JP5506899B1 - 超音波接合方法及び超音波接合装置 - Google Patents

超音波接合方法及び超音波接合装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5506899B1
JP5506899B1 JP2012281048A JP2012281048A JP5506899B1 JP 5506899 B1 JP5506899 B1 JP 5506899B1 JP 2012281048 A JP2012281048 A JP 2012281048A JP 2012281048 A JP2012281048 A JP 2012281048A JP 5506899 B1 JP5506899 B1 JP 5506899B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lead terminal
contact portion
bonding
pressing
electrode pad
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012281048A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014127497A (ja
Inventor
裕次 坂東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd filed Critical Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Priority to JP2012281048A priority Critical patent/JP5506899B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5506899B1 publication Critical patent/JP5506899B1/ja
Publication of JP2014127497A publication Critical patent/JP2014127497A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Abstract

【課題】電力半導体素子の電極パッドと、リード端子とを接合する際の接合面積を大きくした場合に、電極パッドの損傷が発生することを抑制することができるとともに、温度上昇と熱応力の発生を抑制した超音波接合方法及び超音波接合装置を提供する。
【解決手段】電極パッド21に接合されるリード端子23Aの接合面に、電極パッド21の表面に対する突出当接部22Aの接合面の傾斜により生じる隙間の影響を受けない所定厚さ以上の厚みを有し、かつ電極パッド21の引張強度よりも低い引張強度を有する突出当接部22Aを介在させた状態で、リード端子23Aの接合面の反対面から被加振ツールを押圧しながら加振することにより超音波接合を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力半導体素子の電極パッドに対して、平角金属導体などで形成されるリード端子を接合する場合に、電極パッドとリード端子との接合面積を大きくすることのできる超音波接合方法及び超音波接合装置に関するものである。
電力半導体素子の電極パッドに対して、リード端子を超音波接合する技術の一例として、接続導体(リード端子)を銅又はアルミニウム金属リード端子として、リード中腹に変位吸収構造を設け、金属リード端部に低熱膨張材を接合するか、電極パッド/リード間に多層構造の応力緩衝部材を挿入して、接合界面において発生する熱応力が疲労限界より小さくなるようにしながら接合する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
なお、特許文献1に記載の従来技術において、具体的には、低熱膨張材として、厚さ0.2mmのモリブデン、リード端子として、厚さ0.2mmの銅が用いられる。さらに、超音波接合面となる電極パッドには厚さ1μmのアルミニウムが蒸着され、モリブデンの接合表面には厚さ7μmのアルミニウムが蒸着されている。
また、別例として、銅を主成分とする接合部材(例えば、リード端子)と、被接合部材(例えば、電力半導体素子の電極面)との接合面間に錫を主成分とする錫層を介在させる。そして、この錫層を挟んだ状態において、常温で接合部材に超音波振動を与えることにより、接合部材を被接合部材に圧接して接合する技術がある(例えば、特許文献2参照)。
なお、特許文献2に記載の従来技術において、具体的には、接合面の一方にメッキ又は蒸着される錫層の厚さが1〜5μmの場合に、接合面積が1〜25mmである。
特開平09−064258号公報 特開2010−040714号公報
しかしながら、従来技術には以下のような課題がある。
特許文献1に記載の従来技術では、実使用環境におけるヒートサイクルの影響により接合界面の疲労破壊が発生しないようにその耐力を向上させるために、前述したように、厚さが1μm及び7μmのアルミ蒸着膜が超音波接合の接合当接面となっている。
また、例えば、接合面の寸法が5mm×5mmであって、一対の接合面の間に1度の傾斜が発生している場合を想定すると、超音波が印加される被加振ツールを被接合部材上に位置する接合部材に押圧したときに、以下のような現象が発生する。すなわち、被加振ツールが接合面の全体に当たらず、一方側に片当たりが発生し、他方側には、約90μm(=(5mm×π/180)×1000)の隙間が発生すると考えられる。また、一般的にアルミニウムの引張強度は、90(N/mm)であるのに対して、モリブデンの引張強度は、アルミニウムと比べて5倍以上大きな値である。
従って、前述したような現象が発生する場合、すなわち、接合面の押圧圧力(押圧力)分布が偏在して、過度な圧力が集中する場合に、引張強度が低強度のアルミ部分が変形するので、電極パッドが破損する問題がある。なお、接合面積が小さい場合に電極に大きな電流を流すと(接合面の電流密度を上げると)、温度上昇が増大するとともに、接合面に発生する熱応力も増大する。そのため、接合面積を大きくしようとすると、より顕著にこのような問題が発生してしまう。
また、特許文献2に記載の従来技術では、前述したように、接合面の一方に厚さが1〜5μmの錫層設けることにより、接合面の損傷が発生することなく、接合面積の増大を可能としている。しかしながら、錫の融点は、銅及びアルミニウムと比べて、圧倒的に低い(具体的には、銅の1/4.7、アルミニウムの1/2.8)ので、高温使用環境に耐えられないという問題点があった。
また、錫の電気抵抗は、銅及びアルミニウムと比べて、圧倒的に大きい(具体的には、銅の6.8倍、アルミニウムの4.1倍)ので、通電電流による温度上昇が大きくなり、低融点の錫が溶融するという問題点があった。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、電力半導体素子の電極パッドと、リード端子とを接合する際の接合面積を大きくした場合に、電極パッドの損傷が発生することを抑制することができるとともに、温度上昇と熱応力の発生を抑制することができる超音波接合方法及び超音波接合装置を得ることを目的とする。
本発明における超音波接合方法は、電力半導体装置を構成する電力半導体素子の電極パッドの表面に、板状金属導体であるリード端子を接合するための超音波接合方法であって、リード端子の接合面と、電極パッドの表面との間に突出当接部を介在させる第1ステップと、第1ステップにより突出当接部を介在させた状態で、被加振ツールにより、接合面とは反対面である反接合面を押圧しながらリード端子を超音波振動によって加振することで、リード端子と電極パッドを、突出当接部を介在させた状態で超音波接合する第2ステップと、を備え、突出当接部は、被加振ツールの端面の長手寸法と、電極パッドの表面に対する突出当接部の接合面の傾斜角の正弦値との積である傾斜寸法に対応した所定厚さ以上の厚みを有し、かつ電極パッドの引張強度は、突出当接部の引張強度の2倍以上の高い引張強度を有するものである。
また、本発明における超音波接合装置は、電力半導体装置を構成する電力半導体素子の電極パッドの表面に、板状金属導体であるリード端子を接合するための超音波接合装置であって、リード端子の接合面と、電極パッドの表面との間に突出当接部を介在させた状態で、接合面とは反対面である反接合面を押圧する被加振ツールと、被加振ツールが反接合面を押圧する際に、被加振ツールに対して、超音波振動を加えることにより、被加振ツールを加振する超音波発生源と、被加振ツールが反接合面を押圧する際に、被加振ツールを押圧する押圧機構とを備え、突出当接部は、被加振ツールの端面の長手寸法と、電極パッドの表面に対する突出当接部の接合面の傾斜角の正弦値との積である傾斜寸法に対応した所定厚さ以上の厚みを有し、かつ電極パッドの引張強度は、突出当接部の引張強度の2倍以上の高い引張強度を有するものである。
本発明によれば、電力半導体素子の電極パッドに接合されるリード端子の接合面に、電極パッドの表面に対する突出当接部の接合面の傾斜により生じる隙間の影響を受けない所定厚さ以上の厚みを有し、かつ電極パッドの引張強度よりも低い引張強度を有する突出当接部を介在させた状態で、リード端子の接合面の反対面から被加振ツールを押圧しながら加振することにより超音波接合を行う。これにより、電力半導体素子の電極パッドと、リード端子とを接合する際の接合面積を大きくした場合に、電極パッドの損傷が発生することを抑制することができるとともに、温度上昇と熱応力の発生を抑制することができる超音波接合方法及び超音波接合装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1において、電力半導体素子の電極パッドにリード端子を超音波接合した場合の電力半導体装置の断面図である。 本発明の実施の形態1における仮接合工程作業に対応した超音波接合装置の全体構成図である。 本発明の実施の形態1における組立接合工程作業に対応した超音波接合装置の全体構成図である。 本発明の実施の形態1における超音波接合装置の被加振ツールを示した説明図である。 本発明の実施の形態2において、電力半導体素子の電極パッドにリード端子を超音波接合した場合の電力半導体装置の断面図である。 本発明の実施の形態2における組立接合工程作業に対応した超音波接合装置の全体構成図である。 本発明の実施の形態2において、突出当接部及びリード端子を搬送するための搭載中継治具の構成図である。 本発明の実施の形態2において、搬送された突出当接部及びリード端子を超音波接合するための組立接合治具の構成図である。 本発明の実施の形態3において、電力半導体素子の電極パッドにリード端子を超音波接合した場合の電力半導体装置の断面図である。 本発明の実施の形態3における組立接合工程作業に対応した超音波接合装置の全体構成図である。
以下、本発明の超音波接合方法及び超音波接合装置の好適な実施の形態につき、図面を用いて説明する。なお、図面の説明においては、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
(1)構成・動作の詳細な説明
はじめに、本実施の形態1における超音波接合装置を用いて、電力半導体素子の電極パッドに板状金属導体を超音波接合した場合の電力半導体装置について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態1において、電力半導体素子20の電極パッド21にリード端子23Aを超音波接合した場合の電力半導体装置10Aの断面図である。なお、以降では、具体的に例示して説明するために、電力半導体素子がパワートランジスタであり、リード端子が平角金属導体を用いて形成されている場合を想定して説明する。
この図1における電力半導体装置10Aは、放熱金属板11、回路基板12、大電流回路パターン13、出力端子14、信号回路パターン15、小電力半導体素子16、ボンディングワイヤ17、信号端子18、封止樹脂19、電力半導体素子20、電極パッド21、突出当接部22A及びリード端子23Aを備える。
また、この図1において、放熱金属板11の上面には、絶縁層(図示せず)を介して、回路基板12が搭載される。なお、回路基板12として、例えば、セラミック材等が用いられる。さらに、回路基板12には、大電流回路パターン13及び信号回路パターン15が設けられる。
回路基板12に設けられた大電流回路パターン13の上には、出力端子14及び電力半導体素子20が半田接続される。なお、電力半導体素子20として、例えば、パワートランジスタ等が用いられる。また、回路基板12に設けられた複数の信号回路パターン15の上には、小電力半導体素子16が半田接続される。なお、小電力半導体素子16は、例えば、監視制御回路部として用いられる。
複数の信号端子18は、ボンディングワイヤ17を介して、複数の信号回路パターン15のそれぞれに接続される。また、電力半導体素子20の上面には、電極パッド21が設けられる。リード端子23Aは、突出当接部22Aを介して、この電極パッド21に対して、超音波接合される。さらに、電力半導体装置10Aにおけるこれらの構成部は、熱硬化性樹脂である封止樹脂19によって、一体成形されている。なお、出力端子14、複数の信号端子18及びリード端子23Aのそれぞれの一端は、封止樹脂19の外部に露出する(図1では、露出部14a、18a、24として示される)。
なお、電極パッド21の引張強度は、突出当接部22Aの引張強度よりも大きくしており、特に、突出当接部22Aの引張強度の2倍以上であることが好ましい。また、リード端子23Aは、純銅又は銅系合金であり、突出当接部22Aは、厚さ150μm〜400μmの純アルミニウム又はアルミニウム系合金であることが好ましい。
ここで、具体的には、リード端子23Aは、例えば、厚さ0.6mmの純銅又は銅合金であり、突出当接部22Aは、例えば、厚さ0.2mmの純アルミニウム又はアルミニウム合金の薄膜部材である。また、電極パッド21は、例えば、シリコンチップの表面にメッキ又は蒸着された、厚さ1μmのニッケル、銅、モリブデン又は金あるいはこれ等の合金による薄膜である。
なお、アルミニウムの引張強度は、90(N/mm)であり、ニッケル、銅、モリブデンは、アルミニウムと比べて、それぞれ3.83倍、2.17倍、5.72倍の引張強度を有する。また、アルミニウムの電気抵抗率は、28.2(nΩ・m)であり、ニッケル、銅、モリブデンは、アルミニウムと比べて、それぞれ2.46、0.60、2.25倍の電気抵抗率を有する。
従って、突出当接部22Aとして、例えば、アルミ箔を使用すると、銅製のリード端子23Aを電極パッド21に直接接合させる場合に比べて大幅に引張強度が低くなり、接合時に押圧力の偏在があれば、アルミ箔が変形して電極パッド21が損傷し難いことになる。
すなわち、接合時に押圧力の偏在があっても、電極パッド21と比べて引張強度が低いアルミ箔のような突出当接部22Aが変形することにより押圧力が緩和されるので、過大な圧力集中による電極パッド21の破損を防止することができる。また、電極パッド21の破損を防止することができることによって、大電流が流れる電力半導体素子20における面積の広い電極パッド21に対して、リード端子23Aとの接合面を大きくすることができるという効果も得ることができる。これにより、単位面積あたりの通電電流を下げて、接合面の温度上昇と熱応力の発生を抑制することができる。
その反面、銅製のリード端子23Aよりも電気抵抗が大きくなるが、アルミ箔(突出当接部22A)の厚さをリード端子23Aの厚さ以下の寸法にすることにより、リード端子23Aの、全体の電気抵抗の中で占める抵抗の増加率は小さく、実害のないものとなる。
次に、本実施の形態1における超音波接合装置を用いて、突出当接部22Aと、リード端子23Aとを仮接合する場合について、図2を参照しながら説明する。図2は、本発明の実施の形態1における仮接合工程作業に対応した超音波接合装置100Aの全体構成図である。
ここでは、この図2における超音波接合装置100Aの構成部及び動作手順について説明する。この図2における超音波接合装置100Aは、第一部分から第四部分までの4つの構成部によって構成されている。
第一部分は、保護シート102が貼付された基台101と、基台101と一体化された背骨及び天板(図示せず)によって構成された側面形状がコの字形の静止機構と、静止機構に設けられた後述する可動部及び駆動部とから構成される。
第二部分は、基台101に貼付した保護シート102の上面に搭載された仮接合用治具103から構成される。また、図2において、仮接合用治具103に、突出当接部22Aと、リード端子23Aとが、既に搬入搭載された状態が示されている。
第三部分は、突出当接部22A及びリード端子23Aを仮置治具(図示せず)から仮接合用治具103に搬入載置し、さらに、仮接合用治具103から取出する搬送装置(図示せず)から構成される。
第四部分は、基台101の近隣に設置された全体制御盤(図示せず)から構成される。また、全体制御盤は、後述する電源ユニット170及び駆動制御ユニット190を包含する。
第一部分における可動部である加振機構150は、支持部材151、超音波発生源152、超音波ホーン153、被加振ツール130及びねじ131を有する。また、支持部材151は、図2に示すように、二股アーム状の形状であり、超音波発生源152及び共鳴体である超音波ホーン153は、支持部材151の開放端位置に固定される。さらに、被加振ツール130は、支持部材151の一端にねじ131で固定される。
また、超音波ホーン153は、支持部材151の一端を矢印154の方向に加振し(超音波振動を加え)、後述する押圧機構160は、加振機構150の全体を上下に昇降するとともに、矢印155の方向に加振機構150を介して押圧することにより、被加振ツール130の先端部を、リード端子23Aの反接合面に圧接する(押圧する)。なお、被加振ツール130の先端部の詳細については、後述する。
第一部分における駆動部である押圧機構160は、昇降押圧駆動源161、圧力センサ162及び深度センサ163を有する。押圧機構160に連結された昇降押圧駆動源161は、例えば、昇降動作を行うサーボモータと、押圧動作を行うエアシリンダとを複合したものから構成されており、全体制御盤に含まれる駆動制御ユニット190によって、昇降速度及び押圧力の制御が行われる。
また、押圧機構160に設けられる圧力センサ162は、被加振ツール130がリード端子23Aを圧接する際の両者間の押圧力を測定し、深度センサ163は、被加振ツール130が押圧開始後に移動する際の移動量である押圧移動量を測定する。なお、この押圧移動量は、リード端子23Aに対して、被加振ツール130の先端部が押圧する際のリード端子23Aに潜り込む深度である押圧深度に対応する。
また、全体制御盤に含まれる電源ユニット170は、超音波発生源152に給電するとともに、超音波発生源152に対する給電電圧を制御する。
第三部分における搬送装置は、突出当接部22A及びリード端子23Aを、仮置治具から仮接合用治具103に順次搬入する。
駆動制御ユニット190に含まれる昇降制御手段は、仮接合用治具103に突出当接部22A及びリード端子23Aが搬入された場合に、押圧機構160を介して、被加振ツール130を下降させる。
駆動制御ユニット190に含まれる押圧力制御手段は、圧力センサ162によって検出された被加振ツール130の押圧力が所定の目標圧力(所定の制限圧力未満)となるように、昇降押圧駆動源161に対する押圧力の制御指令を発生する。
電源ユニット170に含まれる累積出力制限手段は、被加振ツール130の押圧開始時を基準として、超音波発生源152に供給された給電電力(ワット)の時間積分値である累積出力(ジュール)が所定の判定閾値に達した場合に、給電電圧(出力電圧)の発生を停止する。これにより、突出当接部22A及びリード端子23を仮接合するための超音波接合が完了したこととなる。
また、駆動制御ユニット190に含まれる昇降制御手段は、超音波接合が完了したことに伴って、押圧機構160を介して、被加振ツール130を上昇させる。そして、搬送装置は、突出当接部22Aが仮接合されたリード端子23Aを仮接合用治具103から搬出する(取出する)。以上のような一連の動作を繰返しながら、リード端子23Aに対して突出当接部22Aを仮接合する仮接合工程である前工程作業が行われる。
次に、本実施の形態1における超音波接合装置を用いて、突出当接部22Aが仮接合されたリード端子23Aを、電力半導体素子20の電極パッド21に接合する場合について、図3を参照しながら説明する。図3は、本発明の実施の形態1における組立接合工程作業に対応した超音波接合装置100Aの全体構成図である。
ここでは、この図3における超音波接合装置100Aの構成部及び動作手順について、図2との相違点を中心にして説明する。この図3における超音波接合装置100Aは、第一部分から第四部分までの4つの構成部によって構成されており、そのうち、第一部分及び第四部分は、図2の場合と同様である。
但し、第一部分における被加振ツール140は、仮接合用の被加振ツール130に代わって、ねじ141によって支持部材151に固定されている。また、被加振ツール140の先端部は、被加振ツール130の先端部とは異なる。このように、被加振ツール130を被加振ツール140に取り替えるだけで基本的には同じ設備が利用できる。なお、被加振ツール140の先端部の詳細については、後述する。
第二部分は、基台101に貼付した保護シート102の上面に搭載された組立接合治具104から構成される。また、図3において、組立接合治具104に、電力半導体素子20が搭載された回路基板12を含む未完成状態の電力半導体装置10Aと、突出当接部22Aが仮接合されたリード端子23Aとが、既に搬入搭載された状態が示されている。
第三部分は、未完成状態の電力半導体装置10A及び突出当接部22Aが仮接合されたリード端子23Aを仮置治具(図示せず)から組立接合治具104に搬入載置し、さらに、組立接合治具104から取出する搬送装置(図示せず)から構成される。
第三部分における搬送装置は、未完成状態の電力半導体装置10A及び突出当接部22Aが仮接合されたリード端子23Aを、仮置治具から組立接合治具104に順次搬入する。
駆動制御ユニット190に含まれる昇降制御手段は、組立接合治具104に未完成状態の電力半導体装置10A及び突出当接部22Aが仮接合されたリード端子23Aが搬入された場合に、押圧機構160を介して、被加振ツール140を下降させる。
駆動制御ユニット190に含まれる押圧力制御手段は、圧力センサ162によって検出された被加振ツール140の押圧力が所定の目標圧力(所定の制限圧力未満)となるように、昇降押圧駆動源161に対する押圧力の制御指令を発生する。
電源ユニット170に含まれる累積出力制限手段は、被加振ツール140の押圧開始時を基準として、超音波発生源152に供給された給電電力(ワット)の時間積分値である累積出力(ジュール)が所定の判定閾値に達した場合に、給電電圧(出力電圧)の発生を停止する。また、これにより、未完成状態の電力半導体装置10Aにおける電極パッド21及び突出当接部22Aが仮接合されたリード端子23Aを接合するための超音波接合が完了したこととなる。このように1回の超音波接合に要する累積出力が制限されるので、過剰な押圧力及び押圧深度と、過剰な超音波エネルギーとによって、電極パッドが損傷するのを防止することができる。
また、駆動制御ユニット190に含まれる昇降制御手段は、超音波接合が完了したことに伴って、押圧機構160を介して、被加振ツール140を上昇させる。そして、搬送装置は、リード端子23Aが接合された電力半導体装置10Aを搬出する(取出する)。以上のような一連の動作を繰返しながら、電力半導体素子20の電極パッド21に対し、突出当接部22Aを介在させた状態で、リード端子23Aを超音波接合する組立接合工程である後工程作業が行われる。
また、リード端子23Aが接合された電力半導体装置10Aには、先の図1で示すように、複数の信号端子18がボンディングワイヤ17によって接続され、続いて、封止樹脂19によって一体成形されることにより、完成品として、電力半導体装置10Aが作製される。
なお、本実施の形態1では、前工程において、突出当接部22Aと、リード端子23Aを仮接合する場合を例示して説明したが、これに限定されない。すなわち、仮接合を行わずに、突出当接部22Aを介在させた状態で、電極パッド21及びリード端子23Aを超音波接合してもよい。なお、この具体例としては、後の実施の形態2で後述する。
次に、先の図2及び図3における超音波接合装置の被加振ツール130、140について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の実施の形態1における超音波接合装置100Aの被加振ツール130、140を示した説明図である。また、図4(A)は、先の図2における仮接合用の被加振ツール130の端面図を示し、図4(B)は、仮接合用の被加振ツール130、突出当接部22A及びリード端子23Aの断面図を示す。さらに、図4(C)は、先の図3における全体接合用の被加振ツール140の端面図を示し、図4(D)は、全体接合用の被加振ツール140、突出当接部22Aが仮接合されたリード端子23A、及び電力半導体素子20の電極パッド21の断面図を示す。
図4(A)に示すように、仮接合用の被加振ツール130の端面は、矩形形状を成し、この端面には、球面形状の仮接合用突起部132が2個設けられている。また、図4(B)に示すように、被加振ツール130の仮接合用突起部132が突出当接部22A上のリード端子23Aの反接合面に当接することにより、当接した位置に対応して、超音波接合される(仮接合される)。さらに、仮接合用突起部132が当接した位置には、硬化接合痕が形成される。
なお、仮接合用突起部132の表面形状は、どのような形状であってもよく、特に、球状または錐状が好ましい。また、仮接合用突起部132の個数は、少なくとも1個あればよいが、仮接合する際の硬化接合痕を考慮すると、可能な限り少ない方が好ましい。
例えば、厚さ150μm〜400μmの純アルミニウム又はアルミニウム系合金であることが好ましい突出当接部22Aのさらに好ましい具体例として、突出当接部22Aが0.2mm以上の厚さで、平面積が10mm×10mm以下のアルミ箔である場合を例示する。この場合には、仮接合用突起部132の個数が1個であっても、リード端子23Aに仮接合された突出当接部22Aが捲れ落ちることはない。従って、電気抵抗が小さく大電流の通電に適するとともに、突出当接部22Aの仮接合点(仮接合した点)を1点にしても、突出当接部22Aが自重で変形して捲れることがなく、電極パッド21に対する接合点数を増大させることができる。
また、図4(C)に示すように、全体接合用の被加振ツール140の端面は、矩形形状を成し、この端面には、球面形状の突起部142が複数個設けられている。なお、突起部142の表面形状は、仮接合用突起部132と同様に、どのような形状であってもよく、特に、球状または錐状が好ましい。
さらに、突起部142は、仮接合用の被加振ツール130の端面に設けられた仮接合用突起部132に対応した位置から外れる位置に設けられる。すなわち、突起部142がこのような位置に設けられることにより、後工程では、前工程で仮接合する際に形成される硬化接合痕がある位置とは異なる位置で接合することになるので、この硬化接合痕によって、電極パッド21の表面が損傷するのを防止することができる。また、前述したように、仮接合用突起部132の個数が少なければ、電極パッド21に対する接合点数を増大させることができる。
また、図4(D)に示すように、突出当接部22Aと、電極パッド21とが当接する際の当接面に対する傾斜角は、管理された所定の許容誤差θ以下の値となっている。なお、この傾斜角(所定の許容誤差θ以下の値)は、被加振ツール140の直角度の誤差、及び電力半導体素子20を回路基板12に半田接続した際の半田の厚さの不均一性による平行度の誤差などが原因となっている。
ここで、図4(C)、(D)に示すように、傾斜角を所定の許容誤差θ、被加振ツール140の押圧面(端面)の長手寸法をLとして、一端の突起部(ここでは、図4(C)における突起部142とする)が片当たりしている場合を想定する。この場合、一端の突起部142以外の他端の突起部に対応した位置では、突出当接部22Aと、電極パッド21との間に隙間が生じる。すなわち、電極パッド21の表面に対する突出当接部22Aの接合面の傾斜により隙間が生じる。
また、突出当接部22Aと、電極パッド21との間に生じる隙間の最大値(以降では、傾斜寸法ΔTと称す)は、下式(1)によって定義付けられる。
ΔT=L×sinθ (1)
ここで、例えば、L=10mm、θ=±1度とした場合、上式(1)によって算出すれば、傾斜寸法ΔTは、±0.174(mm)となる。また、突出当接部22Aの、電極パッド21との間に生じる隙間の影響を受けない所定厚さ(以降では、単に所定厚さと称す)は、傾斜寸法ΔTに基づいて適切に決定することができ、この場合においては、所定厚さは、174μmとなる。従って、このように決定した所定厚さ以上の突出当接部22Aを用いればよく、例えば、0.2mm以上の厚さのアルミ箔を突出当接部22Aとして、用いることが好ましい。このように、傾斜寸法ΔTよりも大きい所定厚さを有する突出当接部22Aを用いることにより、突出当接部22Aと、電極パッド21との間に生じた隙間の影響を最小限に抑制することができる。
従って、電極パッド21面の平行度のバラツキまたは被加振ツール140の押圧方向のバラツキに起因した接合時における押圧力分布の偏在または片当たりがあっても、電極パッド21と比べて引張強度が低く、所定厚さ以上の突出当接部22Aが変形するので、過大な圧力集中による電極パッド21の破損を防止することができる。
なお、本実施の形態1における超音波接合装置100Aの駆動制御ユニット190には、深度測定手段、最大深度制限手段及び異常発生報知手段が含まれるように構成してもよい。
この場合、深度測定手段は、深度センサ163によって測定される押圧移動量を監視する。また、異常発生報知手段は、深度測定手段が監視した押圧移動量が所定閾値を超過すると、異常判定を行って異常報知を行うとともに、超音波接合装置100Aの作動を停止する。
従って、被加振ツール140の押圧方向と、電極パッド21の表面との直角度が、許容誤差を越えて過大である場合、押圧力が所定の目標圧力であっても、押圧移動量が所定閾値を超過すると、異常が検出され報知される。これにより、直角度の許容誤差を過度に厳しい管理水準にしなくても、例外的に発生する異常現品を抽出除外して、歩留まりを向上させることができる。
また、本実施の形態1における超音波接合装置100Aの駆動制御ユニット190に含まれる異常発生報知手段は、以下のような動作を行ってもよい。
すなわち、異常発生報知手段は、深度測定手段が監視した押圧移動量の増加に伴って、圧力センサ162によって測定される押圧力の増加の度合が、所定の閾値レベル度合を満たさない場合に、傾斜寸法ΔTが過大として、異常判定を行う。
従って、被加振ツール140の押圧方向と、電極パッド21の表面との直角度が、許容誤差を越えて過大である場合、押圧力の増加の度合が、所定の閾値レベル度合を満たさない場合に、異常が検出され報知される。これにより、直角度の許容誤差を過度に厳しい管理水準にしなくても、例外的に発生する異常現品を抽出除外して、歩留まりを向上させることができる。
(2)本実施形態1の要点及び特徴
以上、本実施の形態1によれば、電力半導体素子の電極パッドに接合される板状金属導体の接合面に、所定厚さ以上であり、電極パッドの引張強度よりも低強度の突出当接部を介在させた状態で、板状金属導体の接合面の反対面から被加振ツールを押圧しながら加振することにより超音波接合を行う。
これにより、電極パッド面の平行度のバラツキまたは被加振ツールの押圧方向のバラツキに起因した接合時における押圧力分布の偏在または片当たりがあっても、電極パッドと比べて引張強度が低く、所定厚さ以上の突出当接部が変形するので、過大な圧力集中による電極パッドの破損を防止することができる。また、電力半導体素子の電極パッドと、板状金属導体とを接合する際の接合面積を大きくした場合に、電極パッドの損傷が発生することを抑制することができるとともに、接合面の電流密度が下がることにより温度上昇と熱応力の発生を抑制することができる。
実施の形態2.
(1)構成・動作の詳細な説明
先の実施の形態1では、超音波接合装置100Aを用いて、電力半導体素子20の電極パッド21にリード端子23Aを超音波接合する場合について説明した。これに対して、本実施の形態2では、超音波接合装置100Bを用いて、電極パッド21にリード端子23Aとは異なるリード端子23Bが超音波接合される場合について、図5を参照しながら説明する。図5は、本発明の実施の形態2において、電力半導体素子20の電極パッド21にリード端子23Bを超音波接合した場合の電力半導体装置10Bの断面図である。
この図5における電力半導体装置10Bは、先の図1と同様に、放熱金属板11、回路基板12、大電流回路パターン13、出力端子14、信号回路パターン15、小電力半導体素子16、ボンディングワイヤ17、信号端子18、封止樹脂19、電力半導体素子20、電極パッド21、突出当接部22B及びリード端子23Bを備えて構成される。
また、電極パッド21、突出当接部22B及びリード端子23Bの材質及び厚さ寸法は、先の実施の形態1で説明した具体例と同様である。但し、リード端子23Bは、リード端子23Aと比べて、突出当接部22Bを吸着搬送するための少なくとも1個の貫通孔25をさらに備えている(図5では、具体例として、貫通孔25が2個ある)。すなわち、突出当接部22Bは、リード端子23Bに具備される貫通孔25を通して吸着されることとなる。
次に、本実施の形態2における超音波接合装置100Bを用いて、突出当接部22Bが介在された状態で、リード端子23Bを電極パッド21に接合する場合について、図6を参照しながら説明する。図6は、本発明の実施の形態2における組立接合工程作業に対応した超音波接合装置100Bの全体構成図である。なお、ここでは、この図6における超音波接合装置100Bの構成部について、先の図3との相違点を中心にして説明する。
この図6における超音波接合装置100Bは、先の図3と同様に、第一部分から第四部分までの4つの構成部から構成されている。但し、第一部分における被加振ツール140の押圧端面には、先の実施の形態1(先の図4参照)と同様に、複数個の突起部142が設けられているが、突起部142は、後述するリード端子23Bの貫通孔25に対応した位置から外れる位置に設けられる。
すなわち、突起部142がこのような位置に設けられることにより、接合時において、貫通孔25がある位置とは異なる位置で接合することになる。従って、貫通孔25の個数は、少なくとも1個あればよいが、接合する際の接合点数を考慮すると、可能な限り少ない方が好ましい。
例えば、先の実施の形態1と同様に、突出当接部22Bが0.2mm以上の厚さで、平面積が10mm×10mm以下のアルミ箔である場合、吸着転送点として貫通孔25の個数が1個であっても、突出当接部22Bが捲れ落ちることはない。従って、電気抵抗が小さく大電流の通電に適するとともに、突出当接部22Bの吸着転送点を1点にしても、突出当接部22Bが自重で変形して捲れることがなく、電極パッド21に対する接合点数を増大させることができる。
次に、本実施の形態1における超音波接合装置100Bを用いて、突出当接部22B及びリード端子23Bを、電極パッド21の上面に搬送するための搬送方法について、図7及び図8を参照しながら説明する。図7は、本発明の実施の形態2において、突出当接部22B及びリード端子23Bを搬送するための搭載中継治具105の構成図である。図8は、本発明の実施の形態2において、搬送された突出当接部22B及びリード端子23Bを超音波接合するための組立接合治具104の構成図である。
図7に示すように、搭載中継治具105は、超音波接合装置100Bの近傍位置にある治具設置台106の上面に設置されている。また、搭載中継治具105の上部には、搬送装置(図示せず)の構成部である2本の端子吸着パイプ181a、181b及び2本薄膜吸着パイプ182a、182bが設けられた転送ユニット180が吸着搬送機構として、位置する。
なお、転送ユニット180に設けられる薄膜吸着パイプの本数は、貫通孔25の数と同等となる。また、転送ユニット180に設けられる端子吸着パイプ及び薄膜吸着パイプは、2本に限定されない。
また、図8に示すように、基台101に貼付した保護シート102の上面には、組立接合治具104が設置されている。また、組立接合治具104内には、搬送装置(図示せず)によって、電力半導体素子20が搭載された回路基板12を含む未完成状態の電力半導体装置10Bがあらかじめ搭載される。
まず、図7に示すように、突出当接部22Bは、搬送装置によって、搭載中継治具105の内底面に設けられた凹面に嵌入載置される。
続いて、転送ユニット180に設けられた端子吸着パイプ181a、181bに対する吸気動作が開始される。そして、端子吸着パイプ181a、181bによって吸着されたリード端子23Bが、搭載中継治具105に載置された突出当接部22Bの上面に載置される。
また、リード端子23Bが突出当接部22Bの上面に載置されると、薄膜吸着パイプ182a、182bに対する吸気動作も開始され、貫通孔25を通して、突出当接部22Bが吸着される。すなわち、端子吸着パイプ181a、181bと、薄膜吸着パイプ182a、182bとが協働して、突出当接部22B及びリード端子23Bが同時に吸着されることとなる。そして、転送ユニット180は、突出当接部22Bと、リード端子23Bとをセットにして、図8で示す組立接合治具104内に位置する電極パッド21の上面へ搬送する。
続いて、図8に示すように、搭載中継治具105からセットで搬送された突出当接部22B及びリード端子23Bが、電極パッド21の上面に搭載される。このような状態で、端子吸着パイプ181a、181b及び薄膜吸着パイプ182a、182bの吸気動作が停止され、転送ユニット180が組立接合治具104から退避する。
このように、先の実施の形態1のように突出当接部22Bと、リード端子23Bとを仮接合する前工程を行わなくても、一例として、搬送方法を前述したように工夫することにより、突出当接部22Bを介在させた状態で、1回の超音波接合工程によって、電極パッド21及びリード端子23Bを接合することができる。
(2)本実施形態2の要点及び特徴
以上、本実施の形態2によれば、突出当接部と、リード端子とを仮接合する前工程を行わなくても、搬送方法を工夫することにより、突出当接部を介在させた状態で、超音波接合を行う。これにより、1回の超音波接合工程によって、電極パッド及びリード端子を接合することができる。
実施の形態3.
(1)構成・動作の詳細な説明
先の実施の形態1、2では、突出当接部22A、22Bとして、アルミ箔といった薄膜部材を介在させた状態で、電極パッド21及びリード端子23A、23Bを接合する場合について説明した。これに対して、本実施の形態3では、薄膜部材を用いることなく、リード端子23Cを加工することにより形成した突出当接部22Cを介在させた状態で、電極パッド21及びリード端子23Cを接合する場合について、図9を参照しながら説明する。図9は、本発明の実施の形態3において、電力半導体素子20の電極パッド21にリード端子23Cを超音波接合した場合の電力半導体装置10Cの断面図である。
この図9における電力半導体装置10Cは、先の図1、図5と同様に、放熱金属板11、回路基板12、大電流回路パターン13、出力端子14、信号回路パターン15、小電力半導体素子16、ボンディングワイヤ17、信号端子18、封止樹脂19、電力半導体素子20、電極パッド21、突出当接部22C及びリード端子23Cを備えて構成される。
また、リード端子23Cの材質は、先の実施の形態1、2で説明した具体例のうち、特に、純アルミニウム又はアルミニウム系合金であるとともに、突出当接部22Cは、リード端子23Cの一部領域を打出しプレス加工したものであり、加工により凹状の打出し平面部を有するように形成される。また、所定打出し高さ(加工により形成された凹状の打出し平面部の高さ)以上にする。なお、打出し高さは、特に、150〜400μmが好ましい。
次に、本実施の形態3における超音波接合装置100Cを用いて、リード端子23Cが一体加工されることにより形成された突出当接部22Cが介在された状態で、リード端子23Cを電極パッド21に接合する場合について、図10を参照しながら説明する。図10は、本発明の実施の形態3における組立接合工程作業に対応した超音波接合装置100Cの全体構成図である。なお、ここでは、この図10における超音波接合装置100Cの構成部について、先の図3、図6との相違点を中心にして説明する。
この図10における超音波接合装置100Cは、先の図3と同様に、第一部分から第四部分までの4つの構成部から構成されている。但し、第一部分における被加振ツール140の押圧端面には、先の実施の形態1(先の図4参照)と同様に、複数個の突起部142が設けられており、さらに、突起部142は、押圧端面の全域に設置することが可能となっている。
そして、電極パッド21に接合されるリード端子23Cの接合面に、リード端子23Cが一体加工されることにより形成された突出当接部22Cを介在させた状態で、リード端子23C(打出し平面部)に対して、被加振ツール140を押圧しながら加振することにより超音波接合を行う。
これにより、先の実施の形態1、2と同様に、電極パッド21面の平行度のバラツキまたは被加振ツール140の押圧方向のバラツキに起因した接合時における押圧力分布の偏在または片当たりがあっても、電極パッド21と比べて引張強度が低く、所定厚さ(所定打出し高さ)以上の突出当接部22Cが変形するので、過大な圧力集中による電極パッド21の破損を防止することができる。
また、前述したように、リード端子23Cには、アルミニウム材が使用されており、先の実施の形態1、2とは異なり、突出当接部22Cとして、薄膜部材を用いることなく、リード端子23Cを打出しプレス加工することによって、突出当接部22Cが直接形成される。
これにより、リード端子23Cに銅材が使用される場合に比べて、一般的には電気抵抗が大きくなり、端子強度も悪化するとも考えられるが、その反面、比較的通電電流が小さく、端子部に荷重がかからない用途においては、突出当接部23Cとして、薄膜部材を介在させる必要がないので、電力半導体装置10Cの組み立て処理をより簡略化することができる。
また、薄膜部材を介在させることにより、薄膜部材の両面を超音波接合する場合に比べて、接合所要時間が短縮され、接合所要エネルギーを半減させることができる。また、仮に、プレス加工に伴う板材の湾曲変形または抜き垂れ等が発生した場合においても、打出し平面部によって、被加振ツール140を当接するための当接部分を確実に確保することができる。
(2)本実施形態3の要点及び特徴
以上、本実施の形態3によれば、リード端子を打出しプレス加工することによって直接形成される突出当接部を介在させた状態で、超音波接合を行う。これにより、突出当接部として、薄膜部材を介在させる必要がないので、電力半導体装置10Cの組み立て処理をより簡略化することができる。
なお、本実施の形態1〜3では、超音波発生源152に対して、1個の超音波ホーン153が使用されているが、これに限定されない。すなわち、二股アームを構成する支持機構151の開放端に、一対の超音波ホーンを設け、さらに、一対の超音波ホーンの一端に超音波発生源152を設け、一対の超音波ホーンの中間点に被加振ツール130、140をねじ止め固定するようにしてもよい。これにより、大出力の超音波接合を行うことができる。
また、本実施の形態1〜3では、昇降押圧駆動源161は、サーボモータ、エアシリンダ、油圧シリンダ、又はこれ等の複合体であって、その構造配置を自由に構成してもよい。また、本実施の形態1〜3では、リード端子の一端24は、封止樹脂19の外部に露出する構造となっているが、これに限定されず、封止樹脂19の中にあって、複数のパワートランジスタを並列接続するためのリード端子、またはパワートランジスタ及びダイオードを直列接続するためのリード端子であってもよい。また、本実施の形態1〜3では、電力半導体装置10A、10B、10Cは封止樹脂で一体成形されたものとなっているが、これに限定されず、単に、板金製のケース及びカバーに密閉収納したものであってもよい。
また、本実施の形態1における仮接合用突起部132や、本実施の形態1〜3における全体接合用の突起部142は、球状または錐状が望ましいとしたが、要は被加振ツールの端面側の摩擦抵抗を接合面側の摩擦抵抗よりも大きくして、超音波接合時に被加振ツール側で滑りが発生しないようにすればよく、台形状の突起面の面粗度を粗くしておくことであってもよい。
10A、10B、10C 電力半導体装置、12 回路基板(セラミック基板)、20 電力半導体素子、21 電極パッド、22A、22B、22C 突出当接部、23A、23B、23C リード端子、25 貫通孔、100A、100B、100C 超音波接合装置、103 仮接合用治具、104 組立接合治具、105 搭載中継治具、130 被加振ツール(仮接合用)、132 仮接合用突起部、140 被加振ツール(全体接合用)、142 突起部、152 超音波発生源、160 押圧機構、161 昇降押圧駆動源、162 圧力センサ、163 深度センサ、170 電源ユニット、180 転送ユニット、181a、181b 端子吸着パイプ、182a、182b 薄膜吸着パイプ、190 駆動制御ユニット、θ 許容誤差、L 長手寸法、ΔT 傾斜寸法。

Claims (13)

  1. 電力半導体装置を構成する電力半導体素子の電極パッドの表面に、板状金属導体であるリード端子を接合するための超音波接合方法であって、
    前記リード端子の接合面と、前記電極パッドの表面との間に突出当接部を介在させる第1ステップと、
    前記第1ステップにより前記突出当接部を介在させた状態で、被加振ツールにより、前記接合面とは反対面である反接合面を押圧しながら前記リード端子を超音波振動によって加振することで、前記リード端子と前記電極パッドを、前記突出当接部を介在させた状態で超音波接合する第2ステップと、
    を備え、
    前記突出当接部は、前記被加振ツールの端面の長手寸法と、前記電極パッドの表面に対する前記突出当接部の接合面の傾斜角の正弦値との積である傾斜寸法に対応した所定厚さ以上の厚みを有し、かつ前記電極パッドの引張強度は、前記突出当接部の引張強度の2倍以上の高い引張強度を有する
    超音波接合方法。
  2. 前記第2ステップにより、前記リード端子の前記反接合面を押圧しながら超音波振動によって加振する際に、
    押圧力を検出する圧力センサの値をモニタし、前記反接合面を押圧する際の押圧力が所定の制限圧力未満となるように制御する第3ステップと、
    前記反接合面の押圧開始後における押圧移動量を検出する深度センサの値をモニタし、前記深度センサにより検出された前記押圧移動量が所定閾値を超過する場合には異常と判定する第4ステップと
    をさらに備える
    請求項1に記載の超音波接合方法。
  3. 前記第2ステップにより、前記リード端子の前記反接合面を押圧しながら超音波振動によって加振する際に、
    押圧力を検出する圧力センサの値をモニタし、前記反接合面を押圧する際の押圧力が所定の制限圧力未満となるように制御する第3ステップと、
    前記反接合面の押圧開始後における押圧移動量を検出する深度センサの値をモニタし、前記深度センサにより検出された前記押圧移動量の増加に伴って変化する押圧力の増加の度合が、所定の閾値レベル度合を満たさない場合には異常と判定する第4ステップと
    をさらに備える
    請求項1に記載の超音波接合方法。
  4. 前記突出当接部は、薄膜部材であり、
    前記第1ステップにおいて、前記リード端子の前記接合面に前記薄膜部材を、少なくとも1個の仮接合用突起部が設けられている仮止用の被加振ツールを用いてあらかじめ仮接合することにより、前記リード端子の前記接合面と、前記電極パッドの表面との間に前記突出当接部を介在させ、
    前記第2ステップにおいて、前記仮接合用突起部とは異なる位置に突起部が設けられている全体接合用の被加振ツールを用いて、前記仮接合することにより形成された硬化接合痕とは異なる位置を押圧しながら前記リード端子を超音波振動によって加振する
    請求項1から3のいずれか1項に記載の超音波接合方法。
  5. 前記突出当接部は、薄膜部材であり、
    前記リード端子は、少なくとも1個の貫通孔を備え、
    前記第1ステップにおいて、吸着搬送機構を用いて、前記リード端子を吸着するとともに、前記貫通孔を通して前記薄膜部材を吸着することにより、前記突出当接部上に前記リード端子が載置された状態で前記電極パッドの表面に搬送することにより、前記リード端子の前記接合面と、前記電極パッドの表面との間に前記突出当接部を介在させ、
    前記第2ステップにおいて、前記貫通孔とは異なる位置に突起部が設けられている前記被加振ツールを用いて、前記貫通孔とは異なる位置を押圧しながら前記リード端子を超音波振動によって加振する
    請求項1から3のいずれか1項に記載の超音波接合方法。
  6. 前記リード端子は、純銅又は銅系合金で形成されており、
    前記薄膜部材は、厚さが150〜400μmの純アルミニウム又はアルミニウム系合金で形成されている
    請求項4又は請求項5に記載の超音波接合方法。
  7. 前記リード端子は、純アルミニウム又はアルミニウム合金で形成されており、
    前記突出当接部は、前記リード端子の一部領域を打出しプレス加工することにより凹状の打出し平面部を有するように形成され、前記打出し平面部の打出し高さが150〜400μmである
    請求項1から3のいずれか1項に記載の超音波接合方法。
  8. 電力半導体装置を構成する電力半導体素子の電極パッドの表面に、板状金属導体であるリード端子を接合するための超音波接合装置であって、
    前記リード端子の接合面と、前記電極パッドの表面との間に突出当接部を介在させた状態で、前記接合面とは反対面である反接合面を押圧する被加振ツールと、
    前記被加振ツールが前記反接合面を押圧する際に、前記被加振ツールに対して、超音波振動を加えることにより、前記被加振ツールを加振する超音波発生源と、
    前記被加振ツールが前記反接合面を押圧する際に、前記被加振ツールを押圧する押圧機構と
    を備え、
    前記突出当接部は、前記被加振ツールの端面の長手寸法と、前記電極パッドの表面に対する前記突出当接部の接合面の傾斜角の正弦値との積である傾斜寸法に対応した所定厚さ以上の厚みを有し、かつ前記電極パッドの引張強度は、前記突出当接部の引張強度の2倍以上の高い引張強度を有する
    超音波接合装置。
  9. 前記押圧機構は、
    前記被加振ツールが前記リード端子の前記反接合面を押圧する際に、前記被加振ツールを押圧する昇降押圧駆動源と、
    前記被加振ツールが前記リード端子の前記反接合面を押圧する際の押圧力を検出する圧力センサと、
    前記被加振ツールによる前記反接合面の押圧開始後における押圧移動量を検出する深度センサと
    を有し、
    前記昇降押圧駆動源、前記圧力センサおよび前記深度センサの動作を制御する駆動制御ユニットと、
    前記超音波発生源の動作を制御する電源ユニットと
    をさらに備え、
    前記駆動制御ユニットは、前記圧力センサが検出した前記押圧力が所定の制限圧力未満となるように前記昇降押圧駆動源を制御するとともに、前記深度センサが検出した前記押圧移動量が所定閾値を超過する場合には異常と判定し、
    前記電源ユニットは、前記被加振ツールの押圧開始時を基準として、前記超音波発生源に供給された給電電力の時間積分値である累積出力が所定の判定閾値に達した場合に、前記超音波発生源の動作を停止する
    請求項8に記載の超音波接合装置。
  10. 前記駆動制御ユニットは、前記深度センサが検出した前記押圧移動量の増加に伴って、前記圧力センサが検出した前記押圧力の増加の度合が、所定の閾値レベル度合を満たさない場合には異常と判定する
    請求項9に記載の超音波接合装置。
  11. 前記突出当接部は、薄膜部材であり、
    前記被加振ツールとして、
    少なくとも1個の仮接合用の突起部が設けられている仮止用の被加振ツールと、
    前記仮止用の被加振ツールに設けられている前記仮接合用の突起部とは異なる位置に全体接合用の突起部が設けられている全体接合用の被加振ツールと
    をさらに備え、
    前記仮止用の被加振ツールを用いて、前記リード端子の前記接合面に前記突出当接部をあらかじめ仮接合することにより、前記リード端子の前記接合面と、前記電極パッドの表面との間に前記突出当接部を介在させ、
    前記全体接合用の被加振ツールを用いて、前記リード端子を超音波振動によって加振する
    請求項8から10のいずれか1項に記載の超音波接合装置。
  12. 前記突出当接部は、薄膜部材であり、
    前記リード端子は、少なくとも1個の貫通孔を備え、
    前記リード端子を吸着するとともに、前記貫通孔を通して前記薄膜部材を吸着することにより、前記突出当接部上に前記リード端子が載置された状態で前記電極パッドの表面に搬送することにより、前記リード端子の前記接合面と、前記電極パッドの表面との間に前記突出当接部を介在させる吸着搬送機構をさらに備え、
    前記被加振ツールは、前記貫通孔とは異なる位置に全体接合用の突起部が設けられている全体接合用の被加振ツールとなっており、前記全体接合用の被加振ツールを用いて、前記リード端子を超音波振動によって加振する
    請求項8から10のいずれか1項に記載の超音波接合装置。
  13. 前記リード端子は、純アルミニウム又はアルミニウム系合金で形成されており、
    前記突出当接部は、前記リード端子の一部領域を打出しプレス加工することによって、凹状の打出し平面部を有するように形成することにより、前記リード端子の前記接合面と、前記電極パッドの表面との間に前記突出当接部を介在させ、
    前記被加振ツールとして、全体接合用の突起部が設けられている全体接合用の被加振ツールを備え、
    前記全体接合用の被加振ツールを用いて、前記リード端子を超音波振動によって加振する
    請求項8から10のいずれか1項に記載の超音波接合装置。
JP2012281048A 2012-12-25 2012-12-25 超音波接合方法及び超音波接合装置 Expired - Fee Related JP5506899B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012281048A JP5506899B1 (ja) 2012-12-25 2012-12-25 超音波接合方法及び超音波接合装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012281048A JP5506899B1 (ja) 2012-12-25 2012-12-25 超音波接合方法及び超音波接合装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5506899B1 true JP5506899B1 (ja) 2014-05-28
JP2014127497A JP2014127497A (ja) 2014-07-07

Family

ID=50941891

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012281048A Expired - Fee Related JP5506899B1 (ja) 2012-12-25 2012-12-25 超音波接合方法及び超音波接合装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5506899B1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021027401A (ja) * 2019-07-31 2021-02-22 太陽誘電株式会社 弾性波デバイス、フィルタおよびマルチプレクサ

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002190500A (ja) * 2000-12-21 2002-07-05 Sony Corp 超音波振動接合装置
JP2002217242A (ja) * 2001-01-23 2002-08-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超音波接合方法とその装置
JP2002222826A (ja) * 2001-01-29 2002-08-09 Fuji Electric Co Ltd 半導体装置およびその製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002190500A (ja) * 2000-12-21 2002-07-05 Sony Corp 超音波振動接合装置
JP2002217242A (ja) * 2001-01-23 2002-08-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超音波接合方法とその装置
JP2002222826A (ja) * 2001-01-29 2002-08-09 Fuji Electric Co Ltd 半導体装置およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014127497A (ja) 2014-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6433590B2 (ja) 電力用半導体装置の製造方法および電力用半導体装置
KR101377108B1 (ko) 파워 모듈 및 그 제조 방법
JP5334843B2 (ja) 電子部品装着装置および電子部品装着方法
JP4940743B2 (ja) 半導体装置
JP2016111083A (ja) パワーモジュール及びその製造方法
US10497586B2 (en) Semiconductor device and a method of manufacturing the same
JP5506899B1 (ja) 超音波接合方法及び超音波接合装置
JP2017135183A (ja) 半導体装置
JP2011096695A (ja) 半導体装置
JP2016203251A (ja) 金属接合方法及び金属接合構造体
JP6870249B2 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP5017990B2 (ja) 半導体装置およびその配線接合方法
JP2011204968A (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP2015144169A (ja) 半導体モジュール
JP5663764B2 (ja) 接合装置
JP4210269B2 (ja) 超音波フリップチップ実装装置
JP2011249636A (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP2013229358A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2012209444A (ja) 半導体装置の製造方法および半導体装置
JP2006140403A (ja) 半導体装置の製造方法および製造装置
WO2011132670A1 (ja) パワー半導体装置におけるワイヤボンディング方法
WO2024111058A1 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP7488656B2 (ja) ワイヤボンディング装置及びワイヤボンディング方法
CN108713351B (zh) 电子电路基板及超声波接合方法
JP6000227B2 (ja) 半導体装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140311

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140318

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5506899

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees