以下、本発明に係る遊技機の一実施の形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。まず、図1及び図2を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。図1は、パチンコ機1の正面図であり、図2は、遊技盤2の正面図である。
図1に示すように、パチンコ機1の上半分の部分には、発射ハンドル7の操作により図示外の発射機から発射された遊技媒体としての遊技球が流下する遊技盤2が設けられている。この遊技盤2は略正方形であり(図2参照)、透明なガラス板を保持した前面枠13で保護されている。遊技盤2の下方部には、発射機に遊技球を供給し、且つ賞品球を受ける上皿5が設けられており、上皿5の中央には、遊技者によって操作される操作ボタン20が配設されている。そして、上皿5の直下には、賞品球を受ける下皿6が設けられ、下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。さらに、前面枠13の上部の左右の角にはスピーカ48がそれぞれ設けられており、前面枠13の前面には演出用の電飾ランプが多数設けられている。
また、図2に示すように、遊技盤2の前面にはガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が設けられている。この遊技領域4の略中央には、表示画面28や役物装置30等を備えた図柄表示装置8が配設されている。そして、図柄表示装置8の左方には普通図柄始動ゲート12が設けられており、図柄表示装置8の下方には特別図柄始動電動役物15が、さらにその直下には第一大入賞口16が配設されている。また、図柄表示装置8の上部には第二大入賞口17が配設されており、普通図柄始動ゲート12の下方には、大当たり判定の結果を示す特別図柄や普通当たり判定の結果を示す普通図柄、及び各種保留球数を表示する図柄表示部11が設けられている。尚、保留球数とは、普通図柄始動ゲート12又は特別図柄始動電動役物15を通過した遊技球のうち、未だ当たり判定が行われていない遊技球の数である。また、第一大入賞口16は、遊技者に多数の遊技球が払い出される15ラウンド大当たり遊技中に開放され、第二大入賞口17は、15ラウンド大当たり遊技よりも払い出される遊技球が少ない2ラウンド大当たり遊技及び小当たり遊技中に開放される。
次いで、図柄表示装置8について説明する。図柄表示装置8の左端には、図柄表示装置8の外側から内側へ遊技球を案内する案内路18が設けられており、案内路18によって案内された遊技球は、可動部材19の右部へ落下する。可動部材19は、竹製のししおどしをかたどって合成樹脂により形成されており、重心よりもやや右側を回転中心として、所定範囲を回転可能に支持されている。そして、通常は右部が上方に傾いた状態で静止しているが、案内路18によって案内された遊技球が右部へ落下すると、遊技球の重さによって可動部材19の右部は下方へ傾き、遊技球を図柄表示装置8の中央へ向けて排出する。これにより、案内路18によって案内された遊技球が特別図柄始動電動役物15へ入賞する割合を高めつつ、遊技球を利用して可動部材19を動作させて、遊技者を楽しませることができる。
また、図柄表示装置8の右側には、役物装置30が配設されている。役物装置30の基体は、合成樹脂により茶筅の形状に形成されており、上部を中心として揺動可能に支持されている。また、図示しないが、基体の内側には、第二大入賞口17へ入賞した遊技球を停留させる停留部と、停留部に停留していた遊技球をクルーン34へ誘導する誘導路とが設けられている。そして、基体を振動させるためのモータと、停留部による遊技球の停留を解除するソレノイドとが配設されており、これらを制御することで、基体を振動させる演出、及び遊技球をクルーン34へ排出する演出を実行することができる。また、クルーン34には、遊技球が入球する入球孔が3つ形成されており、いずれの入球孔に遊技球が入球するかに応じて、演出の態様を決定するための所謂モードが振り分けられる。
そして、図柄表示装置8の中央には、LCDからなる表示画面28が配設されている。この表示画面28には、動画やメッセージ等様々な映像が表示される。特に、大当たり判定の結果を示す3つのデモ図柄が画面中央に表示される。そして、判定結果を遊技者に報知するための演出である報知演出が開始されると、特別図柄の変動に同期してデモ図柄が変動を開始し、高速変動を経て低速変動となり、左、右の順で停止する。そして、左右のデモ図柄が同一の図柄となれば、判定結果が大当たりの可能性があることを示す様々なリーチ演出が行われて、全てのデモ図柄が同一となれば、大当たり遊技が開始されることとなる。一方で、低速変動後に停止した左右のデモ図柄が異なる図柄であれば、リーチ演出が行われることなくそのまま中央のデモ図柄も停止し、判定結果がはずれであることが示される。
次に、図3及び図4を参照して、操作ボタン20について説明する。図3は、オート状態解除中の操作ボタン20の部分断面図であり、図4は、オート状態設定中の操作ボタン20の部分断面図である。尚、オート状態とは、常に又は断続的にボタンが押下されている状態(本発明における「操作恒常検出状態」)である。操作ボタン20は、主に基部90、柱部93、及び操作部96により構成されている。
基部90は、円柱状の凹部91を備え、この凹部91において柱部93及び操作部96を上下方向に移動可能に支持する。また、凹部91の上端部には、内側へ延びるフランジ92が形成されており、柱部93及び操作部96が凹部91から抜け出ることを防止している。
柱部93は円柱形状であり、凹部91に収納されている。そして、柱部93の底部と凹部91の底面との間には第一バネ101が配設されており、柱部93はこの第一バネ101によって上方に付勢されている。さらに、柱部93の底部、及び凹部91の底面のそれぞれには、柱部93が下方へ押し込まれたことを互いに接触することによって検出する押し込み検出スイッチ98が設けられている。また、柱部93の上端部から上方へコの字状の係合部94が延びており、操作部96の下部に設けられた被係合部100に係合することで、柱部93と操作部96との距離を制限している。
操作部96は、光透過性を有する合成樹脂によって略円筒状に形成された中空部材であり、凹部91における柱部93の上方で上下動可能に支持されている。そして、操作部96の底部と柱部93の上部との間には第二バネ102が配設されており、操作部96は第二バネ102によって上方に付勢されている。また、操作部96の内部には操作有効報知LED97が設けられており、操作ボタン20の操作が有効となっていることを、操作有効報知LED97を点灯させることで遊技者に報知することができる。さらに、操作部96の底部、及び柱部93の上部のそれぞれには、操作部96が押下されたことを検出する押下検出スイッチ99が設けられている。
ここで、操作ボタン20の保持・解除機構について説明する。柱部93の側面には、操作ボタン20の押し込み状態での保持、及び保持解除を行うための第一〜第五ガイド溝105〜109が形成されている。第一ガイド溝105は左斜め上方へ向けて延設されており、第二ガイド溝106は、第一ガイド溝105の上端部に滑らかに接続されて右斜め上方へ延設されている。また、第二ガイド溝106の上端部から右斜め下方へ第三ガイド溝107が延設され、この第三ガイド溝の右端部から右斜め上方へ第四ガイド溝108が延設されている。また、第四ガイド溝の右端部から左斜め下方へ第五ガイド溝109が延設されており、この第五ガイド溝109は段部110を介して第一ガイド溝105の下端部に接続されている。そして、凹部91の底面には戻りコイルバネ111が固定されており、戻りコイルバネ111の上端部には、図3における紙面裏側へ突出して第一〜第五ガイド溝105〜109に沿って摺動する爪部112が形成されている。この爪部112は、戻りコイルバネ111の弾性力によって、図3における右側へ付勢されている。
次いで、操作ボタン20の動作について説明する。図3に示すように、初期位置に位置している操作部96が遊技者によって押下されると、操作部96は第二バネ102の弾性力に抗して下降する。そして、操作部96が、柱部93に接触する所定位置まで下降すると、操作部96が押下されたことが押下検出スイッチ99によって検出される。この状態から遊技者が手を離すと、操作部96は第二バネ102の弾性力によって初期位置へ戻る。
一方で、所定位置よりもさらに下方へ操作部96が押し込まれると、柱部93は第二バネ102の弾性力に抗して下降していく。すると、戻りコイルバネ111の上端部に形成された爪部112は、第一ガイド溝105及び第二ガイド溝106に沿って移動し、操作部96が最も下方の終点位置まで押し込まれると、爪部112は第二ガイド溝106の上端部に位置する。この状態から遊技者が手を離すと、爪部112は図3における紙面右側へ付勢されているため、第二ガイド溝106でなく第三ガイド溝107に沿って移動し、第三ガイド溝107と第四ガイド溝108との接続部に係止される。すると、図4に示すように、操作部96は押し込まれた状態で保持され、保持されている間、操作部96が押し込まれていることが押し込み検出スイッチ98によって検出される。これにより、遊技者は、ボタンのオート状態を設定することができる。尚、操作部96が押し込まれて保持されると、押し込まれていない状態では上方に突出していた操作部96は、その上面が基部90の上面に滑らかに接続されることとなる。従って、遊技者は、操作部96が上方に突出しているか否かを確認するだけで、オート状態が設定されているか否かを容易に把握することができる。
そして、図4に示す状態からさらに操作部96が押し込まれると、紙面右側へ付勢されている爪部112は、第四ガイド溝108の右端部へ移動する。この状態から遊技者が手を離すと、爪部112は第五ガイド溝109に沿って移動し、段部110を紙面奥側へ落下して第一ガイド溝105の下端部へ位置する。これに伴い、操作部96は初期位置へ戻る。そして、操作部96が再び押し込まれると、爪部112は段部110及び第一ガイド溝105にガイドされて、同じ動作を行うこととなる。このように、本実施の形態では、ボタンのオート状態の設定と、手動によるボタンの押下とを、共に1つの操作ボタン20を用いて行うことができる。
次に、本実施の形態のパチンコ機1の電気的構成について、図5を参照して説明する。図5は、パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。図5に示すように、制御部40は、主基板41、電源基板42、演出制御基板43、払出制御基板45、ランプドライバ基板46、中継基板47、及びサブ統合基板58から構成されている。この制御部40は、パチンコ機1(図1参照)の裏側(背面側)に設けられている。
はじめに、主基板41について説明する。パチンコ機1の主制御を司る主基板41には、プログラムに従って各種の処理を行う主基板CPUユニット50が設けられている。この主基板CPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、演算処理中に発生するデータの値等を一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム、各種データの初期値、他の基板への指示を行うコマンド等を記憶したROM53とが設けられており、これらは1つのLSIとして一体にモールディングされている。また、主基板CPUユニット50には割込信号発生回路57が接続されており、CPU51は、この割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎に、ROM53に記憶されている制御プログラムを実行する。
また、主基板41にはI/Oインタフェイス54が設けられており、サブ統合基板58、払出制御基板45、中継基板47等のサブ基板と、特別図柄始動電動役物15へ入賞した遊技球を検出する始動口スイッチ70とが接続されている。また、主基板41のI/Oインタフェイス54には、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の情報を出力する出力ポート55が接続されている。
次いで、払出制御基板45及び中継基板47について説明する。払出制御基板45には、CPU45aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMが内蔵されており、賞品球払出装置49に接続されている。そして、主基板41から送信されるコマンドに従って、賞品球払出装置49の制御を行う。また、中継基板47には、普通図柄始動ゲート12への遊技球の通過を検出する普通図柄作動スイッチ71、大入賞口16,17の開閉部材を開放・閉鎖する大入賞口開放ソレノイド72、特別図柄始動電動役物15の開閉部材を開放・閉鎖する電動役物開放ソレノイド73、大入賞口16,17に入賞した遊技球を検出するための大入賞口スイッチ75、普通図柄、特別図柄、及び各種保留球数を表示する図柄表示部11が接続されている。このような構成のもと、中継基板47は、スイッチやソレノイドの配線の中継と、主基板41から直接制御される図柄表示部11等への中継とを行っている。尚、特別図柄始動電動役物15、第一大入賞口16、及び第二大入賞口17に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が払い出される。
次いで、サブ統合基板58、演出制御基板43、及びランプドライバ基板46について説明する。サブ統合基板58には、CPU581、RAM582、及びROM583が設けられている。そして、演出制御基板43及びランプドライバ基板46と、操作ボタン20の操作有効報知LED97、押し込み検出スイッチ98、及び押下検出スイッチ99と、音声を発生させるスピーカ48とに接続されている。そして、主基板41から送信されるコマンドに従って、演出の総合的な制御を行う。特に、所定の場合には操作ボタン20の操作を有効とし、操作されたか否かを検出して、検出結果に応じて演出を制御する。また、演出制御基板43は、CPU43aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMを内蔵しており、表示画面28の制御を行っている。また、ランプドライバ基板46には、CPU46aや図示外の入力インタフェイス、RAM及びROMが内蔵されており、役物装置30と、パチンコ機1の前面に設けられている照明装置35とに接続されている。そして、サブ統合基板58から送信されるコマンドに基づいて、役物装置30の振動動作及び遊技球の停留解除の制御と、照明装置35の発光の制御とを行っている。
次いで、電源基板42について説明する。電源基板42は、主基板41及び遊技球発射装置37に接続されており、各基板及び遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給している。遊技球発射装置37は、図示外の発射モータや、発射ハンドル7に設けられたタッチセンサ、発射装置停止スイッチ、及び発射強弱調整ボリューム等からなり、一定間隔(本実施の形態では0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域へ発射する。
次に、主基板41のRAM52の記憶エリアについて説明する。RAM52には、各種のカウンタを記憶するカウンタ記憶エリア、普通図柄始動ゲート12を遊技球が通過した際に取得される乱数を記憶する普通当たり関係情報記憶エリア、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞時に取得される乱数を記憶する大当たり関係情報記憶エリア、主基板41からサブ統合基板58や払出制御基板45等へ出力される制御コマンドを記憶するコマンド関係記憶エリア等の各種記憶エリアが設けられている。
カウンタ記憶エリアに記憶される主なカウンタとしては、普通当たり判定カウンタ、大当たり判定カウンタ、特別図柄作成カウンタ、変動パターン決定カウンタ等がある。これらのカウンタの値は、割込信号発生回路57(図3参照)からの割込信号に基づいて実行されるメイン処理のカウンタ更新処理(S12、図7参照)において、一定間隔の時間(例えば、割込信号発生の間隔である2ms)毎に所定量(例えば、「1」)ずつ加算される。また、各カウンタには最小値及び最大値が設けられており、この範囲内を循環するように構成されている。
次に、図6を参照して、RAM52の大当たり関係情報記憶エリアについて説明する。図6は、RAM52の大当たり関係情報記憶エリアを示す概念図である。図6に示すように、大当たり関係情報記憶エリアには、実行中の報知演出や大当たり遊技の基になった乱数が記憶される判定エリアと、特別図柄始動電動役物15に入賞して未だ大当たり判定の結果が報知されていない遊技球(特別図柄作動保留球)の取得した乱数が記憶される第一〜第四記憶エリアとが設けられている。さらに、この判定エリア及び第一〜第四記憶エリアのそれぞれには、大当たり判定カウンタの値が記憶される大当たり乱数欄と、特別図柄作成カウンタの値が記憶される特別図柄決定乱数欄と、変動パターン決定カウンタの値が記憶される変動パターン決定乱数欄とが設けられている。そして、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞が確認されると、保留球数に対応する記憶エリアに各値が記憶され、この値に基づいて大当たり判定、大当たりと判定された場合の特別図柄の決定、及び変動パターンの決定が行われる。尚、普通当たり関係情報記憶エリアにおいても同様に5つの記憶エリアが設けられており、普通当たり乱数を保留できるようになっている。
次に、主基板41のROM53の記憶エリアについて説明する。ROM53には、CPU51がパチンコ機1を制御するための各種プログラムを記憶する制御プログラム記憶エリア、主基板41からサブ統合基板58等に出力される制御コマンドのテーブルを記憶する制御コマンドテーブル記憶エリア、大当たり判定等が行われる際に参照される各種テーブルを記憶する判定テーブル記憶エリア、大当たり判定の結果を報知する報知演出のパターン(以下、「変動パターン」という。)に関するテーブル等の情報が記憶されている変動パターン記憶エリア等の各種記憶エリアが設けられている。
変動パターン記憶エリアには、大当たり判定時の遊技状態、及び大当たり判定の結果(はずれ又は大当たり)に応じて複数のテーブルが設けられている。それぞれのテーブルには複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンと変動パターン決定乱数の値とが対応付けされている。そして、大当たり乱数を用いて大当たり判定が行われると、その時点での遊技状態及び判定結果に応じたテーブルが参照されて、大当たり乱数と共に取得される変動パターン決定乱数の値によって変動パターンが1つ決定される。すると、主基板41は、決定された変動パターンを指定するコマンドをサブ統合基板58へ送信し、サブ統合基板58は、指定された変動パターンに応じて報知演出を制御する。本実施の形態の変動パターンには、当たりを示す可能性がある演出であるリーチ演出を実行しない「非リーチ」の変動パターン、役物装置30を動作させるリーチ演出を実行する「役物リーチ」の変動パターン、複数のリーチ演出からいずれか1つを遊技者に選択させて実行する「演出選択リーチ」の変動パターン、操作ボタン20の押下時間に応じてリーチ演出の内容を制御する「押下時間指定演出」の変動パターン等、多数の変動パターンが設けられている。
次に、パチンコ機1の主基板41による動作について、図7を参照して説明する。図7は、主基板41におけるメイン処理のフローチャートである。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。パチンコ機1の主基板41による制御は、ROM53の制御プログラム記憶エリアに記憶されている制御プログラムにより行われる。制御プログラムのメイン処理は、割込信号発生回路57(図5参照)が発生する割込信号をCPU51が感知した際に、CPU51において実行される。割込信号は、一定の間隔(本実施の形態では2ms)毎に発生されるので、メイン処理は2ms毎に繰り返し実行されることになる。
図7に示すように、割込信号の感知によってメイン処理が開始されると、まず、コマンド出力処理が行われる(S10)。このコマンド出力処理では、制御コマンドが、I/Oインタフェイス54を介してサブ統合基板58や払出制御基板45、中継基板47等に出力される。制御コマンドには、決定された特別図柄を示す特別図柄指定コマンド、決定された変動パターンを指示すると共にデモ図柄の変動開始を指示する変動パターン指定コマンド、変動している特別図柄の停止を指示する特別図柄停止コマンド、大当たり遊技を開始させることを示す大当たり遊技開始コマンド、第一大入賞口16又は第二大入賞口17の開放を指示する大入賞口開放コマンド、大当たり遊技が終了したことを示す大当たり遊技終了コマンド等、多数のコマンドがある。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてコマンド関係記憶エリア5209に出力コマンドとして記憶された制御コマンドである。
次いで、スイッチ読込処理が行われる(S11)。このスイッチ読込処理では、普通図柄始動ゲート12、特別図柄始動電動役物15、第一大入賞口16、及び第二大入賞口17への遊技球の入賞を検知する処理が行われる。具体的には、これらの入賞口に設けられた各スイッチ(図5参照)により遊技球が検出されたか否かが判断される。そして、遊技球が検出された場合には、RAM52に記憶された各スイッチに対応したフラグがONとされる。
次いで、カウンタ更新処理が行われる(S12)。このカウンタ更新処理では、RAM52のカウンタ記憶エリアに記憶されている乱数取得カウンタの各値が所定量だけ加算され、タイマカウンタの各値が所定量だけ減算される。
次いで、特別電動役物処理が行われる(S13)。この特別電動役物処理では、第一大入賞口16又は第二大入賞口17の開閉動作を指示するための大入賞口開放コマンド、大入賞口閉鎖コマンド等の制御コマンドをサブ統合基板58へ送信するための処理が行われる。第一大入賞口16は、15ラウンド大当たり遊技中に開閉され、一旦開放された第一大入賞口16は、1回の開放動作における最大開放時間である30秒が経過するか、又は9個の遊技球の入賞が検出されると閉鎖する。そして、この動作が15回繰り返されると大当たり遊技が終了する。また、第二大入賞口17は、2ラウンド大当たり遊技中及び小当たり遊技中に開閉され、最大開放時間である2秒の経過、又は9個の遊技球の入賞を契機として閉鎖する。そして、この動作が2回繰り返されると当たり遊技が終了する。特別電動役物処理では、大当たり遊技が終了すると、大当たりと判定される割合が通常よりも高くなる確率変動状態や、特別図柄始動電動役物15が開放される割合が通常よりも高くなる時短状態等、各種遊技状態を制御する処理が行われる。そして、大当たり遊技が終了したことを示す大当たり遊技終了コマンドがRAM52に記憶される。
次いで、特別図柄処理が行われる(S14)。この特別図柄処理では、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞を契機として乱数が取得され、取得された乱数が大当たり関係情報記憶エリア(図6参照)に記憶される。そして、第一〜第四記憶エリアのうち、番号の若い記憶エリアの乱数から順次大当たり判定が行われ、大当たり判定の結果及び変動パターン決定乱数の値により変動パターンが決定されて、決定された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドがRAM52に記憶される。サブ統合基板58は、変動パターン指定コマンドを受信すると、デモ図柄の変動を開始させると共に、指定された変動パターンに応じて、大当たり判定の結果を示す報知演出を制御する。また、図柄表示部11に表示される特別図柄の決定、指示、デモ図柄及び特別図柄の変動終了を指示する特別図柄停止コマンドの記憶等の処理が行われる。
次いで、普通電動役物処理が行われる(S15)。この普通電動役物処理では、普通当たりとなった場合に、特別図柄始動電動役物15に設けられた一対の開閉部材(所謂チューリップ)の開閉(普通当たり遊技中の動作)の制御が行われる。開閉部材が開放されることにより、特別図柄始動電動役物15への遊技球の入賞が容易となる。
次いで、普通図柄処理が行われる(S16)。この普通図柄処理では、普通当たり乱数の取得、普通当たり判定等が行われる。まず、スイッチ読込処理(S11)にて普通図柄始動ゲート12への遊技球の通過が検出されると、普通当たり判定カウンタの値が普通当たり乱数として取得される。そして、普通当たり判定が行われて、図柄表示部11の普通図柄を変動及び停止させることで判定結果が報知される。
次いで、賞品球の払い出しを行う払出処理(S17)、及びエラーチェック(S18)が行われる。パチンコ機1にエラーが発生している場合には、表示画面28にエラー表示を行わせたり、照明装置35を点灯・点滅させたり、スピーカ48,48にエラー音を発音させたりする。そこで、S10のコマンド出力処理にてサブ統合基板58へ送信するためのエラーコマンドがRAM52のコマンド関係記憶エリア5209に記憶される。次いで、情報出力処理(S19)において、図示外の遊技場管理用コンピュータにパチンコ機1の大当たり情報、始動情報等の各種の情報が出力ポート55を介して出力される。情報出力処理が終わるとメイン処理は終了する。そして、割込信号発生回路57から割込信号を受信すると、また最初からメイン処理が実行される。
次に、サブ統合基板58における処理について説明する。サブ統合基板では、主基板41から送信されるコマンドに従って、表示画面28、役物装置30、照明装置35、スピーカ48等を制御する処理が行われる。すなわち、主基板41において行われた種々の判定結果に応じて、演出を総合的に制御する。特に、パチンコ機1では、操作ボタン20の操作に応じて演出を制御することができるが、操作ボタン20の操作部96が深く押し込まれた状態で保持され、ボタンのオート状態が設定されると、遊技者によって操作ボタン20が操作された場合と同じ演出を実行する。この点に本発明の特徴を有する。
まず、サブ統合基板58のRAM582について説明する。RAM582には、主基板41により指定された変動パターンが記憶される変動パターン記憶エリア、演出制御基板43やランプドライバ基板46に出力される制御コマンドが記憶されるコマンド関係記憶エリア、各種フラグが記憶されるフラグ関係記憶エリア、各種カウンタが記憶されるカウンタ記憶エリア等の各種記憶エリアが設けられている。
フラグ関係記憶エリアに記憶されている主なフラグとして、予告演出実行フラグ、隠し演出実行フラグ、報知演出実行フラグ、大当たり遊技演出実行フラグ、及び押下検出フラグがある。予告演出実行フラグは、遊技者に操作ボタン20の操作を促し、ボタンが操作されたか否かに応じて制御される演出である予告演出を実行することが決定されている場合に「ON」とされる。隠し演出実行フラグは、遊技者に操作ボタン20の操作を促すことなく、ボタンが操作されたか否かに応じて制御される演出である隠し演出を実行することが決定されている場合に「ON」とされる。報知演出実行フラグは、報知演出制御処理(図9乃至図16参照)を実行するか否かを決定するためのフラグであり、このフラグが「ON」となっている場合のみ、報知演出制御処理が実行される。同様に、大当たり遊技演出実行フラグが「ON」となっている場合のみ、大当たり遊技演出処理(図17参照)が実行される。そして、押下検出フラグは、操作ボタン20が手動で押下された場合、及びオート状態によって操作ボタン20が押下されたとみなされた場合に「ON」とされる。
カウンタ記憶エリアには、主に、操作有効期間カウンタ、連打回数カウンタ、及びラウンド数計数カウンタが記憶されている。操作有効期間カウンタは、操作ボタン20の操作が有効となる期間である操作有効期間を計測するためのタイマカウンタである。連打回数カウンタは、1回の操作有効期間中に操作ボタン20が断続的に操作された累計の回数を計数するカウンタである。ラウンド数計数カウンタは、1回の大当たり遊技中に行われる大入賞口16,17の開閉動作の回数(ラウンド数)を計数するためのカウンタである。
次いで、サブ統合基板58のROM583について説明する。ROM583には、CPU581がパチンコ機1の制御を補助するための各種プログラムが記憶されるプログラム記憶エリア、サブ統合基板58から演出制御基板43やランプドライバ基板46に出力される制御コマンドのテーブルが記憶される制御コマンドテーブル記憶エリア等の各種記憶エリアが設けられている。
次に、サブ統合基板58で行われるサブ統合基板処理、報知演出制御処理、及び大当たり遊技演出処理について、図8乃至図17を参照して説明する。図8は、サブ統合基板58で行われるサブ統合基板処理のフローチャートであり、図9及び図11は、サブ統合基板58で行われる報知演出制御処理のフローチャートであり、図10は、箱120及びボタン操作指示121の表示態様の一例を示す図である。また、図12は、報知演出制御処理の中で行われる役物リーチ制御処理のサブルーチンのフローチャートであり、図13は、ボタン連打指示123及び遊技説明124の表示態様の一例を示す図である。また、図14は、報知演出制御処理の中で行われる演出選択リーチ制御処理のサブルーチンのフローチャートであり、図15は、演出候補126、演出選択指示メッセージ127、及びオート解除誘導メッセージ128の表示態様の一例を示す図である。また、図16は、報知演出制御処理の中で行われる押下時間指定演出制御処理のサブルーチンのフローチャートであり、図17は、サブ統合基板58で行われる大当たり遊技演出処理のフローチャートである。サブ統合基板処理は、主基板41からコマンドを受信した場合に、CPU581において実行される。また、報知演出制御処理は、報知演出実行フラグが「ON」とされており、且つサブ統合基板処理が行われていない間にCPU581において実行され、大当たり遊技演出処理は、大当たり遊技演出実行フラグが「ON」とされており、且つサブ統合基板処理が行われていない間にCPU581において実行される。
図8に示すように、サブ統合基板処理が開始されると、まず、変動パターン指定コマンドを受信したか否かが判断される(S21)。受信した場合には(S21:YES)、コマンドによって指定された変動パターンがRAM582に記憶され(S22)、予告演出を実行するか否かが、指定された変動パターンに応じて抽選される(S23)。本実施の形態における予告演出とは、表示画面28に箱を表示させて操作ボタン20の操作を促し、操作ボタン20が操作された場合に箱から予告図柄(饅頭)を出現させる演出である。そして、指定された変動パターンが、大当たり時に実行される割合が他の演出よりも高い(大当たりの期待度が高い)リーチ演出の変動パターンであれば、予告演出が実行される割合が高くなるように実行抽選が行われる。
予告演出の実行抽選に当選した場合には(S25:YES)、予告図柄の態様が変動パターンに応じて決定される(S26)。指定された変動パターンが大当たりの変動パターンであれば、大当たりの期待度が高いことを示す予告図柄が決定され易い。そして、予告演出を実行するか否かを示す予告演出実行フラグが、実行することを示す「ON」とされ(S27)、報知演出制御処理を実行するか否かを示す報知演出実行フラグが「ON」とされて(S28)、サブ統合基板処理が終了する。報知演出実行フラグが「ON」とされると、報知演出制御処理が実行されるが、この詳細は後述する。
一方で、予告演出の実行抽選に当選しなかった場合には(S25:NO)、隠し演出を実行するか否かが、指定された変動パターンに応じて抽選される(S30)。隠し演出とは、操作ボタン20の操作が有効となっていることを遊技者に報知することなく、操作ボタン20が操作されたか否かに応じて制御される演出である。本実施の形態では、デモ図柄の背景に表示させている花を咲かせる演出や、池から魚を登場させる演出等が隠し演出として用意されている。隠し演出の実行抽選に当選しなかった場合には(S31:NO)、そのまま報知演出実行フラグが「ON」とされて(S28)、サブ統合基板処理が終了する。当選した場合には(S31:YES)、隠し演出の態様が変動パターンに応じて決定される(S33)。指定された変動パターンが大当たりの変動パターンであれば、先述した予告図柄の態様と同様に、大当たりの期待度が高いことを示す隠し演出の態様が決定され易い。そして、隠し演出実行フラグが、隠し演出を実行することを示す「ON」とされ(S34)、報知演出実行フラグが「ON」とされて(S28)、サブ統合基板処理が終了する。
また、変動パターン指定コマンドを受信していない場合には(S21:NO)、特別図柄停止コマンドを受信したか否かが判断される(S37)。受信した場合には(S37:YES)、報知演出を終了させる処理、具体的には、デモ図柄を確定表示させる処理が行われて(S38)、報知演出実行フラグが「OFF」とされ(S39)、サブ統合基板処理が終了する。
また、特別図柄停止コマンドを受信していない場合には(S37:NO)、大当たり遊技開始コマンドを受信したか否かが判断される(S41)。受信していない場合には(S41:NO)、受信したコマンドに応じたその他の処理が行われて(S44)、サブ統合基板処理が終了する。受信した場合には(S41:YES)、大当たり遊技演出実行フラグが、大当たり遊技演出処理を実行することを示す「ON」とされて(S42)、サブ統合基板処理が終了する。大当たり遊技演出実行フラグが「ON」とされると、大当たり遊技演出処理が実行されるが、この詳細は図17を参照して後述する。
次に、図9乃至図11を参照して、報知演出制御処理について説明する。先述したように、報知演出制御処理は、主基板41から変動パターン指定コマンドを受信することを契機として行われる。まず、表示画面28に表示されているデモ図柄の変動が開始され(S47)、予告演出実行フラグが「ON」となっているか否かが判断される(S48)。予告演出を実行することを示す「ON」となっている場合には(S48:YES)、箱120(図10参照)を表示させる処理が演出制御基板43に対して行われる(S50)。
そして、操作ボタン20のオート状態が設定されているか否かが判断される(S51)。この判断は、操作ボタン20の操作部96(図3及び図4参照)が押し込まれた状態で保持されていることが、押し込み検出スイッチ98によって検出されているか否かによって行われる。操作部96が押し込まれておらず、オート状態の設定中でないと判断された場合には(S51:NO)、操作ボタン20の操作を促すボタン操作指示121を表示させる処理が、演出制御基板43に対して行われる(S52)。すると、図10に示すように、表示画面28には、箱120と共に、「ボタンを押してね」というメッセージと下向きの矢印とからなるボタン操作指示121が表示される。そして、操作有効報知LED97(図3及び図4参照)が点灯されて、操作ボタン20の操作が有効となっていることが遊技者に報知され(S53)、操作ボタン20の操作有効期間を計測するための操作有効期間カウンタがセットされる(S54)。
次いで、操作ボタン20が押下されたか否かが、押下検出スイッチ99によって判断される(S56)。そして、押下されていなければ(S56:NO)、操作有効期間が経過したか否かが操作有効期間カウンタによって判断され(S57)、経過していなければ(S57:NO)、S56の判断へ戻る。操作有効期間が経過する前に操作ボタン20が押下された場合には(S56:YES)、ボタン操作指示121が表示画面28から消去され(S59)、操作有効報知LED97を消灯させる処理が行われる(S60)。次いで、決定されている態様の予告図柄を箱120から出現させる処理が行われて(S61)、所定時間表示された後、箱120及び予告図柄が消去される(S62)。そして、予告演出実行フラグが「OFF」とされて(S63)、S81(図11参照)の判断へ移行する。また、操作ボタン20が押下されることなく操作有効期間が経過した場合には(S57:YES)、ボタン操作指示121が消去され(S65)、操作有効報知LED97が消灯される(S66)。そして、箱120が消去され(S67)、予告演出実行フラグが「OFF」とされて(S63)、S81の判断へ移行する。
一方で、操作ボタン20の操作部96が押し込まれた状態で保持されており、オート状態の設定中であると判断された場合には(S51:YES)、遊技者が操作ボタン20を押下しなくとも、箱120から予告図柄を出現させる処理が行われる(S61)。そして、箱120及び予告図柄が消去され(S62)、予告演出実行フラグが「OFF」とされて(S63)、S81の判断へ移行する。
このように、本実施の形態によると、操作ボタン20のオート状態を設定すると、遊技者は、操作ボタン20を実際に押下することなく、押下した場合と同じ予告演出を楽しむことができる。また、オート状態を解除すれば、操作ボタン20を操作して予告図柄を出現させるか否かを遊技者自身が選択することができる。
また、予告演出実行フラグが「OFF」となっている場合には(S48:NO)、隠し演出実行フラグが「ON」となっているか否かが判断される(S70)。隠し演出を実行しないことを示す「OFF」となっている場合には(S70:NO)、そのままS81の判断へ移行する。隠し演出を実行することを示す「ON」となっている場合には(S70:YES)、操作ボタン20のオート状態が設定されているか否かが判断される(S71)。
オート状態が設定されていなければ(S71:NO)、ボタンの操作が有効となっていることは遊技者に報知されることなく、操作有効期間カウンタがセットされ(S72)、操作ボタン20が押下されたか否かが判断される(S73)。そして、押下されていなければ(S73:NO)、操作有効期間が経過したか否かが判断され(S74)、経過していなければ(S74:NO)、S73の判断へ戻る。操作有効期間が経過する前に操作ボタン20が押下された場合には(S73:YES)、決定されている態様の隠し演出を実行する処理が行われ(S76)、隠し演出実行フラグが「OFF」とされて(S77)、S81の判断へ移行する。操作ボタン20が操作されることなく操作有効期間が経過した場合には(S74:YES)、隠し演出は実行されることなく、隠し演出実行フラグが「OFF」とされて(S77)、S81の判断へ移行する。一方で、操作ボタン20のオート状態が設定されている場合には(S71:YES)、遊技者が操作ボタン20を押下しなくとも、決定されている態様の隠し演出が実行されて(S76)、隠し演出実行フラグが「OFF」とされ(S77)、S81の判断へ移行する。
このように、本実施の形態では、操作ボタン20の操作が有効となっていることは報知されずに、ボタンの操作を契機として行われる演出である、所謂隠し演出を実行することができる。よって、遊技者は、オート状態を解除して手動で操作ボタン20を押下することで、隠し演出が行われることを期待して遊技を楽しむことができる。また、オート状態を設定すれば、隠し演出の実行タイミングが分からない場合や、ボタン操作が面倒な場合でも、隠し演出を楽しむことができる。すなわち、遊技者は、操作ボタン20のオート機能を設定するか否かを自ら選択することで、様々な形で演出を楽しむことができる。
次いで、図11に示すように、主基板41から指定された変動パターンが、リーチ演出を実行しない「非リーチ」の変動パターンであるか否かが判断される(S81)。「非リーチ」の変動パターンであれば(S81:YES)、左右のデモ図柄が異なるように左、右、中の順でデモ図柄を停止させて、デモ図柄を確定表示させる処理が行われて(S82)、報知演出制御処理が終了する。「非リーチ」の変動パターンでなければ(S81:NO)、リーチを成立させるために、左右のデモ図柄が同一となるように左、右の順でデモ図柄を停止させる処理が行われる(S83)。
そして、役物装置30を動作させるリーチ演出を実行する「役物リーチ」の変動パターンであるか否かが判断され(S85)、「役物リーチ」の変動パターンであれば(S85:YES)、役物リーチ制御処理が行われて、報知演出制御処理が終了する。「役物リーチ」の変動パターンでなければ(S85:NO)、複数のリーチ演出からいずれか1つを遊技者に選択させて実行する「演出選択リーチ」の変動パターンであるか否かが判断される(S87)。「演出選択リーチ」の変動パターンであれば(S87:YES)、演出選択リーチ制御処理が行われて(S88)、処理が終了する。「演出選択リーチ」の変動パターンでなければ(S87:NO)、操作ボタン20の押下時間に応じてリーチ演出の内容を制御する「押下時間指定演出」の変動パターンであるか否かが判断される(S89)。「押下時間指定演出」の変動パターンであれば(S89:YES)、押下時間指定演出制御処理が行われて(S90)、処理が終了する。また、「押下時間指定演出」の変動パターンでもなければ(S89:NO)、操作ボタン20の操作を伴わないリーチ演出の変動パターンであり、変動パターンに応じてリーチ演出が制御されて(S91)、処理が終了する。以下、操作ボタン20の操作を伴うリーチ演出の制御処理である、役物リーチ制御処理、演出選択リーチ制御処理、及び押下時間指定演出制御処理の詳細について説明する。
次に、図12及び図13を参照して、報知演出制御処理中で行われる役物リーチ制御処理について説明する。役物装置30を動作させるリーチ演出を実行する「役物リーチ」の変動パターンが指定された場合、ボタン連打指示123(図13参照)が表示画面28に表示されて(S94)、操作ボタン20の連打を行うことが遊技者に促される。次いで、遊技説明124が表示画面28に表示される(S95)。本実施の形態における「役物リーチ」では、操作ボタン20の連打に応じて役物装置30が振動する。そして、大当たり判定の結果が大当たりとなっており、且つ連打回数が所定数以上となれば、役物装置30に停留されている遊技球がクルーン34に排出される。遊技説明124では、この「役物リーチ」についての説明が行われる。
次いで、操作有効報知LED97が点灯されて、操作ボタン20の操作が有効となっていることが遊技者に報知され(S96)、オート連打ペース抽選処理が行われる(S97)。このオート連打ペースとは、操作ボタン20のオート状態が設定されている間に所定の演出が実行され、操作ボタン20が断続的に押下されたとみなして演出を制御する場合の、単位時間当たりの押下検出回数である。本実施の形態では、1秒間当たり2回、4回、6回の3つのオート連打ペースが設けられており、このいずれかが抽選によって決定される。ここで、3つのオート連打ペースは全て、遊技者が操作ボタン20を可能な限り早く連打した場合の連打数の平均値よりも小さくなるようにあらかじめ設定されている。そして、操作有効期間カウンタがセットされる(S98)。
次いで、操作ボタン20のオート状態が設定されているか否かが判断され(S101)、設定されていれば(S101:YES)、操作ボタン20が押下されたことを示す押下検出フラグを、決定されたオート連打ペースで「ON」とする処理が行われる(S105)。オート状態が設定されていなければ(S101:NO)、操作ボタン20が押下されたか否かが押し込み検出スイッチ98によって判断され(S102)、押下された場合には(S102:YES)、押下検出フラグが「ON」とされる(S103)。また、押下されていない場合には(S102:NO)、そのまま次の判断へ移行する。
次いで、押下検出フラグが「ON」とされているか否かが判断される(S107)。「OFF」とされている場合には(S107:NO)、そのままS113の判断へ移行する。「ON」とされている場合には(S107:YES)、役物装置30を1回振動させる処理がランプドライバ基板46に対して行われ(S108)、役物装置30が振動したことを示す効果音を発生させる処理が行われる(S109)。そして、1回の演出における操作ボタン20の累計連打回数を計数する連打回数カウンタに「1」が加算され(S110)、押下検出フラグが「OFF」とされて(S111)、操作有効期間が経過したか否かが判断される(S113)。操作有効期間が経過していない場合には(S113:NO)、S101の判断へ戻り、押下検出結果に応じて役物装置30を振動させる一連の処理が繰り返し行われることとなる。
操作有効期間が経過した場合には(S113:YES)、操作有効報知LED97が消灯された後、今回の操作有効期間中の操作ボタン20の累計連打回数が、所定値以上となっているか否かが判断される(S115)。連打回数カウンタの値が所定値以上となっていれば(S115:YES)、指定された「役物リーチ」の変動パターンが大当たりの変動パターンである場合に、役物装置30に停留されている遊技球がクルーン34に排出されて(S116)、累計連打回数に応じてその後の演出が制御され(S117)、役物リーチ制御処理が終了する。また、累計連打回数が所定値に達していない場合には(S115:NO)、遊技球はクルーン34に排出されることなく、累計連打回数に応じた演出が行われて(S117)、役物リーチ制御処理が終了する。累計連打回数に応じた演出とは、例えば、遊技球がクルーン34に排出された場合には、「大当たり確定」等のメッセージが表示画面28に表示される。また、遊技球がクルーン34に排出されなかった場合には、累計連打回数が多い程、大当たりとなる期待度が高いことを示す演出が実行され易い。
このように、本実施の形態では、「役物リーチ」を実行する際にオート状態が設定されていれば、操作ボタン20が断続して押下される場合と同じ演出を実行することができる。よって、遊技者は、操作ボタン20を連打することが面倒である場合や恥ずかしい場合、実際に操作ボタンを連打しなくても、連打した場合に実行される演出を楽しむことができる。また、オート状態が設定されている場合のオート連打回数が抽選によって決定されるため、オート状態設定中の演出は単調となることなく、多様な演出を遊技者に楽しませることができる。さらに、遊技者は、より多くの回数操作ボタン20を連打したい場合には、オート状態を解除して自ら操作ボタン20を連打することもできる。よって、遊技者は所望の演出を楽しむことができる。
次に、図14及び図15を参照して、報知演出制御処理中で行われる演出選択リーチ制御処理について説明する。複数のリーチ演出からいずれか1つを遊技者に選択させて実行する「演出選択リーチ」の変動パターンが指定された場合、4つの演出候補126(図15参照)が表示画面28に表示される(S121)。次いで、「どれか1つ選んでください」という演出選択指示メッセージ127が表示されて(S122)、メッセージの表示時間を計測するメッセージ表示時間カウンタがセットされる(S123)。
次いで、操作ボタン20のオート状態が設定されているか否かが判断され(S125)、設定されていれば(S125:YES)、オート状態の解除を遊技者に促すオート解除誘導メッセージ128(図15参照)が表示されて(S126)、S127の判断へ移行する。オート状態が設定されていなければ(S125:NO)、そのままS127の判断へ移行し、メッセージ表示時間が経過したか否かが判断される。経過していなければ(S127:NO)、S125の判断へ戻り、経過していれば(S127:YES)、演出選択指示メッセージ127及びオート解除誘導メッセージ128の表示が消去される(S129)。そして、4つの演出候補126の1つを囲む指定表示129の更新(ルーレット)が開始される(S130)。この指定表示129は左から右へ順次更新され、最も右側の図柄に達すると、次回は最も左側の図柄へ更新されて、これが繰り返される。次いで、操作有効報知LED97が点灯され(S131)、操作有効期間カウンタがセットされる(S132)。
次いで、操作ボタン20のオート状態が設定されているか否かが再び判断され(S134)、設定されていなければ(S134:NO)、操作ボタン20が押下されたか否かが判断される(S135)。操作ボタン20が押下されていなければ(S135:NO)、操作有効期間が経過したか否かが判断され(S136)、経過していなければ(S136:NO)、S134の判断へ戻る。そして、オート状態が設定されていた場合(S134:YES)、操作有効期間中に操作ボタン20が押下された場合(S135:YES)、及び操作有効期間が経過した場合には(S136:YES)、操作有効報知LED97が消灯され、その時点で指定表示129によって指定されている演出を実行させる処理が行われて(S137)、演出選択リーチ制御処理が終了する。
このように、本実施の形態では、遊技者が操作ボタン20を押下するタイミングに応じて、4つの演出のいずれかを実行することができる。そして、この「演出選択リーチ」を実行する場合には、操作ボタン20のオート状態の解除を遊技者に促すことができる。従って、遊技者は、自ら演出を選択する場合、オート状態を解除するタイミングを適切に把握することができる。また、特に所望する演出がない場合には、オート状態を設定したまま、又は操作ボタン20を押下せずに、自動で演出を選択させることもできる。
次に、図16を参照して、報知演出制御処理中で行われる押下時間指定演出制御処理について説明する。操作ボタン20の押下時間に応じてリーチ演出の内容を制御する「押下時間指定演出」の変動パターンが指定された場合、まず、「10秒押せ」等の所定の押下時間を指示するメッセージが表示画面28に表示される(S141)。そして、操作有効報知LED97が点灯され(S142)、操作有効期間カウンタがセットされる(S143)。次いで、操作ボタン20のオート状態が設定されているか否かが判断され(S145)、設定されていなければ(S145:NO)、操作ボタン20が押下されているか否かが判断される(S147)。
そして、オート状態が設定されている場合(S145:YES)、又は操作ボタン20が押下されている場合には(S147:YES)、操作有効期間内における操作ボタン20の累計押下時間を計測するカウンタが加算されて(S146)、操作有効期間が経過したか否かが判断される(S148)。一方で、オート状態が設定されておらず、操作ボタン20の押下中でもなければ(S147:NO)、累計押下時間は加算されることなくS148の判断へ移行する。そして、操作有効期間が経過するまでこれらの処理が繰り返し行われ(S148:NO)、期間が経過すると(S148:YES)、操作有効報知LED97が消灯され、累計押下時間に応じた演出が実行されて(S149)、押下時間指定演出制御処理が終了する。累計押下時間に応じた演出とは、本実施の形態では、計測された累計押下時間と、指定された押下時間との差に応じて行われる演出であり、差が1秒未満なら演出A、1秒以上2秒未満なら演出B、2秒以上3秒未満なら演出C、3秒以上なら演出Dが実行される。
このように、本実施の形態では、操作ボタン20の押下タイミングに応じて制御される演出、及び連打回数に応じて制御される演出だけでなく、押下時間に応じて制御される演出を実行することもできる。この演出では、遊技者は、操作ボタン20の押下時間を調整することで、様々な演出を楽しむことができる。詳細には、遊技者は、例えば演出Aが実行されることを望む場合、累計押下時間が10秒に極力近づくように操作ボタン20を操作することとなる。これにより、累計押下時間を遊技者に予測させて遊技に集中させることができ、興趣をより強く惹き付けることができる。さらに、操作ボタン20を押下し続けることが面倒な場合や恥ずかしい場合等は、オート状態の設定及び解除を行うだけで、ボタンを押下し続けた場合に実行される演出を楽しむことができる。
次に、図17を参照して、大当たり遊技演出処理について説明する。先述したように、大当たり遊技演出処理は大当たり遊技中の演出を制御する処理であり、大当たり遊技開始コマンドの受信を契機として大当たり遊技演出実行フラグが「ON」とされている間に、CPU581によって実行される。まず、大入賞口16,17のいずれかを開放させることを示す大入賞口開放コマンドを受信したか否かが判断される(S151)。受信していなければ(S151:NO)、大当たり遊技終了コマンドを受信したか否かが判断され(S152)、受信していなければ(S152:NO)、S151の判断へ戻る。大入賞口開放コマンドを受信した場合には(S151:YES)、ラウンド数を計数するラウンド数計数カウンタに「1」が加算され(S154)、計数されているラウンド数に応じて演出が制御される(S155)。そして、ラウンド数が「8」であるか否かが判断され(S156)、8ラウンド目でなければ(S156:NO)、そのままS151の判断へ戻る。
そして、大当たり遊技が進行し、8ラウンド目に達した場合には(S156:YES)、ボタン連打指示123(図13参照)が表示画面28に表示されて(S158)、オート連打ペース抽選処理が行われる(S159)。この抽選処理は、先述した役物リーチ制御処理におけるオート連打ペース抽選処理(S97、図12参照)と同様である。次いで、操作有効期間カウンタがセットされ(S160)、操作ボタン20のオート状態が設定されているか否かが判断される(S162)。オート状態が設定されていれば(S162:YES)、既に決定されているオート連打ペースで押下検出フラグを「ON」とする処理が行われる(S163)。オート状態が設定されていなければ(S162:NO)、操作ボタン20が押下されたか否かが判断され(S164)、押下された場合には(S164:YES)、押下検出フラグが「ON」とされる(S165)。また、押下されていない場合には(S164:NO)、そのまま次の判断へ移行する。
次いで、押下検出フラグが「ON」とされているか否かが判断される(S167)。「OFF」とされている場合には(S167:NO)、そのままS170の判断へ移行する。「ON」とされている場合には(S167:YES)、1回の操作有効期間における累計連打回数を計数する連打回数カウンタに「1」が加算され(S168)、押下検出フラグが「OFF」とされる(S169)。そして、操作有効期間が経過したか否かが判断され(S170)、経過していない場合には(S170:NO)、S162の判断へ戻る。経過した場合には(S170:YES)、累計連打回数が所定値以上となっているか否かが判断され(S172)、所定値以上となっていれば(S172:YES)、スピーカ48によって発生させている音楽を変更する処理が行われて(S173)、S151の判断へ戻る。累計連打回数が所定値に達していない場合には(S172:NO)、そのままS151の判断へ戻る。
このように、本実施の形態では、単調となりがちな大当たり遊技中にも、操作ボタン20の連打回数に応じた演出を実行することができる。そして、大当たり遊技中には、遊技者は払い出された遊技球を箱へ移動させたり、遊技球が入った箱を交換したりする必要があり、操作ボタン20を長時間操作することが困難な場合もあるが、操作ボタン20のオート機能を設定することで、操作ボタン20が操作された場合に実行される演出を楽しむことができる。
以上説明したように、本実施の形態によると、操作ボタン20の操作部96を押し込むことで、操作ボタン20が常に押下された状態、又は断続的に押下されたとみなされる状態であるオート状態(操作恒常検出状態)を設定することができる。よって、遊技者は、操作ボタン20の操作が面倒な場合や恥ずかしい場合、さらには、操作のタイミングが分からない場合や操作を忘れていた場合でも、実際に操作を行うことなく、操作ボタン20を操作した場合に実行される演出を楽しむことができる。また、オート状態を解除することで、遊技者は操作ボタン20を操作するか否かを自ら選択でき、所望の演出を楽しむことができる。
特に、操作ボタン20を連打させる演出が実行された場合には、オート状態の設定中に生成される連打のペースが抽選されるため、演出が実行される毎に連打のペースが異なる。よって、オート状態を設定している場合でも演出が単調となることはなく、オート状態を解除して自ら操作ボタン20を連打すれば、オート状態中よりも多くの回数連打することも可能となる。従って、遊技者は、操作ボタン20を用いる演出を、所望する方法で楽しむことができる。
また、操作ボタン20の操作タイミングに応じて制御される演出等、所定の演出を実行する場合に、操作ボタン20のオート状態が設定されていれば、オート状態の解除を遊技者に促すことができる。よって、遊技者は、実行される演出の種類に応じて、オート状態の設定及び解除を適切に行うことができる。また、遊技者は、操作ボタン20の操作が有効とされていることが報知されない隠し演出について、オート状態を設定すれば、ボタン操作のタイミングが分からなくても演出を楽しむことができるし、オート状態を解除すれば、隠し演出が行われることを期待しながらボタン操作を行うことができる。そして、本実施の形態の操作ボタン20によると、遊技者は、オート状態の設定及び解除と、ボタンの押下とを共に1つの操作ボタン20で行うことができる。さらに、操作部96が押し込まれた状態で保持されているか否かを確認すれば、オート状態が設定されているか否かを容易に把握することができる。
尚、本実施の形態の表示画面28、役物装置30、照明装置35、及びスピーカ48が本発明の「演出実行手段」に相当し、操作ボタン20が「操作手段」に相当し、押下検出スイッチ99が「操作検出手段」に相当する。第二バネ102が「付勢手段」に相当する。また、操作部96の押し込まれた状態での保持及び保持解除を行うガイド溝105〜109、段部110、戻りコイルバネ111、及び爪部112が「保持手段」及び「保持解除手段」に相当し、押し込み検出スイッチ98が「保持検出手段」に相当する。図9のS51及びS71、図12のS101、図14のS125、図16のS145、図17のS162において、操作部96が押し込まれた状態で保持されていることが押し込み検出スイッチ98によって検出されているか否かを判断するサブ統合基板58のCPU581が「操作恒常検出状態設定手段」及び「操作恒常検出状態解除手段」として機能する。
また、図12のS105及び図17のS163で、操作ボタン20が所定時間当たりに複数回断続して押下されるタイミングで押下検出フラグを「ON」とするサブ統合基板58のCPU581が「断続操作結果生成手段」として機能する。また、図14のS126で、オート解除誘導メッセージ128を表示画面28に表示させるサブ統合基板58のCPU581及び演出制御基板43が「解除指示手段」として機能する。また、図9のS54,72、図12のS98、図14のS132、図16のS143、及び図17のS160で操作有効期間を設定するサブ統合基板58のCPU581が「有効期間設定手段」として機能し、図9のS56,73、図12のS102、図14のS135、図16のS147、及び図17のS164で操作ボタン20の押下を有効とするサブ統合基板58のCPU581が「有効制御手段」として機能する。また、図9のS52、図12のS94、図14のS122、及び図17のS158でメッセージを表示させるサブ統合基板58のCPU581、演出制御基板43、及び表示画面28、さらには図9のS53、図12のS96、図14のS131、及び図16のS142で操作有効報知LED97を点灯させるサブ統合基板58のCPU581及びランプドライバ基板46が「操作有効報知手段」として機能する。特別図柄始動電動役物15が「始動口」に相当する。図7のS14において大当たり判定を行う主基板41のCPU51が「判定手段」として機能する。図9及び図11における報知演出制御処理を実行するサブ統合基板58のCPU581が「報知演出実行制御手段」として機能する。サブ統合基板58のRAM582に記憶される連打回数カウンタが「累計回数記憶手段」に相当する。
尚、本発明は、以上詳述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。まず、オート状態(操作恒常検出状態)を設定するための操作ボタン20の構成は変更が可能である。例えば、本実施の形態では、操作部96を押し込まれた状態で保持するための方式として、ハート状に形成されたカムを用いるハート状カム方式を用いている。しかし、周知の方式である回転カム方式やラチェットカム方式等、他の方式を用いても本発明の実現が可能である。また、押し込まれた状態での操作部96の保持を解除するための方法も、操作部96をさらに押し込む方法に限られない。保持を解除するための解除ボタン等を別に設けてこの解除ボタンを遊技者に操作させる方法や、モータを用いて保持を解除する方法等へ任意に変更することができる。また、押下を検出するためのスイッチの構成や、操作が有効となっているか否かを遊技者に示すための構成等が変更できることは言うまでもない。
また、オート状態の設定方法自体も変更可能である。例えば、遊技者が演出実行時の押下や連打にのみ用いる押しボタンとは別に、オート状態の設定及び解除を行うための専用のスイッチやボタンを配設してもよい。また、押しボタンが所定時間以上長押しされることによって、オート状態の設定及び解除を切り替える構成としてもよい。この場合、オート状態が設定中であるか否かを遊技者に容易に把握させるために、例えば押しボタンの内部にLEDを配設し、オート状態が設定されているか否かに応じてLEDの発光態様を変化させることもできる。
また、本実施の形態では、操作ボタン20の押下タイミングに応じて制御される演出(演出選択リーチ、図14参照)をオート状態の設定中に実行する場合、オート解除誘導メッセージ128を表示画面28に表示させることで、オート状態の解除を遊技者に促している。しかし、表示画面28を用いずに解除を促す音声を発生させてもよいし、表示画面28と音声とを共に用いてもよい。また、押下のタイミングに応じて制御される演出を実行する場合には、オート状態を強制的に解除するように設定することも可能である。具体的には、オート状態の設定及び解除を、押しボタンの長押しやスイッチの切り替えによって行う遊技機において、所定の演出中ではオート状態の設定を無効とし、押下のタイミングに応じて演出を制御する。これにより、オート状態の設定中であっても押下タイミングが自動的に決まってしまうことはなく、遊技者は所望のタイミングでボタンを押下し、所望の演出を楽しむことができる。
また、本実施の形態で操作ボタン20を連打させる演出を実行する場合(例えば、図12に示す役物リーチ制御処理参照)、操作ボタン20の操作有効期間が開始する前にオート連打ペースを予め決定し、操作有効期間内では一定のペースで押下検出フラグを「ON」としている。しかし、オート状態が設定される毎にオート連打ペースを決定してもよい。この場合、遊技者は、所望の連打ペースが決定されるまで繰り返しオート状態の解除及び設定を行うことも可能となるため、オート状態を利用してより自由に演出を楽しむことができる。