JP4840152B2 - クラッチ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クラッチ装置に関する。とりわけ車両のシートのロックやドアロックをモータの駆動力によって解除するアクチュエータに用いられるクラッチ装置に関する。
従来、特許文献1,2に記載のクラッチ装置が知られている。これらクラッチ装置は、モータの駆動力によって回転操作される入力回転体と、その入力回転体と同軸状に回転可能に支持される従動回転体と、これら両回転体を動力伝達可能な伝達状態と動力伝達しない切断状態とに切り換える切換操作手段とを有している。切換操作手段は、コイルスプリングを有しており、コイルスプリングの一端部が入力回転体に連結される。コイルスプリングのコイル中心に従動回転体の軸部が挿入されており、入力回転体が正転した際に他端部の連れ回りが抑制されると、コイルスプリングが弾性変形して縮径する。これによりコイルスプリングが従動回転体の軸部の周面に巻き付き、従動回転体を入力回転体と一体に回転させる。
連れ回りが抑制されるコイルスプリングの他端部には、C字状スプリングが係止されている。C字状スプリングは、カラー部材の内周面に弾性的に嵌め込まれており、コイルスプリングが縮径して従動回転体に巻き付いた後に、カラー部材に対して摺動しつつ回転する。したがってコイルスプリングは、C字状スプリングによって所定の弾性変形量が保持されたまま回転し、モータの駆動力が切断された後に、弾性戻り力によって入力回転体を逆転させる。これにより従動回転体がコイルスプリングの束縛から解放されて自由に回転できるようになり、つまりは切換操作手段が切断状態となる。この切断状態では、シートやドアのロックがロック解除されるとともに、次にロック状態にする必要が生じたときには直にロック可能とされている。しかしC字状スプリングは、径方向の弾性力によってカラー部材に対して摺動するため、カラー部材との間に生じる摩擦力の調整が容易でない構成であった。そのため入力回転体を逆転させるために必要なコイルスプリングの弾性変形量の微調整が困難な構成であった。しかもC字状スプリングは、径方向に小さくすることが容易でない構成でもあった。
特開2004−150528号公報 特開2004−150529号公報
そこで本発明は、径方向に小型化し易く、かつ入力回転体を逆転させるためのばねの弾性変形量を容易に微調できるクラッチ装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために本発明は、各請求項に記載の通りの構成を備えるクラッチ装置であることを特徴とする。すなわち請求項1に記載の発明によると、入力回転体と従動回転体と、これら入力回転体と従動回転体の間を動力伝達可能な伝達状態と動力伝達しない切断状態とに切り換える切換操作手段を有するクラッチ装置であって、入力回転体と同軸状に回転可能に支持される回転プレートと、回転プレートを軸方向に付勢する軸方向付勢ばねと、回転プレートが軸方向付勢ばねによって押し当てられる回転規制部と、入力回転体に一端部が連結され他端部が回転プレートに連結される逆転用ばねとを有している。そして入力回転体が駆動源の駆動力によって正転された際に逆転用ばねが弾性変形し、弾性変形が所定量になると回転プレートが回転規制部に対して摺動しつつ回転し、駆動力が切断された際には、逆転用ばねの弾性戻り力によって入力回転体が逆転する構成になっている。
したがって入力回転体は、逆転用ばねの弾性変形の弾性戻り力によって逆転する。逆転用ばねの弾性変形量は、回転プレートと回転規制部との間に生じる摩擦力によって決定される。そしてこの摩擦力は、回転プレートを回転規制部に押し付ける軸方向付勢ばねのばね力を調整したり、回転プレートと回転規制部との摺接面積を調整したりすることによって容易に微調整され得る。そのため入力回転体を逆転させるための逆転用ばねの弾性変形量を容易に微調整できる。しかも軸方向付勢ばねは、軸方向の弾性力を容易に調整できる構成であり、しかも径方向に小型化し易い構成にもなっている。
請求項に記載の発明によると、回転プレートは、外周部が回転規制部に押し当てられる。したがって回転プレートと回転規制部との間には、回転プレートの回転を静止させる静止トルクが効率良く発生する。
また請求項に記載の発明によると、逆転用ばねは、入力回転体の正転方向のみに入力回転体または回転プレートに係止するフックを有している。したがって入力回転体に誤って駆動源から逆転方向に駆動力が加えられた場合には、フックが入力回転体または回転プレートから外れる。これにより逆転用ばねの塑性変形および損傷が防止される。
請求項に記載の発明によると、切換操作手段は、入力回転体と従動回転体の両回転体のいずれか一方の回転体側に設けられる軸部と、いずれか他方の回転体側に設けられ軸部が挿入される軸孔と、軸孔と連続して他方の回転体側に形成された溝と、溝内に設けられる動力伝達体とを有している。そして入力回転体の正転時に動力伝達体が溝の壁面と軸部とに挟まれて両回転体間を動力伝達可能な伝達状態にし、入力回転体の逆転時には、動力伝達体が溝の壁面と軸部とに挟まれた状態から開放されて両回転体間を動力伝達しない切断状態にする。
したがって両回転体間に配された動力伝達体が両回転体間に挟まれることで両回転体間が動力伝達可能な伝達状態になり、一体になって回転する。そして動力伝達体は、従来の切換操作手段のコイルスプリング等のように弾性変形される構造ではない。そのため両回転体間を確実に伝達状態にする。しかも動力伝達体は、コイルスプリング等に比べてトルクによって塑性変形され難い構成である。そのためコイルスプリング等に比べて大きな駆動力(トルク)を安定良く入力回転体から従動回転体に伝達することができる。
(実施の形態1)
実施の形態1を図1〜7にしたがって説明する。図1に示すようにクラッチ装置1は、アクチュエータ10に用いられる。アクチュエータ10は、車両に設けられるロック装置を駆動源の駆動力によって解除する装置、例えば車両シート(リクライニングシートやクッション)のロックやドアロックをモータ11の駆動力によって解除する装置である。
アクチュエータ10は、ケース部材2と、ケース部材2に取付けられるモータ11と複数のギヤ(12〜14)とクラッチ装置1を有している。モータ11は、電力を駆動力(トルク)に変換する駆動源であって、図1に示すようにケース部材2内に取付けられる。モータ11の出力軸には、ウォームギヤ12が取付けられる。
クラッチ装置1は、図1,2に示すように入力回転体3と、従動回転体4と、これら回転体3,4間を動力伝達可能な伝達状態と動力伝達しない切断状態とに切り換える切換操作手段19を有している。入力回転体3は、ウォームギヤ12に噛合わされる外歯3aを有している。従動回転体4は、中間ギヤ13に噛合わされる外歯4aを有している。
中間ギヤ13は、図1に示すように従動回転体4と噛合う大径ギヤ部13aと、大径ギヤ部13aよりも径が小さい小径ギヤ部13bを有している。出力回転体14は、中間ギヤ13の小径ギヤ部13bと噛合う扇形ギヤ部14aを有しており、出力回転体14には、操作レバー15が固定されている。操作レバー15には、ケーブル18の一端部が連結されており、ケーブル18の他端部は、図示省略のロック装置と連結されている。
モータ11への電力は、乗員のスイッチ操作によって車両のバッテリから供給される。電力は、モータ11によって駆動力に変換され、駆動力は、ウォームギヤ12、入力回転体3、従動回転体4、中間ギヤ13および出力回転体14から成る減速ギヤ機構によって減速されてトルクが増幅される。そして出力回転体14とともに操作レバー15が傾動し、ケーブル18が操作レバー15によって引っ張られる。これによりケーブル18によってロック装置がロック解除される。
クラッチ装置1の切換操作手段19は、図2に示すように溝付部材5と、一対の動力伝達体6と、従動回転体4に形成された軸部4bを有している。溝付部材5は、軸中心に形成された孔5aと、軸孔5aに連続して形成された一対の溝5bと、軸孔5aと非連続な位置に形成された一対の取付孔5cを有している。
図3に示すように入力回転体3の上面には、凹部3bと、凹部3bの底面から突出する一対のピン3dと、軸中心に形成された円柱状の軸部3cが形成されている。凹部3b内に溝付部材5が挿入され、溝付部材5の取付孔5cにピン3dが挿入される。これにより溝付部材5は、入力回転体3側に取付けられ、入力回転体3と一体になって回転する。
図2,3に示すように従動回転体4の下側部には、円筒状の軸部4bが形成されている。軸部4bは、溝付部材5の軸孔5aの内周側に軸回転可能に挿入される。軸部4bの内周側には、入力回転体3の軸部3cが挿入される。そして軸部3cと従動回転体4の軸孔4dには、支持軸部材16が挿通される(図4参照)。したがって入力回転体3と従動回転体4は、支持軸部材16によって同軸状に回転可能に支持される。
図2に示すように動力伝達体6は、円柱状であって、溝付部材5の各溝5b内に設けられる。動力伝達体6は、図5,6に示すように溝5bの外周壁面5b1と軸部4bの外周面の間に設置されて溝5b内を転動する。
溝5bは、図5,6に示すように外周壁面5b1を有している。外周壁面5b1は、軸部4bとの間隔が一定でなく、例えば回転体3,4の回転中心を中心とする円弧に対して傾斜する傾斜角度、詳しくは円弧接線に対して3〜8°の傾斜角度を有している。そのため外周壁面5b1と軸部4bの間には、動力伝達体6の直径よりも広い領域と狭い領域とが形成されている。外周壁面5b1は、入力回転体3が図5の矢印方向に正転した場合に入力回転体3とともに回転して、動力伝達体6を軸部4b側に押し付ける。そして動力伝達体6が外周壁面5b1と軸部4bによって挟まれて、入力回転体3と従動回転体4との間が動力伝達可能な伝達状態となり、これらが一体に回転する。
一対の動力伝達体6は、図5に示すように軸部4bを挟む軸対称位置に設けられている。したがって一対の動力伝達体6は、入力回転体3の正転時に軸部4bを挟む。また動力伝達体6が軸部4bに向けて強い力で押し付けられた場合には、軸部4bが弾性変形する。これにより軸部4bの内周面が入力回転体3の軸部3cの外周面に当接する。その結果、入力回転体3の回転力が軸部3cと軸部4bを介して従動回転体4に伝達され得る。
一方、図6に示すように外周壁面5b1が入力回転体3とともに矢印方向に逆転した場合には、動力伝達体6が外周壁面5b1と軸部4bとの間に挟まれた状態から開放される。そのため入力回転体3と従動回転体4との間が動力伝達されない切断状態になり、従動回転体4が入力回転体3に対して別個に回転可能な状態になる。
クラッチ装置1は、さらに図2に示すように入力回転体3を逆転させる逆転用ばね7と、逆転用ばね7の変形超過を防止する回転プレート8と軸方向付勢ばね9を有している。逆転用ばね7は、例えば渦巻きばねであって、中心側の端部に係止部7aを有し、外周側の端部にフック7bを有している。逆転用ばね7は、入力回転体3の下端面に形成された凹部3eに挿入される。係止部7aは、逆転用ばね7の底面に形成された凸部3fの外周に周り止めされた状態で係止される。一方、フック7bは、図3に示すように回転プレート8の上面から突出する凸部8cに引っ掛けられる。そしてフック7bは、逆転時に凸部8cから外れ得る構成になっている。
回転プレート8は、図3に示すように円盤状であって、中心部に支持軸部材16が挿入される軸孔8dを有している。したがって回転プレート8は、図4に示すように回転体3,4と同軸状に回転可能に支持される。
軸方向付勢ばね9は、図2に示すように例えばコイルスプリングであって、支持軸部材16が挿入され、回転プレート8とケース部材2の間に設置される。図4に示すように軸方向付勢ばね9は、回転プレート8の内周部下面8aに当接して、回転プレート8を軸方向上方に付勢する。回転プレート8の付勢方向には、ケース部材2に設けられた回転規制部17が張出している。回転規制部17は、回転プレート8の外周面上方に張出しており、回転規制部17に回転プレート8の外周部8b上面が押し当てられている。したがって回転プレート8と回転規制部17の間に摩擦力が生じ、その摩擦力によって回転プレート8の回転が規制される。
したがってモータ11の駆動力によって入力回転体3が正転すると、図7に示すように逆転用ばね7が入力回転体3によって一端部が引っ張られる。一方、逆転用ばね7の他端部は、回転プレート8に係止されており、回転プレート8は、回転プレート8と回転規制部17との間に生じた静止摩擦力によって静止している。そのため逆転用ばね7は、弾性変形する。しかし逆転用ばね7の弾性変形が大きくなり、逆転用ばね7の弾性力が回転プレート8と回転規制部17の間に生じている静止摩擦力よりも大きくなると、回転プレート8が回転規制部17に対して摺動しつつ回転し始める。したがって逆転用ばね7は、所定の弾性変形量を保持したまま回転する。そして逆転用ばね7の変形超過が回転プレート8の回転によって防止される。
入力回転体3が図5に示すように正転した際には、溝付部材5が入力回転体3とともに正転する。これにより溝5bの外周壁面5b1と軸部4bとの間に動力伝達体6が挟まれ、従動回転体4に入力回転体3の回転力が伝達される。そして従動回転体4が回転し、図1に示すようにケーブル18が引っ張られ、ロック装置がロック解除される。その後、モータ11への電力が切断され、図6,7に示すように逆転用ばね7が弾性戻りする。そして逆転用ばね7の弾性力によって入力回転体3が逆転する。従ってウォームギヤ12もモータ11も逆転する。
入力回転体3が溝付部材5とともに逆転すると、図6に示すように動力伝達体6が溝5bの外周壁面5b1と軸部4bとに挟まれた状態から開放される。その結果、入力回転体3に対して従動回転体4が自由に回転可能になる。そのためロック装置は、従動回転体4よりも下流側、すなわち従動回転体4と中間ギヤ13と出力回転体14を回転または傾動させることによって初期状態に戻る。そのためロック装置は、逆転に大きなエネルギーを必要とする入力回転体3からのウォームギヤ12の逆転を大きく行うことなく、初期状態に戻ることができる。
以上のようにして実施の形態が形成されている。すなわち入力回転体3と従動回転体4と切換操作手段19を有するクラッチ装置1であって、図2,4に示すように入力回転体3と同軸状に回転可能に支持される回転プレート8と、回転プレート8を軸方向に付勢する軸方向付勢ばね9と、回転プレート8が軸方向付勢ばね9によって押し当てられる回転規制部17と、入力回転体3に一端部が連結され他端部が回転プレート8に連結される逆転用ばね7とを有している。そして入力回転体3がモータ(駆動源)11の駆動力によって正転された際に逆転用ばね7が弾性変形し、弾性変形が所定量になると回転プレート8が回転規制部17に対して摺動しつつ回転し、駆動力が切断された際には、逆転用ばね7の弾性戻り力によって入力回転体3が逆転する構成になっている。
したがって入力回転体3は、逆転用ばね7の弾性変形の弾性戻り力によって逆転する。逆転用ばね7の弾性変形量は、回転プレート8と回転規制部17との間に生じる摩擦力によって決定される。そしてこの摩擦力は、回転プレート8を回転規制部17に押し付ける軸方向付勢ばね9のばね力を調整したり、回転プレート8と回転規制部17との摺接面積を調整したりすることによって容易に微調整され得る。そのため入力回転体3を逆転させるための逆転用ばね7の弾性変形量を容易に微調整できる。しかも軸方向付勢ばね9は、軸方向の弾性力を容易に調整できる構成であり、しかも径方向に小型化し易い構成にもなっている。
また回転プレート8は、図4に示すように外周部8aが回転規制部17に押し当てられる。したがって回転プレート8と回転規制部17との間には、回転プレート8の回転を静止させる静止トルクが効率良く発生する。
また逆転用ばね9は、図3に示すように入力回転体3の正転方向のみに回転プレート8に係止するフック7bを有している。したがって入力回転体3に誤ってモータ(駆動源)11から逆転方向に駆動力が加えられた場合には、フック7bが回転プレート8から外れる。これにより逆転用ばね7の塑性変形および損傷が防止される。
また切換操作手段19は、図3に示すように従動回転体4側に設けられる軸部4bと、入力回転体3側に設けられ軸部4bが挿入される軸孔5aと、軸孔5aと連続して入力回転体3側に形成された溝5bと、溝5b内に設けられる動力伝達体6とを有している。そして入力回転体3の正転時に動力伝達体6が溝5bの壁面と軸部4bとに挟まれて両回転体3,4間を動力伝達可能な伝達状態にし、入力回転体3の逆転時には、動力伝達体6が溝5bの壁面と軸部4bとに挟まれた状態から開放されて両回転体3,4間を動力伝達しない切断状態にする。
したがって両回転体3,4間に配された動力伝達体6が両回転体3,4間に挟まれることで両回転体3,4間が動力伝達可能な伝達状態になり、一体になって回転する。そして動力伝達体6は、従来の切換操作手段のコイルスプリング等のように弾性変形される構造ではない。そのため両回転体3,4間を確実に伝達状態にする。しかも動力伝達体6は、コイルスプリング等に比べてトルクによって塑性変形され難い構成である。そのためコイルスプリング等に比べて大きな駆動力(トルク)を安定良く入力回転体3から従動回転体4に伝達することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2を図8にしたがって説明する。実施の形態2は、実施の形態1とほぼ同様に形成されているが、図4に示すクラッチ装置1に代えて図8に示すクラッチ装置21を有している。クラッチ装置21は、図4に示す切換操作手段19と逆転用ばね7に代えて、これら切換操作手段と逆転用ばねの機能を兼ね備える図8に示すコイルスプリング27を有している点等において実施の形態1と相違している。以下相違点を中心に実施の形態2について説明する。
クラッチ装置21は、図8に示すように入力回転体23と、従動回転体24と、入力回転体23と従動回転体24の間を動力伝達可能な伝達状態と動力伝達しない切断状態とに切り換えるコイルスプリング27を有している。入力回転体23は、ウォームギヤ12(図1参照)に噛合う外歯23aを有している。従動回転体24は、中間ギヤ13(図1参照)に噛合う外歯24aと支持軸部24bを有している。支持軸部24bは、入力回転体23の軸孔23bに挿通され、従動回転体24と入力回転体23を同軸状に支持する。
コイルスプリング27は、中心部に支持軸部24bが挿通される。コイルスプリング27の一端部は、入力回転体23の上面に形成された係止部23cに係止され、他端部は、回転プレート28の上面に形成された係止部28aに係止される。そしてコイルスプリング27は、入力回転体3が正転された場合に一端部が入力回転体3に引っ張られて弾性変形して縮径し、支持軸部24bの外周面に巻き付く。これにより入力回転体23の回転力を従動回転体24に伝達し、従動回転体24と入力回転体23を一体に回転させる。
クラッチ装置1は、さらにコイルスプリング27の変形超過を防止する回転プレート28と軸方向付勢ばね29を有している。回転プレート28は、円盤状であって中心に軸孔28bを有している。軸孔28bには、支持軸部24bが挿入され、支持軸部24bによって回転プレート28が回転体23,24と同軸状に回転可能に支持される。
軸方向付勢ばね29は、コイルスプリングであって、支持軸部24bが挿入され、回転プレート28とケース部材22の間に設置される。軸方向付勢ばね29は、回転プレート28の内周部下面に当接して、回転プレート28を軸方向上方に付勢する。回転プレート28の付勢方向には、ケース部材22に設けられた回転規制部25が張出している。回転規制部25は、回転プレート28の外周部28cの上方に張出しており、回転規制部25に回転プレート28の外周部28cの上面が押し当てられる。したがって回転プレート28と回転規制部25の間に摩擦力が生じ、その摩擦力によって回転プレート28の回転が規制される。
したがってモータの駆動力によって入力回転体23を正転させると、コイルスプリング27が入力回転体23によって一端部が引っ張られる。一方、コイルスプリング27の他端部は、回転プレート28に係止されており、回転プレート28は、回転プレート28と回転規制部25の間に生じた静止摩擦力によって静止している。そのためコイルスプリング27は、一端部が引っ張れることで弾性変形して縮径し、支持軸部24bの外周面に巻き付く。これにより入力回転体23の回転力が従動回転体24に伝達され、従動回転体24が回転する。
コイルスプリング27の弾性変形が大きくなり、コイルスプリング27の弾性力が回転プレート28と回転規制部25の間に生じている静止摩擦力よりも大きくなると、回転プレート28が回転規制部25に対して摺動しつつ回転し始める。したがってコイルスプリング27は、所定の弾性変形量が保持されたまま回転する。そしてコイルスプリング27の変形超過が回転プレート28の回転によって防止される。
その後、モータへの電力が切断されると、コイルスプリング(逆転用ばね)27が弾性戻りし、その弾性力によって入力回転体23が逆転する。そしてコイルスプリング27が弾性的に拡径し、支持軸部24bから離れる。その結果、入力回転体23に対して従動回転体24が自由に回転可能な状態になる。
(他の実施の形態)
本発明は、実施の形態1,2に限定されず、以下の形態等であっても良い。
(1)例えば実施の形態1の切換操作手段19は、従動回転体4側に設けられる軸部4bと、入力回転体3側に設けられる軸孔5aと溝5bを有していた。しかし入力回転体3側に設けられる軸部と、従動回転体4側に設けられ前記軸部が挿入される軸孔と、軸孔と連続して従動回転体4側に形成された溝と、その溝内に設けられる動力伝達体とを有している形態であっても良い。
(2)実施の形態1の逆転用ばね9は、入力回転体3に係止する係止部7aと、回転プレート8に係止するフック7bを有し、フック7bが入力回転体3の正転方向のみに回転プレート8に係止する構成になっていた。しかし逆転用ばねが回転プレートに係止する係止部と、入力回転体に係止するフックを有し、そのフックが入力回転体の正転方向のみに入力回転体に係止する構成になっていても良い。
(3)実施の形態1は、入力回転体3と溝付部材5を別々に有しており、これらが組み付けられる形態であった。しかしこれらが一つの部材で成形される形態であっても良い。
クラッチ装置を有するアクチュエータの断面図である。 クラッチ装置の斜視図である。 クラッチ装置の斜視図である。 図1のIV―IV線断面におけるクラッチ装置の斜視図である。 入力回転体と従動回転体間を動力伝達可能な伝達状態にした際の図4のV―V線断面矢視図である。 入力回転体と従動回転体間を動力伝達しない切断状態にした際の図5に相当する断面図である。 図4のVII―VII線断面矢視図である。 実施の形態2に係るクラッチ装置の断面図である。
符号の説明
1,21・・・クラッチ装置
2,22・・・ケース部材
3,23・・・入力回転体
4,24・・・従動回転体
4b・・・軸部
5・・・溝付部材
5a・・・軸孔
5b・・・溝
5b1・・・外周壁面
6・・・動力伝達体
7・・・逆転用ばね
8,28・・・回転プレート
9・・・軸方向付勢ばね
10・・・アクチュエータ
11・・・モータ(駆動源)
12・・・ウォームギヤ
13・・・中間ギヤ
14・・・出力回転体
15・・・操作レバー
16・・・支持軸部材
17,25・・・回転規制部
18・・・ケーブル
19・・・切換操作手段
27・・・コイルスプリング(切換操作手段、逆転用ばね)

Claims (3)

  1. 駆動源の駆動力によって回転操作される入力回転体と、その入力回転体と同軸状に回転可能に支持される従動回転体と、これら入力回転体と従動回転体の間を動力伝達可能な伝達状態と動力伝達しない切断状態とに切り換え、前記伝達状態から前記切断状態への切り替えは、前記入力回転体の回転方向を伝達状態とは逆転することによって実現される切換操作手段を有するクラッチ装置であって、
    前記入力回転体と同軸状に回転可能に支持される回転プレートと、
    前記回転プレートを軸方向に付勢する軸方向付勢ばねと、
    前記回転プレートが前記軸方向付勢ばねによって押し当てられる回転規制部と、
    前記入力回転体に一端部が連結され他端部が前記回転プレートに連結される逆転用ばねとを有し、
    前記入力回転体が駆動源の駆動力によって正転された際に前記逆転用ばねが弾性変形し、弾性変形が所定量になると前記回転プレートが前記回転規制部に対して摺動しつつ回転し、前記駆動力が切断された際には、前記逆転用ばねの弾性戻り力によって前記入力回転体が逆転する構成になっており、
    前記逆転用ばねは、前記入力回転体の正転方向のみに前記入力回転体または前記回転プレートに係止するフックを有していることを特徴とするクラッチ装置。
  2. 駆動源の駆動力によって回転操作される入力回転体と、その入力回転体と同軸状に回転可能に支持される従動回転体と、これら入力回転体と従動回転体の間を動力伝達可能な伝達状態と動力伝達しない切断状態とに切り換え、前記伝達状態から前記切断状態への切り替えは、前記入力回転体の回転方向を伝達状態とは逆転することによって実現される切換操作手段を有するクラッチ装置であって、
    前記入力回転体と同軸状に回転可能に支持される回転プレートと、
    前記回転プレートを軸方向に付勢する軸方向付勢ばねと、
    前記回転プレートが前記軸方向付勢ばねによって押し当てられる回転規制部と、
    前記入力回転体に一端部が連結され他端部が前記回転プレートに連結される逆転用ばねとを有し、
    前記入力回転体が駆動源の駆動力によって正転された際に前記逆転用ばねが弾性変形し、弾性変形が所定量になると前記回転プレートが前記回転規制部に対して摺動しつつ回転し、前記駆動力が切断された際には、前記逆転用ばねの弾性戻り力によって前記入力回転体が逆転する構成になっており、
    前記切換操作手段は、前記入力回転体と前記従動回転体の両回転体のいずれか一方の回転体側に設けられる軸部と、いずれか他方の回転体側に設けられ前記軸部が挿入される軸孔と、前記軸孔と連続して前記他方の回転体側に形成された溝と、前記溝内に設けられる動力伝達体とを有し、前記入力回転体の正転時に前記動力伝達体が前記溝の壁面と前記軸部とに挟まれて前記両回転体間を動力伝達可能な伝達状態にし、前記入力回転体の逆転時には、前記動力伝達体が前記溝の壁面と前記軸部とに挟まれた状態から開放されて前記両回転体間を動力伝達しない切断状態にすることを特徴とするクラッチ装置。
  3. 請求項1または2に記載のクラッチ装置であって、
    回転プレートは、外周部が回転規制部に押し当てられることを特徴とするクラッチ装置。
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