JP5511354B2 - 電極チップ取り外し装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スポット溶接機やスポット溶接ガンの先端部に嵌合された電極チップを簡単に取り外すことができる電極チップ取り外し装置に関する。
従来から、金属部材の溶接手段のひとつとして、金属部材を電極チップで圧着しつつ、電極チップ間で電流を流し、その電気抵抗熱で金属を溶かして接合するスポット溶接が広く利用されている。このようなスポット溶接では、先端に電極チップ95が嵌合させてあるシャンク91(図8に示す)を有するスポット溶接機により行われる。なお、図8に示される例では、電極チップ95はキャップチップと呼ばれるものであり、奥に向かって徐々に内径が小さくなるテーパー面が形成された嵌合部95aが凹陥形成されている。また、シャンク91の先端には、先端に向かって徐々に外径が小さくなるテーパー取付部91aが形成されている。キャップチップ95の嵌合部95aがシャンク91のテーパー取付部91aに嵌合することにより、キャップチップ95がシャンク91に取り付けられている。なお、テーパー取付部91aの基端の周囲には、平面である当接部91bが形成されている。
長時間使用していると、電極チップ95の先端形状が変形・摩耗し、また、電極チップ95の表面に被溶接物が溶着するため、良好な溶接の継続ができなくなる。そのため打点数が一定以上に達した場合には、定期的に電極チップ95をシャンク91から取り外して、新品の電極チップ95に交換するか、或いは、電極チップ95の先端面を切削し、外形形状を一定に保持するとともに電極チップ95の表面を清浄にして先端形状を確保していた。
最近では被溶接材が化学処理剤により防錆処理等が施されているものが多いため、電極チップ95の損耗が早く、交換頻度が増える傾向がある。電極チップ95の交換に時間がかかると、生産効率が低下してしまう。そこで、迅速に電極チップ95を交換することができるように、特許文献1に示されるように、電極チップ95の基端95bとシャンク91の当接面91bとの隙間に、板状のレバーを差し込み、梃子
の原理の応用で電極チップ95をシャンク91から取り外す溶接ガンのチップ取り外し装置が提案されている。
一方で、特許文献2に示されるように、シャンク91の当接面91bに密接する固定爪と、キャップチップ95の基端95bに密接する可動爪と、前記可動爪の後方に延設される連結バーと、装置本体の上面に配置された手動式レバーを操作することにより前記連結バー3回動させて前記可動爪を前記固定爪から遠ざかるように押し下げ、キャップチップ95をシャンク91より離脱させるハンディー式チップキャップチップ取り外し装置が提案されている。
特開2002−79382号公報 特開2006−346717号公報
特許文献1に示されるような溶接ガンのチップ取り外し装置は、電極チップ95の基端95bとシャンク91の当接面91bとの隙間に、板状のレバーを差し込み、梃子の原理の応用で電極チップ95をシャンク91から取り外す構造のものであるため、支点となるシャンク91の当接部91bや電極チップ95の基端95bの角部に傷がつくという問題点や、レバーの差し込み量が安定せず電極チップ95の取り外し不良を生ずるという問題があった。また、特許文献1に示される溶接ガンのチップ取り外し装置は、ロボットアームの先端に取り付けて使用するものであるので、特定の1個か2個の電極チップを取り外したい場合であっても、作業者が直接に取外作業を行うことができないという問題があった。
そこで、特許文献2に示されるようなハンディー式チップキャップチップ取り外し装置が提案されることとなった。しかしながら、特許文献2に示されるようなハンディー式チップキャップチップ取り外し装置は、約30kgf程度の大きな操作力が必要であった。
更に、特許文献2に示されるようなハンディー式チップキャップチップ取り外し装置は、機構上、手動式レバーの操作角が大きくなってしまうことから装置本体を一方の手で持ち、手動式レバーを他方の手で持って操作する必要があり、また、一般的にシャンク91は垂直に配設されていることから、手動レバーを下側に大きな力で大きく押し下げる必要があり、作業者が不自然な体勢での作業を強いられ、簡単な操作で電極チップ95をシャンク91から取り外すことができないという問題があった。
本発明は、上記問題を解決し、簡単な操作で電極チップをシャンクから取り外すことができる電極チップ取り外し装置を提供する。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、
シャンクの先端に取り付けられた電極チップを取り外す電極チップ取り外し装置であって、
箱形の筐体と、
前記筐体の上部後方に取り付けられた取っ手と、
前記筐体の前端に取り付けられ、前方に延びる二股状の固定爪が形成された固定爪部材と、
前記固定爪に対して開閉可能に軸着され、この軸着部から前方に延びる二股状の可動爪と、前記可動爪の基端から後方に延び前記筐体内に収納されたレバーとが一体に形成された可動爪部材と、
前記筐体の上部前方に取り付けられ、支点部が形成された支点部材と、
L字形状に折り曲げられ、この折曲部分が前記支点部に軸支され、その基端に形成されたグリップが前記取っ手と対向する位置に配設されるとともに、その先端が前記筐体の内部に配設された操作レバーと、
前記レバーの後端と当接し、前方に向かって低くなる傾斜面が形成され、前記筐体内に前後方向スライド可能に配設された押圧部材と
前記操作レバーの先端と前記押圧部材とを接続する引っ張り部材とを有し、
前記二股状の固定爪と可動爪を、シャンクと電極チップの間に差し込んだ後に、
前記グリップが前記取っ手側に近接する方向に、前記操作レバーを回動させると、前記押圧部材が前方にスライドし、前記可動爪部材が回動して、前記可動爪が前記固定爪に対して拡開し、前記電極チップが前記シャンクから取り外される電極チップ取り外し装置であって、
前記操作レバーの折曲部分には、係合バーが形成され、
支点部材には、前後方向に複数の支点部である支点溝が形成され、
操作レバーは、前記係合バーで、前記支点溝のいずれか1に選択可能に軸支されていることを特徴とする。
これにより、異なる大きさの電極チップやシャンクであっても、作業者が前記係合バーが係合する支点溝を選択することにより、可動爪の固定爪に対する拡開角度を変更することが可能となり、前記電極チップを前記シャンクから取り外すことが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
操作レバーの折曲部分に、支点部材の上面と当接する規制バーを設け、
操作レバーの取っ手に対する拡開を規制したことを特徴とする。
これにより、操作レバーの操作角度や操作距離が大きくならず、作業者が片手で、グリップと取っ手を握りしめることができ、簡単な操作で電極チップをシャンクから取り外すことが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1、または請求項2に記載の発明において、
筐体内部に取り付けられた固定レールと、
前記固定レールにスライド自在に取り付けられ、押圧部材を取り付ける可動部材とから構成されたスライド部材を更に有することを特徴とする。
これにより、押圧部材が前後方向スライドする際の摺動抵抗が小さくなり、小さい操作力で、電極チップをシャンクから取り外すことが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3に記載の発明において、
可動爪部材のレバーを、押圧部材の傾斜面に押し付ける方向に付勢する付勢部材を設けたことを特徴とする。
これにより、電極チップをシャンクから取り外した後に、前記付勢部材の付勢力により、自動的に操作レバーが初期位置に復帰し、連続的に電極チップをシャンクから取り外す場合に、作業者が操作レバーを初期位置に戻すという余分な操作が不要となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4に記載の発明において、
可動爪部材のレバーの後端に、押圧部材の傾斜面と当接するローラーを回転可能に取り付けたことを特徴とする。
これにより、可動爪部材のレバーが押圧部材の傾斜面で押し上げられる際の摺動抵抗が小さくなり、小さい操作力で、電極チップをシャンクから取り外すことが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5に記載の発明において、
引っ張り部材の前端に、ローラーを回転可能に取り付け、
操作レバーの先端に、前記ローラーと接触するローラー接触面を形成したことを特徴とする。
これにより、操作レバーを回動させて、引っ張り部材を前方に引っ張る際の摺動抵抗が小さくなり、小さい操作力で、電極チップをシャンクから取り外すことが可能となる。
本発明によれば、グリップを取っ手に近接させるという簡単な操作で電極チップをシャンクから取り外すことができる電極チップ取り外し装置を提供することが可能となった。
本発明の実施の形態を示す電極チップ取り外し装置の上面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB―B断面図である。 図1のC―C断面図である。 図1のD―D断面図である。 電極チップの取り外し状態の説明図である。 係合ピンを移動させて支点溝に係合させた状態の電極チップ取り外し装置の断面図である。 電極チップがシャンクに取り付けられている状態の説明図である。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好ましい実施の形態を示す。図2において、紙面左方向が電極チップ取り外し装置50の前方であり、紙面右方向が電極チップ取り外し装置50の後方であり、紙面手前・奥方向が電極チップ取り外し装置50の横方向である。
1は箱形の筐体である。筐体1は前後方向に縦長となっている。筐体1の内部には、後述する、可動爪部材5のレバー5d、ローラー7、コイルスプリング9、スライド部材10、引っ張り部材11、押圧部材12、ローラー13が収納されている。
筐体1の上面(上部)後方には、取っ手2が取り付けされている。図に示される実施形態では、取っ手2は、横方向に対して連通している握持穴2aが形成されていて、握持穴2aの上方には水平方向に延びる握持部2bが形成されている。作業者は、握持部2bを握ることにより、電極チップ取り外し装置50を持ち運びすることができる。
筐体1の上面(上部)前方には、支点部材3が取り付けられている。支点部材3には、支点部材3の上面から筐体1内部に連通する連通穴3aが前後方向に形成されている。勿論、筐体1上面の連通穴3aが形成されている位置には、連通穴3aに対応した形状の連通穴1aが形成されている。図に示される実施形態では、連通穴3aは長穴形状である。支点部材3の前後方向連通穴3aが形成されている位置には、支点部材3の横方向を連通する支点穴部3bが前後方向に形成されている。言い換えると、連通穴3aの両側方に、支点穴部3bが形成されている。支点穴部3bの下面には、横方向に凹陥した支点溝3cが形成されている。支点溝3cは、前後方向に複数形成されている。図に示される実施形態では、支点溝3cの断面形状は半円形状である。図に示される実施形態では、支点溝3cは、前後方向に5つ形成されている。支点部材3の支点穴部3bの上部は、閉止板部3dとなっている。閉塞板部3dの上面や支点部材3の上面は、水平面である当接面3fとなっている。
支点部材3の後部の下面には、筐体1内に連通するスプリング支持部3eが凹陥形成されている。勿論、筐体1上面のスプリング支持部3eが形成されている位置には、連通穴1bが形成されている。
筐体1の前端には、固定爪部材4が取り付けられている。固定爪部材4には、二股形状の固定爪4aが前方に向かって延設されている。二股状の固定爪4a間は、前方に開放した挿入部4bとなっている。固定爪4a基端位置の固定爪部材4には、軸穴4cが横方向に連通形成されている。
5は板状の可動爪部材である。可動爪部材5の前端には、二股形状の可動爪5aが延出形成されている。二股状の可動爪5a間は、前方に開放した挿入部5bとなっている。可動爪5aの基端の位置の可動爪部材5には、軸穴5cが連通形成されている。可動爪5aが固定爪4aに重ね合わされた状態で、軸穴4c及び軸穴5cに軸部材6が挿通して、可動爪部材5が固定爪部材4に回動可能に取り付けられている。このような構成により、可動爪部5aは、固定爪4に対して開閉可能に軸着されている。
挿入部4b、5bの幅寸法は、シャンク91のテーパー取付部91aの最大外径寸法よりも僅かに広くなっている。このため、シャンク91のテーパー取付部91aに、挿入部4b、5bを差し込むことができる。一方で、挿入部4b、5bの幅寸法は、シャンク91の当接部91bや電極チップ95の基端95bの最大幅寸法よりも小さくなっているので、シャンク91のテーパー取付部91aに挿入部4b、5bが差し込まれ、可動爪5aが固定爪4aに対して開くと、固定爪4aや可動爪5aが電極チップ95の基端95b又はシャンク91の当接部91bに当接して、電極チップ95がシャンク91から取り外されるようになっている。
軸穴5cの後方は、レバー5dとなっていて、可動爪5aと一体に形成されている。図4に示されるように、レバー5dの後端には、ローラー取付部5eが形成されている。図に示される実施形態では、ローラー取付部5eは二股状となっている。ローラー取付部5eには横方向に軸穴5fが連通形成されている。二股状のローラー取付部5e内にローラー7が配設されている。ローラー7の中心には、軸穴7aが形成されている。軸穴5f及び軸穴7aに軸部材8が挿通して、ローラー7がレバー5dの後端に回転可能に取り付けられている。図2に示されるように、軸穴5cの中心から軸穴5fまでの距離bは、軸穴5c中心から作用点5g(可動爪5aの電極チップ95の基端95bと当接する部分)までの距離aの6〜12倍の長さとなっている。本実施形態では、距離bは距離aの9倍となっている。
レバー5dの中心よりも前方側には、板厚方向を連通する操作レバー挿通穴5hが前後方向に形成されている。図2に示されるように、操作レバー挿通穴5hは、前後方向に関し、連通穴3aと略一致する位置に形成されている。レバー5dには、スプリング支持部5iが形成されている。図に示される実施形態では、スプリング支持部5iは、レバー5dの略中央上面に凹陥形成されている。図2に示されるように、スプリング支持部3e及びスプリング支持部5iに、その両端が支持されてスプリング9が取り付けられている。付勢部材であるコイルスプリング9は、可動爪部材5のレバー5dを、傾斜面12aに押し付ける方向に付勢している。言い換えると、コイルスプリング9は、可動爪5aが固定爪4aに対して閉じられる方向に付勢している。
筐体1内部の底面にはスライド部材10が取り付けられている。図に示される実施形態では、スライド部材10は、筐体1内部の底面の後方から中央部まで取り付けられた固定レール10aと、この固定レール10aに対して前後方向スライド自在に取り付けられた板状の可動部材10bとから構成されている。本実施形態では、固定レール10aに形成された溝に、可動部材10b内に配設された多数のボールが接触する構造の所謂リニアガイドである。このように、リニアガイドを使用することにより、可動部材10bの固定レール10aに対する摺動抵抗が小さくなっている。
可動部材10b上には、押圧部材12が取り付けられている。押圧部材12には、前方に向かって低く傾斜している傾斜面12aが形成されている。傾斜面12aの可動部材10bの可動方向に対する傾斜角θ1は15°〜40°となっている。本実施形態では、傾斜角θ1は30°となっている。傾斜面12aは、レバー5dの後端に取り付けられたローラー7と当接している。押圧部材12が前方に(可動爪5a側)移動すると、図2の一点鎖線で示されるように、レバー5dが傾斜面12aによって上方に押し上げられ、可動爪5aが固定爪4aに対して開く方向に回動する。
可動部材10bの前端には、可動部材10bから前方に延出する板状の引っ張り部材11が取り付けられている。引っ張り部材11は、可動爪部材5のレバー5dの下方に、可動爪部材5と重ね合わされて配設されている。図5に示されるように、引っ張り部材11の前端には、二股形状のローラー取付部11aが形成されている。ローラー取付部11aには、横方向に連通する軸穴11bが形成されている。二股のローラー取付部11a内には、ローラー13が配設されている。ローラー13の中心には、軸穴13aが形成されている。軸穴11bf及び軸穴13aに軸部材14が挿通して、ローラー13が引っ張り部材11の前端に回転可能に取り付けられている。後述するように、引っ張り部材11は、操作レバー15の先端と、押圧部材12を力学的に接続している。
15は操作レバーである。操作レバー15は、L字形状に折り曲げられたレバー本体15aと、レバー本体15aの基端を被覆する合成樹脂製等のグリップ15bとから構成されている。なお、本明細書において、“L字形状“とは、60°〜120°の角度を含む。レバー本体15aの折曲部分には、両横方向に突出する係合バー15cが設けられている。係合バー15cの断面形状は、円形状となっている。レバー本体15aの先端前面には、円弧状に凹陥したローラー当接面15dが形成されている。レバー本体15aの折曲部分には、両横方向に突出する規制バー15eが設けられている。本実施形態では、規制バー15eの断面形状は、正方形状又は長方形状である。規制バー15eは、係合バー15cよりも上方のレバー本体15aに取り付けられている。なお、本明細書において、”レバー本体15aの折曲部分“には、レバー本体15aの折曲部分及びその近傍を含む。
図2に示されるように、レバー本体15aの折曲部分よりも先端側が、連通穴3a、連通穴1a、操作レバー挿通穴5hを挿通し、ローラー当接面15dがローラー14と当接した状態で、係合バー15cが支点穴部3b内に挿通して、操作レバー15が回動可能に取り付けられている。グリップ15bは、取っ手2と対向している。なお、規制バー15eは、当接面3fと当接している。なお、係合バー15cは支点穴部3bに形成されたいずれかの支点溝3cと係合しているが、操作レバー15を上方に引き上げることにより、係合バー15cを任意の支点溝3cと係合させることができるようになっている。言い換えると、操作ハンドル15は、係合バー15cで、支点溝3cのいずれか1に選択可能に軸支されている。作業者による力が作用する力点15fから係合バー15cまでの距離dは、係合バー15cからローラー当接面15dまでの距離cの1.5〜3倍となっている。本実施形態では、距離dは距離cの2倍となっている。
次に図6〜図7を用いて、本発明の電極チップ取り外し装置50の使用方法について説明する。作業者は、二股状の固定爪4aと可動爪5aを、シャンク91の当接部91bと電極95の基端95bの間のテーパー取付部91aに差し込ませる。その後、作業者は、グリップ15b及び握持部2bを握りしめて、グリップ15bを握持部2bに近接させて、グリップ15bが握持部2bに当接する状態まで、操作レバー15を回動させる。すると、図6に示されるように、操作レバー15の係合バー15c(支点溝15c)を中心とする回動に(A)ともない、レバー本体15aの先端が引っ張り部材11を前方に引っ張る(B)。すると、可動部材10a及び押圧部材12が前方にスライドして(C)、可動爪部材5のレバー5dの後端が押圧部材12の傾斜面12aに乗り上げ、可動爪部材5が回動して(D)、可動爪5aが固定爪4aに対して開く(E)。すると、テーパー取付部91aと嵌合部95aとの嵌合が外れ、電極チップ95がシャンク91から取り外される。本発明では、シャンク91の当接部91bや電極95の基端95bが、固定爪4aや可動爪5aと密接している状態で可動爪5aが固定爪4aに対して開くので、電極95に略軸方向の力をかけることが可能となり、従来のように1本の梃子式レバーでこじ開けるのとは異なり、シャンク91の当接部91bや電極チップ95の基端95bの角部に傷がつくことが無く、安定して確実に電極チップ95をシャンク91から取り外すことができる。
本実施形態では、引っ張り部材11の先端に、ローラー当接面15dと当接するローラー13を回転可能に取り付けたので、レバー本体15aを回動させて、レバー本体15aの先端が引っ張り部材11を前方に引っ張る際に、ローラー当接面15dと当接するローラー13が回転し、摺動抵抗が大きくならず、作業者は小さい力でスムーズに操作レバー15を回動させることができる。また、可動爪部材5のレバー5dの後端に、傾斜面12aと当接するローラー7を取り付けたので、可動爪部材5のレバー5dが押圧部材12の傾斜面12aに乗り上げる際に、傾斜面12aと当接するローラー7が回転し、摺動抵抗が大きくならず、作業者は小さい力でスムーズに操作レバー15を回動させることができる。
作用点5gに作用する力をFとし、力点15fに作用する力をfとすると、Fとfの関係は下式(1)で表される。
F=f×d/c×b/a×1/tanθ1…(式1)
図2に示されるように、本実施形態では、距離bは距離aの9倍であり、距離dは距離cの2倍であり、θは30°なので、Fとfの関係は下式(2)で表される。
F=f×2/1×9/1×1/tanθ1=f×2×9×√3=18√3f≒31f…(式2)
このように、図に示される実施形態では、作用点5gに作用する力Fを力点15fに作用する力の31倍にすることができるので、13kgf以下という小さい操作力で電極チップ95をシャンク91から取り外すことが可能となる。
本発明では、梃子(可動爪部材5及びレバー本体15a)及び楔(押圧部材12)の作用により、力点15fに作用する力を増幅させて作用点5gに作用させるために、距離bを距離aよりも長く設定し、距離dを距離cよりも長く設定し、傾斜面12aの傾斜角θ1を45°よりも小さく設定している。なお、操作レバー15の操作角度θ2や操作距離eが必要以上に大きくならないように、距離bを距離aの6〜12倍に、距離dを距離cの1.5〜3倍に、傾斜面12aの傾斜角θ1を15°〜40°に設定することが好ましい。
作業者が、グリップ15b及び握持部2bを握りしめた状態から、グリップ15bを離すと、コイルスプリング9の付勢力により、可動爪部材5のレバー5dが押し下げられ、押圧部材12、引っ張り部材11が後方にスライドして、ローラー当接面15dでローラー13に後方に押圧されるレバー本体15aは初期位置方向に回動する。規制バー15eが当接面3fに当接すると、レバー本体15a回動が停止し、操作レバー15が初期位置状態に復帰する(図2の状態)。このように、本実施形態では、可動爪部材5のレバー5dを押し下げる方向に付勢するコイルスプリング9を設けたので、自動的に操作レバー15が初期位置状態に復帰し、順次、電極チップ95をシャンク91から取り外す場合に、その都度、操作レバー15を初期位置状態に復帰させる必要が無い。
本発明では、前述したように、梃子及び楔の作用により、力点15fに作用する力を増幅させて作用点5gに作用させているので、図2に示されるように、力点15fの移動距離eに対して、作用点5gの移動距離fが短くなる。本実施形態では、支点溝3cを前後方向に複数設け、シャンク91のテーパー取付部91aと電極チップ95の基端95bの距離が大きい大型のシャンク91及び電極チップ95に対応できるようにしている。図に示される実施形態では、支点溝3cを、後方から前方に、第1支点位置(1)から第5支点位置(5)に順に5つ形成している。なお、第1支点位置(1)の支点溝3cに係合バー15cを係合させている状態では、図2に示されるように、可動爪5aは固定爪4aに対して完全に閉じている。第2支点位置(2)から、第5支点位置(5)方向に、係合バー15cが係合する支点溝3cを移動させると、徐々に可動爪5aが固定爪4aに対して大きく開くので、操作レバー15を押し下げた場合に、可動爪5aが固定爪4aに対して閉じている状態からの作用点5gの拡開距離g(図7に示す)が徐々に大きくなり、シャンク91のテーパー取付部91aと電極チップ95の基端95bの距離が大きい大型のシャンク91及び電極チップ95に対応できるようになっている。
本実施形態では、テーパー取付部91aや基端95bと当接する、固定爪4aと可動爪5aの当接面間距離(作用点5gにおける)は下記のように設定されている。なお、表1において、「閉状態」とは操作レバー15が初期位置状態にあり、可動爪5aが固定爪4aに対して閉じている状態であり、「開状態」とは可動爪5aが固定爪4aに対して開いている状態である。
Figure 0005511354
表1に示されるように、本実施形態では「閉状態」から「開状態」にした場合に、可動爪5aが固定爪4aに対して、0.5mmしか開かないが、テーパー取付部91aと嵌合部95aとの嵌合を外すには十分な距離である。言い換えると、本実施形態では、作用点5gにおける可動爪5aの固定爪4aに対する移動距離fを、0.5mmに設定したので、操作レバー15の操作角度θ2や操作距離eが大きくならず、作業者が片手で、グリップ15bと握持部2bを握りしめることができるようになっている。
本実施形態では、レバー部材15bに当接面3fと当接する規制バー15eを設けたので、係合バー15cが第1支点位置以外の支点溝3cと係合している場合であっても、ハンドル15の握持部2bに対する拡開が規制されて、操作レバー15の操作角度θ2や操作距離eが大きくならず、作業者が片手で、グリップ15bと握持部2bを握りしめることができるようになっている。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電極チップ取り外し装置もまた技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
1 筐体
1a 連通穴
1b 連通穴
2 取っ手
2a 握持穴
2b 握持部
3 支点部材
3a 連通穴
3b 支点穴部
3c 支点溝
3d 閉止板部
3e スプリング支持部
3f 当接面
4 固定爪部材
4a 固定爪
4b 挿入部
4c 軸穴
5 可動爪部材
5a 可動爪
5b 挿入部
5c 軸穴
5d レバー
5e ローラー取付部
5f 軸穴
5g 作用点
5h 操作レバー挿通穴
5i スプリング支持部
6 軸部材
7 ローラー
8 軸部材
9 コイルスプリング
10 スライド部材
10a 固定レール
10b 可動部材
11 引っ張り部材
11a ローラー取付部
11b 軸穴
12 押圧部材
12a 傾斜面
13 ローラー
14 軸部部材
15 操作レバー
15a レバー本体
15b グリップ
15c 係合バー
15d ローラー当接面
15e 規制バー
15f 力点
50 電極チップ取り外し装置
91 シャンク
91a テーパー取付部
91b 当接部
95 電極チップ(キャップチップ)
95a 嵌合部
95b 基端

Claims (6)

  1. シャンクの先端に取り付けられた電極チップを取り外す電極チップ取り外し装置であって、
    箱形の筐体と、
    前記筐体の上部後方に取り付けられた取っ手と、
    前記筐体の前端に取り付けられ、前方に延びる二股状の固定爪が形成された固定爪部材と、
    前記固定爪に対して開閉可能に軸着され、この軸着部から前方に延びる二股状の可動爪と、前記可動爪の基端から後方に延び前記筐体内に収納されたレバーとが一体に形成された可動爪部材と、
    前記筐体の上部前方に取り付けられ、支点部が形成された支点部材と、
    L字形状に折り曲げられ、この折曲部分が前記支点部に軸支され、その基端に形成されたグリップが前記取っ手と対向する位置に配設されるとともに、その先端が前記筐体の内部に配設された操作レバーと、
    前記レバーの後端と当接し、前方に向かって低く傾斜している傾斜面が形成され、前記筐体内に前後方向スライド可能に配設された押圧部材と
    前記操作レバーの先端と前記押圧部材とを接続する引っ張り部材とを有し、
    前記二股状の固定爪と可動爪を、シャンクと電極チップの間に差し込んだ後に、
    前記グリップが前記取っ手側に近接する方向に、前記操作レバーを回動させると、前記押圧部材が前方にスライドし、前記可動爪部材が回動して、前記可動爪が前記固定爪に対して拡開し、前記電極チップが前記シャンクから取り外される電極チップ取り外し装置であって、
    前記操作レバーの折曲部分には、係合バーが形成され、
    支点部材には、前後方向に複数の支点部である支点溝が形成され、
    操作レバーは、前記係合バーで、前記支点溝のいずれか1に選択可能に軸支されていることを特徴とする電極チップ取り外し装置。
  2. 操作レバーの折曲部分に、支点部材の上面と当接する規制バーを設け、
    操作レバーの取っ手に対する拡開を規制したことを特徴とする請求項1に記載の電極チップ取り外し装置。
  3. 筐体内部に取り付けられた固定レールと、
    前記固定レールにスライド自在に取り付けられ、押圧部材を取り付ける可動部材とから構成されたスライド部材を更に有することを特徴とする請求項1、または請求項2に記載の電極チップ取り外し装置。
  4. 可動爪部材のレバーを、押圧部材の傾斜面に押し付ける方向に付勢する付勢部材を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電極チップ取り外し装置。
  5. 可動爪部材のレバーの後端に、押圧部材の傾斜面と当接するローラーを回転可能に取り付けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の電極チップ取り外し装置。
  6. 引っ張り部材の前端に、ローラーを回転可能に取り付け、
    操作レバーの先端に、前記ローラーと接触するローラー接触面を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の電極チップ取り外し装置。
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