JP5512006B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート上のトナー像を定着する定着装置に関する。この定着装置は、例えば、複写機、プリンタ、FAX、及び、これらの機能を複数備えた複合機等の画像形成装置において用いられ得る。
特許文献1には、定着ベルトと加圧ローラを用いてシートに形成されたトナー像を定着する定着装置が提案されている。特許文献1に記載された定着装置は、定着ベルトを回転可能に支持する定着ローラと、加圧ローラとによって定着ベルトを挟み込んで、シートのニップ部を形成する構成である。
そして、定着ベルトの内側におけるニップ部の出口側に分離パッドを配置して、定着ベルトを定着ベルトの内側から加圧ローラに向けて押圧する構成としている。その結果、分離パッドによりニップ部の出口側において定着ベルトの軌道が大きく変化するため、定着ベルトからシートを効率良く分離させることが可能となっている。
特開2007−121363号公報
特許文献1に記載の定着装置は、分離パッドが、定着ローラの回動中心を中心にして揺動可能な構成となっていて、分離パッドが定着ベルトの回転方向とは逆方向に付勢される構成である(参考に、図3参照)。特許文献1に記載の定着装置は、定着ベルトが回転すると、分離パッドが加圧ローラから離れる方向へ力を受け易い構造となっているため、分離パッドによる定着ベルトの押圧が不十分となり易い。従って、特許文献1に記載の定着装置は、シートが定着ベルトから適切に分離しなくなる可能性がある。
本発明の目的は、分離パッドによる押圧が不十分となってしまうのを抑制することができる定着装置を提供することである。本発明の他の目的は、分離パッドによりシートを定着ベルトから適切に分離することができる定着装置を提供することである。本発明のその他の目的は、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明を読むことにより明らかになる。
本発明の定着装置は、シート上のトナー像をニップ部にて定着する定着ベルトと、前記定着ベルトと協働して前記ニップ部にてシートを搬送する回転体と、前記定着ベルトを前記回転体に向けて押圧するとともに前記定着ベルトを回転可能に支持する支持ローラと、前記支持ローラよりもシート搬送方向下流側に設けられ、前記定着ベルトからシートを分離するために前記定着ベルトを前記回転体に向けて押圧する分離パッドと、前記分離パッドを保持するとともに、前記ニップ部よりも前記回転体から離れた位置であって前記支持ローラよりもシート搬送方向下流側の位置を中心にして揺動可能であるホルダと、前記定着ベルトの回転方向へ前記ホルダを付勢する付勢部材と、を有するものである。
本発明の定着装置は、定着ベルトが回転したときに、分離パッドが加圧ローラから離れる方向へ移動しにくいため、分離パッドによる定着ベルトの押圧が不十分となってしまうのを抑制することができる。これにより、分離パッドによりシートを定着ベルトから適切に分離することができる。
画像形成装置の構成の説明図である。 定着装置の構成の説明図である。 比較例の定着装置の構成の説明図である。 比較例のニップ部の搬送方向の圧力分布の説明図である。 光沢ムラの説明図である。 実施例1の定着装置の構成の説明図である。 分離パッドの位置調整機構の説明図である。 実施例1におけるニップ部の圧力分布の説明図である。 揺動軸の配置範囲の説明図である。 実施例3の定着装置の構成の説明図である。 実施例4の定着装置の構成の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
<画像形成装置>
図1は画像形成装置の構成の説明図である。図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト20に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
画像形成部Paでは、感光ドラム3aにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト20に一次転写される。画像形成部Pbでは、感光ドラム3bにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト20に一次転写される。画像形成部Pc、Pdでは、感光ドラム3c、3dにそれぞれシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて中間転写ベルト20に順次一次転写される。
シート(記録材)Pは、カセット10から1枚ずつ取り出されてレジストローラ12で待機する。シートPは、レジストローラ12によって中間転写ベルト20上のトナー像にタイミングを合わせて二次転写部T2へ給送されて、中間転写ベルト20からトナー像を二次転写される。四色のトナー像を二次転写されたシートPは、定着装置9へ搬送され、定着装置9で加熱加圧を受けてトナー像を定着された後に、機体外部のトレイ13へ排出される。
両面印刷では、定着装置9において表面の画像を定着されたシートが方向切替装置110によって反転搬送路111へ送り込まれる。シートは、搬送ローラ112でスイッチバックして反転搬送路113へ送り込まれ、前後及び表裏反転状態でレジストローラ12で待機する。シートは、中間転写ベルト20の裏面画像のトナー像にタイミングを合わせて二次転写部T2へ給送されて裏面にトナー像を転写される。シートは、定着装置9で裏面の画像を定着された後に機体外部のトレイ13へ排出される。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、現像装置1a、1b、1c、1dで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、実質的に同一に構成される。以下では、イエローの画像形成部Paについて説明し、他の画像形成部Pb、Pc、Pdに関する重複した説明を省略する。
画像形成部Paは、感光ドラム3aの周囲に、コロナ帯電器2a、露光装置5a、現像装置1a、一次転写ローラ6a、及びドラムクリーニング装置4aを配置している。
コロナ帯電器2aは、300〜500mm/secのプロセススピードで回転する感光ドラム3aの表面を、一様な電位に帯電させる。露光装置5aは、レーザービームを走査して感光ドラム3aに画像の静電像を書き込む。現像装置1aは、静電像を現像して感光ドラム3aにトナー像を現像する。一次転写ローラ6aは、電圧を印加されて感光ドラム3aのトナー像を中間転写ベルト20へ一次転写させる。
中間転写ベルト20は、テンションローラ14、駆動ローラ15、及び対向ローラ16に掛け渡して支持され、駆動ローラ15に駆動されて矢印R2方向に回転する。二次転写ローラ11は、対向ローラ16に支持された中間転写ベルト20に圧接して二次転写部T2を形成する。ベルトクリーニング装置30は、クリーニングウエブを中間転写ベルト20に摺擦させて二次転写部T2を通過した転写残トナーをクリーニングする。
<定着装置>
図2は定着装置の構成の説明図である。図2に示すように、定着ベルトの一例である定着ベルト610は、シート上のトナー像をニップ部Nにて定着する。回転体の一例である加圧ローラ62は、定着ベルト610と協働してニップ部Nにてシートを搬送する。加圧ローラ62はローラである。
支持ローラの一例である定着ローラ611は、定着ベルト610を加圧ローラ62に向けて押圧するとともに定着ベルト610を回転可能に支持する。ニップ部の一例であるローラニップ部N1は、定着ローラ611により押圧されることによって定着ベルト610と加圧ローラ62との間で形成される。
加圧ローラ62は、弾性層622によって周面が弾性変形可能である。分離パッド64は、定着ベルト610の軌道を急激に変化させて加圧ローラ62から遠ざかる方向へ定着ベルト610を案内する。分離パッド64に押圧された定着ベルト610の湾曲面が加圧ローラ62の周面を押圧して弾性変形させる。
移動機構の一例である駆動部625は、定着ベルト610に接触した第1の位置と定着ベルト610から離間した第2の位置との間において加圧ローラ62を移動させる。駆動部625は、定着装置9へシートが進入するのに伴い加圧ローラ62を第1の位置へ移動させる。
定着装置9は、定着ベルトモジュール61と、定着ベルトモジュール61に対して圧接して配置された加圧ローラ62とで主要部が構成される。定着ベルトモジュール61は、無端状の定着ベルト610を回転可能に設けている。
定着ベルト610は、フレキシブルなエンドレスベルトである。定着ベルト610は、ポリイミド樹脂又はニッケル金属層で形成された厚さ100μmのベース層の表面側(外周面側)に、シリコーンゴム等からなる厚さ400μmの弾性体層を積層している。弾性体層は、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂(PFA)チューブ等からなる厚さ40μmの剥離層によって被覆されている。
一方、定着ローラ611は、定着ベルト610の内側に回転可能に配設される。定着ローラ611は、直径が80mmであって、モータ等の駆動源630によって回転駆動される。定着ローラ611は、周面に弾性層が形成されておらず、アルミニウムの芯金(中空のシリンダ)の表面にトナー離型層(耐熱性のフッ素樹脂層)を被覆して構成されたハードローラである。耐熱性のフッ素樹脂としては、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)を用いている。ハロゲンヒータ616aは、定着ローラ611の内部に配設されて、定着ローラ611を内側から加熱する。
内側加熱ローラ612は、テンションローラを兼ねて、内側から定着ベルト610を張架する。内側加熱ローラ612は、アルミニウム等によって形成された円筒状ローラである。加熱機構であるハロゲンヒータ616bは、内側加熱ローラ612の内部に設けられて内側加熱ローラ612を加熱する。テンションばね631は、内側加熱ローラ612の両端部に配置され、内側加熱ローラ612を定着ベルト610方向に向けて押圧し、定着ベルト610に所定の張力を付与する。
外側加熱ローラ613は、アルミニウム等によって形成された円筒状ローラである。外側加熱ローラ613は、外側から定着ベルト610を張架するとともに外側から定着ベルト610を加熱する。加熱機構であるハロゲンヒータ616cは、外側加熱ローラ613の内部に配設されて外側加熱ローラ613を加熱する。
図2に示すように、定着装置9において定着処理が行われる場合、定着ベルトモジュール61に対して加圧ローラ(回転体)62が離間した状態で、駆動源630から駆動力を受けて定着ローラ(支持ローラ)611が矢印C方向に回転を開始する。定着ベルト(エンドレスベルト)610は、定着ローラ611の回転に伴って、定着ローラ611に従動して矢印D方向に回転を開始する。
続いて、加圧ローラ62が、移動機構である駆動部625により定着ベルト610に圧接する位置へ移動させられて、定着ベルト610と加圧ローラ62との間にニップ部N(定着処理を行うためシートを挟持して搬送する領域)が形成される。その後、トナー像を転写されたシートPがニップ部Nへ給送され、トナー像がシートPに定着される。
ニップ部Nに進入したシートPは、回転している定着ベルト610および加圧ローラ62によりシート搬送方向下流方向に挟持搬送される。そして、シートPは、ローラニップ部N1(定着ローラと加圧ローラによるニップ部)に続いて、分離パッドニップ部N2(分離パッドと加圧ローラによるニップ部)を順次通過する。シートPは、ローラニップ部N1及び分離パッドニップ部N2を通過する過程で、定着ベルト610および加圧ローラ62から加圧及び加熱を受ける結果、トナー像が溶融してシートPに定着される。
分離パッドニップ部N2を通過した定着ベルト610は、その後、分離パッド64の側面に倣って移動するので、ニップ部Nの出口では、定着ベルト610の進行方向(軌道)がアイドラローラ615の方向へ屈曲するように急激に変化する。
このため、シートPは、分離パッドニップ部N2を出た時点で、定着ベルト610の進行方向の変化に追随できなくなる。このため、シートPは、ニップ部Nの出口において、定着ベルト610からシート自身の剛性(コシ)によって曲率分離される。このようにして、シートPに対する定着ベルトからの分離が安定的に行なわれる。
なお、定着ベルト610から分離されたシートPは、ニップ部Nの下流側に配設された分離ガイド632により、その進行方向が導かれる。シートPの定着処理が完了すると、加圧ローラ62は、駆動部625によって定着ベルトモジュール61から後退して、定着ベルトモジュール61から離間した元の待機位置に復帰する。
<分離パッド>
分離パッドの一例である分離パッド64は、定着ローラ611よりもシート搬送方向下流側に設けられ、定着ベルト610からシートを分離するために定着ベルト610を加圧ローラ62に向けて押圧する。ニップ部の一例である分離パッドニップ部N2は、分離パッド64により押圧されることによって定着ベルト610と加圧ローラ62との間で形成される。
分離パッド64は、定着ベルト610と加圧ローラ62との間で形成されるニップ部N(シートを挟持搬送する領域)内の下流側領域(出口寄りの領域)であって、定着ローラ611に近傍して配置される。分離パッド64は、図2に示すように、定着ローラ611と定着ベルト610とに囲まれるくさび状の空間に入り込んでフィットするように、分離パッド64の定着ローラ611側の形状がくさび状の空間に倣ってくさび状となっている。そして、分離パッド64は、定着ベルト610からシートPの曲率分離を促進させる役割を担っている。
図6の(a)に示すように、ばね部材(付勢部材)65は、分離パッド64を保持する揺動部材(ホルダ)68が定着ベルト610の回転方向と同方向へ回動し得るように付勢する。つまり、バネ部材65は、分離パッド64を定着ベルト610に押し付ける役割を担い、その結果、定着ベルト610と加圧ローラ62との間には、ニップ部Nの一部として分離パッドニップ部N2が形成される。
図2に示すように、分離パッド64は、非回転部材であり、加圧ローラ62が定着ベルト610を介して定着ローラ611に圧接されるローラニップ部N1の下流側近傍位置に配置されている。分離パッド64は、ステンレス等の金属や液晶ポリマー等の耐熱性樹脂によって形成されて、定着ローラ611の軸方向に沿って設けられた板状の部材である。分離パッド64の先端の軸垂直断面は、加圧ローラ62に適合させた略円弧形状に形成されている。分離パッド64は、定着ベルト610を介して、加圧ローラ62を所定の幅領域にわたって所定の荷重で均一に押圧して、ローラニップ部N1の下流側に分離パッドニップ部N2を形成する。
回転体としての加圧ローラ62は、直径が100mmであって、定着ベルトモジュール61に押圧されるように設置されている。加圧ローラ62は、定着ベルト610の回転に従動して矢印E方向に回転を行っている。加圧ローラ62は、ローラ(中空のシリンダ)621を基体とし、基体側から弾性層622とトナー離型層623とが順に積層されてソフトローラを構成している。加圧ローラ62は、カム機構を用いた駆動部625に駆動されて、定着ベルトモジュール61に対して接近及び離間する矢印F方向に移動可能である。
<定着ベルト方式の利点>
図2に示すように、定着ベルト方式の定着装置9は、トナー画像に当接する側に定着ベルト610を用いて、定着ベルト610に対して加圧ローラ62を圧接してシートPのニップ部Nを形成する。定着ベルト方式の定着装置9は、定着ローラに加圧ローラを圧接してニップ部を形成する従来のローラ定着装置に比較してシート搬送方向に長いニップ部Nを確保できる。これにより、定着ベルト方式は、高速機に採用しても、シートPに熱を十分に与えることができるため、好ましい構成と言える。
また、本例の定着装置9では、ニップ部Nへ給送されたシートが定着ベルト610から急激に熱を奪っても、外側加熱ローラ613及び内側加熱ローラ612が熱供給を行っている。これにより、定着ベルト方式は、定着ベルト610の表面温度が低下(温度ドゥループ)しにくいため、好ましい構成と言える。
さらに、本例の定着装置9では、定着ローラ611と加圧ローラ62の間に形成されるローラニップ部N1の下流側に分離パッド64を配置して分離パッドニップ部N2を形成している。従って、シート搬送方向に十分に長いニップ部を形成しつつも、分離パッド64を用いて定着ベルト610をその内面側から加圧ローラ62に向けて押圧することにより、シートが定着ベルト610から容易に曲率分離されるように構成している。
<比較例>
図3は比較例の定着装置の構成の説明図である。図4は比較例のニップ部の搬送方向の圧力分布の説明図である。図5は光沢ムラの説明図である。図3中、(a)は比較例の定着装置の構成の説明図、(b)はニップ部の拡大図である。
図3の(a)に示すように、比較例の定着装置9Hは、分離パッド64Hを定着ローラ611の周囲を回転可能なように取り付けられ、分離パッド64Hは、定着ローラ611の周囲を移動する際に、定着ローラ611に対する姿勢が維持される。定着装置9Hは、ニップ部Nの形成時、分離パッド64Hの回動中心を定着ローラ611の回転軸線上に設けた。そして、分離パッド64Hを固定した回動板651は、ばね部材65Hを用いて矢印H方向(定着ベルトの回転方向とは逆方向)に付勢されている。
ばね部材65Hは、シートPの分離パッドニップ部N2への進入に対して、図3の(b)に示すように、分離パッド64Hを矢印H方向へ逃げ勝手に加圧する。分離パッドニップ部N2の押圧力は、ローラニップ部N1に比べて小さいため、分離パッド64Hの押圧力が逃げ易く、押圧力が減少し易い。
図4はニップ部Nにおける圧力Aの分布を示したものである。図4に示すように、分離パッドニップ部N2の押圧力が減少し易い結果、シート搬送方向に連続した圧分布にならず、ローラニップ部N1と分離パッドニップ部N2との間に大きな圧力低下部Anが生じる。圧力低下部Anでは、加熱により膨張した空気やシートから発生する水蒸気などによって、定着ベルト610に対するトナー像の接触が妨げられる傾向となる。ローラニップ部N1のニップ圧力に比較して分離パッドニップ部N2のニップ圧力が低いため、圧力低下部Anで発生した水蒸気を分離パッドニップ部N2で抑え込むことが難しい。ローラニップ部N1と分離パッドニップ部N2との間に、ほぼニップ圧が0となる無加圧領域やニップ圧が低下する低加圧領域が広い幅で存在することがある。
コート紙などの通気性の低いシートにべた画像を形成する場合、図5に示すように、ローラニップ部N1において抑え込まれていたシートからの水蒸気がこの無加圧領域や低加圧領域においては抑止できずに開放されてしまう可能性がある。そして、この水蒸気が定着ベルト610とシートPとの間で動き回ることによってトナー像が乱され、定着不良あるいは画像乱れが発生する可能性がある。空気中の水分量が多い多湿環境下においては、このような問題が顕著に発生する。
また、未定着トナー層内に存在している空気は、定着ローラ611と分離パッド64との境界領域の圧力の低い圧力低下部Anに滞留し易い。この空気が部分的にシートPと定着ベルト610との界面に空隙を生じさせるとともに、完全に定着が完了していないトナー像を乱してしまう。
これらの結果、定着ベルト610に対する接触が妨げられた場所と妨げられなかった場所との間で画像表面の光沢度に差が生じて、出力画像の画像面に光沢ムラが発生する場合がある。ベタ画像上につらら状の光沢の低い部分(モヤ、以下、光沢ムラと記す)が発生することがある。
なお、シートとして普通紙を用いる場合、通気性が十分なため、トナー層内に存在している空気は容積の大きい多孔質体である紙繊維の内部に保持されるか、または通過して逃げてしまうので、画像乱れの発生は少ないと考えられる。
そこで、以下の実施例では、シートPの分離パッドニップ部N2への進入に際して、分離パッド64が加圧ローラに対して食い込み勝手となるように加圧する機構を採用している。具体的には、分離パッド64(揺動部材68)が定着ベルト610の回転方向へ付勢する機構を採用している。
また、分離パッド64をローラニップ部N1に近接して設け、無加圧領域や低加圧領域を小さくしている。これにより、定着ローラと分離パッドとの位置関係を安定させて、ローラニップ部N1と分離パッドニップ部N2との間に圧力低下部Anを生じさせない。これにより、水蒸気の発生に伴うトナー像の乱れを抑制する。
<実施例1>
図6は実施例1の定着装置の構成の説明図である。図7は分離パッドの位置調整機構の説明図である。図8は実施例1におけるニップ部の圧力分布の説明図である。図9は揺動軸の配置範囲の説明図である。図6中、(a)は実施例1の定着装置の構成の説明図、(b)はニップ部の拡大図である。
図6の(a)に示すように、ホルダの一例である揺動部材68は、分離パッド64を保持する。付勢部材の一例であるばね部材65は、定着ベルト610の回転方向へ揺動部材68を付勢する。調整機構の一例である長穴68bは、揺動部材68に対する分離パッド64の固定位置を調整する。
ローラの一例であるアイドラローラ615は、ニップ部Nの下流側に分離パッド64の揺動可能な空間を形成する。揺動部材68は、アイドラローラ615に揺動可能に支持される。揺動部材68の揺動中心は、アイドラローラ615の回転軸と同一軸線上にある。
実施例1において、揺動部材68を支持する構造は、定着ベルト610の回転時に分離パッド64が定着ベルト610を押圧する力が、定着ベルト610の停止時よりも自然に大きくなる構造である。揺動部材68は、定着ベルト610が回転した際に、分離パッド64を加圧ローラ62へ向かって押圧するように揺動する。そのため、実施例1では、以下のように構成している。
(1)揺動部材68は、ニップ部Nよりも加圧ローラ62から離れた位置であって定着ローラ611よりもシート搬送方向下流側の位置を揺動の中心にして揺動可能である。
(2)揺動部材68の揺動中心は、ローラニップ部N1における加圧ローラ62の接線L5と、分離パッドニップ部N2における接線に垂直な線L4と、に囲まれた領域内に位置している。
(3)揺動部材68の揺動中心は、ローラニップ部N1における加圧ローラ62の接線L5と、定着ベルト610に対する分離パッド64の接触領域のうちシート搬送方向中央の位置と揺動部材68の重心とを結んだ線L2と、に囲まれた領域内に位置している。
(4)定着ベルト610に対する分離パッド64の接触領域は、分離パッドニップ部N2における接線L1に垂直であって揺動部材68の揺動中心を通過する直線L3よりも定着ローラ611側に位置する。
(5)ばね部材65により揺動部材68に作用する回転力の向きは、分離パッド64と定着ベルト610との摺動により揺動部材68に作用する回転力の向きと同じである。
(6)ばね部材65は、定着ベルト610が回転停止している状態から定着ベルト610が回転している状態へ移行すると、分離パッド64が定着ベルト610を押圧する力が大きくなるように、揺動部材68を付勢する。
(7)分離パッド64が定着ベルト610に当接する位置は、分離パッド64が定着ベルト610に圧接する位置を通る接線L1に垂直であって揺動部材68の揺動軸の中心64Gを通過する直線L3よりも定着ローラ側に配置される。
図6の(a)に示すように、支持部材68は、アイドラローラ615の中心軸を中心として、揺動可能に配置されている。定着装置9の側面には、アイドラローラ615の支持部615bの外周にベアリング69が設けられている。アイドラローラ615の長手方向両端の軸部に一対の揺動部材68がそれぞれベアリング69を介して揺動可能に取り付けられている。一対の揺動部材68に分離パッド64の両端部が接続されている。揺動部材68には嵌め合い部が形成されており、この嵌め合い部が、ベアリング69の外周部に係止されている。
ばね部材65は、揺動部材68を付勢することにより、分離パッド64が定着ベルト610を介して加圧ローラ62を押圧するようにさせている。ばね部材65の一端部は揺動部材68に固定され、ばね部材65の他端部は定着装置9の機体フレームに固定されている。ばね部材65は、揺動部材68を分離パッドニップ部N2の接線に対して下方向へ付勢するコイル状の引張ばねである。揺動部材68は、ばね部材65を受けるばね受け部材の役割を兼ねている。ばね部材65で生じる付勢力が、揺動部材68に伝達される。揺動部材68は、分離パッド64を保持しているため、ばね部材65による付勢力が最終的に分離パッド64まで伝達される。ばね部材65は、適宜ばね定数等を変えることで、揺動部材68を介して分離パッド64に付与される押圧力を調整可能である。
アイドラローラ615は、定着ベルト610を回転可能に支持する。アイドラローラ615は、ニップ部Nの下流側において定着ベルト610を張架する張架ローラである。
図7に示すように、揺動部材68には、調整機構として機能する長穴68bが斜めに形成されている。このため、分離パッド64は、揺動部材68上で位置をずらせて定着ローラ611とのギャップを調整可能である。詳細には、揺動部材68には、アイドラローラ615の軸方向に貫通して形成された長穴68bが2箇所形成されている。分離パッド64は、定着ローラ611と略一定の間隙をおいて、定着ローラ611の軸方向に沿って配置されている。長穴68bは、分離パッド64が定着ローラ611に対して近付いたり遠ざかったりする方向に向けて延びている。このため、長穴68bに沿って分離パッド64を固定すべき位置(後述するねじ部材63が挿通される丸穴64c)を調整することで、分離パッド64の定着ローラ611に対する位置(両者間のギャップ)を調整可能である。
揺動部材68の長穴68bと分離パッド64の丸穴64cに、調整機構として機能するねじ部材(締結部材)63を挿通して締め付けることで、揺動部材68に分離パッド64が固定される。調整工程では、ねじ部材63を一旦緩める。そして、定着ローラ611に接近する方向もしくは離間する方向へ分離パッド64の位置調整を行った上で、それぞれの長穴68bにねじ部材63を挿通し、ねじ部材63が分離パッド本体64に形成されたねじ丸穴64c(図7)にねじ止めする。その結果、分離パッド64の定着ローラ611に対する位置調整が行われた状態で、揺動部材68と分離パッド64が一体化される。
図6の(b)に示すように、定着ベルト610が回転すると、分離パッド64が定着ベルト610との摺動によりシート搬送方向下流側へと僅かに回動して、分離パッド64が定着ベルト610(加圧ローラ62)にさらに食い込む。分離パッド64(揺動部材68)が矢印H方向に回動すると、分離パッド64が加圧ローラ62に食い込む方向に移動するため、定着ベルト610の回転に伴って分離パッド64の加圧ローラ62に対する押圧力が高まることがあっても、低下することはない。
このように、本例では、分離パッド64が加圧ローラ62に対して食い込み勝手に設けられているため、加圧ローラ62に対して逃げ勝手に設けられている比較例(図3)に比較して優位な構造が実現されている。その結果、分離パッド64から定着ベルト610へ安定した押圧力を付与することができる。実施例1の分離パッド64は、比較例(図3)の分離パッド64Hに比較して、分離パッドニップ部N2の加圧力が安定し、分離パッド64の位置が変動し難い。したがって、分離パッド64と定着ローラ611との境界領域に圧力低下部(An:図4)を形成することなく、ニップ部N内の空気の膨張や水蒸気の発生による画像乱れを抑制することができる。
図6の(a)に示すように、離間状態から加圧ローラ62を上昇させて定着ベルト610に向けて加圧するとき、分離パッド64が定着ベルト610を介して加圧ローラ62に押圧されて、定着ベルト610は、加圧ローラ62に対して隙間なく圧接される。この時、定着ローラ611の圧接によってローラニップ部N1が形成され、分離パッド64の圧接によって分離パッドニップ部N2が形成される。
図8に示すように、分離パッドニップ部N2におけるピーク圧は、ローラニップ部N1におけるピーク圧よりも低くなるように設定されている。図8は定着装置9のニップ部Nの入口から出口までの圧力分布を示しており、横軸が搬送方向の位置を示し、縦軸は圧力レベルを示している。
実施例1の定着装置は、ニップ部Nの入口から出口まで、高圧のP2(0.05〜0.2MPa)から低圧のP1(0.3〜0.5MPa)まで、深刻な圧力低下部を形成することなくほぼ連続的に上昇、下降する圧力分布が得られる。実際には、破線で示すように若干の圧力低下は発生する。実施例1では、途中で図4に示すような深刻な圧力低下部が形成されないため、比較例に比較して画像ズレや光沢ムラが生じにくい。
実施例1の定着装置は、分離パッド64の回動中心をローラに対して食い込み勝手に加圧する位置に設けているので、ニップ部Nの形成時にパッド圧が逃げない。実施例1の定着装置は、揺動部材68の揺動軸の中心を加圧ローラ62に対して食い込み勝手に加圧する位置に設けているので、加圧ローラ62と分離パッド64との位置関係が安定する。このため、画像不良を抑制することができ、ニップ部Nにおいて圧抜けを少なくすることができる。実施例1の定着装置は、圧抜け部が生じることで発生する画像欠陥を簡易な構成で防止することができる。このため、定着装置の小型化や低コスト化を図ることが容易である。
なお、図6の(a)に示すように、実施例1では、揺動部材68の揺動中心64Gとアイドラローラ615の中心軸とが一致する構成となっている。しかし、揺動部材68の揺動中心64Gは、これに限らず、以下の領域内に位置していれば良い。
図9に示すように、揺動部材68の揺動中心64Gは、ハッチングを施した領域内に位置していれば良い。
具体的には、ローラニップ部N1(定着ローラと加圧ローラによるニップ部)の接線と、分離パッドニップ部N2(分離パッドと加圧ローラによるニップ部)の接線に直角な線とに囲まれた範囲で、且つ、シート搬送方向下流側の領域である。
好ましくは、ハッチングされた領域(範囲を示す線上も含む)に位置していれば良い。すなわち、ローラニップ部N1における接線L1と、分離パッド64を保持した状態の揺動部材68の重心64pと分離パッド64が定着ベルト610に接触している領域内でシート搬送方向中央となる地点64qとを結んだ線L2、に囲まれた範囲内である。分離パッド64の定着ベルト610に対する摺擦面は、搬送方向の中央で加圧力が大きくなるように、定着ベルト610に圧接する位置の加圧ローラ62の曲率半径以上となる曲面形状としてもよい。
<実施例2>
図8に示すように、実施例1では、ローラニップ部N1の圧力が分離パッドニップ部N2の圧力よりも高い。これに対して、実施例2では、ばね部材65のばね定数を実施例1よりも高くしたので、ローラニップ部N1の圧力が分離パッドニップ部N2の圧力よりも低い。この他の点については、実施例1と同様の構成であるので、説明を省略する。
シート上のトナー像はニップ部の入口から加温され、ニップ部の出口寄りの位置で最高温度に達している。そして、トナーが十分溶融している状態で高圧をかけることが定着性を良くする効率的な加圧方法である。また、分離パッドニップ部N2の圧力P2(0.2MPa程度)は、シートPを定着ローラ611から分離するために必要な圧である。圧力P2によって定着ベルト610の弾性層が部分的に変形して、定着ベルト610に張り付いたシートPを効率的に分離する。
そこで、実施例2では、分離パッドニップ部N2におけるピーク圧は、ローラニップ部N1におけるピーク圧よりも高くなるように設定されている。入り口側の低圧部と出口側の高圧部が隣接する定着ニップNによって定着/分離の所望の性能を発揮することができる。
このような構成の実施例2においても、実施例1と同様の効果を奏することができる。
<実施例3>
図10は実施例3の定着装置の構成の説明図である。実施例1では定着ベルトとの間でニップ部を形成する回転体として加圧ローラを用いた例となっているが、これに対して、実施例3では、回転体として、3本の張架ローラに掛け渡して支持され、内側に加圧パッドを配置した加圧ベルトを採用している。この他の点については、実施例1と同様の構成であるので、説明を省略する。
図10に示すように、実施例3の定着装置9Bは、定着ベルトモジュール61側における構成は実施例1と同一である。このため、図10中、定着ベルトモジュール61側の構成には図6と共通の符号を付して重複する説明を省略している。図6に示す揺動部材68、押圧ばね65等については図示を省略している。以下では、実施例1と異なる加圧ベルト側を中心に説明する。
定着装置9Bは、定着ローラ611を押圧する側に、トナー像が転写されたシートPを定着ベルト610との間で挟持搬送するために回動可能に設けられた加圧ベルト80が備えられている。加圧ベルト80は、加圧ローラ62と加熱ローラ82とステアリングローラ81とに掛け渡して支持され、定着ベルト610に従動して回転する。
加圧ローラ62は、加圧ベルト80を張架するとともに定着ローラ611を押圧するように配置されている。ステアリングローラ81は、加圧ベルト80を張架するとともに、不図示の制御部によって加圧ベルト80の寄り移動を相殺するようにリアルタイムに傾動される。加熱ローラ82は、内部にランプヒータが備えられ、加圧ベルト80を張架するとともに加熱する。加圧パッド83は、弾性層を有して加圧ベルト80の内周面側に設けられる。加圧パッド83の弾性層は、加圧ベルト80と定着ベルト610とを介して定着ローラ611を押圧している。
定着ベルト610と加圧ベルト80とが接触している領域(加圧ローラ62と定着ローラ611との圧接部から、加圧パッド83と定着ローラ611との圧接部にかけての領域)にシートPのニップ部Nが形成されている。トナー像が転写されたシートPは、ニップ部Nに導入されて、加熱加圧されることで、画像を表面に定着される。
実施例3においても、実施例1と同様な構成により、分離パッド64が加圧ローラ62に対して食い込み勝手に揺動可能である。このため、分離パッド64と定着ローラ611との境界領域に深刻な圧力低下部を形成することが少なく、ニップ部N内の空気の膨張や水蒸気の発生による画像乱れを抑制することができる。
<実施例4>
図11は実施例4の定着装置の構成の説明図である。図11に示すように、実施例4では、熱ローラの一例である内側加熱ローラ612及び外側加熱ローラ613は、定着ベルト610を回転可能に支持するとともに定着ベルト610を加熱する。変更機構の一例である駆動部90、91は、内側加熱ローラ612及び外側加熱ローラ613の定着ベルト610に対する巻き付き角度を変更する。
具体的には、内側加熱ローラ612と外側加熱ローラ613とに対する定着ベルト610の巻き付き角度θを調整可能である。この他の点については、実施例1と同様の構成であるので、説明を省略する。
内側加熱ローラ612は、非接触型サーミスタ612sの検知温度をフィードバックして温度制御部612tにより、所定温度に温度調整される。内側加熱ローラ612は、定着ベルト610の回転方向におけるアイドラローラ615よりも下流側で定着ローラ611よりも上流側に配置されて、定着ベルト610の内側面を加熱する。
外側加熱ローラ613は、非接触型サーミスタ613sの検知温度をフィードバックして温度制御部613tにより、所定温度に温度調整される。外側加熱ローラ613は、定着ベルト610の回転方向における内側加熱ローラ612よりも下流側で定着ローラ611よりも上流側に配置されて、定着ベルト610の外側面を加熱する。
加熱ローラ移動機構である駆動部90、91は、非接触型サーミスタ610sの検知温度をフィードバックして制御部200が作動させる。駆動部90、91は、張架ローラ617と張架ローラ618との間で、内側加熱ローラ612に対する定着ベルト610の巻き付き長さと外側加熱ローラ613に対する定着ベルト610の巻き付き長さとを変更可能である。
このような構成の実施例4においても、実施例1と同様の効果を奏することができる。
<実施例5>
以上、本発明に係る定着装置として実施例1〜4を例に説明したが、次のような構成に変更し得る。上述した実施形態において、特段の記載が無い限り、本発明の思想の範囲内において、種々の構成を他の公知の構成に置き換えることが可能である。
例えば、定着ベルト610を加熱するための加熱機構としては、ハロゲンヒータに限らず、誘導加熱機構等の加熱機構を採用しても構わない。定着装置としては、シートに形成された未定着トナー像を加熱及び加圧することにより定着する装置に限らず、画像光沢を調整するためシートに定着されたトナー像を再度加熱及び加圧する装置であっても構わない。画像形成装置としては、プリンタに限らず、複写機、FAX、及び、これらの機能を複数備えた複合機であっても構わない。
9 定着装置、61 定着ベルトモジュール、62 加圧ローラ
64 分離パッド、65 ばね部材、68 揺動部材
90、91、625 駆動部
610 定着ベルト、611 定着ローラ、612 内側加熱ローラ
613 外側加熱ローラ、615 アイドラローラ、630 駆動源

Claims (10)

  1. シート上のトナー像をニップ部にて定着する定着ベルトと、
    前記定着ベルトと協働して前記ニップ部にてシートを搬送する回転体と、
    前記定着ベルトを前記回転体に向けて押圧するとともに前記定着ベルトを回転可能に支持する支持ローラと、
    前記支持ローラよりもシート搬送方向下流側に設けられ、前記定着ベルトからシートを分離するために前記定着ベルトを前記回転体に向けて押圧する分離パッドと、
    前記分離パッドを保持するとともに、前記ニップ部よりも前記回転体から離れた位置であって前記支持ローラよりもシート搬送方向下流側の位置を中心に揺動可能なホルダと、
    前記定着ベルトの回転方向へ前記ホルダを付勢する付勢部材と、
    を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記ホルダの揺動中心は、前記支持ローラにより押圧されることによって前記定着ベルトと前記回転体との間で形成されるニップ部における接線と、前記分離パッドにより押圧されることによって前記定着ベルトと前記回転体との間で形成されるニップ部における接線に垂直な線と、に囲まれた領域内に位置していることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記ホルダの揺動中心は、前記支持ローラにより押圧されることによって前記定着ベルトと前記回転体との間で形成されるニップ部における接線と、前記定着ベルトに対する前記分離パッドの接触領域のうちシート搬送方向中央の位置と前記ホルダの重心とを結んだ線と、に囲まれた領域内に位置していることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記付勢部材は、前記定着ベルトが回転停止している状態から前記定着ベルトが回転している状態へ移行することによって前記分離パッドが前記定着ベルトを押圧する力が大きくなるように、前記ホルダを付勢することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記定着ベルトを回転可能に支持するローラを有し、
    前記ホルダは、前記ローラに揺動可能に支持されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記ホルダに対する前記分離パッドの固定位置を調整する調整機構を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記定着ベルトを回転可能に支持するとともに前記定着ベルトを加熱する熱ローラと、
    前記熱ローラの前記定着ベルトに対する巻き付き角度を変更する変更機構と、を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 前記定着ベルトに接触した第1の位置と前記定着ベルトから離間した第2の位置との間において前記回転体を移動させる移動機構を有し、
    前記移動機構は、前記定着装置へシートが進入するのに伴い前記回転体を前記第1の位置へ移動させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 前記回転体はローラであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の定着装置。
  10. シート上のトナー像をニップ部にて定着する定着ベルトと、
    前記定着ベルトと協働して前記ニップ部にてシートを搬送する回転体と、
    前記定着ベルトを前記回転体に向けて押圧するとともに前記定着ベルトを回転可能に支持する支持ローラと、
    前記支持ローラよりもシート搬送方向下流側に設けられ、前記定着ベルトからシートを分離するために前記定着ベルトを前記回転体に向けて押圧する分離パッドと、
    前記分離パッドを保持するとともに、前記ニップ部よりも前記回転体から離れた位置であって前記支持ローラよりもシート搬送方向下流側の位置を中心に揺動可能なホルダと、
    前記ホルダを付勢する付勢部材と、を有し、
    前記付勢部材により前記ホルダに作用する回転力の向きが、前記分離パッドと前記定着ベルトとの摺動により前記ホルダに作用する回転力の向きと同じであることを特徴とする定着装置。
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