JP5512091B2 - 高精細印刷用インキ組成物およびそれを用いた高精細パターンの形成方法 - Google Patents
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Description
前記印刷用インキ組成物が、I0種類の被膜形成成分(ここでI0は1以上の整数)、およびJ0種類の、20℃においての蒸気圧が10hPa以上600hPa以下である揮発性溶媒、またはK0種類の、20℃においての蒸気圧が10hPa未満である不揮発性溶媒(ここでJ0およびK0は0または1以上の整数であって、J0およびK0は同時に0ではない)を含んでなり、
i番目の被膜形成成分のHildebrand溶解パラメーターおよび組成物中の重量濃度をPr(i)およびWr(i)、
j番目の揮発性溶媒のHildebrand溶解パラメーターおよび組成物中の重量濃度をPv(j)およびWv(j)、
k番目の不揮発性溶媒のHildebrand溶解パラメーターおよび組成物中の重量濃度をPnv(k)およびWnv(k)、
としたとき、
前記インキ組成物が、被膜形成成分および溶媒を含んでなり、前記被膜形成成分の50%以上が、環状炭化水素基または環状炭化水素基を構成する炭素原子の少なくとも一つを酸素原子に置換した含酸素環状炭化水素基を含んでなる化合物であることを特徴とするものである。
撥インキ機能を施されることにより形成された画線部と、親インキ機能を施されたことにより形成された非画線部とを具備してなり、前記画線部のHildebrand溶解パラメーターがPpである印刷版を準備し、
I0種類の被膜形成成分(ここでI0は1以上の整数)、およびJ0種類の、20℃においての蒸気圧が10hPa以上600hPa以下である揮発性溶媒、またはK0種類の、20℃においての蒸気圧が10hPa未満である不揮発性溶媒(ここでJ0およびK0は0または1以上の整数であって、J0およびK0は同時に0ではない)を含んでなる印刷用インキ組成物であって、
i番目の被膜形成成分のHildebrand溶解パラメーターおよび組成物中の重量濃度をPr(i)およびWr(i)、
j番目の揮発性溶媒のHildebrand溶解パラメーターおよび組成物中の重量濃度をPv(j)およびWv(j)、
k番目の不揮発性溶媒のHildebrand溶解パラメーターおよび組成物中の重量濃度をPnv(k)およびWnv(k)、
としたとき、
前記画線部上に塗布されたインキを対象基材上に転写する
こと含んでなることを特徴とするものである。
本発明による印刷用インキ組成物は、それに含まれる被膜形成成分および溶媒が有する溶解性パラメーターと、印刷版(画像形成版ということもある)の画線部、すなわち撥インキ機能を保護超された部分の溶解性パラメーターとが特定の関係を満たすものである。
(1)非特許文献1に掲載されたSP値
(2)ダウ・ケミカル・カンパニーのデータベースCHEMCOMPに掲載されたSP値
(3)Kreveren & Hoftyzerの推算法により求められたSP値(非特許文献2)
(4)Fedorsの推算法により求められたSP値(特許文献6、非特許文献2)
(5)物性値からの算出
ここで、物性値からの算出については、特許文献7に記載された濁点法が、非特許文献3には溶解性パラメーターが既知である溶媒を使用し、試料の溶解状態から実測する方法が記載されている。
本発明による印刷用インキ組成物は、被膜形成成分と溶媒とを含んでなるものである。ここで溶媒は、20℃における蒸気圧が10hPa以上600hPa以下の揮発性溶媒と、20℃における蒸気圧が10hPa未満の不揮発性溶媒とに分類できるが、そのいずれであっても、また混合物であってもよい。そして、被膜形成成分、揮発性溶媒、および不揮発性溶媒は、それぞれ2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
i番目の被膜形成成分のSP値および組成物中の重量濃度をPr(i)およびWr(i)、
j番目の揮発性溶媒のSP値および組成物中の重量濃度をPv(j)およびWv(j)、
k番目の不揮発性溶媒のSP値および組成物中の重量濃度をPnv(k)およびWnv(k)、
としたとき、
本発明における印刷用インキ組成物は、印刷版に塗布され、印刷版上の画線部に塗布された印刷用インキ組成物が他の基材に転写されることにより印刷物、すなわちパターンを形成するものである。ここで印刷版は、撥インキ機能を施されることにより形成された画線部と、親インキ機能を施されたことにより形成された非画線部とを具備してなるものである。すなわち、印刷用インキ組成物に対する親和性の差を利用して、インキ組成物の転写を制御する。
本発明においては、前記した式(1)および(2)を満たすように選択された被膜形成成分が用いられる。ここで、被膜形成成分は、印刷により媒体等に塗布または転写されることにより媒体等の表面に被膜を形成するものであり、印刷版の画線部のSP値および溶媒のSP値により制限されるが、一般的にはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエチレン樹脂などの合成樹脂、ロジン樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、またはカシュー変性フェノール樹脂などの天然樹脂など、幅広く一般的な樹脂を用いることができる。また、必要に応じて、これらの樹脂を構成するモノマーに相当するものを用いることもできる。これらのうち、被膜形成成分が、環状炭化水素基、または環状炭化水素基を構成する炭素原子の少なくとも一つを酸素原子に置換した含酸素環状炭化水素基を含んでなるものであることが好ましい。さらには、被膜形成成分が、ロジン樹脂(SP値=20.3J1/2・cm−3/2)、ジシクロペンタジエン樹脂(SP値=20.0J1/2・cm−3/2)、フラン樹脂、あるいは環状炭化水素基または環状炭化水素基を構成する炭素原子を酸素原子に置換した含酸素環状炭化水素基を含むアクリレート樹脂(SP値=24.1J1/2・cm−3/2)またはメタクリレート樹脂、例えばシクロヘキシルアクリレートまたはシクロヘキシルメタクリレート、であることが好ましく、ロジン樹脂であることが最も好ましい。例えばロジン樹脂の主成分であるアビエチン酸(SP値20.3J1/2・cm−3/2)は前記したジメチルシリコーン樹脂が画線部として用いられた印刷版に最適な被膜形成成分である。
(1)アビエチン酸誘導体、およびそれを含む樹脂(ロジン樹脂)
アビエチン酸誘導体、例えば
(2)ジシクロペンタジエン樹脂
下式;
で示される樹脂、例えばポリシクロペンタジエン、ならびにポリシクロペンタジエンと酢酸ビニルとの共重合体、ポリシクロペンタジエンとアクリル酸との共重合体、ポリシクロペンタジエンと酢酸ビニルとの共重合体、ポリシクロペンタジエンと無水マレイン酸との共重合体、ポリシクロペンタジエンとマレイン酸との共重合体、ポリシクロペンタジエンとマレイン酸エステルとの共重合体、およびポリシクロペンタジエンとフェノールとの共重合体、
(3)フラン樹脂
フラン環を含む樹脂、例えば
(4)環状炭化水素基または環状炭化水素基を構成する炭素原子を酸素原子に置換した含酸素環状炭化水素基を含んでなるアクリレート樹脂またはメタクリレート樹脂
例えば、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘプチルメタクリレート、アダマンチルメタクリレートなどをモノマー成分として含むポリマー。
本発明による印刷用インキ組成物は、前記した被膜形成成分の他に溶媒を含んでなる。この溶媒は、前記被膜形成成分を溶解させてインキ組成物を均一にさせる機能、インキ組成物全体のSP値を適切に調整し、印刷版全体に均一に塗布することを可能とする機能、インキ組成物の粘度を適切に調整する機能などを併せ持つ。このような溶媒としては有機溶媒並びに無機溶媒があるが、種類が豊富であり、目的に応じて選択が可能であるため、有機溶媒であることが好ましい。このような有機溶媒として、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、エステル類、カルボン酸類、有機シリコーンオイル、ハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。これらは必要に応じて2種類以上を混合して用いることもできる。なお、これらのうちケトン類は塗布性が悪くなる傾向にあるため、使用に際しては注意が必要であり、溶媒としてケトン類を用いないことが好ましい。
本発明による印刷用インキ組成物は、微粒子をさらに含んでなることができる。このような微粒子を用いることにより、被膜形成成分を複数混合した場合と同様な効果を得ることができることがある。
本発明の組成物は界面活性剤をさらに含有してもよい。界面活性剤の含有量は特に限定されないが、一般に版への塗布方法によって含有量が調整される。例えばスピンコートであれば、被膜形成成分に対して100〜5000ppm、スリットコートであれば2000〜20000ppm加えることが好ましい。これら指定範囲より少なすぎると塗布後の被膜にムラが生じ、多すぎると版の外周に盛り上がりが生じてしまうので、好ましくない。なお、界面活性剤には各種のものがあるが、本発明においては、フッ素系の界面活性剤が好ましく、フッ素含有シリコーン系界面活性剤が特に好ましい。このような界面活性剤としては、大日本インキ化学工業株式会社製メガファックR−100(商品名)などが市販されている。
本発明による印刷用インキ組成物は、必要に応じて架橋剤、あるいは光または熱活性触媒(光酸発生剤、熱酸発生剤、光塩基発生剤、熱塩基発生剤、光ラジカル発生剤、熱ラジカル発生剤)を含有していても良い。これらは印刷過程において利用する重合反応や架橋反応に応じて選択される。
従来は、基板全面に球系ビーズを散布し、それによりスペーサを形成させていた。しかし、そのような方法では、開口率が下がり、バックライトの光が十分に前面に透過せず、コントラストが低くなってしまう欠点があった。
本発明による印刷用インキ組成物は、撥インキ機能を施されることにより形成された画線部と、親インキ機能を施されたことにより形成された非画線部とを具備してなる印刷版を用い、前記印刷版の全面に印刷用インキ組成物を塗布し、前記画線部上に塗布された印刷用インキ組成物を対象基材上に転写することを含む印刷法に用いられる。このようなブランケットを用いる印刷法は剥離印刷法と呼ばれることもある。
アクリル樹脂(新中村化学工業株式会社製NKオリゴEA−6340(SP値:24.1J1/2・cm−3/2))10重量部、不揮発性溶媒としてブチルカルビトールアセテート(以下、BCAということがある)(20℃における蒸気圧0.01hPa、SP値18.2J1/2・cm−3/2)10重量部、揮発性溶媒として酢酸n−ブチル(20℃における蒸気圧10hPa、SP値:17.4J1/2・cm−3/2)を80重量部加え、スターラーで1時間攪拌し、さらに、ポアサイズ1μmφのポリプロピレンフィルターによりろ過して、印刷用インキ組成物1を得た。
実施例1に対して、アクリル樹脂の代わりにアビエチン酸(関東化学株式会社製アビエチン酸、SP値:20.3J1/2・cm−3/2)を用い、さらに不揮発性溶媒をジプロピレングリコールメチルエーテル(以下、DPmということがある)(20℃における蒸気圧0.08hPa、SP値:20.0J1/2・cm−3/2)、BCA、またはジエチレングリコールジブチルエーテル(以下、DEGDBということがある)(20℃における蒸気圧0.01hPa、SP値:17.1J1/2・cm−3/2)に変更してインキ組成物1A、1Bおよび1Cを調製した。
アビエチン酸(関東化学株式会社製アビエチン酸、SP値:20.3J1/2・cm−3/2)を9重量部、不揮発性溶媒としてn−ドデカン(20℃における蒸気圧1.3hPa、SP値:16.1J1/2・cm−3/2)10重量部、微粒子としてフュームドシリカ(カボット・コーポレーション製CAB−O−SIL TG−815F(商品名))を1重量部、揮発性溶媒として、n−ヘキサン(20℃における蒸気圧170hPa、SP値:14.9J1/2・cm−3/2)30重量部、酢酸n−ブチル(20℃における蒸気圧10hPa、SP値:17.4J1/2・cm−3/2)を50重量部加え、スターラーで1時間攪拌した。この液をそのままビーズミル器に入れ、微粒子を分散させた。分散後、ポアサイズ1μmφのポリプロピレンフィルターによりろ過し、印刷用インキ組成物2を得た。この組成物を粒度分布測定装置(株式会社島津製作所製SALD−7000(商品名))によって、微粒子の平均粒径が80nmであることを確認した。
なお、ここで画線部のSP値は14.8J1/2・cm−3/2であり、Xは3.3J1/2・cm−3/2、Yは2.0J1/2・cm−3/2であった。
実施例2に記載の印刷用インキ組成物2に活性剤としてシリコーン長鎖アルキル変性系界面活性剤(信越化学工業株式会社製KF−412(商品名))を0.2重量部さらに加え、印刷用インキ組成物3を得た。
なお、ここで画線部のSP値は14.8J1/2・cm−3/2であった。この印刷用インキ組成物3は、印刷用インキ組成物2に対して、界面活性剤を添加しているが、その添加量はわずかであるため、XおよびYはほとんど変動せず、Xは3.3J1/2・cm−3/2、Yは2.0J1/2・cm−3/2であった。
実施例2に記載の印刷用インキ組成物2に活性剤としてフッ素系界面活性剤(大日本インキ化学工業株式会社製メガファックR−100(商品名))を0.2重量部さらに加え、印刷用インキ組成物4を得た。
なお、ここで画線部のSP値は14.8J1/2・cm−3/2であった。この印刷用インキ組成物3は、印刷用インキ組成物2に対して、界面活性剤を添加しているが、その添加量はわずかであるため、XおよびYはほとんど変動せず、Xは3.3J1/2・cm−3/2、Yは2.0J1/2・cm−3/2であった。
アビエチン酸(関東化学株式会社製アビエチン酸、SP値:20.3J1/2・cm−3/2)を5重量部、不揮発性溶媒としてn−ドデカン(20℃における蒸気圧1.3hPa、SP値:16.1J1/2・cm−3/2)5重量部、微粒子としてチタンブラック(株式会社ジェムコ製)を10重量部、揮発性溶媒として、n−ヘキサン(20℃における蒸気圧170hPa、SP値:14.9J1/2・cm−3/2)30重量部、酢酸n−ブチル(20℃における蒸気圧10hPa、SP値:17.4J1/2・cm−3/2)を50重量部加え、スターラーで1時間攪拌した。この液をそのままビーズミル器に入れ、微粒子を分散させた。分散後、ポアサイズ1μmφのポリプロピレンフィルターによりろ過し、印刷用インキ組成物5を得た。
なお、ここで画線部のSP値は14.8J1/2・cm−3/2であり、Xは3.4J1/2・cm−3/2、Yは1.9J1/2・cm−3/2であった。
m−クレゾール/p−クレゾールを6:4の割合で配合して合成した、分子量約6000のクレゾール型ノボラック樹脂を調製した。また、感光剤としてテトラヒドロキシベンゾフェノンの4つの水酸基に2.5個のジナフトキノンジアジドが結合したものを用意した。このクレゾール型ノボラック樹脂20重量部に対して、感光剤を5重量部、シリコーン系界面活性剤(KF−54(商品名、信越化学工業株式会社製)0.01重量部、およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート74.99重量部を配合して得られた混合物を、ポリプロピレンフィルター(ポアサイズ0.2μm)で濾過することでポジ型フォトレジストを得た。
ジシクロペンタジエン樹脂(日本ゼオン株式会社製Quintone1325(商品名)、SP値:20.0J1/2・cm−3/2)を10重量部、不揮発性溶媒としてn−ドデカン(20℃における蒸気圧1.3hPa、SP値:16.1J1/2・cm−3/2)10重量部、揮発性溶媒として、n−ヘキサン(20℃における蒸気圧170hPa、SP値:14.9J1/2・cm−3/2)80重量部加え、スターラーで1時間攪拌した。この液をポアサイズ1μmφのポリプロピレンフィルターによりろ過し、印刷用インキ組成物6を得た。
なお、ここで画線部のSP値は14.8J1/2・cm−3/2であり、Xは3.4J1/2・cm−3/2、Yは0.8J1/2・cm−3/2であった。
アビエチン酸(関東化学株式会社製アビエチン酸、SP値:20.3J1/2・cm−3/2)を8重量部、不揮発性溶媒としてリノール酸エチル(20℃における蒸気圧0.1hPa未満、SP値:17.7J1/2・cm−3/2)10重量部、架橋剤としてアルコキシメチル化ベンゾグアナミン(メラミン誘導体)1重量部、微粒子としてフュームドシリカ(カボット・コーポレーション製CAB−O−SIL TG−815F(商品名))を1重量部、揮発性溶媒として、n−ヘキサン(20℃における蒸気圧170hPa、SP値:14.9J1/2・cm−3/2)30重量部、酢酸n−ブチル(20℃における蒸気圧10hPa、SP値:17.4J1/2・cm−3/2)を50重量部加え、スターラーで1時間攪拌した。この液をそのままビーズミル器に入れ、微粒子を分散させた。分散後、ポアサイズ1μmφのポリプロピレンフィルターによりろ過し、印刷用インキ組成物7を得た。この組成物を粒度分布測定装置(株式会社島津製作所製SALD−7000(商品名))によって、微粒子の平均粒径が80nmであることを確認した。
なお、ここで画線部のSP値は14.8J1/2・cm−3/2であり、Xは4.1J1/2・cm−3/2、Yは2.1J1/2・cm−3/2であった。
ロジン樹脂(荒川化学工業株式会社製CP−140(商品名)、SP値:20.3J1/2・cm−3/2)を9.8重量部、不揮発性溶媒としてリノール酸エチル(20℃における蒸気圧10Pa未満、SP値:17.7J1/2・cm−3/2)10重量部、揮発性溶媒として、ハイドロフルオロエーテル(住友スリーエムウ株式会社製HFE−730(商品名)、20℃における蒸気圧60hPa、SP値:12.7J1/2・cm−3/2)32重量部、n−ヘキサン(20℃における蒸気圧170hPa、SP値:14.9J1/2・cm−3/2)を48重量部、界面活性剤としてフッ素系界面活性剤(大日本インキ化学工業株式会社製メガファックR−100(商品名))を0.2重量部加え、スターラーで1時間攪拌した。この液をそのままビーズミル器に入れ、微粒子を分散させた。分散後、ポアサイズ1μmφのポリプロピレンフィルターによりろ過し、印刷用インキ組成物8を得た。
実施例4の印刷用インキ組成物5のロジン樹脂を平均分子量Mwが6000のm/p−クレゾール型ノボラック樹脂(SP値:26.0J1/2・cm−3/2)、不揮発溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(蒸気圧:5hPa、SP値:19.3J1/2・cm−3/2)に変え、実施例1と同様な方法で印刷用インキ組成物6を作成した。
なお、ここで画線部のSP値は14.8J1/2・cm−3/2であり、Xは7.9J1/2・cm−3/2、Yは2.9J1/2・cm−3/2であった。
実施例4の印刷用インキ組成物5のうち、揮発性溶媒を酢酸n−ブチルから乳酸−エチル(20℃における蒸気圧3.6hPa、SP値:21.7J1/2・cm−3/2)に置換え、実施例1と同様の方法で印刷用インキ組成物7を作成した。
これを用いて実施例1と同様の版に印刷用インキ組成物を塗布し、30秒間自然乾燥したが、得られた被膜には0.5mm以上のピンホールが全面に多数確認し、使用できなかった。
なお、ここで画線部のSP値は14.8J1/2・cm−3/2であり、Xは3.4J1/2・cm−3/2、Yは4.2J1/2・cm−3/2であった。
Claims (14)
- 撥インキ機能を施されることにより形成された画線部と、親インキ機能を施されたことにより形成された非画線部とを具備してなり、前記画線部のHildebrand溶解パラメーターがPpである印刷版を用い、前記印刷版の全面に印刷用インキ組成物を塗布し、前記画線部上に塗布された印刷用インキ組成物を対象基材上に転写することを含んでなる印刷法に使用される印刷用インキ組成物であって、
前記印刷用インキ組成物が、
I0種類の、ロジン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、フラン樹脂、ならびに環状炭化水素基または環状炭化水素基を構成する炭素原子を酸素原子に置換した含酸素環状炭化水素基を含んでなるアクリレート樹脂またはメタクリレート樹脂からなる群から選択される、被膜形成成分(ここでI0は1以上の整数)、
J0種類の、20℃においての蒸気圧が10hPa以上600hPa以下である揮発性溶媒、および
K0種類の、20℃においての蒸気圧が10hPa未満である不揮発性溶媒(ここでJ0およびK0 は1以上の整数である)を含んでなり、
20℃における、前記揮発性溶媒と前記不揮発性溶媒との蒸気圧の差が2.5hPa以上であり、
i番目の被膜形成成分のHildebrand溶解パラメーターおよび組成物中の重量濃度をPr(i)およびWr(i)、
j番目の揮発性溶媒のHildebrand溶解パラメーターおよび組成物中の重量濃度をPv(j)およびWv(j)、
k番目の不揮発性溶媒のHildebrand溶解パラメーターおよび組成物中の重量濃度をPnv(k)およびWnv(k)、
としたとき、
- 前記被膜形成成分が、ロジン樹脂、またはジシクロペンタジエン樹脂である、請求項1に記載の印刷用インキ組成物。
- 前記ロジン樹脂がアビエチン酸誘導体である、請求項2に記載の印刷用インキ組成物。
- 前記印刷用インキ組成物が、揮発性溶媒と不揮発性溶媒との両方を含んでなり、それらの20℃における蒸気圧の差が5hPa以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷用インキ組成物。
- フィラーをさらに含んでなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷用インキ組成物。
- 界面活性剤をさらに含んでなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の印刷用インキ組成物。
- ビーズスペーサをさらに含んでなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の印刷用インキ組成物。
- 少なくとも1種以上の顔料をさらに含んでなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の印刷用インキ組成物。
- 撥インキ機能を施されることにより形成された画線部と、親インキ機能を施されたことにより形成された非画線部とを具備してなる印刷版を用い、前記印刷版の全面にインキを塗布し、前記画線部上に塗布されたインキを対象基材上に転写する工程を含む印刷法に使用される印刷用インキ組成物であって、
前記インキ組成物が、被膜形成成分および溶媒を含んでなり、前記被膜形成成分の50%以上が、環状炭化水素基または環状炭化水素基を構成する炭素原子の少なくとも一つを酸素原子に置換した含酸素環状炭化水素基を含んでなる化合物であることを特徴とする印刷用インキ組成物。 - 前記被膜形成成分が、ロジン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、フラン樹脂、および環状炭化水素基または環状炭化水素基を構成する炭素原子の少なくとも一つを酸素原子に置換した含酸素環状炭化水素基を含んでなるアクリレート樹脂またはメタクリレート樹脂からなる群から選択される、請求項9に記載の印刷用インキ組成物。
- 撥インキ機能を施されることにより形成された画線部と、親インキ機能を施されたことにより形成された非画線部とを具備してなり、前記画線部のHildebrand溶解パラメーターがPpである印刷版を準備し、
I0種類の、ロジン樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、フラン樹脂、ならびに環状炭化水素基または環状炭化水素基を構成する炭素原子を酸素原子に置換した含酸素環状炭化水素基を含んでなるアクリレート樹脂またはメタクリレート樹脂からなる群から選択される、被膜形成成分(ここでI0は1以上の整数)、
J0種類の、20℃においての蒸気圧が10hPa以上600hPa以下である揮発性溶媒、および
K0種類の、20℃においての蒸気圧が10hPa未満である不揮発性溶媒(ここでJ0およびK0 は1以上の整数である)を含んでなり、
20℃における、前記揮発性溶媒と前記不揮発性溶媒との蒸気圧の差が2.5hPa以上である印刷用インキ組成物であって、
i番目の被膜形成成分のHildebrand溶解パラメーターおよび組成物中の重量濃度をPr(i)およびWr(i)、
j番目の揮発性溶媒のHildebrand溶解パラメーターおよび組成物中の重量濃度をPv(j)およびWv(j)、
k番目の不揮発性溶媒のHildebrand溶解パラメーターおよび組成物中の重量濃度をPnv(k)およびWnv(k)、
としたとき、
前記画線部上に塗布されたインキを対象基材上に転写する
こと含んでなることを特徴とする、印刷法。 - 前記印刷用インキ組成物を前記印刷版の全面に塗布した後、前記印刷用インキ組成物中の揮発性溶媒または不揮発性溶媒の少なくとも一部を蒸発させて乾燥させることをさらに含んでなる、請求項11に記載の印刷法。
- 塗布後の被膜を乾燥させた後、前記画線部上に塗布されたインキ組成物をブランケットに転写し、ブランケット上に転写されたインキ組成物をさらに対象基材に転写することを含んでなる、請求項11〜13のいずれか1項に記載の印刷法。
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