JP5513030B2 - 冷却パイプおよび冷却ユニット - Google Patents
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Description
本発明は、先端が閉塞された筒状の冷却ブッシュに嵌合される外パイプと、該外パイプの半径方向内方に配置され、先端に開口する内パイプと、これら外パイプおよび内パイプを基端側において連結し、円筒面を有するとともに、該円筒面に長手軸方向に間隔をあけて開口する2つの開口部の一方から前記内パイプ内に連絡する第1の流路と、前記開口部の他方から前記外パイプと前記内パイプとの間の空間に連絡する第2の流路とが形成された連結部と、該連結部の前記円筒面を嵌合させる円筒内面を有し、前記円筒面にその軸線回りに回転可能に取り付けられ、外部の配管に接続するための2つの接続口が設けられた可動部材とを備え、前記円筒面または前記円筒内面の少なくとも一方に、前記開口部に対応する軸方向位置に全周にわたる周溝が設けられ、該周溝の軸方向両側において前記円筒面と前記円筒内面との隙間を密封するリング状のシール部材を備え、前記可動部材の前記円筒内面に内周溝が形成され、前記シール部材が、前記内周溝に収容される冷却パイプを採用する。
また、周溝の軸方向両側に設けられたシール部材により、円筒部材と円筒内面との隙間が密封されるので、連結部と可動部材との嵌合部からの冷却液の漏洩を防止することができる。
しかも、可動部材の円筒内面に内周溝が形成され、シール部材が内周溝に収容されるため、連結部を可動部材に取り付ける際に、シール部材の軸線方向への移動が防止される。このため、シール部材が可動部材に設けられた接続口に引っ掛かってしまうことを防止することができる。これにより、シール部材の損傷を防止して、連結部と可動部材との嵌合部からの冷却液の漏洩を防止することができる。
上記発明において、前記連結部の前記周溝のエッジ部にR加工を施してもよい。このようにすることで、連結部を可動部材の内部に挿入する際に、連結部の周溝のエッジ部により、シール部材が破損することを防止することができる。
このようにすることで、2つの接続口を相対回転させることにより、冷却液の往路配管が接続される向きと、冷却液の復路配管が接続される向きとを異なる向きとすることができる。これにより、各配管の取り回しの自由度を向上することができ、周囲のスペースの有効活用を図るとともに、接続口に外部の配管を取り付ける際の作業性をさらに向上することができる。
このようにすることで、接続口に冷却液ホースを迅速、且つ、容易に接続することができる。
本発明の冷却ユニットによれば、金型等の被冷却物に形成された冷却孔に冷却ブッシュを挿入し、該冷却ブッシュに冷却パイプを装着することで、冷却ユニットが被冷却物にセットされる。本発明の冷却ユニットによれば、上記の冷却パイプを備えているため、冷却ブッシュに冷却パイプを嵌合させた状態で、外部の配管が接続される向きを自由に変えることができる。これにより、外部の配管の取り回しの自由度を向上することができ、周囲のスペースの有効活用を図るとともに、接続口に外部の配管を取り付ける際の作業性を向上することができる。
本実施形態に係る冷却ユニットは、ダイカスト金型等に挿入される冷却ブッシュ(図示略)と、本実施形態に係る冷却パイプ1と、冷却パイプ1に冷却液を供給する冷却液供給装置(図示略)とを備えており、冷却ブッシュの内部に冷却液を流通させることにより、該被冷却物を冷却するものである。
冷却パイプ1は、図1(a)および図1(b)に示すように、外パイプ3と、外パイプ3の半径方向内方に配置された内パイプ5と、これら外パイプ3および内パイプ5を連結するとともに、冷却液ホース31,32が接続されるホース接続部材7とを主な構成要素として備えている。
図5に示すように、ケーシング120の円筒内面には、接続口125の開口部Dにおいてエッジが形成される。円筒部材110をケーシング120に軸方向に挿入すると、領域Cに示すように、ケーシング120の円筒内面により半径方向内方に付勢されて収縮する。そして、このように収縮していたシール部材142は、接続口125において円筒内面からの付勢力が解放され、領域Bに示すように、接続口125内に膨張する。このように膨張したシール部材142は、さらに円筒部材110をケーシング120に軸方向に挿入していくと、接続口125のエッジ部に引っ掛かることとなる。その結果、シール部材142が損傷してしまい、円筒部材110とケーシング120との嵌合部から冷却液が漏洩してしまうという不都合があった。
図1および図2に示すように、冷却液ホース31から送られてきた冷却液は、第1のケーシング21に設けられた接続口25から、円筒部材10の円筒面11と第1のケーシング21の円筒内面23との隙間に流入する。その後、冷却液は、この隙間を通って、円筒部材10に設けられた開口部12に流入し、円筒部材10に形成された第1の流路を通って内パイプ5内に流入する。その後、冷却液は、内パイプ5の内部を基端側から先端側に向かって流通して、内パイプ5先端の開口から冷却ブッシュ内に流出する。
このようにすることで、冷却液ホース31が接続される向きと、冷却液ホース32が接続される向きとを異なる向きとすることができる。これにより、各ホースの取り回しの自由度を向上することができ、周囲のスペースの有効活用を図るとともに、接続口25,26に外部の配管を取り付ける際の作業性をさらに向上することができる。
例えば、周溝15,16は、円筒部材10の円筒面11に設けられていることとして説明したが、円筒部材10とケーシング20との間に流路を形成できればよい。したがって、周溝15,16を、ケーシング20の円筒内面に設けることとしてもよく、あるいは円筒部材10の円筒面11とケーシング20の円筒内面の両方に設けることとしてもよい。
3 外パイプ
5 内パイプ
7 ホース接続部材
10 円筒部材(連結部)
11 円筒面
12,13 開口部
15,16 周溝
20 ケーシング(可動部材)
21 第1のケーシング
22 第2のケーシング
23,24 円筒内面
25,26 接続口
31,32 冷却液ホース
33,34 ワンタッチ継手
41,42,43,44 シール部材
45,46,47,48 内周溝
A エッジ部
Claims (5)
- 先端が閉塞された筒状の冷却ブッシュに嵌合される外パイプと、
該外パイプの半径方向内方に配置され、先端に開口する内パイプと、
これら外パイプおよび内パイプを基端側において連結し、円筒面を有するとともに、該円筒面に長手軸方向に間隔をあけて開口する2つの開口部の一方から前記内パイプ内に連絡する第1の流路と、前記開口部の他方から前記外パイプと前記内パイプとの間の空間に連絡する第2の流路とが形成された連結部と、
該連結部の前記円筒面を嵌合させる円筒内面を有し、前記円筒面にその軸線回りに回転可能に取り付けられ、外部の配管に接続するための2つの接続口が設けられた可動部材とを備え、
前記円筒面または前記円筒内面の少なくとも一方に、前記開口部に対応する軸方向位置に全周にわたる周溝が設けられ、
該周溝の軸方向両側において前記円筒面と前記円筒内面との隙間を密封するリング状のシール部材を備え、
前記可動部材の前記円筒内面に内周溝が形成され、
前記シール部材が、前記内周溝に収容される冷却パイプ。 - 前記連結部の前記周溝のエッジ部にR加工が施されている請求項1に記載の冷却パイプ。
- 前記可動部材が、前記2つの開口部に対応してそれぞれ相対回転可能に設けられている請求項1に記載の冷却パイプ。
- 前記接続口には、冷却液ホースを接続するためのワンタッチ継手が設けられている請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷却パイプ。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷却パイプと、
該冷却パイプに嵌合し、被冷却物に形成された冷却孔に挿入される先端が閉塞された円筒状の冷却ブッシュとを備える冷却ユニット。
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