JP5942128B2 - 回転力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、入力側の回転を適度な回転数及びトルクに調整して出力する回転力伝達装置に関するものである。
従来の回転力伝達装置は、入力側歯車の回転を複数段の歯車を介して出力側歯車に伝達するようにしたものや、モータの回転軸あるいは他の歯車の回転軸を、キーやスプライン等の回転伝達部材を介して出力軸に結合したものなどがある。
しかし、これら従来の回転力伝達装置によれば、歯車間のバックラッシュや、キーと出力軸との間の微少な隙間等によって、機械的に完全に固定されずに僅かに動く状態であるガタつきを有している。更に出力軸に回転力が伝達される前の段階で回転方向のガタつきが蓄積される構造であるため、入力側に回転力が入力されていない静止状態において、出力軸には、前記のようにして蓄積された回転方向のガタつきを有することになる。
そこで、複数の歯車を用いた回転力伝達機構と、入力側の回転力を出力軸に伝達するが出力側から入力される回転力によって出力軸を回転させない逆入力クラッチとを組み合わせた機構によって、出力軸のガタつきを軽減することが提案される。
例えば、特許文献1に記載された発明は、モータと、該モータからの入力トルクを減速する減速機と、該減速機からのトルクを入力側部材に入力して出力側部材から出力する逆入力防止クラッチとを一体にユニット化したものである。
この従来技術によれば、モータや減速機等によって回転方向のガタつきが蓄積されたとしても、出力側部材は外部からの回転力によって回転しない構造であるため、入力側に回転力が入力されていない静止状態において、出力軸が周方向にガタつくのを防止することができる。
しかしながら、逆入力防止クラッチのサイズを小さくすることには限界があるので、特に、小型のモータや減速機、アクチュエータ等に用いる場合には、一体にすることが難しくなる。
また、仮に逆入力防止クラッチのサイズの方が大きい状態で、一体にユニット化できたとしても、適用する装置自体の大型化につながる。
したがって、特に小型のアクチュエータ等と一体にする場合においても、逆入力防止クラッチのサイズの方が、大きくならないようにするために、更なる工夫が必要となる。
特開2003−56596号公報
本発明は上記従来事情を考慮してなされたものであり、その課題とする処は、入力側の機構の周方向のガタつきに起因して出力軸が周方向にがたつくのを防止できる上、ユニットとしても小型な構造を得やすい回転力伝達装置を提供することにある。
上記課題を解決するための一手段は、保持器内でクラッチ機構と複数段からなる歯車機構とを軸方向に連結し、前記歯車機構の初段の歯車に入力される回転力を前記クラッチ機構の出力回転体から出力するようにした回転力伝達装置であって、前記クラッチ機構は、円柱状空間を有する収納室と、前記収納室に同軸状に収納された出力回転体と、前記出力回転体に対し同軸状に設けられた入力回転体と、前記収納室の内周面と出力回転体の外周面との間に設けられた係合子と、前記係合子を周方向の一方側へ付勢する付勢部材とを備え、前記出力回転体の外周面に、前記一方側へ向かって前記収納室の内周面との間を徐々に狭めるカム面を形成し、前記入力回転体が前記一方側に対する他方側に回転した際に、前記入力回転体を前記係合子に当接した後に、同入力回転体を前記出力回転体に当接して前記出力回転体を押動するようにしたことを特徴とする。
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような作用効果を奏する。
回転力をクラッチ機構から出力するようにしているため、入力側の機構の周方向のガタつきに起因して出力軸が周方向にガタつくようなことを防止することができる。
その上、特に小型のアクチュエータ等と一体にする場合において、逆入力防止クラッチを組み込む事によって、ユニット化した装置が本来の装置サイズよりも大きくなることを防ぐことが容易となる。
本発明に係る回転力伝達装置の一例を示す側断面図である。 本発明に係る回転力伝達装置内に配置されるクラッチ機構の一例を示す構造図である。 同クラッチ機構の構造を示す側断面図である。 本発明に係る回転力伝達装置内に配置されるクラッチ機構の変形例を示す構造図である。 同クラッチ機構の構造を示す側断面図である。 本発明に係る回転力伝達装置内に配置されるクラッチ機構の動作説明図である。 収納室内周面と係合子とカム面との関係を示す模式図である。 係合子と出力回転体の関係を示す模式図である。
本発明を実施するために第一の形態では、保持器内でクラッチ機構と複数段からなる歯車機構とを軸方向に連結し、前記歯車機構の初段の歯車に入力される回転力を前記クラッチ機構の出力回転体から出力するようにした回転力伝達装置であって、
前記クラッチ機構は、円柱状空間を有する収納室と、前記収納室に同軸状に収納された出力回転体と、前記出力回転体に対し同軸状に設けられた入力回転体と、前記収納室の内周面と出力回転体の外周面との間に設けられた係合子と、前記係合子を周方向の一方側へ付勢する付勢部材とを備え、前記出力回転体の外周面に、前記一方側へ向かって前記収納室の内周面との間を徐々に狭めるカム面を形成し、前記入力回転体が前記一方側に対する他方側に回転した際に、前記入力回転体を前記係合子に当接した後に、同入力回転体を前記出力回転体に当接して前記出力回転体を押動するようにした。
この形態によれば、回転力を初段の歯車に入力すると、複数段からなる各歯車が連動して回転する。そして、最終段の歯車から出力される回転力を入力回転体に加える。すると、回転する入力回転体が係合子に当接することで、係合子とカム面との摩擦、および係合子と収納室内周面との摩擦が小さくなり、その後で、同入力回転体が出力回転体に当接して出力回転体を押動するため、出力回転体が前記他方向へスムーズに回転する。
また、出力回転体に、外部から前記他方向の回転力が加わった場合には、前記他方向へ回転しようとする出力回転体のカム面と収納室内周面との間に係合子が強く押し付けられることで、出力回転体の前記他方向への回転が阻まれる。
したがって、歯車機構の周方向のガタつきに起因して出力回転体が周方向にがたつくようなことを防止することができる。
また、第二の形態では、薄型化、静音化を可能とするように、第一の形態において、前記歯車機構に、多段歯車を用いて複数段を構成したスパータイプの減速機とした。
また、第三の形態では、より装置の薄型化を可能とするように、第一又は第二の形態において、前記入力回転体の外周部には歯部が形成されており、前記歯部と前記歯車機構の最終段の歯車と噛み合うことにより、前記歯車機構の回転力を前記クラッチ機構に伝達する。
また、第四の形態では、クラッチ機構を組み込むことに伴い、歯車機構のみの場合よりも、機構部全体の幅が大きくならないように、第一から第三の何れかの形態において、前記歯車機構を構成する複数の歯車の最大歯先間距離よりも、前記クラッチ機構の最大幅部の長さを短くしている。
また、第五の形態では、さらに小型化をはかり生産性を向上する具体例として、第一から第四の何れかの形態において、前記押圧伝達部は、前記凹部内の周方向端面に当接する当接面を、前記凹部内から凹部外へわたって径方向へ連続するように形成している。
また、第六の形態では、第一から第五の何れかの形態において、前記カム面は、周方向に湾曲する凸曲面状に形成されている。
この形態によれば、カム面を周方向に湾曲する凸曲面状に形成したため、収納室の内周面と係合子との接線と、係合子とカム面との接線とがなす角度を適切に設定できるため、係合子を楔の奥側に寄せるようにして配置することによって、クラッチ機構全体の構造を小型化することが可能となる。
つまり、楔状部分の角度を小さくする必要がある従来の逆入力クラッチと同サイズの機構で比較した場合において、入出力軸の径方向に、より大きな係合子を組み込むことができる。すなわち、同サイズの係合子を使用して従来の構成と本形態とを比較する場合、本形態の方がクラッチ機構全体を入出力軸の径方向に小型化することが可能となる。
また、第七の形態では、係合子の動作性を向上するとともに係合子による係脱作用をより良好に得るために、第一から第六の何れかの形態において、前記係合子は、円柱状又は球状に形成され、前記カム面は、前記収納室の内周面半径から前記係合子の直径を減じた値よりも大きな半径の円弧状に形成されている。
また、第八の形態では、係合子による係脱作用をいっそう良好に得るために、第一から第七の何れかの形態において、前記収納室の内周面と前記係合子との接線と、前記係合子と前記カム面との接線とがなす角度をθとし、前記収納室の内周面と前記係合子との静摩擦係数と、前記係合子と前記カム面との静摩擦係数とのうち、何れか小さい方の静摩擦係数をμとした場合に、sinθ/(cosθ+1)≦μの関係が成り立つようにした。
また、第九の形態では、第一から第八の何れかの形態において、前記付勢部材は、前記出力回転体に固定された止着部と、該止着部から延設されて前記係合子を押圧する押圧部とを具備してなる。
例えば、単一の付勢部材を一対の係合子間に挟むようにして設けた場合、付勢部材の押圧面と受け面の双方に係合子が当接すること等に起因して、付勢部材に意図しない力が作用する等、付勢部材の付勢力の伝達が不安定になるおそれがあるが、第九の形態によれば、止着部によって出力回転体に固定されているため、付勢部材の付勢力を安定的に伝達することができる。
また、第十の形態では、一方側と他方側の何れの回転においても同様の作用効果を奏するために、第一から第九の何れかの形態において、前記係合子は、一対に設けられ、前記付勢部材は、前記一対の係合子を周方向に背反する一方側と他方側へ付勢するように設けられ、前記カム面は、前記一方側へ向かって前記収納室の内周面との間を徐々に狭める一方のカム面と、前記他方側へ向かって前記収納室の内周面との間を徐々に狭める他方のカム面とを、周方向に複数組設けてなり、前記凹部は、一方のカム面の前記一方側に隣接するとともに、他方のカム面の前記他方側に隣接するように設けられ、前記一対の係合子のうちの一方は、前記一方のカム面および前記収納室の内周面に接触するように配置され、その他方は、前記他方のカム面および前記収納室の内周面に接触するように配置され、前記押圧伝達部は、前記凹部毎に設けられ、前記入力回転体が前記他方側に回転した際に、前記押圧伝達部を前記一方の係合子に当接した後に、同押圧伝達部を前記凹部内の前記他方側の周方向端面に当接して前記出力回転体を前記他方側へ押動し、前記入力回転体が前記一方側に回転した際には、前記押圧伝達部を前記他方の係合子に当接した後に、同押圧伝達部を前記凹部内の前記一方側の周方向端面に当接して前記出力回転体を前記一方側へ押動するようにした。
次に、上述した形態の特に好ましい実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本実施例における回転力伝達装置100の内部構造を示す側断面図である。内部構造を示すために回転力伝達装置の外装部でもある保持器80の部分のみを断面で示している。
回転力伝達装置100は、図1に示すように、保持器80内でクラッチ機構1と歯車機構2とを軸方向に連結している。
保持器80は、上板81aと下板81b、支柱83a、83b、略円筒状のハウジング84及び軸受85とで構成されている。
保持器80の内部ではクラッチ機構1の固定部材10が上板81aに固定配置されている。
また保持器80の内部では歯車機構2を構成する多段歯車71が支柱83aを軸として回転可能に保持されている。更に、同じく歯車機構2を構成する多段歯車72が支柱83bを軸として回転可能に保持されている。
電動モータ(図示しない)等を駆動源とする回転軸61の回転力は、回転軸61に固着されるピニオン歯車62が、多段歯車71の大歯車部71aと噛み合って回転することにより、伝達される。
同時に、多段歯車71の小歯車部71bが、多段歯車72の大歯車部72aと噛み合い回転力を伝達する。
そして、多段歯車72の小歯車部72bが、クラッチ機構1の入力側の軸部33に固着される歯車34と噛み合い回転力をクラッチ機構1に伝達する。
すなわち、歯車機構2を用いた一連の回転力の伝達機構は、いわゆるスパー減速機を構成している。
歯車34を介してクラッチ機構1の入力側の軸部33に伝達された回転力は、軸受85が支持する出力軸24から出力される。
本実施例では、大歯車部と小歯車部を有する一体の多段歯車を使用しているが、同じ支柱に大歯車と小歯車を別々に配置してもよい。
尚、図1では内部構造の理解を容易に示す為に、ピニオン歯車62、多段歯車71、多段歯車72、歯車34を横並びに配置した状態で示しているが、必ずしも横並びにする必要はなく、保持器80内で相互の歯が噛み合う状態でコンパクトに収容できる。
クラッチ機構1は、図3の(I)−(I)線断面である図2および図2の(II)−(II)線方向から見たクラッチ機構1の側断面図である図3に示すように、円柱状空間を有する収納室11を形成した固定部材10と、収納室11に同軸状に収納された出力回転体20と、出力回転体20に対し同軸状に設けられた入力回転体30と、収納室内周面11aと出力回転体20の外周面との間に設けられた一対の係合子41,42と、一方の係合子41を周方向の一方側(図2によれば時計方向側)へ付勢するとともに他方の係合子42を周方向の他方側(図2によれば反時計方向側)へ付勢する付勢部材50とを備える。
そして、このクラッチ機構1は、入力回転体30の軸部33に固着される歯車34に噛み合う多段歯車72の小歯車部72bから、該入力回転体30に回転力を受けた際に、この回転力を出力回転体20に伝達して出力回転体20を回転させ、また、出力回転体20に対し外部から回転力が加わった際には、該出力回転体20を回転不能にロックする。
多段歯車72の小歯車部72bから入力回転体30への回転力の伝達は、図4および図4の(III)−(III)線方向から見たクラッチ機構1の側断面図である図5に示す変形例ように、略円盤状の部材である入力回転体30の外周部に歯部32を形成して、この歯部32に多段歯車72の小歯車部72bが噛み合うようにすることで回転力を伝達することもできる。
この場合には、歯車34及び該歯車34を固着する軸部33は不要となる。
しかし、軸部33は図5に示すように更に延伸し、一端を下板81b(図1参照)で受けることで、入力回転体30をより安定的に回転支持するための支持軸として用いてもよい。
当然のことながら、歯車34を使用する場合においても延伸した軸部33を支持軸として用いることができる。
固定部材10は、その内部に、出力回転体20、係合子41,42および付勢部材50を収納するための収納室11を有する。収納室11は、内周面11aにより囲まれた略円柱状空間を確保している。前記内周面11aは、凹凸のない円筒内周面状の曲面である。
この固定部材10は、保持器80の上板81aに回転不能に固定されている。
この固定の方法としては、図3に示される固定部材10において、収納室11の軸方向に対して垂直な面の壁から軸方向出力側への厚み部分11tの少なくとも一部で、上板81aに対してネジ止め、溶着等を行う。
また、図4及び図5に示す変形例のように、収納室11の厚み部分11tを無くして、収納室11を周方向に拡大するとともに、拡大した部分の少なくとも2ヶ所以上に止着孔12を設けて、上板81aに固定する等の方法をとることも可能である。この場合、上板81aに、止着孔12に対応する貫通孔を設けてネジ止め等を行う。
出力回転体20は、収納室11に同芯状に配置された略円板状の部材であり、その中心側が固定部材10に対し回転自在に支持されている。この出力回転体20の軸方向の一端側の部分は、固定部材10に対し回転自在に嵌め合せられるとともに、その中心部に、外部へ露出した出力軸24を一体に有する。
この出力回転体20の外周部には、周方向の一方側(図2、図4によれば時計方向側)へ向かって収納室11の内周面11aとの間を徐々に狭める一方のカム面21と、この一方のカム面21の前記一方側に隣接する凹部22と、前記一方のカム面21に背反するように他方側(図2、図4によれば反時計方向側)へ向かって収納室11の内周面11aとの間を徐々に狭める他方のカム面23と、付勢部材50を係止するための係止部25とが、所定角度(等間隔)置きに複数組(図示例によれば3組)並べ設けられる。
カム面21とカム面23は、左右対称に設けられる。各カム面21,23は、周方向に湾曲する凸曲面状に形成され、より詳細に説明すれば、収納室内周面11aの半径から、各係合子41,42の直径を減じた値よりも大きな半径の円弧状に形成されるとともに、該円弧の中心位置を出力回転体20の中心位置からずらすようにして設けられる。
凹部22は、出力回転体20の外周面から求心方向へ凹むとともに、出力回転体20の軸方向へ貫通している。この凹部22内の周方向の両端には、後述する入力回転体30の押圧伝達部31によって押圧される被押圧面22a,22bを有する。これら被押圧面22a,22bは、径方向へわたる平坦面状に形成され、一方の被押圧面22aは、一方のカム面21と交差し、他方の被押圧面22bは、他方のカム面23と交差している。
係止部25は、出力回転体20の外周部において、背反する一方のカム面21と他方のカム面23との間に配置された凹部であり、詳細には、付勢部材50を挿通する挿入空間部25aと、該挿入部よりも奥側(底側)に形成された底側空間部25bとからなる。
挿入空間部25aは、一定幅の空間を形成している。また、底側空間部25bは、挿入空間部25aよりも周方向の幅の広い空間を形成している。これら挿入空間部25a及び底側空間部25bは、挿入される付勢部材50の基端側部分を、容易に引き抜けることのないように固定する。
また、入力回転体30における出力回転体20側の側面には、凹部22毎に対応するように、周方向に所定間隔を置いて複数(図示例によれば3つ)の押圧伝達部31が突設されている。
押圧伝達部31は、出力回転体20の凹部22に対し周方向の遊びを有する状態で嵌り合うとともに凹部22内から遠心方向へ突出する略扇形状に形成され、周方向の両端部に、出力回転体20の被押圧面22a,22bに当接可能であって、且つ係合子41,42にも当接可能な当接面31a,31bを有する。
当接面31a,31bの各々は、凹部22内から凹部22外へわたって径方向へ連続している。一方の当接面31aは、凹部22における一方の被押圧面22aと略平行な平坦面状に形成され、他方の当接面31bは、凹部22における他方の被押圧面22bと略平行な平坦面状に形成される。
両当接面31a,31b間の周方向の幅は、出力回転体20における被押圧面22a,22b間の周方向の幅よりも若干小さく設定されている。
係合子41,42は、円柱状又は球状(図示例によれば円柱状)に形成され、一方及び他方のカム面21,23に対応して一対に設けられている。
一対の係合子41,42のうち、一方の係合子41は、一方のカム面21および収納室内周面11aに接触するように配置され、他方の係合子42は、他方のカム面23および収納室内周面11aに接触するように配置される。そして、各係合子41,42は、後述する付勢部材50に押圧された状態で、凹部22の各被押圧面22a,22bよりも凹部22内側へ若干突出した位置で静止している。
付勢部材50は、長尺平板状のばね材を略Y字状に曲げ成形してなり、出力回転体20の係止部25に止着固定された止着部51と、該止着部51から二股状に分かれるようにして延設された二つの押圧部52,52とからなり、押圧部52,52によって一対の係合子41,42を引き離すように付勢する。
止着部51は、出力回転体20外周の係止部25における底側空間部25bにならう略円形状の部分と、同係止部25における挿入空間部25aにならう幅狭の平行板状の部分とからなる。
各押圧部52は、止着部51から延設されてカム面21側(又はカム面23側)へ傾斜し、その傾斜方向の面を、対応する係合子41(又は係合子42)の外周面に当接させている。
次に、上記構成のクラッチ機構1について、その特徴的な作用効果を詳細に説明する。
先ず、出力回転体20及び入力回転体30の何れにも回転力が加わっていない状態(図2、図4参照)では、係合子41,42が、それぞれ、付勢部材50に押圧されて、カム面21,23と収納室11の内周面11aとの間の楔状部分に押し付けられる。
したがって、出力回転体20は、一方向(図2、図4によれば時計方向)と他方向(図2、図4によれば反時計方向)の何れにも回転しないように、静止した状態に維持される。
前記状態から、出力回転体20に、外部から、例えば前記一方向(図2、図4によれば時計方向)の回転力が加わった場合には、前記一方向へ回転しようとする出力回転体20の他方のカム面23と収納室内周面11aとの間に、他方の係合子42が食い込むようにして強く押し付けられるため、出力回転体20の前記一方向への回転が阻まれる。
同様にして、出力回転体20に、外部から、例えば前記他方向(図2、図4によれば反時計方向)の回転力が加わった場合には、前記他方向へ回転しようとする出力回転体20の一方のカム面21と収納室内周面11aとの間に、一方の係合子41が食い込むようにして強く押し付けられるため、出力回転体20の前記他方向への回転が阻まれる。
また、例えば、図6に示すように、入力回転体30に、前記一方向の回転力が加わった場合〔図6(a)〕には、入力回転体30の押圧伝達部31が、先ず一方の係合子42に当接する〔図6(b)〕ことで、該係合子42とカム面23との摩擦、および該係合子42と収納室内周面11aとの摩擦が小さくなり、その後で、押圧伝達部31が凹部22内の被押圧面22bに当接して出力回転体20を押動する〔図6(c)〕ため、出力回転体20が前記他方向へスムーズに回転する。
また、入力回転体30に前記他方向の回転力が加わった場合には、図示を省略するが、入力回転体30の押圧伝達部31が、先ず他方の係合子41に当接することで、該係合子41とカム面21との摩擦、および該係合子41と収納室内周面11aとの摩擦が小さくなり、その後で、押圧伝達部31が凹部22内の被押圧面22aに当接して出力回転体20を押動するため、出力回転体20が前記他方向へスムーズに回転する。
上記のような係合子41,42による係脱作用は、各カム面21,23と収納室内周面11aとの角度を適正に設定することで良好に得ることができる。このため、本実施例では、収納室内周面11aと各係合子41,42との接線と、各係合子41,42と各カム面21,23との接線とがなす角度をθとし、収納室内周面11aと各係合子41,42との静摩擦係数と、各係合子41,42と各カム面21,23との静摩擦係数とのうち、何れか小さい方の静摩擦係数をμとした場合に、sinθ/(cosθ+1)≦μの関係が成り立つようにしている。以下に、このことについて詳細に説明する。
なお、以下の説明では、他方の係合子42及び他方のカム面23を用いた説明としているが、一方の係合子41及び一方のカム面21についても、左右対称が対象となって同様に作用するのは勿論である。
図7および図8は、収納室内周面11aと係合子42とカム面23との関係を示す模式図である。
図8中、y軸は、一対の係合子41,42について、図上で出力回転体20の右回転を係止する係合子42を左側、左回転を係止する係合子41を右側に配置されるように見たときに、これら左右の係合子42,41の中間線であって、且つ出力回転体20の中心点Oを通る直線とする。x軸は、y軸に直交し、且つ出力回転体20の中心点Oを通る直線とする。
また、図7〜8中及び数式中の記号の意味は、次の通りである。
A:係合子42と収納室内周面11aとの接線(図7参照)
B:係合子42とカム面23との接線
h:x軸から、係合子42と出力回転体20の接触点までの高さ(図8参照)
L:モーメントアーム(出力回転体20の中心Oと、出力回転体20が係合子42から受ける荷重の作用線との最短距離)
POFF:出力回転体20の中心Oから、出力回転体20が係合子42から受ける荷重の作用線とy軸との交点までの距離
OFF:出力回転体20の中心Oから、係合子42の接触点位置での法線とy軸との交点までの距離
P:係合子42がカム面23から受ける荷重(図7参照)
:係合子42が付勢部材50から受ける荷重
:係合子42が収納室内周面11aから受ける荷重
:収納室内周面11aと係合子42の摩擦力
:係合子42とカム面23の摩擦力
r:係合子42と出力回転体20の接触点から、その接触点位置での法線とy軸が交わる点までの距離(図8参照)
θ:係合子42と収納室内周面11aとの接線Aと、係合子42と他方のカム面23との接線Bとの角度(図7参照)
θ:係合子42と収納室内周面11aとの接線Aと、x軸との角度
θ:係合子42と他方のカム面23との接線Bと、x軸との角度
θPOFF:出力回転体20が係合子42から受ける荷重の作用線とy軸との角度(図8参照)
α:定数
μ:収納室内周面11aと係合子42との静摩擦係数と、係合子42とカム面23との静摩擦係数のうち、何れか小さい方の静摩擦係数
先ず、保持トルクを発生させる係合子42周辺の力の静バランスを考える。前提条件として、係合子42は回転しないで滑り、付勢部材50からの荷重は一定で、付勢部材50と係合子42との摩擦は無視できるものとし、収納室内周面11a、カム面23及び係合子42は、弾性変形しないものとする。
係合子42は回転せず、付勢部材50との接触部の摩擦は無視できることから、係合子42中心のモーメントのつり合いから、
=R ・・・・・(1)
x方向、y方向それぞれの力の静バランスより、
-Ps-Psinθ2-RPcosθ2+R1sinθ1-R2cosθ1=0
Pcosθ2-RPsinθ2-R1cosθ1-R2sinθ1=0 ・・・・・(2)
(2)式に(1)式を代入し、
R1sinθ1-R2(cosθ1+cosθ2)=Ps+Psinθ2
R1cosθ1+R2(sinθ1+sinθ2)=Pcosθ2 ・・・・・(3)
ここで、係合子42がすべらないぎりぎりの荷重が負荷された場合を想定すると、
R2=μR1 ・・・・・(4)
(3)式に(4)式を代入し、
R1(sinθ1-μ(cosθ1+cosθ2))=Ps+Psinθ2
R1(cosθ1+μ(sinθ1+sinθ2))=Pcosθ2 ・・・・・(5)
辺々をそれぞれ除し、
{sinθ1-μ(cosθ1+cosθ2)}/{cosθ1+μ(sinθ1+sinθ2)}=(Ps+Psinθ2)/Pcosθ2
簡単のため、構造が決まれば定数となる左辺をαと置く。
{sinθ1-μ(cosθ1+cosθ2)}/{cosθ1+μ(sinθ1+sinθ2)}=α
α=(Ps+Psinθ2)/Pcosθ2
Pについて解くと、
P=Ps/(αcosθ−sinθ) ・・・・・(6)
係合子42からの反力が出力回転体20に及ぼすトルクは、3ヶ所の係合子42が同時に接触する場合、
T=3Lsqrt(P+RP ) ・・・・・(7)
(なお、sqrt()は平方根を表す。)
ここで、モーメントアームLは、
L=LPOFFsinθPOFF ・・・・・(8)
θPOFFは係合子42と出力回転体20接触面の角度θ2に、P、RP合力角度を加算したものであるから、
θPOFF2+Tan-1(RP/P) ・・・・・(9)
また、出力回転体20の中心Oを通るx軸から、係合子42と出力回転体20の接触点までの高さをh、係合子42と出力回転体20の接触点から、その法線とy軸が交わる点までの距離をrとすると、以下の式が成り立つ。
rsinθ2=(LPOFF+h)tanθPOFF
h=rcosθ2-LOFF
上式より、
LPOFF=(rsinθ2/tanθPOFF)-rcosθ2+LOFF ・・・・・(10)
以上より、与えられるPsおよび各構造の寸法、角度および静摩擦係数μから、(6)式、(4)、(5)式を使用してP、R1、R2を求め、(7)〜(10)式で係合子42が耐えられる最大トルクを算出できる。
ところで、(6)式に注目すると、右辺分母が0に近づくにつれて滑らないぎりぎりの荷重Pは大きくなり続け、やがては無限大に発散する。すなわち、ある条件ではトルクをいくらかけても理論上滑ることはないと言える。
(6)式右辺分母が正の値をとる場合は、有限の荷重で滑り出す。
αcosθ2-sinθ2>0
上記以外の条件では、有限の荷重で滑り出すことはない。
αcosθ2-sinθ2≦0
ここで、αを元に戻すと、
{sinθ1-μ(cosθ1+cosθ2)}cosθ2/{cosθ1+μ(sinθ1+sinθ2)}-sinθ2≦0
これを解くと、
sin(θ12)/{cos(θ12)+1}≦μ ・・・・・(11)
(11)式の条件を満たすθ1、θ2の組み合わせとすると、いくらトルクをかけても滑らない固定部材10、係合子42および出力回転体20が設計できる。できるだけθ1とθ2の角度差がない状態になるように設定することが重要である。
ここで、θ12=θだから、
sinθ/(cosθ+1)≦μ ・・・・・(11)
が成り立つ。
よって、本実施例では、(11)式を満たすように、角度θを設定することで、係合子41,42による係脱作用を良好に得るようにしている。
上記構成のクラッチ機構1によれば、一体状の押圧伝達部31を凹部22内外の単一空間に嵌め合せ、押圧伝達部31における平坦面状の当接面31a,31bを被押圧面22a,22bと係合子41,42に順次に当接する構造としているため、柱部や、ピンおよびピン孔等の分離した部材を用いる従来技術と比較し、構造が簡素である。この構造により、小型化が容易な上、生産性も良好であり、異物等に起因する作動不良も生じ難く、耐久性も良好である。
また、カム面21,23を、収納室内周面11aの半径から係合子41,42の直径を減じた値よりも大きな半径の円弧状の凸曲面に形成しているため、収納室内周面11aと係合子41,42との接線と、係合子41,42とカム面21,23とがなす角度θを、カム面を平坦状に形成した従来技術と比較して、より広い範囲の中で適切に設定できる。よって、例えば、係合子41,42を前記楔状部分の奥側へ寄せるようにして小型化した場合でも、前記角度θを比較的大きく確保して、係合子41,42が収納室内周面11aとカム面21,23とがなす楔状部分に食い込み易い設計にできる。これにより、係合子41,42による係脱作用を良好に維持した上で、当該クラッチ機構1全体の小型化が可能となる。
小型化が可能となることについて、より具体的には、従来の構成では実現が困難であった外径φ12mm以下にまで小型化することを可能とした。
このように、本発明の構成におけるクラッチ機構1は、従来の構成よりも小型化が容易である為、例えば、その外寸の大きさがφ20mm以下、或いは□20mm×20mm以下という小型のスパー減速機にも容易に組み込むことができる。
このときのクラッチ機構1の組み込み状態として、歯車機構2を構成する複数の歯車の最大歯先間距離よりも、クラッチ機構1の最大幅部の長さが短い状態で組み込むことができる。
すなわちクラッチ機構1を組み込むことに伴って、小型のスパー減速機の外寸が大きくする必要が生じることなく組み込むことができる。
また、付勢部材50を出力回転体20に止着される止着部51と該止着部51からY字状に延設され傾斜する両押圧部52,52とから構成し、各押圧部52の傾斜方向側の面により係合子41,42を押圧するようにしているため、一方の係合子41(又は42)から付勢部材50に受ける反力が他方の係合子42(又は41)に伝わり難くい。これにより、付勢部材50に意図しない力が作用することを防ぎ、各押圧部52の付勢力を安定的に維持することができる。
なお、上記クラッチ機構1によれば、外部から、出力回転体20に対し一方向と他方向(時計方向と反時計方向)の何れの方向の回転力を加えた場合でも、係合子41,42等の作用によって出力回転体20が拘束されるようにしたが、他例としては、何れか一方向の回転力を加えた場合のみ出力回転体20を拘束する態様とすることが可能である。
この態様は、例えば、上記クラッチ機構1から一方の係合子41を全て省いた構成とすればよい。この構成によれば、出力回転体20に対し一方向(図2、図4によれば時計方向)の回転力を加えた場合には、各係合子42が収納室内周面11aとカム面23の間の狭まる楔状部分に押し付けられるため、出力回転体20の回転を阻止することができる。
また、出力回転体20に対し他方向(図2、図4によれば反時計方向)の回転力を加えた場合には、各係合子42が収納室内周面11aとカム面23の間の楔状部分から離れようとし、各係合子42と収納室内周面11a及びカム面23との摩擦が小さくなるため、出力回転体20をスムーズに回転させることができる。
また、入力回転体30に対し前記一方向の回転力が加わった場合には、押圧伝達部31が係合子42に当接した後に凹部22の被押圧面22bを押圧し、また同入力回転体30に対し前記他方向の回転力が加わった場合には、押圧伝達部31が何れの係合子にも当接することなく凹部22の被押圧面22aを押圧するため、何れの回転方向であっても、入力回転体30の回転力を出力回転体20へスムーズに伝達することができる。
また、上記クラッチ機構1によれば、固定部材10に対し出力回転体20を回転自在に支持し、さらに出力回転体20に対し入力回転体30を回転自在に支持する構成としたが、この支持構造は、出力回転体20と入力回転体30がそれぞれ双方向へ回転する支持構造であればよく、他例としては、単一の軸部材によって出力回転体20と入力回転体30をそれぞれ回転自在に支持する構造等とすることが可能である。
また、上記クラッチ機構1によれば、出力回転体20の外周部に、カム面21,23、凹部22、係合子41,42及び付勢部材50等を3組並べ設けたが、他例としては、これらを2組又は4組以上設けることも可能である。
1:クラッチ機構
2:歯車機構
10:固定部材
11:収納室
11a:収納室内周面
20:出力回転体
21,23:カム面
22:凹部
22a,22b:被押圧面
24:出力軸
30:入力回転体
31:押圧伝達部
31a,31b:当接面
41,42:係合子
50:付勢部材
51:止着部
52:押圧部
71,72:多段歯車
80:保持器
100:回転力伝達装置

Claims (7)

  1. 保持器内でクラッチ機構と複数段からなる歯車機構とを軸方向に連結し、前記歯車機構の初段の歯車に入力される回転力を前記クラッチ機構の出力回転体から出力するようにした回転力伝達装置であって、
    前記クラッチ機構は、円柱状空間を有する収納室と、前記収納室に同軸状に収納された前記出力回転体と、前記出力回転体に対し同軸状に設けられた入力回転体と、前記収納室の内周面と出力回転体の外周面との間に設けられた係合子と、前記係合子を周方向の一方側へ付勢する付勢部材とを備え、
    前記出力回転体の外周面に、前記一方側へ向かって前記収納室の内周面との間を徐々に狭めるカム面と、前記カム面の前記一方側に隣接する凹部とを形成し、
    前記入力回転体に、前記凹部に対し周方向の遊びを有する状態で嵌り合うとともに前記凹部内から遠心方向へ突出する押圧伝達部を形成し、
    前記係合子は、円柱状又は球状に形成され、
    前記カム面は、前記収納室の内周面半径から前記係合子の直径を減じた値よりも大きな半径の円弧状に形成されており、
    前記付勢部材は、長尺平板状のばね材を略Y字上に曲げ成形したものであって、前記出力回転体に固定された止着部と、該止着部から二股状に分かれるように延設されて前記カム面側に傾斜した傾斜面に押圧部を具備しており、前記傾斜面の前記止着部方向の面を対応する前記係合子の外周面に当接させて、一つの前記押圧部は対応する一つの前記係合子を押圧し、
    前記出力回転体は、前記凹部内の周方向端面に、前記入力回転体の前記押圧伝達部によって押圧される被押圧面を有し、
    前記被押圧面は、径方向にわたる平坦面状に形成され、
    前記入力回転体の前記押圧伝達部は、前記被押圧面に当接可能且つ前記付勢部材の前記押圧部に押圧された前記係合子に当接可能な当接面を前記凹部内から凹部外へわたって径方向へ連続するように形成しており、
    前記入力回転体が前記一方側に対する他方側に回転した際に、前記入力回転体を前記係合子に当接した後に、同入力回転体を前記出力回転体に当接して前記出力回転体を押動するようにしたことを特徴とする回転力伝達装置。
  2. 前記歯車機構は、多段歯車を用いて複数段を構成したスパータイプの減速機であることを特徴とする請求項1記載の回転力伝達装置。
  3. 前記入力回転体の外周部には歯部が形成されており、前記歯部と前記歯車機構の最終段の歯車と噛み合うことにより、前記歯車機構の回転力を前記クラッチ機構に伝達することを特徴とする請求項1又は2記載の回転力伝達装置。
  4. 前記歯車機構を構成する複数の歯車の最大歯先間距離よりも、前記クラッチ機構の最大幅部の長さが短いことを特徴とする請求項1〜3何れか1項記載の回転力伝達装置。
  5. 前記カム面は、周方向に湾曲する凸曲面状に形成されていることを特徴とする請求項1〜何れか1項記載の回転力伝達装置。
  6. 前記収納室の内周面と前記係合子との接線と、前記係合子と前記カム面との接線とがなす角度をθとし、前記収納室の内周面と前記係合子との静摩擦係数と、前記係合子と前記カム面との静摩擦係数とのうち、何れか小さい方の静摩擦係数をμとした場合に、sinθ/(cosθ+1)≦μの関係が成り立つようにしたことを特徴とする請求項1〜何れか1項記載の回転力伝達装置。
  7. 前記係合子は、一対に設けられ、
    前記付勢部材は、前記一対の前記係合子を周方向に背反する一方側と他方側へ付勢するように設けられ、
    前記カム面は、前記一方側へ向かって前記収納室の内周面との間を徐々に狭める一方のカム面と、前記他方側へ向かって前記収納室の内周面との間を徐々に狭める他方のカム面とを、周方向に複数組設けてなり、
    前記凹部は、前記一方のカム面の前記一方側に隣接するとともに、前記他方のカム面の前記他方側に隣接するように設けられ、
    前記一対の係合子のうちの一方は、前記一方のカム面および前記収納室の内周面に接触するように配置され、その他方は、前記他方のカム面および前記収納室の内周面に接触するように配置され、
    前記押圧伝達部は、前記凹部毎に設けられ、
    前記入力回転体が前記他方側に回転した際に、前記押圧伝達部を前記一方の係合子に当接した後に、前記押圧伝達部を前記凹部内の前記他方側の周方向端面に当接して前記出力回転体を前記他方側へ押動し、
    前記入力回転体が前記一方側に回転した際には、前記押圧伝達部を前記他方の係合子に当接した後に、前記押圧伝達部を前記凹部内の前記一方側の周方向端面に当接して前記出力回転体を前記一方側へ押動するようにしたことを特徴とする請求項1〜何れか1項記載の回転力伝達装置。
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