JP5511703B2 - 可撓性の空調ダクト - Google Patents

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Description

本発明は、可撓性を有する空調ダクトに関する。詳細には、本発明は、冷暖房用空気の移送、換気等に用いられるダクトに関する。
冷暖房用空気の移送に、ダクトが用いられている。特開2007−182051公報には、ダクトに適したホースが開示されている。このホースは、不織布層及び樹脂フィルム層を備えている。このホースは、可撓性である。可撓性を有するダクトは、屈曲自在である。従って、このダクトが用いられた空調設備では、「エルボー」と称される「L」字状の継手は不要である。
ダクトの内外の著しい温度差に起因して、ダクトの表面に結露が生じることがある。結露の程度が激しい場合、水滴が滴下する。この水滴は、建築材のシミの原因となる。
独立気泡を備えた断熱層を有するダクトホースが、特開平11−315972号公報に開示されている。このダクトホースでは、ダクト内空気とダクト外空気との間に断熱層が介在するので、ダクトの内外の温度差が大きい場合でも、結露が抑制される。
特開2007−182051公報 特開平11−315972号公報
特開平11−315972号公報に開示されたダクトホースでは、結露の抑制は不十分である。本発明の目的は、結露が十分に抑制される可撓性の空調ダクトの提供にある。
本発明に係る可撓性の空調ダクトは、筒状でありかつ通気性であるダクト壁を備える。このダクト壁は、不織布層と透湿防水フィルム層とが積層されてなる積層体を含む。この積層体は、ダクト壁の最外層又は最内層を形成している。
積層体がダクト壁の最外層を形成する場合、好ましくはこの最外層において、透湿防水フィルム層の外側に不織布層が積層される。
積層体がダクト壁の最内層を形成する場合、好ましくはこの最内層において、透湿防水フィルム層の内側に不織布層が積層される。
好ましくは、不織布層は、保水性を有する。
本発明に係る空調ダクトでは、ダクト内が正圧状態であるとき、透湿防水フィルム層を通じて、ダクト内の気体が少しずつダクト外へと漏れ出す。この漏れ出しにより、結露が抑制される。この空調ダクトでは、ダクト内が負圧状態であるとき、透湿防水フィルム層を通じて、ダクト外の気体が少しずつダクト内へと進入する。この進入により、結露が抑制される。
図1は、本発明の一実施形態に係る空調ダクトの一部が示された部分切り欠き正面図である。 図2は、図1のダクトの製造の様子が示された斜視図である。 図3は、本発明の他の実施形態に係る空調ダクトの一部が示された部分切り欠き正面図である。 図4は、図3のダクトの製造の様子が示された斜視図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1に示された空調ダクト2は、ダクト壁4と補強体6とを備えている。ダクト壁4は、円筒状である。ダクト壁4は、内層8、発泡体層10及び外層12からなる。発泡体層10は、内層8の外側に位置している。外層12は、発泡体層10の外側に位置している。ダクト壁4の外径Doは、典型的には50mm以上250mm以下である。ダクト壁4の内径Diは、典型的には40mm以上220mm以下である。その断面が非円形であるダクト壁4を、ダクト2が備えてもよい。
内層8は、第一通気性シート層14と、第一補強線16と、2つの第二補強線18とからなる。第一通気性シート層14は、後述される通気性シート条帯が螺旋状に巻かれることで形成されている。典型的には、第一通気性シート層14は、不織布からなる。不織布は、繊維からなる。不織布は、繊維が織られることなく、且つシート状を呈するように形成されたものである。第一通気性シート層14には、
(1)ニードルパンチ法によって繊維同士を絡ませた不織布
(2)スパンボンド不織布のように、繊維同士を、溶着により又は接着剤により、結合 させた不織布
の両方が用いられうる。不織布は、通気性である。この不織布の厚みは、典型的には0.3mm以上1mm以下である。この不織布の目付量は、典型的には10g/m以上100g/m以下である。
不織布の好ましい材質は、ポリプロピレンのような熱可塑性樹脂である。第一通気性シート層14には、不織布に代えて、又は不織布と共に、通気性を有する種々のシートが用いられ得る。例えば、メッシュ状シート(ネット状シート)、発泡シート、パンチングシート及び織布が、第一通気性シート層14に用いられ得る。
第一補強線16は、第一通気性シート層14の外周面の上に、螺旋状に巻かれている。図1から明らかなように、第一補強線16の幅は、螺旋のピッチよりも十分に小さい。従って、第一補強線16の側縁20は、隣接する側縁20と離間している。この離間は、ダクト2の可撓性に寄与しうる。
第一補強線16は、螺旋状に巻かれた第一通気性シート層14の、隣接する2つの側縁22の上に跨って位置している。換言すれば、第一補強線16は、この側縁22の直上に位置している。好ましくは、第一補強線16は、高剛性な材料からなる。第一補強線16は、溶着によって第一通気性シート層14に接合されている。第一補強線16は、ダクト壁4が筒状を維持することに寄与する。第一補強線16の好ましい材質は、ポリプロピレンのような熱可塑性樹脂である。
それぞれの第二補強線18は、第一通気性シート層14の外周面の上に螺旋状に巻かれている。図1から明らかなように、第二補強線18の幅は、螺旋のピッチよりも十分に小さい。従って、第二補強線18の側縁24は、隣接する側縁24と離間している。この側縁24は、第一補強線16の側縁20とも離間している。これらの離間は、ダクト2の可撓性に寄与しうる。好ましくは、第二補強線18は、高剛性な材料からなる。第二補強線18は、溶着によって第一通気性シート層14に接合されている。第二補強線18は、ダクト壁4が筒状を維持することに寄与する。第二補強線18の好ましい材質は、ポリプロピレンのような熱可塑性樹脂である。図2から明らかなように、第二補強線18の断面積は、第一補強線16のそれよりも小さい。
発泡体層10は、第一補強線16及び第二補強線18の外側において、後述される発泡体条帯が螺旋状に巻かれて形成されている。発泡体層10は、第一補強線16及び第二補強線18とは接合されていない。接合されていないことは、ダクト2の可撓性に寄与する。発泡体層10が、第一補強線16又は第二補強線18と接合されてもよい。
発泡体層10は、連続気泡を有するポリマー成形体である。典型的には、気泡は、熱分解型発泡剤の発泡によって形成される。用いられる熱分解型発泡剤としては、アゾ化合物、ニトロソ化合物及びトリアゾール化合物が例示される。機械攪拌法等の物理的発泡方法により、発泡体層10が得られてもよい。連続気泡を有するので、この発泡体層10は通気性である。この発泡体層10は、ダクト2の断熱性に寄与する。断熱性に優れたダクト2では、結露が生じにくい。この発泡体層10はさらに、ダクト2の消音性にも寄与する。
結露の防止の観点から、発泡体層10の厚みは5mm以上が好ましく、7mm以上が特に好ましい。後述されるように、このダクト2では、外層12が結露防止に寄与する。従って、厚みが小さな発泡体層10が用いられても、結露が生じにくい。厚みが小さな発泡体層10を有するダクト2は、コンパクトである。コンパクトの観点から、発泡体層10の厚みは15mm以下が好ましく、10mm以下が特に好ましい。
典型的には、発泡体層10は、ポリウレタンフォームからなる。発泡体層10に代えて、又は発泡体層10と共に、断熱性を有する他の材料がダクト壁4に用いられてもよい。他の材料としては、木綿のような綿、グラスウール、及び厚みの大きな不織布が例示される。
外層12は、第二通気性シート層26及び透湿防水フィルム層28が積層された積層体からなる。第二通気性シート層26は、後述される通気性シート条帯が螺旋状に巻かれることで形成されている。典型的には、第二通気性シート層26は、不織布からなる。第一通気性シート層14に用いられたものと同等の不織布が、第二通気性シート層26に用いられうる。不織布に代えて、又は不織布と共に、メッシュ状シート(ネット状シート)、パンチングシート又は織布が、第二通気性シート層26に用いられてもよい。
透湿防水フィルム層28は、発泡体層10と第二通気性シート層26との間に位置している。透湿防水フィルム層28は、後述される透湿防水フィルムの条帯が螺旋状に巻かれることで形成されている。この透湿防水フィルムの厚みは、典型的には、10μmから100μmである。透湿防水フィルムは、多数の微小な孔を有している。これらの孔は互いに連絡しており、従ってこのフィルムは通気性を有する。一般に、水滴の径は0.1mm以上である。一方、水蒸気の径は、0.00035μmから0.04μmである。水滴の径よりも小さく、かつ水蒸気の径よりも大きな孔をフィルムが有することで、透湿防水性が発揮される。一般的な透湿防水フィルムの孔の内径は、0.5μmから1.0μm程度である。透湿防水フィルムの通気抵抗度は、10s以上1500s以下が好ましい。通気抵抗度が10s以上である透湿防水フィルムが用いられたダクト2では、冷暖房効率に大きな悪影響が生じない。通気抵抗度が1500s以下である透湿防水フィルムが用いられたダクト2では、結露防止効果がより効果的に発揮される。通気抵抗度は、「JIS P 8117(ガーレー試験機法)」の規定に準拠して測定される。透湿防水フィルムは、建築資材、衣服、紙おむつ等に適している。透湿防水フィルムは市場に流通しており、容易に入手されうる。
透湿防水フィルムの製造では、合成樹脂と充填剤とが混練されて樹脂組成物が得られる。典型的な合成樹脂は、低密度ポリエチレン及びポリプロピレンである。典型的な充填剤は、炭酸カルシウムである。この樹脂組成物から、フィルムが成形される。このフィルムが延伸される。延伸により、合成樹脂と充填剤との界面に孔が形成される。充填剤の粒径の調整により、孔の内径が調整されうる。透湿防水フィルムの具体例としては、三菱樹脂社の商品名「KTF」が挙げられる。
透湿防水フィルム層28は、発泡体層10とは接合されていない。接合されていないことは、ダクト2の可撓性に寄与する。フィルム層が、発泡体層10と接合されてもよい。
好ましくは、第二通気性シート層26と透湿防水フィルム層28とは、接着剤によって一体化される。好ましい接着剤は、ホットメルト接着剤である。第二通気性シート層26の通気性を損なわないように、接着剤の量等が調整される。第二通気性シート層26は、透湿防水フィルム層28を保護する。
補強体6は、第二通気性シート層26の隣接する2つの側縁30の上に跨って位置している。換言すれば、補強体6は、この側縁30の直上に位置している。補強体6は、樹脂組成物からなる。この樹脂組成物の基材は、熱可塑性樹脂である。典型的な熱可塑性樹脂は、ポリプロピレンである。補強体6は、後述される補強体条帯が螺旋状に巻かれることで形成されている。図1から明らかなように、補強体6の幅は、螺旋のピッチよりも十分に小さい。従って補強体6は、所定間隔を隔てて捲回されている。後に詳説されるように、補強体6は第二通気性シート層26に溶着されている。補強体6の剛性は、第二通気性シート層26及び透湿防水フィルム層28の剛性よりも高い。
ダクト壁4が十分な保形成を備えている場合には、ダクト2が高剛性な補強体6を備える必要がない。この場合は、補強体6が軟質な熱可塑性樹脂、特には軟質熱可塑性エラストマーから形成されてもよい。補強体6に代えて、粘着テープがダクト壁4に巻かれてもよい。
このダクト壁4では、内層8、発泡体層10及び外層12は、いずれも通気性である。このダクト壁4は、全体として、通気性である。
このダクト2では、第二通気性シート層26と透湿防水フィルム層28とが積層されてなる積層体が、ダクト壁4の最外層である。この最外層において、透湿防水フィルム層28の外側に第二通気性シート層26(すなわち不織布からなる層)が積層されている。
一般に、ダクトで送られる空気の温度及び圧力の状態には、以下の4通りがある。
(1)冷気が正圧状態で送られる場合
(2)冷気が負圧状態で送られる場合
(3)暖気が負圧状態で送られる場合
(4)暖気が正圧状態で送られる場合
正圧状態とは、ダクトの内部の圧力が外部の圧力よりも大きいことを意味する。負圧状態とは、ダクトの内部の圧力が外部の圧力よりも小さいことを意味する。
ダクトによって冷気が送られる場合、この冷気に熱が奪われるので、ダクト壁はダクトの外部の空気よりも低温となる。ダクト壁の外周面は、それ自体は低温であり、かつ高温の空気と接触する。この外周面には、結露が生じやすい。ダクトによって暖気が送られる場合、ダクトの外部の空気によって熱が奪われるので、ダクト壁はダクトの内部の空気よりも低温となる。ダクト壁の内周面は、それ自体は低温であり、かつ高温の空気と接触する。この内周面には、結露が生じやすい。換言すれば、上記(1)及び(2)の場合にはダクト壁の外周面に結露が生じやすく、上記(3)及び(4)の場合にはダクト壁の内周面に結露が生じやすい。
図1に示されたダクト2では、上記(1)の場合における結露が、抑制されうる。冷気が正圧状態で送られる場合、この冷気が透湿防水フィルム層28を通じて少しずつ外部に漏れ出す。この空気は、ダクト壁4の外周面の近傍に、薄い空気層を形成する。この空気層の温度は、ダクト2の内部の温度に近い。この空気層は、ダクト壁4の外周面の、温暖な空気との直接的な接触を阻止する。従って、結露が防止される。第二通気性シート層26は、透湿防水フィルム層28から漏れ出した空気を保持する。この保持は、空気層の形成を助長する。第二通気性シート層26は、多少の結露が生じた場合に、水を吸収しうる。この吸収は、水の滴下を防止しうる。
滴下防止の観点から、第二通気性シート層26が保水性を有する不織布からなることが好ましい。具体的には、ダクト壁4の一部に結露が生じたときに、結露水を不織布が吸収し、この不織布内で水が拡散される程度の保水性を有することが好ましい。不織布の目付量に対する最大保水量は、30質量%以上2000質量%以下が好ましく、50質量%以上1000質量%以下が特に好ましい。
図1に示されたダクト2では、上記(2)の場合における結露も、抑制されうる。冷気が負圧状態で送られる場合、ダクト2の外部の暖気が透湿防水フィルム層28を通じて少しずつ内部に進入する。進入する暖気により、ダクト壁4は暖められて、進入してくる暖気との温度差は小さなものとなる。従って、冷えたダクト壁が暖気と直接接触することが抑制されて、結露の発生が防止される。
第二通気性シート層26と透湿防水フィルム層28とが積層されてなる積層体が、ダクト壁4の最内層8であってもよい。この場合、透湿防水フィルム層28の内側に、第二通気性シート層26が積層される。このダクト2では、上記(3)の場合における結露が、抑制されうる。暖気が負圧状態で送られる場合、ダクト2の外部の冷気が透湿防水フィルム層28を通じて少しずつ内部に進入する。この空気は、ダクト壁4の内周面の近傍に、薄い空気層を形成する。この空気層の温度は、ダクト2の外部の温度に近い。この空気層は、ダクト壁4の内周面の、冷たい空気との直接的な接触を阻止する。従って、結露が防止される。第二通気性シート層26は、透湿防水フィルム層28から進入した空気を保持する。この保持は、空気層の形成を助長する。第二通気性シート層26は、多少の結露が生じた場合に、水を吸収する。この吸収は、水の滴下を防止しうる。
積層体が、ダクト壁4の最内層8であるダクト2では、上記(4)の場合における結露も、抑制されうる。暖気が正圧状態で送られる場合、ダクト内の暖気は、透湿防水フィルム層28を通じて少しずつ外部へと透過していく。透過する暖気によりダクト壁4は暖められて、透過する暖気との温度差は小さなものとなる。従って、冷えたダクト壁が暖気と直接接触することが抑制されて、結露の発生が防止される。
前述の通り、透湿防水フィルム層28を空気が通過する。しかし、この透湿防水フィルム層28の孔は小径であり、通過の程度は小さい。従って、冷暖房効率に大きな悪影響は生じない。
図2には、図1のダクト2の製造の様子が示されている。この製造に用いられる装置32は、成形軸34を備えている。この成形軸34は、図示されない駆動手段により駆動されて、回転送り動作を行う。回転方向が、図2において符号Rで示されている。送り方向が、図2において矢印Aで示されている。この製造装置32は、既知である。この装置32が用いられる製造方法は、「スパイラル法」と称されている。
図2に示された装置32が用いられた製造方法では、通気性シート条帯36が成形軸34の上に供給される。この条帯36は、成形軸34に螺旋状に巻かれる。この条帯36により、第一通気性シート層14が形成される。
この第一通気性シート層14の上に、半溶融状態の補強線38が供給される。補強線38は、第一通気性シート層14の上に、螺旋状に巻かれる。この補強線38が凝固して、第一補強線16が形成される。凝固により第一補強線16は、第一通気性シート層14と溶着する。第二補強線18も、第一補強線16と同様に、半溶融状態の補強線40が螺旋状に巻かれることで形成される。
この成形軸34に発泡体条帯42が供給され、第一補強線16及び第二補強線18の上において、螺旋状に巻かれる。この発泡体条帯42から、発泡体層10が形成される。図1に示されるように、発泡体条帯42の側縁44は、隣接する側縁44と突き合わされている。側縁44は、隣接する側縁44とは接合されていない。接合されていないことは、ダクト2の可撓性に寄与する。側縁44が、隣接する側縁44と接合されてもよい。側縁44とこれに隣接する側縁44との間に隙間が存在するように、発泡体層10が形成されてもよい。
この成形軸34に条帯46が供給され、発泡体層10の上において、螺旋状に巻かれる。この条帯46は、通気性シート条帯48と透湿防水フィルム条帯50とが積層され、ホットメルト接着剤(図示されず)で一体化されたものである。通気性シート条帯48とフィルム条帯50とは、互いに等しい幅を有する。通気性シート条帯48からは第二通気性シート層26が形成され、フィルム条帯50からは透湿防水フィルム層28(図1参照)が形成される。通気性シート条帯48とフィルム条帯50とが予め積層一体化されて本工程に供給されることにより、フィルム条帯50の取り扱い性がよくなって、ダクトの製造効率が高められうる。
通気性シート条帯48とフィルム条帯50とが、別々に成形軸34に供給されてもよい。
この成形軸34に、補強体条帯52が半溶融状態で供給され、第二通気性シート層26の上において、螺旋状に巻かれる。この補強体条帯52が凝固して、補強体6が形成される。凝固により補強体6は、第二通気性シート層26と溶着する。
補強体が、金属線や合成樹脂樹脂線からなってもよい。断熱性が高く、従って結露しにくいとの観点から、金属線よりも、合成樹脂からなる補強体が好ましい。断熱性の観点から、中空の樹脂線が補強体に用いられてもよい。
図3は、本発明の他の実施形態に係る空調ダクト62の一部が示された部分切り欠き正面図である。このダクト62は、ダクト壁64と、第一補強体66と、2つの第二補強線68とを備えている。ダクト壁64は、円筒状である。ダクト壁64は、通気性シート層70と透湿防水フィルム層72とが積層された積層体からなる。ダクト壁64の内径Diは、典型的には40mm以上220mm以下である。その断面が非円形であるダクト壁64を、ダクト62が備えてもよい。
通気性シート層70は、通気性シート条帯が螺旋状に巻かれることで形成されている。典型的には、通気性シート層70は、不織布からなる。図1に示されたダクト2の第二通気性シート層26に用いられる不織布と同等のものが、通気性シート層70に用いられうる。不織布に代えて、又は不織布と共に、通気性を有する種々のシートが用いられ得る。例えば、メッシュ状シート(ネット状シート)、発泡体、パンチングシート及び織布が、通気性シート層70に用いられ得る。
透湿防水フィルム層72は、通気性シート層70の外側に位置している。好ましくは、透湿防水フィルム層72は、通気性シート層70と接着剤によって一体化される。一体化により、積層体が形成される。好ましい接着剤は、ホットメルト接着剤である。通気性シート層70の通気性を損なわないように、接着剤の量が調整される。透湿防水フィルム層72の材質は、図1に示されたダクト2の透湿防水フィルム層28の材質と同等である。
第一補強体66は、透湿防水フィルム層72の隣接する2つの側縁74の上に跨って位置している。換言すれば、第一補強体66は、この側縁74の直上に位置している。第一補強体66は、樹脂組成物からなる。この樹脂組成物の基材は、熱可塑性樹脂である。典型的な熱可塑性樹脂は、ポリプロピレンである。図1に示されたダクト2の補強体6に用いられる樹脂組成物と同等のものが、第一補強体66に用いられうる。
第一補強体66は、ダクト壁64の上において、螺旋状に巻かれている。図3から明らかなように、第一補強体66の幅は、螺旋のピッチよりも十分に小さい。従って第一補強体66は、所定間隔を隔てて存在している。後に詳説されるように、第一補強体66は透湿防水フィルム層72に溶着されている。第一補強体66の剛性は、通気性シート層70及び透湿防水フィルム層72の剛性よりも高い。
それぞれの第二補強線68は、樹脂組成物からなる。この樹脂組成物の基材は、熱可塑性樹脂である。典型的な熱可塑性樹脂は、ポリプロピレンである。図1に示されたダクト2の補強体6に用いられる樹脂組成物と同等のものが、第二補強線68に用いられうる。
第二補強線68は、ダクト壁64の上において、螺旋状に巻かれている。図3から明らかなように、第二補強線68の幅は、螺旋のピッチよりも十分に小さい。従って第二補強線68は、所定間隔を隔てて存在している。後に詳説されるように、第二補強線68は透湿防水フィルム層72に溶着されている。第二補強線68の剛性は、通気性シート層70及び透湿防水フィルム層72の剛性よりも高い。
このダクト62では、通気性シート層70と透湿防水フィルム層72とからなる積層体は、ダクト壁64の最外層であり、且つ最内層でもある。
このダクト62では、透湿防水フィルム層72を通じて内部の空気が少しずつ外部に漏れ出しうる。このダクト62では、透湿防水フィルム層72を通じて外部の空気が少しずつ内部に進入しうる。空気の漏れだし又は進入により、結露が防止されうる。透湿防水フィルム層72が、通気性シート層70の内側に存在してもよい。透湿防水フィルム層72が、2枚の通気性シート層70の間に挟まれてもよい。
図4には、図3のダクト62の製造の様子が示されている。このダクト62の製造にも図2に示された装置32が用いられる。この製造方法では、条帯76が成形軸34の上に供給される。この条帯76は、成形軸34の上に、螺旋状に巻かれる。この条帯76は、通気性シート条帯78とフィルム条帯80とが積層され、ホットメルト接着剤(図示されず)で一体化されたものである。通気性シート条帯78からは通気性シート層70(図3参照)が形成され、フィルム条帯80からは透湿防水フィルム層72が形成される。通気性シート条帯78とフィルム条帯80とが、別々に成形軸34に供給されてもよい。
この透湿防水フィルム層72の上に、半溶融状態の補強体条帯82が供給される。補強体条帯82は、透湿防水フィルム層72の上に、螺旋状に巻かれる。この補強体条帯82が凝固して、第一補強体66が形成される。第二補強線68も、第一補強体66と同様、透湿防水フィルム層72の上に半溶融状態の補強体条帯84が螺旋状に巻かれることで、形成される。
[実施例]
図1に示されたダクトを用意した。このダクトの内径は、125mmである。このダクトは、内層、発泡体層及び外層を備えている。内層は、第一通気性シート層と、第一補強線と、2つの第二補強線とからなる。第一通気性シート層は、スパンボンド不織布からなる。この不織布は、ポリプロピレンを基材とする樹脂組成物からなる。第一補強線及び第二補強線は、ポリプロピレンを基材とする樹脂組成物からなる。発泡体層は、連続気泡を有するポリウレタンフォームからなる。この発泡体層の厚みは、7mmである。外層は、第二通気性シート層及び透湿防水フィルム層からなる。第二通気性シート層は、スパンボンド不織布からなる。この不織布は、ポリプロピレンを基材とする樹脂組成物からなる。透湿防水フィルム層は、厚みが30μmである透湿防水フィルムからなる。この透湿防水フィルムの通気抵抗度は、約400sである。
[比較例]
発泡体層の厚みを10mmとし、外層をアルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルムから形成した他は実施例と同様にして、比較例のダクトを得た。この外層は、非通気性である。
ダクトを、半円状に配置した。この半円の曲率半径は、400mmである。このダクトを、気温が20℃であり、湿度が65%である環境下においた。このダクトの一端から冷風を送り、他端から回収した。風量を、200m/hとした。送風開始から1時間後に、ダクト壁の表面の状態を目視で観察した。この結果が、下記の表1に示されている。
Figure 0005511703
表1に示されるように、実施例に係るダクトでは、発泡体層が薄いにもかかわらず、比較例に係るダクトに比べ、結露が生じにくい。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るダクトは、換気用又は冷暖房用空気の移送、換気、気体の排出等に用いられうる。
2、62・・・ダクト
4、64・・・ダクト壁
6・・・補強体
8・・・内層
10・・・発泡体層
12・・・外層
14・・・第一通気性シート層
16・・・第一補強線
18・・・第二補強線
26・・・第二通気性シート層
28、72・・・透湿防水フィルム層
34・・・成形軸
66・・・第一補強体
68・・・第二補強体
70・・・通気性シート層

Claims (4)

  1. 筒状でありかつ通気性であるダクト壁を備えており、
    このダクト壁が、不織布層と透湿防水フィルム層とが積層されてなる積層体を含んでおり、
    この積層体が、ダクト壁の最外層又は最内層を形成している可撓性の空調ダクト。
  2. 上記積層体がダクト壁の最外層を形成しており、この最外層において透湿防水フィルム層の外側に不織布層が積層されている請求項1に記載の空調ダクト。
  3. 上記積層体がダクト壁の最内層を形成しており、この最内層において透湿防水フィルム層の内側に不織布層が積層されている請求項1に記載の空調ダクト。
  4. 上記不織布層が保水性を有する請求項2又は3に記載の空調ダクト。
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