JP5516028B2 - 包装装置 - Google Patents
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Description
しかし、最近ではステッピングモータの性能が向上し、サーボモータに比べて安価であるため、ストレッチフィルム包装装置の各部を動作させる為の駆動源として、ステッピングモータが多く用いられるようになってきた(例えば、特許文献1参照)。
そのため、前記ステッピングモータと連動する回転軸を制動維持する為に、電磁ブレーキ等の装置を前記回転軸へ別途組み付け、制動維持する必要がある。
尚、前記ステッピングモータには、(1)パルス信号を与えることによって決められたステップ単位で回転し、回転角度と回転速度はパルス信号の回数と周期によって決まるので細かい制御を行うことができる点、(2)通電状態(励磁状態)で大きな静止トルクが得られ、通電しない状態(無励磁状態)でも小さな静止トルクが得られる点、(3)パルス信号の送出を止めるとその位置で停止するので正確な回転角度制御に適している点、(4)ブラシレスモータの一種であるので、機械的な接触子がなく長寿命である点、等の特徴が挙げられる。
前記駆動装置を静止状態に励磁して制動状態に維持するとは、ステッピングモータ(別名:パルスモータ)のロータがステータの巻き線と引き合って、ロータの回転を止めておくことで、巻き線に一定の電流を与え続けることで、回転を止めておくためのトルク(ホールディング・トルク)を最大に働かせ、制動維持できる。
前記制御回路と制動回路は前記駆動装置に対して直列的接続、或いは並列的接続の何れでもよい。
また、包装作業を監視する作業者による非常停止スイッチの操作(包装停止、停止解除)によって駆動装置の停止、制動維持を行うことができる。
更に、包装作業を監視する作業者による非常停止スイッチの操作(包装停止、停止解除)によって駆動装置の停止及びその制動維持と、駆動装置の制動解除及び始動とを行うことができるので、作業者の安全性の確保と、包装作業の再開とをスムーズに制御することができる。
図1及び図2に示すストレッチフィルム包装機は、機枠Aの前方に被包装物を載置する商品載置部(計量部)aを設け、該商品載置部aに載せた被包装物をプッシャコンベアBにより機枠A内部に設けたエレベータ1まで搬送する。このプッシャコンベアBの側近に、被包装物の幅,奥行き,高さの各寸法を測定するセンサが設けられている。
上記エレベータ1の上方には包装部bが設けられ、その包装部bの側方(図2の右側)にフィルムロール配置部2とその配置部2にセットされたフィルムロール3から繰り出されるフィルム3’の先端部を保持するフィルム保持手段Cが設けられ、そのフィルム保持手段Cで保持されているフィルム先端を挟持して引き出し、前記包装部bまで移送するクランプ手段Dが前記フィルム保持手段Cの先端に接近させて配置されている。
また、前記フィルム保持手段Cとクランプ手段Dとの間には該クランプ手段Dで挟持され引き出されたフィルム3’を所定長さにカットするカッタEが配置されている。
又、クランプ手段Dの上方には左右折り込み板4,4’と後折り込み板5、及び後折り込み板5の上方に位置して排出プッシャ6が配設されている。
又、上記したフィルム保持手段Cにフィルムロール3のフィルムを引き出し供給する繰出しローラ14の駆動は後述するクランプ手段Dの駆動系にプーリを介して連結され、該繰出しローラ14の駆動、停止が前記フィルム保持手段Cとは別々に制御され、且つフィルムを切断するカッタの作動と同時に停止できるよう制御されている。
そして、上記5個のクランプ板は外側に配置される第2の左右クランプ板19c,19c’の長さよりその内側に配置される第1の左右クランプ板19b,19b’及び中央クランプ板19aの長さが短く形成されている。
更に、上記のクランプ板19はその中央クランプ板19aを略包装位置の中央(センタリング完了後のフィルムの中心位置)に配置し、他は前記中央のクランプ板19aに対し左右対称位置に配置されている。
包装機構制御部Gは、主として包装機の機構部の制御を行うものでCPU29によって制御される。
交信用インターフェース回路(INF)30は、計量ラベルプリンタ制御部Gと各種データ、指令の交信を行うための回路である。
ROM31は、CPU29が実行するプログラム、包装制御データテーブルが記憶されている。その包装制御データテーブルについては後で詳細に説明する。
RAM32は、CPU29がROM31の包装制御データテーブルを実行する場合に用いる各種レジスタ及びフラグのエリア等が記憶されている。
操作部33は、装置の起動、停止等のための各種スイッチ及びデータの入力等を行うキーボードからなる。
表示部34は、タッチパネルで構成されており、CPU30の指令に基づいて入力データの表示、プリセットデータの表示、各種メッセージの表示を行うもので、別名コンソール部とも呼ばれている。
前記クランプ手段駆動モータ(ステッピングモータ)24は、通常のインダクションモータ、直流機等の様に交流又は直流電源を直接用いて駆動させる事ができません。
これを駆動させるためには、ステッピングモータに設けられたステータの巻線に流す励磁電流を順次切換え駆動させるためのドライバ(制御回路)が必要となります。
クランプ手段Dを作動させる駆動モータのステッピングモータ24の制御は、図6に示すように、ステッピングモータ24の回転速度や回転方向を決めるパルス信号を出力するパルス発振器44と、ステッピングモータ24の巻き線に流れる励磁電流を順次切り替える駆動回路(ドライバ)を備えた制御回路(ステッピングドライバ回路)45と、ステッピングモータ24を2相励磁に誘起し制動を維持する制動回路(ブレーキ回路)46が設けられ、前記制御回路45には非常停止スイッチ(停止解除手段)の停止開閉器47が接続され、前記制動回路46にはブレーキ制御スイッチ48が接続され、該ブレーキ制御スイッチ48は前記停止開閉器47と連係作動するようになっている。即ち、非常停止スイッチの停止開閉器47が押されると、ブレーキ制御スイッチ48がONになり、非常停止スイッチの停止開閉器47が解除されると、前記ブレーキ制御スイッチ48はOFFになる。
前記ステッピングモータ24を駆動制御する制御回路(ステッピングドライバ回路)45は、前記パルス発振器44を使用した場合にCPU29からの入力信号により、ステッピングモータ24のモータ巻き線の励磁電流を順次切り替えるために、周波数の可変、起動、停止、正逆回転のパルスを出力させる信号回路(不図示)、ステッピングモータの駆動方法であるバイポーラ駆動、ユニポーラ駆動により、相励磁電流を切り替える分配回路(不図示)、モータを駆動するのに必要な電流を増幅する増幅回路(不図示)、そして、モータ及び回路を駆動させる直流電源(2P)により構成されている。尚、非常停止スイッチの停止開閉器47が押されると、前記制御回路45の電源供給は断たれ、前記駆動装置が備えるステータの巻き線に励磁電流を流し生ずる起磁力を順次切換える制御が断たれることとなる。
前記制御回路(ステッピングドライバ回路)45は、パルス数を入力するライン(1P)、回転角(ステップ角)を入力するライン(1P)、パルスイネーブル(使用許可/禁止)のライン(1P)、カレントダウン(回転方向)のライン(2P)、5Vを供給するライン(1P)の全部で6ライン(6P)の入力ラインと、ユニポーラ型ステッピングモータ24のステータの巻き線に励磁電流を流して生ずる起磁力を順次切換え駆動させる出力ライン(6P)が備わっている。
前記制動回路(ブレーキ回路)46も同様の回路が設けられており、制動回路(ブレーキ回路)46の入力ライン(6P)は前記制御回路の出力ライン(6P)とストレートに接続され、前記ブレーキ制御スイッチ48がOFFの時は、前記制御回路の出力ライン(6P)からの出力をそのまま当該制動回路の出力ライン(6P)に流して、ユニポーラ型ステッピングモータ24のステータの巻き線に電流を流して磁力を発生させ駆動させるが、非常停止スイッチの停止開閉器47が押され、ブレーキ制御スイッチ48がONになると、ステッピングモータ24のロータがステータの巻き線と引き合ってロータの回転を停止させ、巻き線に一定の電流を与え続けて、回転を止めておくための最大の静止トルクを働かせる励磁電流を出力ライン(6P)より流し、ステッピングモータ24を停止させ、静止状態に制動維持させる。
この停止を行う場合、電源を断つことが一番速やかに停止させる方法である。しかしながら、包装装置の元電源を断った場合は、包装中の物品を破損させる可能性が高い為、今作動(駆動)させている機構部のみの電源を断ち、作動を停止させた後、停止させた機構部を制動維持させる必要がある。
前記機構部の電源を断った後、その機構部の制動を維持させる必要性は、現在行われている包装を、停止解除後にスムーズに再開させるためであると共に、例えば、フィルム搬送途中である場合、緊急停止した搬送中のフィルムを無駄にすることなく利用できるようにする目的もある。
尚、仮に制御回路45のパルス制御が続行されている場合は、そのパルス制御(パルス信号)による出力(ステータの巻き線に励磁電流を流し順次切換える制御)を遮断した後、前記の制動制御、ステッピングモータ24を2相励磁に誘起し、制動維持が行われる。
ブレーキ制御スイッチ48がOFFになると、制動回路46からステッピングモータ24に与えられた電流の供給が停止されるため、2相励磁も解除され、ステッピングモータ24の制動維持は中止される。そして、制御回路45のパルス制御が再開され、ステッピングモータ24は駆動を再開する。
ステッピングモータ24の回転角度と回転速度は、制御回路45のパルス信号の回数と周期によって決まり、下記に示した式で制御される。
回転角度=ステップ角(度)×パルス数
回転速度[rpm]=(ステップ角(度)/360)×パルス速度[Hz]×60[s]
例えば、ステッピングモータが一般的なユニポーラ型(単極性)ステッピングモータである場合、ステータの巻き線に電流を流して磁力を発生させ、ロータを引き付けて回転させる方式で、該ステッピングモータ24が1ステップで1.8度回転するとした場合、200パルスで1回転(360度)することになる。
そして、制御回路45で刻々と出力される「パルス信号の回数」と「周期」が規則的でない場合、制動回路46は、前記制御回路45に異常が発生したと判定することができる。また、出力ラインの値の変化(周期)により判断するようにしてもよい。
従って、制御回路45の出力を周期的に記憶し判定する必要があるが、CPU30から信号をもらうか、或いは直接制御回路45からの出力を制動回路46が受けて該制動回路46が判定してもよい。
(1)実施の形態では、繰出しローラの駆動例を用いて説明したがこれに限らず、ステッピングモータを駆動源として稼動するものであれば何れの機構部であってもよく、例えば、被包装物を搬入する搬入機構部、フィルム折り込み機構部等、何れでもよい。
(2)ステッピングモータの励磁方式は一般的に知られている1相励磁方式、2相励磁方式、1−2相励磁方式の何れでもよいが、2相励磁は1相励磁に比べて大きなトルクが得られ、しっかりと制動維持することができるため特に有効である。
(3)実施の形態では、非常停止スイッチが押された時に、制御回路の電源供給を断つと共に制動回路により駆動装置を停止させ制動維持をさせているがこれに限らず、センサ(フォトセンサ等)を用いて、駆動装置を停止させ制動維持させるようにしても良い。この場合、例えば、作業者が触れると危険な箇所等の手前側に前記センサを設け、このセンサがONになった時に前記制御回路の電源供給を断つと共に前記制動回路が駆動装置を停止させ制動維持させるようにしても良い。この場合の停止解除は、例えば、包装装置のコンソールの表示画面上に解除ボタンを表示させ、前記表示画面上の解除ボタンが押されると、前記センサがOFFである事を確認した後、前記制動回路による駆動装置の制動維持を中止し、前記制御回路へ電源の供給を行ない駆動装置を駆動させるようにする。
(4)実施の形態では、制御回路及び制動回路を、駆動装置と連動して作動するフィルム移送機構部、フィルム折り込み機構部等により、包装部に張設したフィルムに下側から被包装物を突き上げて該被包装物の上面を前記フィルムで覆った後、フィルムの端部を前記被包装物の底部側に折り込んで包装を完了させる装置に用いているがこれに限らず、例えば、駆動装置と連動して作動するフィルム移送機構部が移送するフィルムを下地シートに載置された被包装物の上面に覆った後、上方より被包装物の四方をヒートプレートにより押圧し、被包装物の四方のフィルムと下地とを熱溶着させて被包装物を封入するヒートシール包装装置に用いても良い。
46…制動回路 47…停止開閉器(非常停止スイッチ)
48…ブレーキ制御スイッチ
Claims (3)
- 駆動装置と連動して作動するフィルム移送機構部等により、搬送されるフィルムを包装部に移送し、該移送されたフィルムにより被包装物の包装を完了させ、前記包装の停止と、停止の解除とを行う非常停止スイッチを備えた包装装置において
前記駆動装置としてステッピングモータを用い、その駆動装置を駆動させるパルス制御と、前記非常停止スイッチが操作されると電源の供給が断たれる制御回路と、前記駆動装置を制動維持させる制動回路とを設け、前記制動回路は、前記制御回路への電源が断たれると前記駆動装置を静止状態に励磁して制動状態を維持し、前記制御回路が前記駆動装置を駆動させるパルス制御が行われると、前記駆動装置の制動維持を中止することを特徴とする包装装置。 - 前記制動回路は、前記制御回路が行う前記駆動装置への制御が、所定のパルス信号の回数或いは周期を逸脱した時該制御回路の制御を中止し、当該駆動装置を静止状態に励磁し、制動状態を維持することを特徴とする請求項1記載の包装装置。
- 前記非常停止スイッチは、前記被包装物の包装停止の操作により前記制御回路への電源を断ち、前記停止解除操作により、前記制御回路への電源供給を開始することを特徴とする請求項1記載の包装装置。
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