JP4860463B2 - 錠剤収容容器 - Google Patents
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Description
一方、医薬品や健康食品などは、同じ大きさの容器を兼用して異なる錠剤を収容したり、あるいは同じ錠剤であっても全体の収容量が異なる場合もある。このような場合には、同じ大きさのスポンジやフィルムでは、錠剤の増減の変化に対応することができないという問題もあった。
の違いにも対応できる錠剤用緩衝材が提供されている。
物品収容部内に収容された錠剤を少量ずつ外部に取り出すための小径の取出口が一端側に形成され、かつ他端側に大径の開口部が形成された略筒状の容器本体と、
前記容器本体の他端側に設けた前記大径の開口部を閉塞するように軸方向に移動自在に装着されるとともに、前記容器本体との間に物品収容部を画成する底面部およびこの底面部から上方に向かって延出された上方筒部を備えた中皿部材と、
前記中皿部材の前記容器本体に対する上方への移動域を規定する第1の位置決め固定手段と、
前記中皿部材の前記容器本体に対する下方への移動域を規定する第2の位置決め固定手段と、を備え、
前記中皿部材が、前記容器本体の上方位置あるいは下方位置のいずれか一方の位置からいずれか他方の位置まで移動された場合に、その移動後の位置において、前記中皿部材が前記第1の位置決め固定手段または前記第2の位置決め固定手段により移動不能に位置決めされることを特徴としている。
また、本発明によれば、中皿部材を移動させることにより、物品収容部を小さくしたり、大きくしたりすることができるので、容量可変容器としても使用することができる。
このような構成であれば、錠剤同士が同じ姿勢で何段にも重なり合ってしまうことがなく、異なる姿勢に散らばるので、錠剤の取り出し易さが損なわれることがない。
このような構成であれば、錠剤が膨出された底面部表面からズレ落ちて周囲に片寄ってしまうこともない。
このように係止部が設けられていれば、中皿部材により物品収容部の気密性を向上させることができる。
あるいは、前記係止部は、前記上方筒部の上下方向中間部分がくびれて形成されることにより、前記上方筒部の上端部と前記上方筒部の下端部とに突出部が形成されていても良い。
さらに、本発明では、前記容器本体の下端部には一対の切欠き部が形成されるとともに、前記中皿部材の前記底面部には下方に向かって下方大径筒部が連続して形成され、前記容器本体に形成された前記一対の切欠き部から外方に露出した前記中皿部材の前記下方大径筒部に力が加えられることにより、前記中皿部材が軸方向に直線移動されるようにしても良い。
また、前記中皿部材の前記下方大径筒部には、外方に突出したフランジ部が形成されていることが好ましい。
このような構成であれば、このフランジ部を利用して上方向への移動域を規定することができる。
さらに,本発明では、前記容器本体の下端側内周面に第1のストッパ用リブが形成され、この第1のストッパ用リブに、前記下方大径筒部のフランジ部が係止されることにより、前記第1の位置決め固定手段が構成されていることが好ましい。
このような構成であれば、この第1のストッパ用リブの上方にフランジ部が載置された場合に、中皿部材の上方への移動域を規定し、この上方位置に中皿部材を位置決め固定することができる。
さらに、本発明では、前記第2のストッパ用リブと前記第1のストッパ用リブとの間に補助リブが形成され、これら第2のストッパ用リブと前記補助リブとの間に前記下方大径筒部の前記フランジ部が挟持されることが好ましい。
さらに、本発明では、前記底部材の内周面上部には凸部が形成され、前記容器本体の下端側外周面には、前記凸部を係止しながら前記底部材を軸方向に移動させる螺旋状の案内溝が形成され、前記凸部が前記螺旋状の案内溝に案内されることにより、前記底部材が回転しながら軸方向に直線移動されることが好ましい。
乗り越え防止リブとが形成されていることが好ましい。
このような構成であれば、乗り越え可能リブと乗り越え防止リブとにより、上方向への移動域と下方向への移動域を規定することができる。
このような構成であれば、底部材の容器本体に対するガタツキを防止することができる。
前記底部材に外力が加えられて当該底部材が回転しながら上方に移動するときに、前記中皿部材の下方筒部が前記底部材の案内筒部により上方に押圧され、これにより前記中皿部材が直線的に上方に移動して、前記物品収容部の空間が小さくされることが好ましい。
また、本発明では、前記容器本体の外周面下端部には鍔付きストッパが形成されるとともに、前記底部材の内周面には、前記鍔付きストッパに対応して凹溝が形成され、この凹溝により、前記底部材の抜けが防止されることが好ましい。
さらに、前記中皿部材の下面には、乾燥剤の収容部が形成されていても良い。
このような構成であれば、必要に応じて乾燥剤を内部に収容することができる。
図1は、本発明の一実施例に係る錠剤収容容器2を示したもので、図2は図1の状態からキャップ4を閉じた場合の断面図である。
なお、本明細書において、「上」、「下」、「底」などは説明の都合上、便宜的に用いたもので、例えば、図1、図2の状態においてキャップ4側を「上」、容器本体6の開口部10側を「下」あるいは「底」側としている。
ものである。すなわち、容器本体6の天井面8に小径の取り出し口8aが形成され、他の天井面8は閉塞されている。
このような開口部10と物品収容部18が形成された容器本体6の下端部には、互いに対向するに一対の周側面に切欠き部12、12が形成され、この切欠き部12,12により残された部分により、二股状の脚部14,14が形成されている。
この中皿部材16は、上方に膨出して形成された底面部16aと、この底面部16aの周縁部から上方に向かって延出された上方筒部16bと、底面部16aの周縁部から下方に向かって若干拡開して延出された下方大径筒部16cとを有し、底面部16aにより物品収容部18の底が構成されている。また、下方大径筒部16cの下端外周面には、外方に突出したフランジ部16dが形成され、一対のフランジ部16d、16dが、図4に示したように、一対に切欠き部12、12から外方に突出するように配置されている。
図1〜3に示したように容器本体6の天井面8に形成された小径の取り出し口8aの内面には、略U字状の引っ掛け片26が垂下して形成されている。本実施例の容器では、この引っ掛け片26内に入った錠剤のみが、小径の取り出し口8aから外方に取り出すことができる。よって、この引っ掛け片26が設けられることにより、2つ以上の錠剤が同時に飛び出すことが防止されている。一方、容器本体6には、天井面8の隅部に形成されたヒンジ11を介してキャップ4が開閉自在に取り付けられている。
先ず、錠剤の製造工場などにおいて、出荷に先立って錠剤を収容容器2内に収容する。このとき、中皿部材16を容器本体6から取り外した状態にするとともに、キャップ4を容器本体6に対して閉じた状態とする。この状態でキャップ4側を下にして、上方に開口された開口部10から所定量の錠剤が物品収容部18内に収容される。こうして物品収容部18内に所定量の錠剤が充填されたら、中皿部材16を開口部10内に装着する。すなわち、容器本体6の開口部10から中皿部材16を物品収容部18側に、以下のように押し込む。
このように、中皿部材16を最大限上方に移動させることにより、物品収容部18の隙間の容積を小さく(狭く)することができる。よって、物品収容部18内に収容された錠剤の移動を最小限にすることができるので、錠剤が衝撃などにより破損されたり,損傷したりすることを可及的に防止することができる。
このように本実施例では、スポンジやフィルムなどがなくても錠剤の破損を防止することができる。また、このような錠剤収容容器は、中皿部材を移動させることにより、物品収容部を小さくしたり、大きくしたりすることができるので、容量可変容器としても使用することができる。
例えば、上記実施例では、中皿部材16を軸方向に直接操作しているが、中皿部材16を直接操作するのではなく、例えば,回転運動する他の部材を介して軸方向に移動させることもできる。
図6に示した実施例において、図1〜図5の実施例と同一要素については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図8に示したように、容器本体6の下端側外周面6aは、若干径が細く形成されている。そして、この細くされた外周面6aに、螺旋状の案内溝44が形成されている。この螺旋状の案内溝44内には、上方に乗り越え可能リブ46が、下方に乗り越え防止リブ48が形成されている。このような2つのリブ46,48を設けた螺旋状の案内溝44は、底部材40の後述する2つの凸部52を案内できるように下端側外周面6aの両側に形成されている。また、螺旋状の案内溝44の下方には、鍔付きストッパ50が形成されている。この鍔付きストッパ50も両側に形成されている。
ように内方突起64が周方向に連続して形成されている。また、この内方突起64の下方に凸部52が形成され、この凸部52も互いに対向する位置に1個ずつ形成されている。底部材40の2つの凸部52と容器本体6の2つの案内溝44とは組をなしている。すなわち、底部材40は、両側の突起52が容器本体6の案内溝44内に案内されることにより、容器本体6に対してネジのように回転移動する。
先ず、この実施例でも容器本体6内に錠剤を収容する場合は、中皿部材62が容器本体6から取り外され、かつキャップ4が閉じた状態で上下逆転される。そして、開口部10から物品収容部18内に錠剤などが所定量収容される。次いで、中皿部材62を開口部10内に装着する。中皿部材62を開口部10内に装着すれば、中皿部材62の上方筒部62bの上下端部が容器本体6の内周面に係止されるので、物品収容部18内の気密性が向上される。
個人ユーザーは、錠剤収容容器60の容器本体6を手に持って、他方の手で底部材40を軽く回動させれば、図11に示したように、底部材40を下方に下げることができる。すなわち、底部材40の凸部52が螺旋状の案内溝44に案内されて下方に移動する。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されない。
さらに、図8に示した実施例では、案内溝44が容器本体6の底縁から形成されているが、これに代え、図12に示したように、案内溝44を容器本体6の底縁に接しない位置から、斜め上方に向かって設けても良い。この場合には、傾斜した案内溝44の上端部に連続させて、底縁から直角方向に案内溝45を設け、さらに、案内溝44の上端部を両側から挟むようにアンダーカット部44b,45bを設ければ良い。
また、図13に示した錠剤収容容器70のように、中皿部材62の下方筒部62cの内方に、シリカゲルなどの乾燥剤を収納するためのポケット部70を設けることもできる。このポケット部70の上部は、例えば、上方が開口して有底筒状に形成されたもので、この開口部70aを介してシリカゲルなどの乾燥剤あるいはシリカゲルなどの乾燥剤を練り込んだ樹脂部材が収容される。
設けても良く、あるいは、ポケット部70の下面から上下方向にリブを立設し、このような縦リブを利用して移動を防止することもできる。また、開口部70aは、乾燥剤を収容した後には、不織布などの適宜な部材で封止することが好ましい。
4 キャップ
6 容器本体
6a 下端側外周面
8 天井面
8a 取り出し口
10 開口部
11 ヒンジ
12 切欠き部
14 脚部
16 中皿部材
16a 底面部
16b 上方筒部
16c 下方大径筒部
16d フランジ部
16e 環状リブ(係止部)
18 物品収容部
20a 第1のストッパ用リブ
20b 第2のストッパ用リブ
20c 補助リブ
26 引っ掛け片
28 ボタン状突起
40 底部材
42 環状段部
44 案内溝
44a 空所
44b アンダーカット部
45 案内溝
45b アンダーカット部
46 乗り越え可能リブ
48 乗り越え防止リブ
50 鍔付きストッパ
52 凸部
54 案内筒部
54f アンダーカット
60 錠剤収容容器
62 中皿部材
62a 底面部
62b 上方筒部
62c 下方筒部
62f アンダーカット
64 内方突起
66 凹溝
70 ポケット部
70a 開口部
A 第1の位置決め固定手段
B 第2の位置決め固定手段
C 第1の位置
D 第2の位置
Claims (18)
- 物品収容部内に収容された錠剤を少量ずつ外部に取り出すための小径の取出口が一端側に形成され、かつ他端側に大径の開口部が形成された略筒状の容器本体と、
前記容器本体の他端側に設けた前記大径の開口部を閉塞するように軸方向に移動自在に装着されるとともに、前記容器本体との間に物品収容部を画成する底面部およびこの底面部から上方に向かって延出された単筒状の上方筒部を備えた中皿部材と、
前記中皿部材の前記容器本体に対する上方への移動域を規定する第1の位置決め固定手段と、
前記中皿部材の前記容器本体に対する下方への移動域を規定する第2の位置決め固定手段と、を備え、
前記中皿部材が、前記容器本体の上方位置あるいは下方位置のいずれか一方の位置からいずれか他方の位置まで移動された場合に、その移動後の位置において、前記中皿部材が前記第1の位置決め固定手段または前記第2の位置決め固定手段により移動不能に位置決めされるとともに、
前記物品収容部内に所定量の錠剤が収容されている状態において、
前記中皿部材が前記容器本体の上方位置にある場合に前記物品収容部内に形成される隙間よりも、前記中皿部材が前記容器本体の下方位置にある場合に前記物品収容部内に形成される隙間の方が大きくなるように構成されていることを特徴とする錠剤収容容器。 - 前記中皿部材の前記底面部は、前記物品収容部側に向かって膨出して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の錠剤収容容器。
- 前記中皿部材の底面部には、前記物品収容部に収容される前記錠剤との摩擦力を増大させるための凹凸が略全面に渡って形成されていることを特徴とする請求項1または2に記
載の錠剤収容容器。 - 前記中皿部材における前記上方筒部の外周面には、前記容器本体の内周面と密に当接する係止部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の錠剤収容容
器。 - 前記係止部は、周方向に連続して形成された環状リブにより構成されていることを特徴とする請求項4に記載の錠剤収容容器。
- 前記係止部は、前記上方筒部の上下方向中間部分がくびれて形成されることにより、前記上方筒部の上端部と前記上方筒部の下端部とに突出部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の錠剤収容容器。
- 前記容器本体の下端部には一対の切欠き部が形成されるとともに、前記中皿部材の前記底面部には下方に向かって下方大径筒部が連続して形成され、前記容器本体に形成された前記一対の切欠き部から外方に露出した前記中皿部材の前記下方大径筒部に力が加えられることにより、前記中皿部材が軸方向に直線移動されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の錠剤収容容器。
- 前記中皿部材の前記下方大径筒部には、外方に突出したフランジ部が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の錠剤収容容器。
- 前記容器本体の下端側内周面に第1のストッパ用リブが形成され、この第1のストッパ用リブに、前記下方大径筒部のフランジ部が係止されることにより、前記第1の位置決め固定手段が構成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の錠剤収容容器。
- 前記第1のストッパ用リブより下方側に第2のストッパ用リブが形成され、この第2のストッパ用リブに、前記下方大径筒部の前記フランジ部が係止されることにより、前記第2の位置決め手段が構成されていることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の錠剤収容容器。
- 前記第2のストッパ用リブと前記第1のストッパ用リブとの間に補助リブが形成され、これら第2のストッパ用リブと前記補助リブとの間に前記下方大径筒部の前記フランジ部が挟持されることを特徴とする請求項10に記載の錠剤収容容器。
- 前記容器本体に形成された大径の開口部を下面側から覆うように、前記容器本体の外周面に対して回転自在でかつ軸方向に移動自在な底部材が装着され、その底部材の回転運動に伴う直線移動により前記中皿部材が軸方向に直線移動されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の錠剤収容容器。
- 前記底部材の内周面上部には凸部が形成され、前記容器本体の下端側外周面には、前記凸部を係止しながら前記底部材を軸方向に移動させる螺旋状の案内溝が形成され、前記凸部が前記螺旋状の案内溝に案内されることにより、前記底部材が回転しながら軸方向に直線移動されることを特徴とする請求項12に記載の錠剤収容容器。
- 前記案内溝の途中には、前記凸部の乗り越え可能リブと前記凸部の乗り越え防止リブとが形成されていることを特徴とする請求項13に記載の錠剤収容容器。
- 前記底部材の内周面上部には、周方向に内方突起が形成されていることを特徴とする請求項12〜14のいずれかに記載の錠剤収容装置。
- 前記中皿部材の前記底面部から下方に向かって連続して形成された下方筒部が前記上方筒部の径よりも小径に形成されているとともに、前記底部材の上面側に案内筒部が形成され、前記中皿部材の前記下方筒部と前記底部材の内方筒部とが嵌合係止され、
前記底部材に外力が加えられて当該底部材が回転しながら上方に移動するときに、前記中皿部材の下方筒部が前記底部材の案内筒部により上方に押圧され、これにより前記中皿部材が直線的に上方に移動して、前記物品収容部の空間が小さくされることを特徴とする請求項12〜15のいずれかに記載の錠剤収容容器。 - 前記容器本体の外周面下端部には鍔付きストッパが形成されるとともに、前記底部材の内周面には、前記鍔付きストッパに対応して凹溝が形成され、この凹溝により、前記底部材の抜けが防止されることを特徴とする請求項16または17に記載の錠剤収容容器。
- 前記中皿部材の下面には、乾燥剤の収容部が形成されていることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の錠剤収容容器。
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