JP5509208B2 - 三次元磁気記録再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、微小磁性発振素子を読み出しヘッドおよびアシスト型記録ヘッドに用いた多層磁気記録媒体を含む三次元磁気記録再生装置に関する。
巨大磁気抵抗効果(GMR効果)を利用したGMRヘッドの登場以来、磁気記録の記録密度は目覚しい速度で向上している。GMR素子は、強磁性層/非磁性層/強磁性層のサンドイッチ構造の積層膜からなる。GMR素子は、一方の強磁性層に交換バイアスを及ぼして磁化を固定し、他方の強磁性層の磁化方向を外部磁界により変化させ、2つの強磁性層の磁化方向の相対角度の変化を抵抗値の変化として検出する、いわゆるスピンバルブ膜の磁気抵抗効果を利用した素子である。スピンバルブ膜の膜面に電流を流し、抵抗変化を検出するCIP−GMR素子と、スピンバルブ膜の膜面に垂直に電流を流し抵抗変化を検出するCPP−GMR素子が開発されている。その磁気抵抗比(MR比)はCIP−GMR素子、CPP−GMR素子とも数%程度であり、200Gbit/inch程度の記録密度まで対応可能であろうと考えられる。
より高密度な磁気記録に対応するため、トンネル磁気抵抗効果(TMR効果)を利用したTMR素子の開発が進められている。TMR素子は強磁性層/絶縁体/強磁性層の積層膜からなり、強磁性層間に電圧を印加しトンネル電流を流す。TMR素子は、トンネル電流の大きさが上下の強磁性層の磁化の向きによって変化することを利用し、磁化の相対的角度の変化をトンネル抵抗値の変化として検出する素子である。MR比は最大で100%程度の素子が得られる。TMR素子は、GMR素子よりもMR比が大きいため、信号電圧も大きくなる。しかし、純粋な信号成分だけでなく、ショットノイズによる雑音成分も大きくなり、S/N比(信号対雑音比)がよくならないという問題がある。ショットノイズは、電子がトンネル障壁を不規則に通過することによって発生する電流の揺らぎに起因しており、トンネル抵抗の平方根に比例して増大する。従ってショットノイズを抑え、必要な信号電圧を得るには、トンネル絶縁層を薄くし、トンネル抵抗を低抵抗化する必要がある。記録密度が高密度化するほど素子サイズは記録ビットと同程度のサイズに小さくする必要があるため、高密度になるほどトンネル絶縁層の接合抵抗を小さく、つまり、絶縁層を薄くする必要がある。300Gbit/inchの記録密度では1Ω・cm以下の接合抵抗が必要とされ、Al−O(アルミニウム酸化膜)トンネル絶縁層の膜厚に換算して原子2層分の厚さのトンネル絶縁層を形成しなければならない。トンネル絶縁層を薄くするほど上下電極間の短絡が生じやすくMR比の低下を招くため、素子の作製は飛躍的に困難となる。以上の理由によってTMR素子の限界は300Gbit/inch程度であろうと見積もられる。上述した素子はいずれも広い意味での磁気抵抗効果(MR効果)を利用しているが、これらのMR素子に共通した磁気的白色雑音(ホワイトノイズ)やスピントランスファー雑音の問題がある。これらの雑音は上に述べたショットノイズなどの電気的ノイズとは異なり、微小磁化のゆらぎに起因して生じるためMR素子の微細化に伴いより支配的となり、200Gbpsiから300Gbpsi対応の素子では電気的雑音を凌駕すると考えられる。最近では磁気的白色雑音やスピントランスファー雑音を回避し、磁気記録の記録密度をさらに高めるために従来のGMR型素子に比較してより高い感度をもつ微小磁性発振素子を用いた磁気ヘッドの提案がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−285242号公報
さらに、記録密度を飛躍的に高める方策として媒体に情報が記録された記録層を多層化した三次元記録媒体が考えられているが、これを実現するためには各層ごとに書き込みと読み出しを行う技術が必要となる。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、磁気記録密度の飛躍的増大を可能とする三次元磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明に係る三次元磁気記録再生装置は、磁化の向きが回転可能なフリー層、該フリー層に積層される第1非磁性層、および該第1非磁性層に積層され、磁化の向きが固定される固定層、により形成される磁性発振素子を含む磁気ヘッドと、互いに共鳴周波数が異なる磁性体により形成され積層される複数の第1磁性層を含み、それぞれの第1磁性層が面内磁化膜で形成される記録トラックを含む磁気記録媒体と、を具備することを特徴とする。
本発明の三次元磁気記録再生装置によれば、磁気記録密度の飛躍的増大を可能とする。
本実施形態における三次元磁気記録再生装置を示すブロック図。 磁気共鳴を利用した記録媒体からの情報の読み出し方法を説明する図。 発振出力と電流との関係を示す図。 面内磁気記録方式による三次元記録媒体の(a)上面および(b)断面を示す図。 面内磁気記録方式にパターンドメディアを用いた三次元記録媒体の(a)上面および(b)断面を示す図。 三次元記録媒体からの情報の読み出し方法を説明する図。 三次元記録媒体における高周波磁場の強度分布を示す図。 リング型磁極を用いた三次元記録媒体からの情報の読み出し方法に関するトラック方向と平行の断面図。 リング型磁極を用いた三次元記録媒体からの情報の読み出し方法に関するトラック方向と垂直の断面図。 フリー層の磁化が記録媒体の磁化に垂直に設置される微小磁性発振素子の一例を説明する図。 高周波磁場アシストによる磁化反転の一例を示す図。 記録媒体からの読み出しおよび記録媒体への書き込みの際に共用されるリング型磁極を説明する図。 微小磁性発振素子の構成の変形例を示す図。 微小磁性発振素子の周波数の磁化角度依存性を説明する図。 面内磁化膜を付加した微小磁性発振素子の一例を示す図。 面内磁化膜による双極子磁場を説明する図。 人工反強磁性体を説明する図。 第1の実施例で用いられる積層構造を示す図。 第1の実施例における微小磁性発振素子の出力電圧の磁場依存性の実験結果を示す図。 微小磁性発振素子の出力電圧の電流依存性の実験結果を示す図。 第2の実施例で用いられる積層構造を示す図。 第2の実施例における微小磁性発振素子の出力電圧の磁場依存性の実験結果を示す図。 第2の実施例における共鳴周波数と外部磁場との関係を示す図。 従来のアシスト用磁性発振素子の一例を示す図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る三次元磁気記録再生装置について詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
本実施形態に係る三次元磁気記録再生装置の構成について図1を参照して詳細に説明する。
本実施形態に係る三次元磁気記録再生装置100は、微小磁性発振素子101と、DC電流源105と、負荷106とを含む。
微小磁性発振素子101は、固定層102、トンネル絶縁膜103、および、フリー層104の順番から構成される3層構造であり、数十ナノメートルサイズの素子である。微小磁性発振素子101は、記録媒体から情報を読み出すときは読み出し用発振素子として、記録媒体に情報を書き込むときはアシスト用発振素子として使用される。
固定層102は、磁化膜として、CoあるいはCo/非磁性体積層膜あるいはCoCrTa、CoCrTaPt、CoTaNbなどのCoCr系合金が使用されるが、これに限らず、Co/Pd,Co/Pt、Co−Cr−Ta/PdなどのCo多層膜、CoCrPt系合金、FePt系合金、さらに希土類を含むSmCo系合金やTbFeCo合金を使用してもよい。また、固定層102は、磁化の向きが固定されている。
トンネル絶縁膜103は、絶縁膜としてAl−0(アルミニウム酸化膜)などが用いられる。
フリー層104は、Fe、FeCo合金などの大きな飽和磁化をもつ磁性材料が使用される。これは、強い高周波磁場を得るには、飽和磁化Mが大きいことが必要だからである。また、フリー層104は、磁化の向きが自由に回転する。
DC電流源105は、微小磁性発振素子101に直流電流を流す。
負荷106は、歳差運動するフリー層104の磁化と固定層102の磁化との間のTMR効果により、発生する数GHzから数十GHzの高周波電圧の値を読み取るために使用される。
次に、記録媒体からの読み出し、および記録媒体への書き込みの際の微小磁性発振素子101の動作について図1を参照して詳細に説明する。
まず、DC電流源105から微小磁性発振素子101へ直流電流を流す。この直流電流の値が閾値以上の値である場合、微小磁性発振素子101に含まれるフリー層104の磁化Mが歳差運動を開始する。フリー層104の磁化Mが歳差運動する状態を図1右下に示す。このように電流ゼロの場合の磁化の向きを基準とした歳差運動が起こる。
歳差運動するフリー層104の磁化と固定層102の磁化との間には、TMR効果により数GHz〜数十GHzの高周波電圧が発生し、負荷106に出力される。加えて、この微小磁性発振素子101の近傍には、フリー層磁化の歳差運動に伴う高周波(回転)磁場(数GHz〜数十GHz)も発生し、本実施形態では電圧(電力)出力および高周波磁場の両方を利用して記録の書き込みおよび読み出しを行う。なお、高周波磁場は、マイクロ波磁場または近接場ともいう。
ここで、磁気共鳴現象を利用した、記録媒体に記録された情報の読み出し方法について図2(a)および図2(b)を参照して詳細に説明する。なお、ここでは簡単のため記録媒体の記録層を単層として説明する。
本実施形態の磁気ヘッドとしては、媒体の磁気共鳴を検知するためのセンサとして磁気シールド201内に納められた微小磁性発振素子101が用いられる。上述したように、微小磁性発振素子101に含まれるフリー層104の磁化が歳差運動を行うことで発生する高周波磁場202が微小磁性発振素子101の直下にある記録媒体203の磁化に作用する。
予め微小磁性発振素子101の発振周波数を記録媒体203の磁化の共鳴周波数に一致させておくと、図2(a)に示す微小磁性発振素子101の直下にある記録媒体203の磁化の向きがフリー層磁化の向きと平行な場合には、高周波磁場202の影響により記録媒体203は磁気共鳴現象を示す。磁気共鳴現象が起こると、記録媒体203は高周波磁場202のエネルギーを吸収する。この現象は微小磁性発振素子101側からみれば、共鳴吸収により微小磁性発振素子101のエネルギーが記録媒体203に吸収され、微小磁性発振素子101のエネルギー損失が増大することを意味している。
微小磁性発振素子101の発振出力(出力電圧ともいう)とDC電流源105により供給される電流との関係について図3を参照して詳細に説明する。
曲線301は、微小磁性発振素子101と記録媒体203とが共鳴していない状態を示し、曲線302は微小磁性発振素子101と記録媒体203とが共鳴した状態を示す。微小磁性発振素子101の発振状態は、電流により供給されるエネルギーと損失が釣り合った状態であるが、図3に示したように共鳴吸収に伴う新たな損失が発生すると発振の閾値電流が増大する。つまり言い換えると、一定電流の下では、曲線301における出力電圧の値と曲線302における出力電圧の値とを比較すると、曲線302の出力電圧の値が曲線301の出力電圧の値よりも低くなる。
一方、図2(b)に戻ると、微小磁性発振素子101の直下にある記録媒体203の磁化の向きがフリー層104の磁化の向きと反平行な場合には、記録媒体203の磁化の歳差運動の向きとフリー層104の磁化により発生する高周波磁場202の回転方向が逆であるため記録媒体203は磁気共鳴を示さない。この場合には、微小磁性発振素子101には新たな損失が発生せず、出力電圧の低下は生じない。すなわち、微小磁性発振素子101の発振出力の大小により記録媒体203に記録された磁化の向きを検出することができるので、情報を読み出すことが可能となる。なお、出力電圧の変化に伴って電圧の位相も変化するので、電圧変化に代えて位相変化を検知することにより記録媒体203に記録された情報を読み出すことも可能である。
ここで、本実施形態で用いる面内磁気記録方式のよる三次元磁気記録媒体の一例について図4(a)および図4(b)を参照して詳細に説明する。図4(a)および図4(b)に示すように、各ビット401の磁化の向きが矢印で示されている。ビットは、1つの磁化の向きを示す領域で表せる。各ビット401の磁化は、同一平面内かつトラック方向に垂直な方向を向いている。つまり、ビット401同士の磁束が面内に閉じこめられ、記録媒体203からの磁束漏洩がほとんどない。このような構造は、記録媒体203からの漏洩磁場を検知することで読み出しを行う従来の磁気記録方式では用いることができないが、磁気共鳴現象を利用した本実施形態の磁気記録方式では読み出すことが可能である。
さらに、図4(a)の記録媒体203は、ビット401間の静磁結合が弱いため記録媒体303の高密度化が可能であり、また磁性層402からの磁束漏洩がほとんどないため記録層を多層にして情報を記録する三次元記録化が可能である。ここでは、記録媒体203が4層からなる場合の断面図を図4(b)に示す。
三次元記録化された記録媒体203は、情報が記録された磁性層402と、非磁性層403とを交互に積層することにより構成される。非磁性層403で分離された各磁性層402は、それぞれ異なる共鳴周波数fからfまでの磁性体で構成されており、記録媒体203のうち磁気ヘッドに最も近い磁性層402から最も遠い磁性層402へ向かって(図4(b)では下側)順次共鳴周波数の高い磁性層402が配置される。つまり、共鳴周波数は、f<f<f<fの順に大きくなる。この理由については、図7を参照して後述する。
なお、図4に示した記録媒体203に替えてパターンドメディアを用いてもよい。記録媒体203をパターンドメディアを用いて構成した一例を図5に示す。図5(a)および図5(b)に示すように、各ビット401は、非磁性体501により分離される異方性の強い磁性材料を用いており、トラック方向に対して各ビット401が非磁性体501によって囲まれ、トラック方向に対し基板方向(磁性層の積層方向)にも各ビット401が非磁性体501によって囲まれる。この非磁性体501の周りに軟磁性体502を配置することにより、各ビット401を規則正しく整列させることができ、よって記録密度および記録の安定性を高めることが可能となる。さらに、図4および図5に示したような面内磁気記録方式に限らず、垂直磁気記録方式を用いてもよい。
つぎに、三次元記録化された記録媒体、つまり記録層が多層化されている記録媒体からの情報の読み出し方法について、図6(a)および図6(b)を参照して詳細に説明する。ここでは簡単のために、記録層が2層からなる記録媒体であり、ユーザが情報を読み出したい記録層が第2層にあり、第1層の記録層には異なる情報が記録されている場合を考える。
上述したように、記録媒体203の第1層および第2層は、共鳴周波数が互いに異なる磁性体で構成される。第1層の記録層の共鳴周波数がf、第2層の記録層の共鳴周波数がfの場合、第2層に記録された情報を読み出す場合には、発振周波数がfの微小磁性発振素子101を用いればよい。微小磁性発振素子101の発振周波数fと第1層の共鳴周波数fとは周波数が異なるため、磁化の向きにかかわらず第1層の磁性体は共鳴吸収を示さない。
一方、図6(a)に示すように、微小磁性発振素子101の直下にある第2層のビット401の磁化がフリー層104の磁化と平行な場合、この磁化は共鳴吸収を示す。その結果、微小磁性発振素子101の出力電圧が低下する。この出力電圧の変化により記録媒体の第2層から情報を読み取ることができる。
また、図6(b)の場合は、微小磁性発振素子101の直下にある第2層のビット401の磁化は、共鳴周波数fは同一であるが、フリー層磁化と反平行であり、磁化の歳差運動の向きが逆になるため共鳴吸収を示さない。その結果、出力電圧の低下は起こらない。すなわち、図6(a)および図6(b)に示したように、微小磁性発振素子101の出力電圧は第1層の磁化の向きに影響されず、第2層の磁化の向きのみにより変化するので第2層に記録された情報を読み出すことができる。なお、第1層に記録された情報を読み出すには、共鳴周波数がfの微小磁性発振素子101を用いればよい。同様に、記録媒体203にn個の記録層がある場合でも、fからfまでのn個の異なる共鳴周波数を用いることにより三次元記録媒体の任意の層を選択的に読み出すことができる。n個の発振周波数は、1個の微小磁性発振素子101の周波数を変えることによって得てもよいし、周波数の異なる複数の微小磁性発振素子101を用いてもよい。
ここで、記録媒体の表面層から下層に向かって記録層の共鳴周波数を順次高くする理由を図7を参照して詳細に説明する。
図7は、各記録層(磁性層)における高周波磁場の強度分布を示す。記録媒体203が三次元記録化される場合には、記録媒体203の表面から下層に向かって、微小磁性発振素子101による高周波磁場の強度分布が点線で示したように広がり、記録の読み出しの分解能が劣化することが考えられる。しかし、磁性体の透磁率は、共鳴周波数より周波数が大きくなると急速に減少する。よって、表面層から下層に向かって記録層の共鳴周波数を順次高くなるように記録層を配置すると、読み出したい記録層(磁性層402)に共鳴する高周波磁場は、その記録層の共鳴周波数よりも表面に近い記録層の共鳴周波数のほうが周波数は低いため、影響をほとんど受けずに読み出したい記録層に到達することができる。よって、図7の実線で示したように高周波磁場強度の広がりと減衰を抑制し、読み出しの分解能の劣化を防ぐことができる。
さらに、高周波磁場強度の広がりによる読み出し分解能の劣化をさらに抑制するには読み出し用発振素子として微小磁性発振素子101を用いることに加え、補助磁極を用いることが有効である。補助磁極としてリング型磁極を用いた場合の読み出しヘッドの断面図を図8および図9を参照して詳細に説明する。図8はトラック方向の断面図であり、図9はトラックに垂直方向の断面図である。
読み出しヘッドの構造は、リング型磁極801(以下、補助磁極ともいう)と微小磁性発振素子101で構成される。補助磁極は記録層内の所望のビットを選択するために使用され、補助磁極により印加される磁場はビットの磁化を反転させない程度に弱いことが必要である。選択されたビットの磁気共鳴現象は、微小磁性発振素子101の出力電圧の低下として検知されるのでの読み出しがなされる。
補助磁極の直下にある第4層の記録層にあるビットを読み出す場合を考える。このビットは補助磁極により他の第4層のビットに比較してより強い磁場が印加され、共鳴周波数がfからf に変化する。よって微小磁性発振素子101の周波数をf に設定することにより第4層の補助磁極の直下のビットにのみ選択的に共鳴吸収を生じさせることができる。なお、補助磁極を用いる場合には、微小磁性発振素子101を読み出したいビットの直上に設置することが難しい場合がある。しかし、公知であるように共鳴状態にある磁性体は、その高周波透磁率が非共鳴状態のものに比べて1桁以上大きい。その結果、微小磁性発振素子101が読み出したいビットの直上に設置されていない場合でも、高周波磁場の磁束が読み出したいビットに集中し、このビットに十分強い高周波磁場が印加される。なお、図8および図9に示す補助磁極は微小磁性発振素子101に近接させているが、これに限らず、補助磁極および微小磁性発振素子101の位置関係は、微小磁性発振素子101が射出する電磁波が読み出しを行うビットに届く位置にあればよい。
補助磁極を用いた場合の微小磁性発振素子の設置例について図10(a)および図10(b)を参照して詳細に説明する。図10(a)に示すように、微小磁性発振素子101のフリー層104が記録媒体303に垂直に設置された場合や、あるいは図10(b)に示すように、フリー層104が垂直磁化膜の場合でも記録の読み出しが可能である。図10(a)および図10(b)の場合は、図2(a)および図2(b)に示す場合と異なり、微小磁性発振素子101により発生する高周波磁場は、記録媒体203の磁化の向きにかかわらず磁気共鳴吸収を生じさせてしまう。しかし、補助磁極を用いることにより一方の向きにのみ磁気共鳴吸収を生じさせることができる。すなわち、補助磁極の発生する磁場が記録媒体203の磁化に作用すると磁場に平行な磁化の共鳴周波数はfからf+Δfへ、反平行な磁化の共鳴周波数はfからf−Δfへ変化する。微小磁性発振素子101の発振周波数をf+Δfに設定すれば平行な磁化のみに、f−Δfに設定すれば反平行な磁化のみに、それぞれ磁気共鳴を誘起することができる。よって、所望のビットのみ選択的に読み出すことが可能となる。
次に、磁気共鳴現象を利用した、本実施形態のアシスト型記録ヘッドの構造を用いた記録媒体への書き込み方法について詳細に説明する。アシスト型記録ヘッドの構造は、図8および図9に示した補助磁極を用いた読み出しヘッドの構造と同じであり、補助磁極を記録磁極として用い、微小磁性発振素子101をアシスト用発振素子として用いることができる。
記録を行う場合と読み出しを行う場合との違いは、磁化反転を生じさせるために記録磁極による磁場および発振素子による高周波磁場をともに読み出しの場合よりも強く印加することである。なお、図10(a)に示すフリー層104が記録媒体203に垂直な配置である微小磁性発振素子1001や、図10(b)に示すフリー層104が垂直磁化膜である微小磁性発振素子1002を、図8に示す微小磁性発振素子101に替えて用いてもよい。
記録磁極の直下にある第n層のビットの磁化を反転する場合の一例を説明する。高周波磁場によるアシスト作用(高周波アシスト法ともいう)は2つの原理に基づいて発生する。第1の原理は、高周波磁場による磁化の共鳴反転によるものであり、第2の原理は、高周波磁場による磁性体の共鳴吸収加熱によるものである。前者は減衰定数αの小さな磁性体で形成された媒体において主要な原理となり、後者は減衰定数αの大きな磁性体で形成された媒体において主要な原理となる。
第1の原理について図11を参照して詳細に説明する。第n層にある磁性体の異方性磁場H1101より小さな記録ヘッド磁場H1102を、所望のビットの磁化Mと逆向きに印加する。HはHより小さいのでこの状態では磁化反転は生じないが、同時に式(1)で表される共鳴周波数の高周波磁場hを、微小磁性発振素子により印加すると磁化Mは歳差運動を始める。
=(γ/2π)(H−H) (1)
高周波磁場hが十分大きく
(γ/2π)h>αf (2)
の関係が満たされれば歳差運動の振幅は時間とともに増大し、最後には磁化Mが反転する。ただしγは磁気回転比である。記録ヘッドの直下にないビットの磁化や他の記録層のビットの磁化は、式(1)の条件を満たしていないので高周波磁場に共鳴せず磁化反転は生じない。第1の原理に基づいた磁化反転は、磁化の歳差運動に伴うスピン系のエネルギーが格子系に緩和する程度の時間内で生じるため格子系の温度(記録媒体のビットの温度)はほとんど上昇しない。
一方、減衰定数αが大きい媒体に関しては上で述べた第2の原理、すなわち高周波磁場による記録媒体のビットの共鳴吸収加熱による磁化反転が生じる。記録媒体に吸収される高周波パワーPは記録媒体の帯磁率の虚数部χ″に依存し、高周波磁場をhとすると下記の式(3)と表される。
Figure 0005509208
χ″(ω)は周波数に強く依存し、媒体の共鳴周波数から離れた周波数では小さく1程度であるが、共鳴周波数近くでは10から100程度に増大する。記録媒体の加熱効率は吸収パワーに依存するので、共鳴周波数近くの高周波磁場により記録媒体は強く加熱される。すなわち記録磁極の直下にある第n層のビットのみが選択的に加熱され他のビットはほとんど加熱されない。媒体温度が上昇するとレーザーアシストと同様に異方性定数Ku1が減少し、記録ヘッドの磁場により選択的に磁化を反転させることにより書き込みが行われる。
上述した第1の原理および第2の原理は典型的な場合であり、多くの現実の系では第1の原理及び第2の原理が共存する状態で磁化反転が生じ、上の説明から明らかなように高周波アシスト法により三次元記録媒体の所望のビット磁化のみを反転させることにより記録媒体に書き込みを行うことができる。
ここで、読み出しおよび記録兼用の磁気ヘッドの構成例を図12に示す。このリング型磁極は、三次元記録媒体の各記録層に記録するための記録磁極と、三次元記録媒体の各記録層からの読み出しを行うための補助磁極とを兼用できるため、磁気シールド内に、リング型磁極801と、2つの微小磁性発振素子101とを用意し、1つはアシスト用発振素子として、残りの1つは読み出し用発振素子として使用することで、記録および読み出し兼用の磁気ヘッドを構成することも可能である。
以上に示した実施形態によれば、微小磁性発振素子と記録磁極とを用いることにより、各層ごとに磁気共鳴周波数が異なる記録媒体に対して、磁気共鳴現象を利用した各層への選択的書き込みと、各層からの選択的読み出しを行うことができ、磁気記録密度の飛躍的増大が可能となる。
(変形例)
アシスト用発振素子として用いられる微小磁性発振素子は、強い高周波磁場を発生させるために、フリー層の飽和磁化が大きいことに加えて、磁化の歳差運動の振幅が大きいこと、すなわち磁化の大振幅運動を起こすことが必要となる。さらに、微小磁性発振素子は、共鳴周波数の異なる層の読み出しに対応するための広い周波数可変性と良好なS/N比を得るための大きな出力電圧とが求められる。
微小磁性発振素子の構成の変形例について図13を参照して詳細に説明する。
まず、図13に示す素子構成が磁化の大振幅運動に適する理由を説明する。この微小磁性発振素子1300は、フリー層1301は面内磁化膜、固定層1303は垂直磁化膜で構成し、フリー層1301と固定層1303の間には非磁性層1302が挟まれている。さらに、フリー層の上層には上部電極1304、固定層1303の下層には下部電極1305が積層され、両電極に微小磁性発振素子1300が挟まれた状態となる。
フリー層1301の磁化は、上述のように臨界電流密度Jc以上で固定層1303の垂直磁化膜の垂直軸周りで歳差運動を開始する。図13に示す素子構成では、磁化の大振幅状態での磁気エネルギーが小さい状態で磁化の大振幅運動を起こすことができる。これは、フリー層1301の面内磁化膜の磁化が、少しでも立ち上がった状態で固定層1303の垂直軸周りで歳差運動が起これば、垂直磁化膜方向に大きい振幅運動を得ることができるからである。また、図13に示す素子構成においてフリー層の磁化は、単一磁区として振舞うことが実験的にも確かめられている。
次に、図13に示す素子構成が広い周波数可変性を有することについて説明する。三次元記録された記録媒体の各記録層への書き込みおよび読み出しには、周波数の異なる高周波磁場が必要となる。異なる高周波磁場を発生させるには、発振周波数の異なる複数の素子を用いることにより対応が可能ではあるが、1つの素子で広い周波数範囲の高周波磁場が得られることがより望ましい。
図13に示す素子構成の微小磁性発振素子1300はその発振周波数が式(4)で与えられ、きわめて広い範囲で周波数が可変である。
Figure 0005509208
ただし、γは磁気回転比、Mzは磁化Mのz成分で素子に流す直流電流に比例する。例としてフリー層にFeを用いた場合のMz/M(=sinθ)と発振周波数との関係について図14を参照して詳細に説明する。
例えば、電流の値を大きくすることによって、sinθを0.16(θ=9.2°)から0.5(θ=30°)まで変化させると、磁性発振素子の発振周波数は10GHzから30GHzまで大きく変化する。よって、図13に示す発振素子の構成は、1個の発振素子で広い周波数範囲の高周波磁場を得ることができ、三次元記録媒体への書き込みに対応することができる。微小磁性発振素子1300の非磁性層には非磁性金属あるいはトンネル絶縁膜を採用することができるが、素子の発熱を抑制するためには、より発熱の少ないCuなどの非磁性金属を用いることが好ましい。
高周波(電圧)出力をモニターする場合の磁性発振素子の構成例について、図15、図16、および図17を参照して詳細に説明する。
図15に示すように、本変形例の構成では、電圧をモニターするにはフリー層を構成する面内磁化膜1301の上方に、非磁性層1502を挿入し、さらに非磁性層1502の上方に面内磁化膜1501を挿入することが必要である。出力電圧はフリー層1301と面内磁化膜1501との間のMR効果により生じるが、素子の発熱を抑制するためには、非磁性層1302と同様に非磁性層1502に非磁性金属を用いることが好ましい。しかし、図16に示すように、面内磁化膜1501は模式的に示したようにフリー層1301との双極子相互作用により発振周波数を低下させる。この発振周波数の低下を抑制するためには、面内磁化膜1501を図17に示した人工反強磁性体1701とし、双極子相互作用を低減することが好ましい。
最後に、大きな出力電圧を得るための構成を説明する。出力電力は、フリー層1301の歳差運動の振幅とMR比の積に比例するが、一般にトンネル接合のMR比は、非磁性金属を介した接合のMR比に比較して大きいので、大きな出力電圧を得るためには図15の非磁性層1502としてトンネル絶縁膜を用いればよい。
以上に示した実施形態によれば、フリー層を面内磁化膜、固定層を垂直磁化膜で構成した微小磁性発振素子と、記録磁極とを用いることにより、各層ごとに磁気共鳴周波数が異なる記録媒体に対して、広い範囲で周波数可変な微小磁性発振素子による磁気共鳴現象を利用した各層への選択的書き込みと、各層からの選択的読み出しを効率的に行うことができる。
次に本実施形態に係る実施例について説明する。
(第1の実施例)
微小磁性発振素子とコプレナーガイドとの積層構造の一例について図18を参照して詳細に説明する。
図18に示す積層構造1800は、スパッタ法によりガラス基板1805上に成膜した磁性積層膜を電子線および光リソグラフィーを用いて作製する。コプレナーガイド1801の中心導体はCoFe1/Ru/CoFe2積層膜1802とCu1803との積層構造になっており微小磁性発振素子101の上部電極を兼ねている。
CoFe1膜およびCoFe2膜の保磁力Hcはそれぞれ520 Oeおよび640 Oeであり、450 Oeの外部磁場の下でのCoFe1層およびCoFe2層の共鳴周波数は、磁化と平行な場合はそれぞれ8.1GHzおよび9.7GHzであり、反平行な場合はそれぞれ4.3GHzおよび6.4GHzである。微小磁性発振素子101のフリー層104にはFeCoB膜、固定層102にはFeCoB/Ru/FeCo積層膜、トンネル絶縁膜103にはMgOが用いられる。微小磁性発振素子101の下部電極(Cu)1804は、固定層1303の下層に配置され、コプレナーガイド1801のグランドプレーン(図示せず)に接続されている。つまり、下部電極1804は、グランド(GND)に接続される。フリー層104および固定層102は共にIrMnにより交換バイアスが印加されているが、フリー層104の交換バイアスを、450 Oeの外部磁場の下での発振周波数が8.1GHzになるように微小磁性発振素子101に流す直流電流を調整する。
<磁化の向きの読み出し>
微小磁性発振素子101の出力電圧の磁場依存性について図19を参照して詳細に説明する。微小磁性発振素子101に2mAの電流を流し磁場を逐次減少させることにより微小磁性発振素子101の出力電圧の磁場依存性を測定した。図19中の黒丸は、フリー層磁化の向きに600 Oeの磁場を印加し、CoFe1層の磁化の向きをフリー層104の磁化の向きと平行にした場合の出力電力の磁場依存性を示す。図19中の白丸は、フリー層104の磁化と逆向きに600 Oeの磁場を印加し、CoFe1層の磁化をフリー層104の磁化の向きと反平行にした場合の磁場依存性を示す。
図19において、外部磁場が約450 Oeにおいて、平行の場合は、黒丸でしめす微小磁性発振素子の出力電圧が急激に低下し、CoFe1層に磁気共鳴が生じていることが分かる。一方、反平行の場合には磁気共鳴が生じず、白丸で示す出力電圧が低下しないことが分かる。すなわち、磁気共鳴を観測することによりCoFe1層の磁化の向きを読み出すことができる。
<磁化反転による書込み>
微小磁性発振素子101の周波数が4.3GHzである以外は上記と同様な構造を作製し、始めに、CoFe1層の磁化と反平行に450 Oeの外部磁場を印加する。次に、微小磁性発振素子101に2mAの電流を流して、微小磁性発振素子101の出力電圧の磁場依存性を測定したところ図19の黒丸と同様に450 Oeで磁気共鳴による電圧の低下が観測される。そして、外部磁場を450 Oeに固定したまま電流を増加させた場合の出力電力の電流依存性を図20に示す。約2.5mAにおいて電圧の急激な上昇がみられる。この結果はすなわち、高周波磁場によりCoFe1層の磁化が反転したことを示す。
(第2の実施例)
微小磁性発振素子として変形例で用いた図15に示す構造を用いて面内磁化膜1501を人工反強磁性体1701で構成した場合を図21を参照して詳細に説明する。図21に示す積層構造2100は、図18と同様の方法で製作可能な微小磁性発振素子1500とコプレナーガイド1801の積層構造の断面図である。CoFe1膜およびCoFe2膜の磁化は、IrMn膜(図示せず)の交換バイアスによりそれぞれ図21に示す矢印の向きに固定される。
微小磁性発振素子1500のフリー層1301にはFe膜、固定層1303にはFePt垂直磁化膜、面内磁化膜1501にはCoFe/Ru/CoFeB人工反強磁性膜を用い、フリー層1301および面内磁化膜1501の磁化の容易軸はコプレナーガイド1801と平行となるように設定する。非磁性層1302にはMgOトンネル絶縁膜、非磁性層1502および非磁性層1503にはCu膜を用いる。微小磁性発振素子1500の下部電極(Cu)1804は、固定層1303の下層に配置され、コプレナーガイド1801のグランドプレーン(図示せず)に接続される。微小磁性発振素子1500の発振周波数は、微小磁性発振素子1500に流す直流電流により可変であるが、2.3mAの電流を流すことにより10.0GHzに設定した。
<磁化の向きの読み出し>
微小磁性発振素子1500の出力電圧の磁場依存性を測定した結果を図22に示す。
(a)で示される曲線は、外部磁場がCoFe1膜の磁化に平行に印加された場合であり、(b)で示される曲線は、外部磁場がCoFe2膜の磁化に平行に印加された場合を示す。外部磁場の向きがCoFe1膜の磁化と平行な場合、図22の(a)に示したように490 Oeで出力電圧の低下が観測され、外部磁場の向きがCoFe1膜の磁化と反平行の場合(CoFe2膜の磁化とは平行の向き)、図22の(b)に示したように550 Oeで出力電圧の低下が観測される。ここで、共鳴周波数と外部磁場との関係を図23に示す。図23を参照すると、微小磁性発振素子101の発振周波数が10GHzに設定してあり、(a)CoFe1膜の場合は共鳴周波数が10GHzのときに外部磁場が490 Oeであり、(b)CoFe2膜の場合は共鳴周波数が10GHzのときに外部磁場が550 Oeである。よって、これらの電圧減少はそれぞれCoFe1膜およびCoFe2膜の磁気共鳴吸収により生じたことが分かる。また、CoFe1膜およびCoFe2膜の磁化が外部磁場と逆向きの場合には出力電圧の低下は観測されない、すなわち磁気共鳴吸収が生じないことが分かる。
<磁化反転による書込み>
CoFe1膜およびCoFe2膜の磁化が交換バイアスされていないこと以外、上述した方法により、図21の構造と同様の構造を作成する。この構造におけるCoFe1膜およびCoFe2膜の保磁力は、それぞれ320 Oeおよび350 Oeであった。初めに500 Oeの外部磁場を印加した後、外部磁場を100 Oeに減少させ上述の方法でCoFe1膜およびCoFe2膜の磁気共鳴を測定したところ、それぞれ6.4GHzおよび6.8GHzで共鳴吸収が生じる。続いて、磁場方向を逆転し−100 Oeの外部磁場を印加した状態で、微小磁性発振素子1500により高周波磁場を印加したところCoFe1膜は4.6GHz、CoFe2膜は5.0GHzにおいてそれぞれ磁化の反転が観測され高周波磁場によるアシスト効果を確認することができる。
以下比較例として、従来の磁気記録に用いられているアシスト用発振素子の例を図24(a)および図24(b)に示す。図24(a)はフリー層1301、固定層1303ともに垂直磁化膜を用いた素子で、図24(b)はフリー層1301、固定層1303ともに面内磁化膜を用いた素子である。単磁区構造を仮定したシミュレーションによると、いずれの素子においても大振幅運動ではフリー層1301の磁化の向きは熱平衡状態のものから大きく変化している。すなわち、図24に示すような構造において、磁化の大振幅運動を発生させるために角度θの値が大きくするには、大きな磁気エネルギーが必要となる。なお、実験的には、図24に示すような構造で磁化の大振幅運動は観測されておらず、磁気エネルギーの大きな状態、つまり角度θの値の大きな状態では、フリー層104は単磁区構造になっておらず、より複雑で不安定な運動をしていると考えられる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明に係る三次元磁気記録再生装置は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記録媒体への情報の書き込みおよび情報の読み出しを行うのに有効である。
100・・・三次元磁気記録再生装置、101,1001,1002,1300,1500・・・微小磁性発振素子、102,1303・・・固定層、103・・・トンネル絶縁膜、104,1301・・・フリー層、105・・・電流源、106・・・負荷、201・・・磁気シールド、202・・・高周波磁場、203・・・記録媒体、301,302・・・曲線、303・・・記録媒体、401・・・ビット、402・・・磁性層、403,1302,1502,1503・・・非磁性層、501・・・非磁性体、502・・・軟磁性体、801・・・リング型磁極、1304・・・上部電極、1305,1804・・・下部電極、1501・・・面内磁化膜、1701・・・人工反強磁性体、1800、2100・・・積層構造、1801・・・コプレナーガイド、1802・・・積層膜、1803・・・Cu、1805・・・ガラス基板。

Claims (12)

  1. 磁化の向きが回転可能なフリー層、該フリー層に積層される第1非磁性層、および該第1非磁性層に積層され、磁化の向きが固定される固定層、により形成される磁性発振素子を含む磁気ヘッドと、
    互いに共鳴周波数が異なる磁性体により形成され積層される複数の第1磁性層を含み、それぞれの第1磁性層が面内磁化膜で形成される記録トラックを含む磁気記録媒体と、を具備することを特徴とする三次元磁気記録再生装置。
  2. 前記記録トラックは、それぞれ1つの磁化の向きを示す複数の第1領域からなり、該複数の第1領域の磁化の向きが該記録トラックのトラック面と同一平面上かつトラック方向に垂直であることを特徴とする請求項1に記載の三次元磁気記録再生装置。
  3. 前記磁気記録媒体は、前記複数の第1領域の間に非磁性体を含み、さらに、非磁性体を挟んで各第1領域と接続する軟磁性体の第2領域を含むことを特徴とする請求項2に記載の三次元磁気記録再生装置。
  4. 前記磁気記録媒体は、該磁気記録媒体のうち、前記磁気ヘッドに最も近い第1磁性層から最も遠い第1磁性層に向かって順次共鳴周波数が高くなることを特徴とする請求項1に記載の三次元磁気記録再生装置。
  5. 前記磁気ヘッドにより前記記録トラックから情報の読み出しを行う場合、前記磁性発振素子から出力される電磁波の電力変化および位相変化の少なくとも1つを検出して該情報の読み出しを行うことを特徴とする請求項1に記載の三次元磁気記録再生装置。
  6. 記記録トラックから情報の読み出しを行う場合、前記磁性発振素子の発振周波数を読み出しを行う第1磁性層の共鳴周波数に一致させることを特徴とする請求項5に記載の三次元磁気記録再生装置。
  7. 記記録トラックから情報の読み出しを行う場合、共鳴周波数を調整する補助磁極をさらに具備し、
    前記磁性発振素子により生成される高周波磁場が読み出しを行う第1領域に到達するように、前記補助磁極と前記磁性発振素子との距離が設定されることを特徴とする請求項6に記載の三次元磁気記録再生装置。
  8. 前記補助磁極は、リング型磁極であることを特徴とする請求項7に記載の三次元磁気記録再生装置。
  9. 前記磁性発振素子は、前記フリー層が面内磁化膜で形成され、前記固定層が垂直磁化膜で形成されることを特徴とする請求項5に記載の三次元磁気記録再生装置。
  10. 記磁性発振素子は、前記フリー層を挟んで前記第1非磁性層の反対側に、第2非磁性層が設置され、さらに、面内磁化膜で形成される第2磁性層が該第2非磁性層を挟んで前記フリー層の反対側に設置されることを特徴とする請求項5に記載の三次元磁気記録再生装置。
  11. 前記第2磁性層が人工反強磁性体で形成されることを特徴とする請求項10に記載の三次元磁気記録再生装置。
  12. 前記第2非磁性層がトンネル絶縁膜で形成されることを特徴とする請求項10に記載の三次元磁気記録再生装置。
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