JP2021071125A - 変速機の潤滑構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】シールリングの耐久性を向上すると共に、変速機の軸長を短くすること。【解決手段】変速機の潤滑構造は、変速機ケース内に収容された回転軸と、変速機ケースと回転軸の間に配置されたオイルガイドと、回転軸の外周面に形成された環状溝に取り付けられ、オイルガイドと回転軸との間から潤滑油の漏出を防止するシールリングと、を備え、回転軸は、内部に潤滑油を供給するための潤滑孔を有し、オイルガイドは、回転軸及びシールリングの外周を囲う環状に形成され、外周から内周に向かって貫通形成された第1油路を有し、シールリングは、回転軸の軸方向において、第1油路に重ならない位置に設けられ、回転軸の軸方向において、第1油路を挟んでシールリングの反対側にオイルガイドと回転軸との間で所定の隙間が形成されることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、変速機の潤滑構造に関する。
従来より車両用の自動変速機にあっては、性能や耐久性の向上のため、変速機構を構成する各種の回転要素にいかに潤滑油を供給するかが課題となっている。
例えば、以下に示す特許文献1では、変速機ケースとピニオンシャフトとの間に2つのシールリングを挟むように配置し、2つのシールリングの間から潤滑油が漏れないような対策がとられている。これにより、ピニオンシャフト内に潤滑油を確実に供給できるようにしている。
特許第4998185号公報
しかしながら、特許文献1では、潤滑油の圧力が上昇したときにシールリングの押し付け力が増加して摩耗が促進されてしまい、シールリングの耐久性が落ちてしまうおそれがあった。また、シールリングを2つ並べて取り付けるため、軸長が長くなってしまうという問題もあった。
本発明は係る点に鑑みてなされたものであり、シールリングの耐久性を向上すると共に、変速機の軸長を短くすることが可能な変速機の潤滑構造を提供することを目的の1つとする。
本発明の一態様の変速機の潤滑構造は、変速機ケース内に収容された回転軸と、前記変速機ケースと前記回転軸の間に配置されたオイルガイドと、前記回転軸の外周面に形成された環状溝に取り付けられ、前記オイルガイドと前記回転軸との間から潤滑油の漏出を防止するシールリングと、を備え、前記回転軸は、内部に潤滑油を供給するための潤滑孔を有し、前記オイルガイドは、前記回転軸及び前記シールリングの外周を囲う環状に形成され、外周から内周に向かって貫通形成された第1油路を有し、前記シールリングは、前記回転軸の軸方向において、前記第1油路に重ならない位置に設けられ、前記回転軸の軸方向において、前記第1油路を挟んで前記シールリングの反対側に前記オイルガイドと前記回転軸との間で所定の隙間が形成されることを特徴とする。
本発明によれば、シールリングの耐久性を向上すると共に、変速機の軸長を短くすることができる。
本実施の形態に係る変速機の断面図である。 図1の入力軸の軸受周辺の拡大図である。 本実施の形態に係る入力軸の軸方向から見た断面図である。 本実施の形態に係るオイルガイドの斜視図である。 本実施の形態に係るオイルガイド周辺の断面図である。 本実施の形態に係るオイルガイド周辺の他の断面図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、添付図面で示す各方向について、車両前方を矢印FR、車両後方を矢印RE、車両上方を矢印UP、車両下方を矢印LO、車両左方を矢印L、車両右方を矢印Rでそれぞれ表すことにする。また、以下の各図では、説明の便宜上、一部の構成を省略している。なお、本実施の形態に係る変速機は、いわゆるFR式の変速機を例にして説明するが、これに限定されず適宜変更が可能である。
図1及び図2を参照して、本実施の形態に係る変速機の概略構成について説明する。本実施の形態に係る変速機の断面図である。図2は、図1の入力軸の軸受周辺の拡大図である。
本実施の形態に係る変速機1は、上記したようにいわゆるFR式の変速機である。図1及び図2に示すように、変速機1には、前後に延びる入力軸の先端側にクラッチ装置2を介して動力源であるエンジン(不図示)が接続される。図1では、入力軸10の先端にクランク軸の回転力を伝達するためのトルクコンバータ(不図示)のタービン軸3が接続されている。
エンジンは、例えばガソリンエンジンであり、エンジンケース内にクランク軸(共に不図示)等の各種構成部品が収容されている。クランク軸の軸方向は、前後方向に向けられる。なお、エンジンは、ガソリンエンジンに限らず、例えばディーゼルエンジン等、他のタイプのエンジンであってもよい。
クラッチ装置2は、タービン軸3と一緒に回転するフライホイール20を備えている。フライホイール20の後方側には、クラッチディスク21が対向して配置されている。クラッチディスク21の後方側には、ダイヤフラムスプリング22の付勢力を受けてクラッチディスク21をフライホイール20側に付勢するプレッシャープレート23が配置されている。
ダイヤフラムスプリング22の中央部の後方側には、クラッチレリーズ装置24が配置されている。クラッチレリーズ装置24は、後述する変速機ケース4(筒状部42)に設けられている。筒状部42には、変速機1の入力軸10が前後方向に挿入される。入力軸10の外周部には、上述したクラッチディスク21が接続されている。入力軸10の前端部は、ベアリング30を介してフライホイール20の中央部に支持されている。
フライホイール20の外周近傍の後方側の側面には、クラッチカバー25が固定されている。クラッチカバー25は、ダイヤフラムスプリング22の周縁部近傍を支持する。ダイヤフラムスプリング22は、クラッチレリーズ装置24が作動していない初期状態において、周縁部の前方側側面でプレッシャープレート23をクラッチディスク21側に付勢している。
クラッチレリーズ装置24は、図示しない駆動機構により、ダイヤフラムスプリング22の中央近傍を前方側に押圧しない初期状態から、ダイヤフラムスプリング22の中央近傍を前方側に押圧する作動状態に摺動可能に構成される。ダイヤフラムスプリング22は、クラッチレリーズ装置24により押圧されていない状態で初期状態(図1に示す状態)となり、一定位置まで前方側に押圧された状態で作動状態となる。
クラッチレリーズ装置24がダイヤフラムスプリング22を押圧していない初期状態では、ダイヤフラムスプリング22によりプレッシャープレート23がクラッチディスク21側に付勢され、クラッチディスク21がフライホイール20に押し付けられる。これにより、クラッチディスク21がフライホイール20と一体回転する。この結果、エンジンの動力が、フライホイール20からクラッチディスク21を介して入力軸10に伝達される。
一方、クラッチレリーズ装置24がダイヤフラムスプリング22を押圧した作動状態では、ダイヤフラムスプリング22の変形により、プレッシャープレート23がクラッチディスク21側に付勢されなくなり、クラッチディスク21がフライホイール20から離間する。これにより、フライホイール20の回転が入力軸10に伝達されなくなる。この結果、入力軸10に対するエンジンの動力の伝達が遮断される。すなわち、本実施の形態に係るクラッチ装置2は、いわゆるノーマリークローズタイプのクラッチで構成される。
変速機1は、クラッチ装置2を介してエンジン(トルクコンバータ)の駆動力を車輪(不図示)に伝達する。変速機1は、例えば多段式の自動変速機で構成される。変速機1は、例えば減速比が異なるギヤの組み合わせにより変速を行う選択摺動式又は常時噛合式の変速機で構成される。すなわち、変速機は、ニュートラルを含む複数の変速ギヤ段を有してエンジンから入力された動力を変速して出力するものである。
具体的に変速機1は、クラッチ装置2側に設けられる入力軸10と、車輪側に設けられる出力軸(不図示)と、所定の変速段に応じた複数のギヤ列(不図示)と、を備えている。各ギヤ列は、変速段に応じた入力ギヤ及び出力ギヤを有している。変速機1は、クラッチ装置2を介してエンジンから入力軸10に伝達された駆動力を、所定のギヤ列を経由して変速した後に出力軸から車輪へ伝達する。変速機1は、複数のギヤ列を切り替えることで変速比を切り替えることが可能である。
また、変速機1は、複数のギヤ列を切り替える機構として、各ギヤ列間に配置される複数の同期装置11を備えている。同期装置11は、所定のギヤ列における動力伝達状態を切り替える機構である。同期装置11は、各ギヤ列に配置されるシフトスリーブ及びクラッチギヤ(共に不図示)を有している。同期装置11は、所定のシフトスリーブが軸方向にスライドして所定のクラッチギヤに噛み合うことで所定のギヤ列における動力伝達を実現する。このように構成される変速機1は、所定のシフトスリーブの歯をクラッチギヤに噛み合わせることで変速段を切り替える。
変速機1側において、入力軸10には、駆動ギヤ12が設けられており、駆動ギヤ12に従動ギヤ13が係合している。また、従動ギヤ13の同軸上には同期装置11が設けられている。
クラッチ装置2及び変速機1の周囲は、変速機ケース4によって囲われている。すなわち、クラッチ装置2及び変速機1は、変速機ケース4内に収容されている。変速機ケース4は、外壁部40と、変速機ケース4の内部空間を前後に仕切る隔壁部41と、入力軸10が挿入される筒状部42と、を有している。
外壁部40は、クラッチ装置2及び変速機1の周囲を覆って変速機ケース4の外形を規定する。隔壁部41は、外壁部40に連なり、変速機ケース4の内部空間をクラッチ装置2側と変速機1側とで仕切っている。筒状部42は、クラッチ装置2側と変速機1側との間で前後に延びる円筒形状を有している。入力軸10は、クラッチ装置2側において、筒状部42の内面に対して隙間を空けた状態で挿入されている。また、入力軸10は、変速機1側において、オイルシール5、オイルガイド6、及びベアリング7を介して支持されている。
オイルシール5、オイルガイド6、及びベアリング7は、筒状部42の内側に収容されている。これらの詳細構成は後述する。
次に、図3から図6を参照して、本実施の形態に係る変速機の潤滑構造について詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係る入力軸の軸方向から見た断面図であり、より具体的には図1のA−A線に沿って切断した断面図である。図4は、本実施の形態に係るオイルガイドの斜視図である。図5は、本実施の形態に係るオイルガイド周辺の断面図である。図6は、本実施の形態に係るオイルガイド周辺の他の断面図である。
図3に示すように、変速機ケース4は、隔壁部41に沿って外壁部40から筒状部42の内面に向かって連通する連通孔43を有している。連通孔43は、筒状部42内に配置されたオイルガイド6へ潤滑油を供給するための供給路の一部を構成する。
図2、図5、及び図6に示すように、筒状部42の内側で且つ入力軸10に外周には、前側から順にオイルシール5、オイルガイド6、及びベアリング7が配置されている。すなわち、オイルシール5、オイルガイド6、及びベアリング7は、筒状部42と入力軸10の間に配置されている。
入力軸10は、中空円筒形状を有し、内部に潤滑油を供給するための潤滑孔10aが形成されている。潤滑孔10aは、前後方向へ延びており、潤滑油の通路を形成する。また、入力軸10には、当該潤滑孔10aを外周面に連通する連通孔10b(図5、6参照)が形成されている。連通孔10bは、潤滑孔10aの内面と入力軸10の外周面とを連通するように径方向に延びた円形孔で構成される。また、入力軸10の外周面には、連通孔10bに対応する箇所に第1環状溝10cが形成されている。第1環状溝10cは、連通孔10bに連通している。これにより、潤滑孔10aと第1環状溝10cが連通された状態となる。更に入力軸10の外周面には、第1環状溝10cとは独立して、第2環状溝10dが形成されている。第2環状溝10dは、第1環状溝10cよりも軸方向前方に位置している。詳細は後述するが、第2環状溝10dには、シールリング15が取り付けられている。シールリング15は、例えばゴムで形成される。
オイルシール5は、リング形状を有し、筒状部42と入力軸10との隙間を埋めるように配置される。具体的にオイルシール5の内面は入力軸10の外周面に接触し、オイルシール5の外周面は筒状部42の内面に接触している。これにより、筒状部42内の潤滑油が変速機1側からクラッチ装置2側へ漏出することが防止されている。オイルシール5は、例えばゴムによって形成される。
ベアリング7は、アウターリング70とインナーリング71とを有し、入力軸10を回転可能に支持する。ベアリング7の前側の端面には、入力軸10に取り付けられた締結部材としてのサークリップ16が接触している。これにより、ベアリング7の軸方向の移動が規制されている。
オイルガイド6は、入力軸10の外周を覆うように円環状に形成されている。オイルガイド6は、上記したように筒状部42と入力軸10との間に配置されている。オイルガイド6の外周面は、筒状部42の内周面に接触している。一方、オイルガイド6の内周面は、入力軸10の外周面に対して離れており、所定の隙間Gを形成している。
また、オイルガイド6は、図4に示すように、外周面に環状溝60が形成されている。環状溝60には、外周から内週に向かって貫通形成された第1油路61が形成されている。第1油路61は、円形穴で構成され、オイルガイド6の周方向に等角度(90度)間隔で4つ形成されている。
また、オイルガイド6の後側の端面には、内周側が円形に凹んだ環状凹部62が形成されている。環状凹部62の端面には、反対側の面(前面)に向かって貫通形成された第2油路63が形成されている。第2油路63は、円形穴で構成され、オイルガイド6の周方向に等角度(90度)間隔で4つ形成されている。なお、第2油路63は、第1油路61と連通しないように、第1油路61に対して周方向に45度ずれた位置に設けられている。また、第1油路61及び第2油路63の形状及び個数は上記構成に限定されず、適宜変更化が可能である。
また、オイルガイド6の後側の端面には、環状凹部62よりも外周側で、かつ軸方向で後方に向かって突出する複数の凸部64と複数の凹部65が周方向に交互に並んで形成されている。これにより、オイルガイド6の後側の端面は、外周縁に沿って凸凹形状を成している。また、オイルガイド6は、例えば樹脂によって形成される。
このように構成されたオイルガイド6は、図2、図5、及び図6に示すように、入力軸10の軸方向において、オイルシール5とベアリング7との間に配置される。オイルガイド6は、第1環状溝10c、第2環状溝10d、及びサークリップ16の外周を囲うように配置される。このとき、第1環状溝10cと第1油路61が軸方向で重なるように配置されている。これにより、第1環状溝10cと第1油路61が連通された状態となる。また、第2環状溝10dにはシールリング15が係合しており、シールリング15の外周面は、オイルガイド6の内周面に当接している。これにより、オイルガイド6と入力軸10との間から潤滑油の漏出を防止することが可能である。
本実施の形態に係る変速機1の潤滑構造では、シールリング15が入力軸10の軸方向において、第1油路61に重ならない位置に設けられている。また、入力軸10の軸方向において、第1油路61を挟んでシールリング15の反対側(後側)にオイルガイド6と入力軸10との間で所定の隙間Gが形成されている。
この構成によれば、潤滑油が多量に供給され、第1油路61内の圧力が高くなったとしても、所定の隙間Gを介して潤滑油を逃すことで、シールリング15の押し付け力を防止し、シールリング15の摩耗を抑制して耐久性を向上することができる。また、単一のシールリング15でオイル漏れを防止できるため、シールリング15を2つ設ける場合に比べて軸長を短くすることができ、変速機1全体として小型化を図ることが可能である。
また、入力軸10の外周面に対向するオイルガイド6の内周面の内径は、適宜変更が可能である。オイルガイド6の内周面の内径を変更することで、所定の隙間Gを変更することができ、当該所定の隙間Gを通じた潤滑油のリーク量を調整することが可能である。すなわち、所定の隙間Gは、ある程度の潤滑油の漏出を許容する範囲で設定することが可能である。
また、本実施の形態では、入力軸10の軸方向において、第1油路61を挟んでシールリング15の反対側(後側)のオイルガイド6の端部に入力軸10を支持する軸受としてのベアリング7が配置されている。そして、変速機ケース4(筒状部42)、入力軸10、オイルガイド6、及びベアリング7で囲まれる空間により、所定の隙間Gに連通する第1オイル溜り部66が形成されている。
この構成によれば、所定の隙間Gから流出した潤滑油を第1オイル溜り部66で溜めることにより、当該潤滑油をベアリング7の潤滑に利用することが可能である。
また、本実施の形態では、入力軸10の軸方向において、第1油路61よりもシールリング15側のオイルガイド6の端部に変速機ケース4(筒状部42)と入力軸10とを封止するオイルシール5が配置されている。そして、変速機ケース4(筒状部42)、入力軸10、オイルガイド6、及びオイルシール5で囲まれる空間により、第2オイル溜り部67が形成されている。更にオイルガイド6は、第1オイル溜り部66と第2オイル溜り部67とを連通する第2油路63を有している。
この構成によれば、もし仮にシールリング15側から前方に潤滑油が漏れたとしても、第2オイル溜り部67で潤滑油が堰き止められ、更に第2油路63を介して当該潤滑油を後方の第1オイル溜り部66に戻すことができる。このため、入力軸10内に供給できずに漏れ出た潤滑油を効率的にベアリング7の潤滑に利用することが可能である。また、通常時に多少の潤滑が必要なオイルシール5へ第1オイル溜り部66から第2油路63を介して第2オイル溜り部67に戻して潤滑することも可能である。
また、本実施の形態において、オイルガイド6は、外周側で軸方向でベアリング7に向かって突出する凸部64を有している。また、ベアリング7は、入力軸10に取り付けられたサークリップ16によって軸方向の移動が規制されている。更にオイルガイド6は、変速機ケース4(筒状部42)に埋設されている。オイルガイド6は、凸部64にベアリング7の端面が当接ことで軸方向の移動が規制されている。また、サークリップ16は、軸方向で凸部64と重なる位置に設けられている。
この構成によれば、凸部64によって第1オイル溜り部66のスペースを確保することができる。また、サークリップ16と凸部64が軸方向で重なることで、入力軸10の軸長を短くすることができる。更に、サークリップ16によって、ベアリング7と入力軸10との間から潤滑油の漏出を防止でき、ベアリング7の摺動部に潤滑油を適切に供給することが可能である。
また、本実施の形態において、凸部64の内周端は、アウターリング70の内周とインナーリング71の外周との間に位置している。この構成によれば、凸部64が潤滑油のガイドとなって潤滑油を確実にベアリング7の摺動部(アウターリング70とインナーリング71との間)に供給することが可能である。
また、本実施の形態において、シールリング15は、変速機ケース4から入力軸10に潤滑油を供給するオイル通路の一部とするために設けられたものである。一方でオイルシール5は、変速機ケース4の外部に潤滑油をリーク(漏出)させないために設けられたものである。特にシールリング15は、入力軸10との摺動面の潤滑を良好にするため、にじむ程度に若干潤滑油をリークさせることが好ましい。
また、本実施の形態では、シールリング15を1つのみ配置するにあたり、オイルシール5側のシールリング15を残している。これは、オイルシール5側のシールリング15を取り払ってしまうと油圧の高い潤滑油がオイルシール5側に流れ込みそのシール性が失われてしまうおそれがあるためである。また、オイルガイド6の前後において、前側のシールリング15よりも後側の所定の隙間Gの方が潤滑油のリーク量を多くなるように調整している。
以上説明したように、本実施の形態によれば、シールリングの耐久性を向上すると共に、変速機の軸長を短くすることが可能である。
また、複数の実施形態及び変形例を説明したが、本発明の他の実施の形態として、上記実施の形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本発明の実施の形態は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。更には、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施形態をカバーしている。
以上説明したように、本発明は、シールリングの耐久性を向上すると共に、変速機の軸長を短くすることができるという効果を有し、特に、車両用の変速機の潤滑構造に有用である。
1 :変速機
2 :クラッチ装置
3 :タービン軸
4 :変速機ケース
5 :オイルシール
6 :オイルガイド
7 :ベアリング(軸受)
10 :入力軸(回転軸)
10a :潤滑孔
10b :連通孔
10c :第1環状溝
10d :第2環状溝
11 :同期装置
12 :駆動ギヤ
13 :従動ギヤ
15 :シールリング
16 :サークリップ(締結部材)
20 :フライホイール
21 :クラッチディスク
22 :ダイヤフラムスプリング
23 :プレッシャープレート
24 :クラッチレリーズ装置
25 :クラッチカバー
30 :ベアリング
40 :外壁部
41 :隔壁部
42 :筒状部
43 :連通孔
60 :環状溝
61 :第1油路
62 :環状凹部
63 :第2油路
64 :凸部
65 :凹部
66 :第1オイル溜り部
67 :第2オイル溜り部
70 :アウターリング
71 :インナーリング
G :所定の隙間

Claims (6)

  1. 変速機ケース内に収容された回転軸と、
    前記変速機ケースと前記回転軸の間に配置されたオイルガイドと、
    前記回転軸の外周面に形成された環状溝に取り付けられ、前記オイルガイドと前記回転軸との間から潤滑油の漏出を防止するシールリングと、を備え、
    前記回転軸は、内部に潤滑油を供給するための潤滑孔を有し、
    前記オイルガイドは、前記回転軸及び前記シールリングの外周を囲う環状に形成され、外周から内周に向かって貫通形成された第1油路を有し、
    前記シールリングは、前記回転軸の軸方向において、前記第1油路に重ならない位置に設けられ、
    前記回転軸の軸方向において、前記第1油路を挟んで前記シールリングの反対側に前記オイルガイドと前記回転軸との間で所定の隙間が形成されることを特徴とする変速機の潤滑構造。
  2. 前記回転軸の軸方向において、前記第1油路を挟んで前記シールリングの反対側の前記オイルガイドの端部に前記回転軸を支持する軸受が配置され、
    前記変速機ケース、前記回転軸、前記オイルガイド、及び前記軸受で囲まれる空間により、前記所定の隙間に連通する第1オイル溜り部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の変速機の潤滑構造。
  3. 前記回転軸の軸方向において、前記第1油路よりも前記シールリング側の前記オイルガイドの端部に前記変速機ケースと前記回転軸とを封止するオイルシールが配置され、
    前記変速機ケース、前記回転軸、前記オイルガイド、及び前記オイルシールで囲まれる空間により、第2オイル溜り部が形成され、
    前記オイルガイドは、前記第1オイル溜り部と前記第2オイル溜り部とを連通する第2油路を有することを特徴とする請求項2に記載の変速機の潤滑構造。
  4. 前記オイルガイドは、外周側で軸方向で前記軸受に向かって突出する凸部を有し、
    前記軸受は、前記回転軸に取り付けられた締結部材によって軸方向の移動が規制され、
    前記オイルガイドは、前記変速機ケースに埋設され、前記凸部に前記軸受の端面が当接ことで軸方向の移動が規制され、
    前記締結部材は、軸方向で前記凸部と重なる位置に設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の変速機の潤滑構造。
  5. 前記凸部の内周端は、前記軸受のアウターリングの内周と前記軸受のインナーリングの外周との間に位置していることを特徴とする請求項4に記載の変速機の潤滑構造。
  6. 前記回転軸の外周面に対向する前記オイルガイドの内周面の内径を変更することで、前記所定の隙間を変更することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の変速機の潤滑構造。
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JP2014169772A (ja) * 2013-03-05 2014-09-18 Honda Motor Co Ltd 変速機におけるベアリングの回り止め構造

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