JP2023160617A - 遊技機 - Google Patents

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卓人 市原
Takuto Ichihara
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Abstract

【課題】演出図柄を用いた図柄変動に基づく遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供する。【解決手段】原則、演出図柄Eを構成する数字画像Nと装飾画像Sは1対1の対応関係にあるが、特定の特図変動パターンが選択された場合、演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせが一旦表示されてから確定表示されるまでの間において、遊技者のボタン操作によって、数字画像Nの表示状態を維持しつつ、演出図柄Eを構成する装飾画像Sを変更可能とした。そして、変更後の装飾画像Sに対応する内容で、大当たり遊技中の遊技演出を実行させるようにした。これによれば、装飾画像Sが数字画像Nの単なる付属物ではなくなり、演出図柄を用いた図柄変動に基づく遊技の興趣を向上させることができる。【選択図】図29

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関するものである。
従来、演出図柄を所定の組み合わせで停止表示させて大当たり判定の結果を報知する遊技機が知られている。この「演出図柄」は、数字を表す数字画像と、数字画像を装飾する装飾画像(例えばキャラクタ画像)と、を構成要素に含む(例えば、特許文献1参照)。
特開2014-138770号公報
ところで、特許文献1のような遊技機では、遊技者が注目するのは数字画像が示す数字のみであって、キャラクタ画像は、単なる数字画像の付属物であり、キャラクタそのものに有用性はなかった。したがって、キャラクタ画像のような装飾画像に関しては、遊技興趣を高めるために未だ改善の余地がある。
本発明は、従来における問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、演出図柄を用いた図柄変動に基づく遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明に係る遊技機は、始動口への遊技球の入球に基づいて大当たり判定を行う大当たり判定手段と、数字を示す数字画像と該数字画像を装飾する装飾画像を組み合わせた演出図柄の図柄組み合わせを前記大当たり判定の結果として表示する図柄表示手段と、前記図柄表示手段での演出図柄の変動表示及び変動停止を制御する表示制御手段と、を備えた遊技機であって、前記演出図柄の確定停止前においては、前記数字画像と前記装飾画像は1対1の対応関係にあり、対応関係にある数字画像と装飾画像を組み合わせた演出図柄によって変動表示が行われるようになっており、前記演出図柄による大当たりの図柄組み合わせが仮停止されてから確定停止されるまでの間において、仮停止されている前記演出図柄に含まれる装飾画像を他の装飾画像に変更することによって、前記演出図柄を構成する数字画像と装飾画像の組み合わせが変更可能とされており、前記表示制御手段は、前記大当たり判定の結果が大当たりである場合、確定停止された前記演出図柄に含まれる装飾画像に応じた内容で大当たり遊技中の遊技演出を実行させることを特徴とする。
前記構成を有する本発明に係る遊技機によれば、演出図柄を用いた図柄変動に基づく遊技の興趣を向上させることができる。
パチンコ遊技機の正面図である。 演出図柄を説明する模式図である。 主制御基板及び周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 サブ制御基板及び周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。 大当たり判定テーブルの説明図である。 大当たり種別判定テーブルの説明図である。 リーチ判定テーブルの説明図である。 特図変動パターン選択テーブルの説明図である。 メイン側主制御処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割込処理のフローチャートである。 センサ検出処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図大当たり判定処理のフローチャートである。 特図変動パターン選択処理のフローチャートである。 図14の続きのフローチャートである。 特別図柄変動処理のフローチャートである。 サブ側主制御処理のフローチャートである。 1msタイマ割込処理のフローチャートである。 10msタイマ割込処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 演出図柄選択テーブルの説明図である。 装飾画像選択処理のフローチャートである。 遊技演出選択テーブルの説明図である。 ラウンド演出選択処理のフローチャートである。 エンディング演出選択処理のフローチャートである。 (a),(b)は、リーチ無しハズレとなる場合における演出の流れを示す模式図である。 (a)~(c)は、リーチ有りハズレとなる場合における演出の流れを示す模式図である。 (a)~(g)は、大当たりとなる場合における演出の流れを示す模式図である。 装飾画像と対応関係にある大当たり遊技中の遊技演出の選択態様の変更例を説明する説明図である。 装飾画像と対応関係にある大当たり遊技中の遊技演出の選択態様の変更例を説明する説明図である。
本発明の実施形態に係る遊技機としてのパチンコ遊技機について図を参照しつつ説明する。以下の説明において、パチンコ遊技機の各部の方向を説明する場合は、そのパチンコ遊技機と対向して遊技を行う遊技者から見た方向を基準とする。具体的には、パチンコ遊技機の各部の左右方向及び上下方向は、遊技者から見た左右方向及び上下方向とする。また、パチンコ遊技機を基準として遊技者に近づく方向を前方とし、遊技者から遠ざかる方向を後方とする。
[パチンコ遊技機の主要構成]
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技機枠16を備える。遊技機枠16は、前方側から順に、前面枠18、内枠(図示せず)、外枠(図示せず)によって構成される。前面枠18は、ハンドル4と、演出レバー6と、スピーカ8と、演出ボタン9(本発明の操作手段に相当)と、左サイドランプ23aと、右サイドランプ23bと、打球供給皿(上皿ともいう)24と、余剰球受皿(下皿ともいう)25とを備えている。
ハンドル4は、前面枠18のうち右下、つまり、パチンコ遊技機1と対向して遊技を行う遊技者が右手で握ることができる位置に設けられている。ハンドル4は、タッチスイッ
チ92(図3)と、発射レバー4aと、発射停止ボタン4bとを備えている。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力するものであり、ハンドル4を握った遊技者の右手が触れる部分に配置されている。発射レバー4aは、遊技球の発射強度を調整するためのものであり、ハンドル4に回動可能に設けられている。発射停止ボタン4bは、遊技球が発射されているときに遊技球の発射を停止するためのものであり、ハンドル4を握った右手の親指により操作可能な位置に設けられている。
前面枠18のうち余剰球受皿25の左方、つまり、前面枠18のうち下側の左端寄りには、演出レバー6が設けられている。換言すると、演出レバー6は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向した遊技者が左手で操作可能な位置に設けられている。演出レバー6は、左手で把持できる形状とされており、右回転又は左回転の回転操作の他、上下左右の4方向に傾倒操作可能としている。また、演出レバー6には、演出レバー振動モータ6c(図4)が設けられている。演出レバー振動モータ6cは、演出レバー6を振動させるものであり、演出レバー6の操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。遊技者が、演出レバー6の操作が有効な期間に演出レバー6を操作すると、特定の演出が行われる。以下、演出レバー6の操作を契機として行われる特定の演出のことをレバー演出という。
スピーカ8は、前面枠18のうち上部の左右の隅部にそれぞれ設けられており、音楽、効果音及び報知音等の音を演出内容に応じて出力する。
演出ボタン9は、前面枠18のうち打球供給皿24の上方を覆う部分に設けられている。換言すると、演出ボタン9は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向する遊技者が右手又は左手で押圧操作可能な位置に設けられている。また、演出ボタン9は、前面枠18のうち、遊技者が左手で演出レバー6を操作している状態で、右手で押下操作可能な位置に設けられている。演出ボタン9は、例えばプッシュオン式のボタンスイッチを採用することができる。演出ボタン9には、演出ボタン振動モータ9b(図4)と、演出ボタンランプ9c(図4)とが内蔵されている。演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させるものであり、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。本実施形態では、演出ボタンランプ9cはLEDである。演出ボタンランプ9cは、複数色を発光可能であり、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9が押圧操作されたときや演出内容に応じて点灯又は点滅し、さらに発光色を変化させる。演出ボタン9の表面は透光性材料によって形成されており、演出ボタンランプ9cが発した光を遊技者が視認できるように工夫されている。
演出ボタン9には、押圧操作された演出ボタン9を押圧操作前の位置に復帰させるためのバネ等の弾性部材(図示せず)が内蔵されており、演出ボタン9は、押圧操作状態が解除されると、弾性部材の復元力によって押圧操作前の状態に復帰する。遊技者が、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9を押圧操作すると、特定の演出が行われる。以下、演出ボタン9の操作を契機として行われる特定の演出のことをボタン演出という。
前面枠18のうち、左方には左サイドランプ23aが設けられており、右方には右サイドランプ23bが設けられている。左サイドランプ23a及び右サイドランプ23bが設けられている部分の前面枠18は透光性を有し、その透光性を有する部分の内側には複数のLEDが配置されている。各LEDは、それぞれ複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯又は点滅し、さらに発光色を変化させる。
打球供給皿(上皿ともいう)24は、前面枠18のうち中央下側に設けられている。打球供給皿24は、貸球払出装置80(図3)及び賞球払出装置400(図3)から払い出された遊技球を貯留する、又は発射装置90(図3)に供給する遊技球を貯留するための
ものである。余剰球受皿(下皿ともいう)25は、前面枠18のうち打球供給皿24の下方に設けられている。余剰球受皿25は、打球供給皿24の貯留可能数を超えた遊技球を貯留する。
また、パチンコ遊技機1は、遊技盤2と、ガラス板5と、演出表示装置7(本発明の「図柄表示手段」に相当)とを備える。
遊技盤2は、パチンコ遊技機1の略中央、つまり、遊技者の顔と略正対する位置に配置されている。遊技盤2の盤面の前方は、透明のガラス板5によって覆われている。演出表示装置7は、遊技盤2の後方に配置されており、その画面が遊技盤2の略中央から露出している。
遊技盤2の盤面には、遊技球が流下(転動)する遊技領域3が形成されている。遊技領域3は、演出表示装置7の画面の左方に形成された左遊技領域3Aと、演出表示装置7の画面の右方に形成された右遊技領域3Bとを有する。遊技盤2の盤面には、遊技球の流下方向を変化させるための複数の遊技釘(図示せず)が打ち込まれている。遊技盤2の複数箇所には、LEDが設けられており、図4では、それら各LEDを総称して「盤ランプ2a」と示している。盤ランプ2aを構成する各LEDは、複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯又は点滅し、さらに発光色を変化させる。
遊技盤2は、固定入賞装置10と、ゲート12と、一般入賞口13と、センター装飾体14と、可動体15と、レール部材17と、普通可変入賞装置(電チューともいう)20と、大入賞装置30と、表示器類50とを備える。
固定入賞装置10は、遊技盤2の略中央に配置されている。固定入賞装置10は、遊技球が1個ずつ入賞(入球)可能な第1始動口11(本発明の「始動口」に相当)を有する。第1始動口11は常時開口しており、遊技球が第1始動口11に入賞する確率は略変動しない。ゲート12は、右遊技領域3Bに配置されており、右遊技領域3Bを流下する遊技球が通過可能に構成されている。一般入賞口13は、左遊技領域3Aであって固定入賞装置10の左方に配置されている。
センター装飾体14は、遊技盤2の上部に配置されている。センター装飾体14は透光性を有し、その内側には、演出内容に応じて点灯・点滅する複数のLEDが設けられている。可動体15は、センター装飾体14の後方に配置されている。図1は、可動体15がセンター装飾体14に略隠れた状態を示す。可動体15は、演出内容に応じて所定のタイミングで下方に降下し、遊技者から視認可能な状態に変位する。
レール部材17は、遊技盤2の周囲に沿って配置されている。レール部材17は、発射装置90(図3)によって発射された遊技球を遊技領域3に案内する。遊技盤2の下部中央には、どこにも入賞しなかった遊技球を排出するためのアウト口19が開口している。
普通可変入賞装置20は、右遊技領域3Bのうちゲート12の下方に配置されている。普通可変入賞装置20は、可動部材(電動チューリップ)21を備える。可動部材21は、基端を回動軸にして回動可能に構成されており、可動部材21が開閉動作することにより、第2始動口22(本発明の「始動口」に相当)が開閉する。可動部材21が開作動すると、第2始動口22が開口され、遊技球が第2始動口22に1個ずつ入賞(入球)し易い状態になる。また、可動部材21が閉作動すると、第2始動口22が閉口され、遊技球が第2始動口22に入賞することができない状態になる。なお、図1に示す例では普通可変入賞装置20は遊技領域3の右方に配置されているが、遊技領域3の下方に配置してもよい。
大入賞装置30は、右遊技領域3Bであって、固定入賞装置10の右方に配置されている。大入賞装置30は、大入賞口32を開閉する開閉部材31を備える。大入賞口32は、複数の遊技球が入賞(入球)可能な大きさに形成されている。開閉部材31は、左右方向に長い板状に形成されており、左右の下端を回動軸にして回動可能に構成されている。
前述したように、パチンコ遊技機1では、ハンドル4の発射強度を調節することにより、遊技球の発射強度を調節できるようになっている。よって、パチンコ遊技機1では、左遊技領域3A又は右遊技領域3Bを流下するように遊技球を打ち分けることができる。左遊技領域3Aに向かって遊技球を発射したときには、遊技球は、第1始動口11、一般入賞口13に入賞し得る。一方、右遊技領域3Bに向かって遊技球を発射したときには、遊技球は、ゲート12、第2始動口22、大入賞口32に入賞し得る。
表示器類50は、遊技盤2のうち遊技領域3の外側であって大入賞装置30の下方に設けられている。図3に示すように、表示器類50は、第1特別図柄(第1特図)を変動表示する第1特別図柄表示器51と、第2特別図柄(第2特図)を変動表示する第2特別図柄表示器52と、普通図柄(普図)を変動表示する普通図柄表示器53とを備える。さらに、表示器類50は、第1特図保留表示器51aと、第2特図保留表示器52aと、普図保留表示器53aとを備える。第1特図保留表示器51aは、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を表示する。第2特図保留表示器52aは、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を表示する。普図保留表示器53aは、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を表示する。以下、第1特別図柄及び第2特別図柄に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄という。また、第1特別図柄表示器51及び第2特別図柄表示器52に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄表示器という。
各特別図柄表示器51,52は、それぞれ複数のLEDにより構成されている。各特別図柄表示器51,52を構成する各LEDは、それぞれ所定の点灯パターンにて点灯し、点灯・消灯するLEDの組み合わせが特別図柄を表しており、点灯・消灯するLEDの組み合わせが変化している状態が特別図柄の変動表示を表している。以下、特別図柄が変動表示を開始してから特別図柄が確定表示されるまでの特別図柄の変動パターンを特図変動パターンという。
また、普通図柄表示器53は、複数(例えば2個)のLEDから構成されている。点灯・消灯するLEDが普通図柄を表しており、各LEDが交互に点灯する状態が普通図柄の変動表示を表している。また、遊技球がゲート12を通過すると、当たりか否かを判定する普通図柄の抽選が実行され、普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示する。そして、普通図柄表示器53は、普通図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄を確定表示する。普通図柄表示器53が確定表示した普通図柄が、当たりを示す普通図柄であった場合は、普通可変入賞装置20が作動して可動部材21が開動作し、第2始動口22が開口する。
遊技球が第1始動口11に入賞すると大当たりか否かを判定する大当たり判定(大当たり抽選ともいう)が実行され、第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示する。そして、第1特別図柄表示器51は、第1特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり判定の結果に対応する第1特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第1特別図柄が、大当たりを示す特別図柄であった場合は、大当たりが発生し、大入賞装置30が作動して開閉部材31が開閉し、大入賞口32が開閉する。第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第1始動口11に入賞したときは、その入賞を契機とする第1特別図柄表示器51の作動が保留される。そして、その作動保留の数を示す記憶数が第1特図保留表示器51aによって表示される。以下、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を第1特図保留数という。
また、遊技球が第2始動口22に入賞すると大当たり判定(大当たり抽選ともいう)が実行され、第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示する。そして、第2特別図柄表示器52は、第2特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり判定の結果に対応する第2特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第2特別図柄が、大当たりを示す特別図柄であった場合は、大当たりが発生し、大入賞装置30が作動して開閉部材31が開閉し、大入賞口32が開閉する。第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口22に入賞したときは、その入賞を契機とする第2特別図柄表示器52の作動が保留される。そして、その作動保留の数を示す記憶数が第2特図保留表示器52aによって表示される。以下、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を第2特図保留数という。また、第1特図保留数及び第2特図保留数に共通の事項を説明する場合は、単に特図保留数という。以下、特別図柄表示器が特別図柄の変動表示を開始してから特別図柄を確定表示するまでを特別図柄の1回の変動という。また、特別図柄が1回変動される毎に特図保留数が1個ずつ減少することを特図保留数の消化という。
次に、演出表示装置7について説明する。
演出表示装置7は、演出図柄E、メッセージ画像、デモンストレーション画像(デモ画像)等の動画像及び静止画像を表示する。遊技者は、それらの画像をパチンコ遊技機1の前方から見ながら遊技を行う。演出表示装置7では、特別図柄の変動表示と同期させるように、演出図柄Eの変動表示が行われる。また、演出表示装置7は、各演出図柄Eの背景に背景画像を表示する。例えば、背景画像は、テレビドラマや映画等の動画像、その動画像をアニメ化した動画像、アニメーション、パチンコ遊技機メーカーオリジナルの動画像等である。演出表示装置7は、液晶表示装置である。なお、演出表示装置7として、有機EL表示装置、ドットマトリクスLEDを使った表示装置等を用いることもできる。
演出表示装置7には、演出図柄Eが変動表示する領域として、左から順に、左演出図柄表示列7L、中演出図柄表示列7C、右演出図柄表示列7Rが設定されている。これら3つの演出図柄表示列7L,7C,7Rにおいて、演出図柄Eの変動表示がそれぞれ独立して行われる。
以下、図2に従って、演出図柄Eについて説明する。
演出図柄Eは、数字を示す数字画像Nと、該数字画像Nを装飾する装飾画像Sを組み合わせて構成されている。数字画像Nは、算用数字(この例では1~7)を示す画像である。装飾画像Sは、キャラクタを模した画像である。
パチンコ遊技機1では、7種類の演出図柄E(演出図柄E1,E2,E3,E4,E5,E6,E7)が設定されている。
演出図柄E1は、「1」を示す数字画像N1と、「キャラK1」を示す装飾画像S1を組み合わせた図柄である。演出図柄E1では、数字「1」と「数字画像N1」が対応関係にあるとともに、「キャラK1」と「装飾画像S1」が対応関係にある。これにより、数字画像N1と装飾画像S1が対応関係にあるとともに、数字「1」と「装飾画像S1」、「キャラK1」と「数字画像N1」も、それぞれ対応関係にある。
演出図柄E2は、「2」を示す数字画像N2と、「キャラK2」を示す装飾画像S2を組み合わせた図柄である。演出図柄E2では、数字「2」と「数字画像N2」が対応関係にあるとともに、「キャラK2」と「装飾画像S2」が対応関係にある。これにより、数字画像N2と装飾画像S2が対応関係にあるとともに、数字「2」と「装飾画像S2」、「キャラK2」と「数字画像N2」も、それぞれ対応関係にある。
演出図柄E3は、「3」を示す数字画像N3と、「キャラK3」を示す装飾画像S3を組み合わせた図柄である。演出図柄E3では、数字「3」と「数字画像N3」が対応関係にあるとともに、「キャラK3」と「装飾画像S3」が対応関係にある。これにより、数字画像N3と装飾画像S3が対応関係にあるとともに、数字「3」と「装飾画像S3」、「キャラK3」と「数字画像N3」も、それぞれ対応関係にある。
演出図柄E4は、「4」を示す数字画像N4と、「キャラK4」を示す装飾画像S4を組み合わせた図柄である。演出図柄E4では、数字「4」と「数字画像N4」が対応関係にあるとともに、「キャラK4」と「装飾画像S4」が対応関係にある。これにより、数字画像N4と装飾画像S4が対応関係にあるとともに、数字「4」と「装飾画像S4」、「キャラK4」と「数字画像N4」も、それぞれ対応関係にある。
演出図柄E5は、「5」を示す数字画像N5と、「キャラK5」を示す装飾画像S5を組み合わせた図柄である。演出図柄E5では、数字「5」と「数字画像N5」が対応関係にあるとともに、「キャラK5」と「装飾画像S5」が対応関係にある。これにより、数字画像N5と装飾画像S5が対応関係にあるとともに、数字「5」と「装飾画像S5」、「キャラK5」と「数字画像N5」も、それぞれ対応関係にある。
演出図柄E6は、「6」を示す数字画像N6と、「キャラK6」を示す装飾画像S6を組み合わせた図柄である。演出図柄E6では、数字「6」と「数字画像N6」が対応関係にあるとともに、「キャラK6」と「装飾画像S6」が対応関係にある。これにより、数字画像N6と装飾画像S6が対応関係にあるとともに、数字「6」と「装飾画像S6」、「キャラK6」と「数字画像N6」も、それぞれ対応関係にある。
演出図柄E7は、「7」を示す数字画像N7と、「キャラK7」を示す装飾画像S7を組み合わせた図柄である。演出図柄E7では、数字「7」と「数字画像N7」が対応関係にあるとともに、「キャラK7」と「装飾画像S7」が対応関係にある。これにより、数字画像N7と装飾画像S7が対応関係にあるとともに、数字「7」と「装飾画像S7」、「キャラK7」と「数字画像N7」も、それぞれ対応関係にある。
以下の説明では、演出図柄E1~E7をまとめて説明する場合、単に「演出図柄E」と示すことがある。同様に、数字画像N1~N7をまとめて説明する場合、単に「数字画像N」と示すことがある。同様に、装飾画像S1~S7をまとめて説明する場合、単に「装飾画像S」と示すことがある。なお、数字画像Nは、前述の7種類に限られず、6種類以下でも8種類以上であってもよい。また、数字画像Nは、漢数字であってもよい。また、数字に代えてアルファベットやアイコン等の数字以外の要素を採用してもよいし、数字画像Nに色の要素を含めてもよい。
パチンコ遊技機1では、演出図柄Eによる図柄組み合わせの確定表示前においては、数字画像Nと装飾画像Sは1対1の対応関係にある。そして、パチンコ遊技機1では、演出図柄Eを構成する数字画像Nの数字が昇順となるように、対応関係にある数字画像Nと装飾画像Sを組み合わせた演出図柄Eが、画面の上から下に移動するように、つまり、縦方向にスクロールするように変動表示が行われる。なお、変動表示のバリエーションとして、演出図柄Eが画面の左右の一方から他方へ移動する横スクロール方式、演出図柄Eが同じ表示位置にて数字の昇順に順番に表示される方式等を用いることもできる。
演出図柄Eの変動表示が行われた後、演出図柄Eの図柄組み合わせの確定表示タイミングに到達すると、特別図柄の確定表示と同時に、数字画像Nと装飾画像Sで構成される演出図柄Eの図柄組み合わせが確定表示され、大当たり判定の結果が表示される。ここで、「確定表示(又は確定停止)」とは、演出図柄が上下に揺れたり、再変動したりすること
なく、完全に停止した停止表示状態のことである。逆に「一旦表示(又は仮停止)」とは、演出図柄が上下に揺れる等している停止表示状態のことである。
以下、大当たり判定の結果が大当たりであったことを表す演出図柄Eの図柄組み合わせを「演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせ」といい、大当たり判定の結果がハズレであったことを表す演出図柄Eの図柄組み合わせを「演出図柄Eによるハズレの図柄組み合わせ」という。「演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせ」は、同じ数字を表す数字画像Nを含む演出図柄Eが揃った状態、いわゆる、ぞろ目の状態を指す(図1参照)。また、「演出図柄Eによるハズレの図柄組み合わせ」は、同じ数字を表す数字画像Nを含む演出図柄Eで揃っていない状態、つまり、ぞろ目ではない状態を指す。
また、パチンコ遊技機1では、演出図柄Eによる大当たり判定の結果の報知に加えて、演出表示装置7に表示される背景画像、スピーカ8から出力される音、盤ランプ2aの点灯等を複合的に用いて、大当たり判定の結果の報知を行う。具体的には、予告演出、リーチ演出等の各種演出が該当する。
[パチンコ遊技機の主な電気的構成]
次に、図3及び図4に従って、パチンコ遊技機1の主な電気的構成について説明する。
パチンコ遊技機1は、主制御基板60(図3)と、払出制御基板73(図3)と、サブ制御基板100(図4)と、画像制御基板200(図4)と、音声制御基板78(図4)と、ランプ制御基板79(図4)とを備えている。
図3に示すように、主制御基板60には、遊技制御用ワンチップマイコン(以下、遊技制御用マイコンという)61が実装されている。遊技制御用マイコン61は、CPU62と、ROM63と、RAM64とを備えている。また、主制御基板60は、入出力回路65を備えている。遊技制御用マイコン61は、大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数等、各種の判定(抽選)にて使用する乱数を発生する。CPU62は、入賞の検出、大当たり判定、各種乱数の更新等を実行する。ROM63には、CPU62が実行するコンピュータプログラム、大当たり判定テーブル、大当たり種別判定テーブル、リーチ判定テーブル、特図変動パターン選択テーブル等の各種のテーブルが記憶されている。
RAM64は、CPU62がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリ等として使用される。また、RAM64には、第1特図保留記憶部64aと、第2特図保留記憶部64bと、普図保留記憶部64cとが設けられている。
第1特図保留記憶部64aは、第1乃至第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第1特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第1始動口11に入賞したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数及び変動パターン乱数が記憶される。第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第1始動口11に入賞したときは、その入賞に起因する第1特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数等は第1特図保留記憶部64aに記憶される。
第2特図保留記憶部64bは、第1乃至第4記憶領域を備えている。つまり、記憶可能な第2特図保留数は最大4個である。各記憶領域には、遊技球が第2始動口22に入賞したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数及び変動パターン乱数が記憶される。第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口22に入賞したときは、その入賞に起因する第2特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された
大当たり乱数等は第2特図保留記憶部64bに記憶される。
大当たり乱数等は、作動保留の発生順、つまり、遊技制御用マイコン61による取得順に第1特図保留記憶部64a及び第2特図保留記憶部64bの各第1記憶領域から順番に記憶される。このため、大当たり乱数等が第1乃至第4記憶領域まで記憶されている場合は、第4記憶領域に記憶されている大当たり乱数等が時間的に最も新しい情報であり、第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数等が時間的に最も古い情報である。各記憶領域に記憶されている大当たり乱数等は、特別図柄の変動表示が1回終了する毎に、記憶の順番が古い方の記憶領域に1つずつシフトする。例えば、第2記憶領域に記憶されていた大当たり乱数等は第1記憶領域にシフトする。また、第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数等に基づく判定(抽選)は、特別図柄表示器による特別図柄の当該変動表示が終了し、次の変動表示が始まる前に実行される。
普図保留記憶部64cには、遊技球がゲート12を通過したことに起因して遊技制御用マイコン61が取得した普通当たり乱数(普通図柄が当たりか否かを判定(抽選)するための乱数)が記憶される。普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示しているときに遊技球がゲート12を通過したときは、その通過に起因する普通図柄表示器53の作動は一旦保留(作動保留)され、その通過に起因して取得された普通当たり乱数は普図保留記憶部64cに記憶される。普通図柄の保留された変動表示は、現在行われている普通図柄の変動表示が終了した次に行われる。パチンコ遊技機1では、普図保留記憶部64cは、計4個の保留を行うための記憶領域を有し、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数は最大4個である。以下、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を普図保留数という。
また、入出力回路65は、主制御基板60に接続された各基板等との間でデータの送信又は受信を行う。
また、主制御基板60には、表示器類50が電気的に接続されている。前述したように、表示器類50は、第1特別図柄表示器51と、第2特別図柄表示器52と、普通図柄表示器53とを備える。さらに、表示器類50は、第1特図保留表示器51aと、第2特図保留表示器52aと、普図保留表示器53aとを備える。さらに、主制御基板60には、中継基板74を介して第1始動口センサ11aと、第2始動口センサ22aと、ゲートセンサ12aとが電気的に接続されている。同様に、主制御基板60には、中継基板74を介して大入賞口センサ32aと、一般入賞口センサ13aと、電チューソレノイド20aと、大入賞口ソレノイド30aとが電気的に接続されている。
第1始動口センサ11aは、第1始動口11の直下に設けられており、遊技球が第1始動口11に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。第2始動口センサ22aは、第2始動口22の直下に設けられており、遊技球が第2始動口22に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。ゲートセンサ12aは、ゲート12のうち遊技球の通過領域に設けられており、遊技球がゲート12を通過したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。大入賞口センサ32aは、大入賞口32の直下に設けられており、遊技球が大入賞口32に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。一般入賞口センサ13aは、一般入賞口13の直下に設けられており、遊技球が一般入賞口13に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。
電チューソレノイド20aは、普通可変入賞装置20の可動部材21を開閉駆動する。大入賞口ソレノイド30aは、大入賞装置30の開閉部材31を開閉駆動する。
また、主制御基板60には、払出制御基板73を介してカードユニット76と、貸球払出装置80と、賞球払出装置400とが電気的に接続されている。カードユニット76は、パチンコ遊技機1に隣接して設けられており、プリペイドカードに対して残高の読取りや書き込み等を行う。貸球払出装置80は、球貸モータ81と、球貸センサ82とを備え
ている。球貸モータ81は、貸球としての遊技球を払い出す部材を駆動し、球貸センサ82は、その部材によって遊技球が払い出されたことを示す信号を、払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、貸球払出装置80が払い出した貸球数を計数する。カードユニット76に挿入されたプリペイドカードに、払い出し可能な最小残高以上の残高が記録されているときに、球貸ボタン(図示せず)が操作されると、貸球払出装置80が作動し、最小単位個数の貸球が打球供給皿24に払い出される。
賞球払出装置400は、賞球モータ401と、賞球センサ402とを備えている。賞球モータ401は、賞球としての遊技球を払い出す部材を駆動し、賞球センサ402は、その部材によって遊技球が払い出されたことを示す信号を、払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、賞球払出装置400が払い出した賞球数を計数する。
また、主制御基板60には、発射制御回路75を介して発射装置90が電気的に接続されている。発射装置90は、発射モータ91と、タッチスイッチ92と、発射ボリューム93とを備えている。発射モータ91は、遊技球を打撃して発射する打撃槌(図示せず)を駆動する。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力する。発射ボリューム93は、発射レバー4aの回転量に応じて打撃槌が遊技球を打撃する強度を調節する。
また、パチンコ遊技機1は、電源基板70を備えている。電源基板70は、主制御基板60、払出制御基板73、及びサブ制御基板100に電力を供給する。また、電源基板70は、払出制御基板73に電気的に接続された各装置に対して、払出制御基板73を介して電力を供給する。また、電源基板70は、中継基板74に電気的に接続された各センサ及びソレノイドに対して、主制御基板60から中継基板74を介して電力を供給する。また、電源基板70は、主制御基板60に電気的に接続された表示器類50に対して、主制御基板60を介して電力を供給する。
電源基板70には、バックアップ電源回路71が設けられている。バックアップ電源回路71は、パチンコ遊技機1に対して外部から電力が供給されていない場合に、主制御基板60のRAM64等に対して情報の保持に必要な電力を供給する。電源基板70には、電源基板70へ電力を供給する主電源をオンオフするための電源スイッチ72が電気的に接続されている。
主制御基板60は、サブ制御基板100に対して各種コマンドを送信する。主制御基板60は、コマンドをサブ制御基板100へ送信することはできるが、サブ制御基板100は、主制御基板60へコマンドを送信することができない。つまり、主制御基板60とサブ制御基板100との通信は、主制御基板60からサブ制御基板100へ送信することのみが可能な単方向通信となっている。
図4に示すように、サブ制御基板100には、演出制御用ワンチップマイコン(以下、演出制御用マイコンという)101が実装されている。演出制御用マイコン101は、CPU102と、ROM110と、RAM120とを備えている。また、サブ制御基板100は、入出力回路103を備えている。CPU102は、遊技に伴って演出を制御する。ROM110には、CPU102が演出を制御するためのコンピュータプログラムの他、各種のテーブルが記憶されている。RAM120は、CPU102がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。また、RAM120には、第1特図保留演出記憶部121と、第2特図保留演出記憶部122と、当該変動用演出記憶部123とが設けられている。
第1特図保留演出記憶部121は、第1乃至第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力される第1始動入賞コマンド等を記憶する。第1始動入賞コマンドは、遊技球が第1始動口11に入賞したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数及びリーチ乱数を含むコマンドである。
一方、第2特図保留演出記憶部122は、第1乃至第4記憶領域から成る4つの記憶領域を有し、各記憶領域は、主制御基板60から出力される第2始動入賞コマンド等を記憶する。第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口22に入賞したことを契機として、遊技制御用マイコン61が取得した大当たり乱数、大当たり種別乱数、変動パターン乱数及びリーチ乱数を含むコマンドである。
当該変動用演出記憶部123は、変動演出パターンの当該変動に用いる第1始動入賞コマンド又は第2始動入賞コマンドを記憶する。変動演出パターンとは、選択された特図変動パターンに対応して演出表示装置7等で行われる演出内容を特定するパターンである。
入出力回路103は、サブ制御基板100に接続された各基板等との間でデータの送信又は受信を行う。
サブ制御基板100には、画像制御基板200が電気的に接続されている。画像制御基板200には、演出表示装置7が電気的に接続されている。画像制御基板200には、VDP201(Video Display Processor)と、画像制御用CPU202と、制御用ROM203とが実装されている。さらに、画像制御基板200には、制御用RAM204と、CGROM(Character Generator Read Only Memory)205と、VRAM(Video Random Access Memory)206とが実装されている。画像制御用CPU202は、変動演出パターン、ボタン演出画像、及び予告画像等の演出画像を表示するよう演出表示装置7を制御する。制御用ROM203には、画像制御用CPU202が演出表示装置7を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御用RAM204は、画像制御用CPU202がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。CGROM205には、演出表示装置7が演出画像を表示するための画像データが記憶されている。VDP201は、画像制御用CPU202によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM205から画像データを読み出し、その読み出した画像データをVRAM206内の展開領域に展開する。そして、VDP201は、VRAM206内に展開した画像データを合成し、その合成した画像データをVRAM206内のフレームバッファに記憶する。そして、VDP201は、VRAM206内のフレームバッファに記憶した画像データをRGB信号に変換して演出表示装置7に出力する。これにより、演出表示装置7は演出画像を表示する。
サブ制御基板100には、ランプ制御基板79を介して盤ランプ2a、演出ボタンランプ9c、左サイドランプ23a、右サイドランプ23bが電気的に接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて各ランプの発光態様を決める発光パターンデータを作成し、その発光パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、ランプ制御基板79は、受信した発光パターンデータに従って各ランプの発光制御を行う。
ランプ制御基板79には、中継基板77を介して可動体15が電気的に接続されている。可動体15は、可動体15を動作させるための装置(図示せず)が接続されており、その装置には、その装置を駆動するための可動体モータ(図示せず)が接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて可動体15の動作パターンを決める動作パターンデータを作成し、その動作パターンデータをランプ制
御基板79に送信する。そして、動作パターンデータを受信したランプ制御基板79は、その動作パターンに従って中継基板77を介して可動体モータを駆動し、可動体15の動作制御を行う。
サブ制御基板100には、音声制御基板78を介して各スピーカ8が電気的に接続されている。音声制御基板78には、音声制御用CPU(図示せず)と、音声データROM(図示せず)と、音声合成回路(図示せず)と、アンプ(図示せず)とが搭載されている。音声データROMには、各スピーカ8が音楽や効果音等の音を出力するための音声データが記憶されている。音声制御用CPUは、サブ制御基板100から受信したコマンドに基づいて音声データROMから音声データを読み出し、その読み出した音声データを音声合成回路に出力する。音声合成回路は、入力した音声データを合成するとともに、その合成した合成音声データをアナログの音声信号に変換してアンプに出力する。アンプは、入力した音声信号を増幅して各スピーカ8に出力する。そして、各スピーカ8は、入力した音声信号により示される音を出力する。
また、サブ制御基板100には、演出レバー押込検出スイッチ6aと、演出レバー回転検出スイッチ6bと、演出ボタン検出スイッチ9aと、演出レバー振動モータ6cと、演出ボタン振動モータ9bとが電気的に接続されている。
演出レバー押込検出スイッチ6aは、演出レバー6が押込操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力する。演出制御用マイコン101は、演出レバー押込検出スイッチ6aから入力した信号に基づいて、演出レバー6が押込操作されたときに行うレバー演出を実行する。演出レバー回転検出スイッチ6bは、演出レバー6が回転操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力する。演出制御用マイコン101は、演出レバー回転検出スイッチ6bから入力した信号に基づいて、演出レバー6が回転操作されたときに行うレバー演出を実行する。演出ボタン検出スイッチ9aは、演出ボタン9が押下操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力する。演出制御用マイコン101は、演出ボタン検出スイッチ9aから入力した信号に基づいて、ボタン演出を実行する。
演出レバー振動モータ6cは、演出レバー6を振動させる部材であり、演出レバー6と接する部位又は演出レバー6の内部に設けられている。演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させる部材であり、演出ボタン9の内部に収容されている。ROM110には、演出レバー振動モータ6cの動作パターンを決める動作パターンデータと、演出ボタン振動モータ9bの動作パターンを決める動作パターンデータとが記憶されている。演出制御用マイコン101は、演出レバー6を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読み出し、その読出した動作パターンデータに基づいて演出レバー振動モータ6cを駆動制御する。また、演出制御用マイコン101は、演出ボタン9を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読み出し、その読み出した動作パターンデータに基づいて演出ボタン振動モータ9bを駆動制御する。
[遊技状態の説明]
次に、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機1の特別図柄表示器及び普通図柄表示器53には、それぞれ、確率変動機能と変動時間短縮機能とが備わっている。特別図柄表示器の確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」といい、作動していない状態を「通常確率状態(低確率状態)」という。高確率状態では、大当たり確率が通常確率状態よりも高くなっている。高確率状態と通常確率状態のどちらに移行するかは、大当たり時の抽選によって基本的に決定される。本実施形態のパチンコ遊技機1は、いわゆる確変機と呼ばれる機種である。
また、特別図柄表示器の変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示開始から確定表示までに要する時間)が、非時短状態よりも短くなっている。特別図柄表示器の変動時間短縮機能が作動すると、作動していないときに比して特別図柄の変動時間として短い変動時間が選択され易くなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化ペースを早め、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生し易くなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たり当選を狙うことができる。
特別図柄表示器の確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄表示器53の確率変動機能及び変動時間短縮機能は、特別図柄表示器の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。つまり、普通図柄表示器53の確率変動機能及び変動時間短縮機能は、時短状態において作動し、非時短状態において作動しない。したがって、時短状態では、普通図柄の抽選において当たりと判定される確率が非時短状態よりも高くなっている。つまり、普通図柄表示器53の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、普通図柄表示器53に確定表示する普通図柄が、普通当たり図柄(普通図柄の抽選において当たりと判定されたことを示す普通図柄)となる確率が高くなる。
また、時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。例えば、普通図柄の変動時間は非時短状態では10秒であるが、時短状態では1秒である。さらに時短状態では、普通可変入賞装置20の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。つまり、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能が作動している。加えて時短状態では、補助遊技における普通可変入賞装置20の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。つまり、普通可変入賞装置20の開放回数増加機能が作動している。補助遊技とは、確定表示された普通図柄が予め定めた特定の普通図柄である場合に、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口22を開閉させる遊技のことである。
普通図柄表示器53の確率変動機能及び変動時間短縮機能と、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能及び開放回数増加機能とが作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、普通可変入賞装置20が頻繁に開放され、第2始動口22へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球数の割合が高くなるため、遊技者は、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、このように、普通図柄表示器53の確率変動機能及び変動時間短縮機能と、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能及び開放回数増加機能とが作動している状況下で、普通可変入賞装置20により第2始動口22への入賞をサポートする制御を電サポ制御という。また、電サポ制御が行われている状態を「高ベース状態」といい、電サポ制御が行われていない状態を「低ベース状態」という。なお、「高ベース状態」は、所謂、電サポ制御が実行されている状態であるため、「高ベース状態」を「電サポ制御状態」や「入球容易状態」ということがある。一方、「低ベース状態」を「非電サポ制御状態」や「非入球容易状態」ということがある。また、「高ベース状態」は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器53の確率変動機能、変動時間短縮機能、普通可変入賞装置20の開放時間延長機能、開放回数増加機能のうち1つ以上の機能が作動することによって、その機能が作動していないときよりも普通可変入賞装置20が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態は、時短状態に付随せずに独立して制御されるものであってもよい。
パチンコ遊技機1では、後述する確変大当たりに当選した場合、大当たり遊技終了後の遊技状態は、「高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態」となる。本実施形態においてこの遊技状態は、次回大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されるまで継続する。「大当たり遊技」は、大当たり判定で大当たりに当選した場合に、確定表示された特図の
種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンで大入賞口32を開放させるものである。
また、パチンコ遊技機1では、後述する通常大当たりに当選した場合、大当たり遊技終了後の遊技状態は、「通常確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態」となる。この遊技状態は、所定回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、あるいは、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。なお、パチンコ遊技機1を初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、「通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態」である。以下、「高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態」を「高確高ベース状態」といい、「通常確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態」を「低確高ベース状態」といい、「通常確率状態かつ非時短状態かつ低ベース状態」を「低確低ベース状態」又は「通常遊技状態」という。
「高確高ベース状態」や「低確高ベース状態」のような「高ベース状態」では、電サポ制御によって普通可変入賞装置20が開放され易くなっており、第1始動口11よりも第2始動口22の方が入賞し易い。このため、右打ちにより右遊技領域3Bに向かって遊技球を発射させた方が遊技を有利に進行することができる。
一方、「低ベース状態」では、電サポ制御が実行されず、普通可変入賞装置20が開放され難いため、第2始動口22よりも第1始動口11の方が入賞し易い。このため、左打ちにより左遊技領域3Aに向かって遊技球を発射させた方が、遊技が進行し易い。
[大当たり判定テーブル]
図5に示す大当たり判定テーブルT1は、遊技制御用マイコン61が大当たりか否かの大当たり判定を実行する際に参照するテーブルである。大当たり判定テーブルT1は、遊技状態と、大当たり乱数値(大当たり判定値)とを対応付けて構成されている。大当たり乱数値は、大当たり乱数カウンタが発生する大当たり乱数の中から所定の乱数を選択したものである。大当たり乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、大当たり乱数カウンタが動作して大当たり乱数が発生する。大当たり乱数カウンタは、カウンタIC等の乱数生成回路を利用したものでもよい。本実施形態では、大当たり乱数カウンタは、0~65535の計65536個の大当たり乱数をカウントする。つまり、0~65535の計65536個の大当たり乱数を発生する。
大当たり判定テーブルT1には、通常確率状態時における大当たり乱数値として、0~164の計165個の大当たり乱数が対応付けられている。遊技制御用マイコン61は、通常確率状態時に大当たり乱数カウンタから取得した大当たり乱数が0~164の範囲内の値であった場合は大当たりと判定し、0~65535のうち0~164以外であった場合は、大当たりではない、つまり、「ハズレ」と判定する。
また、大当たり判定テーブルT1には、高確率状態時における大当たり乱数値として、0~649の計650個の大当たり乱数が対応付けられている。遊技制御用マイコン61は、高確率状態時に大当たり乱数カウンタから取得した大当たり乱数が0~649の範囲内の値であった場合は大当たりと判定し、0~65535のうち0~649以外であった場合は、大当たりではない、つまり、「ハズレ」と判定する。このように、高確率状態では、通常確率状態のときよりも多くの大当たり乱数が設定されており、通常確率状態のときよりも大当たりと判定される確率が高くなっている。なお、本実施形態の大当たり判定テーブルT1は、第1特図の抽選と第2特図の抽選で共通としているが、抽選の種類(第1特図の抽選か第2特図の抽選か)に応じてテーブルを分けて設定してもよい。
[大当たり種別判定テーブル]
図6に示す大当たり種別判定テーブルT2は、大当たりと判定された場合に遊技制御用マイコン61が大当たりの種別判定を実行する際に参照するテーブルである。大当たり種別判定テーブルT2は、抽選の種類(第1特図の抽選か第2特図の抽選か)に応じ、大当たり種別(大当たり図柄種別)毎に所定個数の大当たり種別乱数値(大当たり種別判定値)をそれぞれ対応付けて構成されている。大当たり種別乱数値は、大当たり種別乱数カウンタが発生する大当たり種別乱数の中から所定の乱数を選択したものである。大当たり種別乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、大当たり種別乱数カウンタが動作して大当たり種別乱数が発生する。大当たり種別乱数カウンタは、カウンタIC等の乱数生成回路を利用したものでもよい。本実施形態において大当たり種別乱数カウンタは、0~99の計100個の大当たり種別乱数をカウントする。つまり、0~99の計100個の大当たり種別乱数を発生する。
パチンコ遊技機1では、第1特図の抽選で大当たりと判定されたときに決定される大当たり図柄として、「大当たり図柄A」「大当たり図柄B」「大当たり図柄C」「大当たり図柄D」「大当たり図柄E」「大当たり図柄F」が設定されている。また、第2特図の抽選で大当たりと判定されたときに決定される大当たり図柄として、「大当たり図柄a」「大当たり図柄b」「大当たり図柄c」「大当たり図柄d」「大当たり図柄e」「大当たり図柄f」が設定されている。
各大当たり図柄に基づく大当たり遊技は、初回のラウンド遊技が開始される前に実行されるオープニングと、複数回のラウンド遊技と、最終回のラウンド遊技が終了した後に実行されるエンディングと、を含む。各ラウンド遊技は、大入賞口32に入賞した遊技球の個数が予め定めた上限個数(この例では10球)に達するか、所定の開放時間(この例では30秒)が経過するか、いずれか早い方の終了条件が成立すると終了する(大入賞口32が閉鎖される)。ラウンド遊技終了後、所定のインターバル時間が経過すると、次のラウンド遊技が開始される。
「大当たり図柄A」及び「大当たり図柄a」で特定される大当たり種別は、大当たり遊技を構成するラウンド遊技数を「5」とする「確変大当たり」である。以下の説明では、当該確変大当たりを「5R確変大当たり」と示す場合がある。「大当たり図柄A」又は「大当たり図柄a」が決定された場合、大当たり遊技終了後の大当たり確率が「高確率状態」とされる。「大当たり図柄B」及び「大当たり図柄b」で特定される大当たり種別は、大当たり遊技を構成するラウンド遊技数を「7」とする「確変大当たり」である。以下の説明では、当該確変大当たりを「7R確変大当たり」と示す場合がある。「大当たり図柄B」又は「大当たり図柄b」が決定された場合、大当たり遊技終了後の大当たり確率が「高確率状態」とされる。「大当たり図柄C」及び「大当たり図柄c」で特定される大当たり種別は、大当たり遊技を構成するラウンド遊技数を「10」とする「確変大当たり」である。以下の説明では、当該確変大当たりを「10R確変大当たり」と示す場合がある。「大当たり図柄C」又は「大当たり図柄c」が決定された場合、大当たり遊技終了後の大当たり確率が「高確率状態」とされる。
「大当たり図柄D」及び「大当たり図柄d」で特定される大当たり種別は、大当たり遊技を構成するラウンド遊技数を「5」とする「通常大当たり」である。以下の説明では、当該通常大当たりを「5R通常大当たり」と示す場合がある。「大当たり図柄D」又は「大当たり図柄d」が決定された場合、大当たり遊技終了後の大当たり確率が「通常確率状態」とされる。「大当たり図柄E」及び「大当たり図柄e」で特定される大当たり種別は、大当たり遊技を構成するラウンド遊技数を「7」とする「通常大当たり」である。以下の説明では、当該通常大当たりを「7R通常大当たり」と示す場合がある。「大当たり図柄E」又は「大当たり図柄e」が決定された場合、大当たり遊技終了後の大当たり確率が
「通常確率状態」とされる。「大当たり図柄F」及び「大当たり図柄f」で特定される大当たり種別は、大当たり遊技を構成するラウンド遊技数を「10」とする「通常大当たり」である。以下の説明では、当該通常大当たりを「10R通常大当たり」と示す場合がある。「大当たり図柄F」又は「大当たり図柄f」が決定された場合、大当たり遊技終了後の大当たり確率が「通常確率状態」とされる。
また、第1特図の抽選では、取得した大当たり種別乱数が0~19の範囲内の値であった場合は「大当たり図柄A」が、20~27の範囲内の値であった場合は「大当たり図柄B」が、28~29の範囲内の値であった場合は「大当たり図柄C」が、それぞれ選択される。同様に、取得した大当たり種別乱数が30~69の範囲内の値であった場合は「大当たり図柄D」が、70~89の範囲内の値であった場合は「大当たり図柄E」が、90~99の範囲内の値であった場合は「大当たり図柄F」が、それぞれ選択される。
一方、第2特図の抽選では、取得した大当たり種別乱数が0~14の範囲内の値であった場合は「大当たり図柄a」が、15~22の範囲内の値であった場合は「大当たり図柄b」が、23~29の範囲内の値であった場合は「大当たり図柄c」が、それぞれ選択される。同様に、取得した大当たり種別乱数が30~69の範囲内の値であった場合は「大当たり図柄d」が、70~85の範囲内の値であった場合は「大当たり図柄e」が、86~99の範囲内の値であった場合は「大当たり図柄f」が、それぞれ選択される。
なお、本実施形態では、いずれの大当たり種別に当選した場合であっても、大当たり遊技終了後には、電サポ制御状態(高ベース状態)に制御される。ただし、大当たり確率を「高確率状態」とすることに伴って制御される電サポ制御状態は、次回、大当たり判定で大当たりと判定されるまで継続される(図中「次回まで」と示す)。一方、大当たり確率を「通常確率状態」とすることに伴って制御される電サポ制御状態は、その上限回数が「100回」とされる。当該上限回数を超えると、「低確低ベース状態」となる。「電サポ制御状態の上限回数」とは、電サポ制御状態における特別図柄の変動表示の上限回数を指す。なお、大当たりの種類、ラウンド遊技数、電サポ制御が行われる上限回数等は、遊技性等に応じて適宜変更してもよい。
[リーチ判定テーブル]
図7に示すリーチ判定テーブルT3は、遊技制御用マイコン61が大当たり判定の結果がハズレであった場合に、リーチが出現する特図変動パターンを選択するか否かを判定する際に参照するテーブルである。ここで、リーチとは、複数の特別図柄のうち変動表示されている特別図柄が残り1つとなっている状態であって、変動表示されている特別図柄がどの特別図柄で確定表示されるか次第で大当たりを示す特別図柄の組み合わせとなる状態のことである。
また、リーチとは、演出表示装置7の複数の表示列(この例では演出図柄表示列7L,7C,7R)においてそれぞれ変動表示されている演出図柄Eのうち、変動表示されている演出図柄Eが残り1つとなっている状態であって、変動表示されている演出図柄Eがどの演出図柄Eで確定表示されるか次第で大当たりの図柄組み合わせとなる状態のことである。なお、リーチの概念には、中演出図柄表示列7Cで演出図柄Eがスクロールしている状態の他、揺れている状態、拡大と縮小を繰り返す状態等が含まれる。
リーチ乱数は、大当たり判定の結果がハズレであった場合に、リーチが出現する特図変動パターンを選択するか否かを判定するための乱数である。リーチ判定テーブルは、遊技状態とリーチ乱数値(リーチ判定値)とを対応付けて構成されている。リーチ乱数値は、リーチ乱数カウンタが発生するリーチ乱数の中から所定の乱数を選択したものである。本実施形態では、リーチ乱数カウンタは、0~255の計256個のリーチ乱数をカウント
する。つまり、0~256の計256個のリーチ乱数を発生する。リーチ乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、リーチ乱数カウンタが動作してリーチ乱数が発生する。本実施形態では、遊技状態が非時短状態のときのリーチ乱数値として、0~27の計28個のリーチ乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が非時短状態のときにリーチ乱数カウンタから取得したリーチ乱数が0~27の範囲内の値であった場合は、リーチ判定においてリーチ有りと判定し、0~255のうち0~27以外であった場合は、リーチ無しと判定する。
また、本実施形態では、遊技状態が時短状態のときのリーチ乱数値として、0~11の計12個のリーチ乱数が設定されている。遊技制御用マイコン61は、遊技状態が時短状態のときにリーチ乱数カウンタから取得したリーチ乱数が0~11の範囲内の値であった場合は、リーチ判定においてリーチ有りと判定し、0~255のうち0~11以外であった場合は、リーチ無しと判定する。
リーチ有りと判定されるリーチ乱数は、非時短状態よりも時短状態の方が少なく設定されている。これにより、時短状態ではリーチ有りと判定される確率が非時短状態よりも低くなる。つまり、リーチ無しと判定される確率が高くなるため、その分、特図変動パターンを選択する際に、リーチ無しの特図変動パターンを選択する確率が高くなる。このため、時短状態では、特図保留数の消化のペースが速くなる。
[特図変動パターン選択テーブル]
図8に示す特図変動パターン選択テーブルT4は、遊技制御用マイコン61が特図変動パターンを抽選により決定する際に参照するテーブルである。特図変動パターン選択テーブルT4は、遊技状態と、判定(大当たり判定及びリーチ判定)結果と、特図保留数と、変動パターン乱数値(変動パターン判定値)と、特図変動パターンと、変動時間と、を対応付けて構成されている。大当たり種別について対応付けてもよい。また、特図変動パターン選択テーブルT4に示す「変動演出パターン」は、選択された特図変動パターンに対応して演出表示装置7等で行われる演出内容を特定する変動演出パターンを指しており、参考のために記載してある。変動パターン乱数値は、変動パターン乱数カウンタが発生する変動パターン乱数の中から所定の乱数を選択したものである。パチンコ遊技機1の変動パターン乱数カウンタは、0~99の計100個の変動パターン乱数をカウントする。つまり、0~99の計100個の変動パターン乱数を発生する。変動パターン乱数カウンタを動作させるためのコンピュータプログラムは、ROM63に記憶されており、そのコンピュータプログラムをCPU62が実行することにより、変動パターン乱数カウンタが動作して変動パターン乱数が発生する。
遊技状態が非時短状態のときに大当たり判定において大当たりと判定され、変動パターン乱数カウンタから取得した変動パターン乱数が0~94の範囲内の値であった場合は、特図保留数に関係なく、特図変動パターンP1が選択される。また、変動パターン乱数が95~99の範囲内の値であった場合は、特図保留数に関係なく、特図変動パターンP2が選択される。特図変動パターンP1の変動時間は70,000msであり、特図変動パターンP2の変動時間は30,000msである。特図変動パターンP1に対応する変動演出パターンには、SP(スーパー)リーチ演出を実行させる内容が対応付けられている。特図変動パターンP2に対応する変動演出パターンには、ノーマルリーチ演出を実行させる内容が対応付けられている。スーパーリーチ演出は、ノーマルリーチ演出よりもリーチ後の変動時間が長いリーチであり、大当たり期待度がノーマルリーチ演出よりも高くなるよう、当該テーブルにおいて乱数の振分率が設定されている。スーパーリーチ演出は、通常変動とノーマルリーチ演出を経て発展的にリーチ演出が実行される演出である。ノーマルリーチ演出は、複数列で変動する演出図柄のうち所定列の演出図柄が仮停止してリーチを形成した後、
当該リーチを形成する演出図柄が仮停止した状態で、残り1つの演出図柄が変動する演出である。また、ノーマルリーチ演出は、リーチ形成後に大当たりとなる可能性があることを示唆する演出でもある。ただし、ノーマルリーチ演出の大当たり期待度がスーパーリーチ演出よりも低くなるよう、当該テーブルにおいて乱数の振分率が設定されている。
遊技状態が非時短状態のときに大当たり判定でハズレと判定され、かつリーチ判定でリーチ有りと判定された場合、取得した変動パターン乱数が0~4の範囲内の値であるならば、特図保留数に関係なく、特図変動パターンP3が選択される。取得した変動パターン乱数が5~99の範囲内の値であるならば、特図保留数に関係なく、特図変動パターンP4が選択される。特図変動パターンP3の変動時間は70,000msであり、特図変動パターンP4の変動時間は30,000msである。特図変動パターンP3に対応する変動演出パターンには、スーパーリーチ演出を実行させる内容が対応付けられている。特図変動パターンP4に対応する変動演出パターンには、ノーマルリーチ演出を実行させる内容が対応付けられている。
遊技状態が非時短状態のときに大当たり判定でハズレと判定され、かつ、リーチ判定でリーチ無しと判定された場合、特図保留数が0~2個であるならば、取得した変動パターン乱数の値に関係なく、特図変動パターンP5が選択される。また、特図保留数が3~4個であるならば、取得した変動パターン乱数の値に関係なく、特図変動パターンP6が選択される。特図変動パターンP5の変動時間は10,000msであり、特図変動パターンP6の変動時間は5,000msである。特図変動パターンP5,P6に対応する変動演出パターンに
は、通常変動を表示させる内容が対応付けられている。
遊技状態が時短状態のときに大当たり判定で大当たりと判定された場合、取得した変動パターン乱数の値に関係なく、特図変動パターンP7が選択される。特図変動パターンP7の変動時間は50,000msである。特図変動パターンP7に対応する変動演出パターンには、スーパーリーチ演出を実行させる内容が対応付けられている。
遊技状態が時短状態のときに大当たり判定でハズレと判定され、かつリーチ判定でリーチ有りと判定された場合、取得した変動パターン乱数の値に関係なく、特図変動パターンP8が選択される。特図変動パターンP8の変動時間は50,000msである。特図変動パターンP8に対応する変動演出パターンには、スーパーリーチ演出を実行させる内容が対応付けられている。
遊技状態が時短状態のときに大当たり判定でハズレと判定され、かつ、リーチ判定でリーチ無しと判定された場合、特図保留数が0~1個であるならば、取得した変動パターン乱数の値に関係なく、特図変動パターンP9が選択される。また、特図保留数が2~4個であるならば、取得した変動パターン乱数の値に関係なく、特図変動パターンP10が選択される。特図変動パターンP9の変動時間は5,000msであり、特図変動パターンP10
の変動時間は2,500msである。特図変動パターンP9,P10に対応する変動演出パター
ンには、通常変動を表示させる内容が対応付けられている。なお、この特図変動パターン選択テーブルT4は、第1特図及び第2特図で共通としているが、第1特図と第2特図で分けて設定してもよい。
[遊技制御用マイコン61の主な処理]
次に、遊技制御用マイコン61が実行する主な処理について図を参照しつつ説明する。
(メイン側主制御処理)
最初に、図9に従って、メイン側主制御処理の内容について説明する。
遊技制御用マイコン61は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、ROM63から
メイン側主制御処理のコンピュータプログラムを読み出して実行する。遊技制御用マイコン61は、最初に初期設定を行う(ステップ(以下、Sと略す)1)。この初期設定では、例えば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU62の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウンタ及びタイマ等のリセ
ット等を行う。続いて、遊技制御用マイコン61は、割込禁止を実行し(S2)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S3)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、前述した大当たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数及び変動パターン乱数を発生する各乱数カウンタの初期値をそれぞれ「1」加算して更新する。各乱数カウンタのカウント値は上限値に到達すると「0」に戻って再び「1」加算される。なお、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。また、各乱数カウンタのカウント値にそれぞれ「2」以上の数値を加算して更新してもよい。また、各乱数は、カウンタIC等から成る公知の乱数生成回路を利用して生成される、いわゆるハードウェア乱数であってもよい。このハードウェア乱数を用いる場合は、ソフトウェアによる乱数の更新処理(S3)は必要ない。
続いて、遊技制御用マイコン61は、割込許可を実行する(S4)。割込許可中は、メイン側タイマ割込処理(S5)の実行が可能となる。メイン側タイマ割込処理(S5)は、例えば、4msec周期でCPU62に対して入力される割込パルスに基づいて実行される。つまり、4msec周期で実行される。そして、メイン側タイマ割込処理(S5)が終了してから、次にメイン側タイマ割込処理(S5)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)による各種カウンタの初期値更新処理が実行される。なお、割込禁止状態のときにCPU62に割込パルスが入力された場合は、メイン側タイマ割込処理(S5)は直ぐには開始されず、割込許可(S4)が実行されてから開始される。
(メイン側タイマ割込処理)
次に、図10に従って、メイン側タイマ割込処理(S5)の内容について説明する。
遊技制御用マイコン61は、出力処理を実行する(S10)。この出力処理では、以下に説明する各処理において主制御基板60のRAM64に設けられた出力バッファにセットされたコマンド等をサブ制御基板100や払出制御基板73等に出力する。遊技制御用マイコン61は、普通図柄が変動を開始した場合に普通図柄が変動を開始したことを示す普図用の変動開始コマンド、及び特別図柄が変動を開始した場合に特別図柄が変動を開始したことを示す特図用の変動開始コマンドについても出力する。続いて、遊技制御用マイコン61は、入力処理を実行する(S11)。この入力処理では、主にパチンコ遊技機1に取付けられている各種センサ(第1始動口センサ11a、第2始動口センサ22a、大入賞口センサ32a、ゲートセンサ12a等)が検出した各検出信号を読み込む。続いて、遊技制御用マイコン61は、タイマ更新処理を実行する(S12)。このタイマ更新処理では、タイマとして作動している減算カウンタの更新(減算)を行う。続いて、遊技制御用マイコン61は、賞球制御処理を実行する(S13)。この賞球制御処理では、入力処理(S11)において読み込んだ各種センサの検出信号に基づいて、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払出コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。払出コマンドは、払出制御基板73に対して出力されるコマンドである。続いて、遊技制御用マイコン61は、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理を実行する(S14)。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理は、図9のメイン側主制御処理で実行する普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S3)と同じである。つまり、各乱数カウンタの初期値の更新処理は、メイン側タイマ割込処理(S5)の実行期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割込処理(S5)の終了後、次のメイン側タイマ割込処理(S5)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
続いて、遊技制御用マイコン61は、後述するセンサ検出処理(S15)、普通動作処理(S16)、特別図柄待機処理(S17)、特別図柄変動処理(S18)、その他の処理(S19)を実行して、本処理を終了する。その他の処理(S19)は、不正入賞を検知して報知するセキュリティ制御処理、磁気を利用した不正行為を検知して報知する磁気検出処理、前面枠18や内枠の開放を検知して報知する扉開放処理、電波を利用した不正行為を検知して報知する不正電波検出処理、パチンコ遊技機1を振動させる不正行為を検知して報知する衝撃検出処理等である。また、その他の処理では、第1特図保留数に基づいて第1特図保留表示器51aをその数を示す表示態様に制御したり、第2特図保留数に基づいて第2特図保留表示器52aをその数を示す表示態様に制御したりする。そして、次にCPU62に割込パルスが入力されるまではメイン側主制御処理(図9)のS2~S4の処理が繰り返し実行され、割込パルスが入力されると(約4msec後)、再びメイン側タイマ割込処理(S5)が実行される。再び実行されたメイン側タイマ割込処理の出力処理(S10)においては、前回のメイン側タイマ割込処理(S5)にてRAM64の出力バッファにセットされたコマンド等が所定の基板へ出力される。
(センサ検出処理)
次に、図11に従って、センサ検出処理(S15)の内容について説明する。
遊技制御用マイコン61は、遊技球がゲート12を通過したか否かを判定する(S20)。遊技球がゲート12を通過したことはゲートセンサ12aによって検出される。遊技球がゲート12を通過したと判定した場合(S20:Yes)、遊技制御用マイコン61は、ゲート通過処理を実行する(S21)。このゲート通過処理では、普図保留数が4以上であるか否かを判定し、普図保留数が4以上でなければ、普図保留数に「1」を加算し、普通図柄の抽選を行うための当たり乱数を取得して記憶する処理を行う。
S21の終了後、又は遊技球がゲート12を通過していないと判定した場合(S20:No)、遊技制御用マイコン61は、遊技球が第2始動口22に入賞したか否かを判定する(S22)。遊技球が第2始動口22に入賞したことは第2始動口センサ22aによって検出される。遊技球が第2始動口22に入賞したと判定した場合(S22:Yes)、遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2が上限値の「4」に達しているか否かを判定する(S23)。第2特図保留数U2が「4」に達していないと判定した場合(S23:No)、遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2に1を加算する(S24)。これにより、第2特別図柄の変動保留条件が成立する。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図関係乱数取得処理を実行する(S25)。この第2特図関係乱数取得処理では、大当たり乱数カウンタがカウントする大当たり乱数と、大当たり種別乱数カウンタがカウントする大当たり種別乱数と、リーチ乱数カウンタがカウントするリーチ乱数と、変動パターン乱数カウンタがカウントする変動パターン乱数とを取得し、それら取得した各乱数を第2特図保留記憶部64bのうち、現在の第2特図保留数に応じた記憶領域に記憶する。例えば、現在の第2特図保留数が「3」であった場合は、各乱数を第4記憶領域に記憶する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第2始動入賞コマンド作成処理を実行する(S26)。この第2始動入賞コマンド作成処理では、S25において第2特図保留記憶部64bに格納した各乱数群に基づいて第2始動入賞コマンドを作成する。この第2始動入賞コマンドは、遊技球が第2始動口22に入賞したことを示すデータ、S25において第2特図保留記憶部64bに格納した各乱数を示すデータ等により構成されている。続いて、遊技制御用マイコン61は、S26において作成した第2始動入賞コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S27)。このセットされた第2始動入賞コマンドは、出力処理(S10)においてサブ制御基板100に出力され、演出制御用マイコン101が第2始動入賞コマンドに含まれる各乱数に基づいて演出を実行する。
S27の終了後、遊技球が第2始動口22に入賞していないと判定した場合(S22:No)、又は第2特図保留数U2が「4」に達していると判定した場合(S23:Yes)、遊技制御用マイコン61は、遊技球が第1始動口11に入賞したか否かを判定する(S28)。遊技球が第1始動口11に入賞したことは第1始動口センサ11aによって検出される。遊技球が第1始動口11に入賞したと判定した場合(S28:Yes)、遊技制御用マイコン61は、第1特図保留数U1が上限値の「4」に達しているか否かを判定する(S29)。第1特図保留数U1が「4」に達していないと判定した場合(S29:No)、遊技制御用マイコン61は、第1特図保留数U1に1を加算する(S30)。これにより、第1特別図柄の変動保留条件が成立する。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図関係乱数取得処理を実行する(S31)。この第1特図関係乱数取得処理では、大当たり乱数と、大当たり種別乱数と、リーチ乱数と、変動パターン乱数とを取得し、それら取得した各乱数を第1特図保留記憶部64aのうち、現在の第1特図保留数に応じた記憶領域に格納する。例えば、現在の第1特図保留数が「3」であった場合は、各乱数を第4記憶領域に記憶する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、第1始動入賞コマンド作成処理を実行する(S32)。この第1始動入賞コマンド作成処理では、S31において第1特図保留記憶部64aに格納した各乱数群に基づいて第1始動入賞コマンドを作成する。この第1始動入賞コマンドは、遊技球が第1始動口11に入賞したことを示すデータ、S31において第1特図保留記憶部64aに格納した各乱数を示すデータ等により構成されている。続いて、遊技制御用マイコン61は、S32において作成した第1始動入賞コマンドをRAM64の出力バッファにセットする(S33)。このセットされた第1始動入賞コマンドは、出力処理(S10)においてサブ制御基板100に出力され、演出制御用マイコン101が第1始動入賞コマンドに含まれる各乱数に基づいて演出を実行する。
S33の終了後、遊技球が第1始動口11に入賞していないと判定した場合(S28:No)、又は第1特図保留数U1が「4」に達していると判定した場合(S29:Yes)、遊技制御用マイコン61は、本処理を終了する。
(普通動作処理)
次に、普通動作処理(S16)の内容について説明する。
遊技制御用マイコン61は、普図保留数の加算、普通図柄表示器53による普通図柄の変動表示、普通図柄が当たりか否かの当たり判定、当たり判定の結果が当たりであった場合の普通可変入賞装置20の開閉動作等の処理を行う。
(特別図柄待機処理)
次に、図12に従って、特別図柄待機処理(S17)の内容について説明する。
遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2が「0」であるか否かを判定する(S40)。「0」ではないと判定した場合(S40:No)、遊技制御用マイコン61は、後述する第2特図大当たり判定処理(図13)を実行する(S41)。続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する第2特図変動パターン選択処理(図14,図15)を実行する(S42)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図保留数U2から「1」を減算し(S43)、第2特図保留記憶部64bの各記憶領域に格納されている各データを、記憶の順番が古い方の記憶領域、つまり、読み出される側に1つずつシフトする(S44)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第2特図変動開始処理を実行する(S45)。つまり、第2特別図柄表示器52は、遊技制御用マイコン61が第2特図保留記憶部64bに記憶されている大当たり乱数に基づいて当否判定を実行する順に第2特別図柄の変動表示を行う。また、第2特別図柄表示器52が第2特別図柄の変動表示を行う毎に、第2特図保留記憶部64bの各記憶領域に記憶されている各データは、記憶の順番が古い方の記憶領域にシフトされる。
この第2特図変動開始処理では、特図用の変動開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。RAM64の出力バッファにセットする特図用の変動開始コマンドには、後述する第2特図大当たり判定処理(図13)においてセットされた特図停止図柄のデータや第2特図変動パターン選択処理(図14,図15)においてセットされた特図変動パターンのデータが含まれている。S45の実行後、遊技制御用マイコン61は、本処理を終了する。
また、遊技制御用マイコン61は、S40で、第2特図保留数U2が「0」であると判定した場合(S40:Yes)、第1特図保留数U1が「0」であるか否かを判定する(S46)。「0」ではないと判定した場合(S46:No)、遊技制御用マイコン61は、後述する第1特図大当たり判定処理(図13)を実行する(S47)。続いて、遊技制御用マイコン61は、後述する第1特図変動パターン選択処理(図14,図15)を実行する(S48)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図保留数U1から「1」を減算し(S49)、第1特図保留記憶部64aの各記憶領域に格納されている各データを、記憶の順番が古い方の記憶領域、つまり、読み出される側に1つずつシフトする(S50)。続いて、遊技制御用マイコン61は、第1特図変動開始処理を実行する(S51)。つまり、第1特別図柄表示器51は、遊技制御用マイコン61が第1特図保留記憶部64aに記憶されている大当たり乱数に基づいて当否判定を実行する順に第1特別図柄の変動表示を行う。また、第1特別図柄表示器51が第1特別図柄の変動表示を行う毎に、第1特図保留記憶部64aの各記憶領域に記憶されている各データは、記憶の順番が古い方の記憶領域にシフトされる。
この第1特図変動開始処理では、特図用の変動開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。RAM64の出力バッファにセットする特図用の変動開始コマンドには、後述する第1特図大当たり判定処理(図13)においてセットされた特図停止図柄のデータや第1特図変動パターン選択処理(図14,図15)においてセットされた変動パターンのデータが含まれている。S51の実行後、遊技制御用マイコン61は、本処理を終了する。
また、遊技制御用マイコン61は、S46において、第1特図保留数U1が「0」であると判定した場合(S46:Yes)、待機状態中であるか否かを判定する(S52)。待機状態は、大当たり遊技中でなく、特別図柄の変動中ではなく、かつ特図保留数が零である状態を指す。より詳しくは、待機状態は、前述の条件に加え、特別図柄(又は演出図柄)の確定表示後に、図柄が停止した状態が一定時間以上経過したことを契機に生起される状態である。ここで、待機状態中であると判定した場合(S52:Yes)、遊技制御用マイコン61は、特別図柄待機処理を終了し、待機状態中ではないと判定した場合(S52:No)、待機画面設定処理を実行する(S53)。この待機画面設定処理では、所定の待機時間(前述の一定時間に相当)の経過を待って、客待ち用のデモ画面である待機画面を表示させるための客待ち待機コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。その後、遊技制御用マイコン61は本処理を終了する。なお、遊技制御用マイコン61は、例えば、客待ち用のデモ画面表示フラグのON/OFFによって待機状態であるか否かを判定するようにしてもよい。また、本実施形態では、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、第2特図保留数U2が「0」の場合(S40:Yesの場合)に限って行われる。つまり、第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行される。
(第2特図大当たり判定処理(第1特図大当たり判定処理))
次に、図13に従って、第2特図大当たり判定処理(S41)及び第1特図大当たり判定処理(S47)の内容について説明する。なお、第2特図大当たり判定処理(S41)と第1特図大当たり判定処理(S47)とは、処理の流れが同じであるため、まとめて説
明する。また、第1特図保留記憶部64a及び第2特図保留記憶部64bに共通の事項を説明する場合は、単に特図保留記憶部という。
遊技制御用マイコン61は、RAM64の特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されている大当たり乱数を読み出し(S60)、大当たり判定テーブル(この例では大当たり判定テーブルT1)を参照する(S61)。続いて、遊技制御用マイコン61は、確変フラグがONであるか否か、つまり、現在の遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(S62)。確変フラグは、いずれかの確変大当たりに当選したときにONにされ、いずれかの通常大当たりに当選したときにOFFにされる。ここで、確変フラグがONではない、つまり、通常確率状態であると判定した場合(S62:No)、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定テーブルのうち、通常確率状態の大当たり乱数を参照し、S60において読み出した大当たり乱数と同じ乱数が存在するか否か、つまり、大当たりか否かの当否判定を行う(S63)。
一方、S62において確変フラグがONである、つまり、現在の遊技状態が高確率状態であると判定した場合(S62:Yes)、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定テーブルのうち、高確率状態の大当たり乱数を参照し、S60において読み出した大当たり乱数と同じ乱数があるか否か、つまり、大当たりか否かの当否判定を行う(S64)。
S63で大当たりと判定した場合(S63:Yes)又はS64で大当たりと判定した場合(S64:Yes)、遊技制御用マイコン61は、特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されている大当たり種別乱数を読み出し、大当たり種別判定テーブル(この例では大当たり種別判定テーブルT2)を参照して大当たりの種別を判定する(S65)。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たり判定において、大当たりと判定したことを示す大当たりフラグをONにする(S66)。S63で大当たりと判定しなかった場合(S63:No)、S66の終了後、又はS64で大当たりと判定しなかった場合(S64:No)、遊技制御用マイコン61は、S67に移行する。大当たりと判定した場合、遊技制御用マイコン61は、S65で判定した大当たりの種別に応じた特図の大当たり図柄を確定表示するための特図停止図柄データをRAM64に設けた特図バッファにセットし、本処理を終了する。また、大当たりではない、つまり、ハズレと判定した場合、遊技制御用マイコン61は、特図のハズレ図柄を確定表示するための特図停止図柄データを特図バッファにセットし、本処理を終了する。遊技制御用マイコン61及び遊技制御用マイコン61が実行するS63,S64の処理が、本発明の「大当たり判定手段」の一例である。
(第2特図変動パターン選択処理(第1特図変動パターン選択処理))
次に、図14及び図15に従って、第2特図変動パターン選択処理(S42)及び第1特図変動パターン選択処理(S48)の内容について説明する。なお、第2特図変動パターン選択処理(S42)と第1特図変動パターン選択処理(S48)とは、処理の流れが同じであるため、まとめて説明する。
遊技制御用マイコン61は、遊技状態が時短状態中であるか否かを判定する(S70)。時短状態中であるか否かは、時短状態中であるか否かを特定可能な情報(時短フラグ)がONである否かによって判定することができる。時短フラグは、時短状態に制御されるときにONにされる一方、時短状態が終了するときにOFFにされる。
時短フラグがONではない、つまり、時短状態中ではないと判定した場合(S70:No)、遊技制御用マイコン61は、S71に移行する。一方、時短フラグがONである、つまり、時短状態中であると判定した場合(S70:Yes)、遊技制御用マイコン61
は、S77に移行する。S71又はS77に移行した遊技制御用マイコン61は、大当たりフラグがONであるか否かを判定する(S71,S77)。大当たりフラグがONであると判定した場合(S71,S77:Yes)、遊技制御用マイコン61は、特図変動パターン選択テーブル(この例では特図変動パターン選択テーブルT4)を参照して特図変動パターンを選択する(S72,S78)。例えば、非時短状態中であれば、遊技制御用マイコン61は、非時短状態で大当たりの場合の変動パターン乱数を参照する。同様に、時短状態中であれば、遊技制御用マイコン61は、時短状態で大当たりの場合の変動パターン乱数を参照する。そして、遊技制御用マイコン61は、特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されている変動パターン乱数を取得し、その取得した変動パターン乱数と同じ変動パターン乱数と対応付けられている特図変動パターンを選択する。
また、S71又はS77において大当たりフラグがONではない、つまり、ハズレと判定した場合(S71,S77:No)、遊技制御用マイコン61は、特図保留記憶部の第1記憶領域に記憶されているリーチ乱数を取得し、その取得したリーチ乱数がリーチ成立乱数であるか否かを判定する(S73,S79)。非時短状態である場合、取得したリーチ乱数が、リーチ判定テーブル(この例ではリーチ判定テーブルT3)のうち非時短状態用のリーチ乱数の中に存在するならば、遊技制御用マイコン61は、リーチ成立乱数であると判定する(S73:Yes)。同様に、時短状態である場合、取得したリーチ乱数がリーチ判定テーブルのうち時短状態用のリーチ乱数の中に存在するならば、遊技制御用マイコン61は、リーチ成立乱数であると判定する(S79:Yes)。
その後、遊技制御用マイコン61は、非時短状態であれば、特図変動パターン選択テーブルを参照し、非時短状態に対応付けられているリーチ有りハズレ用の特図変動パターンを選択する(S74)。同様に、遊技制御用マイコン61は、時短状態であれば、特図変動パターン選択テーブルを参照し、時短状態に対応付けられているリーチ有りハズレ用の特図変動パターンを選択する(S80)。
また、S73又はS79においてリーチ乱数がリーチ成立乱数ではないと判定した場合(S73,S79:No)、遊技制御用マイコン61は、非時短状態であれば、特図変動パターン選択テーブルを参照し、非時短状態に対応付けられているリーチ無しハズレ用の特図変動パターンを選択する(S75)。同様に、遊技制御用マイコン61は、時短状態であれば、特図変動パターン選択テーブルを参照し、時短状態に対応付けられているリーチ無しハズレ用の特図変動パターンを選択する(S81)。
S72,S74,S75,S78,S80,S81の終了後、遊技制御用マイコン61は、選択した変動パターンを示す変動パターンデータをRAM64に設けた特図変動パターンバッファにセットし(S76)、本処理を終了する。S76において特図変動パターンバッファにセットした変動パターンデータは、前述した特別図柄待機処理のS45,S51においてセットされる特図用の変動開始コマンドに含められ、メイン側タイマ割込処理の出力処理(S10)により、サブ制御基板100へ出力される。
(特別図柄変動処理)
次に、図16に従って、特別図柄変動処理(S18)の内容について説明する。なお、第2特図の特別図柄変動処理と第1特図の特別図柄変動処理とは、処理の流れが同じであるため、まとめて説明する。
遊技制御用マイコン61は、特別図柄の変動時間(S42,S48で選択された特図変動パターンに応じて決まる変動時間)が終了したか否かを判定する(S90)。特別図柄の変動時間が終了していないと判定した場合(S90:No)、遊技制御用マイコン61は、本処理を終了する。特別図柄の変動時間が終了したと判定した場合(S90:Yes
)、遊技制御用マイコン61は、特別図柄の変動表示を停止させるための特図用の変動停止コマンドをRAM64に設けた出力バッファにセットする(S91)。続いて、遊技制御用マイコン61は、特別図柄表示器で実行中である特別図柄の変動表示を、特図変動パターンに定められた変動時間の経過後に、特図大当たり判定処理でセットした特図停止図柄データに応じた図柄(特図の大当たり図柄又は特図のハズレ図柄)で停止させる特別図柄停止処理を実行する(S92)。
続いて、遊技制御用マイコン61は、遊技状態管理処理を実行する(S93)。具体的には、遊技制御用マイコン61は、時短フラグがONになっているか否かを判定し、ONになっていると判定した場合は、時短状態中における特別図柄の変動回数を減算方式でカウントする時短カウンタの値を1減算し、時短カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。そして、「0」であると判定した場合は、時短フラグをOFFにする。遊技制御用マイコン61は、各フラグの情報を含む遊技状態指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットし、遊技状態管理処理を終了する。なお、パチンコ遊技機1では、確変大当たりに当選した場合、次回大当たりに当選するまで高確率状態が継続されるため、遊技状態管理処理として、確変フラグをOFFにしたり、確変状態中における特別図柄の変動回数をカウントする確変カウンタを設ける必要はない。
その後、遊技制御用マイコン61は、大当たりフラグがONであるか否かを判定し(S94)、ONであると判定した場合(S94:Yes)、遊技状態リセット処理を実行する(S95)。この遊技状態リセット処理では、確変フラグがONであるか否かを判定し、ONであると判定した場合は、確変フラグをOFFにする。また、時短フラグがONであるか否かを判定し、ONになっていると判定した場合は、時短フラグをOFFにする。つまり、大当たり遊技の実行中は、通常確率状態かつ非時短状態に制御される。一方、大当たりフラグがOFFであると判定した場合(S94:No)、遊技制御用マイコン61は、本処理を終了する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たり遊技を開始するために、大当たりオープニング設定を行い(S96)、大当たりオープニングを実行させるためのオープニングコマンドをセットする(S97)。大当たりオープニングとは、大当たりの発生を祝う演出画像を演出表示装置7に表示したり、大当たりの発生を祝う楽曲を各スピーカ8から再生したりする演出のことである。オープニング設定では、大当たりオープニングの実行時間を所定のタイマにセットし、計測する。
続いて、遊技制御用マイコン61は、大当たりオープニングが終了すると、特別電動役物処理を実行する(S98)。まず、遊技制御用マイコン61は、特別電動役物処理において、特別電役作動有効カウンタの値をセットする。特別電役作動有効カウンタは、大当たり遊技におけるラウンド遊技数の残回数をカウントするカウンタである。そして、ラウンド開始時期に到達すると、遊技制御用マイコン61は、ラウンド開始コマンドをRAM64の出力バッファにセットする。そして、遊技制御用マイコン61は、大当たりの種類に応じた開放パターンで大入賞口32を開閉させる。そして、ラウンド遊技中、大入賞口32が開状態となってから上限個数の遊技球が入賞するか、あるいは所定の開放時間が経過すると、遊技制御用マイコン61は、開閉部材31の閉動作により大入賞口32を閉状態としてラウンド遊技を終了する。遊技制御用マイコン61は、大当たりの種別毎に定められたラウンド回数分、大入賞口32の開閉動作を行う。また、遊技制御用マイコン61は、ラウンド遊技を開始させる度に特別電役作動有効カウンタの値を1減算し、特別電役作動有効カウンタの値が「0」となった場合、大当たり遊技を終了させる。具体的には、遊技制御用マイコン61は、大当たりエンディングを実行させるためのエンディングコマンドをRAM64の出力バッファにセットする。また、遊技制御用マイコン61は、大当たりエンディングの実行時間を所定のタイマにセットし、計測する。大当たりエンディン
グの終了により大当たり遊技が終了すると、その後、遊技制御用マイコン61は、大当たりフラグをOFFとする。
S98の終了後、遊技制御用マイコン61は、遊技状態設定処理(S99)を実行する。遊技状態設定処理において遊技制御用マイコン61は、大当たりの種別として通常大当たり(実施形態の例では「大当たり図柄D~F」又は「大当たり図柄d~f」で特定される大当たり種別)を決定している場合、時短フラグをONにし、時短カウンタに大当たり種別に応じた回数(実施形態の例では100)をセットする。遊技制御用マイコン61は、遊技状態指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットして、本処理を終了する。遊技状態指定コマンドには、設定した遊技状態(時短フラグ、時短カウンタ、確変フラグ等)に関する情報が含まれている。一方、大当たりの種別として確変大当たり(実施形態の例では「大当たり図柄A~C」又は「大当たり図柄a~c」で特定される大当たり種別)を決定している場合、遊技制御用マイコン61は、確変フラグ及び時短フラグをONにする。なお、本実施例における確変大当たりでは、大当たり遊技終了後、次回大当たりに当選するまで時短状態に制御されるため、時短回数として時短カウンタに特定の値をセットしなくてもよい。そして、遊技制御用マイコン61は、遊技状態指定コマンドをRAM64の出力バッファにセットして、遊技状態設定処理を終了する。
(サブ側主制御処理)
次に、図17に従って、サブ側主制御処理について説明する。
最初に、演出制御用マイコン101は、初期設定を実行する(S100)。この初期設定では、例えば、スタックの設定、定数の設定、割込時間の設定、CPU102の設定、SIO(System Input/Output)、PIO(Parallel Input/Output)、CTC(Counter/Timer
Circuit:割込時間を管理するための回路)の設定、各種のフラグ、カウンタ及びタイマ
等のリセット等を行う。続いて、演出制御用マイコン101は、電源断信号がONしており、かつ、RAM120の内容が正常であるか否かを判定し(S101)、否定判定した場合(S101:No)、RAM120を初期化し(S102)、S103に進む。また、S101において肯定判定した場合(S101:Yes)、演出制御用マイコン101は、RAM120を初期化しないでS103に進む。つまり、電源断信号がONになっていない場合、または、電源断信号がONになっていてもRAM120の内容が正常でない場合には(S101:No)、演出制御用マイコン101は、RAM120を初期化するが、停電等で電源断信号がONとなったがRAM120の内容が正常に保たれている場合には(S101:Yes)、RAM120を初期化しない。なお、RAM120を初期化すれば、各種のフラグ、カウンタ及びタイマ等の値はリセットされる。また、このS100~S102は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
続いて、演出制御用マイコン101は、割込禁止を行い(S103)、乱数更新処理を実行する(S104)。この乱数更新処理では、種々の演出選択乱数カウンタの初期値を更新する。なお、演出選択乱数には、変動演出パターンを決定するための変動演出パターン乱数、種々の予告演出を決定するための予告演出乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の遊技制御用マイコン61が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。続いて、演出制御用マイコン101は、コマンド送信処理を実行する(S105)。このコマンド送信処理では、演出制御用マイコン101のRAM120内の出力バッファに格納されている各種のコマンドを、画像制御基板200、音声制御基板78及びランプ制御基板79等に送信する。続いて、演出制御用マイコン101は割込許可を実行する(S106)。以降、S103~S106を繰り返し実行する。また、割込許可中においては、受信割込処理(S107)、1msタイマ割込処理(S108)及び10msタイマ割込処理(S109)の実行が可能となる。
(受信割込処理)
次に、受信割込処理(S107)について説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60から、演出制御用マイコン101の外部INT(割込)入力部に与えられるストローブ信号(STB信号)の信号レベルが変化したか否か、つまり、コマンドを受信するタイミングであるか否かを判定する。例えば、ストローブ信号の信号レベルがハイレベルからローレベルに変化したか否かを判定する。そして、受信するタイミングではないと判定した場合、演出制御用マイコン101は、本処理を終了する。一方、受信するタイミングであると判定した場合、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から送信されてきた各種のコマンドを受信し、それら受信した各種のコマンドをRAM120の受信バッファに格納する。この受信割込処理は、他の割込処理(S108,S109)に優先して実行される処理である。
(1msタイマ割込処理)
次に、図18に従って、1msタイマ割込処理(S108)について説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に1msec周期の割込パルスが入力される度に、この1msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、入力処理を実行する(S110)。この入力処理では、演出制御用マイコン101が、演出レバー押込検出スイッチ6a、演出レバー回転検出スイッチ6b、及び演出ボタン検出スイッチ9aからの検出信号に基づいて、スイッチがONしたことを示すスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する。
続いて、演出制御用マイコン101は、出力処理を実行する(S111)。この出力処理では、後述する変動演出開始処理(図21)においてRAM120の出力バッファにセットされる変動演出開始コマンドを画像制御基板200に出力する。また、演出表示装置7の表示に合わせて盤ランプ2a、左サイドランプ23a及び右サイドランプ23bを発光させるために、後述する10msタイマ割込処理におけるランプ処理(S123)等で作成したランプデータをランプ制御基板79に出力する。つまり、ランプデータに従って盤ランプ2a、左サイドランプ23a及び右サイドランプ23bを所定の発光態様で発光させる。また、演出表示装置7の表示に合わせてスピーカ8から音声を出力させるために、後述する10msタイマ割込処理における音声制御処理(S124)等で作成した音声データを音声制御基板78に出力する。つまり、音声データに従ってスピーカ8から音声を出力させる。また、演出表示装置7の表示に合わせて可動体15を駆動させるために、駆動データ(可動体15を駆動するためのデータ)を作成し、その作成した駆動データを出力する。つまり、駆動データにしたがって可動体15を所定の動作パターンで駆動させる。
続いて、演出制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドを出力したか否かを判定する(S112)。変動演出開始コマンドは、後述する変動演出開始処理(図21)においてRAM120の出力バッファにセットされ、S111において画像制御基板200に出力される。ここで、演出制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドを出力したと判定した場合(S112:Yes)、変動演出パターンの変動時間の計測を開始する(S113)。続いて、演出制御用マイコン101は、ウォッチドッグタイマのリセット設定を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S114)。S114の終了後、又は変動演出開始コマンドを出力していないと判定した場合(S112:No)、演出制御用マイコン101は、本処理を終了する。
(10msタイマ割込処理)
次に、図19に従って、10msタイマ割込処理(S109)について説明する。
演出制御用マイコン101は、サブ制御基板100に10msec周期の割込パルスが入力される度に、この10msタイマ割込処理を実行する。演出制御用マイコン101は、後述する受信コマンド解析処理(図20)を実行し(S120)、スイッチ状態取得処
理を実行する(S121)。このスイッチ状態取得処理では、1msタイマ割込処理の入力処理(S110)において作成したスイッチデータを10msタイマ割込処理用のスイッチデータとしてRAM120に格納する。続いて、スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて、演出表示装置7が表示するボタン演出等の表示内容を設定するスイッチ処理を実行する(S122)。続いて、演出制御用マイコン101は、ランプ処理を実行する(S123)。このランプ処理では、演出表示装置7の表示に合わせて各ランプ(盤ランプ2a、左サイドランプ23a及び右サイドランプ23b等)の発光を制御するためのランプデータの作成や発光演出の時間管理等を行う。これにより、各ランプは、演出表示装置7の表示に合った発光演出を行う。
続いて、演出制御用マイコン101は、音声制御処理を実行する(S124)。この音声制御処理では、音声データ(各スピーカ8からの音声の出力を制御するためのデータ)の作成、その作成した音声データの音声制御基板78への出力、音声演出の時間管理等を行う。これにより、演出表示装置7の表示に合わせて音声が各スピーカ8から出力される。続いて、演出制御用マイコン101は、その他の処理を実行し(S125)、本処理を終了する。その他の処理(S125)では、演出選択乱数である変動演出パターン乱数、予告演出を決定するための予告演出乱数等を更新する等の処理を実行する。
(受信コマンド解析処理)
次に、図20に従って、受信コマンド解析処理(S120)について説明する。
演出制御用マイコン101は、主制御基板60から遊技状態指定コマンドを受信したか否かを判定する(S130)。遊技状態指定コマンドを受信したと判定した場合(S130:Yes)、演出制御用マイコン101は、サブ側遊技状態設定処理を実行する(S131)。遊技状態指定コマンドには、遊技状態(時短フラグ、時短カウンタ、確変フラグなど)を示す情報等が含まれている。このサブ側遊技状態設定処理では、受信した遊技状態指定コマンドを解析し、遊技状態指定コマンドに含まれている情報に基づき、遊技状態を特定し、特定した遊技状態を記憶する。例えば、遊技状態指定コマンドに含まれる情報に基づき、RAM120に記憶されている時短演出カウンタの値などが更新される。具体的には、時短状態で行われる特別図柄の残り変動回数が時短演出カウンタにセットされる。これにより、主制御基板60側だけでなく、サブ制御基板100側でも時短回数等の情報を保持することができる。
S131の終了後、又は遊技状態指定コマンドを受信していないと判定した場合(S130:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からオープニングコマンドを受信したか否かを判定する(S132)。オープニングコマンドを受信したと判定した場合(S132:Yes)、演出制御用マイコン101は、オープニング演出選択処理を実行する(S133)。このオープニング演出選択処理では、大当たり遊技のオープニング中に実行する演出の種類を選択する。この演出は、演出表示装置7が表示する画像及び盤ランプ2a等の発光、各スピーカ8が出力する音声等による演出であり、大当たりの種類によって異なる。詳しくは、オープニングコマンド毎にオープニング演出が対応付けられたオープニング演出選択テーブル(図示せず)を参照し、受信したオープニングコマンドと対応付けられているオープニング演出を選択する。そして、選択した内容のオープニング演出を開始するためのオープニング演出コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。
S133の終了後、又はオープニングコマンドを受信していないと判定した場合(S132:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からラウンド指定コマンドを受信したか否かを判定する(S134)。ラウンド指定コマンドを受信したと判定した場合(S134:Yes)、演出制御用マイコン101は、ラウンド演出選択処理を実行する(S135)。このラウンド演出選択処理では、大当たり遊技の各ラウンドにおいて
実行する演出の種類を選択する。この演出は、演出表示装置7が表示する画像及び盤ランプ2a等の発光、各スピーカ8が出力する音声等による演出であり、大当たりの種類によって異なる。詳しくは、ラウンド指定コマンド毎にラウンド演出が対応付けられたラウンド演出テーブル(図示せず)を参照し、受信したラウンド指定コマンドと対応付けられているラウンド演出を選択する。そして、選択した内容のラウンド演出を開始するためのラウンド演出コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。ラウンド演出選択処理の詳細については後に詳述する。
S135の終了後、又はラウンド指定コマンドを受信していないと判定した場合(S134:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60からエンディングコマンドを受信したか否かを判定する(S136)。主制御基板60からエンディングコマンドを受信したと判定した場合(S136:Yes)、演出制御用マイコン101は、エンディング演出選択処理を実行する(S137)。このエンディング演出選択処理では、実行中の大当たり遊技の契機となった大当たりの種類に応じて、大当たりの終了時において実行する演出の種類を選択する。この演出は、演出表示装置7が表示する画像及び盤ランプ2a等の発光、各スピーカ8が出力する音声等による演出であり、大当たりの種類によって異なる。詳しくは、エンディングコマンド毎にエンディング演出が対応付けられたエンディング演出テーブル(図示せず)を参照し、受信したエンディングコマンドと対応付けられているエンディング演出を選択する。そして、選択した内容のエンディング演出を開始するためのエンディング演出コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。エンディング演出選択処理の詳細については後に詳述する。
S137の終了後、又は主制御基板60からエンディングコマンドを受信していないと判定した場合(S136:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から特図用の変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S138)。特図用の変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S138:Yes)、演出制御用マイコン101は、後述する変動演出開始処理(図21)を実行する(S139)。
S139の終了後、演出制御用マイコン101は、後述する装飾画像選択処理を行う(S140)。S140の終了後、又は主制御基板60から特図用の変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S138:No)、演出制御用マイコン101は、主制御基板60から特図用の変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(S141)。主制御基板60から特図用の変動停止コマンドを受信したと判定した場合(S141:Yes)、演出制御用マイコン101は、変動演出終了処理を実行する(S142)。この変動演出終了処理では、演出制御用マイコン101は、変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをRAM120の出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(S105)によって画像制御基板200に送信されると、画像制御基板200は、演出表示装置7において左演出図柄表示列7L、中演出図柄表示列7C及び右演出図柄表示列7Rにおいて、所定の停止パターンを経て演出図柄Eを確定表示させる。
S142の終了後、又は主制御基板60から特図用の変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S141:No)、演出制御用マイコン101は、その他の処理を実行し(S143)、本処理を終了する。その他の処理(S143)では、上記各コマンド以外のコマンド(例えば、普図用の変動開始コマンドや普図用の変動停止コマンド)に基づく処理等を行う。
(変動演出開始処理)
次に、図21に従って、変動演出開始処理(S139)について説明する。
演出制御用マイコン101は、受信した特図用の変動開始コマンドを解析する(S15
0)。特図用の変動開始コマンドには、第2特図変動パターン選択処理(第1特図変動パターン選択処理)でセットされた第2特図変動パターン(第1特図変動パターン)の情報、特図停止図柄(大当たり種別判定結果)等が含まれている。続いて、演出制御用マイコン101は、S150において解析した特図用の変動開始コマンドが第1特図用の変動開始コマンドである場合は、第1特図保留数と同期するよう、第1特図保留演出カウンタの値を「1」減算し、第2特図用の変動開始コマンドである場合は、第2特図保留数と同期するよう、第2特図保留演出カウンタの値を「1」減算する(S151)。第1特図保留演出カウンタは、第1始動入賞コマンドの受信に基づいて第1特図保留数に対応する数をカウントするカウンタであり、第2特図保留演出カウンタは、第2始動入賞コマンドの受信に基づいて第2特図保留数に対応する数をカウントするカウンタである。続いて、演出制御用マイコン101は、特図保留演出記憶部に記憶されている始動入賞コマンド等の各データを古い記憶領域の方にシフトする(S152)。続いて、演出制御用マイコン101は、演出表示装置7で確定表示させる演出図柄Eの図柄組み合わせを選択する演出図柄選択処理を実行する(S153)。演出図柄選択処理の詳細は、後述する。
続いて、演出制御用マイコン101は、演出内容選択処理を実行する(S154)。演出制御用マイコン101は、演出内容選択処理として、指示された特図変動パターンに基づいて、演出選択テーブル(図示せず)の中から、演出図柄Eの変動に伴って行われる演出内容(変動演出パターン)を選択する。続いて、演出制御用マイコン101は、S154において選択した演出内容(変動演出パターン)の表示を演出表示装置7に開始させるための変動演出開始コマンドをRAM120の出力バッファにセットする(S155)。変動演出開始コマンドには、演出内容(変動演出パターン)の他、演出図柄Eを演出表示装置7に表示させるための演出画像データが含まれている。そして、その演出画像データを含む変動演出開始コマンドが、RAM120の出力バッファにセットされることで、1msタイマ割込処理の出力処理(S111)において、演出画像データが画像制御基板200に出力される。これにより、演出画像データに基づく演出図柄や演出画像が演出表示装置7に表示される。その後、演出制御用マイコン101は、本処理を終了する。
(演出図柄選択処理)
演出制御用マイコン101が実行する演出図柄選択処理(S153)について説明する。
大当たり用の特図変動パターンが指示されている場合、演出制御用マイコン101は、大当たりの図柄組み合わせを構成する演出図柄Eを決定する。
図22は、大当たり時に参照される演出図柄選択テーブルT5を示す。演出図柄選択テーブルT5は、指示された大当たり種別に応じ、演出図柄E毎に所定個数の演出乱数値(演出判定値)をそれぞれ対応付けて構成されている。演出乱数値は、本実施形態において0~99までの計100個の演出乱数の中から所定の乱数を選択したものである。
「5R確変大当たり」が指示されている場合、取得した演出乱数が0~22の範囲内の値であれば「演出図柄E1」が、23~32の範囲内の値であれば「演出図柄E2」が、それぞれ選択される。また、33~55の範囲内の値であれば「演出図柄E3」が、56~65の範囲内の値であれば「演出図柄E4」が、それぞれ選択される。また、66~89の範囲内の値であれば「演出図柄E5」が、90~99の範囲内の値であれば「演出図柄E6」が、それぞれ選択される。
「7R確変大当たり」が指示されている場合、取得した演出乱数が0~22の範囲内の値であれば「演出図柄E1」が、23~32の範囲内の値であれば「演出図柄E2」が、それぞれ選択される。また、33~55の範囲内の値であれば「演出図柄E3」が、56~65の範囲内の値であれば「演出図柄E4」が、それぞれ選択される。また、66~8
9の範囲内の値であれば「演出図柄E5」が、90~99の範囲内の値であれば「演出図柄E6」が、それぞれ選択される。
「10R確変大当たり」が指示されている場合、取得した演出乱数が0~19の範囲内の値であれば「演出図柄E1」が、20~29の範囲内の値であれば「演出図柄E2」が、それぞれ選択される。また、30~49の範囲内の値であれば「演出図柄E3」が、50~59の範囲内の値であれば「演出図柄E4」が、それぞれ選択される。また、60~79の範囲内の値であれば「演出図柄E5」が、80~89の範囲内の値であれば「演出図柄E6」が、90~99の範囲内の値であれば「演出図柄E7」が、それぞれ選択される。
「5R通常大当たり」が指示されている場合、取得した演出乱数が0~9の範囲内の値であれば「演出図柄E1」が、10~32の範囲内の値であれば「演出図柄E2」が、それぞれ選択される。また、33~42の範囲内の値であれば「演出図柄E3」が、43~65の範囲内の値であれば「演出図柄E4」が、それぞれ選択される。また、66~75の範囲内の値であれば「演出図柄E5」が、76~99の範囲内の値であれば「演出図柄E6」が、それぞれ選択される。
「7R通常大当たり」が指示されている場合、取得した演出乱数が0~9の範囲内の値であれば「演出図柄E1」が、10~32の範囲内の値であれば「演出図柄E2」が、それぞれ選択される。また、33~42の範囲内の値であれば「演出図柄E3」が、43~65の範囲内の値であれば「演出図柄E4」が、それぞれ選択される。また、66~75の範囲内の値であれば「演出図柄E5」が、76~99の範囲内の値であれば「演出図柄E6」が、それぞれ選択される。
「10R通常大当たり」が指示されている場合、取得した演出乱数が0~9の範囲内の値であれば「演出図柄E1」が、10~32の範囲内の値であれば「演出図柄E2」が、それぞれ選択される。また、33~42の範囲内の値であれば「演出図柄E3」が、43~65の範囲内の値であれば「演出図柄E4」が、それぞれ選択される。また、66~75の範囲内の値であれば「演出図柄E5」が、76~99の範囲内の値であれば「演出図柄E6」が、それぞれ選択される。なお、当選した大当たり種別に従って選択される上記の演出図柄E1~E7は、前述したように、1対1の対応関係にある数字画像Nと装飾画像Sによって構成されている演出図柄Eである。
このように、演出図柄選択テーブルT5では、「10R確変大当たり」に当選している場合のみ「演出図柄E7」が選択可能とされている。これにより、「演出図柄E7」による大当たりの図柄組み合わせが確定表示された場合、遊技者は、「演出図柄E7」による大当たりの図柄組み合わせを視認しただけで、大当たり遊技の開始前の段階で「10R確変大当たり」に当選していることを認識することができる。一方、演出図柄選択テーブルT5では、どの大当たり種別に当選した場合であっても、「演出図柄E7」を除く「演出図柄E1」~「演出図柄E6」のうちいずれかの演出図柄Eが選択可能とされている。これにより、「演出図柄E1」~「演出図柄E6」のうちいずれかの演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせが確定表示された場合、遊技者は、演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせを視認しただけでは、大当たり種別を特定することができない。ただし、確変大当たりの場合には、奇数を示す数字画像Nを含む演出図柄Eを選択し易く、通常大当たりの場合には、偶数を示す数字画像Nを含む演出図柄Eを選択し易くなっている。
一方、リーチ有りハズレ用の特図変動パターンが指示されている場合、演出制御用マイコン101は、演出図柄Eによるハズレの図柄組み合わせを決定する。このとき決定される図柄組み合わせは、リーチ形成列となる左演出図柄表示列7Lと右演出図柄表示列7R
の演出図柄Eを同一とし、中演出図柄表示列7Cをリーチ形成列の演出図柄Eとは異なる演出図柄Eとするハズレリーチの図柄組み合わせである。一方、リーチ無しハズレ用の特図変動パターンが指示されている場合、演出制御用マイコン101は、演出図柄Eによるハズレの図柄組み合わせを決定する。このとき決定される図柄組み合わせは、ハズレリーチの図柄組み合わせを除くハズレの図柄組み合わせである。
演出図柄選択処理で決定された演出図柄Eを示す演出画像データは、変動演出開始処理(図21)のS155においてセットされる変動演出開始コマンドに含められる。これにより、指示されたデータに基づく演出図柄Eによる図柄組み合わせが、所定のタイミングで演出表示装置7に表示されることになる。
(装飾画像と大当たり遊技中の遊技演出との関連性について)
前述したように、パチンコ遊技機1では、数字画像Nと装飾画像Sは1対1の対応関係にある。これにより、演出表示装置7では、1対1の対応関係にある数字画像Nと装飾画像Sで構成される演出図柄Eの変動表示が開始され、指示された特図変動パターンに定められた変動時間が経過すると、原則、1対1の対応関係にある数字画像Nと装飾画像Sで構成される演出図柄Eによる図柄組み合わせが確定表示される。つまり、原則、変動演出開始処理(図21)のS155でセットされた変動演出開始コマンドで特定される演出図柄Eによる図柄組み合わせが確定表示される。ただし、パチンコ遊技機1では、特定条件が成立した場合、変動演出開始コマンドで特定される通常の演出図柄Eとは異なる態様で演出図柄Eが確定表示される場合がある。
具体的には、大当たり判定で大当たりと判定され、かつ特定の特図変動パターンが指示された場合には、まず、1対1の対応関係にある数字画像Nと装飾画像Sで構成される演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせが一旦表示される。このとき一旦表示される図柄組み合わせは、変動演出開始コマンドで特定される演出図柄E(1対1の対応関係にある数字画像Nと装飾画像S)で構成される組み合わせである。
そして、1対1の対応関係にある数字画像Nと装飾画像Sを含む演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせが一旦表示されている状態で演出ボタン9を操作すると、演出図柄Eを構成する数字画像Nの表示状態を維持したまま、装飾画像Sが他の装飾画像Sに変更される場合がある(例えば、図29(b),(d),(f)参照)。そして、演出ボタン9の操作を有効として受け付ける操作有効期間の終了後、特図変動パターンに定められた変動時間が経過すると、数字画像Nと、変更後の装飾画像Sによって構成される演出図柄Eの図柄組み合わせが確定表示される。つまり、大当たり判定で大当たりと判定された場合には、演出図柄Eを構成する数字画像Nと装飾画像Sの組み合わせが、1対1の対応関係にない組み合わせに変更可能とされている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機1では、変更後の装飾画像S(確定表示された装飾画像S)に応じた内容で大当たり遊技中の遊技演出を実行可能とした。加えて、本実施形態のパチンコ遊技機1では、変更後の装飾画像S(確定表示された装飾画像S)に応じた内容で、大当たり遊技中に実行させる遊技演出の一例として、当選した大当たり種別を示唆する示唆演出を実行可能とした。
(装飾画像選択処理)
以下、図23に従って、装飾画像選択処理(S140)について説明する。装飾画像選択処理は、前述したように、演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせが一旦表示されてから確定表示されるまでの間に、演出図柄Eを構成する装飾画像Sをその他の装飾画像Sに変更させるために演出制御用マイコン101が実行する処理である。
まず、演出制御用マイコン101は、特図用の変動開始コマンドで指定される特図変動パターンの種類を確認する。そして、演出制御用マイコン101は、当該特図変動パター
ンが特定の特図変動パターン(この例では特図変動パターンP1)であるか否かを判定する(S160)。特図変動パターンP1ではないと判定した場合(S160:No)、演出制御用マイコン101は、本処理を終了する。なお、特図変動パターンP1以外の特図変動パターンが選択される例は、大当たり判定で大当たりと判定された場合のみならず、大当たり判定でハズレと判定された場合も含まれる。このように、特図変動パターンP1以外が選択された場合には、S161以降の処理が実行されることなく、装飾画像選択処理が終了するため、ボタン操作に基づく装飾画像Sの変更が行われないことになる。
一方、特図変動パターンP1であると判定した場合(S160:Yes)、演出制御用マイコン101は、演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせの一旦表示タイミングに到達したか否かを判定する(S161)。演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせの一旦表示タイミングに到達したか否かは、例えば、特図変動パターンで特定される変動時間をベースに一旦表示タイミングが予め定められており、演出制御用マイコン101が、変動時間を所定のタイマにセットして計測し、演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせの一旦表示タイミングとなる時間に到達したか否かを判定すること等によって確認することができる。
演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせの一旦表示タイミングとなる時間に到達していないと判定した場合(S161:No)、演出制御用マイコン101は、本処理を終了する。一方、演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせの一旦表示タイミングとなる時間に到達したと判定した場合(S161:Yes)、演出制御用マイコン101は、操作有効期間を所定のタイマにセットし(S162)、操作有効期間の計測を開始する(S163)。それと同時に、演出制御用マイコン101は、演出ボタン9の操作を有効化する(S164)。このとき、演出制御用マイコン101は、演出ボタン9の操作が有効であることを遊技者に報知するために、例えば、演出ボタン9を模したボタン報知画像の演出表示装置7での表示を、画像制御基板200に指示してもよい。また、前述したように、操作有効期間中、演出ボタン9を振動させるタイミングであるとして、演出制御用マイコン101は、ROM110から動作パターンデータを読み出し、その読み出した動作パターンデータに基づいて演出ボタン振動モータ9bを駆動制御するようにしてもよい。なお、本実施形態の操作有効期間は、演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせが一旦表示されてから確定表示されるまでの期間内に終了可能な長さとされている。
そして、演出制御用マイコン101は、演出ボタン検出スイッチ9aから、ボタン操作を示す信号を入力したか否か、すなわち演出ボタン9が操作されたか否かを判定する(S165)。ボタン操作を示す信号を入力したと判定した場合(S165:Yes)、演出制御用マイコン101は、次の表示順序の装飾画像Sを示す演出画像データを、RAM120における所定の記憶領域に保存する(S166)。つまり、ボタン操作によって一旦表示中の装飾画像Sとは異なる装飾画像Sが選択されたことになる。その後、演出制御用マイコン101は、現時点で演出表示装置7に表示されている装飾画像Sを、S166で保存した装飾画像Sに変更することを指示するコマンド(以下、「装飾画像変更指示コマンド」と示す)を、RAM120の出力バッファにセットする(S167)。この装飾画像変更指示コマンドは、RAM120の出力バッファにセットされる度に、サブ側主制御処理(図17)のコマンド送信処理(S105)にて画像制御基板200等に送信される。なお、S166で保存された演出画像データは、大当たり遊技中に実行させる遊技演出の演出内容を決定する際に参照される。
ちなみに、「次の表示順序の装飾画像S」とは、本実施形態においては、数字画像Nの数字が昇順となるように変動順序が定められた演出図柄Eを構成する装飾画像Sのうち、次の表示順序の数字画像Nと対応関係にある装飾画像Sのことを指す。例えば、現時点で演出表示装置7に表示されている装飾画像Sが「装飾画像S1」であったとすると、次の
表示順序の装飾画像Sは、「装飾画像S2」となる。つまり、装飾画像Sは、装飾画像S1→装飾画像S2→装飾画像S3→装飾画像S4→装飾画像S5→装飾画像S6→装飾画像S7→装飾画像S1…の順で変動表示される。
図23の説明に戻り、S167の終了後、又はボタン操作を示す信号を入力していないと判定した場合(S165:No)、演出制御用マイコン101は、操作有効期間が経過したか否かを判定する(S168)。操作有効期間が経過していないと判定した場合(S168:No)、演出制御用マイコン101は、S165の処理に戻る。これにより、本実施形態では、演出ボタン9が1回操作された時点で操作有効期間が終了するのではなく、演出ボタン9が何回操作されたとしても、操作有効期間としてタイマにセットした時間が経過するまでの間、操作有効期間が継続し、その期間中、演出ボタン9の操作が有効とされる。つまり、操作有効期間中、何度もボタン操作によって装飾画像Sを変更可能である。また、装飾画像Sの変更は、単に演出ボタン9が操作される度に実行可能とされているため、大当たり種別に関わらず、装飾画像S1~S7のうち何れの装飾画像Sも選択可能である。つまり、どの大当たり種別に当選している場合であっても、演出図柄Eを構成する装飾画像Sを、数字画像Nと1対1の対応関係にないその他の装飾画像Sに変更することが可能となる。これにより、遊技者は、遊技者の好みに応じて何れかの装飾画像Sを選択することが可能となる。なお、1周回って、現時点で演出表示装置7に一旦表示されている装飾画像Sと同じ装飾画像Sを選択することも可能である。
また、操作有効期間中、何度もボタン操作が受け付けられるため、ボタン操作に基づく装飾画像Sの変更に伴い、演出制御用マイコン101は、既にRAM120における所定の記憶領域にデータが保存されていたとしても、変更後の装飾画像Sを示す演出画像データを新たに保存する。同様に、演出制御用マイコン101は、ボタン操作に基づく装飾画像Sの変更に伴い、装飾画像変更指示コマンドを出力バッファにセットする。
一方、操作有効期間が経過したと判定した場合(S168:Yes)、演出制御用マイコン101は、操作有効期間の計測を終了する(S169)。それと同時に、演出制御用マイコン101は、演出ボタン9の操作を無効化する(S170)。このとき、演出制御用マイコン101は、演出ボタン9の操作が無効となったことを遊技者に報知するために、例えば、演出ボタン9を模したボタン報知画像を非表示状態とするよう、画像制御基板200に指示してもよい。同様に、演出ボタン振動モータ9bを駆動させている場合、演出制御用マイコン101は、操作有効期間の終了に伴って演出ボタン振動モータ9bの駆動を終了させてもよい。その後、演出制御用マイコン101は、装飾画像選択処理を終了する。
このような態様で装飾画像選択処理を実行することで、操作有効期間が経過した時点でRAM120における所定の記憶領域に記憶されていた装飾画像Sが、最終的に確定表示させる演出図柄Eを構成する装飾画像Sとして決定されたことになる。同様に、操作有効期間の終了直前において、最後に出力された装飾画像変更指示コマンドで特定される装飾画像Sが、最終的に確定表示させる演出図柄Eを構成する装飾画像Sとして決定されたことになる。
また、パチンコ遊技機1では、特図変動パターンP1以外の特図変動パターンが選択された場合、ボタン操作による装飾画像Sの変更が許可されないため、変動演出開始コマンドで指定される演出図柄Eによる図柄組み合わせが確定表示されることになる。すなわち、1対1の対応関係にある数字画像Nと装飾画像Sを組み合わせた演出図柄Eによる図柄組み合わせが確定表示されることになる。
ちなみに、一度も演出ボタン9が操作されずに(S165:No)、操作有効期間が経
過した場合、演出制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドで特定される演出図柄Eを構成する装飾画像Sを特定する演出画像データを、RAM120における所定の記憶領域に保存する。前述同様、保存された演出画像データは、大当たり遊技中に実行させる遊技演出の演出内容を決定する際に参照される。なお、一度も演出ボタン9が操作されずに操作有効期間が経過した場合、変動演出開始コマンドで特定される演出図柄Eを確認することで、確定表示される装飾画像Sの種類を把握することができるため、装飾画像変更指示コマンドを出力する必要はない。
これにより、画像制御基板200の画像制御用CPU202は、変動演出開始コマンドのみ受信し、装飾画像変更指示コマンドを受信していない場合には、変動演出開始コマンドで指示される演出図柄Eによる図柄組み合わせを確定表示させるよう、演出表示装置7を制御する。一方、画像制御用CPU202は、変動演出開始コマンドの他に装飾画像変更指示コマンドも受信している場合には、変動演出開始コマンドで指示される演出図柄Eを構成する装飾画像Sを変更し、変更後の装飾画像Sと数字画像Nによる大当たりの図柄組み合わせを確定表示させるよう、演出表示装置7を制御する。
本実施形態において、画像制御基板200に対して演出図柄Eの変動表示及び変動停止の指示を行う演出制御用マイコン101は、本発明の「表示制御手段」の一例である。また、演出制御用マイコン101からの指示を受け、演出表示装置7で演出図柄Eの変動表示及び変動停止を実行させる画像制御基板200も、表示制御手段の一例である。
(大当たり遊技中の遊技演出について)
前述したように、パチンコ遊技機1では、一旦表示中の演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせを構成する装飾画像Sをボタン操作によって変更可能とされている。そして、装飾画像Sが変更された場合、変更後の装飾画像Sに応じた内容で大当たり遊技中の遊技演出が実行可能とされている。加えて、変更後の装飾画像Sに応じた内容で、当選した大当たり種別を示唆する示唆演出(大当たり遊技中の遊技演出の一例)が実行可能とされている。ちなみに、「大当たり遊技中の遊技演出」とは、文字通り、大当たり遊技中に実行される各種遊技演出全般を指す。例えば、大当たり遊技のオープニングで実行するオープニング演出、各ラウンド遊技で実行するラウンド演出、大当たり遊技のエンディングで実行するエンディング演出等が、「大当たり遊技中の遊技演出」に含まれる。また、例えば、大当たり遊技中、偶数の数字を示す数字画像Nを数字画像N7に昇格させる図柄昇格演出を実行する場合には、この図柄昇格演出も「大当たり遊技中の遊技演出」に含まれる。なお、「大当たり遊技中の遊技演出」に含まれる全ての遊技演出の演出内容を、装飾画像Sの種類と対応する内容としてもよいし、「大当たり遊技中の遊技演出」に含まれる全ての遊技演出のうちいずれか1つの遊技演出のみを、装飾画像Sの種類と対応する内容としてもよい。
図24は、装飾画像Sと対応関係にある大当たり遊技中の遊技演出を説明する遊技演出選択テーブルT6である。
図24に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、装飾画像Sの種類毎に、大当たり遊技中に実行させる遊技演出のテーマ、大当たり種別を示唆する示唆演出(以下、単に「示唆演出」と示す)の種類、示唆演出を実行させる場合にはその実行タイミングがそれぞれ対応付けられている。つまり、装飾画像Sで特定されるキャラクタとリンクした内容で大当たり遊技演出が実行される。なお、本実施形態における示唆演出の種類として、次の3つ告知態様が設定されている。
(完全告知)
示唆演出の告知態様の一種である「完全告知」は、特定態様の示唆演出が出現するだけで、当選している大当たり種別を確定的に報知するものである。例えば、図29(c)に
示すように、変更後の装飾画像Sで特定されるキャラクタがピースをする態様で演出が実行された場合には、「確変大当たり」であることが確定する。また、完全告知の態様で行われる示唆演出は、特定のラウンド遊技中に実行される。
(チャンス告知)
示唆演出の告知態様の一種である「チャンス告知」は、「確変大当たり」に対する期待度を示唆するものである。例えば、図29(e)に示すように、変更後の装飾画像Sで特定されるキャラクタが歌を歌う態様で演出が実行される。ただし、キャラクタが歌う楽曲は複数種類設定されており、楽曲ごとに「確変大当たり」に対する期待度が異なっている。例えば、第1楽曲が選択された場合、確変大当たりに対する期待度は20%である。第2楽曲が選択された場合、確変大当たりに対する期待度は40%である。第3楽曲が選択された場合、確変大当たりに対する期待度は60%である。つまり、「確変大当たり」に当選している場合のみならず、「通常大当たり」に当選している場合にも、この「チャンス告知」の態様で行われる示唆演出は一定確率で実行され得る。したがって、完全告知と異なり、チャンス告知の態様で示唆演出が実行されたとしても、「確変大当たり」であると確定しない。また、チャンス告知の態様で行われる示唆演出は、特定のラウンド遊技中に実行される。
(後告知)
示唆演出の告知態様の一種である「後告知」は、特定態様の示唆演出が出現するだけで、当選している大当たり種別を確定的に報知するものである。例えば、図29(g)に示すように、変更後の装飾画像Sで特定されるキャラクタが笑う態様で演出が実行された場合には、「確変大当たり」であることが確定する。一方、変更後の装飾画像Sで特定されるキャラクタが泣く態様で演出が実行された場合には、「通常大当たり」であることが確定する。つまり、後告知の態様で行われる示唆演出は、確変大当たりだけでなく通常大当たりも確定的に報知するようになっている。また、「後告知」の態様で行われる示唆演出は、大当たり遊技が終了するタイミング(この例ではエンディング中)で実行される。
図24の説明に戻り、各装飾画像Sと対応関係にある大当たり遊技中の遊技演出の演出内容について説明する。
例えば、装飾画像S1には、大当たり遊技中に実行させる遊技演出のテーマとして「キャラK1」が対応付けられている。これにより、大当たり遊技中、キャラK1が登場し、キャラK1が何らかのアクションを行う態様で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。つまり、装飾画像S1で特定されるキャラK1とリンクした内容で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。また、装飾画像S1には、示唆演出の告知態様として「チャンス告知」が対応付けられている。また、大当たり種別に従って、キャラK1が歌う楽曲が抽選で決定されるようになっている。いずれかの「確変大当たり」に当選している場合には、20%の確率で第1楽曲が、40%の確率で第2楽曲が、60%の確率で第3楽曲が決定される。一方、いずれかの「通常大当たり」に当選している場合、80%の確率で第1楽曲が、60%の確率で第3楽曲が、40%の確率で第3楽曲が決定される。また、装飾画像S1には、示唆演出の実行タイミングが、大当たり種別毎に対応付けられている。具体的には、「5R確変大当たり」又は「5R通常大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「3R目のラウンド遊技中」とされている。「7R確変大当たり」又は「7R通常大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「5R目のラウンド遊技中」とされている。「10R確変大当たり」又は「10R通常大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「8R目のラウンド遊技中」とされている。
装飾画像S2には、大当たり遊技中に実行させる遊技演出のテーマとして「キャラK2」が対応付けられている。これにより、大当たり遊技中、キャラK2が登場し、キャラK
2が何らかのアクションを行う態様で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。つまり、装飾画像S2で特定されるキャラK2とリンクした内容で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。また、装飾画像S2には、示唆演出の告知態様として「完全告知」が対応付けられている。また、装飾画像S2には、示唆演出の実行タイミングが、大当たり種別毎に対応付けられている。具体的には、「5R確変大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「5R目のラウンド遊技中」とされている。「7R確変大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「7R目のラウンド遊技中」とされている。「10R確変大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「10R目のラウンド遊技中」とされている。一方、「5R通常大当たり」「7R通常大当たり」「10R通常大当たり」に当選している場合、完全告知の内容で示唆演出が実行されることがない。
装飾画像S3には、大当たり遊技中に実行させる遊技演出のテーマとして「キャラK3」が対応付けられている。これにより、大当たり遊技中、キャラK3が登場し、キャラK3が何らかのアクションを行う態様で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。つまり、装飾画像S3で特定されるキャラK3とリンクした内容で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。また、装飾画像S3には、示唆演出の告知態様として「後告知」が対応付けられている。また、装飾画像S3には、大当たり種別に変わらず、示唆演出の実行タイミングとして「ED(エンディング)中」が対応付けられている。
装飾画像S4には、大当たり遊技中に実行させる遊技演出のテーマとして「キャラK4」が対応付けられている。これにより、大当たり遊技中、キャラK4が登場し、キャラK4が何らかのアクションを行う態様で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。つまり、装飾画像S4で特定されるキャラK4とリンクした内容で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。また、装飾画像S4には、示唆演出の告知態様として「完全告知」が対応付けられている。また、装飾画像S4には、示唆演出の実行タイミングが、大当たり種別毎に対応付けられている。具体的には、「5R確変大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「5R目のラウンド遊技中」とされている。「7R確変大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「7R目のラウンド遊技中」とされている。「10R確変大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「10R目のラウンド遊技中」とされている。一方、「5R通常大当たり」「7R通常大当たり」「10R通常大当たり」に当選している場合、完全告知の内容で示唆演出が実行されることがない。
装飾画像S5には、大当たり遊技中に実行させる遊技演出のテーマとして「キャラK5」が対応付けられている。これにより、大当たり遊技中、キャラK5が登場し、キャラK5が何らかのアクションを行う態様で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。つまり、装飾画像S5で特定されるキャラK5とリンクした内容で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。また、装飾画像S5には、示唆演出の告知態様として「チャンス告知」が対応付けられている。また、大当たり種別に従って、キャラK5が歌う楽曲が抽選で決定されるようになっている。いずれかの「確変大当たり」に当選している場合には、20%の確率で第1楽曲が、40%の確率で第2楽曲が、60%の確率で第3楽曲が決定される。一方、いずれかの「通常大当たり」に当選している場合、80%の確率で第1楽曲が、60%の確率で第3楽曲が、40%の確率で第3楽曲が決定される。また、装飾画像S5には、示唆演出の実行タイミングが、大当たり種別毎に対応付けられている。具体的には、「5R確変大当たり」又は「5R通常大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「3R目のラウンド遊技中」とされている。「7R確変大当たり」又は「7R通常大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「5R目のラウンド遊技中」とされている。「10R確変大当たり」又は「10R通常大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「8R目のラウンド遊技中」と
されている。
装飾画像S6には、大当たり遊技中に実行させる遊技演出のテーマとして「キャラK6」が対応付けられている。これにより、大当たり遊技中、キャラK6が登場し、キャラK6が何らかのアクションを行う態様で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。つまり、装飾画像S6で特定されるキャラK6とリンクした内容で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。また、装飾画像S6には、示唆演出の告知態様として「後告知」が対応付けられている。また、装飾画像S6には、大当たり種別に変わらず、示唆演出の実行タイミングとして「ED(エンディング)中」が対応付けられている。
装飾画像S7には、大当たり遊技中に実行させる遊技演出のテーマとして「キャラK7」が対応付けられている。これにより、大当たり遊技中、キャラK7が登場し、キャラK7が何らかのアクションを行う態様で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。つまり、装飾画像S7で特定されるキャラK7とリンクした内容で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。また、装飾画像S7には、示唆演出の告知態様として「チャンス告知」が対応付けられている。また、大当たり種別に従って、キャラK7が歌う楽曲が抽選で決定されるようになっている。いずれかの「確変大当たり」に当選している場合には、20%の確率で第1楽曲が、40%の確率で第2楽曲が、60%の確率で第3楽曲が決定される。一方、いずれかの「通常大当たり」に当選している場合、80%の確率で第1楽曲が、60%の確率で第3楽曲が、40%の確率で第3楽曲が決定される。また、装飾画像S7には、示唆演出の実行タイミングが、大当たり種別毎に対応付けられている。具体的には、「5R確変大当たり」又は「5R通常大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「3R目のラウンド遊技中」とされている。「7R確変大当たり」又は「7R通常大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「5R目のラウンド遊技中」とされている。「10R確変大当たり」又は「10R通常大当たり」に当選している場合、示唆演出の実行タイミングは「8R目のラウンド遊技中」とされている。
よって、演出制御用マイコン101は、大当たり遊技の開始時に、RAM120における所定の記憶領域に記憶した装飾画像Sを示す演出画像データと、大当たり種別を確認し、図24のテーブルを参照して、大当たり遊技中の遊技演出の演出内容を選択することになる。
以下、図25及び図26に従って、ラウンド演出とエンディング演出を実行させるための制御内容について詳しく説明する。前述したように、ラウンド演出とエンディング演出は、大当たり遊技中の遊技演出の一例である。
(ラウンド演出選択処理)
前述したように、演出制御用マイコン101は、ラウンド演出選択処理において、大当たり遊技の各ラウンドで実行する演出の種類を決定する。このとき、演出制御用マイコン101は、演出図柄Eの確定表示前に装飾画像Sが変更されたか否かに応じて、ラウンド遊技演出の内容を異ならせるようになっている。
具体的に説明すると、演出制御用マイコン101は、指示された特図変動パターンが、特図変動パターンP1である否かを判定する(S180)。特図変動パターンP1である場合(S180:Yes)、確定表示された演出図柄Eを構成する装飾画像Sが変更されている可能性がある。前述したように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、変更後の装飾画像Sで特定されるキャラをテーマとした内容(変更後の装飾画像Sで特定されるキャラとリンクする内容)で大当たり遊技中の遊技演出を実行させるようになっている。したがって、演出制御用マイコン101は、指示された特図変動パターンが特図変動パターン
P1であると判定した場合(S180:Yes)、遊技演出選択テーブルT6(図24)を参照し、ラウンド指定コマンドで特定されるラウンド遊技数と、大当たり種別と、装飾画像Sの種類に従って、ラウンド演出の演出内容を決定する(S181)。これにより、演出制御用マイコン101は、変更後の装飾画像Sで特定されるキャラをテーマとした遊技演出を、大当たり遊技中の遊技演出の内容として決定することになる。
ちなみに、ラウンド演出の演出内容を決定するときに参照する前述の装飾画像Sの種類は、装飾画像選択処理(図23)のS166でRAM120における所定の記憶領域に保存した演出画像データを読み出すことで確認することができる。この演出画像データは、演出ボタン9が操作されて変更された装飾画像Sを示す場合と、一度も演出ボタン9が操作されずに変動演出開始コマンドで特定される演出図柄Eを構成する装飾画像Sを示す場合とがある。つまり、特図変動パターンP1が選択されていた場合には、演出ボタン9が操作されて装飾画像Sが変更された場合はもちろん、一度も演出ボタン9が操作されなかった場合にも、装飾画像Sの種類に従ってラウンド演出の演出内容が決定される。
さらに、ラウンド指定コマンドで特定されるラウンド遊技数が、示唆演出の実行タイミングとなるラウンド遊技数と一致する場合、演出制御用マイコン101は、当該ラウンドにおけるラウンド演出の内容として示唆演出を決定することになる。本実施形態の例では、装飾画像S2,S4が選択された場合には「完全告知」の態様の示唆演出が、装飾画像S1,S5,S7が選択された場合には「チャンス告知」の態様の示唆演出が、それぞれ特定のラウンド遊技におけるラウンド演出の演出内容として決定される。同時に、装飾画像S1,S5,S7が選択された場合には、選択された装飾画像Sで特定されるキャラが歌う楽曲も決定される。その後、演出制御用マイコン101は、選択した内容のラウンド演出を開始するためのラウンド演出コマンドをRAM120の出力バッファにセットし(S182)、本処理を終了する。
一方、選択された特図変動パターンが特図変動パターンP1ではないと判定した場合(S180:No)、演出制御用マイコン101は、装飾画像Sの種類を確認することなく、つまり、演出画像データを読み出すことなく、ラウンド指定コマンドで特定されるラウンド遊技数と、大当たり種別のみに従って、ラウンド演出の演出内容を決定する(S183)。このとき決定される内容は、装飾画像Sの種類を確認することなく決定される内容である。このため、装飾画像Sで特定されるキャラをテーマとした内容で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることはなく、単にラウンド遊技数と大当たり種別に従って決定された通常の演出内容でラウンド演出が行われることになる。その後、演出制御用マイコン101は、選択した内容のラウンド演出を開始するためのラウンド演出コマンドをRAM120の出力バッファにセットし(S182)、本処理を終了する。
(エンディング演出選択処理)
前述したように、演出制御用マイコン101は、エンディング演出選択処理において、大当たり遊技のエンディングで実行する演出の種類を決定する。このとき、演出制御用マイコン101は、ラウンド演出選択処理と同じく、演出図柄Eの確定表示前に装飾画像Sが変更されたか否かに応じて、エンディング演出の内容を異ならせるようになっている。
具体的に説明すると、演出制御用マイコン101は、指示された特図変動パターンが、特図変動パターンP1である否かを判定する(S190)。特図変動パターンP1である場合(S190:Yes)、確定表示された演出図柄Eを構成する装飾画像Sが変更されている可能性がある。前述したように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、変更後の装飾画像Sで特定されるキャラをテーマとした内容(変更後の装飾画像Sで特定されるキャラとリンクする内容)で大当たり遊技中の遊技演出を実行させるようになっている。したがって、演出制御用マイコン101は、指示された特図変動パターンが特図変動パターン
P1であると判定した場合(S190:Yes)、遊技演出選択テーブルT6(図24)を参照し、大当たり種別と装飾画像Sの種類に従って、エンディング演出の演出内容を決定する(S191)。これにより、演出制御用マイコン101は、変更後の装飾画像Sで特定されるキャラをテーマとした遊技演出を、大当たり遊技中の遊技演出(この例ではエンディング演出)の内容として決定することになる。
さらに、前述したように、パチンコ遊技機1では、変更後の装飾画像Sが特定の装飾画像S(この例では装飾画像S3,S6)であった場合、エンディング演出として、大当たり種別を示唆する示唆演出が実行されるようになっている。これにより、RAM120の所定の記憶領域に記憶した演出画像データで特定される装飾画像Sが、装飾画像S3又は装飾画像S6であった場合、演出制御用マイコン101は、エンディング演出の内容として示唆演出を決定することになる。その後、演出制御用マイコン101は、選択した内容のエンディング演出を開始するためのエンディング演出コマンドをRAM120の出力バッファにセットし(S192)、本処理を終了する。
一方、選択された特図変動パターンが特図変動パターンP1ではないと判定した場合(S190:No)、演出制御用マイコン101は、装飾画像Sの種類を確認することなく、大当たり種別のみに従って、エンディング演出の演出内容を決定する(S193)。このとき決定される内容は、装飾画像Sの種類を確認することなく決定される内容である。このため、装飾画像Sで特定されるキャラをテーマとした内容でエンディング演出が実行されることはなく、単に大当たり種別に従って決定された通常の演出内容でエンディング演出が実行されることになる。その後、演出制御用マイコン101は、選択した内容のエンディング演出を開始するためのエンディング演出コマンドをRAM120の出力バッファにセットし(S192)、本処理を終了する。
(演出例)
以下、図27~図29に従って、大当たり判定の結果毎に異なる遊技演出の流れについて説明する。
(リーチ無しハズレの場合)
最初に、図27に従って、リーチ無しハズレとなる場合における演出の流れについて説明する。
図27(a)に示すように、演出図柄Eの変動開始後、特図変動パターンに定められた変動時間が経過すると、演出図柄Eによるハズレの図柄組み合わせが確定表示される(図27(b))。この例では、左演出図柄表示列7Lに「演出図柄E4」が、中演出図柄表示列7Cに「演出図柄E7」が、右演出図柄表示列7Rに「演出図柄E1」が、それぞれ確定表示されている。リーチ無しハズレとなる場合には、演出ボタン9の操作に基づく装飾画像Sの変更が行われることなく、大当たり判定の結果に基づいて決定されるとともに、1対1の対応関係にある数字画像Nと装飾画像Sによって構成される演出図柄Eによるハズレの図柄組み合わせが確定表示される。
(リーチ有りハズレの場合)
次に、リーチ有りハズレとなる場合における演出の流れについて説明する。
図28(a)に示すように、演出図柄Eの変動開始後、リーチ出現タイミングに到達すると、演出図柄Eによるリーチの図柄組み合わせが一旦表示される(図28(b))。この例では、「演出図柄E3」が、左演出図柄表示列7Lと右演出図柄表示列7Rに一旦表示されている。そして、特図変動パターンに定められた変動時間が経過すると、図28(c)に示すように、演出図柄Eによるリーチ有りハズレの図柄組み合わせが確定表示される。リーチ有りハズレとなる場合は、リーチ無しハズレとなる場合と同様、演出ボタン9
の操作に基づく装飾画像Sの変更が行われることなく、大当たり判定の結果に基づいて決定されるとともに、1対1の対応関係にある数字画像Nと装飾画像Sによって構成される演出図柄Eによるハズレの図柄組み合わせが確定表示される。
(大当たりの場合)
次に、大当たりとなる場合における演出の流れについて説明する。
演出図柄Eの変動開始後、演出図柄Eによるリーチの図柄組み合わせの導出を経て、図29(a)に示すように、演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせが一旦表示される。この例では、大当たり判定の結果に従って決定された「数字画像N2と装飾画像S2を含む演出図柄E2」による大当たりの図柄組み合わせが一旦表示されている。本実施形態では、いずれの大当たり種別が決定された場合であっても、大当たりの図柄組み合わせを構成する演出図柄Eとして「演出図柄E2」を決定可能である。したがって、演出図柄E2による大当たりの図柄組み合わせを視認しただけでは、遊技者は、大当たりに当選したことを把握することはできるものの、当選している大当たり種別を把握することができない。ただし、本実施形態では、確変大当たりの場合には、奇数を示す数字画像Nを含む演出図柄Eを選択し易く、通常大当たりの場合には、偶数を示す数字画像Nを含む演出図柄Eを選択し易くなっている。これにより、「演出図柄E2」による大当たりの図柄組み合わせを視認した遊技者は、当選している大当たり種別が「通常大当たり」であるかもしれないと感じる場合がある。
演出図柄E2による大当たりの図柄組み合わせが一旦表示されているとき、演出表示装置7では、図29(a)に示すように、操作有効期間中であることを遊技者に報知するために、演出ボタン9の操作を促す画像である「ボタン報知画像G1」が表示されている。ボタン報知画像G1は、演出ボタン9を模した画像とされているとともに、ボタン操作が有効であることを示すため、演出ボタン9を模した画像が点灯しているような態様とされている。なお、ボタン報知画像G1は、演出ボタン9を模した画像に限られず、例えば「ボタンを押せ」のようなメッセージで構成されていてもよい。
(完全告知の態様の示唆演出)
操作有効期間中に演出ボタン9が2回操作されると、図29(b)に示すように、演出図柄E2を構成する数字画像N2の表示状態を維持したまま、装飾画像S2が、2つ後ろの表示順序の「装飾画像S4」に変更される。このとき、遊技者は、変更後の装飾画像Sに従って、何か特別な態様で遊技演出が実行されるかもしれないという期待を抱くことができる。
その後、操作有効期間が終了するまで1度も演出ボタン9が操作されなかったとすると、変更後の装飾画像S4と数字画像N2で構成される演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせが確定表示される。つまり、1対1の対応関係にない数字画像Nと装飾画像Sによる演出図柄Eの図柄組み合わせが確定表示される。その後、大当たり遊技が開始される。本実施形態のパチンコ遊技機1では、変更後の装飾画像で特定されるキャラクタをテーマとした内容で大当たり遊技中の遊技演出が実行されるようになっている。したがって、この例では、装飾画像S4で特定されるキャラK4をテーマとする内容で、大当たり遊技中の遊技演出が実行される。さらに、パチンコ遊技機1では、変更後の装飾画像Sに応じた内容で、当選した大当たり種別を示唆する示唆演出が実行可能とされている。この例では、「7R確変大当たり」に当選していることを前提とすると、変更後の装飾画像Sが「装飾画像S4」であることに基づき、図29(c)に示すように、7R目のラウンド遊技中、装飾画像S4で特定されるキャラK4がピースをする完全告知の態様で示唆演出が実行される。これにより、遊技者は、大当たり遊技の実行中であっても、当選している大当たりが「確変大当たり」であることを認識する。その後、大当たり遊技が終了すると、示唆演出で報知されたように、大当たり確率を「高確率状態」として図柄変動が開始される
(チャンス告知の態様の示唆演出)
操作有効期間中、図29(b)に示す状態から、さらに演出ボタン9が1回操作されたとすると、図29(d)に示すように、演出図柄Eを構成する数字画像N2の表示状態を維持したまま、装飾画像S4が、次の表示順序の「装飾画像S5」に変更される。
その後、操作有効期間が終了するまで1度も演出ボタン9が操作されなかったとすると、変更後の装飾画像S5と数字画像N2で構成される演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせが確定表示される。つまり、1対1の対応関係にない数字画像Nと装飾画像Sによる演出図柄Eの図柄組み合わせが確定表示される。また、装飾画像Sの変更前に一旦表示されていた演出図柄Eは、通常大当たりの場合に決定され易い偶数を示す数字画像Nを含む演出図柄E2であった。しかし、装飾画像Sを、奇数を示す数字画像Nと対応関係にある装飾画像Sに変更したことで、遊技者は、変更後の装飾画像Sにより、「確変大当たり」に期待を持つことができる遊技演出が実行されるかもしれないという期待を抱くことになる。
その後、大当たり遊技中、装飾画像S5で特定されるキャラK5をテーマとする内容で遊技演出が実行される。この例では、「7R通常大当たり」に当選していることを前提とすると、変更後の装飾画像Sが「装飾画像S5」であることに基づき、図29(e)に示すように、5R目のラウンド遊技中、装飾画像S5で特定されるキャラK5が歌を歌うチャンス告知の態様で示唆演出が実行される。前述したように、当該チャンス告知の態様の示唆演出は、確変大当たりに当選している場合のみならず、通常大当たりに当選している場合にも実行され得る。ただし、楽曲ごとに「確変大当たり」に対する期待度が異なっている。このため、遊技者は、当選している大当たりが「通常大当たり」であるにもかかわらず、キャラK5が歌う楽曲の種類より、「確変大当たり」の可能性があるかもしれないという期待を抱くことになる。ただし、大当たり遊技が終了すると、大当たり確率を「通常確率状態」として図柄変動が開始されることになる。
(後告知の態様の示唆演出)
操作有効期間中、図29(d)に示す状態から、さらに演出ボタン9が1回操作されたとすると、図29(f)に示すように、演出図柄Eを構成する数字画像N2の表示状態を維持したまま、装飾画像S5が、次の表示順序の「装飾画像S6」に変更される。
その後、操作有効期間が終了するまで1度も演出ボタン9が操作されなかったとすると、変更後の装飾画像S6と数字画像N2で構成される演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせが確定表示される。つまり、1対1の対応関係にない数字画像Nと装飾画像Sによる演出図柄Eの図柄組み合わせが確定表示される。これにより、遊技者は、通常大当たりの場合に決定され易い偶数を示す数字画像Nを含む演出図柄E2が一旦表示されていたが、装飾画像Sを変更したことで、特別な態様の遊技演出が実行されるかもしれないという期待を抱くことができる。
その後、大当たり遊技中、装飾画像S6で特定されるキャラK6をテーマとする内容で遊技演出が実行される。この例では、「10R確変大当たり」に当選していることを前提とすると、変更後の装飾画像Sが「装飾画像S6」であることに基づき、図29(g)に示すように、エンディング演出中、装飾画像S6で特定されるキャラK6が笑う態様で示唆演出が実行される。「後告知の態様」で実行される示唆演出では、演出内容の違いによって「確変大当たり」であるか「通常大当たり」であるかを確定的に報知される。このため、キャラクタが笑う態様の示唆演出を視認した遊技者は、大当たり遊技が終了するタイミングで「確変大当たり」であったことを認識する。その後、大当たり遊技が終了すると
、示唆演出で報知されたように、大当たり確率を「高確率状態」として図柄変動が開始される。なお、ここでは図示しないが、「通常大当たり」に当選している場合には、変更後の装飾画像Sで特定されるキャラが泣く態様で示唆演出が実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技が終了するタイミングで「通常大当たり」であったことを認識する。
[実施形態の効果]
(1)上述した実施形態のパチンコ遊技機1を実施すれば、大当たり時の数字画像Nを維持したまま装飾画像Sを変更可能とし、変更後の装飾画像Sに応じた内容で大当たり遊技中の遊技演出が実行されることになる。これにより、装飾画像Sが数字画像Nの単なる付属物ではなくなり、装飾画像Sの利用価値が向上し、結果的に演出図柄Eを用いた図柄変動に基づく遊技の興趣を向上させることができる。
また、変更後の装飾画像Sに応じた内容で大当たり遊技中の遊技演出の内容を決定可能としたことにより、今までにない新たなゲーム性を付与することができる。その結果、演出図柄Eを用いた図柄変動に基づく遊技の興趣を向上させることができる。
(2)また、装飾画像Sは、演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせが一旦表示されてから確定表示されるまでの間において、演出ボタン9(操作手段)の操作を契機として変更可能とした。これによれば、演出ボタン9の操作によって遊技者が好きな装飾画像Sに変更することができるため、演出の幅が広がる。
(3)また、大当たり判定の結果がハズレである場合、装飾画像Sの変更を不可とし、対応関係にある数字画像Nと装飾画像Sを組み合わせた演出図柄Eによるハズレの図柄組み合わせを確定表示させるようにした。これによれば、大当たり時のみ装飾画像Sの変更を有効とされるため、ハズレ時の演出を単的に終了させることができ、演出を間延びさせずにテンポよく消化することができる。
(4)また、大当たり遊技中に実行される遊技演出は、大当たり種別を示唆する演出であって、大当たり種別にかかわらず、一旦表示されている演出図柄Eを構成する数字画像Nと対応関係にないその他の装飾画像Sに変更可能とした。これによれば、一旦表示されている演出図柄Eを構成する数字画像Nの種類にかかわらず、任意の装飾画像Sに変更することができる。これにより、遊技者は、一旦表示されている演出図柄Eを構成する数字画像Nが遊技者にとってあまり有利ではない数字を示している場合であっても、変更後の装飾画像Sの種類によっては、有利な展開となることが報知されるかもしれないという期待を抱くことができる。
(5)一旦表示されている演出図柄Eを構成する数字画像Nの表示状態を維持しつつ、装飾画像Sのみ変更可能であるため、装飾画像Sを変更すれば、変更後の新たな装飾画像Sと既存の数字画像Nとの組み合わせ次第で、特別な演出が実行されるかもしれないという期待を抱かせることができる。その結果、装飾画像Sと数字画像Nの組み合わせを模索するという新たなゲーム性を提供することができる。
<他の実施形態>
以下、変更例について説明する。なお、以下の変更例は、互いに適宜組み合わせることが可能である。
・装飾画像Sと対応する大当たり遊技中の遊技演出の演出内容は、特定条件の成立によって異なる演出内容に変更されるようにしてもよい。例えば、上記実施形態においては、特定条件の成立前であれば、「装飾画像S1とチャンス告知」、「装飾画像S2と完全告知」、「装飾画像S3と後告知」が、それぞれ対応関係にあった。それに代えて、特定条
件が成立した後は、例えば「装飾画像S1と後告知」、「装飾画像S2とチャンス告知」、「装飾画像S3と完全告知」が、それぞれ対応関係になるように変更してもよい。これによれば、前回の大当たり時に選択した装飾画像Sと同じ装飾画像Sを選択したとしても、前回の大当たり時と同じ内容で大当たり遊技中の遊技演出が実行されるとは限らないため、遊技者を飽きさせない。なお、特定条件の一例としては、例えば、規定回数の特図変動が実行されること、大当たりに規定回数当選すること、大当たりに当選する度に毎回、特定のリーチ演出や特定の予告演出を経て大当たりに当選した場合、特定の大当たり種に当選した場合等としてもよい。
・また、装飾画像Sと示唆演出を一義的に対応付けなくてもよい。例えば、図30に示すように、何れかの装飾画像Sが選択された場合、示唆演出の告知態様として「完全告知」「チャンス告知」「後告知」のうち何れかを抽選で決定するようにしてもよい。これによれば、前述同様、前回の大当たり時に選択した装飾画像Sと同じ装飾画像Sを選択したとしても、前回の大当たり時と同じ内容で大当たり遊技中の遊技演出が実行されるとは限らないため、遊技者を飽きさせない。また、装飾画像Sの種類に応じて、対応付ける乱数の個数を変更してもよい。なお、図30のテーブルに示す「50」「25」「25」等の数字は、選択対象とされる示唆演出に対応付けられている乱数の個数を示す。
・また、図30で説明したように、装飾画像S毎に示唆演出の告知態様として選択され得る内容を抽選で決定するようにするだけでなく、図31に示すように、当選した大当たり種別によっても、示唆演出の告知態様として選択され得る内容を抽選で決定するようにしてもよい。例えば、図31に示すように、装飾画像S1が選択された場合、当選した大当たり種別毎に、「完全告知」「チャンス告知」「後告知」に対応付ける乱数の個数を異ならせてもよい。なお、図31のテーブルに示す「50」「25」「25」等の数字は、選択対象とされる示唆演出に対応付けられている乱数の個数を示す。
・チャンス告知でキャラクタが歌う楽曲の選択割合や楽曲の種類は、実施形態の例に限られず、遊技性等に応じて適宜変更してもよい。
・チャンス告知でキャラクタが歌う楽曲は、「確変大当たり」に分類される大当たり種別毎に選択割合を異ならせてもよい。同様に、「通常大当たり」に分類される大当たり種別毎に選択割合を異ならせてもよい。
・各演出図柄表示列7L,7C,7Rにおける図柄の停止順序は、実施形態の例に限られない。
・大当たり判定で大当たりと判定された場合、時短状態であるか否かを問わず、必ず、本実施形態で説明したような態様で装飾画像Sの変更を許容してもよい。また、実施形態では、非時短状態で参照される特図変動パターンP1が選択された場合のみ、装飾画像Sの変更を許容していたが、特図変動パターンP1に加え、特図変動パターンP2が選択された場合にも、装飾画像Sの変更を許容するようにしてもよい。
・特図変動パターンP1が選択されたが、装飾画像Sの変更が行われなかった場合には、特図変動パターンP1以外の特図変動パターンが選択された場合と同じく、通常の内容でラウンド演出やエンディング演出を実行するようにしてもよい。
・実施形態では、大当たり種別(特にラウンド遊技数の違い)を考慮し、示唆演出の実行タイミングとなるラウンドを異ならせていたが、その実行タイミングは実施形態で示した例に限定されるものではない。また、どの大当たり種別が決定された場合であっても、全て同一のラウンドで示唆演出を実行させるようにしてもよい。
・装飾画像Sを選択するに際し、一旦表示されていた演出図柄Eを構成する装飾画像S
を除くその他の装飾画像Sから装飾画像Sを選択させるようにしてもよい。
・実施形態における示唆演出は、大当たり種別として「確変大当たり」であるか「通常大当たり」であるかを示唆するものであったが、示唆演出によって、実行中の大当たり遊技のラウンド数が報知されるようにしてもよい。
・示唆演出は大当たり遊技中に実行されればよく、その実行タイミングは実施形態の例に限定されるものではない。例えば、エンディング演出は通常の態様で行うものとし、ラウンド遊技中のみ示唆演出を実行させるようにしてもよい。また、変更後の装飾画像Sに応じて、オープニング演出の内容を異ならせてもよい。また、エンディング中に示唆演出を実行させるようにしたが、エンディング演出終了後から次の図柄変動が開始されるまでの間に実行するようにしてもよい。
・例えば、演出ボタン9の操作後に「確定」と記載された選択肢を演出表示装置7に表示させ、この「確定」と記載された選択肢を選択することで、操作有効期間の終了を待つことなく、選択した装飾画像Sへの変更を確定させるようにしてもよい。
・実施形態の操作手段は演出ボタン9であったが、遊技者が操作可能な部材であれば、演出ボタン9に限られない。例えば、演出レバー6としてもよいし、十字キー、ジョグダイヤル等の操作手段を備える場合には、これら十字キーやジョグダイヤルの操作に応じて示唆演出を実行するようにしてもよい。また、赤外線センサや光センサ等によって遊技者の操作を検出する構成とした場合、これらのセンサによって遊技者の操作が検出された場合に、装飾画像Sを変更するようにしてもよい。
・実施形態では、遊技者のボタン操作によって任意の装飾画像Sを選択できるようにした。これに代えて、確定表示される演出図柄Eを構成する装飾画像Sが、抽選等によって予め決定されており、遊技者が演出ボタン9を操作した場合であっても、遊技者が選択した装飾画像Sが滑るなどして、既に決定されていた装飾画像Sが選択されるようにしてもよい。
・演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせが一旦表示された後、演出ボタン9の操作を必要とすることなく、演出図柄を構成する装飾画像Sが変更されてもよい。このとき変更される装飾画像Sは、例えば抽選によってランダムに決定されてもよいし、当選している大当たり種別に従って決定されてもよい。
・実施形態では、「10R確変大当たり」に当選している場合のみ、演出図柄E7を選択可能としたが、大当たり遊技を構成するラウンド数に関わらず、「確変大当たり」であれば、大当たりの図柄組み合わせが「演出図柄E7」によって構成される場合があってもよい。
・操作有効期間は、演出図柄Eによる大当たりの図柄組み合わせが一旦表示されてから確定表示されるまでの長さと同一時間であってもよい。
・変更後の装飾画像Sで特定されるキャラをテーマとする内容で大当たり遊技中の遊技演出を実行させるだけでよく、装飾画像Sと対応する内容の示唆演出は実行されなくてもよい。つまり、遊技者に付与される特典の有利度に関する報知は行わず、単に装飾画像Sと対応する内容の大当たり遊技演出を行うだけでもよい。
・確変大当たりに当選している場合、奇数を示す数字画像Nを含む演出図柄Eを決定した場合には装飾画像Sの変更を行わず、偶数を示す数字画像Nを含む演出図柄Eを決定した場合のみ装飾画像Sの変更を許可するようにしてもよい。このようにする場合、偶数を示す数字画像Nを含む演出図柄Eの図柄組み合わせが一旦表示されたことで、当選してい
る大当たりが通常大当たりかもしれないという印象を抱きがちである。ただし、例えば、奇数を示す数字画像Nと対応する装飾画像Sに変更することができれば、その装飾画像Sと対応する内容の示唆演出が行われ、当選している大当たり種別が「確変大当たり」であることが報知されるかもしれないという期待を抱くことができる。これによれば、最初に一旦表示された図柄組み合わせを構成する演出図柄Eが偶数を示す数字画像Nを含む演出図柄Eであっても、後の遊技展開に期待を持たせることができる。
・上記実施形態は、非封入式パチンコ遊技機を前提として説明したが、封入式パチンコ遊技機においても実施可能である。
・大入賞口(大入賞装置)は、複数(例えば2つ)あってもよい。
・パチンコ遊技機1として、第1特別図柄のみを変動させて行うパチンコ遊技機に具体化してもよい。
・実施形態は、当選した大当たり図柄の種類に基づいて高確率状態への移行が決定される遊技機として構成したが、いわゆるV確機(大入賞口内の特定領域(V領域)の通過に基づいて高確率状態に制御する遊技機)として構成してもよい。また、いわゆるST機(確変の回数切りの遊技機)や転落機(抽選結果によって高確率状態が終了する遊技機)として構成してもよい。また、いわゆる1種2種混合機や、ハネモノタイプの遊技機として構成してもよい。
・上記実施形態の技術は、スロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ遊技機)に適用してもよい。
以上、実施形態及び変更例に基づき、本発明に係る構成について説明したが、上述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本実施形態の例に限定されるものではない。
E 演出図柄
N 数字画像
S 装飾画像
1 パチンコ遊技機
7 演出表示装置(図柄表示手段)
9 演出ボタン(操作手段)
11 第1始動口(始動口)
22 第2始動口(始動口)
30 大入賞装置
61 遊技制御用マイコン(大当たり判定手段)
101 演出制御用マイコン(表示制御手段)
200 画像制御基板(表示制御手段)

Claims (5)

  1. 始動口への遊技球の入球に基づいて大当たり判定を行う大当たり判定手段と、数字を示す数字画像と該数字画像を装飾する装飾画像を組み合わせた演出図柄の図柄組み合わせを前記大当たり判定の結果として表示する図柄表示手段と、前記図柄表示手段での演出図柄の変動表示及び変動停止を制御する表示制御手段と、を備えた遊技機であって、
    前記演出図柄の確定停止前においては、前記数字画像と前記装飾画像は1対1の対応関係にあり、対応関係にある数字画像と装飾画像を組み合わせた演出図柄によって変動表示が行われるようになっており、
    前記演出図柄による大当たりの図柄組み合わせが仮停止されてから確定停止されるまでの間において、仮停止されている前記演出図柄に含まれる装飾画像を他の装飾画像に変更することによって、前記演出図柄を構成する数字画像と装飾画像の組み合わせが変更可能とされており、
    前記表示制御手段は、
    前記大当たり判定の結果が大当たりである場合、確定停止された前記演出図柄に含まれる装飾画像に応じた内容で大当たり遊技中の遊技演出を実行させることを特徴とする遊技機。
  2. 前記大当たり遊技中に実行される遊技演出は、大当たり種別を示唆する演出であって、
    大当たり種別にかかわらず、仮停止されている前記演出図柄を構成する数字画像と対応関係にないその他の装飾画像に変更可能である請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記表示制御手段は、
    前記大当たり判定の結果がハズレである場合、前記装飾画像の変更を不可とし、対応関係にある数字画像と装飾画像を組み合わせた演出図柄によるハズレの図柄組み合わせを確定停止させる請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  4. 遊技者が操作可能な操作手段を備え、
    前記装飾画像は、前記演出図柄による大当たりの図柄組み合わせが仮停止されてから確定停止されるまでの間において、前記操作手段の操作を契機として変更可能である請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
  5. 前記装飾画像と対応する大当たり遊技中の遊技演出の演出内容は、特定条件の成立によって異なる演出内容に変更される請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
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