JP5515679B2 - 基板のダイシング方法 - Google Patents

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本発明は半導体ウエハや脆性材料基板などの基板をダイシング装置でダイシングする方法に関するものである。
従来より、回路部などが形成された基板を個片に分割するため、ダイシング装置が用いられている。ダイシング装置は、図9に示すように、ダイシングテーブル10の上にダイサーシート11を介して基板12を固定し、テーブル10の上方にダイシングブレード13を配置し、ダイシングブレード13を回転させながら、ダイシングテーブル10をダイシングラインと平行移動させることで、ダイシングを行うものである。従来のダイシング方法は、基板12の一方端から他方端にかけてダイシングブレード13を個片サイズ wと同一幅で順送りしながら、平行にダイシングしている。しかしながら、脆性材料よりなる基板12においては、ダイシングブレード13を間にして左右の基板面積のバランスが崩れると、面積の小さい方の基板側面にダメージが集中し、クラックやチッピングの原因となる。
そこで、特許文献1には、半導体素子形成の終了した半導体ウエハをダイシングして個々のチップに分割する際に、最初にウエハの略中心線をダイシングし、次にダイシングした半片ウエハの中心線をダイシングする方法を繰り返すようにした、半導体ウエハのダイシング方法が開示されている。この先行技術では、半導体ウエハのチッピングやクラックの発生、ブレード破損を抑制するために、ブレード側面に加わる力を左右均等にしており、その手段としてダイシング時の左右のウエハ面積を均等にしている。したがって、ダイシング開始から面積均等ダイシングを行っている。
先行技術に示されたダイシング方法は、クラックやチッピングの抑制に有効であるが、ダイシング幅の大きい段階では、ダイサーシートに固定されている基板面積も大きいため、基板へのダメージが生じにくい。したがって、先行技術の方法は過剰品質になっている。
また、先行技術のダイシング方法では、基板の幅方向におけるダイシングブレードの動きがジグザグになると共に、ダイシングブレードの移動ピッチが多段階で変化する。特許文献1の図1では、9本のダイシングを行う例を示しているが、実際の基板ではこれより遙に多い本数のダイシングが必要となるため、ダイシングブレードの動きが非常に複雑になる。一般のダイシング装置においては、ダイシングピッチを設定できるチャンネル数に限りがある。先行技術の方法では、多くの種類のダイシング幅を要するため、チャンネル数も多く必要となり、ダイシング装置が高価となる。
特開平4−245663号公報
本発明の目的は、基板のチッピングやクラックの発生を抑制すると共に、基板の幅方向におけるダイシングブレードの動きを簡素化し、チャンネル数の少ないダイシング装置でも実施できる基板のダイシング方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、ダイサーシート上に保持された基板をダイシングブレードにより個片にダイシングするダイシング方法において、個片サイズの2n (nは正の整数)倍幅となるように、基板の一方端から他方端にかけて順次平行にダイシングして第1の分割片を得る第1の工程と、前記第1の工程で得られた第1の分割片をその幅方向中心線でダイシングして第2の分割片を得る第2の工程とを含み、前記第2の工程を前記第2の分割片が個片サイズと同一幅となるまで繰り返し、前記基板を個片サイズに2 k 等分するとき、前記nの値はn≦k−2であり、kは正の整数であることを特徴とする、基板のダイシング方法を提供する。
基板をダイシングする場合、ダイシング後の品質は、基板を固定しているダイサーシートの固定力と基板がブレードから受ける力(切削抵抗)とのバランスに左右される。この場合、ダイシング幅が個片サイズに近くなるにつれ、先行技術のような中心2分割(面積均等分割)するダイシング方法は非常に有効である。しかし、ダイシング幅がある程度広い段階では、ダイサーシートの固定力も充分に強く、先行技術のように初回から中心2分割(面積均等分割)とする必要性が低い。よって広いダイシング幅では中心2分割ではなく、順送りカットでも問題ないことに着目し、本発明を開発したものである。なお、本発明ではダイシングするときのダイシングブレードの移動ピッチをダイシングピッチと呼び、ダイシングした後の基板の幅をダイシング幅ということにする。
本発明においては、初回は個片サイズの2n (nは正の整数)倍幅となるように基板の一方端から他方端にかけて順次平行にダイシングする。nはチッピング等の不良発生を十分に回避できる値に設定する。個片サイズの2n 倍幅となるようにダイシングする理由は、ダイシング幅の広い段階では面積均等ダイシングを行わなくても、チッピングやクラックの発生を抑制できると共に、ダイシング幅の種類を少なくできるからである。2回目は、初回の半分の幅つまり個片サイズの2n-1 倍幅となるようにダイシングする。さらに3回目は、2回目の半分の幅つまり個片サイズの2n-2 倍幅となるようにダイシングする。2回目以降のダイシングは、面積均等ダイシングである。このダイシングを個片サイズと同一幅となるまで、n+1回繰り返すことにより、個片と同一幅の短冊状ワークを得ることができる。このように個片サイズに近くなるにつれて面積均等ダイシングを行うことで、チッピングやクラックの発生を抑制できる。初回のダイシングを個片サイズの2n 倍幅の順送りカットとすることで、ダイシング幅の種類をn+1種類に抑えることができる。よって、基板の幅方向におけるダイシングブレードの動きを簡素化でき、ダイシング幅を設定するチャンネル数を少なくでき、安価なダイシング装置で実施できる。
基板を個片サイズに2k 等分する場合、n≦k−2とするのがよい。例えば、基板を64(=26 )等分する場合には、nの値を4以下、つまり初回のダイシング幅を個片サイズの16倍(=24 )以下とするのがよく、基板を32(=25 )等分する場合には、nの値を3以下、つまり初回のダイシング幅を個片サイズの8倍(=23 )以下とするのがよい。
nの値は、個片サイズとダイサーシートの接着力との関係にもよるが、通常は3以下でよい。例えばn=3の場合、初回は個片サイズの8(=23 )倍幅となるように基板をダイシングし、2回目は個片サイズの4(=22 )倍幅、3回目は個片サイズの2(=21 )倍幅、4回目は個片サイズと同一幅(=20 )となるようにダイシングする。2回目以降のダイシングは面積均等ダイシングであるから、チッピングやクラックの発生を抑制できる。n=2の場合、初回は個片サイズの4(=22 )倍幅、2回目は個片サイズの2(=21 )倍幅、3回目は個片サイズと同一幅(=20 )となるようにダイシングすればよい。n=1の場合、初回は個片サイズの2倍幅、2回目は個片サイズと同一幅となるようにダイシングすればよい。
個片サイズより広い幅でダイシングする場合のダイシングスピードを、個片サイズと同一幅にダイシングする場合のダイシングスピードより速くするのが望ましい。広い幅でダイシングを行う場合に、狭い幅でダイシングを行う場合よりスピードを上げることにより、タクトタイムの短縮が可能になると共に、広い幅でダイシングを行う場合にはスピードを上げてもチッピングやクラックが発生しにくいからである。
個片が長辺と短辺とを有する長方形状である場合、基板を長辺方向にダイシングする一次ダイシングを先に行い、短辺方向にダイシングする二次ダイシングを後で行い、一次ダイシングにおいて本発明のダイシング方法を適用するのがよい。基板から長方形状の個片を分割する場合、基板を長辺方向にダイシングする一次ダイシングを先に行い、短辺方向にダイシングする二次ダイシングを後で行う方がチッピングが少ないからである。特に、長辺にそってダイシングを行う一次ダイシングに本発明方法を適用すれば、チッピング抑制とチャンネル数の削減という長所を両立できる。
以上のように、本発明のダイシング方法によれば、初回は個片サイズの2n 倍幅となるように基板の一方端から他方端にかけて順次平行にダイシングし、2回目以降は面積均等ダイシングを実施するので、チッピングやクラックの発生を抑制することができる。しかも、ダイシング幅の種類をn+1種類に抑えることができるので、ダイシング幅を設定するチャンネル数を少なくでき、安価なダイシング装置で実施できる。
本発明に係るダイシング方法の第1実施形態を示す図であり、(a)は基板の平面図、(b)は個片の平面図である。 図1に示すダイシング方法を実施した時のダイシングブレードの幅方向移動軌跡を示す図である。 従来のダイシング方法による分割例を示す基板の平面図である。 図3に示すダイシング方法を実施した時のダイシングブレードの幅方向移動軌跡を示す図である。 本発明に係るダイシング方法の第2実施形態を示す図である。 図5に示すダイシング方法を実施した時のダイシングブレードの幅方向移動軌跡を示す図である。 基板を32分割する場合のダイシングブレードの幅方向移動軌跡を示し、(a)は本発明の第3実施形態のダイシング方法、(b)は従来(特許文献1)のダイシング方法を示す。 基板を64分割する場合のダイシングブレードの幅方向移動軌跡を示し、(a)は本発明の第3実施形態のダイシング方法、(b)は従来(特許文献1)のダイシング方法を示す。 ダイシング装置の概略図である。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態のダイシング方法を示す基板1の平面図及び個片2の平面図である。この実施形態の基板1は四角形であり、基板1を幅方向に16等分する例を示す。基板1は図示しないダイシングテーブルの上にダイサーシートを介して保持されている。基板1には図示しない回路部がマトリックス状に形成されており、その境界部に設けられたダイシングライン(実線で示す)に沿って一次ダイシングした後、一次ダイシングと直交方向にダイシングライン(破線で示す) に沿って二次ダイシングすることによって、個片(チップ)2に分割される。Lは個片2の長さ、Wは個片2の幅であり、L>Wである。一次ダイシングを個片2の長辺方向に実施し、二次ダイシングを個片2の短辺方向に実施する。周知の通り、ダイシングはダイシングブレードが一定位置で回転しながらダイシングテーブルがダイシングラインと平行に移動することで実行され、ダイシングラインの変更はダイシングブレードが基板1の幅方向に移動することで実行される。
図1において、基板1の左側の番号1〜17はn=2における一次ダイシングのステップ番号を示し、基板1の上側の番号1〜11は二次ダイシングのステップ番号を示す。一次ダイシングの初回は、始端側から終端側に向かって個片サイズWの4倍(22 倍) 幅で順にダイシングする(ステップ1〜5)。なお、基板1の周囲には耳部1aが存在するので、初回のダイシングにおけるステップ1と5で耳部1aの切除を行う。耳部1aを切除するときは面積均等ダイシングでないが、チッピングやクラックはダイサーシートの固定力の弱い耳部に発生し、耳部以外の製品となる基板側には発生しない。2回目は、個片サイズWの2倍幅(21 倍) となるようにダイシングする(ステップ6〜9)。つまり、初回にダイシングされた基板の中心位置に沿って面積均等ダイシングを行う。3回目は個片サイズWと同一幅(20 倍) となるようにダイシングする(ステップ10〜17)。つまり、2回目にダイシングされた基板の中心位置に沿って面積均等ダイシングを行う。このようにダイシング幅の種類が、個片サイズWの4倍、2倍、1倍の3(=n+1)種類となる。
図2は、一次ダイシングにおけるダイシングブレードの幅方向移動軌跡を示したものであり、横軸として各ステップ1 〜17を、縦軸として基板1の幅方向位置を示す。図2に示すように、ダイシングブレードは、ステップ1〜5では4ピッチ間隔で順送りされ、ステップ6〜9では4ピッチ間隔で順送りされ、ステップ10〜17では2ピッチ間隔で順送りされる。このように基板1の幅方向におけるダイシングブレードの動きが簡素であり、移動量が少なくなる。図2の例では、幅方向の総移動量は69W(W:個片サイズ)となる。また、ダイシング幅が3種類であるため、それを設定するダイシングピッチのチャンネル数も3つにできる。
初回のダイシング(ステップ1〜5)では、ダイサーシートに固定されている基板1の接着面積が大きいため、一端側から他端側にかけて個片サイズの22 倍幅でダイシングしても、基板へのダメージが小さく、チッピングを抑制できる。一方、2回目以降のダイシング(ステップ6〜17)では、基板1の接着面積が小さくなるので、ブレードの左右両側の基板の面積が均等になるように中心位置をダイシングすることで、チッピングを抑制している。
なお、ダイシングスピード(ダイシングテーブルの移動速度)は、初回、2回目、3回目共に同一速度でもよいが、初回>2回目>3回目、又は初回=2回目>3回目となるように、ダイシングスピードを変化させてもよい。つまり、ステップ10〜17に比べて、ステップ1〜5及び/又は6〜9のダイシングスピードを速くしてもよい。この場合は、個片サイズより広い幅でダイシングする場合のダイシングスピードを、個片サイズと同一幅にダイシングする場合のダイシングスピードより速くすることで、タクトタイムの短縮が可能になる。
上述のように、ステップ1 〜17によって基板1を個片サイズWと同一幅となるまで一次ダイシングした後、図1に破線で示すように、直交方向に二次ダイシングすることで、個片2に分割することができる。二次ダイシングも一次ダイシングと同様の方法で実施してもよいが、図1では一端側から他端側に向かって個片サイズLと同一幅で順次平行にダイシングを行っている。個片2の形状が、図1の(b)で示すように長辺と短辺とを持つ長方形状である場合には、一次ダイシングを長辺方向で実施し、二次ダイシングを短辺方向で実施するのが望ましい。その理由は、二次ダイシングにおいては、各個片とダイサーシートとの接着面積が一次ダイシング時に比べて小さいので、ダイシング中に各個片に傾きが発生し易くなり、チッピングの発生率が高くなるが、二次ダイシングを短辺方向とすることで、各個片当たりのダイシング長さを短くし、チッピングの発生率を抑制できるからである。
ここで、第1実施形態との比較のために、特許文献1に開示された方法を用いて基板1を16等分する例を図3,図4に示す。図3では一次ダイシングの方法のみを示している。すなわち、図3に示すように、ステップ1では基板1の一方側の耳部1aを切除するために一端側でダイシングし、ステップ2では基板1の中心位置でダイシングし、ステップ3では基板1の他方側の耳部1aを切除するために他端側でダイシングする。次に、ステップ4では2分割された一方側の基板の中心位置でダイシングし、ステップ5では2分割された他方側の基板の中心位置でダイシングする。以後同様に、分割された基板の中心位置でダイシングするステップ6〜17を、個片サイズWと同一幅になるまで繰り返す。
図4は、図3におけるダイシングブレードの幅方向移動軌跡を示す。図4と図2とを比較すれば明らかなように、ステップ1〜5の動きが異なることが分かる。図4ではステップ1〜5の間でダイシングブレードがジグザグに移動しなければならず、しかもその動きは後続のステップ6〜17とも異なる。具体的には、ダイシング幅の種類が個片サイズWの8倍、4倍、2倍、1倍のように 4種類必要であり、移動ピッチを設定するためのチャンネルが4つ必要になる。これに対し、図2ではステップ1〜5の間でダイシングブレードは一方向にかつ一定ピッチで移動するだけであり、その動きもステップ6〜9と同じである。そのため、ダイシング幅の種類が個片サイズWの4倍、2倍、1倍のように3種類で済み、ダイシングブレードの移動ピッチを設定するためのチャンネル数も3つで済む。また、図4ではダイシングブレードの幅方向の総移動量は85W(W:個片サイズ)となるが、図2の例では69Wであり、移動に要する時間も短縮できる。
〔第2実施形態〕
図5は本発明の第2実施形態のダイシング方法を示す基板1の平面図、図6は各ステップ毎のダイシングブレードの幅方向移動軌跡を示す。図5では一次ダイシングの方法のみを示している。この実施形態も基板1を16等分する例であり、n=1の場合である。初回はステップ1 〜9 に示すように、基板1の始端側から終端側に向かって個片サイズWの2倍(21 倍) 幅で順にダイシングし、基板1を8等分する。2回目は、ステップ10〜17に示すように、個片サイズWと同一幅(20 倍) でダイシングし、初回にダイシングされた基板の中心位置に沿って面積均等ダイシングを行う。このようにダイシング幅の種類が2(=n+1)種類となる。
このダイシング方法では、ダイシングブレードが初回のステップ1 〜9 と2回目のステップ10〜17とで同じピッチ間隔で順送りされるので、図6に示すように、基板1の幅方向におけるダイシングブレードの動きがさらに簡素になり、移動量も少なくなる。図6の例では、幅方向の総移動量は45W(W:個片サイズ)となる。また、ダイシング幅が2種類であるため、それを設定するダイシング装置のチャンネル数を少なくできる。この実施形態においても、初回におけるダイシングスピードを、2回目におけるダイシングスピードより速くし、タクトタイムを短縮するようにしてもよい。
〔第3実施形態〕
図7は基板を32分割する場合のダイシングブレードの幅方向移動軌跡を示し、(a)は本発明の第3実施形態のダイシング方法、(b)は従来(特許文献1)のダイシング方法を示す。第3実施形態では、初回のダイシング幅を個片サイズの4倍幅としている。基板1の周囲には耳部が存在するので、第3実施形態ではステップ1と9(従来例ではステップ1と3)で耳部の切除を行う。
本発明の第3実施形態では、図7の(a)に示すように、初回は始端側から終端側に向かって個片サイズWの4倍(22 倍) 幅で順にダイシングする(ステップ1〜9)。2回目は、個片サイズWの2倍幅(21 倍) となるようにダイシングする(ステップ10〜17)。つまり、初回にダイシングされた基板の中心位置に沿って面積均等ダイシングを行う。3回目は個片サイズWと同一幅(20 倍) でダイシングする(ステップ18〜33)。つまり、2回目にダイシングされた基板の中心位置に沿って面積均等ダイシングを行う。この場合も、ダイシング幅の種類が3(=n+1)種類であり、チャンネル数が3個で済み、ダイシング装置の動きを規則的でかつ簡素にできることがわかる。ダイシングブレードの移動ピッチに着目すると、4ピッチ〜4ピッチ〜2ピッチのようにピッチの変更が少なく、ダイシングブレードの移動ピッチの設定が簡素になる。
一方、従来方法の場合には、図7の(b)に示すように、ダイシング開始から基板の中心位置でダイシングする必要があるため、ステップ1〜9の間で、ダイシングブレードがジグザグ移動する回数が多く、かつ複雑になる。具体的には、ダイシング幅の種類が個片サイズWの16倍、8倍、4倍、2倍、1倍のように5種類必要であり、移動ピッチを設定するためのチャンネルが5つ必要になる。
さらに、ダイシングブレードの幅方向の総移動量について比較すると、従来方法では総移動量は196W(W:個片サイズ)となるのに対し、第3実施形態では149Wになる。したがって、本発明では従来に比べて20%以上の移動量削減になり、それだけ作業時間を短縮できる。
〔第4実施形態〕
図8は基板を64分割する場合のダイシングブレードの幅方向移動軌跡を示し、(a)は本発明の第4実施形態のダイシング方法、(b)は従来(特許文献1)のダイシング方法を示す。第4実施形態では、初回のダイシング幅を個片サイズの22 倍幅としている。図8から明らかなように、第4実施形態では、従来方法に比べてダイシングブレードの動きが格段に簡素となり、移動ピッチの設定数も少ないことがわかる。このように、従来方法では分割数が増えるに従い、ダイシングブレードの幅方向の移動ピッチの設定数も多くなり、チャンネル数もそれだけ多く必要になるのに対し、本発明では、初回のダイシング幅(2n )を適切に設定することにより、分割数が増えても移動ピッチの設定数が増えず、チャンネル数を少なくできる。さらに、ダイシングブレードの幅方向の総移動量も少なくなり、作業時間をさらに短縮できる。
本発明が対象とする基板とは、半導体ウエハや単結晶ウエハのほか、セラミック基板やフェライト基板等の脆性材料基板であってもよく、ダイシング時にチッピングが発生しやすい基板であれば、材質は問わない。また、前記実施形態では、初回のダイシング幅が4倍幅の場合(第1,第3,第4実施形態)と2倍幅の場合(第2実施形態)とについて説明したが、8倍幅あるいはそれ以上の幅としてもよい。
1 基板
1a 耳部
2 個片

Claims (4)

  1. ダイサーシート上に保持された基板をダイシングブレードにより個片にダイシングするダイシング方法において、
    個片サイズの2n(nは正の整数)倍幅となるように、基板の一方端から他方端にかけて順次平行にダイシングして第1の分割片を得る第1の工程と、
    前記第1の工程で得られた第1の分割片をその幅方向中心線でダイシングして第2の分割片を得る第2の工程とを含み、
    前記第2の工程を前記第2の分割片が個片サイズと同一幅となるまで繰り返し、
    前記基板を個片サイズに2 k 等分するとき、前記nの値はn≦k−2であり、kは正の整数であることを特徴とする、基板のダイシング方法。
  2. 前記nは3以下であることを特徴とする、請求項1に記載の基板のダイシング方法。
  3. 前記個片サイズより広い幅でダイシングする場合のダイシングスピードを、前記個片サイズと同一幅にダイシングする場合のダイシングスピードより速くすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の基板のダイシング方法。
  4. 前記個片は長辺と短辺とを有する長方形状であり、
    前記基板を前記長辺方向にダイシングする一次ダイシングを先に行い、前記短辺方向にダイシングする二次ダイシングを後で行い、
    前記一次ダイシングにおいて請求項1乃至3のいずれかに記載のダイシング方法を実施することを特徴とする、基板のダイシング方法。
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