JP6189464B1 - 磁気再生ヘッドおよび磁気記録再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ビットコストを低減することができる磁気再生ヘッドおよび磁気記録再生装置を提供する。【解決手段】 一実施形態に係る磁気再生ヘッドは、共鳴結合型スピントルク発振素子を備える。共鳴結合型スピントルク発振素子は、周波数ギャップを持つ発振特性を有する。共鳴結合型スピントルク発振素子は、磁気記録媒体からの磁場によって振幅変調された信号を出力する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、磁気再生ヘッドおよび磁気記録再生装置に関する。
巨大磁気抵抗効果(GMR効果)を利用したGMRヘッドの登場以来、磁気記録の記録密度は目覚しい速度で向上してきた。その後、より高密度な磁気記録に対応するために、トンネル磁気抵抗効果(TMR効果)を利用したTMR素子の開発が進められてきた。TMR素子は、強磁性層、絶縁体および強磁性層を積層した積層膜を有し、強磁性層間に電圧を印加してトンネル電流を流す。TMR素子は、トンネル電流の大きさが上下の強磁性層の磁化の向きによって変化することを利用し、磁化の相対的角度の変化をトンネル抵抗値の変化として検出する素子である。MR比が最大で数百%程度の素子が得られている。TMR素子は、GMR素子よりもMR比が大きく、そのため信号電圧も大きくなる。しかしながら、純粋な信号成分だけでなく、ショットノイズによる雑音成分も大きくなり、S/N比(信号対雑音比)がよくならないという問題を抱えている。ショットノイズは、電子がトンネル障壁を不規則に通過することによって発生する電流の揺らぎに起因しており、トンネル抵抗の平方根に比例して増大する。従って、ショットノイズを抑え、必要な信号電圧を得るためには、トンネル絶縁層を薄くし、トンネル抵抗を低抵抗化する必要がある。記録密度の高密度化に伴い素子を記録ビットと同程度のサイズに小さくする必要がある。このため、高密度になるほどトンネル絶縁層の接合抵抗を小さく、つまり、絶縁層を薄くする必要がある。1Tbit/inch2の記録密度では0.2Ω・cm2以下の接合抵抗が必要とされ、Mg-O(アルミニウム酸化膜)トンネル絶縁層の膜厚に換算して原子2層分の厚さのトンネル絶縁層を形成しなければならない。トンネル絶縁層を薄くするほど上下電極間の短絡が生じやすくMR比の低下を招くため、素子の作製は飛躍的に困難になっていく。以上の理由から、TMR素子の限界は2Tbit/inch2程度であろうと見積もられている。
上述した素子はいずれも広い意味での磁気抵抗効果(MR効果)を利用しており、これらのMR素子に共通した磁気的白色雑音(ホワイトノイズ)の問題が近年急浮上している。この磁気的白色雑音は、上述したショットノイズなどの電気的ノイズとは異なり、微小磁化の熱ゆらぎに起因して生じる。このため、磁気的白色雑音は、MR素子の微細化に伴いより支配的となり、2Tbpsi対応の素子では電気的雑音を凌駕すると考えられている。磁気的白色雑音を回避するためには、磁気的減衰定数αの小さなフリー層を用いることが必要となるが、αを小さくすると読出し速度が遅くなるという問題が生じる。さらに、MR素子に関する深刻な問題としてスピントルク雑音がある。スピントルク雑音は素子に流す電流密度の増加とともにフリー層磁化の向きが不安定になるために生じるものであり、この雑音がMR素子の限界を決めている。
これらの問題を解決する方策として、近年、スピントルク発振素子(STO;Spin Torque Oscillator)を用いた磁気センサーの提案がなされている。STOを磁気センサーとして用い、媒体磁場による発振周波数の変調を利用すると、高いSN比での読出しが可能となり、TMR素子の限界を超える記録密度の読出しが可能となる。しかしながら、マイクロ波伝送路および遅延検波によるFM復調回路の採用が新たに必要となり、ビットコストの上昇を招くという問題がある。
また、最近、ビット間の双極子相互作用を低減し記録密度を向上するためのAFC(反強磁性結合)媒体が注目されている。媒体磁場が実質的に存在しない完全AFC媒体からの読出しにはTMR素子を用いることはできず、STOを用いた共鳴読出しが用いられるが、その場合媒体信号がSTO出力の振幅変調として検出される。しかし、この方法では振幅変調された信号を復調回路まで伝送するマイクロ波伝送路が必要となり、ビットコストの上昇を招くという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、ビットコストを削減することができる磁気再生ヘッドおよび磁気記録再生装置を提供することである。
一実施形態に係る磁気再生ヘッドは、共鳴結合型スピントルク発振素子を備える。共鳴結合型スピントルク発振素子は、周波数ギャップを持つ発振特性を有する。共鳴結合型スピントルク発振素子は、磁気記録媒体からの磁場によって振幅変調された信号を出力する。
以下、図面を参照しながら実施形態を説明する。以下の実施形態では、同様の構成要素に同様の参照符号を付して、重ねての説明を適宜省略する。
[第1の実施形態]
はじめに、従来提案されている、スピントルク発振素子(STO)を用いた磁気再生ヘッドを有する磁気記録再生装置について簡単に説明する。STOの発振周波数は、例えば、素子サイズ、膜厚、STOの発振を励起するための直流電流の大きさ、外部磁場の大きさなどに依存する。このため、STOの発振周波数は、印加された媒体磁場の向き(例えば上下)に応じて変化する。磁気記録再生装置は、STOの発振出力(マイクロ波信号)をFM(Frequency Modulation)検波することにより媒体信号を再生する。STOの位相相関時間は磁化の熱ゆらぎなどにより極めて短い(1μs程度)ので、周波数変調されたマイクロ波信号をFM検波するためには、図15に示すような遅延検波回路が使用される。図15に示される遅延検波回路1500は、遅延回路1501、乗算器1502およびローパスフィルタ1503を備える。遅延回路1501は、遅延時間Tだけ入力信号(周波数変調されたマイクロ波信号)を遅延させる。遅延時間Tは1ビット時間(1ns程度)に等しい。乗算器1502は、入力信号を遅延回路1501によって遅延された入力信号と掛け算する。ローパスフィルタ1503は乗算器1502の後段に設けられる。
はじめに、従来提案されている、スピントルク発振素子(STO)を用いた磁気再生ヘッドを有する磁気記録再生装置について簡単に説明する。STOの発振周波数は、例えば、素子サイズ、膜厚、STOの発振を励起するための直流電流の大きさ、外部磁場の大きさなどに依存する。このため、STOの発振周波数は、印加された媒体磁場の向き(例えば上下)に応じて変化する。磁気記録再生装置は、STOの発振出力(マイクロ波信号)をFM(Frequency Modulation)検波することにより媒体信号を再生する。STOの位相相関時間は磁化の熱ゆらぎなどにより極めて短い(1μs程度)ので、周波数変調されたマイクロ波信号をFM検波するためには、図15に示すような遅延検波回路が使用される。図15に示される遅延検波回路1500は、遅延回路1501、乗算器1502およびローパスフィルタ1503を備える。遅延回路1501は、遅延時間Tだけ入力信号(周波数変調されたマイクロ波信号)を遅延させる。遅延時間Tは1ビット時間(1ns程度)に等しい。乗算器1502は、入力信号を遅延回路1501によって遅延された入力信号と掛け算する。ローパスフィルタ1503は乗算器1502の後段に設けられる。
図15に示される遅延検波回路1500は、マイクロ波IC技術により作製可能であるが、これまでの磁気記録再生装置では用いられていない回路であり、その導入はビットコスト増の要因となる。さらに、STOのマイクロ波信号(5〜10GHz)を検波回路まで伝送するためには、現行の伝送路(<3GHz)の帯域を拡大する必要があり、やはりビットコストの増大につながる。
図1は、第1の実施形態に係る磁気記録再生装置100を概略的に示している。磁気記録再生装置100は、図1に示すように、磁気再生ヘッド101、スピントルクダイオード102、およびアンプ103を備える。磁気記録再生装置100は、図1には示されない磁気記録媒体および磁気記録ヘッドをさらに備える。
磁気再生ヘッド101は、磁気記録媒体に記録されている媒体信号を再生するために使用される。磁気再生ヘッド101は、共鳴結合型スピントルク発振素子(RC−STO;Resonant Coupling Spin Torque Oscillator)111および磁気シールド112、113を含む。RC−STO111は磁気シールド112、113間に設けられる。スピントルクダイオード102は、RC−STO111の近傍に設けられる。例えば、磁気記録再生装置100はHDD(Hard Disk Drive)であり、RC−STO111およびスピントルクダイオード102はアクチュエータアームの先端に位置するスライダー104上に設置される。
本実施形態では、RC−STO111は磁気センサーとして使用される。RC−STO111の発振出力の振幅および周波数は、磁気記録媒体からの漏れ磁場(+hまたは−h)に応じて変化する。RC−STO111が磁気記録媒体に対して相対的に移動すると、磁場が媒体信号に応じて次々に変化し、RC−STO111は、図2(a)に示すように、周波数および振幅が共に変調された信号を出力する。以下では、RC−STO111から出力される変調信号をSTO信号と称することもある。STO信号は、スピントルクダイオード102によって復調(すなわちAM(Amplitude modulation)検波)され、続いてアンプ103によって増幅される。図2(b)は、図2(a)に示されるSTO信号を復調して得られる復調信号を示している。復調信号の信号レベルに基づいて媒体信号が再生される。図2(b)に示す例では、低い信号レベルが情報“0”に対応し、高い信号レベルが情報“1”に対応する。復調信号の転送速度は高々1〜2Gbit/s程度なので、復調信号は既存の伝送路を用いて伝送することができ、増幅後の復調信号は既存の信号処理回路で処理することが可能である。
共鳴結合型スピントルク発振素子(RC−STO)は、図3に例示する発振モード(周波数−磁場特性)を持つスピントルク発振素子(STO)の総称である。具体的には、RC−STOは、周波数の高い上部ブランチ(光学モード)と周波数の低い下部ブランチ(音響モード)が周波数ギャップを挟んで存在する発振特性を有する。このような発振特性は、図3において破線で示される2つの振動モード(モード1およびモード2)の間に動的な双極子相互作用が強く働く場合に生じることが知られている。図3に示す例では、媒体磁場−hが印加されたときにRC−STOが音響モードとなり、媒体磁場+hが印加されたときにRC−STOが光学モードとなるように、RC−STOの基本発振周波数(free-running frequency)が調整されている。この場合には、STO信号は周波数とともに振幅も大きく変調され、図2(a)に示すように、媒体磁場−hでの振幅は、媒体磁場+hでの振幅に比較して十分小さくなる。
図4(a)〜(d)は、RC−STO111の構造例を示している。図4(a)および(b)に示されるRC−STO111は、フリー層411、固定層413、およびフリー層411と固定層413との間の非磁性層412を含む通常のSTO410に共鳴層420が付加された構造を有する。フリー層411および共鳴層420は磁化方向が可変な層であり、固定層413は磁化方向が固定された層である。図4(a)の例では、共鳴層420は垂直磁化膜で構成され、フリー層411は面内磁化膜で構成され、固定層413の磁化は面内方向に固定されている。図4(b)の例では、共鳴層420は垂直磁化膜で構成され、フリー層411は面内磁化膜で構成され、固定層413の磁化は膜面に垂直な方向に固定されている。STO410と共鳴層420との間にはスペーサ層430が設けられていてもよい。STO410および共鳴層420の振動モードがそれぞれ上記のモード1およびモード2に対応し、両者の周波数が一致したバイアス磁場の位置に周波数ギャップが発生する。
図4(c)および(d)に示されるRC−STO111は、単層のフリー層470、積層フェリ(SyF;Synthetic Ferrimagnetic)フリー層450、およびフリー層470とSyFフリー層450との間の非磁性層460を含むデュアルフリー層型STO(DF−STO)と呼ばれる素子である。図4(c)の例では、SyFフリー層450およびフリー層470は面内磁化膜で構成される。図4(d)の例では、SyFフリー層450は面内磁化膜で構成され、フリー層470は垂直磁化膜で構成される。フリー層470の共鳴周波数とSyFフリー層450の共鳴周波数とが一致するバイアス磁場の位置に周波数ギャップが発生する。固定層を有しないDF−STOは、固定層磁化を固定するための厚い反強磁性層を持たないので、素子の厚さを薄くすることが可能であり、高密度媒体からの読出しに適している。
図4(a)、(b)、(d)に示されるRC−STO111のように、共鳴層またはフリー層の一方が垂直磁化膜により構成される場合、媒体磁場による振幅変調が大きくなる。図4(a)〜(d)に例示したRC−STOはいずれもモード1とモード2が位相同期した状態で発振している。位相同期したSTOは通常のSTOに比較して振幅雑音および位相雑音が小さく、磁気再生ヘッドに利用した場合、SN比の高い読出しが可能となる。
RC−STO111には、上述した層構造に外部磁場(バイアス磁場)を印加するハードバイアス膜が設けられていてもよい。
また、振幅変調されたRC−STOの発振出力を復調するために、スピントルクダイオードに代えて、半導体ダイオードが用いられてもよい。ただし、スライダー104上に設置しやすい微小素子であるスピントルクダイオードを用いることが好ましい。スピントルクダイオードは、ダイオード機能に加えて、バンドパスフィルタの機能を持つため、復調信号の振幅比(低信号レベルと高信号レベルとの比)を増大させる効果を示す。スピントルクダイオードは、図5に示すように、媒体磁場+hが印加される場合に得られるSTO信号の周波数を通過させるように設定される。図5において、ドットを付した領域がスピントルクダイオードの通過帯域を示す。さらに、スピントルクダイオードは、半導体ダイオードに比較して、RC−STO111の発振出力のような高々数マイクロワット(μW)の信号をより効率的に復調することができることが知られている(例えばS. Miwa et al., Nature Materials 13, 50 (2014)を参照)。
以上のように、第1の実施形態に係る磁気再生ヘッドは、共鳴結合型スピントルク発振素子を磁気センサーとして用い、媒体磁場によって振幅変調された信号を出力する。この信号は既存の復調回路で復調することが可能である。従って、周波数変調方式の磁気再生ヘッドに比較して復調回路を簡素化することができ、その結果、ビットコストを削減することができる。さらに、第1の実施形態に係る磁気記録再生装置は、共鳴結合型スピントルク発振素子の近傍に配置されたダイオードを用いて、共鳴結合型スピントルク発振素子から出力される信号を復調する。復調信号は、既存のマイクロ波伝送路で伝送することができる。従って、周波数変調方式の磁気記録再生装置に比較して、マイクロ波伝送路も簡素化することができ、その結果、ビットコストを削減することができる。
[第2の実施形態]
近年、図6(a)に示すような漏れ磁場が殆ど生じない完全AFC媒体(反強磁性結合媒体)や、図6(b)に示すような完全AFC媒体を多層化した3次元媒体が注目されている。図6(a)に示される完全AFC媒体は1層の記録層600を含む。記録層600は、磁気異方性の小さい軟磁性層603と、軟磁性層603と磁気モーメントが等しく磁気異方性の大きい硬磁性層601と、軟磁性層603と硬磁性層601との間の非磁性層602と、を含み、軟磁性層603および硬磁性層601が反強磁性結合している。図6(b)に示される完全AFC媒体(3次元媒体)は、複数の(この例では2層の)記録層600を含む。これらの記録層600は非磁性層604によって分離されている。
近年、図6(a)に示すような漏れ磁場が殆ど生じない完全AFC媒体(反強磁性結合媒体)や、図6(b)に示すような完全AFC媒体を多層化した3次元媒体が注目されている。図6(a)に示される完全AFC媒体は1層の記録層600を含む。記録層600は、磁気異方性の小さい軟磁性層603と、軟磁性層603と磁気モーメントが等しく磁気異方性の大きい硬磁性層601と、軟磁性層603と硬磁性層601との間の非磁性層602と、を含み、軟磁性層603および硬磁性層601が反強磁性結合している。図6(b)に示される完全AFC媒体(3次元媒体)は、複数の(この例では2層の)記録層600を含む。これらの記録層600は非磁性層604によって分離されている。
完全AFC媒体では、ビット間の双極子相互作用が著しく減少するので、ビット磁化の安定性が増大する。このため、完全AFC媒体は高密度記録に適している。しかし、ビットからの漏れ磁場が実質的に存在しないので、従来のGMRまたはTMR素子を用いることはできない。完全AFC媒体に記録された信号は、STOのフリー層と媒体磁化との間の動的な双極子相互作用による共鳴現象を利用してSTO信号の振幅変調として読み出すことができる(例えばH. Suto et al., Nanotechnology 25, 245501 (2014)を参照)。しかしながら、振幅変調されたマイクロ波信号を復調回路まで伝送するマイクロ波伝送路(帯域5〜10GHz)が必要となる。
第2の実施形態では、STOを共鳴読出しセンサーとして使用して完全AFC媒体から情報を読み出す磁気記録再生装置を説明する。
図7は、第2の実施形態に係る磁気記録再生装置の一例を概略的に示している。図7に示される磁気記録再生装置700は、磁気再生ヘッド701、スピントルクダイオード102、アンプ103、および磁気記録媒体としての完全AFC媒体705を含む。完全AFC媒体705は、図6(a)に示すような1層の記録層を有する完全AFC媒体である。磁気再生ヘッド701は、STO711および磁極713を含む。STO711および磁極713は、磁気シールド712と図示しない磁気シールドとの間に配置される。
図7は、第2の実施形態に係る磁気記録再生装置の一例を概略的に示している。図7に示される磁気記録再生装置700は、磁気再生ヘッド701、スピントルクダイオード102、アンプ103、および磁気記録媒体としての完全AFC媒体705を含む。完全AFC媒体705は、図6(a)に示すような1層の記録層を有する完全AFC媒体である。磁気再生ヘッド701は、STO711および磁極713を含む。STO711および磁極713は、磁気シールド712と図示しない磁気シールドとの間に配置される。
磁極713は、完全AFC媒体705内の読出したい媒体ビットにバイアス磁場を印加する。媒体ビットに磁場を印加すると、媒体ビットの軟磁性層603の磁化のFMR(FerroMagnetic Resonance)周波数が磁化の向きに応じて変化する。具体的には、図8に示すように、磁化が上向きの場合、印加する磁場を大きくするほど磁化のFMR周波数は大きくなり、逆に、磁化が下向きの場合、印加する磁場を大きくするほど磁化のFMR周波数は小さくなる。
STO711の発振周波数と軟磁性層603の磁化のFMR周波数が一致すると、図8に示すように(図8では下向き“0”のとき)STO711の発振周波数にギャップが生じ、出力が低下する。第1の実施形態と同様にして、媒体信号はSTO711の出力信号の振幅変調として読み出される。STO711の出力信号は、スピントルクダイオード102によって復調される。スピントルクダイオード102の代わりに半導体ダイオードが用いられてもよい。
図9は、第2の実施形態に係る磁気記録再生装置の他の例を概略的に示している。図9に示される磁気記録再生装置900は、再生用STO901、アシスト用STO902、磁極903、磁気シールド904、905、完全AFC媒体906、スピントルクダイオードおよびアンプ(図9には図示されない)を備える。完全AFC媒体906は、図6(b)に示される3次元媒体に対応し、この例では2層の記録層600を有する。これらの記録層600は異なる共鳴周波数を有する。STO901および磁極903は磁気再生ヘッドを構成する。STO902および磁極903は磁気記録ヘッドを構成する。磁気記録ヘッドによる書き込みは、STO902から発生される高周波(振動)磁場とともに磁極903からの磁場を媒体ビットに印加することでなされる。
図9および図10を参照して、3次元媒体から媒体信号を読み出す方法を説明する。図9において上側に位置する第1の記録層600内の軟磁性層603の共鳴周波数(FMR周波数)をfL1、図9において下側に位置する第2の記録層600内の軟磁性層603のFMR周波数をfL2とすると、fL1およびfL2は磁極903から印加される媒体磁場Hmediaにより磁化の上向き、下向きに従って図10の破線のように変化する。一方、STO901の周波数fSTOは、STO901に印加されるバイアス磁場HSTOにより実線のように変化する。第1の記録層600から情報を読み出す場合、例えば、fSTOが下向き磁化のfL1と一致するようにHSTOおよびHmediaが調節される。この場合、磁化が下向きのビットではSTO901と媒体磁化との共鳴が生じSTO信号の振幅が低下するが、磁化が上向きのビットでは共鳴は生じず振幅は低下しない。このようにして、第1の記録層600の情報を読み出すことができる。第2の記録層600から情報を読み出す場合、例えば、fSTOが下向き磁化のfL2と一致するようにHSTOおよびHmediaが調節される。この場合、磁化が下向きのビットではSTO901と媒体磁化との共鳴が生じSTO信号の振幅が低下するが、磁化が上向きのビットでは共鳴は生じず振幅は低下しない。このようにして、第2の記録層600の情報を読み出すことができる。振幅変調されているSTO信号は、上述した磁気記録再生装置100、700と同様にして、スピントルクダイオードを用いて復調される。スピントルクダイオードの通過帯域は、読み出す対象の記録層に応じて制御されることができる。スピントルクダイオードに代えて半導体ダイオードが使用されてもよい。
以上のように、第2の実施形態に係る磁気記録再生装置は、STOを共鳴読出しセンサーとして用い、STOの近傍に配置されたダイオードでSTOから出力される振幅変調信号を復調することで、媒体信号を再生する。これにより、第1の実施形態と同様に、周波数変調方式の磁気記録再生装置に比較して、マイクロ波伝送路および復調回路を簡素化することができ、その結果、ビットコストを削減することができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、第1の実施形態および第2の実施形態で説明した磁気記録再生装置の具体例に対応するHDDについて説明する。
図11は、第3の実施形態に係るHDD1100を概略的に示している。HDD1100は、図11に示すように、磁気記録媒体としての磁気ディスク1109を備えている。磁気ディスク1109は、スピンドル1102に装着され、スピンドルモータにより矢印Aの方向に回転される。磁気ディスク1109の近傍に設けられたピボット1103には、アクチュエータアーム1104が保持されている。アクチュエータアーム1104の先端には、サスペンション1105が取り付けられている。サスペンション1105の下面には、スライダー1106が支持されている。スライダー1106には、磁気再生ヘッド(例えば図1に示される磁気再生ヘッド101)および磁気記録ヘッドを含む磁気ヘッドとダイオード(例えば図1に示されるスピントルクダイオード102)とが搭載されている。アクチュエータアーム1104の基端部には、磁気ディスク1109の径方向の任意の位置にスライダー1106を移動させるためのボイスコイルモータ1107が設けられている。さらに、磁気ヘッドを用いて磁気ディスク1109への信号の書き込みおよび磁気ディスク1109からの信号の読み出しを行う信号処理部1108が設けられている。信号処理部1108の入出力線(図示せず)は、磁気ヘッドに電気的に接続されている。
第3の実施形態では、第1の実施形態および第2の実施形態で説明した磁気記録再生装置の具体例に対応するHDDについて説明する。
図11は、第3の実施形態に係るHDD1100を概略的に示している。HDD1100は、図11に示すように、磁気記録媒体としての磁気ディスク1109を備えている。磁気ディスク1109は、スピンドル1102に装着され、スピンドルモータにより矢印Aの方向に回転される。磁気ディスク1109の近傍に設けられたピボット1103には、アクチュエータアーム1104が保持されている。アクチュエータアーム1104の先端には、サスペンション1105が取り付けられている。サスペンション1105の下面には、スライダー1106が支持されている。スライダー1106には、磁気再生ヘッド(例えば図1に示される磁気再生ヘッド101)および磁気記録ヘッドを含む磁気ヘッドとダイオード(例えば図1に示されるスピントルクダイオード102)とが搭載されている。アクチュエータアーム1104の基端部には、磁気ディスク1109の径方向の任意の位置にスライダー1106を移動させるためのボイスコイルモータ1107が設けられている。さらに、磁気ヘッドを用いて磁気ディスク1109への信号の書き込みおよび磁気ディスク1109からの信号の読み出しを行う信号処理部1108が設けられている。信号処理部1108の入出力線(図示せず)は、磁気ヘッドに電気的に接続されている。
磁気ディスク1109を回転させ、ボイスコイルモータ1107によりアクチュエータアーム1104を回動させてスライダー1106を磁気ディスク1109上にロードすると、スライダー1106の媒体対向面が磁気ディスク1109の表面からある浮上量をもって保持される。この状態で、磁気ディスク1109から情報を読み出すまたは磁気ディスク1109に情報を書き込むことができる。
(実施例)
図12、図13および図14を参照して、第1の実施形態で説明したRC−STOの実施例を説明する。
図12に示されるRC−STO1200は、スパッタ成膜と光および電子線リソグラフィーとを用いてサファイア基板上に作製された。RC−STO1200は、STO1210と、STO1210上に積層されたスペーサ層1220と、スペーサ層1220上に積層された共鳴層1230と、を含む。共鳴層1230は、下部磁性層1231および上部磁性層1233が非磁性層1232を介して反強磁性結合したAFC構造を有する。下部磁性層1231および上部磁性層1233はともにPt/Co積層膜である。膜厚の調整により、下部磁性層1231が軟磁性層、上部磁性層1233が硬磁性層となっている。スペーサ層1220はTa/Ru膜である。STO1210は、磁化固定層1211、磁化固定層1211上に積層された非磁性層1212、および非磁性層1212上に積層された磁化フリー層1213を含む。磁化固定層1211および磁化フリー層1213は面内磁化膜で構成される。磁化フリー層1213はCoFeB膜であり、磁化固定層1211は反強磁性結合したCoFe/Ru/CoFeB膜である。非磁性層1212はMgOである。素子サイズは90nm×60nmである。
図12、図13および図14を参照して、第1の実施形態で説明したRC−STOの実施例を説明する。
図12に示されるRC−STO1200は、スパッタ成膜と光および電子線リソグラフィーとを用いてサファイア基板上に作製された。RC−STO1200は、STO1210と、STO1210上に積層されたスペーサ層1220と、スペーサ層1220上に積層された共鳴層1230と、を含む。共鳴層1230は、下部磁性層1231および上部磁性層1233が非磁性層1232を介して反強磁性結合したAFC構造を有する。下部磁性層1231および上部磁性層1233はともにPt/Co積層膜である。膜厚の調整により、下部磁性層1231が軟磁性層、上部磁性層1233が硬磁性層となっている。スペーサ層1220はTa/Ru膜である。STO1210は、磁化固定層1211、磁化固定層1211上に積層された非磁性層1212、および非磁性層1212上に積層された磁化フリー層1213を含む。磁化固定層1211および磁化フリー層1213は面内磁化膜で構成される。磁化フリー層1213はCoFeB膜であり、磁化固定層1211は反強磁性結合したCoFe/Ru/CoFeB膜である。非磁性層1212はMgOである。素子サイズは90nm×60nmである。
RC−STO1200に共鳴層1230からSTO1210の向きに0.8mAの電流を流し、面内方向に磁場を印加した時に得られる発振特性(周波数−磁場曲線)を図13に実線で示す。共鳴層1230内の軟磁性層1231の磁化は上向きとなるようにしてある。図13において、磁場が約500 Oeの場合に発振周波数にギャップが生じているが、これは破線で示した上記軟磁性層1231の共鳴周波数とSTO1210の発振周波数が一致し、両者が共鳴したために生じたギャップであり、上方の実線が光学モード、下方の実線が音響モードに相当する。
周波数ギャップの近傍で磁場を440 Oeから380 Oeに変化させたときのRC−STOの発振スペクトルを図14に示す。図14を参照すると、発振出力は大きく変化しておりRC−STO1200が磁場センサーとして機能することが分かる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100…磁気記録再生装置、101…磁気再生ヘッド、102…スピントルクダイオード、103…アンプ、104…スライダー、111…RC−STO、112,113…磁気シールド、410…STO、411…フリー層、412…非磁性層、413…固定層、420…共鳴層、430…スペーサ層、450…SyFフリー層、460…非磁性層、470…フリー層、600…記録層、601…硬磁性層、602…非磁性層、603…軟磁性層、604…非磁性層、700…磁気記録再生装置、701…磁気再生ヘッド、705…完全AFC媒体、711…STO、712…磁気シールド、713…磁極、900…磁気記録再生装置、901…再生用STO、902…アシスト用STO、903…磁極、904,905…磁気シールド、906…完全AFC媒体、1100…HDD、1102…スピンドル、1103…ピボット、1104…アクチュエータアーム、1105…サスペンション、1106…スライダー、1107…ボイスコイルモータ、1108…信号処理部、1109…磁気ディスク、1200…RC−STO、1210…STO、1211…磁化固定層、1212…非磁性層、1213…磁化フリー層、1220…スペーサ層、1230…共鳴層、1231…下部磁性層、1232…非磁性層、1233…上部磁性層、1500…遅延検波回路、1501…遅延回路、1502…乗算器、1503…ローパスフィルタ。
Claims (6)
- 周波数ギャップを持つ第1の発振モードおよび第2の発振モードを有する共鳴結合型スピントルク発振素子を備え、
前記共鳴結合型スピントルク発振素子は、磁気記録媒体からの磁場の向きに応じて前記第1の発振モードと前記第2の発振モードが切り替わり、前記磁気記録媒体からの前記磁場によって振幅変調された信号を出力する、磁気再生ヘッド。 - 前記共鳴結合型スピントルク発振素子は、2つの磁化フリー層を含み、磁化固定層を含まないデュアルフリー層型スピントルク発振素子である、請求項1に記載の磁気再生ヘッド。
- 前記2つの磁化フリー層の一方が面内磁化膜により構成され、前記2つの磁化フリー層の他方が垂直磁化膜により構成される、請求項2に記載の磁気再生ヘッド。
- 前記2つの磁化フリー層の一方が単層膜であり、前記2つの磁化フリー層の他方が積層フェリ磁性膜である、請求項2に記載の磁気再生ヘッド。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁気再生ヘッドと、
前記共鳴結合型スピントルク発振素子の近傍に設けられ、前記信号を復調するダイオードと、
を備える磁気記録再生装置。 - 前記ダイオードはスピントルクダイオードである、請求項5に記載の磁気記録再生装置。
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