JP5507491B2 - 通気部材とその取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、通気部材とその取付構造に関する。
本出願人は、例えば、特許文献1において、外壁材の上端部と軒天井の間に配設される見切り縁として、通気孔を備えたものを提案している。この見切り縁は、壁下地の外側の通気路と通気孔を連通させることで、通気路内に流入した外気が通気孔から屋外へ排気される構造とされている。
また、本出願人は、特許文献2において、通気孔を備えたカバー材の嵌合凹部にベース材の嵌合凸部が嵌合することによりカバー材がベース材に嵌着する通気軒天井見切り縁を提案している。この通気軒天井見切り縁においては、通気孔によって十分な排気性能が確保されているのみならず、カバー材の取付けがいわゆるワンタッチ式で行うことができるため、カバー材の取付作業が容易となっている。
実開昭61−177102号公報 特開2008−29565号公報
しかしながら、特許文献1の見切り縁は、取り付け凹所に釘のような固着具を打ち込むことで見切り縁を外壁材に取付ける構造となっている。このため、見切り縁の取付作業においては、見切り縁の上端部を軒天井に当接させた状態で固着具の打ち込みを行う必要があり、施工が容易であるとは言い難かった。さらに、このような取付作業を伴う場合、施工後の見切り縁の上端部と軒天井の下面と間の水密性を確保することが必ずしも容易でなく、検討の余地があった。
一方、特許文献2の通気軒天井見切り縁は、胴縁に取付固定されたベース材の嵌合凸部にカバー材の嵌合凹部を嵌着する構造であるため、カバー材の取付固定には、所定の位置へ高い精度で取付けることが重要である。カバー材が所定の取付位置に正確に取付けられていない場合には、通気軒天井見切り縁と軒天井との間の水密性を確保することが必ずしも容易でなかった。このため、引用文献2の通気軒天井見切り縁は、その施工容易性の面においては検討の余地があった。
そこで、軒天井の下方における通気性を確保するための工夫として、外壁材の上端部に配設される見切り縁とは別部材の通気部材を採用することで、施工容易性と、軒天井の下面における水密性を確保することが考えられた。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、施工が容易であり、軒天井の下面における水密性を確実に確保することができる通気部材とその取付構造を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の通気部材は、軒天井の下面と外壁材の上端部に配設された見切り縁との間の隙間に配設される通気部材であって、通気孔が設けられた起立部と、この起立部の下端から前後方向に屈曲して延びる弾発係止部と、前記起立部の上端から、前方へ延びる軒天井当接部と、この軒天井当接部の前方端部から下方に延びる化粧部とを備えることを特徴とする。
この発明においては、前記弾発係止部は、前記起立部の下端から前方斜め下方向へ延びる傾斜部と、この傾斜部の前方端部から後方へ延びる折り曲げ部とを備えることが好ましい。
この発明においては、前記弾発係止部の折り曲げ部には、下方へ突出するリブが設けられていることが好ましい。
この発明においては、前記軒天井当接部には、上方へ突出する引掛け部が設けられていることが好ましい。
この発明においては、前記化粧部には、排気孔が設けられていることが好ましい。
本発明の通気部材の取付構造は、軒天井の下面と外壁材の上端部に配設された見切り縁との間の隙間への通気部材の取付構造であって、通気孔が設けられた起立部と、この起立部の下端から前後方向に屈曲して延びる弾発係止部と、前記起立部の上端から、前方へ延びる軒天井当接部と、この軒天井当接部の前方端部から下方に延びる化粧部とを備える通気部材が前記隙間に挿入されており、前記弾発係止部の弾発力によって、前記見切り縁に前記弾発係止部が圧接されるとともに、軒天井の下面に前記軒天井当接部が圧接されていることを特徴としている。
この発明においては、前記見切り縁は、上面部と、この上面部の一端から下方に延びる胴縁当接片と、他端から下方に延びる押え片とを有する断面略コ字状であるとともに、前記上面部には、内側へ凹む溝条部が設けられており、前記通気部材の弾発係止部は、前記起立部の下端から前方斜め下方向へ延びる傾斜部と、この傾斜部の前方端部から後方へ延びる折り曲げ部とを備えるとともに、この折り曲げ部には、下方へ突出するリブが設けられており、前記隙間に挿入された前記通気部材は、前記折り曲げ部のリブが前記見切り縁の上面部の溝条部に嵌合していることが好ましい。
本発明の通気部材によれば、施工が容易であり、軒天井の下面における水密性を確実に確保することができる。
本発明の通気部材の第1の実施形態を例示した斜視図である。 外壁材の上端部に配設される見切り縁の一実施形態を例示した斜視図である。 (A)は、図1に例示した通気部材の取付前の状態を例示した断面図である。(B)は、図1に例示した通気部材の取付状態を例示した断面図である。 (A)本発明の通気部材の第2の実施形態を例示した断面図である。(B)は、(A)に例示した通気部材の取付構造を例示した断面図である。 (A)は、本発明の通気部材の第3の実施形態を例示した断面図である。(B)は、(A)に例示した通気部材の取付構造を例示した断面図である。 (A)は、本発明の通気部材の第4の実施形態を例示した断面図である。(B)は、(A)に例示した通気部材の取付構造を例示した断面図である。 (A)(B)は、本発明の通気部材における弾発係止部の別の実施形態を例示した部分拡大断面図である。
図1は、本発明の通気部材の第1の実施形態を例示した斜視図である。
通気部材1は、金属薄板によって折り曲げ成形された長尺な部材である。金属薄板としては、折り曲げ、打ち抜き、切り込み等の加工が容易な厚さを有する鋼板、アルミニウム板等が例示される。
通気部材1は、起立部2と、弾発係止部3と、軒天井当接部4と、化粧部5とを備えており、通気部材1の内側には、これらの各部によって囲まれた排気空間Xが形成されている。なお、この発明においては、「後方」とは、通気部材1の施工後の位置関係における壁下地側をいい、「前方」とは、通気部材1の施工後の位置関係における屋外側をいう。
起立部2は、略垂直に立ち上がって形成されており、長手方向に沿って間欠的に通気孔21が設けられている。通気孔21は、起立部2を前後に貫通しており、長尺方向に長く開口している。通気孔21の長手方向の両縁は、上縁21aから下縁21bに向かって内方へ切り込んだ形状とされている。起立部2には、通気孔21を前方より覆うルーバー22が設けられている。ルーバー22は、通気孔21の形状に対応しており、通気孔21の上縁21aから下縁21bに亘って下縁21bを起点として金属薄板を前方へ押し広げることによって形成されている。したがって、ルーバー22は上方に略長方形状の開口部22aを有し、通気間隙Yを形成しつつ通気孔21の前方を覆っており、通気間隙Yと通気孔21は連通した状態となっている。通気孔21は、ルーバー22によって覆われ、開口部22aは上方に開口しているため、通気孔21への雨水の侵入、害虫や小動物等の侵入が抑制される。
起立部2の下端からは、前後方向に屈曲して延びる弾発係止部3が延びている。弾発係止部3は、起立部2の下端から前方斜め下方向へ延びる傾斜部31と、この傾斜部31の前方端部から後方へ、略水平に延びる折り曲げ部32とを有している。折り曲げ部32の中央付近には、下方へ突出する山状のリブ32aが設けられている。折り曲げ部32の後方端部は、起立部2の後方付近まで延び、上方に折り返されて折り重ねられている。弾発係止部3は、傾斜部31と折り曲げ部32によって弾発力が確保されている。傾斜部31と折り曲げ部32の間には空間が形成されており、下方からの押圧力によって、折り曲げ部32と傾斜部31が、図中矢印に示すように接近することで変形可能とされている。そして、この弾発係止部3の変形に反発して弾発力が生じるように形成されている。
起立部2の上端からは、起立部2から前方に向かって、略水平な軒天井当接部4が延びている。軒天井当接部4の前方端部4aは、弾発係止部3の傾斜部31の前方端部31Aよりも長く形成されている。軒天井当接部4には、略コ字状の切り込みTが設けられ、切り込みTの内側の金属薄板が上方に立ち上げられて引掛け部41が形成されている。引掛け部41は略長方形であり、前方側が斜め上方に立ち上がっている。引掛け部41は、通気部材1の長手方向に間欠的に設けられている。
軒天井当接部4の前方端部4aからは、下方へ向かって略垂直な化粧部5が延びている。化粧部5の下端部は、弾発係止部3の折り曲げ部32の位置よりも下方まで延び、前方から起立部2および弾発係止部3を覆っている。化粧部5の下端部は内側上方に向かって折り返されて折り重ねられている。化粧部5には、縦長楕円形の排気孔51が複数設けられている。排気孔51は、通気部材1の長手方向に間欠的に設けられており、化粧部を前後方向に貫通し、起立部2の通気孔21および排気空間Xと連通している。化粧部5の表面には凹凸はなく(排気孔51を除く)、フラットに形成されている。
図2は、外壁材の上端部に配設される見切り縁の一実施形態を例示した斜視図である。この見切り縁は、本発明の通気部材を配設する際に好ましく使用することができる。
見切り縁6は、金属薄板によって折り曲げ成形された長尺な部材である。見切り縁6は、上面部61と、この上面部61の後方端部から下方に延びる胴縁当接片62と、前方端部から下方に延びる押え片63とを有する断面略コ字状に形成されている。
胴縁当接片62は、押え片63よりも下方にやや長く形成されており、胴縁当接片62の下端は、上方内側に折り返して折り重ねられている。押え片63の下端は、後方上側に延びる屈曲部63aが形成されている。胴縁当接片62と押え片63の間の間隔(上面部61の幅方向長さ)は、施工される外壁材の厚さと対応している。
見切り縁6の上面部61には、略中央に、下方へ凹む略V字状の溝条部61aが形成されている。この溝条部61aは、図1で例示した通気部材1における折り曲げ部32のリブ32aの形状、配設位置と対応している。
図3(A)は、図1に例示した通気部材の取付前の状態を例示した断面図である。
壁下地Hには、複数の胴縁7が固着具F1、F2によって取付固定されている。隣接する胴縁7同士は所定の間隔で配置されており、胴縁7同士の間の空間は通気空間Wとして機能する。胴縁7の前面には、胴縁当接片62が当接した状態で見切り縁6が取付固定されている。見切り縁6の内部には外壁材8の上端部81が挿入された状態で固定されており、見切り縁6の押え片63の屈曲部63aによって、外壁材8の前面側が押さえられ、保持されている。軒天井Rの下面と見切り縁6の上面部61との間には隙間Bが形成されている。
外壁材8を取付ける手順としては、まず、見切り縁6を固着具F1で固定する。見切り縁6の取付固定の上下位置を調整することで、隙間Bの上下方向の長さを、図1に例示した通気部材1の上下方向長さ(軒天井当接部4と弾発係止部3の折り曲げ部32と間の長さ)に対応させることができる。そして、この見切り縁6の内部に外壁材8の上端部81を挿入し、固着具F2によって外壁材8を固定する。固着具F2は、例えば、見切り縁6の押え片63が上方へ広げられた状態で打ち込むことができる。見切り縁6の押え片63は、その後、折り曲げられて外壁材8の上端部81と当接させることができる。外壁材8と見切り縁6の上面部61との間隔を調整することで外壁材8の上下位置を調整することができる。なお、外壁材8は、金属系外壁材の他、セメント板等の無機系外壁材を適宜使用することができる。
図3(B)は、図1に例示した通気部材の取付状態を例示した断面図である。
そして、通気部材1は、軒天井当接部4が軒天井Rの下面と当接し、弾発係止部3の折り曲げ部32が見切り縁6の上面部61と当接しながら、軒天井Rの下面と外壁材8の上端部81に配設された見切り縁6との間の隙間Bに後方側へ挿入される。通気部材1を隙間Bに押し込む際に、通気部材1は、弾発係止部3の弾発力によって、隙間Bの上下方向の長さに対応して収縮して隙間Bの内部に押し込まれる。具体的には、例えば、弾発係止部3の傾斜部31の傾斜角度の縮小や、傾斜部31と折り曲げ部32の間の空間の縮小等の変形が生じ、この変形に伴う上下方向の弾発力が発揮される。
通気部材1を隙間Bに挿入すると、弾発係止部3を形成する折り曲げ部32のリブ32aと見切り縁6の溝条部61aとが一致した位置で、弾発係止部3の弾発力によって、折り曲げ部32のリブ32aと見切り縁6の溝条部61aとが嵌合する。このため、通気部材1は、釘などの固着具を使用せずとも、ワンタッチ式で隙間Bに取付可能である。また、通気部材1は、弾発係止部3を有するため、外壁材8の上端部81に配設される見切り縁6の取付位置が多少不正確な場合にも、弾発係止部3の弾発力による上下方向の伸縮によってその取付位置に対応することができる。このため、見切り縁6の取付作業において必ずしも高い精度が要求されないため、施工が容易となっている。さらに、通気部材1は、弾発係止部3の弾発力によって、見切り縁6に弾発係止部3が圧接されるとともに、軒天井Rの下面に軒天井当接部4が圧接されるため、軒天井Rの下面における水密性を確実に確保することができる。また、化粧部5は、フラットに形成され、略垂直に垂下しているため見栄えが良く、加工も容易となっている。
さらに、通気部材1は、一旦、折り曲げ部32のリブ32aと見切り縁6の溝条部61aとが嵌合すると、弾発係止部3の弾発力によって下向きの力が作用するため、嵌合は解除され難く、通気部材1の脱落が抑制される。さらに、通気部材1の軒天井当接部4には、前方側が立ち上がる引掛け部41が設けられている。引掛け部41は、通気部材1の挿入時には妨げにならず、通気部材1の挿入後には、軒天井Rに当接し、いわゆるかえしの機能を発揮する。このため、一旦、隙間Bに挿入された通気部材1は、隙間Bからの脱落が抑制される。
図3(B)の矢印に例示したように、一般的に、胴縁7同士の間に形成された通気空間Wでは、土台側から軒天井Rの方向に壁下地Hに沿って空気が流れる。そして、この空気は、通気部材1の起立部2の通気孔21からルーバー22内部の通気間隙Yを通じて通気部材1の排気空間Xに流れ、化粧部5の排気孔51から屋外へ排気される。ルーバー22は、起立部2の通気孔21を前方から覆うように配設されているため、排気方向が空気の流れに沿いやすく、空気をよどみなくほぼストレートに排気孔51から排気することができる。
図4(A)は、本発明の通気部材の第2の実施形態を例示した断面図である。図4(B)は、図4(A)に例示した通気部材の取付構造を例示した断面図である。第1の実施形態と共通する部分には、同一の符号を付し、以下では説明を省略する。
通気部材1は、化粧部5に排気孔が設けられておらず、通気部材1の軒天井当接部4が、第1の実施形態と比較して前後方向に長く形成されている。このため、化粧部5と弾発係止部3の傾斜部31の前方端部31Aとの間の間隔が大きく形成されている。図4(B)の矢印に例示したように、胴縁7同士の間の通気空間Wを土台側から軒天井Rの方向に流れる空気は、起立部2の通気孔21からルーバー22内部の通気間隙Yを通じて通気部材1の排気空間Xに流れる。続いて、排気空間Xからの空気は、化粧部5と弾発係止部3の傾斜部31の前方端部31Aとの間の隙間から屋外へ排気される。
図5(A)は、本発明の通気部材の第3の実施形態を例示した断面図である。図5(B)は、図5(A)に例示した通気部材の取付構造を例示した断面図である。第1の実施形態と共通する部分には、同一の符号を付し、以下では説明を省略する。
通気部材1の化粧部5は、下端から内側上方へ折り曲げられた内向き部52を備えている。内向き部52は、通気部材1の取付後に見切り縁6の押え片63と当接するように形成されている。また、排気孔51は、化粧部5の下端付近から内向き部52に亘るコーナー部Cに設けられている。このため、強風等によっても雨水が排気孔51に吹き込みにくくなっている。また、仮に雨水が排気孔51の内部に吹き込んだ場合にも、雨水は内向き部52の傾斜に沿って下方に流れて排気孔51から流出するため、通気部材1の内部に雨水が滞まりにくく、通気部材1の腐蝕等が抑制される。胴縁7同士の間の通気空間Wを土台側から軒天井Rの方向に流れる空気は、起立部2の通気孔21からルーバー22内部の通気間隙Yを通じて通気部材1の排気空間Xに流れる。そして、排気空間Xからの空気は、化粧部5の排気孔51から屋外へ排気される。
図6(A)は、本発明の通気部材の第4の実施形態を例示した断面図である。図6(B)は、図6(A)に例示した通気部材の取付構造を例示した断面図である。第1の実施形態と共通する部分には、同一の符号を付し、以下では説明を省略する。
通気部材1の化粧部5は、下端から内側上方へ折り曲げられた内向き部52を備えている。さらに、内向き部52の先端には、略直角方向に突出する羽部52aが形成されている。内向き部52は、その先端が見切り縁6の押え片63と当接するように形成されている。また、排気孔51は、化粧部5の下端付近から内向き部52に亘るコーナー部Cに設けられている。このため、強風等によっても雨水が排気孔51に吹き込みにくくなっている。また、仮に雨水が排気孔51の内部に吹き込んだ場合にも、雨水は内向き部52の傾斜に沿って下方に流れて排気孔51から流出するるため、通気部材1の内部に雨水が滞まりにくく、通気部材1の腐蝕等が抑制される。胴縁7同士の間の通気空間Wを土台側から軒天井Rの方向に流れる空気は、起立部2の通気孔21からルーバー22内部の通気間隙Yを通じて通気部材1の排気空間Xに流れる。羽部52aが通気部材1の排気空間Xに立ち上がって形成されているため、排気空間Xにおいて空気の流れが複雑化して化粧部5の排気孔51から屋外へ排気される。このため、一層、雨水が排気孔51に吹き込みにくくなっている。
図7(A)(B)は、本発明の通気部材における弾発係止部の別の実施形態を例示した部分拡大断面図である。本発明の通気部材には、例えば、図7(A)(B)に例示した形態も含まれる。
図7(A)に例示した形態では、弾発係止部3は、起立部2の下端から後方斜め下へ向かって傾斜部31が延びている。傾斜部31の前方端部からは、前方方向へ折り曲げられて折り曲げ部32が形成されている。折り曲げ部32は、略水平に形成されており、略中央には、下方へ突出するリブ32aが設けられている。折り曲げ部32の後方端部は上方へ折り畳まれている。この形態によっても、弾発係止部3による上下方向の弾発力が良好に発揮される。このため、ワンタッチ式で通気部材1を取付可能であり、見切り縁の取付位置のズレなどに対応できるため施工容易であり、軒天井の下面における水密性を確保することができる。
図7(B)に例示した形態では、弾発係止部3は、起立部2の下端から第1の傾斜部31aと、第2の傾斜部31bが延びている。第1の傾斜部31aは、起立部2の下端から前方斜め下へ向かって延びている。さらに、第2の傾斜部31bは、第1の傾斜部31aの前方端部から後方斜め下へ向かって延びている。第2の傾斜部31bの後方端部からは、前方へ向かって略水平に延びる折り曲げ部32が形成されている。折り曲げ部32は、略水平に形成されており、略中央には、下方へ突出するリブ32aが設けられている。折り曲げ部32の前方端部は上方へ折り畳まれている。このような形態の弾発係止部3によっても、上下方向の弾発力が良好に発揮される。ワンタッチ式で通気部材1を取付可能であり、見切り縁の取付位置のズレなどに対応できるため施工容易であり、軒天井の下面における水密性を確保することができる。
本発明の通気部材およびその取付構造は以上の形態に限定されるものではない。例えば、通気孔、排気孔の形状、大きさ等は適宜設計することができる。また、軒天井当接部の引掛け部や、弾発係止部の折り曲げ部のリブの形状、大きさ等も適宜設計することができる。さらに、軒天井当接部は、軒天井の下面の傾斜に応じて傾斜させて形成することもでき、これによって、例えば、切妻屋根の軒天井の下方にも通気部材を取付けることができる。
1 通気部材
2 起立部
21 通気孔
3 弾発係止部
31 傾斜部
32 折り曲げ部
32a リブ
4 軒天井当接部
41 引掛け部
5 化粧部
51 排気孔
6 見切り縁
61 上面部
61a 溝条部
62 胴縁当接片
63 押え片
8 外壁材
B 隙間
R 軒天井

Claims (7)

  1. 軒天井の下面と外壁材の上端部に配設された見切り縁との間の隙間に配設される通気部材であって、
    通気孔が設けられた起立部と、
    この起立部の下端から前後方向に屈曲して延びる弾発係止部と、
    前記起立部の上端から、前方へ延びる軒天井当接部と、
    この軒天井当接部の前方端部から下方に延びる化粧部と、
    を備えることを特徴とする通気部材。
  2. 前記弾発係止部は、前記起立部の下端から前方斜め下方向へ延びる傾斜部と、この傾斜部の前方端部から後方へ延びる折り曲げ部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の通気部材。
  3. 前記弾発係止部の折り曲げ部には、下方へ突出するリブが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の通気部材。
  4. 前記軒天井当接部には、上方へ突出する引掛け部が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の通気部材。
  5. 前記化粧部には、排気孔が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の通気部材。
  6. 軒天井の下面と外壁材の上端部に配設された見切り縁との間の隙間への通気部材の取付構造であって、
    通気孔が設けられた起立部と、
    この起立部の下端から前後方向に屈曲して延びる弾発係止部と、
    前記起立部の上端から、前方へ延びる軒天井当接部と、
    この軒天井当接部の前方端部から下方に延びる化粧部と、
    を備える通気部材が前記隙間に挿入されており、前記弾発係止部の弾発力によって、前記見切り縁に前記弾発係止部が圧接されるとともに、軒天井の下面に前記軒天井当接部が圧接されていることを特徴とする通気部材の取付構造。
  7. 前記見切り縁は、上面部と、この上面部の後方端部から下方に延びる胴縁当接片と、前方端部から下方に延びる押え片とを有する断面略コ字状であるとともに、前記上面部には、内側へ凹む溝条部が設けられており、
    前記通気部材の弾発係止部は、前記起立部の下端から前方斜め下方向へ延びる傾斜部と、この傾斜部の前方端部から後方へ延びる折り曲げ部とを備えるとともに、この折り曲げ部には、下方へ突出するリブが設けられており、
    前記隙間に挿入された前記通気部材は、前記折り曲げ部のリブが前記見切り縁の上面部の溝条部に嵌合していることを特徴とする請求項6に記載の通気部材の取付構造。
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