JP5519259B2 - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物、及びこれを用いた空気入りタイヤに関する。
従来より、タイヤの転がり抵抗を低減することにより(転がり抵抗性能の向上)、車の低燃費化が行われてきた。近年、車の低燃費化への要求はますます強くなってきており、タイヤ部材の全てのゴム組成物に対して、優れた低発熱性(低燃費性)が要求されている。
ゴム組成物において低発熱性を満足させる方法として、補強用充填剤の含有量を減量する方法が知られている。しかし、この場合、ゴム組成物の硬度が低下するためタイヤが軟化し、車のハンドリング性能(操縦安定性)が低下したり、ゴムの補強性が低下したりするという問題があった。
特許文献1には、メルカプト基を有するシランカップリング剤を配合することにより、加工性、作業性、低燃費性を向上できることが開示されている。しかし、低燃費性、操縦安定性のバランスについては改善の余地がある。
特開2009−126907号公報
本発明は、前記課題を解決し、低燃費性、操縦安定性を向上できるタイヤ用ゴム組成物、及び該タイヤ用ゴム組成物をタイヤの各部材(特に、アンダートレッド、ウイング)に用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、イソプレン系ゴムを40質量%以上含むゴム成分と、シリカと、下記式(1)で表されるシランカップリング剤及び/又は下記式(2)で示される結合単位Aと下記式(3)で示される結合単位Bからなるシランカップリング剤と、下記式(4)で表されるベンゾチアゾリルスルフェンイミドとを含むタイヤ用ゴム組成物に関する。
Figure 0005519259
(式(1)中、Rは−O−(R−O)−R(m個のRは、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30の2価の炭化水素基を表す。Rは、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。mは1〜30の整数を表す。)で表される基を表す。R及びRは、同一若しくは異なって、Rと同一の基、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルキル基又は−O−R(Rは水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。)で表される基を表す。Rは、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基を表す。)
Figure 0005519259
Figure 0005519259
(式(2)、(3)中、xは0以上の整数である。yは1以上の整数である。Rは水素、ハロゲン、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基若しくはアルキレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基若しくはアルケニレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基若しくはアルキニレン基、又は該アルキル基若しくは該アルケニル基の末端が水酸基若しくはカルボキシル基で置換されたものを示す。Rは水素、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基若しくはアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基若しくはアルケニル基、又は分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基若しくはアルキニル基を示す。RとRとで環構造を形成してもよい。)
Figure 0005519259
(式(4)中、R10は、炭素数3〜16の分岐構造を有する直鎖のアルキル基を表す。R11はベンゾチアゾリルスルフィド基を表す。)
上記シリカのチッ素吸着比表面積が40〜220m/gであることが好ましい。
上記タイヤ用ゴム組成物は、アンダートレッド用ゴム組成物又はウイング用ゴム組成物として用いられることが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、イソプレン系ゴムを特定量以上含むゴム成分と、シリカと、上記式(1)で表されるシランカップリング剤及び/又は上記式(2)で示される結合単位Aと上記式(3)で示される結合単位Bからなるシランカップリング剤と、上記式(4)で表されるベンゾチアゾリルスルフェンイミドとを含むタイヤ用ゴム組成物であるので、該ゴム組成物をタイヤの各部材(特に、アンダートレッド、ウイング)に使用することにより、低燃費性、操縦安定性を向上できる空気入りタイヤを提供することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、イソプレン系ゴムを特定量以上含むゴム成分と、シリカと、上記式(1)で表されるシランカップリング剤及び/又は上記式(2)で示される結合単位Aと上記式(3)で示される結合単位Bからなるシランカップリング剤と、上記式(4)で表されるベンゾチアゾリルスルフェンイミドとを含む。
本発明では、ゴム成分としてイソプレン系ゴムを含む。イソプレン系ゴムを含むことにより、未加硫ゴムの粘着性が向上し、タイヤ成形時の作業性が良好となる。イソプレン系ゴムとしては、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、改質天然ゴム等が挙げられる。NRには、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(HPNR)も含まれ、改質天然ゴムとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素添加天然ゴム(HNR)、グラフト化天然ゴム等が挙げられる。また、NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。また、IRとしては、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のゴム組成物をアンダートレッドに使用する場合、ゴム成分100質量%中に、イソプレン系ゴムが40質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上含まれる。40質量%未満であると、粘着性が低下し、タイヤ成形時の作業性が悪化するおそれがある。また、イソプレン系ゴムの含有量の上限は特に限定されず、100質量%でもよいが、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下である。
本発明のゴム組成物をウイングに使用する場合、ゴム成分100質量%中に、イソプレン系ゴムが40質量%以上、好ましくは50質量%以上含まれる。40質量%未満であると、粘着性が低下し、タイヤ成形時の作業性が悪化するおそれがある。また、イソプレン系ゴムの含有量は、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。70質量%を超えると、耐屈曲性が低下し、ウイングゴムの機能が低下するおそれがある。
イソプレン系ゴム以外に本発明で使用できるゴム成分としては、特に限定されず、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、スチレンイソプレンゴム(SIR)、イソプレンブタジエンゴム等のジエン系ゴムが挙げられる。ジエン系ゴムは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、耐屈曲性が良好であり、ウイングゴムの亀裂成長(微小クラックやしわの発生)を抑制できるという理由から、BRが好ましい。
BRとしては特に限定されず、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1220、宇部興産(株)製のBR130B、BR150B等の高シス含有量のBR、宇部興産(株)製のVCR412、VCR617等のシンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR等を使用できる。
本発明のゴム組成物をウイングに使用する場合、ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上である。
30質量%未満であると、耐屈曲性が劣り、ウイングゴムの亀裂成長(微小クラックやしわの発生)を充分に抑制できないおそれがある。該BRの含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。60質量%を超えると、イソプレン系ゴムの含有量が低下することにより、粘着性が低下し、タイヤ成形時の作業性が悪化するおそれがある。
本発明では、シリカが使用される。シリカを配合することにより、良好な低発熱性(低燃費性)及び高いゴム強度(破壊特性)が得られる。シリカとしては特に限定されず、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)等が挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。
シリカのチッ素吸着比表面積(NSA)は、40m/g以上が好ましく、50m/g以上がより好ましく、100m/g以上が更に好ましく、150m/g以上が特に好ましい。40m/g未満では、加硫後の破壊強度(破壊特性)が低下する傾向がある。また、シリカのNSAは、220m/g以下が好ましく、200m/g以下がより好ましい。220m/gを超えると、低発熱性、ゴムの加工性が低下する傾向がある。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは20質量部以上、更に好ましくは30質量部以上である。10質量部未満であると、シリカ配合による充分な効果が得られない傾向がある。上記シリカの含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは120質量部以下、更に好ましくは80質量部以下、特に好ましくは60質量部以下である。150質量部を超えると、シリカのゴムへの分散が困難になり、ゴムの加工性が悪化する傾向がある。
本発明では、下記式(1)で表されるシランカップリング剤及び/又は下記式(2)で示される結合単位Aと下記式(3)で示される結合単位Bからなるシランカップリング剤(結合単位Bは必須単位で、結合単位Aは任意単位)が使用される。
下記式(1)で表されるシランカップリング剤を配合することにより、より優れた低発熱性(低燃費性)と高いゴム強度が得られる。
Figure 0005519259
上記式(1)のRは−O−(R−O)−R(m個のRは、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30の2価の炭化水素基を表す。Rは、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。mは1〜30の整数を表す。)で表される基を表す。
上記Rは、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜15、より好ましくは炭素数1〜3)の2価の炭化水素基を表す。
該炭化水素基としては、例えば、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基、炭素数6〜30のアリーレン基等が挙げられる。なかでも、シリカと結合しやすく、低発熱性(低燃費性)に有利であるという理由から、上記アルキレン基が好ましい。
の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜15、より好ましくは炭素数1〜3)のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、へプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデシレン基、オクタデシレン基等が挙げられる。
の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜15、より好ましくは炭素数2〜3)のアルケニレン基としては、例えば、ビニレン基、1−プロペニレン基、2−プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、1−ペンテニレン基、2−ペンテニレン基、1−ヘキセニレン基、2−ヘキセニレン基、1−オクテニレン基等が挙げられる。
の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜15、より好ましくは炭素数2〜3)のアルキニレン基としては、例えば、エチニレン基、プロピニレン基、ブチニレン基、ペンチニレン基、ヘキシニレン基、へプチニレン基、オクチニレン基、ノニニレン基、デシニレン基、ウンデシニレン基、ドデシニレン基等が挙げられる。
の炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜15)のアリーレン基としては、例えば、フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
上記mは1〜30(好ましくは2〜20、より好ましくは3〜7、更に好ましくは5〜6)の整数を表す。
は、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。なかでも、シリカとの反応性が高いという理由から、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基が好ましい。
の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜15)のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜15)のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、1−オクテニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、オクタデセニル基等が挙げられる。
の炭素数6〜30(好ましくは炭素数10〜20)のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基等が挙げられる。
の炭素数7〜30(好ましくは炭素数10〜20)のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
上記式(1)のRの具体例としては、例えば、−O−(C−O)−C1123、−O−(C−O)−C1225、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1429、−O−(C−O)−C1531、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327等が挙げられる。なかでも、−O−(C−O)−C1123、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1531、−O−(C−O)−C1327が好ましい。
及びRは、同一若しくは異なって、Rと同一の基(すなわち、−O−(R−O)−Rで表される基)、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルキル基又は−O−R(Rは水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。)で表される基を表す。なかでも、化学的安定性という理由から、Rと同一の基、−O−R(Rが分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基の場合)で表される基が好ましい。
及びRの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基等が挙げられる。
の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜3)のアルキル基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基と同様の基を挙げることができる。
の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基と同様の基を挙げることができる。
の炭素数6〜30のアリール基としては、例えば、上記Rの炭素数6〜30のアリール基と同様の基を挙げることができる。
の炭素数7〜30のアラルキル基としては、例えば、上記Rの炭素数7〜30のアラルキル基と同様の基を挙げることができる。
上記式(1)のR及びRの具体例としては、例えば、−O−(C−O)−C1123、−O−(C−O)−C1225、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1429、−O−(C−O)−C1531、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327、C−O―、CH−O―、C−O―等が挙げられる。なかでも、−O−(C−O)−C1123、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1531、−O−(C−O)−C1327、C−O―が好ましい。
の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜5)のアルキレン基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基と同様の基を挙げることができる。
上記式(1)で表されるシランカップリング剤としては、例えば、エボニックデグッサ社製のSi363等を使用することができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
下記式(3)で示される結合単位Bと、必要に応じて下記式(2)で示される結合単位Aからなるシランカップリング剤を配合することにより、より優れた低発熱性(低燃費性)と高いゴム強度が得られる。
上記結合単位Aと結合単位Bからなるシランカップリング剤は、結合単位Aと結合単位Bとの合計量に対して、結合単位Bを1〜70モル%の割合で共重合したものが好ましい。
結合単位Aと結合単位Bのモル比が上記条件を満たす場合、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどのポリスルフィドシランに比べ、加工中の粘度上昇が抑制される。これは結合単位Aのスルフィド部分がC−S−C結合であるため、テトラスルフィドやジスルフィドに比べ熱的に安定であることから、ムーニー粘度の上昇が少ないためと考えられる。
また、結合単位Aと結合単位Bのモル比が上記条件を満たす場合、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプトシランに比べ、スコーチ時間の短縮が抑制される。これは結合単位Bはメルカプトシランの構造を持っているが、結合単位Aの−C15部分が結合単位Bの−SH基を覆うためポリマーと反応しにくく、スコーチが発生しにくいためと考えられる。
Figure 0005519259
Figure 0005519259
(式(2)、(3)中、xは0以上の整数である。yは1以上の整数である。Rは水素、ハロゲン、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基若しくはアルキレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基若しくはアルケニレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基若しくはアルキニレン基、又は該アルキル基若しくは該アルケニル基の末端が水酸基若しくはカルボキシル基で置換されたものを示す。Rは水素、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基若しくはアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基若しくはアルケニル基、又は分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基若しくはアルキニル基を示す。RとRとで環構造を形成してもよい。)
のハロゲンとしては、塩素、臭素、フッ素などが挙げられる。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは炭素数1〜5)のアルキル基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基と同様の基を挙げることができる。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜12)のアルキレン基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基と同様の基を挙げることができる。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜12)のアルケニル基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基と同様の基を挙げることができる。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜12)のアルケニレン基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基と同様の基を挙げることができる。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜12)のアルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、へプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基、ドデシニル基等が挙げられる。
、Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜12)のアルキニレン基としては、例えば、上記Rの分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基と同様の基を挙げることができる。
上記結合単位Aと結合単位Bからなるシランカップリング剤において、結合単位Aの繰り返し数(x)と結合単位Bの繰り返し数(y)の合計の繰り返し数(x+y)は、3〜300の範囲が好ましい。この範囲内、かつ、xが1以上であると、結合単位Bのメルカプトシランを、結合単位Aの−C15が覆うため、スコーチタイムが短くなることを抑制できるとともに、シリカやゴム成分との良好な反応性を確保することができる。
上記結合単位Aと結合単位Bからなるシランカップリング剤としては、例えば、Momentive社製のNXT−Z30、NXT−Z45、NXT−Z60、NXT−Z100等を使用することができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記式(1)で表されるシランカップリング剤及び/又は上記式(2)で示される結合単位Aと上記式(3)で示される結合単位Bからなるシランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上、更に好ましくは8質量部以上である。1質量部未満であると、破壊強度が大きく低下する傾向がある。また、該含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。15質量部を超えると、シランカップリング剤を配合することによる破壊強度(破壊特性)の向上や転がり抵抗低減などの効果が充分に得られない傾向がある。
上記含有量は、上記式(1)で表されるシランカップリング剤及び上記式(2)で示される結合単位Aと上記式(3)で示される結合単位Bからなるシランカップリング剤を併用する場合は、合計含有量を意味する。
本発明では、加硫促進剤として下記式(4)で表されるベンゾチアゾリルスルフェンイミドが使用される。下記式(4)で表されるベンゾチアゾリルスルフェンイミドは、従来のスルフェンアミド系の加硫促進剤に比べて、加硫時におけるイソプレン系ゴムのリバージョンを抑制する効果が高く、加硫ゴムの軟化を防止する効果が生じるため、加硫ゴムの硬さを維持しつつ、ヒステリシスロスを低減できる。このため、操縦安定性の低下を抑制しつつ(加硫ゴムの硬さを維持しつつ)、低燃費性を向上でき、また、良好な破壊特性も得られる。
また、加硫促進剤として下記式(4)で表されるベンゾチアゾリルスルフェンイミドを配合することにより、メルカプト基を有するシランカップリング剤を使用した場合であっても、スコーチの発生を抑制でき、操縦安定性(硬度)の低下を抑制しつつ、低燃費性、破壊特性を向上できる。
さらに、上記式(2)で示される結合単位Aと上記式(3)で示される結合単位Bからなるシランカップリング剤を使用した場合、xが0の場合であっても(すなわち結合単位Aが存在しなくても)、下記式(4)で表される加硫促進剤により、スコーチの発生を抑制できる。
一方、xが0でない(すなわち結合単位Aが存在する)場合には、下記式(4)で表される加硫促進剤と、結合単位Aとにより、相乗的にスコーチの発生を抑制できる。
Figure 0005519259
上記式(4)のR10は炭素数3〜16の分岐構造を有する直鎖のアルキル基であって、R11は下記式で表されるベンゾチアゾリルスルフィド基である。
Figure 0005519259
10の炭素数3〜16(好ましくは炭素数4〜16、より好ましくは炭素数6〜12)の分岐構造を有する直鎖のアルキル基としては、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、2−エチルプロピル基、2−エチルブチル基、2−エチルペンチル基、2−エチルヘプチル基、2−エチルオクチル基などが挙げられる。なかでも、t−ブチル基が好ましい。
上記式(4)で表されるベンゾチアゾリルスルフェンイミドとしては、フレキシス(株)製のサントキュアーTBSI(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンイミド)などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記式(4)で表されるベンゾチアゾリルスルフェンイミドの配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上である。0.1質量部未満では、リバージョンを充分に抑制できないおそれがある。また、上記配合量は、好ましくは3.0質量部以下、より好ましくは1.0質量部以下である。3.0質量部を超えると、加硫速度が早すぎて、ゴムの破壊特性が低下するおそれがある。
本発明では、上記式(4)で表されるベンゾチアゾリルスルフェンイミドと共に、他の加硫促進剤を併用してもよい。併用できる他の加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系若しくはアルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、又は、キサンテート系加硫促進剤が挙げられる。なかでも、架橋効率が良好であるという理由から、スルフェンアミド系加硫促進剤が好ましい。
スルフェンアミド系加硫促進剤としては、例えば、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DZ)等が挙げられる。なかでも、適度な加硫速度が得られるという理由から、CBSが好ましい。
本発明では、カーボンブラックを配合してもよい。これにより、ゴムの強度(破壊特性)を向上することができる。使用できるカーボンブラックとしては、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFなどが挙げられるが、特に限定されない。なお、カーボンブラックは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物をアンダートレッドに使用する場合、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(NSA)は30m/g以上が好ましく、70m/g以上がより好ましい。30m/g未満では、充分な補強性が得られない傾向がある。また、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は250m/g以下が好ましく、150m/g以下がより好ましく、100m/g以下が更に好ましい。250m/gを超えると、未加硫時の粘度が非常に高くなり、加工性が悪化する傾向、または、低燃費性が悪化する傾向がある。
なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K6217のA法によって求められる。
本発明のゴム組成物をウイングに使用する場合、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(NSA)は30m/g以上が好ましく、35m/g以上がより好ましい。30m/g未満では、充分な補強性が得られない傾向がある。また、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は250m/g以下が好ましく、150m/g以下がより好ましく、100m/g以下が更に好ましく、60m/g以下が特に好ましい。250m/gを超えると、未加硫時の粘度が非常に高くなり、加工性が悪化する傾向、または、低燃費性が悪化する傾向がある。
なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K6217のA法によって求められる。
本発明のゴム組成物がカーボンブラックを含有する場合、カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは8質量部以上である。5質量部未満では、充分な補強性が得られない傾向がある。また、該カーボンブラックの含有量は、好ましくは60質量部以下、より好ましくは50質量部以下、更に好ましくは40質量部以下、特に好ましくは30質量部以下である。60質量部を超えると、発熱が大きくなり、低燃費性が悪化する傾向がある。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、クレー等の補強用充填剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、各種老化防止剤、オイル等の軟化剤、ワックス、硫黄などの加硫剤などを適宜配合することができる。
加硫剤としては、有機過酸化物又は硫黄系加硫剤を使用できる。有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキシ−ジイソプロピルベンゼンを好適に使用できる。また、硫黄系加硫剤としては、例えば、硫黄、モルホリンジスルフィドなどを使用でき、硫黄を好適に使用できる。
本発明のゴム組成物をアンダートレッドに使用する場合、硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上である。3質量部未満では、隣接するゴムに硫黄が移行し、本来の物性が得られないおそれがある。また、該硫黄の含有量は、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下である。10質量部を超えると、混練加工性が悪化するおそれがある。
本発明のゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明のゴム組成物は、タイヤの各部材(特に、アンダートレッド、ウイング)に好適に使用できる。本発明のゴム組成物をアンダートレッドに使用する場合、低燃費性、操縦安定性を向上できる。また、本発明のゴム組成物をウイングに使用する場合、低燃費性、操縦安定性(特に、コーナーリング時の操縦安定性)を向上できる。
アンダートレッドとは、トレッドゴムとブレーカー(ベルト)ゴムとの間に位置し、ブレーカーゴムのタイヤ表面側部分を被覆する部材である。具体的には、特開2009−191132号公報の図1などに示される部材である。
ウイングとは、トレッドゴムの両側に配される部材である。具体的には、特開平9−277801号公報の図1〜2、特開平9−164810号公報の図1〜2、特開平11−170814号公報の図1、特開平11−301209号公報の図1〜3及び図5〜8などに示される部材である。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて各種添加剤を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤの各部材(特に、アンダートレッド、ウイング)の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成した後、加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造することができる。
また、本発明のタイヤは、乗用車用タイヤ、バス用タイヤ、トラック用タイヤ等として好適に用いられる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
NR:RSS#3
BR:日本ゼオン(株)製のNipol BR1220(シス含量:98質量%)
カーボンブラック(1):三菱化学(株)製のダイアブラックN330(NSA:79m/g)
カーボンブラック(2):三菱化学(株)製のダイアブラックN550(NSA:41m/g)
シリカ:エボニックデグッサ社製のウルトラジルVN3(NSA:175m/g)
シランカップリング剤(1):エボニックデグッサ社製のSi75(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
シランカップリング剤(2):エボニックデグッサ社製のSi363(下記式で表されるシランカップリング剤(上記式(1)のR=−O−(C−O)−C1327、R=C−O−、R=−O−(C−O)−C1327、R=−C−))
Figure 0005519259
シランカップリング剤(3):Momentive社製のNXT−Z100(結合単位Bのみからなる重合体(上記式(2)、(3)において、結合単位A:0モル%(x=0)、結合単位B:100モル%、x+y:100))
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
アロマオイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤(1):大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤(2):フレキシス(株)製のサントキュアーTBSI(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンイミド)
実施例1〜8及び比較例1〜10
表1、2に示す配合処方にしたがい、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で4分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を160℃で20分間、0.5mm厚の金型でプレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
得られた加硫ゴム組成物について下記の評価を行った。結果を表1、2に示す。
(低燃費性指数)
粘弾性スペクトロメーター((株)岩本製作所製)を用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み1%、周波数10Hzの条件下で、各加硫ゴム組成物のtanδ(損失正接)を測定した。比較例1又は6(実施例1〜4、比較例2〜5は比較例1、実施例5〜7、比較例7〜9は比較例6)のtanδを100とし、下記計算式により、各配合のtanδを指数表示した。なお、低燃費性指数が大きいほど、転がり抵抗が低減され、低燃費性に優れることを示す。
(低燃費性指数)=(比較例1又は6のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
(剛性指数)
粘弾性スペクトロメーター((株)岩本製作所製)を用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み1%、周波数10Hzの条件下で、各加硫ゴム組成物の複素弾性率(E)を測定した。比較例1又は6(実施例1〜4、比較例2〜5は比較例1、実施例5〜7、比較例7〜9は比較例6)のEを100とし、下記計算式により、各配合のEを指数表示した。なお、剛性指数が大きいほど、剛性が高く、操縦安定性に優れることを示す。
(剛性指数)=(各配合のE)/(比較例1又は6のE)×100
Figure 0005519259
Figure 0005519259
イソプレン系ゴムを特定量以上含むゴム成分と、シリカと、上記式(1)で表されるシランカップリング剤及び/又は上記式(2)で示される結合単位Aと上記式(3)で示される結合単位Bからなるシランカップリング剤と、上記式(4)で表されるベンゾチアゾリルスルフェンイミドとを含む実施例は、低燃費性、操縦安定性を向上でき、低燃費性、操縦安定性のバランスに優れていた。
一方、上記シランカップリング剤及び上記加硫促進剤を配合しない比較例1〜3,6,7,9、上記シランカップリング剤を配合しない比較例4、上記加硫促進剤を配合しない比較例5、イソプレン系ゴム量が30質量部と少なく、上記シランカップリング剤を配合しない比較例8は、実施例と比較して、低燃費性、操縦安定性が劣っていた。

Claims (8)

  1. イソプレン系ゴムを40質量%以上含むゴム成分と、
    シリカと、
    下記式(1)で表されるシランカップリング剤及び/又は下記式(2)で示される結合単位Aと下記式(3)で示される結合単位Bからなるシランカップリング剤と、
    下記式(4)で表されるベンゾチアゾリルスルフェンイミドとを含むタイヤ用ゴム組成物。
    Figure 0005519259
    (式(1)中、Rは−O−(R−O)−R(m個のRは、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30の2価の炭化水素基を表す。Rは、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。mは1〜30の整数を表す。)で表される基を表す。R及びRは、同一若しくは異なって、Rと同一の基、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルキル基又は−O−R(Rは水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。)で表される基を表す。Rは、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基を表す。)
    Figure 0005519259
    Figure 0005519259
    (式(2)、(3)中、xは0以上の整数である。yは1以上の整数である。Rは水素、ハロゲン、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基又は該アルキル基若しくは該アルケニル基の末端が水酸基若しくはカルボキシル基で置換されたものを示す。R岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基又は分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基示す。RとRとで環構造を形成してもよい。)
    Figure 0005519259
    (式(4)中、R10は、炭素数3〜16の分岐構造を有する直鎖のアルキル基を表す。R11はベンゾチアゾリルスルフィド基を表す。)
  2. 前記シリカのチッ素吸着比表面積が40〜220m/gである請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. スルフェンアミド系加硫促進剤を含む請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. チッ素吸着比表面積が30〜150m /gのカーボンブラックを含む請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. ゴム成分100質量部に対して、カーボンブラックを5〜60質量部含む請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. ブタジエンゴムを含む請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  7. アンダートレッド用ゴム組成物又はウイング用ゴム組成物として用いられる請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤ。
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