JP5516399B2 - フラットパネルディスプレイ用部材およびフラットパネルディスプレイ用部材の隔壁最上層用ペースト - Google Patents

フラットパネルディスプレイ用部材およびフラットパネルディスプレイ用部材の隔壁最上層用ペースト Download PDF

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Description

本発明は、プラズマディスプレイ、電界放出ディスプレイ、および蛍光表示管等などのフラットパネルディスプレイ用部材に関するものである。
近年、プラズマディスプレイ、電界放出ディスプレイ、蛍光表示管、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、発光ダイオードディスプレイなどの平面ディスプレイの開発が活発に行われている。このうちプラズマディスプレイは、前面ガラス基板と背面ガラス基板との間に備えられた放電空間内で対向するアノード電極とカソード電極間にプラズマ放電を生じさせ、上記放電空間内に封入されているガスから発生した紫外線を放電空間内に設けた蛍光体に照射し発光させることにより表示を行うものである。また、電界放出ディスプレイは、電界放出させた電子を蛍光体に照射することにより表示を行うものである。
プラズマディスプレイや蛍光表示管などのガス放電タイプのディスプレイは、放電空間を仕切るための絶縁性の隔壁を必要とする。また、電界放出ディスプレイは、ゲート電極とカソードを隔絶するための絶縁性隔壁を必要とする。また、電界放出ディスプレイ、特に表面伝導型電子放出素子ディスプレイにおいては、フェースプレート側に隔壁を設けることにより、発光の混色が抑制できることが報告されている。
ディスプレイの高精細化のためには、これらのディスプレイ用隔壁の断面形状は底部線幅、頂部線幅が共に細いことが望まれる。しかしながら、細幅化に伴い隔壁の強度が低下するため、隔壁間への蛍光体塗布工程や前面基板と背面基板の封着工程などの前記隔壁に衝撃が加わる製造工程や、完成後のパネルに衝撃が加わった際に前記隔壁が対向する基板と衝突することなどにより、隔壁に欠け等の損壊が生じ、この損壊に起因する不灯欠陥や、混色などの異常点灯欠陥が発生することから、隔壁の細幅化と高強度化の両立は重要な課題であった。この課題に対し、従来、隔壁の最上層のみに空隙率の大きな層を形成することにより、加わった衝撃がこの高空隙率層で吸収され、大規模な損壊が抑制されることが報告されている(例えば特許文献1)。しかしながら、この方法による隔壁の損壊に起因する不灯欠陥の抑制の効果は不十分であった。また、この方法によると隔壁の空隙率が大きくなるため、蛍光体を塗布する際に隔壁の空隙に蛍光体が染み込み、発光の混色が生じて異常点灯する問題があった。
特開2006−012436
そこで本発明は、放電セルの不灯や異常点灯の原因となる隔壁の損壊が抑制されたフラットパネルディスプレイ用部材を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を有する。すなわち本発明は、ガラス基板上に低軟化点ガラスを主成分とする隔壁を有するフラットパネルディスプレイ用部材であって、該隔壁が少なくとも2層からなり、かつ該隔壁の最上層の主成分である低軟化点ガラスの弾性率が80GPa以下であることを特徴とするフラットパネルディスプレイ用部材によって達成される。
本発明によれば、放電セルの不灯や異常点灯の原因となる隔壁の損壊が抑制されたフラットパネルディスプレイ用部材を提供できる。
発明者らは、隔壁の損壊を抑制できるフラットパネルディスプレイ用部材について鋭意検討を行った結果、以下に述べる構造を有したフラットパネルディスプレイ用部材によって達成できることを明らかにした。以下では、フラットパネルディスプレイとしてAC型プラズマディスプレイを例に説明するが、本発明はこれに限定されるわけではなく他のフラットパネルディスプレイにも適用可能である。
本発明のフラットパネルディスプレイ用部材に形成される隔壁は、少なくとも2層からなり、かつ該隔壁の最上層に主成分として弾性率が80GPa以下の低軟化点ガラスを含有することを必須とする。隔壁を2層以上で構成することにより、隔壁最上層を基点として欠けが生じた場合においても、層間の界面において欠けの伸展が停止しやすくなるため、不灯や異常点灯などにつながる破断面積の大きな欠け(以下、大面積欠けという)が抑制されるという格別の効果を奏する。
本発明において主成分とは、固体成分全体のうち体積分率が最大の成分を意味する。隔壁の最上層において低軟化点ガラスの固体成分に占める割合は50体積%以上であることが好ましい。含有割合が50体積%より小さくなると、損壊抑制効果が十分に得られないため好ましくない。低軟化点ガラスの含有割合は、隔壁の断面を電子顕微鏡で観察し、固体成分の総断面積に占める低軟化点ガラスの断面積を画像解析することにより求めることができる。低軟化点ガラスとその他の固体成分は画像の濃淡の差により区別できる。また、エネルギー分散型X線分光分析装置を備えた走査型分析顕微鏡(SEM−EDX)等の手法により原子をマッピングすることにより、成分を厳密に区別することもできる。
本発明において低軟化点ガラスとは、軟化点が450〜650℃の範囲であるガラスを指す。軟化点が前述の範囲にあることで、フラットパネルディスプレイ用部材の製造工程において焼結時の溶融性が適切となるため好ましい。より好ましい軟化点の範囲は500〜630℃である。ガラスの軟化点は、ガラス粉末を用い示差走査熱量分析により測定することができる。
本発明においては、隔壁の最上層に弾性率の小さな低軟化点ガラス、具体的には弾性率が80GPa以下の低軟化点ガラスを主成分として含有することを必須とする。弾性率の特に好ましい範囲は75GPa以下である。弾性率の小さな低軟化点ガラスを主成分とする層を隔壁の最上層に設けることによって、隔壁に衝撃が加わった際に隔壁最上層が容易に弾性変形することにより衝撃が吸収され、隔壁の損壊発生が抑制される。ガラスの弾性率は、厚さが10〜20mmのガラス板について、JIS−R1602(1995)に示される超音波パルス法により求めることができる。低軟化点ガラスとしては弾性率が80GPaより大きなガラスが一般的であるが、本発明に示されるガラスのように、80GPa以下のガラスも作製可能である。弾性率の下限は特に限定されないが、50GPa以上のガラスが作製できる。
本発明においては、前記隔壁の最上層の空隙率は3%以下であることが好ましい。ここで、隔壁はガラスや焼成温度では軟化しないフィラーからなる無機成分と空隙からなり、隔壁にしめる空隙の割合を空隙率と定義する。空隙率(P)は、隔壁材質の真の密度をdthとし、隔壁の実測密度(かさ密度)をdex としたとき
P=100×(dth −dex )/dth
として計算することができるが、電子顕微鏡観察によって空隙率を測定することが簡便で好ましい。電子顕微鏡観察によって空隙率を求める場合は、隔壁の断面を電子顕微鏡観察し、空隙と無機成分の全面積中に占める空隙面積の割合から空隙率を計算する。空隙率が3%より大きくなると、隔壁に衝撃が加わった際に生じる欠けの総数が多くなりやすく、この欠けの一部は不灯や異常点灯などにつながる大面積欠けとなってしまうため好ましくない。本発明において大面積欠けとは、隔壁の欠けによって生じた断面の面積が2000μm以上を意味する。前記断面の面積は、光学顕微鏡、あるいは電子顕微鏡などにより隔壁の損壊部の写真を撮影し、画像解析することにより測定できる。
本発明においては、前記隔壁の最上層の主成分である低軟化点ガラスの組成と該最上層以外の少なくとも1つの層の主成分である低軟化点ガラスの組成とが異なることが好ましい。最上層の主成分である低軟化点ガラスの組成と該最上層以外の少なくとも1つの層の主成分である低軟化点ガラスの組成が異なることにより、前述の界面における隔壁欠けの伸展抑制効果がより顕著になり、不灯や異常点灯などにつながる大面積欠けが抑制される。
本発明においては、前記隔壁の最上層の主成分である低軟化点ガラスの弾性率が該最上層以外の少なくとも1つの層の主成分である低軟化点ガラスの弾性率に比べて小さいことが好ましい。低軟化点ガラスの弾性率が異なることにより、前述の界面における隔壁欠けの伸展抑制効果がより顕著になり、不灯や異常点灯などにつながる大面積欠けが抑制される。具体的には、前記隔壁の最上層の主成分である低軟化点ガラスの弾性率をE、該最上層以外の少なくとも1つの層の主成分である低軟化点ガラスの弾性率をEとした時、
−E≧5GPa
であることが好ましい。また、E>80GPaとすることにより、隔壁欠けの伸展抑制効果がより顕著となる。特に好ましくはE>85GPaである。
本発明においては、前記隔壁の最上層の厚みが3〜40μmであることが好ましい。隔壁最上層の厚みが3μmよりも薄くなると、隔壁最上層による衝撃吸収効果が十分に得られず、隔壁の損壊が起こりやすくなるので好ましくない。また40μmより厚くなると、層間の界面までの距離が長くなり、隔壁の大きな損壊が生じやすくなるため好ましくない。
本発明においては、弾性率の小さな低軟化点ガラスとして以下に示す組成を有するガラスを用いることが好ましい。
SiO:10〜35重量%
:35〜55重量%
ZnO:5〜20重量%
LiO:3〜10重量%
Al:10〜25重量%
SiOはガラス骨格を形成する材料であり、含有量が少ない場合はガラスの安定性が低下するため、10重量%以上配合することが好ましい。また、含有量が多くなるとガラスの軟化点が高くなりすぎるため35重量%以下の範囲で配合することが好ましい。
は弾性率を低くし、また軟化点を低下させることから、35重量%以上、より好ましくは40重量%以上含有することが好ましい。また、含有率を55重量%、より好ましくは50重量%以下とすることで化学的安定性を維持することができる。
ZnOは弾性率を低下させる効果があることから、5重量%以上含有することが好ましい。また、含有量が多くなるとガラスの安定性や絶縁性が低下するため、20重量%以下の範囲で配合することが好ましい。
LiOはガラスの軟化点を低下させる効果があるため、3重量%以上配合することが好ましい。また、含有量が多くなるとガラスの弾性率が大きくなり、また化学的安定性が低下するため、10重量%以下、より好ましくは7重量%以下の範囲で配合することが望ましい。
Alはガラス化範囲を広げてガラスを安定化する効果があり、またガラスの化学的安定性向上にも有効であることから、10重量%以上、より好ましくは12重量%以上配合することが好ましい。また、含有量が多くなると弾性率が大きくなるため、含有率を25重量%以下とすることが好ましい。
この他に、ガラスの軟化点低下に有効であるMgO、CaO、SrO、BaOなどのアルカリ土類金属酸化物を配合しても良い。ただし、これらの成分の配合によりガラスの弾性率が大きくなる傾向があるため、含有率を合計で10重量%以下とすることが好ましい。特に好ましくは5重量%以下である。
また、SiO、B、ZnO、LiO、Alの5成分を合計で90重量%以上含有するガラスは、低軟化点、低弾性率であり、かつガラス安定性や化学的耐久性に優れるため、本発明の隔壁最上層を形成するガラスとして好ましい。特に、SiO、B、ZnOは弾性率を低下させる成分であることから、3種の合計量が60重量%以上であることが好ましい。
また、この他の成分として、NaO、KO、ZrO、TiO、Bi、PbOなどを含んでいても良い。
隔壁中に含有される低軟化点ガラスの組成は、隔壁より低軟化点ガラスを選択的に削り出し、誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析を行うことにより定量的に決定できる。また、SEM−EDXなどの他の公知の分析手段を補助的に用いることもできる。
また、本発明において隔壁最上層の主成分として用いる低軟化点ガラスの熱膨張係数は小さいことが好ましい。特に隔壁最上層以外の層に用いる低軟化点ガラスや基板よりも熱膨張係数の小さな低軟化点ガラスを隔壁最上層に用いることにより、焼成後の冷却過程において隔壁最上層に圧縮応力がかかり、隔壁最上層が高強度化するため好ましい。具体的には、隔壁最上層に50〜400℃の温度範囲における線熱膨張係数が40〜80×10−7−1の低軟化点ガラスを主成分として含有することが好ましい。より好ましくは40〜70×10−7−1である。
なお、本発明においては、最上層以外の隔壁層に用いる低軟化点ガラスとしては公知慣用の組成の低軟化点ガラスを用いることができる。
本発明のフラットパネルディスプレイ用部材は、公知のパターン形成法、例えば感光性ペースト法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、ケミカルエッチング法などにより隔壁を形成することで作製できる。
本発明のフラットパネルディスプレイ用部材の隔壁最上層用ペーストは、有機バインダー成分、および無機成分を含むフラットパネルディスプレイ用部材の隔壁最上層用ペーストであって、該無機成分中の主成分が80GPa以下の低軟化点ガラスであることを特徴とする。
有機バインダーとしては、反応性のモノマやオリゴマ、ポリマ等を用いることができる。
本発明のフラットパネルディスプレイ用部材の隔壁最上層用ペーストに含まれる低軟化点ガラスはSiO:10〜35重量%、B:35〜55重量%、ZnO:5〜20重量%、LiO:3〜10重量%、Al:10〜25重量%の組成を有することが好ましい。
本発明のフラットパネルディスプレイ用部材の隔壁最上層用ペーストを用い、隔壁最上層用として塗布、乾燥、パターン化を行った後焼成することによって、上述の隔壁最上層を有するフラットパネルディスプレイ用部材を得ることができる。
また、本発明のフラットパネルディスプレイ用部材の隔壁最上層用ペーストに含まれる有機バインダー成分として感光性モノマ、感光性オリゴマ、感光性ポリマから選ばれる感光性有機成分を含むことが好ましい。この場合、本発明のフラットパネルディスプレイ用部材の隔壁最上層用ペーストは感光性ペーストとなる。
以下に、感光性ペースト法による本発明のフラットパネルディスプレイ用部材の作製法を説明するが、本発明に用いられるパターン形成法はこれに限定されるわけではなく、他の手法も適用可能である。
感光性ペーストとは、塗布、乾燥を行った後の塗膜に対し活性光線を照射することにより照射部分が現像液に不溶となり、しかる後現像液によって非照射部分のみを除去することによってパターン形成を行うことが可能なペーストをいう。ここで言う活性光線とは250〜1100nmの波長領域の電磁波を指し、具体的には超高圧水銀灯、メタルハライドランプなどの紫外光線、ハロゲンランプなどの可視光線、ヘリウム−カドミウムレーザー、ヘリウム−ネオンレーザー、アルゴンイオンレーザー、半導体レーザー、YAGレーザー、炭酸ガスレーザーなどの特定波長のレーザー光線などが挙げられる。
本発明に好適に用いられる感光性ペーストは、無機成分として前述の低軟化点ガラスの粉末を含有する。粉末の組成は単一でも良く、また異なる複数の組成の粉末を混合して用いても良い。低軟化点ガラス粉末を含有する感光性ペーストを、低軟化点ガラス粉末の軟化点付近あるいは軟化点以上の温度で焼成し、後述の感光性有機成分等の有機成分を除去することにより、低軟化点ガラスを含有するパターンを得ることができる。このとき、ペーストの全無機成分に対し低軟化点ガラス粉末を主成分として含有することにより、低軟化点ガラスを主成分とするパターンを得ることができる。
感光性ペースト法においては、低軟化点ガラス粉末の屈折率は1.50〜1.65であることが好ましい。このような低軟化点ガラス粉末を用いて無機成分と有機成分の屈折率の差を小さくし、光散乱を抑制することにより高精度のパターン加工が容易になる。また、低軟化点ガラス粉末の粒子径は、作製しようとするパターンの形状を考慮して選ばれるが、粒度分布測定装置(例えば、日機装製「MT3300」)により測定した重量分布曲線における50%粒子径d50(平均粒子径)が0.1〜4.0μm、最大粒子径dmax(トップサイズ)が20μm以下であることが好ましい。
本発明に好適に用いられる感光性ペーストには、無機成分として上記の低軟化点ガラス粉末以外にフィラー成分を添加することができる。本発明におけるフィラー成分とは、パターンの強度や焼成収縮率を改善するために添加されるものであり、焼成温度でも溶融流動しない無機微粒子を指す。フィラー成分を添加することで、パターンの焼成時の流動によるパターン崩れや収縮による剥がれ等の問題を抑制したり、パターンの強度を向上させることができる。フィラー成分としては感光性ペースト中への分散性や充填性、露光時の光散乱の抑制を考慮し、平均粒子径(d50)1〜4μm、平均屈折率1.4〜1.7であるものを好ましく使用することができる。本発明では、このようなフィラー成分として、ガラスの軟化点が650℃以上である高軟化点ガラス粉末や、コーディエライト、シリカなどのセラミックス粉末から選ばれた少なくとも1種を用いることができるが、平均粒子径や平均屈折率の調節のしやすさの点から高軟化点ガラス粉末の使用が好ましい。
フィラー成分として高軟化点ガラス粉末を用いる場合は、軟化点が650〜1350℃を有するものを、全無機微粒子に対して40体積%以下の組成範囲で添加することが好ましい。40体積%より多い場合は形成するパターンの緻密性が低下しやすくなるので好ましくない。好ましく使用できる高軟化点ガラス粉末は、例えば酸化ナトリウム1質量%、酸化ケイ素40質量%、酸化ホウ素10質量%、酸化アルミニウム33質量%、酸化亜鉛4質量%、酸化カルシウム9質量%、酸化チタン3質量%の組成を有するものであるが、これに限定されない。
上記無機成分は感光性ペーストの固形分中に合計で35〜70体積%、より好ましくは40〜65体積%の含有率で含まれていることが好ましい。ここで、固形分とはペースト中に含まれる無機成分、および溶媒を除く有機成分を意味する。無機成分の含有率が35体積%より小さくなると焼成によるパターンの収縮が大きくなり、形状が不良となりやすいので好ましくない。また、70体積%より大きくなると露光による架橋反応が不十分となり、パターン形成が難しくなるので好ましくない。なお、感光性ペーストを用いて形成された隔壁の低軟化点ガラスとフィラー成分の体積比は、感光性ペーストに添加する低軟化点ガラス粉末とフィラー成分の体積比により制御できる。
固形分中の無機成分の含有割合(体積%)は、ペースト調製時に無機成分および有機成分の密度を考慮して、添加量(質量%)で制御できる。また、無機成分の含有割合を分析する方法としては、熱重量測定(TGA)と無機成分の焼成膜の密度測定により求める方法や、感光性ペーストを塗布、乾燥して得られるペースト乾燥膜の透過型電子顕微鏡観察像の画像解析により求める方法が挙げられる。熱重量測定と無機成分の焼成膜の密度測定により求める場合、例えば、感光性ペースト10mg程度をサンプルとして、室温〜600℃の重量変化をTGA(例えば、株式会社島津製作所製「TGA−50」)により評価する。通常、100〜150℃でペースト中の溶媒が蒸発するので、溶媒蒸発後の重量に対する600℃まで昇温した後の重量(有機成分が除去されるため無機成分の重量に相当する)の割合から、無機成分と有機成分の質量比を求める。一方、焼成膜の膜厚、面積と質量を基に無機成分の密度を評価すれば含有割合を評価できる。また、透過型電子顕微鏡観察により含有割合を求める場合は、ペースト乾燥膜の膜面に垂直な断面を、透過型電子顕微鏡(例えば、日本電子株式会社製「JEM−4000EX」)により観察し、像の濃淡により無機成分と有機成分を区別し、画像解析を行えばよい。透過型電子顕微鏡の評価エリアとしては、例えば、20μm×100μm程度の面積を対象とし、1000〜3000倍程度で観察すればよい。
本発明に好適に用いられる感光性ペーストは、感光性モノマ、感光性オリゴマ、感光性ポリマなどの感光性有機成分、非感光性ポリマ成分、酸化防止剤、光重合開始剤、可塑剤、増粘剤、分散剤、有機溶媒、沈殿防止剤などの添加剤成分を必要に応じて加えることで構成される。
感光性ポリマとしてはアルカリ可溶性のポリマを好ましく用いることができる。ポリマがアルカリ可溶性を有することで現像液として環境に問題のある有機溶媒ではなくアルカリ水溶液を用いることができるためである。アルカリ可溶性のポリマとしては、アクリル系共重合体を好ましく用いることができる。アクリル系共重合体とは、共重合成分にアクリル系モノマを少なくとも1種含む共重合体であり、アクリル系モノマの具体的な例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、シクロへキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、オクタフロロペンチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、トリフロロエチルアクリレート、アクリルアミド、アミノエチルアクリレート、フェニルアクリレート、1−ナフチルアクリレート、2−ナフチルアクリレート、チオフェノールアクリレート、ベンジルメルカプタンアクリレートなどのアクリル系モノマ、及びこれらのアクリレートをメタクリレートに代えたものなどが挙げられる。アクリル系モノマ以外の共重合成分としては、炭素−炭素二重結合を有する化合物が使用可能であるが、好ましくはスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレンなどのスチレン類や、1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。
アクリル系共重合体にアルカリ可溶性を付与するためには、モノマとして不飽和カルボン酸等の不飽和酸を加えることにより達成される。不飽和酸の具体的な例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、酢酸ビニル、またはこれらの酸無水物が挙げられる。これらを付加した後のポリマの酸価は50〜150の範囲であることが好ましい。
アクリル系共重合体の露光による硬化反応の反応速度を大きくするためには、側鎖または分子末端に炭素−炭素二重結合を有するアクリル系共重合体とすることが好ましい。炭素−炭素二重結合を有する基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などが挙げられる。このような官能基を側鎖または分子末端に有するアクリル系共重合体は、アクリル系共重合体中のメルカプト基、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基に対して、グリシジル基やイソシアネート基と炭素−炭素二重結合有する化合物や、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライドの反応により合成できる。
グリシジル基と炭素−炭素二重結合を有する化合物としては、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル、グリシジルエチルアクリレート、クロトニルグリシジルエーテル、グリシジルクロトネート、グリシジルイソクロトネートなどが挙げられる。イソシアネート基と炭素−炭素二重結合を有する化合物としては、アクリロイルイソシアネート、メタクリロイルイソシアネート、アクリロイルエチルイソシアネート、メタクリロイルエチルイソシアネートなどが挙げられる。
また、感光性モノマは、炭素−炭素不飽和結合を含有する化合物であり、その具体的な例として、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、オクタフロロペンチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、トリフロロエチルアクリレート、アリル化シクロヘキシルジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセロールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリグリセロールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラプロピレングリコールジメタクリレート、アクリルアミド、アミノエチルアクリレート、フェニルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、1−ナフチルアクリレート、2−ナフチルアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物のジアクリレート、ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物のジアクリレート、チオフェノールアクリレート、ベンジルメルカプタンアクリレート、また、これらの芳香環の水素原子のうち、1〜5個を塩素または臭素原子に置換したモノマ、もしくは、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、塩素化スチレン、臭素化スチレン、α−メチルスチレン、塩素化α−メチルスチレン、臭素化α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、カルボシキメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルカルバゾール、および、上記化合物の分子内のアクリレートを一部もしくはすべてをメタクリレートに置換したもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。また、多官能モノマにおいて、不飽和結合を有する基はアクリル基、メタクリル基、ビニル基、アリル基が混在していてもよい。また、これらを2種以上組み合わせて用いても良い。
本発明に好適に用いられる感光性ペーストは、さらにウレタン化合物を含有することが好ましい。ウレタン化合物を含有することにより、ペースト乾燥膜の柔軟性が向上し、焼成時の応力を小さくでき、亀裂や断線などの欠陥を効果的に抑制できるためである。また、ウレタン化合物を含有することにより、熱分解性が向上し、焼成工程において焼成残渣が発生しにくくなる。好ましく使用するウレタン化合物として、例えば、下記一般式(1)で示される化合物が挙げられる。
Figure 0005516399
ここで、RおよびRはエチレン性不飽和基を含む置換基、水素、炭素数1〜20のアルキル基、アリル基、アラルキル基およびヒドロキシアラルキル基からなる群から選ばれたものであり、それぞれ同じであっても異なっていても良い。Rはアルキレンオキサイド基またはアルキレンオキサイドオリゴマ、Rはウレタン結合を含む有機基である。nは1〜10の整数である。
このようなウレタン化合物としては、エチレンオキサイド単位を含む化合物が好ましい。より好ましくは、一般式(1)中、Rがエチレンオキサイド単位(以下、EOと示す)とプロピレンオキサイド単位を含むオリゴマであり、かつ、該オリゴマ中のEO含有量が8〜70質量%の範囲内である化合物である。EO含有量が70質量%以下であることにより、柔軟性がさらに向上し、焼成応力を小さくできるため、欠陥を効果的に抑制できる。さらに、熱分解性が向上し、後の焼成工程において、焼成残渣が発生しにくくなる。また、EO含有量が8%以上であることにより、他の有機成分との相溶性が向上する。
また、ウレタン化合物が炭素−炭素二重結合を有することも好ましい。ウレタン化合物の炭素−炭素二重結合が他の架橋剤の炭素−炭素二重結合と反応して架橋体の中に含有されることにより、さらに重合収縮を抑制することができる。
好ましく用いられるウレタン化合物の具体例としては、UA−2235PE(分子量18000、EO含有率20%)、UA−3238PE(分子量19000、EO含有率10%)、UA−3348PE(分子量22000,EO含有率15%)、UA−5348PE(分子量39000、EO含有率23%)(以上、新中村化学(株)製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの化合物は混合して用いてもよい。
ウレタン化合物の含有量は、溶媒を除く有機成分の0.1〜10質量%であることが好ましい。含有量を0.1質量%以上とすることで、ペースト乾燥膜の柔軟性を向上することができ、ペースト乾燥膜を焼成する際の焼成収縮応力を緩和することができる。含有量が10質量%を超えると、有機成分と無機成分の分散性が低下し、また相対的にモノマおよび光重合開始剤の濃度が低下するので、欠陥が生じやすくなる。
さらに、有機成分として非感光性のポリマ成分、例えばメチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース化合物、高分子量ポリエーテルなどを含有しても良い。
酸化防止剤を添加することも好ましい。酸化防止剤とは、ラジカル連鎖禁止作用、三重項の消去作用およびハイドロパーオキサイドの分解作用のうち1つ以上を持つものである。感光性ペーストに酸化防止剤を添加すると、酸化防止剤がラジカルを捕獲したり、励起された光重合開始剤のエネルギー状態を基底状態に戻したりすることにより散乱光による余分な光反応が抑制され、酸化防止剤で抑制できなくなる露光量で急激に光反応が起こることにより、現像液への溶解、不溶のコントラストを高くすることができる。具体的にはp−ベンゾキノン、ナフトキノン、p−キシロキノン、p−トルキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、ヒドロキノン、p−t−ブチルカテコール、2,5−ジブチルヒドロキノン、モノ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ヒドロキノンモノメチルエーテル、α−ナフトール、ヒドラジン塩酸塩、トリメチルベンジルアンモニウムクロリド、トリメチルベンジルアンモニウムオキザレート、フェニル−β−ナフチルアミン、パラベンジルアミノフェノール、ジ−β−ナフチルパラフェニレンジアミン、ジニトロベンゼン、トリニトロベンゼン、ピクリン酸、キノンジオキシム、シクロヘキサノンオキシム、ピロガロール、タンニン酸、トリエチルアミン塩酸塩、ジメチルアニリン塩酸塩、クペロン、2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)−2−エチルへキシルアミノニッケル−(II)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,2,3−トリヒドロキシベンゼンなどが挙げられるがこれらに限定されない。また、これらを2種以上組み合わせて使用することもできる。酸化防止剤の添加量は、感光性ペースト中に好ましくは0.1〜30質量%、より好ましくは0.5〜20質量%の範囲である。酸化防止剤の添加量をこの範囲内とすることにより、感光性ペーストの光感度を維持し、また重合度を保ちパターン形状を維持しつつ、露光部と非露光部のコントラストを大きくとることができる。
光重合開始剤は活性光源の照射によってラジカルを発生する光ラジカル開始剤を好ましく用いることができ、その具体的な例として、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、1−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホルフィン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾインおよびエオシン、メチレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤の組合せなどがあげられる。また、これらを2種以上組み合わせて使用しても良い。光重合開始剤は、感光性モノマと感光性ポリマの合計量に対し、0.05〜20質量%、より好ましくは、0.1〜15質量%の範囲で添加される。光重合開始剤の量が少なすぎると、光感度が不良となるおそれがあり、光重合開始剤の量が多すぎれば、光の吸収が大きくなりすぎて深部まで光が届かず、深部の硬化が不十分となるので好ましくない。
感光性ペーストを基板に塗布する時の粘度を塗布方法に応じて調整するために有機溶媒が使用される。このとき使用される有機溶媒としてはメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸などや、これらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混物が用いられる。
本発明に好ましく用いられる感光性ペーストは、低軟化点ガラス粉末、フィラー成分、感光性有機成分、非感光性ポリマ成分、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光重合開始剤、分散剤、および溶媒などの各成分を所定の組成となるように調合した後、3本ローラーなどの混練機器を用いて本混練を行って均質分散し作製することが好ましい。また、本混練を終えた感光性ペーストを適宜、濾過、脱泡しておくことも好ましい。
かくして得られた感光性ペーストをガラス基板上に塗布、露光、現像、焼成することにより、本発明のフラットパネルディスプレイ用部材を作製できる。
以下にフラットパネルディスプレイ用部材につき、AC型プラズマディスプレイを例に取りその基本的構造などについて説明する。
プラズマディスプレイは、前面板もしくは背面板またはその両方に形成された蛍光体層が内部空間内に面するように該前面板と該背面板を封着してなる部材において、前記内部空間内に放電ガスが封入されてなるものである。前面板には、表示面側の基板上に表示用放電のための透明電極(サステイン電極、スキャン電極)が形成されている。放電のため、前記サステイン電極と前記スキャン電極の間隙は比較的狭い方がよい。より低抵抗な電極を形成する目的で透明電極の背面側にバス電極を形成してもよい。但し、バス電極は材質がAg、Cr/Cu/Cr等で構成されていて、不透明であることが多い。従って、前記透明電極とは異なり、セルの表示の邪魔となるので、表示面の外縁部に設けることが好ましい。AC型プラズマディスプレイの場合、電極の上層に透明誘電体層およびその保護膜としてMgO薄膜が形成される場合が多い。背面板には、表示させるセルをアドレス選択するための電極(アドレス電極)が形成されている。セルを仕切るための隔壁や蛍光体層は前面板、背面板のどちらかまたは両方に形成してもよいが、背面板のみに形成される場合が多い。プラズマディスプレイにおいては、前記前面板と前記背面板は封着され、両者の間の内部空間には、Xe−Ne、Xe−Ne−He等の放電ガスが封入されている。
以下に背面板の作製方法を説明する。ガラス基板としては、ソーダガラスやプラズマディスプレイ用の耐熱ガラスである“PP8”(日本電気硝子社製)、“PD200”(旭硝子社製)を用いることができる。ガラス基板のサイズは特に限定はなく、厚みは1〜5mmのものを用いることができる。ガラス基板上に銀やアルミニウム、クロム、ニッケルなどの金属により、アドレス電極用のストライプ状の導電パターンを形成する。形成方法としては、これらの金属の粉末と有機バインダーを主成分とする金属ペーストをスクリーン印刷でパターン印刷する方法や、有機バインダーとして感光性有機成分を用いた感光性金属ペーストを塗布した後に、フォトマスクを用いてパターン露光し、不要な部分を現像工程で溶解除去し、さらに通常350〜600℃に加熱・焼成して電極パターンを形成する感光性ペースト法を用いることができる。また、ガラス基板上にクロムやアルミニウムを蒸着した後に、レジストを塗布し、レジストをパターン露光・現像した後にエッチングにより不要な部分を取り除く、エッチング法を用いることができる。
さらに、アドレス電極上に誘電体層を設けることが好ましい。誘電体層を設けることによって、放電の安定性向上や、誘電体層の上層に形成する隔壁の倒れや剥がれを抑止することができる。誘電体層を形成する方法としては、低軟化点ガラス粉末や高軟化点ガラス粉末などの無機成分と有機バインダーを主成分とする誘電体ペーストをスクリーン印刷、スリットダイコーター等で全面印刷または塗布する方法などがある。
次に、フォトリソグラフィ法による隔壁の形成方法について説明する。隔壁パターンは特に限定されないが、ストライプ状、格子状、ワッフル状などが好ましい。まず、誘電体層を形成した基板上に隔壁用感光性ペーストを塗布する。塗布方法は、バーコーター、ロールコーター、スリットダイコーター、ブレードコーター、スクリーン印刷等の方法を用いることができる。塗布厚みは、所望の隔壁の高さとペーストの焼成による収縮率を考慮して決めることができる。塗布厚みは、塗布回数、スクリーンのメッシュ、ペーストの粘度等によって調整できる。
塗布した隔壁用感光性ペーストは乾燥後、露光を行う。露光は通常のフォトリソグラフィで行われるように、フォトマスクを介して露光する方法が一般的である。また、フォトマスクを用いずに、レーザー光などで直接描画する方法を用いてもよい。露光装置としては、ステッパー露光機、プロキシミティ露光機などを用いることができる。この際使用される活性光線は、例えば、近赤外線、可視光線、紫外線などが挙げられる。これらの中で紫外線が最も好ましく、その光源として、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用できる。これらのなかでも、超高圧水銀灯が好適である。露光条件は塗布厚みにより異なるが、通常、1〜100mW/cmの出力の超高圧水銀灯を用いて0.01〜30分間露光を行う。
露光後、露光部分と非露光部分の現像液に対する溶解度の差を利用して現像を行うが、通常、浸漬法やスプレー法、ブラシ法等で行う。現像液としては感光性ペースト中の有機成分が溶解可能である有機溶媒を用いることができるが、感光性ペースト中にカルボキシル基などの酸性基を持つ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液としては水酸化ナトリウムや、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム水溶液等を使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。
有機アルカリとしては、一般的なアミン化合物を用いることができる。具体的にはテトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げられる。
アルカリ水溶液の濃度は通常0.05〜5質量%、より好ましくは0.1〜1質量%である。アルカリ濃度が低すぎれば可溶部が除去されにくく、アルカリ濃度が高すぎればパターンを剥離させたり腐食させるおそれがあり好ましくない。また、現像時の現像温度は20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。
また、本発明においては隔壁を2層以上で構成することが必要である。2層以上の構造体とすることで、隔壁形状の構成範囲を3次元的に拡大することができるだけではなく、上述のとおり界面における隔壁欠けの伸展を抑制することができる。例えば、2層構造の場合、1層目を塗布し、ストライプ状に露光した後、2層目を塗布し、1層目とは垂直方向のストライプ状に露光し、現像を行うことで段違い状の井桁構造を有する隔壁の形成が可能である。
次に、焼成炉にて520〜620℃の温度で10〜60分間保持して焼成を行い、隔壁を形成する。
次に、蛍光体ペーストを用いて蛍光体層を形成する。蛍光体層は、感光性蛍光体ペーストを用いたフォトリソグラフィ法、ディスペンサー法、スクリーン印刷法等によって形成できる。蛍光体層の厚みは特に限定されるものではないが、10〜30μm、より好ましくは15〜25μmである。蛍光体粉末は特に限定されないが、発光強度、色度、色バランス、寿命などの観点から、以下の蛍光体が好適である。青色は2価のユーロピウムを賦活したアルミン酸塩蛍光体(例えば、BaMgAl1017:Eu)やCaMgSiである。緑色では、パネル輝度の点からZnSiO:Mn、YBO:Tb、BaMgAl1424:Eu,Mn、BaAl1219:Mn、BaMgAl1423:Mnが好適である。さらに好ましくはZnSiO:Mnである。赤色では、同様に(Y、Gd)BO:Eu、Y:Eu、YPVO:Eu、YVO:Euが好ましい。さらに好ましくは(Y、Gd)BO:Euである。焼成する工程を経て蛍光体を形成する場合、上述の誘電体層や隔壁の焼成と同時に行っても良い。
なお、本発明のフラットパネルディスプレイ用部材は、上述のプラズマディスプレイ用背面板として好適に用いることができる。また、前述のようにプラズマディスプレイにおいては前面板に隔壁を形成することも可能であることから、本発明のフラットパネルディスプレイ用部材は前面板としても好適に用いることができる。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、以下の無機粉末の平均粒子径(d50)および最大粒子径(dmax)は日機装株式会社製「MT3300」を用いて測定した値である。
A.感光性ペースト原料
低軟化点ガラス粉末:表1に示す組成、物性の低軟化点ガラスを粉砕し、d50:2μm、dmax:10μmの粉末として用いた。
Figure 0005516399
このほかに下記の原料を用いた。
感光性モノマM−1:トリメチロールプロパントリアクリレート
感光性モノマM−2:テトラプロピレングリコールジメタクリレート
感光性ポリマ:メタクリル酸/メタクリル酸メチル/スチレン=40/40/30からなる共重合体のカルボキシル基に対して0.4当量のグリシジルメタクリレートを付加反応させたもの(重量平均分子量43000、酸価100)
光重合開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン(チバスペシャリティーケミカルズ社製IC369)
酸化防止剤:1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
紫外線吸収剤:スダンIV(東京応化工業株式会社製)
溶媒:γ−ブチロラクトン
フィラー粉末:酸化ナトリウム1質量%、酸化ケイ素40質量%、酸化ホウ素10質量%、酸化アルミニウム33質量%、酸化亜鉛4質量%、酸化カルシウム9質量%、酸化チタン3質量%(軟化点:770℃、d50:2μm、dmax:10μm)
B.感光性ペーストの作製
感光性モノマM−1を10重量部、感光性モノマM−2を10重量部、感光性ポリマを20重量部、光重合開始剤を3重量部、酸化防止剤を1重量部、紫外線吸収剤を0.02重量部秤量した後、溶媒を適宜添加して粘度を調整した。次に、低軟化点ガラス粉末、フィラー粉末を、固形分中の無機成分の含有割合が48体積%となるように添加した。この有機無機混合物を3本ローラー混練機にて混練し、感光性ペーストとした。また、隔壁最上層の形成に用いる感光性ペーストは、混練後にさらに溶媒を添加し適切な粘度に調節して用いた。
C.隔壁欠け耐性評価用試料基板の作製
隔壁欠け耐性評価用試料は以下の手順にて作製した。旭硝子株式会社製“PD−200”ガラス基板(42インチ)上に、感光性銀ペーストを用いたフォトリソグラフィ法によりアドレス電極パターンを形成した。次いで、アドレス電極が形成されたガラス基板上に誘電体層をスクリーン印刷法により20μmの厚みで形成した。しかる後、隔壁の最下層を形成するための感光性ペーストをスリットダイコーターによりアドレス電極パターンおよび誘電体層が形成された背面板ガラス基板上に所望の厚みになるように塗布し、100℃で乾燥した。続いて異なる感光性ペーストをスリットダイコーターにより塗布・乾燥するプロセスを適宜繰り返し、2層以上の層構造を有する感光性ペースト塗膜を形成した。引き続き、露光マスクを介して露光を行った。露光マスクは、ピッチ160μm、線幅20μm、プラズマディスプレイにおけるストライプ状の隔壁パターン形成が可能になるように設計したクロムマスクである。露光は、実施例および比較例の各感光性ペーストにつき50mW/cmの出力の超高圧水銀灯で100mJ/cmから500mJ/cmまで、5mJ/cmおきに紫外線露光を行った。
次に、35℃に保持したモノエタノールアミンの0.3質量%水溶液をシャワーで300秒間かけることにより現像し、シャワースプレーを用いて水洗浄して光硬化していないスペース部分を除去した。その後、560℃で30分保持して焼成することにより隔壁を形成した。
D.隔壁欠け耐性評価
上記手法で作製した露光量の異なる試料のうち、焼成後の隔壁の底部幅が55μm、頂部幅が38μmの試料を選択し、この試料を5cm×13cmに切り出し、基板の隔壁が形成されていない面の中央の1cm角の4点とその中心1点に印を付けた。次に、5cm×13cmの大きさに切り出した“PD−200”ガラス基板を、隔壁が形成されている面側に重ね合わせて背面板側を上にして置き、重さ114gの金属球を30cmの高さから印を付けた5点に2回ずつ落下させた。その後基板中央の1cm角部分を切り出し、走査型電子顕微鏡にて隔壁欠け部分の写真を撮影した。撮影した写真の画像解析により欠けにより生じた断面の面積を測定し、隔壁欠けの総数、および欠けにより生じた断面の面積が2000μm以上である大面積欠けの個数を測定した。この評価は、フラットパネルディスプレイ用部材が衝撃をうけた際の欠け不良発生のモデルテストであり、大面積欠けの個数が20個/cm以下であることが好ましい。
評価結果 実施例1〜17、および比較例1〜7の構造を有する隔壁に対して隔壁欠け耐性評価を行った結果を表2、表3、表4に示す。なお表2〜4において第1層とは最上層のことであり、層の番号が大きくなるにつれて順に下の層であることを示す。また、層番号の最も大きな層が最下層である。
Figure 0005516399
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本発明の用件を満たす実施例1〜17の背面板は、いずれも大面積欠けの個数が20個以下であった。これに対し、隔壁の最上層に弾性率が80GPaよりも大きなガラスを主成分として含有する比較例1〜7は大面積欠け数が多く、強度に問題があった。

Claims (11)

  1. ガラス基板上に低軟化点ガラスを主成分とする隔壁を有するフラットパネルディスプレイ用部材であって、該隔壁が少なくとも2層からなり、かつ該隔壁の最上層の主成分である低軟化点ガラスの弾性率が80GPa以下であり、該低軟化点ガラスの組成のうち、Al の量が12〜25重量%であり、SiO、B、ZnO、LiO、Alの合計量が90重量%以上であることを特徴とするフラットパネルディスプレイ用部材。
  2. 前記隔壁の最上層の空隙率が3%以下であることを特徴とする請求項1に記載のフラットパネルディスプレイ用部材。
  3. 前記隔壁の最上層の主成分である低軟化点ガラスの組成と該最上層以外の少なくとも1つの層の主成分である低軟化点ガラスの組成とが異なることを特徴とする請求項1または2に記載のフラットパネルディスプレイ用部材。
  4. 前記隔壁の最上層の主成分である低軟化点ガラスの弾性率が該最上層以外の少なくとも1つの層の主成分である低軟化点ガラスの弾性率に比べて小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ用部材。
  5. 前記隔壁の最上層の厚みが3〜40μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ用部材。
  6. 前記隔壁の最上層の主成分である低軟化点ガラスの組成が、SiO:10〜35重量%、B:35〜55重量%、ZnO:5〜20重量%、LiO:3〜10重量%、Al:10〜25重量%の組成を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ用部材。
  7. 前記隔壁の最上層の主成分である低軟化点ガラスの組成のうち、MgO、CaO、SrO、BaOの合計量が10重量%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ用部材。
  8. 前記隔壁の最上層の主成分である低軟化点ガラスの組成のうち、SiO、B、ZnOの合計量が60重量%以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ用部材。
  9. 有機バインダー成分、および無機成分を含むフラットパネルディスプレイ用部材の隔壁最上層用ペーストであって、該無機成分中の主成分が弾性率80GPa以下の低軟化点ガラスであり、該低軟化点ガラスの組成のうち、Al の量が12〜25重量%であり、SiO、B、ZnO、LiO、Alの合計量が90重量%以上であることを特徴とするフラットパネルディスプレイ用部材の隔壁最上層用ペースト。
  10. 前記低軟化点ガラスがSiO:10〜35重量%、B:35〜55重量%、ZnO:5〜20重量%、LiO:3〜10重量%の組成を有することを特徴とする請求項9に記載のフラットパネルディスプレイ用部材の隔壁最上層用ペースト。
  11. 前記有機バインダー成分として感光性モノマ、感光性オリゴマ、感光性ポリマから選ばれる感光性有機成分を含むことを特徴とする請求項9または10に記載のフラットパネルディスプレイ用部材の隔壁最上層用ペースト。
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