JP5510974B2 - 負荷感知変速装置及び負荷感知変速装置付巻上機 - Google Patents

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Description

本発明は、重量物を吊り上げる巻上機等に付加することで、負荷の高低に応じて荷の上げ下げの速度を変えて作業の迅速化を図る負荷感知変速装置とそれを備えた巻上機に関するものである。
一般に、巻上機では、小さい力で重量物を吊り上げることができるように、ハンドチェーンの操作で回転するハンドホイールと荷が吊り下げられたロードチェーンの上げ下げを行うロードシーブとの間に歯車機構を設けて連結している。巻上機におけるこの歯車機構は、ハンドホイールの回転を減速してロードシーブに伝える減速機構となるため、負荷の有無に関係なくロードシーブの回転は常に減速され、作業効率の低下を招いていた。
そこで、負荷の有無若しくは高低に応じてロードシーブの回転速度を可変する変速機構を設けることが提案されている。例えば、ハンドホイールからの回転をそのまま伝達する第1クラッチ手段と、増速機構に伝達する第2クラッチ手段と、第1クラッチ手段と第2クラッチ手段とを係脱する伝達プレートと、を備え、ロードシーブに負荷がかかると第1クラッチ手段を係合させると共に第2クラッチ手段を解放する方向に伝達プレートが移動して巻き取り速度が高速から低速に切り換わり、無負荷のときには第2クラッチ手段を係合させて巻き取り速度を高速にする自動変速装置が提案されている(特許文献1参照)。
この自動変速装置においては、伝達プレートが軸方向に移動して第1クラッチと第2クラッチをそれぞれ押圧することで圧接させて速度を切り換えるものであるため、切換時の抵抗が大きく操作感が悪いという問題があった。また、伝達プレート等が軸方向に配置されると共に軸方向に移動するため、装置が軸方向に大きくなり、巻上機のハンドホイールとブレーキとの間に配置されているため、巻上機の片側だけが重くなりバランスが悪く、巻上機が傾いて操作しづらくなるという問題もあった。
また、この他、低速回転部材と高速回転部材と出力回転部材を備え、それぞれに磁性体を設け、その磁性体が磁気的に係合した後に機械的に係合するように構成した負荷感応型変速装置も提案されている(特許文献2参照)。
しかし、この変速装置においては、速度が切り換わるときに、磁力による不安定な係合状態があり、空転する危険性があった。また、この変速装置では、磁性体からなる複雑な形状の部品を多用しており、構造が複雑で重くなると共にコストが高くなるという問題もあった。更に、この変速装置においても、各部品を軸方向に配置すると共に軸方向に移動させることで係合させているため、装置が軸方向に大きくなり、巻上機に取り付けるとバランスが悪くなるという問題もあった。特に、この変速装置では、巻上機のハンドホイールとブレーキとの間に配置されており、極めてバランスが悪くなっていた。
特開2001−146391号公報 特開2010−116957号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記従来の問題点を解決し、小型、軽量で、速度の切換がスムーズ且つ回転速度が切り換わるときに回転方向が定まらなくなるニュートラル位置がないため安全、確実に切り換えることができる負荷感知変速装置及び負荷感知変速装置付巻上機を提供することにある。
本発明の負荷感知変速装置は、外部回転を入力し負荷の高低に応じて低速又は高速に切り換えて回転出力する負荷感知変速装置であって、外部回転を入力し減速して低速回転として伝達するか又は外部回転をそのまま高速回転として伝達する変速機構と、該変速機構の回転出力側の負荷の高低を感知する負荷感知機構と、該負荷感知機構により駆動され、前記変速機構に係合するか又は変速機構との係合を解除することで変速機構の出力回転を低速状態又は高速状態に切り換える切換機構と、を備えている。
この負荷感知変速装置における前記負荷感知機構は、高速から低速に切り換わるときの低速切換負荷と低速から高速に切り換わるときの高速切換負荷がそれぞれ設定され、前記低速切換負荷を感知して前記切換機構を高速状態から低速状態に切り換えるときに予め設定した負荷変動範囲の上限を負荷が越えるまで高速状態に保ち、前記高速切換負荷を感知して前記切換機構を低速状態から高速状態に切り換えるときに前記負荷変動範囲の下限より負荷が下がるまで低速状態を保つ保持機構を備えている。
また、前記変速機構は、互いに相対回転可能な、外部回転を入力する中央回転部材と、該中央回転部材の回転を変速する内側回転部材と外側回転部材とを備え、前記切換機構と連動し、前記外側回転部材及び内側回転部材の一方を回転規制すると、前記外側回転部材及び内側回転部材の他方から前記中央回転部材と同じ回転方向で且つ前記中央回転部材より低速回転を出力し、また前記外側回転部材及び内側回転部材の一方の回転規制を解除すると、前記外側回転部材及び内側回転部材の他方から前記中央回転部材と同じ回転方向で且つ前記中央回転部材と同じ回転速度で高速回転を出力するものである。
また、前記切換機構は、前記変速機構の外側回転部材又は内側回転部材の回転規制とその回転規制の解除を切り換える回転規制切換機構と、前記回転規制解除時に前記外側回転部材と内側回転部材、前記外側回転部材と中央回転部材、及び前記内側回転部材と中央回転部材の何れかの組み合わせを、前記負荷感知機構を介して連結し互いに相対回転不可な状態に切り換えると共に前記回転規制時に連結解除し互いに相対回転可能な状態に切り換える連結切換機構と、を備えるものである。
また、前記回転規制切換機構は、前記変速機構側に配置され変速機構の外側回転部材又は内側回転部材と一体に回転する係合爪と、この係合爪が係合するクラッチ溝を周囲に有し、変速機構の外側に配置され固定されているクラッチリングとを備え、前記連結切換機構に連動して係合爪がクラッチ溝に係合しあるいはクラッチ溝から解除され、係合爪がクラッチ溝に係合することで変速機構の外側回転部材又は内側回転部材は少なくとも一方向に回転が制限され、係合爪がクラッチ溝から解除されることで外側回転部材又は内側回転部材は回転が自由となる。
また、前記負荷感知機構は、前記切換機構を切り換えるスライダと、一定範囲内で相対回転可能な状態で併設されると共に、前記変速機構により一方又は両方が駆動され且つ外部負荷により相対回転する一対のプレート部材と、該一対のプレート部材の間に設けられプレート部材の相対回転により変形する負荷弾性部材と、高速から低速に切り換わるときの低速切換負荷により前記負荷弾性部材を変形させて前記一対のプレート部材が相対回転すると前記スライダを低速切換位置に移動可能な状態にし、低速から高速に切り換わるときの高速切換負荷により前記負荷弾性部材が復元して前記一対のプレート部材が逆方向へ相対回転すると前記スライダを高速切換位置に移動可能な状態にするカム機構と、を備えている。
また、前記保持機構は、前記一対のプレート部材の一方に前記スライダと一緒に設けられ、前記スライダが低速切換位置又は高速切換位置に達すると前記スライダに係合してロックするロック機構と、前記一対のプレート部材の他方に設けられ、前記カム機構により前記スライダが低速切換位置又は高速切換位置に移動可能な状態になり且つ予め設定した負荷変動範囲の上限を越えるか又は下限より下がると前記ロック機構のロックを解除してスライダを低速切換位置又は高速切換位置に移動させるロック解除機構と、を備えている。
また、前記スライダ及び前記カム機構の一方は、前記スライダ及び前記カム機構の他方に接触する弾性部材を有し、該弾性部材により前記スライダに径方向へ移動可能な力を与えながら前記保持機構による前記スライダの保持を前記予め設定した負荷変動範囲内にて維持可能にしている。
また、前記切換機構は、前記スライダに対向し、該スライダが嵌脱する内側凹部を有し、該内側凹部の側壁は、負荷があるときに前記スライダに接する方の側壁が他方の側壁よりも大きく傾斜している。
また、変速機構は、前記外側回転部材を回転規制すると前記内側回転部材から前記中央回転部材と同回転方向で低速回転を出力し且つ回転規制を解除すると前記中央回転部材と同回転方向で高速回転を出力し、
負荷感知機構は、前記変速機構の内側回転部材の回転により一方が駆動され且つ外部負荷が他方に掛かると相対回転する一対のプレート部材を備え、
切換機構は、前記スライダが低速切換位置に移動すると前記外側回転部材を回転規制すると共に前記内側回転部材と外側回転部材の連結を解除し、前記スライダが高速切換位置に移動すると前記外側回転部材の回転規制を解除すると共に前記内側回転部材と外側回転部材を前記負荷感知機構を介して連結するものとなっている。
また、変速機構は、前記外側回転部材を回転規制すると前記内側回転部材から前記中央回転部材と同回転方向で低速回転を出力し且つ回転規制を解除すると前記中央回転部材と同回転方向で高速回転を出力し、
負荷感知機構は、前記変速機構の外側回転部材の回転により一方が駆動され且つ前記変速機構の内側回転部材に他方が連結又は連結解除され、外部負荷によって生じる前記外側回転部材と内側回転部材との相対回転により相対回転する一対のプレート部材を備え、
切換機構は、前記スライダが低速切換位置に移動すると前記外側回転部材を回転規制すると共に前記内側回転部材と外側回転部材の連結を解除し、前記スライダが高速切換位置に移動すると前記外側回転部材の回転規制を解除すると共に前記内側回転部材と外側回転部材を前記負荷感知機構を介して連結するものとなっている。
また、変速機構は、前記外側回転部材を回転規制すると前記内側回転部材から前記中央回転部材と同回転方向で低速回転を出力し且つ回転規制を解除すると前記中央回転部材と同回転方向で高速回転を出力し、
負荷感知機構は、前記変速機構の外側回転部材の回転により一方が駆動され且つ前記変速機構の中央回転部材に他方が連結又は連結解除され、外部負荷によって生じる前記外側回転部材と中央回転部材との相対回転により相対回転する一対のプレート部材を備え、
切換機構は、前記スライダが低速切換位置に移動すると前記外側回転部材を回転規制すると共に前記中央回転部材と外側回転部材の連結を解除し、前記スライダが高速切換位置に移動すると前記外側回転部材の回転規制を解除すると共に前記中央回転部材と外側回転部材を前記負荷感知機構を介して連結するものとなっている。
また、変速機構は、前記内側回転部材を回転規制すると前記外側回転部材から前記中央回転部材と同回転方向で低速回転を出力し且つ回転規制を解除すると前記中央回転部材と同回転方向で高速回転を出力し、
負荷感知機構は、前記変速機構の内側回転部材の回転により一方が駆動され且つ前記変速機構の中央回転部材に他方が連結又は連結解除され、外部負荷によって生じる前記内側回転部材と中央回転部材との相対回転により相対回転する一対のプレート部材を備え、
前記切換機構は、前記スライダが低速切換位置に移動すると前記内側回転部材を回転規制すると共に前記内側回転部材と中央回転部材の連結を解除し、前記スライダが高速切換位置に移動すると前記内側回転部材の回転規制を解除すると共に前記内側回転部材と中央回転部材を前記負荷感知機構を介して連結するものとなっている。
また、変速機構は、前記内側回転部材を回転規制すると前記外側回転部材から前記中央回転部材と同回転方向で低速回転を出力し且つ回転規制を解除すると前記中央回転部材と同回転方向で高速回転を出力し、
負荷感知機構は、前記変速機構の内側回転部材の回転により一方が駆動され且つ前記変速機構の外側回転部材に他方が連結又は連結解除され、外部負荷によって生じる前記内側回転部材と外側回転部材との相対回転により相対回転する一対のプレート部材を備え、
切換機構は、前記スライダが低速切換位置に移動すると前記内側回転部材を回転規制すると共に前記内側回転部材と外側回転部材の連結を解除し、前記スライダが高速切換位置に移動すると前記内側回転部材の回転規制を解除すると共に前記内側回転部材と外側回転部材を前記負荷感知機構を介して連結するものとなっている。
一方、本発明の負荷感知変速装置付巻上機は、ハンドチェーンの操作により回転するハンドホイールと、荷を吊り下げたロードチェーンの上げ下げを行うロードシーブと、
前記ハンドホイールの回転が伝達され、その回転を減速して低速回転として伝達するか又はそのまま高速回転として伝達する変速機構と、該変速機構の出力回転により前記ロードシーブに掛かる負荷の高低を感知する負荷感知機構と、該負荷感知機構により駆動され、前記変速機構に係合するか又は変速機構との係合を解除することで変速機構の出力回転を低速状態又は高速状態に切り換える切換機構と、を備えている。この負荷感知変速装置付巻上機においては、前記ロードシーブと前記変速機構との間に減速用歯車を設けることもできる。また、この負荷感知変速装置付巻上機における負荷感知機構も、本発明の負荷感知変速装置と同様の保持機構を備えている。
本発明の変速機構として、遊星歯車機構、内接式遊星歯車機構及びサイクロ減速機構などがある。遊星歯車機構の内歯付リングギア、プラネタリキャリア、サンギヤをそれぞれ外側、内側、中央回転部材とし、内接式遊星歯車機構及びサイクロ減速機構の外側低速リング、内側低速キャリア、中央高速クランクをそれぞれ外側、内側、中央回転部材とする。
また、本発明の負荷感知変速装置においては、前記中央回転部材を回転の入力側とし、遊星歯車機構の外側回転部材、内接式遊星歯車機構及びサイクロ減速機構の内側回転部材を回転規制することでそれらの他方から前記中央回転部材と同回転方向で低速回転を出力させ、その回転規制を解除して前記中央回転部材と同回転方向で高速回転を出力させている。この回転規制は、負荷感知機構のスライダの径方向の移動により、切換機構の係合爪とクラッチリングが係合又は係合解除され、これにより直接又は負荷感知機構を介して前記外側回転部材又は内側回転部材の回転規制又はその解除が行われる。また、これと同時に、負荷感知機構のスライダの移動により、係合爪付リング又は係合溝付プレートとスライダの一部が係合し、外側回転部材と内側回転部材、外側回転部材と中央回転部材、内側回転部材と中央回転部材の何れかの組み合わせを、負荷感知機構を介して連結して前記中央回転部材と一体で高速回転を出力させている。
このように、極めてシンプルな構造で変速すると共に軸方向に大型化することなく小型、軽量化することができる。
また、本発明の負荷感知変速装置では、負荷感知機構のスライダが低速切換位置と高速切換位置に切り換わるときに、保持機構によってスライダの位置を保持しているので、不安定になりがちな高低速の切換時の動作を安定させることができ、確実かつスムーズに高低速の切り換えを行うことができる。
また、本発明の負荷感知変速装置における負荷感知機構、変速機構及び切換機構は、連結及び係合の仕方を様々に変更することができるので、軸方向における配置を用途等に応じて変更することができる。特に、回転の入出力側のように、外部から水や塵埃が入り易い部分から負荷感知機構及び切換機構を変速機構より遠ざけてケース奥に収めることもでき、用途に応じて最も適した構成の装置に変更することができる。
また、本発明の負荷感知変速装置におけるスライダには、その頂点部分にカム機構に接触する弾性部材を設けており、この弾性部材によりスライダに径方向へ移動可能な力を与えながら、保持機構によるスライダの径方向位置を前記予め設定した負荷変動範囲内にて維持可能にすることができるので、切換時の動作をより安定させて、回転方向が定まらないニュートラル状態が生じることを防ぎ且つ引っ掛かりなくスムーズにすることができる。また、前記弾性部材は前記スライダの頂点部ではなく前記カム機構に設けることも可能である。
また、負荷感知機構を介在させることで、速度切換による入力側のトルク変化を緩衝して、入力側のトルクの過度な変動を防いで安定させ、速度切換の安定性及び操作性を向上させることができる。
また、本発明の負荷感知変速装置付巻上機では、ハンドホイールが取り付けられたピニオンシャフトの他端とロードシーブとの間に負荷感知変速装置を配置しており、コンパクトで無負荷時におけるバランスの良い巻上機とすることができる。
本発明の実施例1に係る負荷感知変速装置付巻上機を示す断面図である。 図1に示す負荷感知変速装置の分解斜視図である。 図2に示す負荷感知機構の分解斜視図である。 負荷がかからず高速回転するときの図1乃至図3に示したスライダ付プレート、係合爪付リング及びクラッチリングを軸方向から見ると共にカム付プレートを重ねて透視した状態を示す正面作用図である。 図4におけるスライダ付近の断面を示す要部断面図である。 軽負荷がかかるが高速回転を保つときの図1乃至図3に示すスライダ付プレート、係合爪付リング及びクラッチリングを軸方向から見ると共にカム付プレートを重ねて透視した状態を示す正面作用図である。 図6におけるスライダ付近の断面を示す要部断面図である。 図6よりも大きい負荷がかかるが高速回転を保つときの図1乃至図3に示すスライダ付プレート、係合爪付リング及びクラッチリングを軸方向から見ると共にカム付プレートを重ねて透視した状態を示す正面作用図である。 低速切換負荷がかかり低速回転に切り換えたときの図1乃至図3に示すスライダ付プレート、係合爪付リング及びクラッチリングを軸方向から見ると共にカム付プレートを重ねて透視した状態を示す正面作用図である。 図9におけるスライダ付近の断面を示す要部断面図である。 負荷が低速切換負荷より軽くなったが低速回転を保つときの図1乃至図3に示すスライダ付プレート、係合爪付リング及びクラッチリングを軸方向から見ると共にカム付プレートを重ねて透視した状態を示す正面作用図である。 負荷が高速切換負荷より低下して高速回転に切り換えたときの図1乃至図3に示すスライダ付プレート、係合爪付リング及びクラッチリングを軸方向から見ると共にカム付プレートを重ねて透視した状態を示す正面作用図である。 実施例1の負荷感知変速装置付巻上機の一部変更例を示す断面図である。 本発明の実施例2に係る負荷感知変速装置付巻上機を示す断面図である。 図14に示す負荷感知変速装置の分解斜視図である。 図15に示す負荷感知機構の分解斜視図である。 負荷がかからず高速回転するときの図14乃至図16に示した係合爪付プレート、係合溝付プレート及びクラッチリングを軸方向から見ると共にカム付プレートを重ねて透視した状態を示す正面作用図である。 図14に示す負荷感知変速装置付巻上機の一部変更例を示す断面図である。 本発明の実施例3に係る負荷感知変速装置付巻上機を示す断面図である。 本発明の実施例4に係る負荷感知変速装置付巻上機を示す断面図である。 図20に示す変速機構の内部構造の一例を軸方向から見た断面図である。 図20に示す変速機構の内部構造の他の例を軸方向から見た断面図である。 本発明の実施例5に係る負荷感知変速装置付巻上機を示す断面図である。 負荷がかからず高速回転するときの図23のA−A方向から見た作用図である。 図23に示す負荷感知変速装置付巻上機の一部変更例を示す断面図である。
図1は本発明の実施例1に係る負荷感知変速装置を示す断面図であり、図2はその負荷感知変速装置の分解斜視図、図3はその負荷感知機構の分解斜視図、図4はスライダ付プレート、係合爪付リング及びクラッチリングを軸方向から見ると共にカム付プレートを重ねて透視した状態を示す正面作用図である。
1は巻上機であり、所定間隔をもって対向するフレーム2,3により回動自在に支持され図示しない荷を吊り下げたロードチェーンの上げ下げを行うロードシーブ4と、このロードシーブ4の中心孔に回転自在に貫装されたピニオンシャフト6と、このピニオンシャフト6に螺着され図示しないハンドチェーンの操作により回転するハンドホイール7と、を備えている。また、この巻上機1には、ピニオンシャフト6に回転不能に軸着されたブレーキ受け10と、そのボス部には回転可能に外装された一対のブレーキライニング10a、10bと、ブレーキライニング10a、10bに挟装されフレーム3に取り付けられたラチェット爪8に噛合して逆回転を防ぐラチェットギヤ9と、から構成されているメカニカルブレーキ機構が設けられている。
11は負荷感知変速装置であり、断面が略コの字形状をなすギヤカバー12内に要部が全て収められている。13は変速機構としての遊星歯車機構である。この遊星歯車機構13は、その中心に位置し、巻上機1からの回転を入力する入力軸としてのピニオンシャフト6の先端に回転不可に取り付けられたサンギヤ14と、このサンギヤ14に噛合すると共に回転軸が一対のプラネタリキャリア15,16によって支持されることでサンギヤ14の周囲を自転しながら公転する複数のプラネタリギヤ17,18と、このプラネタリギヤ17,18の外周に配置されプラネタリギヤ17,18に噛合する内歯を有する内歯付リングギヤ19と、を備えている。上記ピニオンシャフト6と一体回転するサンギヤ14は中央回転部材を構成し、プラネタリギヤ17,18及びプラネタリキャリア15,16は内側回転部材を構成し、内歯付リングギヤ19は外側回転部材を構成している。
この遊星歯車機構13では、ピニオンシャフト6から入力した回転によりサンギヤ14が回転し、それによりプラネタリギヤ17,18が自転しながら公転する。このときのプラネタリキャリア16の回転はピニオンシャフト6の回転と同方向で且つその回転を減速させたものとなり、低速回転となる。このような低速回転は、内歯付リングギヤ19がギヤカバー12側に係合して一方向に回転制限されている場合にプラネタリキャリア16から出力される。一方、内歯付リングギヤ19がギヤカバー12に対して自由に回転する場合には、プラネタリギヤ17,18は自転せず、プラネタリキャリア16は内歯付リングギヤ19とサンギヤ14と相対回転不可となる一体状態になって同じ速度で回転することになり、ピニオンシャフト6の回転がそのままプラネタリキャリア16から高速回転として出力される。このように内歯付リングギヤ19が回転自由になると同時にプラネタリキャリア16は内歯付リングギヤ19とサンギヤ14と相対回転不可の一体状態になる。
本実施例における内歯付リングギヤ19は、後述する係合爪を取り付ける係合爪付リング21にボルト20で連結されており、この係合爪付リング21と一体となって回転制限又は制限なしに回転するものとなっている。この係合爪付リング21には、係合爪を取り付ける孔21aと爪バネ37を取り付ける孔21cと後述するスライダが係合する内側凹部21bが隣接して設けられている。尚、本実施例では内歯付リングギヤ19と係合爪付リング21を別体で形成して連結しているが、一体で形成することも可能である。
22は遊星歯車機構13と巻上機1のロードシーブ4との間に設けられ、出力側となるロードシーブ4にかかる負荷を感知する負荷感知機構である。この負荷感知機構22のスライダ付プレート23は、ピニオンシャフト6に遊嵌された円板からなり、遊星歯車機構13に対向する面に設けられた複数の凹部23hにプラネタリキャリア16の外面に設けられた複数の凸部16aが嵌合することで、プラネタリキャリア16と一体回転するものとなっている。また、本実施例におけるスライダ付プレート23は、遊星歯車機構13の係合爪付リング21内にほぼ収められ、その外周面が係合爪付リング21の内周面に対面するように配置され、この係合爪付リング21がスライダ付プレート23の回転軸受けになって、軸方向抜け止めにもなっている。このスライダ付プレート23の巻上機1に面する方向(以下「出力側方向」と略称する)の面には、回転方向に湾曲した負荷バネ溝23a,23bと、同じく回転方向に湾曲したストッパ溝23c,23dと、径方向に設けられて外周面に開口するスライダ溝23eと、このスライダ溝23eに回転方向から連通し且つそれぞれ径方向にずれた位置に配置されたロックピン溝23f,23gが設けられている。
このスライダ付プレート23のスライダ溝23eには、略直方体をなすスライダ26が径方向に摺動自在に収められている。このスライダ26は、スライダ溝23eの奥に収められたスライダバネ28により径方向外側に付勢されて出入するものであり、係合爪付リング21の内側凹部21bに対面する外方に突出する係合端26aが凸形状をなし、その出力方向の隣りに並ぶようにスライダピン27を有している。スライダ26の係合端26aと係合爪付リング21の内側凹部21bが切換機構の一部である連結切換機構を構成している。また、このスライダピン27は、スライダ26の内部に径方向に設けられたピン取付孔26b内に収められ、ピン取付孔26b内のピンバネ29により径方向外側に付勢されている。このスライダピン27及びピンバネ29は弾性をもってカム機構に当接する弾性部材を構成している。また、スライダ26の側面には、ロックピン溝23f,23gに対面する横向き凹形状のロックピン係合部26c,26dが設けられている。
また、スライダ付プレート23の負荷バネ溝23a,23bには、出力側の負荷に抗して変形する負荷弾性部材としての負荷バネ24,25が収められている。
さらに、スライダ付プレート23のロックピン溝23f,23gには、先端がL形状をなすロックピン31,32がそれぞれ摺動自在に収められている。このロックピン31,32はロック機構を構成し、ロックピン溝23f,23gの奥に収められたロックピンバネ33,34によってスライダ26の方向に付勢されている。このロックピン31,32がスライダ26のロックピン係合部26c,26dにそれぞれ係合することにより、スライダ26の径方向位置を保持する保持機構として作用するものとなっている。
一方、負荷感知機構22のカム付プレート30は、断面が浅い凹形状をなす円板からなり、スライダ付プレート23の出力側中央に設けられたボス23iに中央の孔30aを外嵌させ、ボス23iの先端に軸方向抜け止め用Cリングを取り付けることでスライダ付プレート23に対して同一回転軸で回転可能な状態に組み付けられている。このカム付プレート30におけるスライダ付プレート23に対向する面には、スライダ付プレート23の負荷バネ溝23a,23bに嵌入して負荷バネ24,25を回転方向に押圧する凸形状の負荷バネ押圧部30b、30cが設けられており、出力側の負荷と入力側の回転によってカム付プレート30とスライダ付プレート23との間に相対回転が生じると負荷バネ押圧部30b,30cが負荷バネ24,25を押圧するものとなっている。
また、カム付プレート30のスライダ付プレート23に対向する面には、スライダ付プレート23のストッパ溝23c,23dに嵌入する凸形状のストッパ30d,30eが設けられている。このストッパ30d,30eがストッパ溝23c,23dに嵌入することにより、スライダ付プレート23とカム付プレート30との間における相対回転を一定範囲に規制している。更に、カム付プレート30のスライダ付プレート23に対向する面には、ロックピン31,32に対面し、ロックピン31,32の動作を妨げることなくロックピン31,32の係合を解除するロック解除機構としてのロック解除溝30fが設けられている。このロック解除溝30fには、スライダ付プレート23とカム付プレート30との間の相対回転によりロックピン31,32の先端にそれぞれ係合してロック解除する解除壁30g,30hが設けられている。
また、カム付プレート30の外縁部30iの内周面には、高低差のある面からなるカム機構としてのカム部30jが設けられており、このカム部30jがスライダ26のスライダピン27に接触してスライダピン27の入出を行なうものとなっている。
図2において、符号35は係合爪付リング21に設けられた係合爪、符号36はクラッチリングであり、互いにかかわり合って切換機構の一部である回転規制切換機構を構成している。係合爪35は細長い略板状をなすものであり、その中央が係合爪付リング21の孔21aに回動自在に軸着されている。また、この係合爪35は、係合爪付リング21に取り付けられた爪バネ37によって常に一端の爪部35aが径方向外側に押し出されるように付勢されている。また、この係合爪35の他端は、スライダ26の係合端26aが突出する位置にあり、係合端26aによってシーソーのように駆動される。一方、クラッチリング36は、係合爪付リング21の外側に配置されると共にギヤカバー12に固定され、全内周に係合爪35の爪部35aに適合する略山形をなすクラッチ溝36aを有している。このクラッチリング36のクラッチ溝36aに係合爪35の爪部35aが係合することにより、係合爪35が取り付けられている係合爪付リング21(遊星歯車機構22の内歯付リングギヤ19と一体)の回転を少なくとも一方向に制限し、係合を解除することにより係合爪付リング21を両方向に回転自由にすることができる。尚、本実施例においては、クラッチリング36のクラッチ溝36aに係合爪35の爪部35aが係合することにより、図9、図11等における反時計方向への係合爪付リング21の回転を規制して、反時計方向に回転しないように固定し、時計方向への回転に関しては一定の強さ以上の力を加えると回転可能な状態となるように構成している。
38は外軸リング、39は内軸リングであり、クラッチリング36を挟んで、ボルト40,41によりギヤカバー12に固定されて、負荷感知機構22等を軸方向から押え、回転軸受けにもなっている。
なお、本実施例においては、内軸リング39の中央孔39aからカム付プレート30の中央付近から突出する円筒形状の連結部30kが出力側方向に飛び出して、ロードシーブ4の端部にセレーション構造により相対回転不可に連結している。
次に、図1、図4乃至図12に示す作用図等に基づいて上記構成からなる負荷感知変速装置付巻上機の動作を、負荷感知変速装置の動作を中心に説明する。本実施例の巻上機1においては、ロードチェーンに荷が吊り下げられていないと、ロードシーブ4がハンドホイール7の回転に伴って高速回転し、設定した低速切換負荷以上の荷が吊り下げられると、ロードシーブ4が低速回転する。更に、設定した高速切換負荷以下に低下すると再び高速回転に切り換えられる。このようなロードシーブ4の低速回転と高速回転の切換は、負荷感知変速装置11において負荷に応じて行なっている。即ち、図1に示すように、ハンドホイール7の回転は、ピニオンシャフト6を介して遊星歯車機構13のサンギヤ14に伝達される。このサンギヤ14の回転によりプラネタリギヤ17,18が回転すると、その外周にある内歯付リングギヤ19が固定されていれば、プラネタリギヤ17,18の自転と公転によって減速された回転がプラネタリキャリア16から出力され、内歯付リングギヤ19が解放されていて更にプラネタリギヤ17,18の公転と共に一体回転すると、減速されていない回転がそのまま高速回転としてプラネタリキャリア16から出力される。この内歯付リングギヤ19の固定と解放は、負荷感知機構22により負荷を感知して係合爪35による係合と係合解除を行なうことで切り換えている。プラネタリキャリア16から出力された回転は、スライダ付プレート23、負荷バネ24,25及びカム付プレート30を介してロードシーブ4に伝達されて、ロードシーブ4が低速又は高速で回転することになる。
次に、負荷感知機構22による負荷の感知と係合爪35の係合状態の切換について、負荷と回転速度に応じたそれぞれの動作を説明する。はじめに、ロードシーブ4に全く負荷がかかっておらず、高速回転を出力する場合を図1、図4及び図5に基づいて説明する。この場合、ハンドホイール7からの回転がピニオンシャフト6、遊星歯車機構13を介してスライダ付プレート23に伝達されると、ロードシーブ4に連結されたカム付プレート30は、スライダ付プレート23の回転が負荷バネ24,25を介して伝わると直ぐに回転することになる。このため、負荷バネ24,25は現在の状態を維持して更に収縮することはなく、スライダ付プレート23に対してカム付プレート30が相対回転することもない。このときに、スライダ26は、そのスライダピン27がカム部30jの大径部分に対面した状態にあり、スライダ付プレート23とカム付プレート30との間に回転が生じないため、その状態を保つことになる。このときのスライダ26は、スライダバネ28により径方向外側に突出した状態となっており、その係合端26aで係合爪35の他端を押圧し、爪バネ37の押し力に勝って係合爪35の爪部35aがクラッチリング36のクラッチ溝36aから離れて係合解除された状態になっている。これにより、係合爪35が取り付けられている係合爪付リング21は、固定されているクラッチリング36から解放された状態となる。また、このときに、スライダ26の係合端26aが係合爪付リング21の内側凹部21bに嵌り、スライダ付プレート23と係合爪付リング21が一体となって回転する状態になる。これにより、係合爪付リング21に一体化されている内歯付リングギヤ19はクラッチリング36から解放され、プラネタリギヤ17,18、プラネタリキャリア16、サンギヤ14と共に同速度で回転することになる。その結果、スライダ付プレート23及びカム付プレート30には、ピニオンシャフト6の回転がそのまま伝わり、その回転を高速回転としてロードシーブ4に伝え、ロードシーブ4を高速回転させる。
また、上記のように径方向外側に突出したスライダ26には、そのロックピン係合部26cにロックピン31が係合した状態になっている。これによりスライダ26の状態を保持して安定させることができる。このようなスライダ26のロックは高速から低速、又は低速から高速に切り換わるときの中間状態における回転速度及び動作を安定させるために有効なものとなっている。
図6及び図7は、上記のように高速回転状態において、ロードシーブ4に低速切換負荷(本実施例では約5kg等に設定)以下の軽負荷がかかったときの負荷感知機構22等の状態を示している。図示した状態は、ロードシーブ4に低速切換負荷以下の軽い負荷(例えば2kg等)がかかったときの状態を示している。このように低速切換負荷以下の負荷がかかった場合、前述したようにハンドホイール7の回転が遊星歯車機構13を介してスライダ付プレート23が回転すると、カム付プレート30にはロードシーブ4を介して負荷がかかっているため、スライダ付プレート23とカム付プレート30の間に設けられた負荷バネ24,25が負荷に応じてわずかに収縮し、スライダ付プレート23とカム付プレート30の間に相対回転が生じる。この相対回転により、スライダ26がカム部30jの中間の傾斜部分に対面する状態になると、スライダピン27がスライダ26内に押し込まれ、スライダ26自体は突出した状態を保つことになる。この状態においては、前述した場合と同様に、スライダ26が係合爪35を径方向に押圧してクラッチリング36との係合を解除する状態が継続し、遊星歯車機構13は減速機能をせず、全体が一体状態になって回転し、高速回転を出力することになる。
また、このように、スライダ付プレート23とカム付プレート30との間にわずかな相対回転が生じても、ロック解除溝30fの解除壁30gはロックピン31に当たらず、スライダ26は径方向に突出した状態(高速切換位置)を維持するようにロックされている。
図8は、高速回転状態において、低速切換負荷以下で且つ上記図6に示す状態よりも大きい負荷(例えば4kg等)がかかったときの負荷感知機構22等の状態を示している。この場合、負荷バネ24,25は前述した図6に示す状態から更に収縮し、これによりスライダ付プレート23とカム付プレート30との間の相対回転はその回転角度が増すことになる。この相対回転により、スライダ26がカム部30jの小径部分に対面する状態になり、スライダピン27はスライダ26内に最大限に押し込まれた状態となる。このときにスライダ26は、スライダピン27が押し込まれたことにより収縮したピンバネ29がスライダバネ28の押し力に勝つことによって、径方向内側に付勢された状態となる。このときに、ロック解除溝30fも回転して、その解除壁30gがロックピン31の先端に接近するが、ここではまだロックピン31を動かすには至らず、スライダ26は突出した状態(高速切換位置)にロックされた状態に保持される。このため、係合爪35は、スライダ26の係合端26aによって押圧される状態を維持する。その結果、このときにも遊星歯車機構13は減速機能をせず、全体が一体状態になって回転し、高速回転を出力することになる。
図9及び図10は、高速回転状態のときに低速切換負荷を越える負荷(例えば5kg以上等)がかかったときの負荷感知機構22等の状態を示している。この場合には、負荷バネ24,25は更に収縮し、負荷が大きいとストッパ30d,30eがストッパ溝23c,23dの内壁に当接する状態となる。このときに、ロック解除溝30fの解除壁30gがロックピン31の先端を押して、スライダ26のロックピン係合部26cからロックピン31を押し出してロック解除する。これにより、ロック解除されたスライダ26は収縮しているピンバネ29がスライダバネ28の押し力に勝つことによってスライダ溝23eの奥(低速切換位置)へ押し込まれる。ここで係合爪35はスライダ26から解放され、爪バネ37によって爪部35aが径方向外側に押し出され、クラッチリング36のクラッチ溝36aに係合する。これにより、係合爪35が取り付けられた係合爪付リング21はクラッチリング36側に反時計方向への回転を制限され、同時にスライダ26の係合端26aは最大限に収縮したピンバネ29がスライダバネ28の押し力に勝つことによって内側凹部21bから外れることでスライダ付プレート23と相対回転可能になる。その結果、係合爪付リング21と一体になっている内歯付リングギヤ19は反時計方向への回転が制限され、プラネタリギヤ17,18は自転しながら公転し、その公転がプラネタリキャリア16から減速された低速回転として出力される。この低速回転は、スライダ付プレート23、カム付プレート30を介してロードシーブ4に伝達され、低速で荷物の上げ下げを行なうことになる。
また、上記のようにスライダ26が径方向内側に摺動して押し込まれると、今度はロックピン32がスライダ26のロックピン係合部26dに係合してスライダ26を押し込まれた状態(低速切換位置)にロックする。
図11は、上記のような低速回転状態のときに、高速切換負荷(例えば1kg等に設定)以上ではあるが、低速切換負荷以下の負荷がかかったときの負荷感知機構22等の状態を示している。この場合、負荷が軽くなった分だけ負荷バネ24,25が復元し、スライダ付プレート23とカム付プレート30との間に上述したものと逆方向に相対回転が生じる。これにより、スライダピン27がカム部30jの傾斜部分に再び当接する状態になり、スライダピン27はほぼスライダ26から突出した状態になる。スライダ26はスライダバネ28により径方向外側に押し出される態勢になっているが、このときに、スライダ26のロックピン係合部26dに係合するロックピン32は、ロック解除溝30fの解除壁30hにまだ接触せず、スライダ26をロックして引っ込んだ状態(低速切換位置)に保持している。このため、係合爪35はスライダ26により押圧されず、爪バネ37によりクラッチリング36に係合した状態を保つことになる。その結果、係合爪付リング21に一体となっている内歯付リングギヤ19は反時計方向への回転が制限された状態を保ち、これにより遊星歯車機構13は低速回転を出力する状態を保つことになる。
図12は、上記図11の場合より更に負荷が軽くなって、高速切換負荷以下になったときの負荷感知機構22等の状態を示している。負荷が高速切換負荷以下になると、負荷バネ24,25はほぼ初期状態に復元する。このため、スライダ付プレート23とカム付プレート30との間の相対回転も大きくなり、ロック解除溝30fの解除壁30hがロックピン32の先端を押してスライダ26のロックピン係合部26dとの係合を解除させる。このときに、スライダ26は既にカム部30jの大径部分に対面する位置に達しており、更にスライダピン27もスライダ26から完全に突出してピンバネ29が復元した状態になっているため、スライダバネ28により径方向外側(高速切換位置)に押し出される。これにより、係合爪35はその他端がスライダ26の係合端26aによって押されて爪バネ37の押し力に勝ってシーソーのような動きをし、先端の爪部35aがクラッチリング36のクラッチ溝36aから外れて、係合解除される。同時に、スライダ26の係合端26aは係合爪付リング21の内側凹部21bに嵌る。その結果、係合爪付リング21はクラッチリング36から解放され、内歯付リングギヤ19はプラネタリギヤ17,18やプラネタリキャリア16等と共に回転する状態になり、遊星歯車機構13は減速機能をせず、全体が一体状態になって高速回転を出力する状態に切り換わる。なお、スライダ26はロックピン32から解除された位置が内側凹部21bの位置でない場合、低速状態のまましばらく回転を継続し、内側凹部21bの位置に来ると上記低速状態から高速状態に切り換える。また、図示した実施例では、内側凹部21bと係合爪35をそれぞれ1つずつ設けているが、内側凹部21bの数と係合爪35の数を同数で係合爪付リング21の円周上に複数配置することにより、高速への切り換えを早くしてロス時間を少なくすることができる。
上述したように、本実施例の負荷感知変速装置11においては、設定した低速切換負荷と高速切換負荷になるまでスライダ26がロックピン31,32によってロックされて状態を保持することになる。このように、低速切換負荷と高速切換負荷を設定し、その差の範囲内にて回転速度の切り換えを行なわないようにロックしているので、回転方向が定まらないニュートラル状態がなく、負荷がかかっているのに急に高速になったり、高速と低速の切換が繰り返される等の不安定な動作を防ぎ、切換動作を安定かつ確実にすることができる。
なお、本実施例においては、ピンバネ29により付勢されたスライダピン27を使用しているが、このスライダピン27及びピンバネ29の代わりに板バネを弾性部材として使用しても同様の効果を得ることができる。また、本実施例においては、負荷感知機構22を軸方向に逆配置しても、即ち、カム付プレート30をプラネタリキャリヤ16に回転駆動されるように配置し、スライダ付プレート23を回転出力側として配置するようにしても、上記と同様な効果が得られる。
図13は、大容量の巻上機にも応用できるように、遊星歯車機構13の他にもう一つ減速機構を設けた変更例を示す断面図である。上述した図1に示す装置では、カム付プレート30を直接ロードシーブ4に連結していたが、本変更例ではカム付プレート30とロードシーブ4との間に減速用歯車を設けている。本変更例におけるカム付プレート30の連結部30kには、その外周に歯が形成されており、ここに減速ギヤ50,51が噛合している。この減速ギヤ50,51には同軸一体にピニオンギヤ50a,51aが設けられており、このピニオンギヤ50a,51aがロードシーブ4の端部に相対回転不可に設けられたロードギヤ4aに噛合している。このように、カム付プレート30とロードシーブ4との間に連結部30k、減速ギヤ50,51、ピニオンギヤ50a,51a及びロードギヤ4aを介在させることで、カム付プレート30の回転を減速してトルクを増強することができ、負荷感知変速装置11の構造を変更することなく、より容量の大きい巻上機にも応用できる。
なお、減速ギヤ50,51は、その回転軸が巻上機1のフレーム2と負荷感知変速装置11の内軸リング39によって支持されており、大きな変更を加えることなく減速ギヤ50,51を追加することができる。
上記各実施例における負荷感知変速装置11は、巻上機1に取り付けているが、負荷に応じて自動的に変速することが必要なものであればどのようなものにでも応用可能である。例えば自転車の車軸に取り付けることにより、坂道で負荷が大きくなると低速回転で回転トルクを増大させ、平坦な道になると高速回転に切り換えることが可能となる。
図14は本発明の実施例2に係る負荷感知変速装置を示す断面図であり、図15はその負荷感知変速装置の分解斜視図、図16はその負荷感知機構の分解斜視図、図17は係合爪付プレート、係合溝付プレート及びクラッチリングを軸方向から見ると共にカム付プレートを重ねて透視した状態を示す正面作用図である。
前述した実施例1における負荷感知変速機構では、図1に示すように、図中右から巻上機1、負荷感知機構22及び遊星歯車機構13の順に各機構が並んでいる。通常、このような並びで全く問題はないが、スライダ26等の動作を長期間円滑に保つため、できれば水、塵埃などが入ることを防ぐことが望ましい。このため、本実施例では、ギヤカバー12の最も奥に負荷感知機構22を配置して、巻上機1周辺から入る水、塵埃等の影響を受けにくい構造としている。尚、本実施例では、変速機構、負荷感知機構が基本的に実施例1の遊星歯車機構13、負荷感知機構22と同様の構成からなり、切換機構も近似した構成となり、各機構の接続及び係合に関する部分が実施例1のものと一部異なっているに過ぎない。このため、以下の各実施例においては、実施例1と同一機能及び同一作用を有する部分には同一の符号を付して、その構成及び動作の説明を簡略化する。
また、フレーム2,3に取り付けられている巻上機1に関しても、前述した実施例1と同一の構成からなるものであり、動作も同一となっている。
本実施例における遊星歯車機構13は、ピニオンシャフト6にサンギア14が取り付けられ、出力側に面した内側回転部材としてのプラネタリキャリア16から回転を出力する。このプラネタリキャリア16の回転を伝達する円板状の負荷出力継ぎ手260は、板面に複数の孔260aを有し、プラネタリキャリア16に設けられた凸部16aが孔260aに嵌合することにより一体回転するものとなっている。また、この負荷出力継ぎ手260は、出力側に突出する円筒状の連結部260bを有し、これがロードシーブ4の端部にセレーション構造により連結している。
また、遊星歯車機構13における反対側のプラネタリキャリア15には、継ぎ手261が嵌合している。この継ぎ手261は、円板状をなし、板面に複数の孔261aを有し、プラネタリキャリア15に設けられた凸部15aが孔261aに嵌合することにより一体回転するものとなっている。また、この継ぎ手261の中心部分には、シャフト部261bが設けられている。
この継ぎ手261のシャフト部261bの先端には、切換機構の一部を構成する係合溝付プレート221が一体回転するように取り付けられている。この係合溝付プレート221は、負荷感知機構22に面する片面の外周付近に設けられたリング状の肉厚部の内周部分に、スライダ26が係合する複数の内周凹部221bを有している。
本実施例における負荷感知機構22は、変速機構13と係合溝付プレート221との間に設けられている。この負荷感知機構22は、円板状をなし且つ継ぎ手261のシャフト部261bにより回動自在に支持された一対のプレート部材としての係合爪付プレート223とカム付プレート230を備えている。
本実施例における係合爪付プレート223は、カム付プレート230側に設けられた径小部223xと係合溝付プレート221側に設けられた径大部223yを有している。この係合爪付プレート223の径小部223xのカム付プレート230側の面には、実施例1におけるスライダ付プレート23と同じ、回転方向に湾曲した負荷バネ溝223a,223bと、同じく回転方向に湾曲したストッパ溝223c,223dと、径方向に設けられて外周面に開口するスライダ溝223eと、このスライダ溝223eに回転方向から連通し且つそれぞれ径方向にずれた位置に配置されたロックピン溝223f,223gが設けられている。
この係合爪付プレート223のスライダ溝223eには、実施例1と同じ、略直方体をなすスライダ26が径方向に摺動自在に収められている。このスライダ26も、スライダ溝23eの奥に収められたスライダバネ28により径方向外側に付勢されて出入し、係合溝付プレート221の内側凹部221bに係合する係合端26aと、その隣りに並ぶスライダピン27を有している。本実施例では、スライダ26の係合端26aと係合溝付プレート221の内側凹部221bが切換機構の一部である連結切換機構を構成している。また、このスライダピン27も実施例1と同じく、スライダ26の内部に径方向に設けられたピン取付孔26b内に収められ、ピン取付孔26b内のピンバネ29により径方向外側に付勢されている。また、スライダ26の側面には、ロックピン溝223f,223gに対面する横向き凹形状のロックピン係合部26c,26dが設けられている。尚、本実施例におけるスライダ26の係合端26aは、内側凹部221bとの距離の関係から、実施例1のものよりも軸方向に延長されているが、機能及び動作に関しては同一である。
また、係合爪付プレート223の負荷バネ溝223a,223bにも、実施例1と同じ負荷に抗して変形する負荷弾性部材としての負荷バネ24,25が収められている。
さらに、係合爪付プレート223のロックピン溝223f,223gにも、実施例1と同じ先端がL形状をなすロックピン31,32がそれぞれ摺動自在に収められている。このロックピン31,32も、ロックピン溝223f,223gの奥に収められたロックピンバネ33,34によってスライダ26の方向に付勢されている。このロックピン31,32がスライダ26のロックピン係合部26c,26dにそれぞれ係合することにより、スライダ26の径方向位置を保持する保持機構として作用する。
また、係合爪付プレート223の径大部223yには、スライダ溝223eに対応する位置に径方向のスリット部223jが設けられ、このスリット部223jに交差するように外周面に沿った細長い係合爪用溝223kが設けられている。
一方、本実施例におけるカム付プレート230は、両面が凹形状をなす断面が略I形状の円板からなり、係合爪付プレート223の小径部223xが凹形状部分に収まるように組み付けられ、ボルト262,263によって遊星歯車機構13の内歯付リングギア19に取り付けられている。このカム付プレート230における係合爪付プレート223に対向する面には、実施例1と同じく、負荷バネ溝223a,223bに嵌入して負荷バネ24,25を回転方向に押圧する凸形状の負荷バネ押圧部230b、230cが設けられており、負荷によってカム付プレート230と係合爪付プレート223との間に相対回転が生じると負荷バネ押圧部230b,230cが負荷バネ24,25を押圧するものとなっている。
また、カム付プレート230の係合爪付プレート223に対向する面にも、実施例1と同じく、ストッパ溝223c,223dに嵌入する凸形状のストッパ230d,230eが設けられている。このストッパ230d,230eがストッパ溝223c,223dに嵌入することにより、係合爪付プレート223とカム付プレート230との間における相対回転を一定範囲に規制している。更に、カム付プレート230の係合爪付プレート223に対向する面には、ロックピン31,32に対面し、ロックピン31,32の動作を妨げることなくロックピン31,32の係合を解除するロック解除溝230fが設けられている。このロック解除溝230fには、係合爪付プレート223とカム付プレート230との間の相対回転によりロックピン31,32の先端にそれぞれ係合してロック解除する解除壁230g,230hが設けられている。
また、カム付プレート230の外縁部230iの内周面には、高低差のある面からなるカム機構としてのカム部230jが設けられており、このカム部230jがスライダ26のスライダピン27に接触してスライダピン27の入出とスライダ26の移動を行なうものとなっている。
本実施例における係合爪付プレート223には係合爪35が設けられており、クラッチリング36にかかわり合って切換機構の一部である回転規制切換機構を構成している。実施例1と同様に、係合爪35は、細長い略板状をなすものであり、その中央が係合爪付プレート223の孔223mに回動自在に軸着されている。また、この係合爪35は、係合爪付プレート223に取り付けられた爪バネ37によって一端の爪部35aが径方向外側に押し出されるように付勢されている。また、この係合爪35の他端は、スライダ26の係合端26aが突出する位置にあり、係合端26aによってシーソーのように駆動される。一方、クラッチリング36は、係合爪付プレート223の外側に配置されると共に外軸リング238,239に挟まれてボルト240,241によってフレーム2に固定され、全内周に係合爪35の爪部35aに適合する略山形をなすクラッチ溝36aを有している。このクラッチリング36のクラッチ溝36aに係合爪35の爪部35aが係合することにより、係合爪35が取り付けられている係合爪付プレート223(カム付プレート230を介して遊星歯車機構22の内歯付リングギヤ19と一体)の回転を少なくとも一方向に制限し、係合を解除することにより係合爪付プレート223を両方向に回転自由にすることができる。
尚、本実施例においても、実施例1と同様に、クラッチリング36のクラッチ溝36aに係合爪35の爪部35aが係合することにより、図17における反時計方向への係合爪付プレート223の回転を規制して、反時計方向に回転しないように固定し、時計方向への回転に関しては一定の強さ以上の力を加えると回転可能な状態となるように構成している。
また、本実施例では、外軸リング238と係合溝付プレート221との間、外軸リング239と遊星歯車機構13との間にそれぞれベアリング264,265を設けている。
次に、上記構成からなる負荷感知変速装置付巻上機の動作を説明する。本実施例では、実施例1と同様に、外周にある内歯付リングギヤ19が固定されていれば、減速された回転がプラネタリキャリア16から出力され、内歯付リングギヤ19が解放されていて更にプラネタリギヤ17,18の公転と共に一体回転すると、減速されていない回転がそのまま高速回転としてプラネタリキャリア16から出力される。この内歯付リングギヤ19の固定と解放は、負荷感知機構22により負荷を感知して係合爪35による係合と係合解除を行なうことで切り換えている。プラネタリキャリア16から出力された回転は、負荷出力継ぎ手260を介してロードシーブ4に伝達されて、ロードシーブ4が低速又は高速で回転することになる。
ロードシーブ4に全く負荷がかかっていないか軽負荷の場合、負荷バネ24,25の弾性又は復元により係合爪付プレート223に対してカム付プレート230が初期位置にあり、このときにスライダ26はカム部230jの大径部分に対面した状態にある。このときのスライダ26は、スライダバネ28により径方向外側に突出した状態となっており、その係合端26aで係合爪35の他端を押圧し、爪バネ37の押し力に勝って係合爪35の爪部35aがクラッチリング36のクラッチ溝36aから離れて係合解除された状態になっている。これにより、係合爪35が取り付けられている係合爪付プレート223は、固定されているクラッチリング36から解放された状態となる。
また、このときに、スライダ26の係合端26aは係合溝付プレート221の内側凹部221bに嵌り、係合爪付プレート223と係合溝付プレート221が一体となって回転する状態になる。これにより、係合爪付プレート223は、継ぎ手261及び係合溝付プレート221を介して遊星歯車機構13のプラネタリキャリア15に連結される。一方、カム付プレート230は遊星歯車機構13の内歯付リングギヤ19に結合されているため、負荷感知機構22を介してプラネタリキャリア15と内歯付リングギヤ19が連結され、一体となってピニオンシャフト6の回転をそのまま伝えて、高速回転としてロードシーブ4に出力する。
尚、実施例1と同様に、径方向外側に突出したスライダ26には、そのロックピン係合部26cにロックピン31が係合した状態になっている。
この状態のときに、ロードシーブ4に負荷がかかると、遊星歯車機構13のプラネタリキャリア15,16と内歯付リングギヤ19が相対回転をもって回転し、その回転がそれぞれ係合爪付プレート223とカム付プレート230に伝わる。このときのプラネタリキャリア15,16と内歯付リングギヤ19との相対回転により、係合爪付プレート223とカム付プレート230との間に相対回転が生じ、その間に設けられた負荷バネ24,25が収縮する。
負荷が軽く、係合爪付プレート223とカム付プレート230の相対回転がわずかであり、スライダ26がカム部230jの中間の傾斜部分に対面する状態であると、スライダピン27がスライダ26内に押し込まれるだけで、スライダ26自体は突出した状態を保つことになる。このため、高速回転を出力する状態が保たれる。
また、このようにも、ロック解除溝230fの解除壁230gはロックピン31に当たらず、スライダ26は径方向に突出した状態(高速切換位置)を維持するようにロックされている。
より大きい負荷がかかると、負荷バネ24,25は前述した状態から更に収縮し、これにより係合爪付プレート223とカム付プレート230との間の相対回転はその回転角度が増す。この相対回転により、スライダ26がカム部230jの小径部分に対面する状態になると、スライダピン27はスライダ26内に最大限に押し込まれた状態となる。ここではまだロックピン31は解除されず、スライダ26は突出した状態(高速切換位置)にロックされた状態に保持される。このため、遊星歯車機構13は減速機能をせず、全体が一体状態になって回転し、高速回転を出力することになる。
低速切換負荷を越える負荷がかかると、負荷バネ24,25は更に収縮し、ロック解除溝230fの解除壁230gがロックピン31の先端を押して、スライダ26のロックピン係合部26cからロックピン31を押し出してロック解除する。これにより、ロック解除されたスライダ26は収縮しているピンバネ29がスライダバネ28の押し力に勝つことによってスライダ溝223eの奥(低速切換位置)へ押し込まれる。ここで係合爪35はスライダ26から解放され、爪バネ37によって爪部35aが径方向外側に押し出され、クラッチリング36のクラッチ溝36aに係合する。これにより、係合爪35が取り付けられた係合爪付プレート223はクラッチリング36によって反時計方向への回転を規制され、同時にスライダ26の係合端26aは内側凹部221bから外れることで係合溝付プレート221と相対回転可能になる。
この状態において、カム付プレート230は係合爪付プレート230によって回転が規制され、これによりカム付プレート230に取り付けられた内歯付リングギヤ19も回転規制される。その結果、プラネタリギヤ17,18は自転しながら公転し、その公転がプラネタリキャリア16から減速された低速回転として出力される。
また、このときには、実施例1と同様に、ロックピン32がスライダ26のロックピン係合部26dに係合してスライダ26を押し込まれた状態(低速切換位置)にロックする。
上記のような低速回転状態のときに、負荷が軽くなると、負荷が軽くなった分だけ負荷バネ24,25が復元し、係合爪付プレート223とカム付プレート230との間に逆方向の相対回転が生じる。これにより、スライダピン27がカム部230jの傾斜部分に再び当接する状態になり、スライダピン27がスライダ26から突出した状態になっても、ロックピン32はスライダ26をロックして引っ込んだ状態(低速切換位置)に保持している。このため、遊星歯車機構13は低速回転を出力する状態を保つことになる。
更に負荷が軽くなって、高速切換負荷以下になると、負荷バネ24,25はほぼ初期状態に復元する。このため、係合爪付プレート223とカム付プレート230との間の相対回転も大きくなり、ロック解除溝230fの解除壁230hがロックピン32の先端を押してスライダ26のロックピン係合部26dとの係合を解除させる。このときに、スライダ26はカム部230jの大径部分に対面する位置に達して、スライダバネ28により径方向外側(高速切換位置)に押し出される。これにより、係合爪35はその他端がスライダ26の係合端26aによって押されて、先端の爪部35aがクラッチリング36のクラッチ溝36aから外れて、係合解除される。同時に、スライダ26の係合端26aは係合溝付プレート221の内側凹部221bに嵌る。その結果、係合爪付プレート223はクラッチリング36から解放されると共にプラネタリキャリア15に連結され、内歯付リングギヤ19はプラネタリギヤ17,18やプラネタリキャリア16等が共に回転する状態になる。これにより、遊星歯車機構13は減速機能をせず、全体が一体状態になって高速回転を出力する状態に切り換わる。
このときに、係合溝付プレート221には円周上に複数の内側凹部221bが設けられているので、スライダ26がロックピン32から解除されると、直ぐに内側凹部221bに嵌合し、低速状態から高速状態に即座に切り換えることができる。
上述したように、本実施例においては、負荷感知機構22をギヤカバー12の奥に配置しているが、各機構の構成をほとんど変えることなく、同じ作用効果を奏する装置とすることができる。
図18は、実施例1と同様に、遊星歯車機構13の他にもう一つ減速機構を設けた変更例を示す断面図である。本変更例では、負荷出力継ぎ手260とロードシーブ4との間に減速用歯車を設けている。本変更例における負荷出力継ぎ手260の連結部260bには、その外周に歯が形成されており、ここに減速ギヤ50,51が噛合している。この減速ギヤ50,51には同軸一体にピニオンギヤ50a,51aが設けられており、このピニオンギヤ50a,51aがロードシーブ4の端部に相対回転不可に設けられたロードギヤ4aに噛合している。このように、負荷出力継ぎ手260とロードシーブ4との間に連結部260b、減速ギヤ50,51、ピニオンギヤ50a,51a及びロードギヤ4aを介在させることで、負荷出力継ぎ手260の回転を減速してトルクを増強することができ、負荷感知変速装置11の構造を変更することなく、より容量の大きい巻上機にも応用できる。なお、減速ギヤ50,51は、その回転軸がフレーム2と外軸リング239によって支持されている。
図19は本発明の実施例3に係る負荷感知変速装置を示す断面図である。本実施例は、前述した実施例2と同様の構成からなり、遊星歯車機構13と負荷感知機構22等との連結を一部変更したものとなっている。即ち、本実施例では、ピニオンシャフト6の先端を延長して遊星歯車機構13のサンギヤ14の図中左側に突出させ、その先端に一体に回転するように継ぎ手361を取り付けている。この継ぎ手361の端部には、係合溝付プレート221が取り付けられている。これにより、実施例2では遊星歯車機構13のプラネタリキャリア15が継ぎ手261を介して係合溝付プレート221に連結されていたが、本実施例では遊星歯車機構13のサンギヤ14と一体に回転するピニオンシャフト6が継ぎ手361を介して係合溝付プレート221に連結される。
上記のような変更を加えた実施例3では、負荷がないか軽負荷で高速回転する場合、負荷感知機構22のスライダ26は前述したように外方に突出した状態にあり、これにより係合爪付プレート223と係合溝付プレート221がスライダ26を介して連結されている。このときに、係合爪35はクラッチリング36から離れて、係合解除されている。このため、継ぎ手361、係合溝付プレート221、スライダ26、係合爪付プレート223及びカム付プレート230を介して、サンギヤ14と内歯付リングギア19が連結され、一体となって回転し、その回転が高速回転としてプラネタリキャリア16及び負荷出力継ぎ手260から出力される。
また、ロードシーブ4に負荷がかかると、遊星歯車機構13のプラネタリキャリア16と内歯付リングギヤ19が回転する。このときにピニオンシャフト6は巻上機1により回転が止められており、サンギヤ14と内歯付リングギヤ19との間に相対回転が生じることになる。この相対回転により、サンギヤ14と内歯付リングギヤ19にそれぞれ連結されている係合爪付プレート223とカム付プレート230との間に相対回転が生じ、その間に設けられた負荷バネ24,25が収縮することになる。そして、負荷が低速切換負荷になると、スライダ26が前述したように内方に引っ込んだ状態になり、係合爪付プレート223と係合溝付プレート221との係合が解除され、係合爪35がクラッチリング36に係合することで係合爪付プレート223の回転が規制される。係合爪付プレート223の回転が規制されると、カム付プレート230及び内歯付リングギア19の回転が規制され、遊星歯車機構13の減速作用によりプラネタリキャリア16からサンギヤ14と同回転方向で低速回転として回転を出力する。
尚、前述した実施例1、2と同様に、設定した低速切換負荷と高速切換負荷になるまでスライダ26がロックピン31,32によってロックされて状態を保持することになり、負荷がかかっているのに急に高速になったり、高速と低速の切換が繰り返される等の不安定な動作を防ぎ、切換動作を安定かつ確実にすることができる。
また、本実施例においても、実施例2における減速ギヤ50,51を同様に設けて、より容量の大きい巻上機にも応用することができる。
図20は本発明の実施例4に係る負荷感知変速装置を示す断面図である。本実施例における変速機構は、前述した遊星歯車機構よりも減速比を大きく設定することが可能な内接式遊星歯車機構又はサイクロ減速機構からなる歯車機構413を用いている。この内接式遊星歯車機構は、図21に示すように、中央の偏心したクランク401と、クランク401が内接する遊星歯車402と、遊星歯車402が噛み合う太陽内歯車403からなり、サイクロ減速機構は、図22に示すように、中央の偏心体404と、偏心体404が内接する曲線板405と、曲線板405に設けられた円状に並ぶ複数の孔405a内に内接する内ピン406と、曲線板405の波形の外周に接する外ピン407と、外ピン407を支持する外側リング408からなる。このような内部構造を有する内接式遊星歯車機構又はサイクロ減速機構からなる歯車機構413は、クランク401又は偏心体404からなる中央回転部材としての中央高速クランク414と、遊星歯車402又は内ピン406により駆動される内側回転部材としての内側低速キャリア415と、太陽内歯車403又は外ピン407により駆動される外側回転部材としての外側低速リング419を有している。
本実施例では、ピニオンシャフト6の先端を延長して歯車機構413の中央高速クランク414の図中左側に突出させ、その先端に一体に回転するように実施例3と同様の継ぎ手361を取り付けている。この継ぎ手361の端部には、係合溝付プレート221が取り付けられている。これにより、本実施例では歯車機構413の中央高速クランク414と一体に回転するピニオンシャフト6が継ぎ手361を介して係合溝付プレート221に連結される。また、歯車機構413の内側低速キャリア415は、その凸部415aが対面するカム付プレート230の凹部230mに嵌合することで連結されている。更に、外側低速リング419は、ボルト462,463によって負荷出力継ぎ手460に取り付けられ、その負荷出力継ぎ手460の中央にある連結部460bがロードシーブ4に一体回転するように取り付けられている。
上記のような変更を加えた実施例4では、負荷がないか軽負荷で高速回転する場合、負荷感知機構22のスライダ26は前述したように外方に突出した状態にあり、これにより係合爪付プレート223と係合溝付プレート221がスライダ26を介して連結されている。このときに、係合爪35はクラッチリング36から離れて、係合解除されている。このため、継ぎ手361、係合溝付プレート221、スライダ26、係合爪付プレート223及びカム付プレート230を介して、ピニオンシャフト6(中央高速クランク414)と内側低速キャリア415が連結され、外側低速リング419と一体となって回転し、その回転が高速回転として外側低速リング419から負荷出力継ぎ手460を介して出力される。
また、ロードシーブ4に負荷がかかると、歯車機構413の外側低速リング419と内側低速キャリア415が回転する。このときにピニオンシャフト6(中央高速クランク414)は巻上機1により回転が止められており、中央高速クランク414と内側低速キャリア415との間に相対回転が生じることになる。この相対回転により、中央高速クランク414と内側低速キャリア415にそれぞれ連結されている係合爪付プレート223とカム付プレート230との間に相対回転が生じ、その間に設けられた負荷バネ24,25が収縮することになる。そして、負荷が低速切換負荷になると、スライダ26が前述したように内方に引っ込んだ状態になり、係合爪付プレート223と係合溝付プレート221との係合が解除され、係合爪35がクラッチリング36に係合することで係合爪付プレート223の回転が規制される。係合爪付プレート223の回転が規制されると、カム付プレート230及び内側低速キャリア415の回転が規制され、歯車機構413の減速作用により外側低速リング419から中央高速クランク414と同方向で低速回転として回転を出力する。
尚、前述した実施例1、2、3と同様に、設定した低速切換負荷と高速切換負荷になるまでスライダ26がロックピン31,32によってロックされて状態を保持することになり、負荷がかかっているのに急に高速になったり、高速と低速の切換が繰り返される等の不安定な動作を防ぎ、切換動作を安定かつ確実にすることができる。
また、本実施例においても、実施例2における減速ギヤ50,51を同様に設けて、より容量の大きい巻上機にも応用することができる。
図23は本発明の実施例5に係る負荷感知変速装置を示す断面図、図24はそのA−A方向から見た作用図である。本実施例は、前述した実施例4とほぼ同様の構成からなり、歯車機構413と負荷感知機構22等との連結を一部変更したものとなっている。即ち、本実施例では、はじめに歯車機構413に対する負荷感知機構22の向きを逆にすると共に係合溝付プレート221を歯車機構413と負荷感知機構22との間に配置している。このような配置にした上で、係合溝付プレート221と外側低速リング419をボルト562,563で結合し、内側低速キャリア415の凸部415aと継ぎ手561の孔561aを嵌合させることでそれぞれ連結している。この継ぎ手561のシャフト部561bは係合溝付プレート221及び係合爪付プレート223を貫通してその先端にカム付プレート230が取り付けられている。これにより、実施例4では歯車機構413の中央高速クランク414が係合溝付プレート221に連結され且つ内側低速キャリア415がカム付プレート230に連結されていたが、本実施例では、歯車機構413の外側低速リング419が係合溝付プレート221に連結され且つ内側低速キャリア415が継ぎ手561を介してカム付プレート230に連結されることになる。
上記のような変更を加えた実施例5では、負荷がないか軽負荷で高速回転する場合、負荷感知機構22のスライダ26は前述したように外方に突出した状態にあり、これにより係合爪付プレート223と係合溝付プレート221がスライダ26を介して連結されている。このときに、係合爪35はクラッチリング36から離れて、係合解除されている。このため、継ぎ手561、カム付プレート230、係合爪付プレート223、スライダ26及び係合溝付プレート221を介して、内側低速キャリア415と外側低速リング419が連結され、中央高速クランク414と一体となって回転し、その回転が高速回転として外側低速リング419から負荷出力継ぎ手460を介して出力される。
また、ロードシーブ4に負荷がかかると、歯車機構413の外側低速リング419と内側低速キャリア415が回転する。このときに外側低速リング419と内側低速キャリア415との間に相対回転が生じ、この相対回転により、内側低速キャリア415と外側低速リング419にそれぞれ連結されている係合爪付プレート223とカム付プレート230との間に相対回転が生じ、その間に設けられた負荷バネ24,25が収縮することになる。そして、負荷が低速切換負荷になると、スライダ26が前述したように内方に引っ込んだ状態になり、係合爪付プレート223と係合溝付プレート221との係合が解除され、係合爪35がクラッチリング36に係合することで係合爪付プレート223の回転が規制される。係合爪付プレート223の回転が規制されると、カム付プレート230及び内側低速キャリア415の回転が規制され、歯車機構413の減速作用により外側低速リング419から中央高速クランク414と同回転方向で低速回転として回転を出力する。
尚、前述した実施例1、2、3、4と同様に、設定した低速切換負荷と高速切換負荷になるまでスライダ26がロックピン31,32によってロックされて状態を保持することになり、負荷がかかっているのに急に高速になったり、高速と低速の切換が繰り返される等の不安定な動作を防ぎ、切換動作を安定かつ確実にすることができる。
また、図25に示すように、本実施例においても、実施例2における減速ギヤ50,51を同様に設けて、より容量の大きい巻上機にも応用することができる。
なお、上記各実施例においては、ピンバネ29により付勢されたスライダピン27を使用しているが、このスライダピン27及びピンバネ29の代わりに板バネを弾性部材として使用しても同様の効果を得ることができる。また、前記弾性部材はスライダ26に設けらなくてカム付プレート30又は230のカム部に設けることにより上記と同様な効果が得られる。
また、上記各実施例において、スライダ26が高速位置と低速位置の間の切換を更にスムーズにするために係合爪付リング21又は係合溝付プレート221の内側凹部21b又は221bの両側壁が図4、図17又は図24に示すように半径方向に対し角度を設けること、特に負荷あり時にスライダ26の係合部26aに接する側(図4の21bの右側、図17の221bの左側、図24の221bの右側)により大きな角度(約10度から45度)を設けることが望ましい。これは、単に内側凹部21b、221bの開口部分を広げて、スライダ26の入出を容易にするだけでなく、安全性を確保するためにも設けることが望ましい。即ち、何等かの障害、例えばピンバネ29が故障し、カム付プレート30又は230のカム部によりスライダ26に径方向内側へ移動する力が与えられないこと等により、スライダ26が径方向内側に移動しないという不具合が生じたとしても、負荷があるときに内側凹部21b、221bのスライダ26に接する側の側壁を大きく傾斜させておくことにより、この側壁でスライダ26を押し出して外すことで、強制的に高速から低速に切り換えて安全性を確保することができる。
上記各実施例における負荷感知変速装置11は、巻上機1に取り付けているが、負荷に応じて自動的に変速することが必要なものであればどのようなものにでも応用可能である。例えば自転車の車軸に取り付けることにより、坂道で負荷が大きくなると低速回転で回転トルクを増大させ、平坦な道になると高速回転に切り換えることが可能となる。
1 巻上機
2,3 フレーム
4 ロードシーブ
4a ロードギヤ
6 ピニオンシャフト
7 ハンドホイール
8 ラチェット爪
9 ラチェットギヤ
10 ブレーキ受け
10a,10b ブレーキライニング
11 負荷感知変速装置
12 ギヤカバー
13 遊星歯車機構
14 サンギヤ
15,16 プラネタリキャリア
16a 凸部
17,18 プラネタリギヤ
19 内歯付リングギヤ
20 ボルト
21a,21c 孔
21b,221b 内側凹部
21 係合爪付リング
22 負荷感知機構
23 スライダ付プレート
23a,23b,223a,223b 負荷バネ溝
23c,23d,223c,223d ストッパ溝
23e,223e スライダ溝
23f,23g,223f,223g ロックピン溝
23h 凹部
23i ボス
24,25 負荷バネ
26 スライダ
26a 係合端
26b ピン取付孔
26c,26d ロックピン係合部
27 スライダピン
28 スライダバネ
29 ピンバネ
30,230 カム付プレート
30a 孔
30b,30c,230b,230c 負荷バネ押圧部
30d,30e,230d,230e ストッパ
30f,230f ロック解除溝
30g,30h,230g,230h 解除壁
30i,230i 外縁部
30j,230j カム部
30k 連結部
31,32 ロックピン
33,34 ロックピンバネ
35 係合爪
35a 爪部
36 クラッチリング
36a クラッチ溝
37 爪バネ
38 外軸リング
39 内軸リング
39a 中央孔
40,41,240,241 ボルト
50,51 減速ギヤ
50a,51a ピニオンギヤ
221 係合溝付プレート
223 係合爪付プレート
223x 径小部
223y 径大部
223j スリット部
223k 係合爪用溝
223m 孔
230m 凹部
238,239 外軸リング
260,460 負荷出力継ぎ手
260a 孔
260b,460b 連結部
261,361,561 継ぎ手
261a,561a
261b,361b,561b シャフト部
262,263,462,463,562,563 ボルト
264,265 ベアリング
401 クランク
402 遊星歯車
403 太陽内歯車
404 偏心体
405 曲線板
405a 孔
406 内ピン
407 外ピン
408 外側リング
413 内接式遊星歯車機構又はサイクロ減速機構からなる歯車機構
414 中央高速クランク
415 内側低速キャリア
415a 凸部
419 外側低速リング


Claims (15)

  1. 外部回転を入力し負荷の高低に応じて低速又は高速に切り換えて回転出力する負荷感知変速装置であって、
    外部回転を入力し減速して低速回転として伝達するか又は外部回転をそのまま高速回転として伝達する変速機構と、
    該変速機構の回転出力側の負荷の高低を感知する負荷感知機構と、
    該負荷感知機構により駆動され、前記変速機構に係合するか又は変速機構との係合を解除することで変速機構の出力回転を低速状態又は高速状態に切り換える切換機構と、
    を備え
    前記負荷感知機構は、高速から低速に切り換わるときの低速切換負荷を感知して前記切換機構を高速状態から低速状態に切り換えるときに予め設定した負荷変動範囲の上限を負荷が越えるまで高速状態に保ち、低速から高速に切り換わるときの高速切換負荷を感知して前記切換機構を低速状態から高速状態に切り換えるときに前記負荷変動範囲の下限より負荷が下がるまで低速状態を保つ保持機構を備えることを特徴とする負荷感知変速装置。
  2. 前記変速機構は、互いに相対回転可能な、外部回転を入力する中央回転部材と、該中央回転部材の回転を変速する内側回転部材と外側回転部材とを備え、
    前記切換機構と連動し、
    前記外側回転部材及び内側回転部材の一方を回転規制すると、前記外側回転部材及び内側回転部材の他方から前記中央回転部材と同じ回転方向で且つ前記中央回転部材より低速回転を出力し、また前記外側回転部材及び内側回転部材の一方の回転規制を解除すると、前記外側回転部材及び内側回転部材の他方から前記中央回転部材と同じ回転方向で且つ前記中央回転部材と同じ回転速度で高速回転を出力する請求項1に記載の負荷感知変速装置。
  3. 前記切換機構は、
    前記変速機構の外側回転部材又は内側回転部材の回転規制とその回転規制の解除を切り換える回転規制切換機構と、
    前記回転規制解除時に前記外側回転部材と内側回転部材、前記外側回転部材と中央回転部材、及び前記内側回転部材と中央回転部材の何れかの組み合わせを、前記負荷感知機構を介して連結し互いに相対回転不可な状態に切り換えると共に前記回転規制時に連結解除し互いに相対回転可能な状態に切り換える連結切換機構と、を備える請求項2に記載の負荷感知変速装置。
  4. 前記回転規制切換機構は、
    前記変速機構側に配置され変速機構の外側回転部材又は内側回転部材と一体に回転する係合爪と、この係合爪が係合するクラッチ溝を周囲に有し、変速機構の外側に配置され固定されているクラッチリングとを備え、
    前記連結切換機構に連動して係合爪がクラッチ溝に係合しあるいはクラッチ溝から解除され、係合爪がクラッチ溝に係合することで変速機構の外側回転部材又は内側回転部材は少なくとも一方向に回転が制限され、係合爪がクラッチ溝から解除されることで外側回転部材又は内側回転部材は両方向に回転が自由となる請求項3に記載の負荷感知変速装置。
  5. 前記負荷感知機構は、
    前記切換機構を切り換えるスライダと、
    一定範囲内で相対回転可能な状態で併設されると共に、前記変速機構により一方又は両方が駆動され且つ外部負荷により相対回転する一対のプレート部材と、
    該一対のプレート部材の間に設けられプレート部材の相対回転により変形する負荷弾性部材と、
    高速から低速に切り換わるときの低速切換負荷により前記負荷弾性部材を変形させて前記一対のプレート部材が相対回転すると前記スライダを低速切換位置に移動可能な状態にし、低速から高速に切り換わるときの高速切換負荷により前記負荷弾性部材が復元して前記一対のプレート部材が逆方向へ相対回転すると前記スライダを高速切換位置に移動可能な状態にするカム機構と、
    を備える請求項1に記載の負荷感知変速装置。
  6. 記保持機構は、
    前記一対のプレート部材の一方に前記スライダと一緒に設けられ、前記スライダが低速切換位置又は高速切換位置に達すると前記スライダに係合してロックするロック機構と、
    前記一対のプレート部材の他方に設けられ、前記カム機構により前記スライダが低速切換位置又は高速切換位置に移動可能な状態になり且つ予め設定した負荷変動範囲の上限を越えるか又は下限より下がると前記ロック機構のロックを解除してスライダを低速切換位置又は高速切換位置に移動させるロック解除機構と、を備える請求項5に記載の負荷感知変速装置。
  7. 前記スライダ及び前記カム機構の一方は、前記スライダ及び前記カム機構の他方に接触する弾性部材を有し、該弾性部材により前記スライダに径方向へ移動可能な力を与えながら前記保持機構による前記スライダの保持を前記予め設定した負荷変動範囲内にて維持可能にする請求項6に記載の負荷感知変速装置。
  8. 前記切換機構は、前記スライダに対向し、該スライダが嵌脱する内側凹部を有し、該内側凹部の側壁は、負荷があるときに前記スライダに接する方の側壁が他方の側壁よりも大きく傾斜している請求項5に記載の負荷感知変速装置。
  9. 前記変速機構は、互いに相対回転可能な、外部回転を入力する中央回転部材と、該中央回転部材の回転を変速する内側回転部材及び外側回転部材とを備え、前記外側回転部材を回転規制すると前記内側回転部材から前記中央回転部材と同じ回転方向で且つ前記中央回転部材より低速回転を出力し、また前記回転規制を解除すると前記中央回転部材と同じ回転方向で且つ前記中央回転部材と同じ回転速度で高速回転を出力し、
    前記負荷感知機構は、一定範囲内で相対回転可能な状態で併設されると共に前記変速機構の内側回転部材の回転により一方が駆動され且つ外部負荷が他方に掛かると相対回転する一対のプレート部材と、該一対のプレート部材の間に設けられ一方のプレート部材の回転を他方の回転部材に伝達すると共に前記一対のプレート部材の相対回転により変形する負荷弾性部材と、前記一対のプレート部材の一方に設け径方向に移動可能なスライダと、前記スライダ付きプレート部材の対向プレートに設け、高速から低速に切り換わるときの低速切換負荷により前記負荷弾性部材を変形させながら前記一対のプレート部材が相対回転すると前記スライダを低速切換位置に移動可能な状態にし、低速から高速に切り換るときの高速切換負荷により前記負荷弾性部材が復元して前記一対のプレート部材が逆方向へ相対回転すると前記スライダを高速切換位置に移動可能な状態にするカム機構と、を備え、
    前記切換機構は、前記スライダが低速切換位置に移動すると前記外側回転部材を回転規制すると共に前記内側回転部材と外側回転部材の連結を解除し、前記スライダが高速切換位置に移動すると前記外側回転部材の回転規制を解除すると共に前記内側回転部材と外側回転部材を前記負荷感知機構を介して連結する請求項1に記載の負荷感知変速装置。
  10. 前記変速機構は、互いに相対回転可能な、外部回転を入力する中央回転部材と、該中央回転部材の回転を変速する内側回転部材及び外側回転部材とを備え、前記外側回転部材を回転規制すると前記内側回転部材から前記中央回転部材と同じ回転方向で且つ前記中央回転部材より低速回転を出力し、また前記回転規制を解除すると前記中央回転部材と同じ回転方向で且つ前記中央回転部材と同じ回転速度で高速回転を出力し、
    前記負荷感知機構は、一定範囲内で相対回転可能な状態で併設されると共に前記変速機構の外側回転部材の回転により一方が駆動され且つ前記変速機構の内側回転部材に他方が連結又は連結解除され、外部負荷によって生じる前記外側回転部材と内側回転部材との相対回転により相対回転する一対のプレート部材と、該一対のプレート部材の間に設けられ該一対のプレート部材の相対回転により変形する負荷弾性部材と、前記外側回転部材により回転駆動されるプレート部材の対向プレートに設け径方向に移動可能なスライダと、前記外側回転部材により回転駆動されるプレート部材に設け、高速から低速に切り換わるときの低速切換負荷により前記負荷弾性部材を変形させながら前記一対のプレート部材が相対回転すると前記スライダを低速切換位置に移動可能な状態にし、低速から高速に切り換るときの高速切換負荷により前記負荷弾性部材が復元して前記一対のプレート部材が逆方向へ相対回転すると前記スライダを高速切換位置に移動可能な状態にするカム機構と、を備え、
    前記切換機構は、前記スライダが低速切換位置に移動すると前記外側回転部材を回転規制すると共に前記内側回転部材と外側回転部材の連結を解除し、前記スライダが高速切換位置に移動すると前記外側回転部材の回転規制を解除すると共に前記内側回転部材と外側回転部材を前記負荷感知機構を介して連結する請求項1に記載の負荷感知変速装置。
  11. 前記変速機構は、互いに相対回転可能な、外部回転を入力する中央回転部材と、該中央回転部材の回転を変速する内側回転部材及び外側回転部材とを備え、前記外側回転部材を回転規制すると前記内側回転部材から前記中央回転部材と同じ回転方向で且つ前記中央回転部材より低速回転を出力し、また前記回転規制を解除すると前記中央回転部材と同じ回転方向で且つ前記中央回転部材と同じ回転速度で高速回転を出力し、
    前記負荷感知機構は、一定範囲内で相対回転可能な状態で併設されると共に前記変速機構の外側回転部材の回転により一方が駆動され且つ前記変速機構の中央回転部材に他方が連結又は連結解除され、外部負荷によって生じる前記外側回転部材と中央回転部材との相対回転により相対回転する一対のプレート部材と、該一対のプレート部材の間に設けられ該一対のプレート部材の相対回転により変形する負荷弾性部材と、前記外側回転部材により回転駆動されるプレート部材の対向プレートに設け径方向に移動可能なスライダと、前記外側回転部材により回転駆動されるプレート部材に設け、高速から低速に切り換わるときの低速切換負荷により前記負荷弾性部材を変形させながら前記一対のプレート部材が相対回転すると前記スライダを低速切換位置に移動可能な状態にし、低速から高速に切り換るときの高速切換負荷により前記負荷弾性部材が復元して前記一対のプレート部材が逆方向へ相対回転すると前記スライダを高速切換位置に移動可能な状態にするカム機構と、を備え、
    前記切換機構は、前記スライダが低速切換位置に移動すると前記外側回転部材を回転規制すると共に前記中央回転部材と外側回転部材の連結を解除し、前記スライダが高速切換位置に移動すると前記外側回転部材の回転規制を解除すると共に前記中央回転部材と外側回転部材を前記負荷感知機構を介して連結する請求項1に記載の負荷感知変速装置。
  12. 前記変速機構は、互いに相対回転可能な、外部回転を入力する中央回転部材と、該中央回転部材の回転を変速する内側回転部材及び外側回転部材とを備え、前記内側回転部材を回転規制すると前記外側回転部材から前記中央回転部材と同じ回転方向で且つ前記中央回転部材より低速回転を出力し、また前記回転規制を解除すると前記中央回転部材と同じ回転方向で且つ前記中央回転部材と同じ回転速度で高速回転を出力し、
    前記負荷感知機構は、一定範囲内で相対回転可能な状態で併設されると共に前記変速機構の内側回転部材の回転により一方が駆動され且つ前記変速機構の中央回転部材に他方が連結又は連結解除され、外部負荷によって生じる前記内側回転部材と中央回転部材との相対回転により相対回転する一対のプレート部材と、該一対のプレート部材の間に設けられ該一対のプレート部材の相対回転により変形する負荷弾性部材と、前記内側回転部材により回転駆動されるプレート部材の対向プレートに設け径方向に移動可能なスライダと、前記内側回転部材により回転駆動されるプレート部材に設け、高速から低速に切り換わるときの低速切換負荷により前記負荷弾性部材を変形させながら前記一対のプレート部材が相対回転すると前記スライダを低速切換位置に移動可能な状態にし、低速から高速に切り換るときの高速切換負荷により前記負荷弾性部材が復元して前記一対のプレート部材が逆方向へ相対回転すると前記スライダを高速切換位置に移動可能な状態にするカム機構と、を備え、
    前記切換機構は、前記スライダが低速切換位置に移動すると前記内側回転部材を回転規制すると共に前記内側回転部材と中央回転部材の連結を解除し、前記スライダが高速切換位置に移動すると前記内側回転部材の回転規制を解除すると共に前記内側回転部材と中央回転部材を前記負荷感知機構を介して連結する
    請求項1に記載の負荷感知変速装置。
  13. 前記変速機構は、互いに相対回転可能な、外部回転を入力する中央回転部材と、該中央回転部材の回転を変速する内側回転部材及び外側回転部材とを備え、前記内側回転部材を回転規制すると前記外側回転部材から前記中央回転部材と同じ回転方向で且つ前記中央回転部材より低速回転を出力し、また前記回転規制を解除すると前記中央回転部材と同じ回転方向で且つ前記中央回転部材と同じ回転速度で高速回転を出力し、
    前記負荷感知機構は、一定範囲内で相対回転可能な状態で併設されると共に前記変速機構の内側回転部材の回転により一方が駆動され且つ前記変速機構の外側回転部材に他方が連結又は連結解除され、外部負荷によって生じる前記内側回転部材と外側回転部材との相対回転により相対回転する一対のプレート部材と、該一対のプレート部材の間に設けられ該一対のプレート部材の相対回転により変形する負荷弾性部材と、前記内側回転部材により回転駆動されるプレート部材の対向プレートに設け径方向に移動可能なスライダと、前記内側回転部材により回転駆動されるプレート部材に設け、高速から低速に切り換わるときの低速切換負荷により前記負荷弾性部材を変形させながら前記一対のプレート部材が相対回転すると前記スライダを低速切換位置に移動可能な状態にし、低速から高速に切り換るときの高速切換負荷により前記負荷弾性部材が復元して前記一対のプレート部材が逆方向へ相対回転すると前記スライダを高速切換位置に移動可能な状態にするカム機構と、を備え、
    前記切換機構は、前記スライダが低速切換位置に移動すると前記内側回転部材を回転規制すると共に前記内側回転部材と外側回転部材の連結を解除し、前記スライダが高速切換位置に移動すると前記内側回転部材の回転規制を解除すると共に前記内側回転部材と外側回転部材を前記負荷感知機構を介して連結する
    請求項1に記載の負荷感知変速装置。
  14. ハンドチェーンの操作により回転するハンドホイールと、
    荷を吊り下げたロードチェーンの上げ下げを行うロードシーブと、
    前記ハンドホイールの回転が伝達され、その回転を減速して低速回転として伝達するか又はそのまま高速回転として伝達する変速機構と、
    該変速機構の回転出力により前記ロードシーブに掛かる負荷の高低を感知する負荷感知機構と、
    該負荷感知機構により駆動され、前記変速機構に係合するか又は変速機構との係合を解除することで変速機構の出力回転を低速状態又は高速状態に切り換える切換機構と、
    を備え
    前記負荷感知機構は、高速から低速に切り換わるときの低速切換負荷を感知して前記切換機構を高速状態から低速状態に切り換えるときに予め設定した負荷変動範囲の上限を負荷が越えるまで高速状態に保ち、低速から高速に切り換わるときの高速切換負荷を感知して前記切換機構を低速状態から高速状態に切り換えるときに前記負荷変動範囲の下限より負荷が下がるまで低速状態を保つ保持機構を備えることを特徴とする負荷感知変速装置付巻上機。
  15. 前記ロードシーブと前記変速機構との間に減速用歯車を設けている請求項14に記載の負荷感知変速装置付巻上機。
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