することができる。
また、除湿ローター2以外に流れる空気の漏れ量を低減できるため、除湿ローター2に吸着する有機成分を気化して分離しやすくできるとともに、除湿ローター2に伝わる加熱量が増えて、除湿性能を向上することができる。
また、図8に示すように前電熱体7aと後電熱体7bが前後方向において互いに重ならない配置としとすることにより、後電熱体7bは前電熱体7aの間から除湿ローター2を加熱できるようにしている。また、このとき発熱手段7を通る空気は、前電熱体7aか後電熱体7bのどちらかの近傍を通過して除湿ローター2に供給される構成となるものである。
上記構成により、前電熱体7aの輻射熱に加えて、後電熱体7bが直接的に除湿ローターを加熱することができるので、運転モードを強運転としたときは、除湿ローター2に伝わる輻射熱量が増大して、放湿効率が向上するとともに、前電熱体7aは後電熱体7bから受ける照射量が少なくなり、耐久性を向上することができる。また、発熱手段7を通る空気は、前電熱体7aか後電熱体7bのどちらか1本の周囲を通って除湿ローター2に供給され、除湿ローター2に略均一の温風熱を供給できるため、前述の輻射熱量が増大する作用と相まって、除湿ローター2の表面温度を高温に保つことができ、除湿素子に付着した有機成分などが蓄積しないように確実に分離することができる。
また、図9に示すように、金属製の再生ケーシング側板5dに、除湿ローター2の表面に近接する突起支持部5gを一体に形成し、この突起支持部5gに支持されるように、周囲の温度を検知できる温度検知手段14を取り付け、除湿ローター2が室内空気から水分を吸着する風路bにおいて、除湿ローター2の後流側に温度検知手段14が設置されている。
また、図10に示すように、温度検知手段14としてローター温度サーミスタ14aが取付けられたものである。ローター温度サーミスタ14aはマイクロコンピュータ12の入力側に設けられ、マイクロコンピュータ12は発熱手段7の出力が最低である弱運転と中運転時において、ローター温度サーミスタ14aの検出温度がしきい値を超えたときに、後述する運転条件で所定時間だけタイマー運転を行なうことにより、除湿ローター2の水分放出領域2aの温度を400℃以上に上昇して、除湿ローター2に付着した有機成分を分離するものである。
また、図11はローター温度サーミスタ14aの検出温度y1と運転時間tとの関係を表した弱・中運転のグラフである。図11(イ)に示すように、除湿ローター2に有機成分の蓄積がない場合は、ローター温度サーミスタ14aの検出温度y1は、しきい値Yを超えることなく、弱・中運転を継続する。しかし、発熱手段7の出力が最低である弱運転または中運転の長期間運転を続けた場合に、空気中の有機成分が多量に存在するなどの周囲条件によっては、除湿ローター2に吸着する有機成分の分離が不充分となることがあり、除湿ローター2にわずかに残った有機成分が長期間の運転で蓄積されていくと、蓄積した有機成分の影響で除湿ローター2の水分吸着量ならびに水分放出量が低減し、除湿ローター2から放出する気化熱が低減することで、発熱手段7を回動通過後の除湿ローター2の輻射熱と温風熱が増大し、図11(ロ)に示すように、ローター温度サーミスタ14aの検出温度y1が、しきい値Yを超えることになる。このとき、マイクロコンピュータ12によって通常の除湿運転から有機物除去運転に移行する。有機物除去運転とは除湿ローター2の水分放出領域2aの温度を400℃以上に上げる運転条件で、設定時間Tの間だけタイマー運転を行なうものである。有機物除去運転の終了後は、通常の除湿運転となる弱・中運転に戻り、除湿ローター2に吸着した大部分の有機成分は放出されて、ローター温度サーミスタ14aの検出温度y1は、有機成分の蓄積がない弱・中運転時と同等のレベルの温度まで低下する。
また、図12は有機物除去運転に移行するときの一例を示した動作フロー図であり、ローター温度サーミスタ14aの検出温度y1のしきい値Yを超えたときに、再生ファンモータ5aの送風量を低減して運転するものである。
まず使用者が除湿装置の運転モードを強運転に設定すると、マイクロコンピュータ12は運転モードを読込み、予め定められた運転条件で強運転を行う。つぎに除湿装置の運転モードを弱運転または中運転に設定すると、再度運転モードを読込み、ローター温度サーミスタ14aの検出温度y1を一定周期で読み込む。検出温度y1がローター温度サーミスタ14aのしきい値Yを超えた場合は、弱運転では有機物除去運転Aに、中運転では有機物除去運転Bに移行する。有機物除去運転Aでは、除湿ファンモータ6aは弱ノッチでON、再生ファンモータ5aは弱ノッチでONに変更になり、除湿ローターモータ3aはON、発熱手段7は前電熱体7aがONに制御される。有機物除去運転Bでは、除湿ファンモータ6aは中ノッチでON、再生ファンモータ5aは弱ノッチでONに変更になり、除湿ローターモータ3aはON、発熱手段7は前電熱体7aがONに制御される。どちらの有機物除去運転も、他の出力は変動させないで再生ファンモータ5aの出力を低くすることで、発熱手段7に供給される空気量が低下し、発熱手段7から除湿ローター2に供給される温風熱が高温になることで、除湿ローター2の水分放出領域2aの温度を表面中心に400℃以上に上昇することができ、除湿ローター2の主に表面部分に蓄積されている有機成分を気化して分離するとともに、除湿ローター2の水分放出も同時に行なうので、除湿運転も同時に継続して行なうことができる。どちらの有機物除去運転も、有機物除去運転時間t1を一定周期で読込み、設定時間Tを過ぎると弱または中運転に戻る構成となっている。
このような構成にすることで、弱運転または中運転で空気中の有機成分が多量に存在する周囲条件などで運転を長期間続けることにより、除湿ローター2に有機成分が蓄積された場合に、再生ファンモータ5aの出力を低くした有機物除去運転A・Bを行うことにより、除湿ローター2の主に表面部分に蓄積されている有機成分の除去を、使用者に意識させることなく、通常の除湿運転を行ないながら自動的に実施することができるものである。
また、図13は有機物除去運転に移行するときの他の一例を示した動作フロー図であり、ローター温度サーミスタ14aの検出温度y1のしきい値Yを超えたときに、除湿ファンモータ6aの送風量を低減して運転するものである。まず使用者が除湿装置の運転モードを強運転に設定すると、マイクロコンピュータ12は運転モードを読込み、予め定められた運転条件で強運転を行なう。
つぎに除湿装置の運転モードを弱運転または中運転に設定すると、マイクロコンピュータ12はローター温度サーミスタ14aの検出温度y1を一定周期で読み込む。ローター温度サーミスタ14aのしきい値Yを検出温度y1が超えたときに、弱・中運転のどちらにおいても有機物除去運転Cに移行する。有機物除去運転Cでは、除湿ファンモータ6aは最弱ノッチでON、再生ファンモータ5aは強ノッチでON、除湿ローターモータ3aはON、発熱手段7は前電熱体7aがONに設定されて運転する。他の出力は変動させないで除湿ファンモータ6aの出力を最低出力とすることで、除湿ローター2の水分吸着量が低下し、除湿ローター2の水分放出領域2aの水分放出による気化熱の放出が減ることによって、除湿ローター2の水分放出領域2aの温度が内部中心に400℃以上に上昇するため、除湿ローター2の主に内部に蓄積されている有機成分を気化して除去するとともに、除湿ローター2の水分放出も同時に行なうので、除湿運転も同時に継続して行なうことができる。有機物除去運転移行後は、有機物除去運転時間t1を一定周期で読込み、設定時間Tを過ぎると、弱または中運転に戻る構成となっている。
このような構成にすることで、弱運転または中運転で空気中の有機成分が多量に存在する周囲条件などで運転を長期間続けることにより、除湿ローター2に有機成分が蓄積された場合に、ファンモータ6aの出力を低くした有機物除去運転Cを行うことにより、除湿ローター2の主に内部部分に蓄積されている有機成分の除去を、使用者に意識させることなく、通常の除湿運転を行ないながら自動的に実施することができるものである。
また、図14は有機物除去運転に移行するときの、さらに他の一例を示した動作フロー図であり、ローター温度サーミスタ14aの検出温度y1のしきい値Yを超えたときに、発熱手段7の出力を最大にして、除湿ファンモータ6aの出力を変動して運転するものである。まず使用者が除湿装置の運転モードを強運転に設定すると、マイクロコンピュータ12は運転モードを読込み、予め定められた運転条件で強運転を行なう。
つぎに除湿装置の運転モードを弱運転または中運転に設定すると、マイクロコンピュータ12はローター温度サーミスタ14aの検出温度y1を一定周期で読み込む。検出温度y1がローター温度サーミスタ14aのしきい値Yを超えた時に、弱運転と中運転のどちらにおいても有機物除去運転Dに移行する。有機物除去運転Dでは、除湿ファンモータ6aは中ノッチでON、再生ファンモータ5aは強ノッチでON、除湿ローターモータ3aはON、発熱手段7は前電熱体7aと後電熱体7bがONに設定されて運転される。発熱手段7の出力を最大にして、除湿ファンモータ6aの出力を変動することで、除湿ローター2の水分放出領域2aの温度を全体的に400℃以上に上げ、除湿ローター2全体に蓄積されている有機成分を短時間で除去するとともに、除湿ローター2から水分の放出も同時に行なうことができるので、除湿運転も同時に継続して行なうことができる。有機物除去運転移行後は、有機物除去運転時間t1を一定周期で読込み、設定時間Tを過ぎると、弱または中運転に戻る構成となっている。 このような構成にすることで、弱運転または中運転で空気中の有機成分が多量に存在する周囲条件などで運転を長期間続けることにより、除湿ローター2に有機成分が蓄積された場合に、発熱手段7は前電熱体7aと後電熱体7bをONにして、除湿ファンモータ6aは中ノッチでONに設定した有機物除去運転Dを行うことにより、除湿ローター2全体に蓄積されている有機成分の除去を、使用者に意識させることなく、通常の除湿運転を行ないながら短時間で実施することができ、除湿性能の低下を防止することができるものである。
また、図9および図15に示すように、金属製の再生ケーシング側板5dに一体に形成された突起支持部5gに、温度検知手段14としてローター温度ヒューズ14bを取り付け、ローター温度ヒューズ14bは除湿ローター2の表面に近接するとともに、除湿ローター2が室内空気から水分を吸着する風路bにおいて、除湿ローター2の後流側に位置するものである。また、ローター温度ヒューズ14bは発熱手段7と直列に接続されており、このローター温度ヒューズ14bは周囲温度が許容温度以上のとき、ローター温度ヒューズ14bの内部が溶断して発熱手段7への通電を停止する構成になっている。
このような構成にすることで、長期間使用後などで除湿ローター2の除湿素子の劣化が非常に大きいときや除湿ローター2に蓄積される有機成分が多量のときは、発熱手段を回動通過後の除湿ローター2の輻射熱と温風熱が大幅に上昇し、除湿ローター2近傍の合成樹脂に除湿ローター2の高熱が伝わる前に、ローター温度ヒューズ14bの内部が溶断し、発熱手段7の出力を停止できることで、除湿ローター近傍の合成樹脂を保護することができ、長期間使用時での安全性を向上した除湿装置を提供できる。
本発明の除湿装置は、有機成分の吸着程度を的確に検出する対策を施し、通常運転中に効率的に除去することができる小型な安価で使用勝手が良い除湿性能に優れる効果があり、家庭用はもとより、工場などに設置する工業用の除湿装置にも利用可能である。
1 本体
2 除湿ローター
3 駆動手段
3a 除湿ローターモータ
4 熱交換器
4a ダクト
5 第1送風手段
5a 再生ファンモータ
5b 再生ファン
5c 再生ケーシング
5d 再生ケーシング側板
5e 空気供給部
5f 抵抗板
5g 突起支持部
5h 格子枠
6 第2送風手段
6a 除湿ファンモータ
7 発熱手段
7a 前電熱体
7b 後電熱体
8 吹出口
9 箱体
9a 空気入口部
10 蓋部
10a 空気出口部
11 操作部
12 マイクロコンピュータ(制御部)
14 温度検知手段
14a ローター温度サーミスタ(サーミスタ)
14b ローター温度ヒューズ(温度ヒューズ)
2 除湿ローター
3 駆動手段
3a 除湿ローターモータ
4 熱交換器
4a ダクト
5 第1送風手段
5a 再生ファンモータ
5b 再生ファン
5c 再生ケーシング
5d 再生ケーシング側板
5e 空気供給部
5f 抵抗板
5g 突起支持部
5h 格子枠
6 第2送風手段
6a 除湿ファンモータ
7 発熱手段
7a 前電熱体
7b 後電熱体
8 吹出口
9 箱体
9a 空気入口部
10 蓋部
10a 空気出口部
11 操作部
12 マイクロコンピュータ(制御部)
14 温度検知手段
14a ローター温度サーミスタ(サーミスタ)
14b ローター温度ヒューズ(温度ヒューズ)
Claims (2)
- 本体内部に、空気中の水分を吸着する除湿ローターと、前記除湿ローターを回転させる駆動手段と、前記除湿ローターを加熱して水分を放出させる発熱手段と、前記発熱手段により前記除湿ローターから放出された高温高湿空気を結露させる熱交換器と、前記熱交換器を通過した高温高湿空気を前記発熱手段に戻すダクトと、前記発熱手段、除湿ローター、熱交換器、ダクトの順序に通過する空気を閉循環させる第1送風手段と、前記熱交換器を冷却するとともに前記除湿ローターに水分を吸着させて吹出口から乾燥空気を送出する第2送風手段と、前記発熱手段を保持する略扇形形状の箱体を有し、前記箱体には前記第1送風手段からの送風を取り込む空気入口部と、送風が前記発熱手段を通過し前記除湿ローターへ供給する略扇形形状の空気出口部を形成し、前記発熱手段は前記空気出口部を通して前記除湿ローターに対面する前後に複数層に配設された前電熱体と、後電熱体からなり、前記除湿ローターの加熱時には、前記前電熱体と前記後電熱体の出力は、操作部の入力に応じて制御され、前記除湿ローターに最も近い側の層である最前層の前記前電熱体に常に通電し、前記後電熱体は、通電がON、OFFに制御される除湿装置。
- 除湿ローターに対面して前後に複数層に配設された電熱体は、前後方向において互いに折り返しの部分においては重なる配置とした請求項1記載の除湿装置。
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