JP5514650B2 - 変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車などの車両に搭載される変速機に関する。
従来、自動車などの車両に搭載させる変速機は、入力軸及び出力軸に変速歯車列を構成する駆動歯車と被駆動歯車とが、常に噛合した状態を維持して配設されている。そして、変速機は、クラッチ機構により各変速歯車列を動力伝達状態と遮断状態とに切り換えることで、シフト動作を可能にした同期噛み合い式のものが一般的に知られている。
そして、変速機は、入力軸及び出力軸から各変速歯車列を構成する被駆動歯車の側面側、クラッチ機構を構成するボークリング側などに潤滑油を供給することで、クラッチ機構から各変速歯車列への円滑なシフト動作を可能にしている。
ところで、変速機は、クラッチ機構を構成するスリーブと変速歯車列を構成する被駆動歯車とを嵌合させることで、各変速歯車列を動力伝達状態と遮断状態とに切り換えてシフト動作を可能にするものであるが、図6に例示されるように、動力伝達状態時において、被駆動歯車とスリーブとが嵌合している部位(図6における嵌合部138。)に潤滑油を供給しにくいという実状があった。
このような実状において、例えば、変速歯車列のうち、高速歯車列に位置した状態で低速域から走行可能なディーゼル車では、高速歯車列での走行時間が長いため、この高速歯車列とスリーブとの嵌合部に潤滑油が供給されにくい状態が長時間続いてしまう。これにより、高速ギヤ列及びスリーブの破損、摩耗などがおこりやすいという実状があった。
そこで、各変速歯車列の被駆動歯車とスリーブとの嵌合部に潤滑油を供給するものとして、例えば、特許文献1には、同期機構全域への潤滑油の供給を可能にした手動変速機の潤滑構造が開示されている。
また、特許文献2には、変速用ギヤにこの変速用ギヤの内周面より径方向に貫通した貫通孔と、ギヤピースの内周面に形成されたスプラインの溝のうち複数に形成されたテーパー溝と、から構成される潤滑油の通路を設け、外径方向への強制的な流れを発生させることにより、同期接触面間への潤滑油の供給を可能にした手動変速機の潤滑装置が開示されている。
特開平8−312761号公報 特開平10−153221号公報
しかしながら、上記特許文献1及び2は、変速歯車列の被駆動歯車とスリーブとが嵌合する嵌合部に、常に、潤滑油が流れる構造となっている。すなわち、上記特許文献1及び2は、被駆動歯車の側面側、ボークリング側とともに、常に嵌合部に潤滑油が流れる構造となっているため、潤滑油の油量を必要以上に多くしなければならないという技術的課題がある。
本発明の目的は、上記従来の実状に鑑みて、連続走行時、すなわち、変速歯車列の被駆動歯車とクラッチ機構のスリーブとが嵌合する時にのみ、嵌合部に潤滑油を供給することで、少量の油量で嵌合部に潤滑油を供給することが可能な変速機を提供することにある。
このような課題を解決するため、本発明に係る変速機は、駆動源の動力が入力される入力軸と、上記駆動源の動力を出力する出力軸と、上記入力軸及び上記出力軸に設けられ、上記入力軸から上記出力軸への上記駆動源の動力伝達を可能にする複数の変速歯車列と、複数の上記変速歯車列のうち、一つの上記変速歯車列を動力伝達状態と遮断状態とに切り換え可能なクラッチ機構と、を少なくとも備え、上記変速歯車列を構成する被同期歯車に設けられ、上記遮断状態時に上記被同期歯車と上記クラッチ機構との嵌合部に潤滑油の供給を停止する第1の状態と、上記動力伝達状態時に上記嵌合部に潤滑油を供給する第2の状態と、に切り換え可能な潤滑供給手段を具備し、上記潤滑油供給手段は、上記嵌合部に上記潤滑油を供給するための潤滑油供給通路と、上記潤滑油供給通路に設けられ、上記クラッチ機構の動作に起因して上記潤滑油供給通路を開閉する潤滑油供給弁と、を具備して構成されている。
また、本発明に係る変速機の上記潤滑油供給弁は、上記クラッチ機構の動作に起因して上記潤滑油供給通路を開閉可能な本体部と、上記本体部の一部を構成する上記被同期歯車の外周面から突出する突出部とを有し、上記クラッチ動作に起因して、上記突出部が上記被同期歯車の内側に付き押されることで、上記本体部が上記潤滑油供給通路を開閉するように構成されている。
また、本発明に係る変速機の上記潤滑油供給通路は、互いに異なる内径をなして形成された第1及び第2の通路の境界に段差部を有し、上記クラッチ動作に起因して、上記潤滑油供給弁の突出部が上記被同期歯車の内側に付き押されるとともに、上記本体部が上記段差部から離接することで、上記潤滑油供給通路を開閉するように構成されている。
また、本発明に係る変速機の上記クラッチ機構には、上記動力伝達状態時に上記潤滑油供給弁の突出部に係合する切り欠き部が形成されている。
また、本発明に係る変速機の上記潤滑油供給手段は、上記潤滑油供給弁を上記被同期歯車の外周面側に付勢する付勢部材をさらに具備して構成されている。
また、本発明に係る変速機の上記入力軸及び出力軸は、上記変速歯車列、上記クラッチ機構、上記潤滑油供給通路に潤滑油を送り込む油路を有し、上記クラッチ機構の動作に起因した上記潤滑油供給弁の上記第1の状態時に上記変速歯車列及び上記クラッチ機構に上記潤滑油を供給するとともに、上記第2の状態時に上記変速歯車列及び上記クラッチ機構に加えて、上記潤滑油供給通路に上記潤滑油を供給するように構成されている。
本発明によれば、連続走行時、すなわち、変速ギヤ列とクラッチ機構とが嵌合するときにのみ、嵌合部に潤滑油を供給することで、少量の油量で嵌合部に潤滑油を供給することが可能な変速機を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る変速機の構成を模式的に示す側面図である。 本発明の一実施の形態に係る変速機の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施の形態に係る変速機の構成の第1の状態を模式的に示す拡大断面図である。 本発明の一実施の形態に係る変速機の構成の第2の状態を模式的に示す拡大断面図である。 図3Aにおける線I−I´を模式的に示す断面図である。 図3Bにおける線II−II´を模式的に示す断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る変速機の構成について、図3Bにおける線II−II´を模式的に示す断面図である。 従来の変速機の構成を模式的に示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、本実施の形態の変速機10の構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る変速機10の内部構成を模式的に示す側面図であり、図2は、本発明の一実施の形態に係る変速機10の内部構成を模式的に示す断面図である。
図1及び図2に例示されるように、本実施の形態の変速機10は、トランスミッションケース9内に収容され、互いに平行に配置された入力軸11及び出力軸12がトランスミッションケース9に回転可能に軸支されている。
入力軸11は、図示しないエンジン(動力源)のクランク軸に連結され、このクランク軸を介してエンジンの動力を入力可能にしている。また、出力軸12は、上述したように、入力軸11に平行に配置され、入力軸11からエンジンの動力を受けて、エンジンの動力を出力可能にしている。
本実施の形態の入力軸11及び出力軸12には、入力軸11から出力軸12へのエンジンの動力伝達を可能にする複数の変速歯車列が設けられている。この変速歯車列は、二つの歯車を有して構成され、この二つの歯車が互いに噛み合って配置され、何れか一方が入力軸11及び出力軸12の何れかに対し、相対回転可能に設けられている。また、他方が入力軸11及び出力軸12の何れかに対し、一体に設けられている。
具体的には、入力軸11には、第1速の駆動歯車14及び第2速の駆動歯車15が一体に相対回転不能に設けられている。また、入力軸11には、第3速の被駆動歯車16(被同期歯車)及び第5速の被駆動歯車18(被同期歯車)が相対回転可能に設けられている。
また、入力軸11には、この入力軸11に対し、同心上に配置された中間軸13が相対回転可能に設けられている。中間軸13には、第4速の被駆動歯車17(被同期歯車)が相対回転可能に設けられている。
一方、出力軸12には、第1速の駆動歯車14及び第2速の駆動歯車15のそれぞれに、常時、噛み合って第1速及び第2速の変速歯車列を構成する第1速の被駆動歯車24(被同期歯車)及び第2速の被駆動歯車25(被同期歯車)が相対回転可能に設けられている。
また、出力軸12には、第3速の被駆動歯車16及び第5速の被駆動歯車18のそれぞれに、常時、噛み合って第3速及び第5速の変速歯車列を構成する第3速の駆動歯車26及び第5速の駆動歯車28が一体に設けられている。
また、出力軸12には、第4速の被駆動歯車17に、常時、噛み合って第4速の変速歯車列を構成する第4速の駆動歯車27が一体に設けられている。
そして、入力軸11及び出力軸12には、各変速歯車列のうち、一つの変速歯車列を動力伝達状態と遮断状態とに切り換え可能な噛み合いクラッチ(クラッチ機構)が設けられている。本実施の形態では、入力軸11に二つの噛み合いクラッチが設けられ、出力軸12に一つの噛み合いクラッチが設けられている。
入力軸11に設けられた第2の噛み合いクラッチ32は、第5速の変速歯車列を動力伝達状態と遮断状態とに切り換えるためのものである。また、入力軸11に設けられた第3の噛み合いクラッチ33は、第3速及び第4速の変速歯車列の何れかに動力伝達状態と遮断状態とに切り換えるためのものである。
第2の噛み合いクラッチ32は、第3速の被駆動歯車16と第5速の被駆動歯車18との間に配置され、入力軸11に設けられている。すなわち、第2の噛み合いクラッチ32が第5速の変速歯車列側に作動すると、入力軸11の駆動に起因して、第5速の被駆動歯車18が回転する。そして、第5速の被駆動歯車18の回転に連動して第5速の駆動歯車28が回転し、入力軸11から出力軸12への動力伝達を可能にしている。
本実施の形態の第3の噛み合いクラッチ33は、第3速の被駆動歯車16と第4速の被駆動歯車17との間に配置され、入力軸11に設けられている。すなわち、第3の噛み合いクラッチ33が第3速の変速歯車列側に作動すると、入力軸11の駆動に起因して、第3速の被駆動歯車16が回転する。そして、第3速の被駆動歯車16の回転に連動して第3速の駆動歯車26が回転し、入力軸11から出力軸12への動力伝達を可能にしている。
また、第3の噛み合いクラッチ33が第4速の変速歯車列側に作動すると、入力軸11の駆動に起因して、第4速の被駆動歯車17が連動し、入力軸11から出力軸への動力伝達を可能にしている。
一方、出力軸12に設けられた第1の噛み合いクラッチ31は、第1速及び第2速の変速歯車列の何れかに動力伝達状態と遮断状態とに切り換えるためのものである。第1の噛み合いクラッチ31は、第1速の被駆動歯車24と第2速の被駆動歯車25との間に配置され、出力軸12に設けられている。
すなわち、第1の噛み合いクラッチ31は、第1速の変速歯車列側に作動すると、入力軸11の駆動に起因して、第1速の駆動歯車14が回転する。そして、第1速の駆動歯車14の回転に連動して第1速の被駆動歯車24が回転し、入力軸11から出力軸12への動力伝達を可能にしている。
また、第1の噛み合いクラッチ31が第2速の被駆動歯車25側に作動すると、入力軸11の駆動に起因して、第2速の駆動歯車15が回転する。そして、第2速駆動歯車15の回転に連動して第2速の被駆動歯車25が回転し、入力軸11から出力軸12への動力伝達を可能にしている。
このように、各変速歯車列への動力伝達状態と遮断状態との切り換え動作は、第1の噛み合いクラッチ31、第2の噛み合いクラッチ32及び第3の噛み合いクラッチ33により行われる。
本実施の形態において、これら第1の噛み合いクラッチ31、第2の噛み合いクラッチ32及び第3の噛み合いクラッチ33は、シンクロメッシュ機構により構成されている。以下、シンクロメッシュ機構の構成について、図3A及び図3Bを用いて説明する。図3Aは、本発明の一実施の形態に係る変速機10の構成の第1の状態を模式的に示す拡大断面図であり、図3Bは、本発明の一実施の形態に係る変速機10の構成の第2の状態を模式的に示す拡大断面図である。
なお、第1の噛み合いクラッチ31、第2の噛み合いクラッチ32及び第3の噛み合いクラッチ33は、上述したように、何れもシンクロメッシュ機構により構成されており、その構成は、同一又は相当するものである。したがって、図3A及び図3Bでは、第3の噛み合いクラッチ33に基づいて説明し、第1の噛み合いクラッチ31及び第2の噛み合いクラッチ32については、その説明を省略する。
図3Aに例示されるように、第3速の被駆動歯車16は、上述したように、入力軸11に相対回転可能に設けられている。具体的には、第3速の被駆動歯車16は、ニードルベアリング37を介して入力軸11に設けられている。
このように、第3速の被駆動歯車16は、入力軸11に第3速の被駆動歯車16がニードルベアリング37を介して設けられているため、上述したように、入力軸11に相対回転可能に設けられている。
そして、第3の噛み合いクラッチ33は、上述したように、シンクロメッシュ機構により構成されている。具体的には、第3の噛み合いクラッチ33は、入力軸11に取り付けられたクラッチハブ34と、このクラッチハブ34に軸方向に摺動可能に設けられたスリーブ36とを有して構成されている。
クラッチハブ34は、上述したように、入力軸11に取り付けられており、入力軸11とともに回転するように、入力軸11の外周面にスプライン嵌合されている。なお、クラッチハブ34の固定方法として、スプライン嵌合に限定されず、例えば、入力軸11の外周面に2面幅の溝を用いて固定しても良い。
そして、第3速の被駆動歯車16には、ギヤピース16aがスプライン嵌合されており、このギヤピース16aと第3速の被駆動歯車16とが一体となるように設けられている。一方、ギヤピース16aは、クラッチハブ34に嵌合していないため、クラッチハブ34に対して相対回転可能となるようになっている。
また、ギヤピース16aは、入力軸11の軸線に対して傾斜したテーパー面を外周面とするコーン部を備えて構成されている。このコーン部の外周側には、ボークリング35が嵌め合わされている。
ボークリング35は、ギヤピース16aとクラッチハブ34との回転を同期させるためのものであり、ギヤピース16aのコーン部に対向するテーパー面を内周面とするコーン部を有して構成されている。すなわち、ボークリング35のコーン部とギヤピース16aのコーン部とが互いに接触することにより、ボークリング35とギヤピース16aとの同期回転が可能になっている。
また、クラッチハブ34の外周面には、上述したように、スリーブ36がスプライン嵌合されている。スリーブ36は、クラッチハブ34を介して入力軸11に回転一体に組み付けられているとともに、入力軸11の軸線に沿う方向に摺動可能となっている。すなわち、クラッチハブ34はスリーブ36を入力軸11の軸線に沿う方向にスライド可能に保持している。
本実施の形態では、第3速の被駆動歯車16には、第3速の被駆動歯車16とスリーブ36との嵌合部38に潤滑油を供給する潤滑油供給手段が設けられている。この潤滑油供給手段は、第3速の被駆動歯車16の内部に形成され、嵌合部38に潤滑油を供給するための潤滑油供給通路43と、この潤滑油供給通路43の内部に往復動可能に設けられ、第3の噛み合いクラッチ33の動作に起因して潤滑油供給通路を開鎖する潤滑油供給弁41とを備えて構成されている。
以下、本実施の形態の潤滑油供給手段について、図3A、図3B、図4A及び図4Bを用いて説明する。図4Aは、図3Aにおける線I−I´を模式的に示す断面図であり、図4Bは、図3Bにおける線II−II´を模式的に示す断面図である。
図3A、図3B、図4A及び図4Bに例示されるように、第3速の被駆動歯車16には、上述したように、出力軸11から送り込まれた潤滑油を嵌合部38に潤滑させるための潤滑油供給通路43が形成されている。
この潤滑油供給通路43は、互いに異なる内径をなして形成され、潤滑油供給弁41を往復動可能に収容する第1の潤滑油供給通路43b(第1の通路)及び第2の潤滑油供給通路43a(第2の通路)を有して構成されている。
また、潤滑油供給通路43は、第1の潤滑油供給通路43b及び第2の潤滑油供給通路43aの境界に配置され、後述する潤滑油供給弁41の球体部41aに第3の噛み合いクラッチ33の動作に起因して離接可能に係合する段差部43cを有して構成されている。
そして、潤滑油供給通路43の内部には、上述したように、潤滑油供給弁41が配設されている。この潤滑油供給弁41は、第3速の被駆動歯車16の外周面から突出する突出部41cと、第3の噛み合いクラッチ33の動作に起因して潤滑油供給通路43を開鎖する球体部41aとを有して構成されている。
また、潤滑油供給弁41は、突出部41cと球体部41aとの間に配置され、第3の噛み合いクラッチ33の動作に起因して潤滑油供給通路43内を往復移動する円柱部41bを有して構成されている。
このように、本実施の形態の潤滑油供給弁41は、突出部41cと球体部41aとを繋ぐ円柱部41bを有して構成されているため、潤滑油供給弁41の軸と潤滑油供給通路43の軸とがほぼ同軸上で配することが可能になる。よって、潤滑油供給弁41の球体部41aを潤滑油供給通路43の軸上で往復移動させることができる。
本実施の形態において、潤滑油供給手段は、潤滑油供給弁41を第3速の被駆動歯車16の外周面側に付勢する付勢部材42を備えて構成されている。本実施の形態の付勢部材42は、バネを用いて構成されている。
通常、潤滑油供給弁41は、第3速の被駆動歯車16の回転動作により発生する遠心力により第3速の被駆動歯車16の外周面側に付勢されている。本実施の形態では、第3速の被駆動歯車16の回転動作により発生する遠心力の他に、付勢部材42により付勢されることで、潤滑油供給通路43をより確実に封止することができる。
また、潤滑油供給弁41は、第3速の被駆動歯車16の回転動作により発生する遠心力により第3速の被駆動歯車16の外周面側に付勢されているため、潤滑油供給弁41の突出部41cが第3速の被駆動歯車16の外周面より外側に突出した位置を維持している。
すなわち、図4Bに例示されるように、スリーブ33が第3速の被駆動歯車16に嵌合しているときには、スリーブ33により本体部41の半球体部41cが内側に付き押される。このように、半球体部41cが内側に付き押されることで、本体部41の球体部41aが段差部43cから離れ、これにより、潤滑油供給通路43が連通状態となる。そして、第3速の被駆動歯車16は、回転しているため、遠心力により外側に潤滑油が送り込まれ、嵌合部38に潤滑油が供給される。
よって、本実施の形態によれば、スリーブ36と第3速の被駆動歯車16との嵌合時にのみ、嵌合部38に潤滑油を供給することが可能になることで、潤滑油の消費量を抑えることができる。また、スリーブ36と第3速の被駆動歯車16とが嵌合していない時には、潤滑油供給通路43を遮断しているため、潤滑油通路である第3速の被駆動歯車16の側面側とボークリング35側に生じる負圧を軽減することが可能になり、効率よく潤滑油を供給することができる。
次に、本実施の形態の変速機10の動作について、図3A、図3B、図4A及び図4Bに用いて説明する。なお、図3A及び図3Bに示す矢印は、オイルの潤滑経路を示すものである。
図3A及び図4Aに例示されるように、通常、出力軸11から送り込まれた潤滑油は、第3速の被駆動歯車16の回転動作により発生する遠心力を利用して、ニードルベアリング37を介して、第3速の被駆動歯車16の側面側に供給される。
また、入力軸11から送り込まれた潤滑油は、第3速の被駆動歯車16の側面側の他に、クラッチハブ34の回転動作により発生する遠心力を利用して、クラッチハブ34を介してボークリング35側に供給される。
このとき、潤滑油供給通路43の内部に設けられた潤滑油供給弁41は、第3速の被駆動歯車16の回転動作により発生する遠心力を利用して、球体部41aが段差部43cに当接している。このため、通常、潤滑油供給通路43は、球体部41aにより閉鎖されている。
本実施の形態では、潤滑油供給弁41を第3速の被駆動歯車16の外周面側に付勢する付勢部材42が設けられている。このため、上述したような第3速の被駆動歯車16の回転動作により発生する遠心力の他に、付勢部材42により潤滑油供給弁41の球体部41aを段差部43cに押しつけることで、潤滑油供給通路43をより確実に封止することが可能になる。
このように、潤滑油供給通路43を封止することで、通常時には、潤滑油供給通路43からの潤滑油の漏洩を抑止することができる。これにより、通常時では、第3速の被駆動歯車16の側面側、ボークリング35側のみに潤滑油を供給することが可能になり、潤滑油量を減少することができる。
このとき、潤滑油供給通路43が開通している場合、第3速の被駆動歯車16の側面側及びボークリング35側に負圧がかかってしまう可能性があるが、上述したように、潤滑油供給通路43が封止されるため、第3速の被駆動歯車16の側面側及びボークリング35側への負圧を軽減することができる。よって、入力軸11から送り込まれる潤滑油を第3速の被駆動歯車16の側面側及びボークリング35側に効率よく供給することできる。
一方、図3B及び図4Bに例示されるように、第3の噛み合いクラッチ33のスリーブ36が第3速の被駆動歯車16に嵌合すると、スリーブ36の内周面に付き押されて潤滑油供給弁41が移動する。これにより、潤滑油供給通路43は、開通する。
これにより、入力軸11から送り込まれた潤滑油は、第3速の被駆動歯車16の側面側及びボークリング35側の他に、第3速の被駆動歯車16の回転動作により発生する遠心力を利用して、潤滑油供給通路43に送り込まれる。このように、第3速の被駆動歯車16及びスリーブ36の嵌合時にのみ、潤滑油供給通路43から潤滑油供給通路43の外周側、すなわち、嵌合部38に潤滑油を供給することが可能になる。
よって、本実施の形態の変速機10によれば、車両の連続走行時、すなわち、第3速の変速歯車列と第3の噛み合いクラッチ33とが嵌合する嵌合時にのみ、嵌合部38に潤滑油を供給することが可能になる。
これにより、本実施の形態の変速機10によれば、入力軸11に送り込まれる油量を少量にすることができる。また、スリーブ36と第3速の被駆動歯車16とが嵌合する嵌合時以外は、第3速の被駆動歯車16の側面側及びボークリング35側にのみ供給することができる。これにより、入力軸11に供給する油量を少量にすることができるとともに、第3速の被駆動歯車16の側面側及びボークリング35側の負圧を軽減することができるので、効率よく潤滑油を供給することができる。
(変形例)
本実施の形態の変形例について、図5を用いて説明する。図5は、図3Bにおける線II−II´を模式的に示す断面図である。本変形例では、上述の実施の形態1に対して、スリーブ56の内周面に切り欠き部54を設けた点が異なり、他の構成は、同様である。したがって、実施の形態1と同一又は相当する部分については、同様の符号を付してその説明を省略する。
本変形例において、スリーブ56の内周面には、上述したように、切り欠き部54が形成されている。この切り欠き部54は、第3速の被駆動歯車16とスリーブ56とが嵌合する際、潤滑油供給弁41の突出部41cに係合している。
このため、第3速の被駆動歯車16とスリーブ56とが嵌合するスリーブ56に位置決めを行うことが可能になる。また、切り欠き部54に突出部41cが係合しているため、スリーブ56の抜け止めを行うことができる。
9 トランスミッションケース
10 変速機
11 入力軸
12 出力軸
13 中間軸
14 第1速の駆動歯車
15 第2速の駆動歯車
16 第3速の被駆動歯車
17 第4速の被駆動歯車
18 第5速の被駆動歯車
24 第1速の被駆動歯車
25 第2速の被駆動歯車
26 第3速の駆動歯車
27 第4速の駆動歯車
28 第5速の駆動歯車
31 第1の噛み合いクラッチ
32 第2の噛み合いクラッチ
33 第3の噛み合いクラッチ
34 クラッチハブ
35 ボークリング
36 スリーブ
37 ニードルベアリング
38 嵌合部
40 潤滑油供給手段
41 潤滑油供給弁
42 付勢部材
43 潤滑油供給通路

Claims (6)

  1. 駆動源の動力が入力される入力軸と、
    前記駆動源の動力を出力する出力軸と、
    前記入力軸及び前記出力軸に設けられ、前記入力軸から前記出力軸への前記駆動源の動力伝達を可能にする複数の変速歯車列と、
    複数の前記変速歯車列のうち、一つの前記変速歯車列を動力伝達状態と遮断状態とに切り換え可能なクラッチ機構と、を少なくとも備えた変速機であって、
    前記変速歯車列を構成する被同期歯車に設けられ、前記遮断状態時に前記被同期歯車と前記クラッチ機構との嵌合部に潤滑油の供給を停止する第1の状態と、前記動力伝達状態時に前記嵌合部に潤滑油を供給する第2の状態と、に切り換え可能な潤滑供給手段を具備し、
    前記潤滑油供給手段は、前記嵌合部に前記潤滑油を供給するための潤滑油供給通路と、前記潤滑油供給通路に設けられ、前記クラッチ機構の動作に起因して前記潤滑油供給通路を開閉する潤滑油供給弁と、を具備すること、
    を特徴とする変速機。
  2. 前記潤滑油供給弁は、前記クラッチ機構の動作に起因して前記潤滑油供給通路を開閉可能な本体部と、前記本体部の一部を構成する前記被同期歯車の外周面から突出する突出部と、を有し、
    前記クラッチ機構の動作に起因して、前記突出部が前記被同期歯車の内側に付き押されることで、前記本体部が前記潤滑油供給通路を開閉すること、
    を特徴とする請求項1記載の変速機。
  3. 前記潤滑油供給通路は、互いに異なる内径をなして形成された第1及び第2の通路の境界に段差部を有し、
    前記クラッチ機構の動作に起因して、前記潤滑油供給弁の突出部が前記被同期歯車の内側に付き押されるとともに、前記本体部が前記段差部から離接することで、前記潤滑油供給通路を開閉すること、
    を特徴とする請求項2記載の変速機。
  4. 前記クラッチ機構には、前記動力伝達状態の時に前記潤滑油供給弁の突出部に係合する切り欠き部が形成されたこと、
    を特徴とする請求項2又は3に記載の変速機。
  5. 前記潤滑油供給手段は、前記潤滑油供給弁を前記被同期歯車の外周面側に付勢する付勢部材をさらに具備すること、
    を特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の変速機。
  6. 前記入力軸及び出力軸は、前記変速歯車列、前記クラッチ機構、前記潤滑油供給通路に潤滑油を送り込む油路を有し、
    前記クラッチ機構の動作に起因した前記潤滑油供給弁の前記第1の状態の時に前記変速歯車列及び前記クラッチ機構に前記潤滑油を供給するとともに、前記第2の状態の時に前記変速歯車列及び前記クラッチ機構に加えて、前記潤滑油供給通路に前記潤滑油を供給すること、
    ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の変速機。
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