JP5520155B2 - ゴムローラ及びゴムローラの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真複写装置、プリンター、静電記録装置などの画像形成装置に使用されるゴムローラに係り、特にローラゴムのズレをなくしたゴムローラ及びゴムローラの製造方法に関するものである。
画像形成装置は、図5に示すように回転する感光ドラム30の表面に帯電ローラ31で帯電させ、露光装置32により画像信号に対応した光を感光ドラム30に照射し、静電潜像を形成し、現像装置33のトナーを、現像ローラ34を介して感光ドラム30の接触部に移動させ、感光ドラム30の表面に形成された静電潜像部分にトナーを付着させ、これを、転写ローラ35で感光ドラム30に押圧された紙などの記録媒体36に静電力により転写し、その後、定着装置37にてトナーを熱や圧力により溶融・定着させるものである。また感光ドラム30に残ったトナーはクリーニングブレード38で掻き落として回収される。
この画像形成装置に使用される帯電ローラ31,現像ローラ34、転写ローラ35は、特許文献1〜5に示されるように主に三層構造で形成される。
図6は、三層構造のゴムローラ40を示したもので、シャフト41に、発泡弾性体としてのスポンジ層42が形成され、その外周に抵抗調整層としてのソリッド層43が形成され、さらにその外周に保護層としてのコート層44が形成されてゴムローラ40とされる。
このゴムローラ40を製造する際には、特許文献2に示されるように、スポンジ層42を押出機にてチューブ状に押し出すと共に、これを加硫し、その後、シャフトに圧入し、そのスポンジ層42の外周にソリッド層43とコート層44を塗工して製造したり、特許文献3に示されるようにスポンジ層42とソリッド層43を同時に押出で成形したり、或いは特許文献4,5に示されるように金型を用いてスポンジ層42とソリッド層43を成形することがなされている。
特開平8−234595号公報 特開2009−237532号公報 特開2009−80175号公報 特開2007−178752号公報 特開2007−264294号公報
しかしながら、特許文献4,5のように金型を用いてスポンジ層42とソリッド層43を成形したのでは、製造コストが高くなる問題がある。また特許文献3のようにスポンジ層42とソリッド層43を同時押出で形成したのでは、硬度ムラや抵抗値ムラが発生してしまう問題がある。
特許文献2は、スポンジ層42をチューブ状に押し出し、加硫させてシャフトに圧入する点で、製造コストもかからずに簡便に製造できるメリットがあるが、ソリッド層43を塗工で形成するには層厚を厚くすることは困難である。
そこでソリッド層43を押出機でチューブ状に成形し、これをシャフト41に圧入したスポンジ層42に被覆することが有望であるが、単に被覆しただけではソリッド層43のズレを防止することはできない。またズレを防止するためにスポンジ層42に接着剤を塗布してソリッド層43を被覆すれば、スポンジ層42とソリッド層43とが接着剤で接合されるため、ズレを防止できるが、接着剤が介在するために抵抗値にムラが生じる問題が発生する。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、シャフトに少なくとも、発泡ゴムからなるスポンジ層、ゴム又は樹脂からなるソリッド層が同心円状に順次形成されているゴムローラにおいて、ソリッド層のズレを防止できるゴムローラ及びゴムローラの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、シャフトに少なくとも、発泡ゴムからなるスポンジ層、ゴム又は樹脂からなるソリッド層が同心円状に順次形成されているゴムローラにおいて、前記スポンジ層と前記ソリッド層との間の静摩擦係数が3.0以上であることを特徴とするゴムローラである。
請求項2の発明は、チューブ状に形成された前記スポンジ層に前記シャフトが圧入され、前記スポンジ層の外周に、チューブ状に形成された前記ソリッド層が嵌め込まれていることを特徴とする請求項1に記載のゴムローラである。
請求項3の発明は、スポンジ層が、粘着性付与剤が添加された発泡ゴムで形成され、前記ソリッド層が、ゴムで形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のゴムローラである。
請求項4の発明は、スポンジ層が、粘着性付与剤が添加された発泡ゴムで形成され、前記ソリッド層が、樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のゴムローラである。
請求項5の発明は、スポンジ層が、発泡ゴムで形成され、前記ソリッド層が、粘着性付与剤が添加されたゴムで形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のゴムローラである。
請求項6の発明は、前記ソリッドゴム層の外周に、ウレタン樹脂からなるコート層が形成されていることを特徴とする請求項3又は5に記載のゴムローラである。
請求項7の発明は、シャフトに少なくとも、発泡ゴムからなるスポンジ層、ゴム又は樹脂からなるソリッド層を同心円状に順次形成するゴムローラの製造方法において、前記スポンジ層を、粘着性付与剤を添加した発泡ゴムを押出成形することによりチューブ状に形成し、前記ソリッド層を、ゴムを押出成形することによりチューブ状に形成し、チューブ状の前記スポンジ層に前記シャフトを圧入した後、前記スポンジ層の外周に、前記スポンジ層の外径よりも小さい内径を有する、チューブ状の前記ソリッド層を嵌め込んだことを特徴とするゴムローラの製造方法である。
請求項8の発明は、シャフトに少なくとも、発泡ゴムからなるスポンジ層、ゴム又は樹脂からなるソリッド層を同心円状に順次形成するゴムローラの製造方法において、前記スポンジ層を、粘着性付与剤を添加した発泡ゴムを押出成形することによりチューブ状に形成し、前記ソリッド層を、樹脂を押出成形することによりチューブ状に形成し、チューブ状の前記スポンジ層に前記シャフトを圧入した後、前記スポンジ層の外周に、前記スポンジ層の外径よりも小さい内径を有する、チューブ状の前記ソリッド層を嵌め込んだことを特徴とするゴムローラの製造方法である。
請求項9の発明は、シャフトに少なくとも、発泡ゴムからなるスポンジ層、ゴム又は樹脂からなるソリッド層を同心円状に順次形成するゴムローラの製造方法において、前記スポンジ層を、発泡ゴムを押出成形することによりチューブ状に形成し、前記ソリッド層を、粘着性付与剤を添加したゴムを押出成形することによりチューブ状に形成し、チューブ状の前記スポンジ層に前記シャフトを圧入した後、前記スポンジ層の外周に、前記スポンジ層の外径よりも小さい内径を有する、チューブ状の前記ソリッド層を嵌め込んだことを特徴とするゴムローラの製造方法である。
請求項10の発明は、前記ソリッド層の外周にウレタン樹脂を塗布し、前記ウレタン樹脂を前記ソリッド層に焼き付けることにより、前記ソリッド層の外周にコート層を形成することを特徴とする請求項7又は9に記載のゴムローラの製造方法である。
本発明によれば、たとえ、接着剤を塗布しなくても、ソリッド層のズレを防止できるという優れた効果を発揮するものである。
本発明の一実施の形態を示すゴムローラの断面図である。 本発明の他の実施の形態を示すゴムローラの断面図である。 本発明のゴムローラの製造工程を示す図である。 本発明において、ソリッド肉厚とアスカー硬度の関係を示す図である。 ゴムローラが使用される画像形成装置の概略を示す図である。 従来のゴムローラの断面図である。
以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明のゴムローラ10の断面図を示したものである。
図1において、粘着性を持たせた発泡ゴムがチューブ状に押出成形されたスポンジ層12にシャフト11が圧入され、そのスポンジ層12の外周が研磨され、そのスポンジ層12の周囲に、粘着性を持たせたゴムがチューブ状に押出成形されたソリッド層13が嵌め込まれ、そのソリッド層13の外周にコート層14を塗布、焼き付けしてゴムローラ10が製造される。このときソリッド層13は、押出成形した直後にスポンジ層12に嵌め込んでもよいし、事前に押出成形しておいたものをスポンジ層12に嵌め込んでもよい。
シャフト11は、例えば外径Φ25.0mmのパイプからなる。
スポンジ層12は、粘着性を持たせた発泡ゴム或いは非粘着性の発泡ゴムに導電性材料を添加した導電性ゴム又は半導電性ゴムからなる。当該発泡ゴムとしては、発泡NBR(ニトリルゴム)や発泡EPDM(エチレン−プロピレンゴム)などが使用できる。当該粘着性を持たせた発泡ゴムとしては、発泡NBR(ニトリルゴム)や発泡EPDM(エチレン−プロピレンゴム)などに、フェノール樹脂、クマロン樹脂、アセチレン樹脂、テルペン樹脂などの粘着性付与剤を添加したものが使用できる。スポンジ層12の厚さは、ソリッド層13との全体の厚さを5.5mmとしたとき、3.5〜4.5mmに形成される。スポンジ層12の抵抗値としては、5×106Ω程度とする。
ソリッド層13は、粘着性を持たせたゴム或いは非粘着性のゴムに導電性材料を添加した導電性ゴム又は半導電性ゴムからなる。当該ゴムとしては、NBR(ニトリルゴム)やEPDM(エチレン−プロピレンゴム)などが使用できる。当該粘着性を持たせたゴムとしては、NBR(ニトリルゴム)やEPDM(エチレン−プロピレンゴム)などに、フェノール樹脂、クマロン樹脂、アセチレン樹脂、テルペン樹脂などの粘着性付与剤を添加したものが使用できる。
スポンジ層12とソリッド層13は、少なくともいずれか一方が粘着性を有していればよく、スポンジ層12として粘着性を持たせた発泡ゴムを用いた場合には、ソリッド層13として粘着性を持たせていないゴムを用いてもよいし、ソリッド層として粘着性を持たせたゴムを用いた場合には、スポンジ層として粘着性を持たせていない発泡ゴムを用いてもよい。もちろん、スポンジ層12とソリッド層13は共に、粘着性を有していてもよい。
また、スポンジ層12とソリッド層13とは、スポンジ層12とソリッド層13とが接する部分の静摩擦係数が高ければよく、スポンジ層12の外周面やソリッド層13の内周面を粗くしたり、溝を形成したり、シボ加工したりするなどして静摩擦係数を高めてもよい。このソリッド層13の厚さは、このソリッド層13を転写ローラとして用いる場合には、その機能(転写ニップの確保)の関係上1.0〜2.0mmとするのが好ましい。ソリッド層13の抵抗値は、1×107Ω程度とするのが好ましい。
ソリッド層13のズレを防止するには、スポンジ層12とソリッド層13とのの間の静摩擦係数は3.0以上であるのがよい。
コート層14は、トナー、紙粉のクリーニング性向上のためとソリッド層13の保護のために被覆され、フッ素樹脂を含有したウレタン樹脂に適宜導電性材料を加え、これをソリッド層13の外周に厚さ5〜9μmで塗布し、ウレタン樹脂をソリッド層13に焼き付けることにより形成される。コート層14の抵抗値としては、1×108Ω程度とするのが好ましい。
図2は、本発明の他の実施の形態を示したものである。
図2におけるシャフト21、スポンジ層22としては、図1におけるシャフト11、スポンジ層12と同じものが用いられるが、ソリッド層13、コート層14の代わりに、ソリッド層にコート層の機能をも持たせたソリッド層23を用いる。ソリッド層23は、樹脂に導電性材料を添加した導電性樹脂又は半導電性樹脂からなる。当該樹脂としては、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド(2フッ化))、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミドなどが使用できる。当該樹脂からなるソリッド層23としては、たとえば、半導電性PFAチューブ(グンゼ社製)、半導電性PVDFチューブ(大倉工業社製)などが使用できる。
次に、本発明のゴムローラ10の製造方法を説明する。
スポンジ層12は、所定の径のマンドレル(金属シャフト)の外周にスポンジ層12のゴム組成物を同時押出し、所定の長さのきりたんぽ状に成形する。この成形品を蒸気釜に入れて発泡すると共に加硫を行う(当該加硫に代えて、マイクロ波による加熱を行ってもよいし、金型を用いたプレス成形(金型成形)を行ってもよい)。次に、マンドレルを抜き取り、チューブ状とし、これをローラ寸法に合った長さにカットしてスポンジチューブとする。このスポンジチューブにシャフト11を圧入する。この際、スポンジチューブの内径は、シャフト11の外径に対して70〜90%になるようにマンドレルの径を設定しておき、シャフト11に装着したときに、その収縮力によりスポンジチューブが保持される。このスポンジチューブを仕上げ研磨加工し、所定の外径のスポンジ層12とする。
ソリッド層13は、(スポンジ層12を成形する際に用いたマンドレル(金属シャフト)の径よりも大きな)所定の径のマンドレル(金属シャフト)の外周にソリッド層13のゴム組成物を同時押出し、所定の長さのきりたんぽ状に成形する。この成形品を蒸気釜に入れて加硫を行う(当該加硫に代えて、マイクロ波による加熱を行ってもよいし、金型を用いたプレス成形(金型成形)を行ってもよい)。次に、マンドレルを抜き取り、チューブ状とし、これをローラ寸法に合った長さにカットしてソリッドチューブとする。
図3は、シャフト11に挿入し、所定径に研磨加工したスポンジ層12にソリッドチューブ13aを嵌めてゴムローラ10を製造する工程を示したものである。
先ず図3(a)に示すように、スポンジ層12にシャフト11を圧入(挿入)した状態で、ソリッドチューブ13aを嵌め込むようにセットする。その状態で、図3(b)に示すようにソリッドチューブ13aの上端にキャップ15を被せ、ソリッドチューブ13aの下端から図示の矢印のようにエアーを注入することで、ソリッドチューブ13aを拡径させながらスポンジ層12に嵌め込む。
その後、ソリッドチューブ13aの表面を仕上げ研磨して、外径Φ38.2mmのソリッド層13を形成する(図3(c))。これにより外径Φ25.4mmのシャフト11に厚さ4.5mmのスポンジ層12が被覆され、そのスポンジ層12に、例えば厚さ1.9mmのソリッド層13が形成される。
コート層14は、ソリッド層13の仕上げ研磨の際に付着したゴムカスやホコリを除去した後、その表面にウレタン系塗料を5〜9μm厚で塗布し、これを高温で焼き付けて形成する。
その後、最終寸法となるように、スポンジ層12、ソリッド層13、コート層14の両端末をカットしてゴムローラ10とする。
さて図4は、ソリッド層の厚さ(mm)とゴムローラのアスカーC硬度(°)の関係を示したものである。
一般に転写ローラの硬度規格は、35°以上、45°以下であり、ソリッド層13の厚さが厚くなるとその硬度が高く、硬度規格35°以上、45°以下の範囲でのソリッド層13の厚さは0.5mm〜2.0mmの範囲となる。
また、本発明において、ソリッド層のズレに対しては、静摩擦係数が3.0以上であればよい。このためには、スポンジ層12とソリッド層13のうちの、少なくともいずれか一方に粘着性を持たせるのがよい。
次に、本発明の実施例1〜3を表1〜3に基づいて、比較例1〜6を表4〜6に基づいて説明する。
Figure 0005520155
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表1〜5において実施例1〜3(表1〜3)、比較例1,2(表4,5)は、スポンジ押出→シャフト挿入→スポンジ外周研磨→ソリッドチューブ被覆→ソリッドチューブ外周研磨→コート層塗布焼き付けで製造したものである。
また、表6において比較例3(表6)は、スポンジ押出→シャフト挿入→スポンジ外周研磨後のローラを金型にセットし、その金型にソリッド材を注入してソリッド層を製造したものであり、比較例4(表6)はスポンジ層とソリッド層を同時押出で製造したものであり、比較例5,6(表6)は、スポンジ押出、シャフト挿入、スポンジ外周研磨後にそのスポンジの外周に接着剤を塗布し、そのスポンジの外周にソリッドチューブを嵌め込んで接着被覆し、そのソリッドチューブの外周を仕上げ研磨して製造したものである。
実施例1〜3、比較例1,2は、スポンジ層とソリッド層の全体の厚さが5.5mmとなるようにスポンジ層とソリッド層の厚さを変えた。比較例3〜6は、スポンジ層の厚さを4.0mm、ソリッド層の厚さを1.5mmとした。
この結果、比較例3,4は、スポンジ層とソリッド層が金型成形や押出しで一体にされたものでズレの問題は生じなかったものの硬度ムラ、抵抗値ムラがあり、比較例5,6は、硬度ムラは生じないものの、抵抗値が高くなり、また抵抗値ムラが発生していた。
これに対して、実施例1〜3、比較例1,2は、硬度ムラ、抵抗値、抵抗値ムラがなく良好であった。
なお、表1〜6においては、「硬度」の項目では、ゴムローラの硬度が転写ローラの硬度規格内(アスカーC硬度が35°以上45°以下)であるものに○、転写ローラの硬度規格外であるものに×を付した。○または×の隣の括弧内の数字はアスカーC硬度(°)の値である。また、「硬度ムラ」の項目では、ゴムローラの硬度の最高値と最低値の間の幅が4°未満であるものに○、4°以上であるものに×を付した。また、「抵抗値」の項目では、ゴムローラの抵抗値が一般的な転写ローラの抵抗値規格内(1.6×107Ω以上4.0×107Ω以下)であるものに○、一般的な転写ローラの抵抗値規格外であるものに×を付した。また、「抵抗値ムラ」の項目では、ゴムローラの抵抗値の最高値と最低値の割合(最高値/最低値)が1.2未満であるものに○、1.2以上であるものに×を付した。
次に、ゴムローラを実機に適用してソリッド層のズレについて、一般的なコピー用紙である、大きさがA4判(210mm×297mm)、厚さ(坪量)が67g/m2のコピー用紙を用いて検討した。その結果、実施例1は、スポンジ層、ソリッド層として粘着性を持たせたNBRを用いており、スポンジ層とソリッド層の静摩擦係数が、4.5と高く、またスポンジ層とソリッド層の空回りトルクが98N・cm以上と高く、ズレが発生していないことが確かめられた。また、実施例2は、ソリッド層として粘着性を持たせたNBRを用いており、スポンジ層とソリッド層の静摩擦係数が、3.0と高く、またスポンジ層とソリッド層の空回りトルクが50N・cmと高く、ズレが発生していないことが確かめられた。また、実施例3は、スポンジ層として粘着性を持たせたNBRを用いており、スポンジ層とソリッド層の静摩擦係数が、3.0と高く、またスポンジ層とソリッド層の空回りトルクが50N・cmと高く、ズレが発生していないことが確かめられた。
これに対して、比較例1,2は、スポンジ層、ソリッド層として非粘着性のNBR、EPDMを用いているため静摩擦係数が2.5,2.2と小さく、空回りトルクが30N・cm,35N・cmで空回りが発生し、ズレが発生することが確かめられた。
よってソリッド層のズレに対しては、静摩擦係数が3.0以上であればよいことが確かめられた。このためには、スポンジ層とソリッド層のうちの、少なくともいずれか一方に粘着性を持たせるのがよいことが確かめられた。
次に、ゴムローラを実機に適用して初期画像評価を行った。初期画像評価の際には、一般的なコピー用紙である、大きさがA4判(210mm×297mm)、厚さ(坪量)が67g/m2のコピー用紙を用いて行った。その結果、実施例1〜3、比較例1,2では良好であったが、比較例3〜4では不良であった。
表1〜6においては、「ソリッド層 ズレ」の項目では、上記のようにゴムローラを実機に適用してソリッド層のズレについて確認した結果、ズレが目視で確認されなかったものに○、確認されたものに×を付した。また、「初期画像評価」の項目では、上記のようにゴムローラを実機に適用して初期画像評価(目視にて確認)を行った結果、良好であったものに○、不良であったものに×を付した。
なお、実施例1,3(スポンジ層として、粘着性を持たせた発泡ゴムを用いた実施例)におけるソリッド層及びコート層の代わりに、ソリッド層にコート層の機能をも持たせたソリッド層として、半導電性PFAチューブ(グンゼ社製)、半導電性PVDFチューブ(大倉工業社製)を用いて検討したところ、実施例1〜3と同様に、硬度ムラ、抵抗値、抵抗値ムラがなく良好であり、ズレも発生していないことが確かめられた(ソリッド層をスポンジ層に嵌め込む方法としては、実施例1〜3と同様の方法(図3に示された方法)を用いた)。コート層の機能をも持たせたソリッド層としては、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族炭化水素樹脂、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド(2フッ化))、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミドなどの樹脂からなるチューブも使用できる。
10 ゴムローラ
11 シャフト
12 スポンジ層
13 ソリッド層
14 コート層
21 シャフト
22 スポンジ層
23 ソリッド層

Claims (4)

  1. シャフトに少なくとも、発泡ゴムからなるスポンジ層、ゴム又は樹脂からなるソリッド層を同心円状に順次形成するゴムローラの製造方法において、
    前記スポンジ層を、粘着性付与剤を添加した発泡ゴムを押出成形することによりチューブ状に形成し、前記ソリッド層を、ゴムを押出成形することによりチューブ状に形成し、
    チューブ状の前記スポンジ層に前記シャフトを圧入した後、前記スポンジ層の外周に、前記スポンジ層の外径よりも小さい内径を有する、チューブ状の前記ソリッド層を嵌め込んだことを特徴とするゴムローラの製造方法。
  2. シャフトに少なくとも、発泡ゴムからなるスポンジ層、ゴム又は樹脂からなるソリッド層を同心円状に順次形成するゴムローラの製造方法において、
    前記スポンジ層を、粘着性付与剤を添加した発泡ゴムを押出成形することによりチューブ状に形成し、前記ソリッド層を、樹脂を押出成形することによりチューブ状に形成し、
    チューブ状の前記スポンジ層に前記シャフトを圧入した後、前記スポンジ層の外周に、前記スポンジ層の外径よりも小さい内径を有する、チューブ状の前記ソリッド層を嵌め込んだことを特徴とするゴムローラの製造方法。
  3. シャフトに少なくとも、発泡ゴムからなるスポンジ層、ゴム又は樹脂からなるソリッド層を同心円状に順次形成するゴムローラの製造方法において、
    前記スポンジ層を、発泡ゴムを押出成形することによりチューブ状に形成し、前記ソリッド層を、粘着性付与剤を添加したゴムを押出成形することによりチューブ状に形成し、
    チューブ状の前記スポンジ層に前記シャフトを圧入した後、前記スポンジ層の外周に、前記スポンジ層の外径よりも小さい内径を有する、チューブ状の前記ソリッド層を嵌め込んだことを特徴とするゴムローラの製造方法。
  4. 前記ソリッド層の外周にウレタン樹脂を塗布し、前記ウレタン樹脂を前記ソリッド層に焼き付けることにより、前記ソリッド層の外周にコート層を形成することを特徴とする請求項又はに記載のゴムローラの製造方法。
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