JP5507188B2 - 収容容器 - Google Patents

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Description

この発明は、薬やサプリメント等の錠剤及びカプセル等の粒状体やマイクロカプセル等の粉状体を収容するのに好適な収容容器に関する。
一般に、薬の錠剤は、ガラス瓶その他の容器に収容されている。容器に収容された薬剤を搬送する際には、搬送時の振動により、錠剤どうしがぶつかったり、擦れあったりし、その結果錠剤が割れたり、錠剤の表面が擦過されて微粉末が発生する等の不都合が生じることがある。
そこで、下記特許文献1に記載のものにおいては、容器の底部に発泡体を配置している。この発泡体は、それ自体の弾性によって振動を吸収する。したがって、錠剤どうしが勢いよく衝突するような事態を緩和することができ、錠剤の割れ等の不具合を防止することができる。
特開平9−118366号公報
しかしながら、発泡体は薬剤と異なる異物であり、薬剤を収容する容器内に異物たる発泡体を挿入することは好ましいことではない。また、薬剤の容器詰め工程の前に発泡体を容器に挿入しなければならず、その分だけ製造工程が増える。その結果、容器入り薬剤の製造費が高くなってしまうという問題がある。さらに、薬剤の使用後に容器を廃棄する際には、発泡体も一緒に廃棄されるので、廃棄物の量が増えてしまうという問題がある。
この発明は、上記の問題を解決するために、先端が開口した収容部、及びこの収容部の基端部を閉じる底部を有する容器本体と、上記収容部の先端開口部を閉じる蓋体とを備えた粒状体用容器において、上記収容部がプラスチックフィルムによって形成され、上記底部が、基端側底部、及びこの基端側底部に対して上記収容部の先端側に離間して配置された先端側底部を有し、上記基端側底部と上記先端側底部との間に気体が封入された密閉空間が形成され、上記先端側底部が、上記密閉空間の変形に応じて変形することができるよう、柔軟性をもって形成されていることを特徴としている。
この場合、上記密閉空間内の圧力が上記収容部内の圧力と同等以上の圧力に設定されていることが望ましい。特に、上記密閉空間内の圧力が、常圧より高い正圧に設定されていることが望ましい。
上記先端側底部が、プラスチックフィルムからなり、上記収容部の基端側から先端側へ向かう方向に凸の状態で形成されていることが望ましい。
上記密閉空間内の圧力変動に伴う上記基端側底部の変形量が上記先端側底部の変形量より小さくなるよう、上記基端側底部の強度が上記先端側底部の強度より高い強度に設定されていることが望ましい。
上記特徴を有するこの発明によれば、容器が振動したときには、密閉空間内の気体がエアクッションのように作用し、振動に伴って粒体に作用する力を吸収する。したがって、粒体が割れたり、粒体の表面が擦過されて微粉末が生じたりするような事態を未然に防止することができる。
また、先端側底部より先端側の容器内には、発泡体等の弾性体を挿入する必要がない。したがって、使用者は異物が入っているときような違和感を抱くようなことがない。しかも、発泡体等を容器内に挿入する工程を省くことができるので、容器入り薬剤の製造費を低減することができる。さらに、発泡体の代わりにエアクッション的に機能する気体が使用されているので、廃棄物の量を減らすことができる。
図1は、この発明の第1実施の形態を示す縦断面図である。 図2は、この発明の第2実施の形態の要部を示す縦断面図である。
以下、この発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、この発明に係る収容容器の第1実施の形態を示す。この実施の形態の容器1は、薬の錠剤(図示せず)を収容するためものであり、容器本体2及び蓋体7を備えている。勿論、容器1は、薬の錠剤以外の粒状体や、マイクロカプセル等の粉状体の収容に用いることができる。
容器本体2は、収容部3、補強筒体4、及び底部5を有している。
収容部3は、上端(先端)及び下端(基端)が開口した断面円形の筒状をなしており、プラスチックフィルムによって形成されている。この場合、プラスチックフィルムとしては、単層のプラスチックフィルムを用いることも可能であるが、積層フィルムや共押出し多層フィルムを採用することが望ましい。
収容部を形成する積層フィルムは、二つの基層とそれらの間の中間層とを有する。基層は、補強筒体4を射出成型する場合には、収容部を補強筒体4の射出成形と同時に補強筒体4に溶着することができるようなプラスチックフィルムで構成され、補強筒体4の成形後に収容部が接着される場合には、接着性の相性を考慮して基層を構成するフィルムが採用される。通常、基層として用いられるプラスチックフィルムには、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、又はこれらの混合樹脂、アイオノマー樹脂、エチレンとアクリル酸エステル又はミタクリル酸エステルとの共重合体、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブテン、生分解性ポリエステル樹脂(例えば、ポリ乳酸のようなヒドロキシカルボン酸縮合物、ポリブチレンサクシネートのようなジオールとジカルボン酸の縮合物等)等からなる未延伸フィルムが挙げられる。また、必要に応じてシール面にヒートシール可能な樹脂層を設けた共押出し多層フィルムやエンジニアリングプラスチック、スーパーエンジニアリングプラスチックを用いることも可能である。基層の厚さは、10〜200μmの範囲で選択でき、15〜100μmを選択することが望ましい。
中間層は、基材層及び/又は機能層を有する。基材層は、突き刺し強度、引っ張り強度、耐衝撃強度等の機械適性や印刷適性が高いプラスチックフィルムを採用することが望ましい。そのようなフィルムとしては、例えばポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系、ポリビニル系、エチレンービニルアルコール共重合体系、ポリカーボネート系、ポリアセタール系等の合成樹脂からなるフィルム、又はこれらの合成樹脂を多層共押出ししたフィルム等が挙げられる。これらのフィルムは、無延伸フィルムであってもよく、一軸方向又は二軸方向に延伸した延伸フィルムであってもよい。基材層として用いるフィルムは、印刷適性の観点からは、一軸方向又は二軸方向に延伸した延伸フィルムを用いることが望ましい。具体的には、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)、二軸延伸ポリアミド(ONY)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)等の延伸プラスチックフィルム等が挙げられる。また、必要に応じて合成紙、セロハン、紙、不織布等やエンジニアリングプラスチック、スーパーエンジニアリングプラスチックを使用することもできる。基材層の厚さは、6〜100μmの範囲で選択でき、12〜30μmにするのが好ましい。
機能層を構成する材質は、ガスバリア性、強靭性、耐屈曲性、耐突き刺し性、耐衝撃性、耐摩耗性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性等の要求される機能に応じて適宜選択される。機能層を構成するフィルムとしては、例えばアルミニウム、鉄、銅、マグネシウム等の金属箔、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体系、又はこれらにポリ塩化ビニリデンを塗工したフィルム、若しくはアルミニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の無機物を蒸着したフィルム、ポリ塩化ビニル等のフィルムや断熱性を有する不織布や発泡フィルム等、耐熱性、耐溶剤適性が良いエンジニアリングプラスチック、スーパーエンジニアリングプラスチックが挙げられる。機能層は、1層であってもよく、2層以上であってもよい。機能層の厚さは、要求される機能を満たすことができる厚さであればよく、6〜30μmにすることが望ましい。
共押出し多層フィルムとしては、3層〜7層程度のものが用いられるが、例えば次のような多層フィルムを挙げることができる。この多層フィルムは、その一方の面から他方の面に向かって順次配置された、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリアミド(NY)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の3層からなるもの、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリアミド(NY)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリアミド(NY)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の5層からなるものである。
収容部3は、例えばプラスチックフィルム又は膜状体からなる素材を円筒状に丸めた後、その素材の周方向の両端部どうしを互いに固着することによって製造することができる。勿論、継ぎ目が生じないようにするために、ブロー成形、その他の成形法により、収容部3を成形することも可能である。
収容部3は、必ずしもプラスチックで形成することなく、ガラス等の剛性を有するもので形成してもよい。また、収容部3の断面形状は、円形に限るものではなく、多角形その他の形状にしてもよく、断面形状をその長手方向(上下方向)に沿って変えてもよい。さらに、収容部3の内外径をその全長にわたって一定にすることなく、上端開口部及びその近傍部分を下部より小径にしてもよい。これらの変形は、適宜組み合わせてもよい。
収容部3の上端開口部は、密封シール6によって気密に閉じられている。密封シール6は、プラスチックフィルムによって形成されている。プラスチックフィルムとしては、単層フィルムを用いてもよいが、中間層にアルミニウム箔等の金属層を有する積層フィルムを用いることが望ましい。通常、密封シール6を形成するフィルムとしては、収容部3を構成する上記積層フィルムの機能層と同様のフィルムが採用される。密封シール6の下面の外周部は、収容部3の上端面及び次に述べる補強筒体4の上端面に接着、溶着等の手段によって固着されている。これにより、収容部3の上端開口部が気密に閉じられている。
補強筒体4は、比較的硬質のプラスチックを円筒状に成形してなるものであり、収容部3の外周面の上端部に嵌合され、接着、溶着等の固着手段によって固着されている。特に、この実施の形態では、インサート成形法によって補強筒部4を成形することにより、補強筒部4を成形するのと同時に補強筒体4が収容部3に溶着されている。そのために、補強筒体4を構成するプラスチックとしては、収容部4を形成する積層フィルムのうちの基層を構成するプラスチックとして挙げられたものの中から選択され、特に基層に溶着可能なプラスチックが採用される。補強筒体4は、それ自体の形状を一定に維持するだけの所定の強度を有している。したがって、補強筒部4が収容部3の上端部に固着されることにより、収容部3の上端部も一定の形状に、つまり断面円形に維持されている。補強筒体4の上端面は、収容部3の上端面と同一平面上に位置させられている。そして、補強筒体4の上端面には、密封シール6が固着されている。勿論、密封シール6は、収容部3内に粒状体や粉状体(いずれも図示せず)が充填された後、収容部3及び補強筒体4に固着される。
補強筒体4の外周面には、蓋体7が螺合固定されている。蓋体7は、比較的硬質のプラスチック又は金属によって形成される。蓋体3に使用可能なプラスチックとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、などを含む全てのポリエチレン類、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリスチレン(PS)、ポリ酢酸ビニル(PVA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリルスチレン共重合体(AS)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、エンジニアリングプラスチック、スーパーエンジニアリングプラスチックなどがある。蓋体7は、補強筒体4の外周面に螺合される筒部71と、この筒部71の上端開口部を閉じる天板部72とを有している。そして、蓋体7は、その筒部71を補強筒体4の上端部に螺合させて締め付けることにより、補強筒体4に着脱可能に固定されている。固定状態においては、蓋体7の天板部72の下面が密封シール6の上面にほぼ接触している。蓋体7は、他の固定方法によって補強筒体4に着脱可能に固定してもよい。補強筒体4に固定された蓋体7は、収容部3の開口部を閉じている。したがって、蓋体7が収容部3の上端開口部を気密に封止することができるものであれば、密封シール6は省略してもよい。また、補強筒体4に螺合固定された蓋体7は、密封シール6を覆っている。したがって、密封シール6は、それに他の物体が衝突する等の外的要因によって破られることが蓋体7によって防止されている。
底部5は、補強リング51、下底部(基端側底部)52及び上底部(先端側底部)53を有している。
補強リング51は、比較的硬質のプラスチックを円形のリング状に成形してなるものであり、収容部3の内周面の下端部に嵌合され、接着、溶着等の手段によって固着されている。特に、この実施の形態では、インサート成形法によって補強リング51を成形することにより、補強リング51の成形と同時に補強リング51が収容部3に溶着されている。そのために、補強リング51を構成するプラスチックとしては、収容部3を形成する積層フィルムのうちの基層を構成するプラスチックとして挙げられたものの中から選択され、特に基層に溶着可能なプラスチックが採用される。補強リング51は、それ自体の形状を一定に維持するだけの所定の強度を有している。したがって、補強リング51が収容部3の下端部に固着されることにより、収容部3の下端部も一定の形状に、つまり断面円形に維持されている。このように、収容部3の上下の端部が補強筒体4及び補強リング51によって断面円形に維持されるので、収容部3は比較的腰が弱い積層体によって形成したとしても、水平面上に載置したときに一定の形状を維持することができる。
補強リング51は、収容部3の下端面より下底部52の厚さの分だけ上側(先端側)に配置されており、補強リング51及びそれより下側の収容部3の下端部とによって囲まれる空間内に下底部52が配置されている。下底部52は、単層又は積層のプラスチックフィルムによって構成されている。下底部52を構成するプラスチックフィルムとしては、収容部3を構成するプラスチックフィルムと同様のものを採用することができるが、他のものを採用してもよい。ただし、後述する密閉空間54内に封入される気体(この実施の形態では空気)が透過することを阻止することができることが必須である。下底部52は、その外周面が収容部3の内周面に接着、溶着等の固着手段によって固着されるとともに、その上面の外周部が補強リング51の下端面に接着、溶着等の固着手段によって固着されている。これによって、下底部52が収容部3の下端部に固着されている。補強リング51の下端面を収容部3の下端面と同一平面上に配置することにより、下底部52の上面の外周部を収容部3及び補強リング51の下端面に固着してもよい。
上底部53は、下底部52を構成する単層又は積層のプラスチックフィルムと同様のプラスチックフィルムによって構成されている。上底部53を構成するプラスチックフィルムとしては、必ずしも下底部52を構成する樹脂と同一のものを採用する必要がなく、密閉空間54内の気体に対するバリア性を有しているものであれば、他のプラスチックフィルムを採用してもよい。上底部53の下面の外周部は、補強リング51の上面に接着、溶着等の固着手段によって固着されるとともに、収容部3の内周面に固着されている。ここで、上底部53の外周部53aは、補強リング51の上面が径方向外側へ向かうにしたがって上方へ向かうようなテーパ面に形成されていることに対応してテーパ状に形成されているが、補強リング51の上面を水平面とすることにより、上底部53の外周部53aも水平に形成してもよい。上底部53の補強リング51より径方向において内側に位置する内周部53bは、中心に向かうにしたがって上方へ膨出するよう、凸曲面に沿った形状に形成されている。特に、この実施の形態では、内周部が球殻の一部によって構成されており、その曲率中心が収容部3の軸線上に配置されている。
なお、下底部52及び上底部53に使用可能な材料としては、蓋体7に使用可能なプラスチックに加えて、天然ゴムや合成ゴムなどが挙げられる。
補強リング51、下底部52及び上底部53により、円形の密閉空間54が形成されている。この密閉空間54には、気体が充填されている。この実施の形態では、密閉空間54に充填される気体として空気が用いられる。しかし、密閉空間54に充填される気体は、空気以外の気体、例えば窒素ガスを用いてもよい。また、密閉空間54内の圧力は、常圧、つまり大気圧とほぼ同一にしても設定してもよいが、大気圧より高い圧力にすることが望ましい。特に、密閉空間54内の圧力は、収容部3内に粒状体が満杯状態で充填されたときに上底部53全体に作用する力と密閉空間54内の圧力による上底部53に作用する力とがほぼ釣り合うように定めるのが望ましい。勿論、粒状体の種類によっては、密閉空間54内の圧力をそれより若干高圧に設定してもよく、若干低圧にしてもよい。いずれにしても、容器1の振動に伴って粒状体に上下方向の力(加速度)が作用し、その力が上底部53を介して密閉空間54内の空気に作用するときに、密閉空間54内の空気が収縮膨張することによってクッションとして機能するものであればよい。
密閉空間54内の空気をクッションとして利用するために、上底部53は、密閉空間54内の空気の圧縮膨張に対応して変形することができるものでなければならない。仮に、上底部53が全く変形することができないものであったとすると、収容部3内に収容された粒状体に作用する力を上底部53だけで受けてしまい、密閉空間54内の空気をクッションとして利用することができなくなってしまうからである。このような観点からすると、この実施の形態のように、上底部53を上方に向かって凸の状態に形成するのが望ましいのである。そのような形状であれば、上底部53に下方への力が作用し、その力によって密閉空間54内の空気が圧縮されると、上底部53の中央部が下方へ移動するように変形し、上底部53に弛みが生じる。つまり、上底部53は、弛みが生じることによって密閉空間54内の空気の圧縮変形に追随して変形することができる。その一方、上底部53が弛んだ状態であれば、密閉空間54内の空気の圧力によって上底部53が上方へ押し戻されることができる。上底部53は、弛みを有するものであれば、図2に示す第2実施の形態のように、ほぼ水平に形成してもよい。ただし、図2においては、上下の面が水平に描かれているが、上底部53に弛みがあるので、実際には上下の面が波状になっている。
なお、上底部53は、弾性を有する材質によって形成してもよい。その場合、上底部53はそれ自体が弾性変形することにより、密閉空間54内の空気の圧縮、膨張に追随する。また、粒状体を介して上底部53に作用する力を、上底部53自体の弾性及び密閉空間54内の空気によって受けとめることになる。
上記構成の粒状体用容器1によれば、搬送中に容器1が振動した場合、密閉空間54内の空気が粒状体のクッションとして作用するので、粒状体が割れたり、粒状体の表面から微粉末が生じたりすることを防止することができる。また、発泡体等の異物を収容部3内に挿入する必要がない。したがって、使用者が違和感を抱くことがなく、しかも発泡体等の収容部3への挿入工程を省くことができ、その分だけ粒状体入りの容器1の製造費を低減することができる。さらに、容器1の廃棄時には、発泡体等の分だけ廃棄物の量を減らすことができる。特に、この実施の形態では、収容部3が上下に圧縮可能であるから、収容部3を押し潰すことにより、廃棄物の容積を小さくすることができる。この場合、下底部52又は上底部53に孔を形成して密閉空間54内の空気を放出可能にすることにより、廃棄物の量をさらに小さくすることができる。
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲において各種の変形例が採用可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、容器本体2が上下方向に向けて配置されているが、横向きに配置してもよい。その場合には、容器本体2の左右いずれか一方の端部に開口部が形成され、他端部に底部5が形成される。
また、上記の実施の形態においては、補強リング51、下底部52及び上底部53によって密閉空間54を形成しているが、補強リング51を省略するとともに、下底部52及び上底部53の各外周部を収容部3の内周面に直接固着し、収容部3、下底部52及び上底部53によって密閉空間を形成してもよい。
また、下底部52と上底部53とは、必ずしも同一のプラスチックフィルムで構成する必要がなく、異なる材質によって構成してもよい。特に、下底部52は、密閉空間54内の圧力が変動したとしても、ほとんど変形することないよう、少なくとも上底部53より強度を高くすることが望ましい。
さらに、密閉空間54内を常圧又は正圧にしているが、容器本体2内より高圧である限り、密閉空間内を負圧にしてもよい。その場合には、負圧によって下底部52が変形しないように所定の強度をもって形成することが望ましい。
さらにまた、上記の実施の形態においては、上底部53を上方に向かって凸の状態又は水平な状態にしているが、上底部53は、容器本体2に内に収容される粒状体や粉状体の重量及び振動によって下底部52に接触しないようにする限り、下に向かって凸の状態に形成してもよい。
この発明に係る収容容器は、薬やサプリメントの錠剤等の粒状体やマイクロカプセル等の粉状体を収容するための容器として利用することができる。
1 収容容器
2 容器本体
3 収容部
5 底部
7 蓋体
52 下底部(基端側底部)
53 上底部(先端側底部)
54 密閉空間

Claims (5)

  1. 先端が開口した収容部、及びこの収容部の基端部を閉じる底部を有する容器本体と、上記収容部の先端開口部を閉じる蓋体とを備えた粒状体用容器において、
    上記収容部がプラスチックフィルムによって形成され、上記底部が、基端側底部、及びこの基端側底部に対して上記収容部の先端側に離間して配置された先端側底部を有し、上記基端側底部と上記先端側底部との間に気体が封入された密閉空間が形成され、上記先端側底部が、上記密閉空間の変形に応じて変形することができるよう、柔軟性をもって形成されていることを特徴とする収容容器。
  2. 上記密閉空間内の圧力が上記収容部内の圧力と同等以上の圧力に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の収容容器。
  3. 上記密閉空間内の圧力が、常圧より高い正圧に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の収容容器。
  4. 上記先端側底部が、プラスチックフィルムからなり、上記収容部の基端側から先端側へ向かう方向に凸の状態で形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の収容容器。
  5. 上記密閉空間内の圧力変動に伴う上記基端側底部の変形量が上記先端側底部の変形量より小さくなるよう、上記基端側底部の強度が上記先端側底部の強度より高い強度に設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の収容容器。
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