JP5506261B2 - 現像剤補給容器 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ、もしくはこれらに複数機能を加えた複合機等の画像形成装置に用いられる現像剤補給容器に関し、更に詳しくは、ポリエチレンテレフタレート(以下PETともいう。)樹脂とポリエチレンナフタレート(以下PENともいう。)樹脂の混合物を延伸ブロー成形法によって製造された現像剤補給容器に関するものである。
電子写真画像形成方式によって、記録媒体に画像を形成する複写機やプリンター等の画像形成装置は、記録媒体に画像を形成するための現像剤の補給を現像剤補給容器によって行っている。
現像剤補給容器には、内部に収容された現像剤を画像形成装置本体内にある現像剤収容部に一括して補給する一括補給タイプと、画像形成装置本体に長期間装着され必要量に応じて現像剤を補給していく据え置きタイプとが有るが、ユーザビリティや、補給時の現像剤の飛散による汚れ防止などの観点から、現在は後者のタイプが一般的である。後者のタイプの現像剤補給容器は画像形成装置本体に装着され補給口を開封し、現像剤を画像形成装置本体へ補給し、内部に収容された現像剤を全て補給し終わった後再度補給口を封止する、という3つの機能が要求される。
上記のような3つの機能を持つ現像剤補給容器の一例を図1に示す。現像剤補給容器は始め、図1(a)の様に補給口封止部材2によって補給口4を封止された状態で画像形成装置本体に装着される。次に、補給口封止部材2と容器上端面3aの両方が画像形成装置本体と係合し、長手方向に相対移動することで図1(b)に示すように補給口封止部材2が容器本体1より外れ、補給口4が開封される。現像剤の補給は、現像剤補給容器の長手方向を回転軸として現像剤補給容器自身が回転することにより、内部の現像剤が搬送部材5で掻き上げられ、更に傾斜部6により補給口4へと導かれ、補給口4より画像形成装置本体へと補給される(図1(c)の断面図参照)。そして、収容された現像剤を全て画像形成装置本体へ補給し終わった後、補給口封止部材2と容器下端面3bの両方が画像形成装置本体と係合し、長手方向に補給開封時とは逆向きに相対移動することで図1(a)に示す様に補給口封止部材2が容器本体1に装着され、補給口4が封止される。
このように、補給口4を開閉するために補給口封止部材2と容器本体1とが相対移動する場合には、現像剤補給容器の寸法精度が品質に大きく影響を及ぼす。なぜなら、現像剤補給容器の寸法が安定しないと、補給口封止部材2と容器本体1との相対移動距離が安定せず、補給口の開閉不良や補給不良と言った問題を引き起こす可能性があるからである。特に、容器本体1の長手方向の寸法が安定せず全長が本来より短い場合、補給口4を封止するための相対移動距離も短くなり、補給口4を封止することが出来なくなってしまう。
一方、近年現像剤補給容器の製造に関して、従来の射出成形に加え材料削減やより安価な材料を用いる等の理由から、ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下PET)を主体とした延伸ブロー成形法が用いられるようになってきた。
延伸ブロー成形について、図2〜3を用いて説明する。延伸ブロー成形は、まずプリフォームと呼ばれる試験管状の成形物を射出成形法によって成形する(図2参照)。図2中、7はプリフォーム、7aはプリフォーム口部、7bはプリフォーム底部である。次に、延伸温度まで暖めたプリフォーム7を図3(a)に示す様に金型8に固定し、延伸棒9で
プリフォーム底部7bを押し下げる(図3(b))とほぼ同時にプリフォーム口部7aより低温の気体を流入させ延伸及び急冷することで、図3(c)に示す延伸ブロー成形物10を得る。ここで、延伸温度とは一般に樹脂材料のガラス転移温度(以下Tg)よりも10〜数10℃高い温度領域を指し、PETの場合には100〜130℃が好ましい。また、延伸ブロー成形法には、プリフォームを延伸温度領域に安定させるために独立した加熱工程を有するコールドパリソン方式と、プリフォームを射出成形した際の余熱を利用し、簡易な温調工程を経てすぐ延伸ブロー成形を行うホットパリソン方式とがある。
延伸ブロー成形は、上述したように樹脂を縦横に延伸させることによって分子配向を起こし、薄肉で強度の高い成形物を作ることが出来ることを特徴としている。しかし、延伸ブロー成形は前述するような利点を持つ成形方式ではあるが、樹脂を延伸するという成形方式の特性上、成形後の寸法が安定し難いという課題を持っている。これは、延伸された樹脂は一般に復元力を持ち収縮しようとすることと、成形後に高温の環境下に晒される等して、非結晶状態の樹脂が結晶化し密度上昇を引き起こすことが主な原因である。また、その収縮量は成形物の置かれる温度環境によってまちまちで、一般的に高温に長時間晒されるほどたくさん収縮する。
一方、画像形成装置本体内部にはモーターや、現像剤を紙に定着させるための定着装置等の熱源が存在するため、現像剤補給容器は最高で約50℃の高温に長時間晒される可能性が有る。
上記のような課題に対し、PET樹脂の延伸ブロー成形が広く用いられている飲料業界等では、延伸ブロー成形に加え、高温に熱した金型内で数秒間成形物を暖めることによって樹脂を結晶化させ形状安定させるという対策がとられている。これによって、例えばボトルに95℃の液体を充填する、或は室温で充填・密封し内容液が75℃になるようにして10分間シャワー殺菌しても、ボトルの外形が変形することなく維持できる(特許文献
1参照)。
特開平1―157828号公報
しかしながら上記の方法は、成形中の樹脂の収縮を考慮し、最終形状よりも大きな熱処理用金型と、最終形状を転写するための製品金型との2つの金型を用意する必要があり、更に2段階の延伸ブロー工程により1回の成形に掛る時間が倍増してしまうという生産性に関する新たな弊害を持っている。また、この方法は延伸ブロー工程が1つ増えることにより、プリフォームの射出成形時間よりも延伸ブロー成形時間の方が長くなってしまい、プリフォームの余熱を利用することが困難になるため、ホットパリソン方式に適用することは非常に困難である。
また、電子写真分野においては現像剤補給容器に対し、次のような機械的機能が要求される場合がある。筒状の胴部、胴部の一端を構成する底面、及び胴部の他端を構成する端面からなる現像剤収容部が、端面、或いは胴部における端面付近に補給口を有し、補給口を封止する補給口封止部材、及び現像剤収容部の両方が画像形成装置本体とそれぞれ係合し、その際、少なくとも一度は現像剤収容部の底面、或いは胴部における底面付近が画像形成装置本体と係合し、補給口と、現像剤収容部の底面、或いは胴部における底面付近との相対距離を変化させる方向に、補給口封止部材と現像剤収容部とが相対移動することによって補給口の開閉を行うという機械的機能である。ここで、本発明において、補給口が
位置し得る「胴部における端面付近」とは、胴部のうち端部側から1/3の位置を示すこととする。また、胴部における底部付近とは、胴部のうち底部側から1/3の位置を示すこととする。そのため、高い寸法精度が要求されており、飲料業界で規定されている形状保証では現像剤補給容器で要求されている寸法安定性を満足しない。つまり、上述した延伸ブロー成形に加え、高温に熱した金型内で数秒間成形物を暖めることによって樹脂を結晶化させ形状安定させるという対策では現像剤補給容器には不十分だと考えられる。
更に、画像形成装置本体による昇温は、50℃を超えることは無く内部に収容された現像剤も50℃以上の温度では、材料の表面が融解してしまい画像不良を引き起こす可能性があるため、現像剤補給容器が形状を保たなければならない温度領域は50℃以下であって、飲料業界の保形要求温度と比べ大分低温である。以上より、飲料業界で講じられている熱処理の対策が、現像剤補給容器の寸法収縮に対する対策として最適であるとは言い難い。そこで本発明の目的は、現像剤補給容器に求められる耐熱性を満足する現像剤補給容器を提供することである。
本発明は、画像形成装置本体内に着脱自在に装着され、内部に収容された現像剤を画像形成装置本体に補給する現像剤補給容器であって、現像剤補給容器は、内部に収容された現像剤を画像形成装置本体に補給するための補給口を持つ現像剤収容部と、補給口を封止するための補給口封止部材とを有し、補給口封止部材と、現像剤収容部との両方が画像形成装置本体とそれぞれ係合し、補給口封止部材と現像剤収容部とが相対移動することによって該補給口の開閉を行う現像剤補給容器であって、現像剤収容部は少なくともその一部が、射出成型により成形されたプリフォームを延伸ブロー成形することで製造されたものであり、現像剤補給容器は、少なくともポリエチレンテレフタレート樹脂とポリエチレンナフタレート樹脂との混合物からなり、混合物中におけるポリエチレンナフタレート樹脂の含有量が7.5〜25質量%であることを特徴とする現像剤補給容器である。
上記構成を有する現像剤補給容器は、画像形成装置本体による昇温に対して、画像形成装置に装着する前後における寸法収縮率を±0.5%以下に抑えることができる。また、
ポリエチレンナフタレート樹脂の含有量を最小限に抑えることができ、ガラス転移温度の過剰な上昇を防ぐことで安定した成形性を維持することができる。更に、より高価なポリエチレンナフタレート樹脂の使用を最小限に抑えることでより安価な現像剤補給容器を提供することができる。
従来の現像剤補給容器の一例を示す図である。 プリフォームを射出成形する工程の説明図である。 延伸ブロー成形する工程の説明図である。 本発明における現像剤補給容器の一例の概略図である。 本発明における現像剤補給容器の一例の概略図である。 本発明における現像剤補給容器の画像形成装置本体との着脱及び補給口開閉機構の一例を示す概略図である。 PET樹脂90質量%とPEN樹脂10質量%との混合物からなる成形物の50℃環境放置における収縮率の変化である。 100%PET樹脂からなる成形物の50℃及び40℃環境放置における収縮率の変化である。 100%PET樹脂からなる成形物の胴部の、成形直後と50℃環境下20日放置後におけるX線スペクトルである。 100%PET樹脂からなる成形物の胴部の、成形直後と40℃環境下20日放置後におけるX線スペクトルである。 100%PET樹脂からなる成形物の開口付近の、成形直後と50℃環境下20日放置後におけるX線スペクトルである。 PET樹脂90質量%とPEN樹脂10質量%との混合物からなる成形物の胴部の、成形直後と50℃環境下20日放置後におけるX線スペクトルである。 PEN樹脂の割合に対する混合物のTgの変化である。 PEN樹脂の割合に対する混合物の50℃環境下放置における収縮率の変化である。 PEN樹脂の割合に対する混合物の成形直後の結晶化度の変化である。 PET樹脂89.93質量%とPEN樹脂10質量%とカーボンブラック0.07質量%の混合物からなる成形物の50℃環境放置における収縮率の変化である。
本発明は、画像形成装置本体内に着脱自在に装着され、内部に収容された現像剤を画像形成装置本体に補給する現像剤補給容器であって、内部に収容された現像剤を画像形成装置本体に補給するための補給口を持つ現像剤収容部と、補給口を封止するための補給口封止部材とを有し、補給口封止部材と、現像剤収容部との両方が画像形成装置本体とそれぞれ係合し、補給口封止部材と現像剤収容部とが相対移動することによって補給口の開閉を行う現像剤補給容器であって、現像剤収容部は少なくともその一部が射出成型により成形されたプリフォームを延伸ブロー成形したものであり、現像剤補給容器は、ポリエチレンテレフタレート樹脂とポリエチレンナフタレート樹脂との混合物からなり、混合物中におけるポリエチレンナフタレート樹脂の含有量が7.5〜25質量%であることを特徴とする。このような構成により、画像形成装置本体の昇温により最大50℃の温度に長時間晒された場合であっても、各部分の寸法収縮率を0.5%以下に抑えることができ、これに
よって現像剤の補給や補給口の開閉といった機能を正常に果す現像剤補給容器を提供することが出来る。
ここで、寸法収縮率は以下の手順で測定した。延伸ブロー成形した現像剤収容部、或いはその一部を、成形直後から室温環境(20℃〜25℃)に24時間放置し全長寸法L0
を測定する。その後、高温(40℃又は50℃)環境下に所定の時間放置した後、更に室温環境(20℃〜25℃)に24時間放置し再度全長寸法L1を測定する。寸法収縮率は
、全長寸法L0及びL1を用いて下式の様に定義した。
Figure 0005506261
本発明の現像剤補給容器は、ポリエチレンテレフタレート樹脂とポリエチレンナフタレート樹脂との混合物からなり、ポリエチレンナフタレート樹脂の含有量が7.5〜25質量%である。PEN樹脂はPET樹脂に比べて剛直性が高く、機械的な特性や耐熱性に優れる樹脂である。上記混合物中のPEN樹脂の含有量が7.5質量%未満の場合には、図12に示すように、収縮率0.5%以上となり、トナーボトルとして要求される性能が不十分となる。一方、25質量%を超える場合には、収縮率は良好な値を示すものの、ガラ転移温度の過剰な上昇が生じ、安定した成形性を維持することができない。
更に、上記混合物中PEN樹脂の含有量を上記範囲とすることで、ポリエチレンナフタレート樹脂の含有量を最小限に抑えることができ、より高価なポリエチレンナフタレート樹脂の使用を最小限に抑えることでより安価な現像剤補給容器を提供できる。なお、上記混合物中PEN樹脂の含有量は10〜20質量%であることが好ましい。これは、PEN樹脂が10質量%以上であれば確実に成形物の収縮を抑制することができ、20質量%以
下であれば偏肉や把手部分形状の転写し難さは見られるものの、混合物のTgの上昇は10℃以下であり、プリフォームを射出成形する際の樹脂の溶融温度を同じだけ上昇させても、それによるプリフォームの温度ムラは少なく確実に延伸ブロー成形可能だからである。また、本発明に用いるPET樹脂やPEN樹脂は市販のものを用いることができる。
上記の混合物は、PET樹脂とPEN樹脂とが均一に混合されているペレット、PET樹脂に在る一定の割合でPEN樹脂を混合させたペレットを更にPET樹脂単体からなるペレットに均一に分散させたもの、PET樹脂とPEN樹脂からなるマスターバッチ、或いは、上記マスターバッチを更にPET樹脂単体からなるペレットに均一に分散させたものいずれであっても良い。
本発明に用いることができるフィラーとしては、例えば、無機系のフィラーとしては、雲母、ガラス繊維、ガラス球、クリオライト、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、クレー類、タルク、シリカ、ウォラストナイト、ゼオライト、けい藻土、けい砂、軽石粉、スレート粉、アルミナ、アルミナホワイト、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、リトポン、硫酸カルシウム、二硫化モリブデンなどが挙げられる。また、フィラーで導電性を付与したい場合は、カーボンブラック、黒鉛、アルミニウムドープ酸化亜鉛、酸化スズ被覆酸化チタン、酸化スズ、酸化スズ被覆硫酸バリウム、チタン酸カリウム、アルミニウム金属粉末、ニッケル金属粉末などを用いることができる。この中で特にカーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックの場合、酸化物系の導電剤よりは少量で導電性の効果を発揮することができる。カーボンブラックを用いる場合、上記混合物に対して0.07〜0.15質量%含有することが好ましい。これによって、成形性を損なうことなく充分な遮光効果を得ることができるためである。
本発明の現像剤補給容器は、内部に収容された現像剤を画像形成装置本体に補給するための補給口を持つ現像剤収容部と、補給口を封止するための補給口封止部材とを有し、補給口封止部材と、現像剤収容部との両方が画像形成装置本体とそれぞれ係合し、補給口封止部材と現像剤収容部とが相対移動することによって補給口の開閉を行う現像剤補給容器である。本発明の現像剤補給容器は、成形性が極めて安定しているため、このような構成を有する現像剤補給容器であっても、問題なく使用することができる。
上記現像剤収容部は筒状の胴部、胴部の一端を構成する底面、及び胴部の他端を構成する端面からなり、端面、或いは胴部における端面付近に補給口を有し、かつ、補給口封止部材と、現像剤収容部との両方が画像形成装置本体とそれぞれ係合する際、少なくとも一度は現像剤収容部の底面、或いは胴部における底面付近が画像形成装置本体と係合し、補給口と、画像形成装置本体と係合している現像剤収容部の底面、或いは胴部における底面付近との相対距離を変化させる方向に、補給口封止部材と現像剤収容部とが相対移動することによって補給口の開閉を行うことを特徴とする現像剤補給容器であることが好ましい。このような構成を有することによって、補給口封止部材と現像剤補給容器の相対移動方向と垂直な方向に対するブレを抑制することができ、より正確に補給口の開閉を行うことが出来る。
本発明の現像剤補給容器は、現像剤収容部が、少なくともその一部が射出成形により成形されたプリフォームを延伸ブロー成形することで製造されたものである。更に、現像剤収容部がプリフォームを射出成形した際の余熱を利用して延伸ブロー成形したことを特徴とする現像剤補給容器であることが好ましい。このような構成を有することによって、成形物の形状を安定させ難いホットパリソン方式であっても、形状を安定した現像剤補給容器を製造することができ、より省スペース且つ安価な成型機を用いることが出来る。
本発明の現像剤補給容器は、現像剤収容部の底面に画像形成装置本体に装脱着する際ユーザーが掴むための把手を設けたことを特徴とする現像剤補給容器であることが好ましい。これによって、ユーザーの操作性を向上させることができ、また、把手の様な細かな形状を有していても寸法の安定した現像剤補給容器を提供することが出来る。
本発明の現像剤補給容器は、現像剤収容部が延伸ブロー成形により製造される際の延伸倍率が、補給口封止部材と現像剤収容部とが相対移動する方向に2〜3倍であり、かつ、延伸ブロー成形した部分の肉厚が0.3〜0.9mmであり、かつ、上記混合物は、更にカーボンブラックを0.07〜0.15質量%含有することを特徴とする現像剤補給容器であることが好ましい。現像剤補給容器は、内部に収容する現像剤が外部から見えるのが好ましくない場合があり、その際の着色としてはデザイン上黒色が好ましい。また、上記の構成によって、成形性を損なうことなく充分な遮光効果を得ることが出来る。
以下、実際に例を示し、本発明の説明を行う。
図4に本発明における現像剤補給容器の一例を示す。現像剤補給容器20は、延伸ブロー成形された成形物21の開口側に、射出成形された現像剤搬送部材12及びフランジ15が装着され、更にフランジ15の先端に射出成形された補給口封止部材14が補給口19に着脱可能に装着されている。延伸ブロー成形された成形物21は、ペレット状に加工されたPET樹脂に、同じくペレット状に加工されたPEN樹脂を均一に分散させた混合物を用いてプリフォームを射出成形し、更に延伸ブロー成形した。
また、図5に示す延伸ブロー成形された成形物21は、長手方向の全長が320mm、外径がΦ64mmで、底面に把手11を有し、延伸ブローする際のプリフォームから成形物21への延伸倍率が長手方向に2.62倍、動径方向に2.15倍であり、肉厚が0.3
mm〜0.9mmである。一般に、PET樹脂を延伸ブロー成形する場合、成形物の強度
をある程度高い状態に維持するためには、延伸倍率を長手方向に2〜3倍、且つそれと垂直な方向に1.5〜2.5倍にすることが好ましい。尚、上記延伸倍率は平均値であり、有底筒状の成形物21では、底面に近い胴部21bで強く延伸され、開口部に近い21cでは殆ど延伸されない。また、本発明に関する実施例は全て、プリフォーム7を射出成形した際の余熱を利用して延伸ブロー成形を行うホットパリソン方式によって成形した。
次に、上記現像剤補給容器20が画像形成装置本体内に装着された際の、補給口19の開閉動作、及び内部に収容された現像剤の補給に関する構成について図4〜6の一例を用いて説明する。まず、図6(a)に画像形成装置本体内に現像剤補給容器20が装着された状態を示す。現像剤補給容器20は、画像形成装置本体内にありあらかじめ相対位置の決められた補給口封止部固定部材16及び容器位置決め部材18に対して、補給口封止部材14と補給口封止部固定部材16、把手11と容器位置決め部材18とがそれぞれ係合している。次に、図6(b)の様に、補給口封止部固定部材16の位置はそのままで、容器位置決め部材18が把手11を補給口封止部材14から離れる方向に移動させることによって補給口19が開封する。尚、容器位置決め部材18は補給口封止部固定部材16とスライド部17で現像剤補給容器20の長手方向にスライド可能なように取り付けられている。現像剤の補給は、画像形成装置本体より補給口封止部材14を介して回転駆動を受け、現像剤補給容器20自身が長手方向を軸に回転することによって行われる。このとき現像剤は、図4に示す螺旋21aにより補給口19側へと搬送され、更に現像剤搬送部材12にある傾斜部13によって補給口19へと導かれ、補給口19より画像形成装置本体へと補給される。内部に収容した現像剤を全て補給し終わった後、容器位置決め部材18が現像剤補給容器20の肩部22を開封時とは逆の方向へ移動させることによって補給口19が補給口封止部材14により封止される。
また、上述したような画像形成装置本体と補給口封止部材14、及び成形物21とがそれぞれ係合し、互いの係合部の相対距離を変化させる様な方向に相対移動する構成においては、画像形成装置本体と成形物21とが係合する場所は、補給口封止部材14と、成形物21の相対移動方向に補給口封止部材14からなるべく遠い位置であることが好ましい。なぜなら、上記2つの係合位置を離すことによって、相対移動方向と垂直な方向に対する現像剤補給容器のブレを抑制することができ、これによって補給口の開閉不良を防止することが出来る。
次に、以上のような構成における現像剤補給容器20の寸法安定性の重要性について説明する。もし、成形物21が成形後に寸法収縮を起こした場合、あらかじめ相対位置の決められた補給口封止部固定部材16及び容器位置決め部材18に対して、それぞれ係合すべき所定の位置に補給口封止部材14と把手11とが同時に来ることができない。そのため補給口封止部材14と補給口封止部固定部材16、或は把手11と容器位置決め部材18とが正常に係合せず干渉してしまい、現像剤補給容器20が画像形成装置に装着出来ない恐れがある。また、係合出来たとしても、補給口19を封止する為に充分な程度に、現像剤補給容器20が移動することができず、補給口19が補給口封止部材14によって充分に封止されない可能性があり、現像剤補給容器20を画像形成装置本体より取り出す際に、補給口封止部材14が外れ内部に残っていた現像剤が漏れてしまう恐れがある。一方、寸法収縮を見込んで現像剤補給容器20の移動量をあらかじめ大きくしておくと、もし収縮しない場合に補給口封止部材14と封止部固定部材16とが干渉することになり、補給口19の開閉時の操作負荷を増大させてしまう可能性がある。
よって、現像剤補給容器20において正常に補給口19の開閉、及び現像剤の補給を行うためには、成形物21の高い寸法安定性が必要となる。実際には、成形物21の許容される寸法収縮量は、画像形成装置本体側の部材16や18の公差の合計で決まり、一般的な機械的精度、及び一般的なサイズの現像剤補給容器を前提とすると、寸法収縮率は約0.5%(1.6mm)以下であることが求められている。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらの記載は本発明をなんら限定するものではない。
<実施例1>
PET樹脂ペレット(帝人化成社製)90質量%と、PEN樹脂ペレット(帝人化成社製)10質量%とを混合し、混合物を得た。得られた混合物を280℃以上で前記混合物が完全に溶解するまで混錬した。次に溶解した樹脂を、図2に示す金型に流し込み、射出成型法によりプリフォームを成形した。成形されたプリフォームは、80〜120℃に温度調整を行った後、低温の高圧エアーで急冷させながら延伸ブロー成形を行い、成形物21−1を得た。成形物21−1を50℃の環境下に放置した場合の全長寸法の変化を図7に示す。これを見ると、20日以降放置を続けても収縮率は0.3%以下であり、成形物
21−1を用いて現像剤補給容器20を作成した場合、補給口19の開閉動作を正常に行うことができる。
<比較例1>
原料として、100%PET樹脂ペレットのみを用いた以外は実施例1と同様の方法により成形し、成形物21−2を得た。成形物21−2を40℃、及び50℃の環境下に放置した場合の全長寸法の収縮率を図8に示す。これを見ると、50℃の環境下に20日間放置すると約0.75%の収縮が発生し、現像剤補給容器20における補給口19の開閉
動作を正常に行うことができなかった。一方、40℃の環境下放置における収縮率は約0.15%以下であった。成形物21−2を用いて現像剤補給容器20を作成し、現像機を
長期期間にわたり可動させた場合、封止部材と封止部固定部材との干渉、又は補給口の封止不良を引き起こした。
ここで、上述した実施例1と比較例1より、PET樹脂中に含まれるPEN樹脂がどのようにして成形物の寸法収縮を抑制するかについて、そのメカニズムを説明する。まず図9に、比較例1に示した成形物21−2の胴部21b(図5)について、成形直後と、50℃(a)及び40℃(b)にそれぞれ20日間放置した後のX線回折実験の結果を示す。測定は、成形物21-2を2cm×2cmの大きさにカットし、その表面にX線を照射
し、入射光と試料表面とのなす角を90°−θとして行った。装置は株式会社リガク製、X線回折装置RINT−TTRIIを使用した。図9の矢印A、B、及びCに見られるピークは、延伸ブロー成形によりPETの分子が配向することで結晶が生成されたことを表している。図9(a)を見ると、50℃の環境下では放置の前後で各ピークA、B、及びCの信号強度が増加しているのが分かる。これは、50℃の環境下に放置されることで、PET樹脂の結晶化が起こったことを意味している。一方、40℃に20日間放置した結果である図9(b)を見ると、放置の前後で各ピークA、B、及びCの信号強度は変化していない。これは、40℃の環境下では結晶は生成されないことを意味している。つまり、図8の成形物21−2における収縮率と図9(a)、(b)のX線回折の結果から、100%PET樹脂からなる成形物21−2は50℃の環境放置ではPET樹脂が結晶化を起こし寸法が大きく収縮するが、40℃の環境放置では結晶化は起こらず寸法も殆ど変化しないということが分かった。
次に、100%PET樹脂からなる成形物21-2において延伸倍率の低い開口付近2
1c(図5)について、成形直後と50℃環境下20日間放置後のX線スペクトルの比較を行う。図9(c)を見ると、図9(a)及び(b)の様なピークが立っていない。これは、ブロー成形時にあまり延伸されていないために、分子配向が弱く結晶が生成されていないことを表している。また、50℃の環境下に20日間放置した後もスペクトルに変化は見られず、図9(a)で観測された様な50℃環境下放置における結晶化は起きなかった。よって、100%PET樹脂からなる成形物21−2が50℃環境下放置において収縮するためには、延伸ブロー成形時に分子配向によって結晶が生成されることが条件であることが分かった。これは、延伸ブロー成形時に生成された結晶が、その後の50℃環境放置において結晶核剤として作用し、更なる結晶化を引き起こしたためと考えられ、逆に延伸ブロー成形時に結晶が生成されなければ、その後の50℃環境放置においても収縮しないと考えられる。
表1、に100%PET樹脂からなる成形物21−2胴部の結晶化度とその環境放置における変化を示す。尚、結晶化度はPET樹脂中の結晶の割合を百分率表示したもので、島津製作所製密度測定器AccuPyc1330により密度ρを測定し、以下の計算式を用いて算出した。
Figure 0005506261

ここで、ρa PETは完全な非結晶状態のPET樹脂の密度であり、ρc PETは完全な結晶状態のPET樹脂の密度である。これを見ると、確かに寸法が収縮している環境放置におい
てのみ密度上昇が観測されている。結晶化度に換算すれば、胴部の約5%が結晶化していることが分かる。
Figure 0005506261
次に、PET樹脂ペレット90質量%と、PEN樹脂ペレット10質量%との混合物からなる成形物21-1胴部の成形直後と、50℃に20日間放置した後のX線回折実験の
結果を図10に示す。これを見ると、延伸倍率の高い部分にも関らず図9(a)、(b)で見られた様なピークA、B及びCは現れず、延伸による結晶は生成されていないことが分かる。
一般に、PET樹脂とPEN樹脂をPEN樹脂の融解温度(269℃)以上で混合すると、PET分子とPEN分子とが共重合化することが知られている。また、生成された共重合体はPET分子ともPEN分子とも構造が異なるため結晶化阻害作用を持つことも知られている。本発明における実施例も、全てプリフォームを射出成形する際にペレット状のPET樹脂及びPEN樹脂を射出成型機のバレル内でPEN樹脂の融解温度(269℃)以上で混練しているので、PET分子とPEN分子とが共重合化していると思われる。よって、図10において、PET樹脂ペレット90質量%とPEN樹脂ペレット10質量%との混合物からなる成形物21−1のX線スペクトルに延伸ブロー成形による結晶化ピークが現れなかったのは、PET分子とPEN分子の共重合体が結晶化阻害剤として作用したためと考えられる。更に、この様に延伸ブロー成形によって結晶が生成されなかったことが、50℃の環境放置に対し、大きな収縮抑制効果を発揮したと考えられる(図7参照)。
<比較例2>
原料として、PET樹脂ペレット95質量%と、PEN樹脂ペレット5質量%との混合物を用いた以外は実施例1と同様の方法により、成形物21−3を得た。
<実施例2>
原料として、PET樹脂ペレット85質量%と、PEN樹脂ペレット15質量%との混合物を用いた以外は実施例1と同様の方法により、成形物21−4を得た。
<実施例3>
原料として、PET樹脂ペレット80質量%と、PEN樹脂ペレット20質量%との混合物を用いたこと、プリフォームを射出成形する際の樹脂の溶解温度を290℃とする以外は実施例1と同様の方法により、成形物21−5を得た。なお、図11より混合物のTgはPET樹脂単体の場合よりも約6℃上昇しており、それによってプリフォーム7を射出成形する際の樹脂の溶融温度を同じだけ上昇させなければならなかった。また、それに
よってプリフォームの温度ムラが増大し成形物21−5の偏肉の増大、把手11の形状が転写し難い等の成形性の悪化が見られ始めたが、実際に現像機に設置して使用するのには、問題とならない程度であった。尚、図11のTgは、成形物21−1から21−5及び後述する21−6を、それぞれ約25mg用い粉末状にし、アルミ製の円筒型サンプルパンの中に入れ、同じくアルミ製の蓋で密閉し、株式会社パーキンエルマー製の熱流束型示差走査熱量測定装置(Jade DSC)を用いて10℃/minで昇温させて測定を行った。
<比較例3>
原料として、PET樹脂ペレット50質量%と、PEN樹脂ペレット50質量%との混合物を用いたこと、プリフォームを射出成形する際の樹脂の溶解温度を290℃とする以外は実施例1と同様の方法により、成形物21−6を得た。なお、図11より混合物のTgはPET樹脂単体の場合よりも約18℃上昇しており、それによってプリフォーム7を射出成形する際の樹脂の溶融温度を同じだけ上昇させなければならなかった。また、プリフォームの余熱が高すぎるために樹脂が軟化し、延伸ブロー成形出来ない場合があった。
成形物21−1〜21−6を50℃の環境下に21日間放置した場合の全長寸法の変化を図12に示す。図12より、PEN樹脂を5質量%以上添加することで急激に収縮抑制効果を発揮することが分かり、所望の収縮率を達成するためには、PEN樹脂を7.5質量%以上含有させることが必要である。
成形物21−1〜21−4に対し、成形直後における胴部21b(図5)の結晶化度を図13に示す。尚、PET樹脂とPEN樹脂の混合物の結晶化度は、以下の計算式を用いて算出した。
Figure 0005506261
ここで、ρa PETは完全な非結晶状態のPET樹脂の密度、ρc PETは完全な結晶状態のPET樹脂の密度、ρa PENは完全な非結晶状態のPEN樹脂の密度、ρc PENは完全な結晶状態のPEN樹脂の密度である。また、αはPET樹脂の含有率、βはPEN樹脂の含有率である。図13を見ると、PEN樹脂を5質量%以上添加することで延伸による結晶化を急激に抑制出来ることが分かる。そして、PEN樹脂を10質量%以上添加することで急激な収縮抑制効果が発揮されたことが分かる。
現像剤補給容器20の排出口19の開閉動作を正常に行うことが出来るためには、収縮率0.5%以下であることが望ましく、図12においてそれを満たすのはPEN樹脂を7.5質量%以上の割合で配合すれば良いことが分かる。また、PEN樹脂の量が25質量%以上になると混合物のTgは約10℃上昇し、それに伴いプリフォームの温度も上昇す
るために樹脂が軟化し成形性の悪化を引き起こす。詳細に説明すると、延伸ブロー成形の場合、成形性を左右する主な要因は樹脂のガラス転移温度(Tg)で、PEN樹脂50質量%含有の場合は、図11よりTgは含有前と比べ約18℃上昇する。これに対し、偏肉などの成形性の異常が初めて観測されるのは、PENを20質量%含有させたときで、その時のTgは約83℃(6℃上昇)である。一般に、ガラス転移の特性上、Tgの値は±1℃程度の幅を持っている。よって、この83℃を下限として上記Tgの幅(±1℃)を考慮すると実質Tgが85℃までは成形することができる。図11より、Tgが85℃の場合のPENの含有量を見ると25質量%であり、成形性から来るPEN含有量の上限となる。
よって、本発明に用いられるPEN樹脂の含有量としては、7.5質量%以上25質量%以下であることが必要である。また、更に成形性の良いPEN樹脂の含有量としては、10質量%以上20質量%以下が好ましい。なぜなら、PEN樹脂が10質量%以上であれば図12より確実に成形物の収縮を抑制することができ、20質量%以下であれば偏肉や把手部分形状の転写し難さは見られるものの、図11より混合物のTgの上昇は10℃以下であり、プリフォーム7を射出成形する際の樹脂の溶融温度を同じだけ上昇させても、それによるプリフォームの温度ムラは少なく確実に延伸ブロー成形可能だからである。
<実施例4>
原料として、PET樹脂ペレット88.6質量%、PEN樹脂ペレット10質量%、及びPET樹脂にカーボンブラックを5質量%混合したマスターバッチ1.4質量%との混合物を用いた以外は実施例1と同様の方法により、成形物21−7を得た。これによってカーボンブラックの含有量は0.07質量%となる。カーボンブラックを混合することによって、成形物21−7は黒色となり、内部に収容する現像剤が外部から見えるのが好ましくない場合に、成形性を損なうことなく充分な遮光効果を得ることができた。
成形物21−7を50℃の環境下に放置した場合の全長寸法の変化を図14に示す。これより、PET樹脂ペレット88.6質量%と、PEN樹脂ペレット10質量%と、PET樹脂にカーボンブラックを5質量%混合したマスターバッチ1.4質量%とからなる成形物21−7は、20日以降放置を続けても収縮率を0.5%以下に抑えることができた。また、PET樹脂90質量%とPEN樹脂10質量%とからなる成形物21−1と比較すると、成形物21−7の方が僅かに収縮率が高いのは、カーボンブラックが結晶核剤の働きをし、PET樹脂の結晶化を促進させたためと考えられる。
上述のとおり、本発明に用いられるカーボンブラックの比率としては、0.07質量%以上0.15質量%以下が好ましい。なぜなら、0.07質量%より少ない場合、遮光性が悪く内部の現像剤が視認可能であり、また0.15質量%を超えると、カーボンブラックが結晶核剤となってプリフォーム7の結晶化を促進させてしまい、結果樹脂が伸び難くなり延伸ブロー成形時に破裂する場合があるからである。
<比較例4>
原料として、PET樹脂ペレット97質量%と、PET樹脂にカーボンブラックを5質量%混合したマスターバッチ3質量%との混合物を用いた以外は実施例1と同様の方法により、成形物21−9を得た。これによってカーボンブラックの含有量は0.15質量%となる。成形物21−9は、実施例5と同条件の下で充分な遮光性を有している。しかし、カーボンブラックの含有量が多いために、品質に問題無い範囲ではあるが把手11の形状が転写し難い等の成形性の悪化が見られた。
<比較例5>
原料として、PET樹脂ペレット99.2質量%と、PET樹脂ペレットにカーボンブラックを5質量%混合したマスターバッチ0.8質量%との混合物を用いた以外は実施例
1と同様の方法により、成形物21−8を得た。これによってカーボンブラックの含有量は0.04質量%となる。成形物21−8は、一般的な室内蛍光灯の光によって内部が容易に透けて見えてしまい遮光効果が不十分であった。
1 容器本体
2 補給口封止部材
3a 容器上端面
3b 容器下端面
4 補給口
5 搬送部材
6 傾斜部
7 プリフォーム
7a プリフォーム口部
7b プリフォーム底部
8 金型
9 延伸棒
10 延伸ブロー成形物
11 把手
12 現像剤搬送部材
13 傾斜部
14 補給口封止部材
15 フランジ
16 補給口封止部固定部材
17 スライド部
18 容器位置決め部材
19 補給口
20 現像剤補給容器
21 成形物
21a 螺旋
21b 胴部
21c 開口付近
22 肩部

Claims (5)

  1. 画像形成装置本体内に着脱自在に装着され、内部に収容された現像剤を画像形成装置本体に補給する現像剤補給容器であって、
    前記現像剤補給容器は、内部に収容された現像剤を画像形成装置本体に補給するための補給口を持つ現像剤収容部と、前記補給口を封止するための補給口封止部材とを有し、前記補給口封止部材と、前記現像剤収容部との両方が前記画像形成装置本体とそれぞれ係合し、
    前記補給口封止部材と前記現像剤収容部とが相対移動することによって前記補給口の開閉を行う現像剤補給容器であって、
    前記現像剤収容部は、少なくともその一部が射出成型により成形されたプリフォームを延伸ブロー成形することで製造されたものであり、
    前記現像剤補給容器は、少なくともポリエチレンテレフタレート樹脂とポリエチレンナフタレート樹脂との混合物からなり、前記混合物中におけるポリエチレンナフタレート樹脂の含有量が7.5〜25質量%であることを特徴とする現像剤補給容器。
  2. 前記現像剤収容部は筒状の胴部、前記胴部の一端を構成する底面、及び前記胴部の他端を構成する端面からなり、前記端面、或いは胴部における端面付近に前記補給口を有し、かつ、前記補給口封止部材と、前記現像剤収容部との両方が前記画像形成装置本体とそれぞれ係合する際、少なくとも一度は前記現像剤収容部の底面、或いは胴部における底面付近が前記画像形成装置本体と係合し、
    前記補給口と、前記画像形成装置本体と係合している現像剤収容部の底面、或いは胴部における底面付近との相対距離を変化させる方向に、前記補給口封止部材と前記現像剤収容部とが相対移動することによって前記補給口の開閉を行うことを特徴とする請求項1に記載の現像剤補給容器。
  3. 前記現像剤収容部は、プリフォームを成形した際の余熱を利用して延伸ブロー成形することで製造されたことを特徴とする請求項1または2に記載の現像剤補給容器。
  4. 前記現像剤収容部は、筒状の胴部、前記胴部の一端を構成する底面、及び前記胴部の他端を構成する端面からなり、前記底面に前記画像形成装置本体に装脱着する際ユーザーが掴むための把手を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の現像剤補給容器。
  5. 前記現像剤補給容器は、前記現像剤収容部が延伸ブロー成形により製造される際の延伸倍率が、前記補給口封止部材と前記現像剤収容部とが相対移動する方向に2〜3倍であり、かつ、前記延伸ブロー成形した部分の肉厚が0.3〜0.9mmであり、
    前記混合物は、更にカーボンブラックを0.07〜0.15質量%含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の現像剤補給容器。
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