JP5505033B2 - 端子金具 - Google Patents

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Description

本発明は、電線を圧着するバレルを備えた端子金具に関する。
シールド電線の端末に接続されるシールド端子として、特許文献1に記載されたものが知られている。このものは、相手の端子と接続される内側端子と、この内側端子を誘電体を介在させた状態で収容した外側端子とを備えており、内側端子がシールド電線の芯線の端末に圧着され、外側端子に設けられた前後のバレルのうち前側のバレルが編組線の端末に、後側のバレルが絶縁外皮の端末にそれぞれかしめ圧着された構造である。
ここでこの種のシールド端子では、シールド電線に引張力が作用した場合の抜けを有効に阻止できるように、シールド電線との間の固着力を大きく取ることが重要な課題の一つであり、当該従来技術のものでは、外側端子における絶縁外皮に対する保持力を高めるようにしている。
絶縁外皮1を保持する部分では、図8に示すように、インシュレーションバレルである後側のバレル3が、底壁4の左右両側縁から一対のバレル片5が立ち上がり形成された形状となっていて、両バレル片5はそれぞれの突出端を重ね合わせつつ絶縁外皮1の外周を左右両側から抱き込むようにしてかしめられる。ここで、同バレル3の底壁4の中央部には突起6が前方を向いて切り起こし形成されていて、上記したかしめ圧着に伴い突起6が絶縁外皮1に食い込いこんで後方への引っ張りに対する引っ掛かりとなり、もって電線の抜け防止すなわち保持力の向上を図っている。
特開2006−79922号公報
一方バレル3自身による保持力を高めるには、高圧縮でかしめを行うことになるが、その場合芯線2の破断に繋がるおそれがある。特に上記のように底壁4の中央部に突起6が形成されていると、図8の矢線aに示すように、上下両側からの圧縮力がより一層高まって芯線2が破断する可能性が高くなるため、さらなる改良が切望されていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、芯線への応力緩和を図った上で電線の抜け止め力を向上させるところにある。
本発明は、底壁の左右両側縁から一対のバレル片が立ち上がり形成されてなるバレルを備え、前記底壁に載置された電線の絶縁被覆に対し、前記両バレル片が同絶縁被覆の外周に左右両側から巻き付きながらそれぞれの突出端を重ね合わせるように上下方向にかしめられることで前記電線を圧着するようにした端子金具において、前記バレルの前記底壁における幅方向の中心線から左右に離間した位置であって、同底壁の左右の側縁付近には、前記電線の軸線方向と直交する方向に沿ったせん断面を前縁に、前記軸線方向に沿ったせん断面を対向する側縁にそれぞれ有する突起が切り起こしにより形成されているところに特徴を有する。
両バレル片はいわゆる径方向にオーバラップしてかしめられ、両バレル片が絶縁被覆に巻き付くようにしてバレルがかしめられると、それに伴って底壁に設けられた一対の突起が、各バレル片の根元付近において絶縁被覆に食い込むようになる。ここで、両突起における電線の軸線方向と直交する方向のせん断面が、後方への引っ張りに対する引っ掛かりとなり、また、かしめ動作に伴って両突起の間隔が狭まってそれぞれの電線の軸線方向に沿ったせん断面の間に絶縁被覆の外周部が挟まれる。これにより、電線の抜け止め力が向上する。また、両突起の形成位置が、芯線を挟んでかしめ力が作用する位置とは正反対となる位置からは側方にずれているから、芯線に作用する圧縮力すなわち応力が緩和され、同芯線が破断することを未然に防止できる。
また、以下のような構成としてもよい。
(1)前記両突起は、前記中心線から左右に同寸法離間した位置において、対称形状をなして形成されている。電線の軸線を挟んだ左右両側においてバランスの取れた抜け止め力を得ることができる。
(2)いずれか一方のバレル片の突出端側の内面には、当該突出端を内方に屈曲しやすくするべく溝が形成されている。両バレル片が圧着機によりいわゆるオーバラップしてかしめられる場合に、一方のバレル片の突出端が先に内方に屈曲して他方のバレル片の内側に潜り込むようになり、もってオーバラップ形式のかしめ圧着がスムーズに行われる。
(3)前記電線が、芯線、絶縁内皮、シールド層及び絶縁外皮を内側から同心に配したシールド電線であって、前記バレルが前記絶縁外皮にかしめられる。シールド電線に有効に適用できる。
本発明によれば、芯線への応力緩和を図った上で電線の抜け止め力を向上させることができる。
本発明の実施形態1に係る外側端子の製造態様を示す平面図 外側端子の後バレルの拡大平面図 図2のIII−III線断面図 シールド電線の端末にシールド端子が接続された状態の断面図 絶縁外皮に後バレルがかしめられた状態の断面図 シールド端子がコネクタハウジングに収容された状態の断面図 実施形態2に係る外側端子の後バレルの拡大平面図 従来例の絶縁外皮にバレルがかしめられた状態の断面図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図6によって説明する。この実施形態では、シールド電線10の端末に接続されるシールド端子20を例示している。
シールド電線10は、図4に示すように、軸心側から順に、芯線11、絶縁内皮12、編組線13(シールド層)、絶縁外皮14を同心に備えた公知構造のものであり、端末では、これらが順次に露出された状態に形成されている。
シールド端子20は雌側であって、同じく図4に示すように、シールド電線10の芯線11に接続される内側端子21の回りに、絶縁材からなる誘電体25を介して、外側端子30が配された構造である。外側端子30には、シールド電線10における編組線13と絶縁外皮14の端末がそれぞれ接続されている。
外側端子30は、図1に示すように、導電性に優れた金属板からなるフープ材をプレス成形して所定の切断、曲げ加工及び叩き出し加工等を施すことによって製造され、全体としては角筒形をなす本体部31の後方に、前後2個のバレル40,50が設けられた構造である。
本体部31は、誘電体25の回りに間隔を開けて嵌着されるようになっており、図4に示すように、底板の前縁側に、コネクタハウジング70のキャビティ71に設けられたランス72に係止する一次係止突部32が、天井板の後縁に、リテーナ73に係止する二次係止突部33がそれぞれ形成されている。
前側のバレル40(以下、前バレル40)は、シールド電線10における露出した編組線13の端末にかしめ圧着されるものである。前バレル40は、円弧形に形成された底壁41の左右両側縁から、相対的に幅広でかつ背の低い左右一対のバレル片42L,42Rが立ち上がり形成された形状であって、両バレル片42L,42Rがそれぞれの突出端を重ね合わせつつ編組線13の外周を左右両側から抱き込むようにして、すなわち径方向にオーバラップしてかしめられる。
この実施形態では、正面視右側のバレル片42R(以下、右バレル片42R)が左側のバレル片42L(以下、左バレル片42L)の内側に重なる設定となっており、そのため両バレル片42L,42Rがかしめられる際に右バレル片42Rの突出端が先に内方に屈曲して左バレル片42Lの内側に潜り込むことができるように、右バレル片42Rの突出端部の裏面には、屈曲を促す溝43が全幅に亘って形成されている。また、編組線13の外周面に接触する領域であるところの、右バレル片42Rの突出端部から底壁41を通って左バレル片42Lのほぼ中央高さ位置に至る領域には、ローレット目44(綾目)が形成されている。
さらに、底壁41の中央部と、右バレル片42Rの中央高さ部とには、それぞれシールド電線10の軸線方向と直交する方向に細長い長孔45が開口されている。
後側のバレル50(以下、後バレル50)は、シールド電線10における絶縁外皮14の端末にかしめ圧着されるものである。後バレル50は、図3にも示すように、同じく円弧形に形成された底壁51の左右両側縁から、前バレル40のバレル片42L,42Rと比べて幅狭でかつ背の高い左右一対のバレル片52L,52Rが立ち上がり形成された形状であって、両バレル片52L,52Rがそれぞれの突出端を重ね合わせつつ絶縁外皮14の外周を左右両側から抱き込むようにして、径方向にオーバラップしてかしめられるようになっている。
後バレル50では、上記した前バレル40とは逆に、正面から見た左側のバレル片52L(以下、左バレル片52L)が右側のバレル片52R(以下、右バレル片52R)の内側に重なる設定となっており、そのため両バレル片52L,52Rがかしめられる際に左バレル片52Lの突出端が先に内方に屈曲して右バレル片52Rの内側に潜り込むことができるように、左バレル片52Lの突出端部の裏面に、屈曲を促す溝53が全幅に亘って形成されている。また、絶縁外皮14の外周面に接触する領域であるところの、左バレル片52Lの突出端部から底壁51を通って右バレル片52Rの突出端部寄りの位置に至る領域には、ローレット目54(綾目)が形成されている。
ただし、底壁51における左右両側縁部の所定領域、例えば底壁51の全幅の略1/3ずつの幅領域には、ローレット目が形成されておらず、突起60の形成領域55となっている。
さて、上記した各形成領域55には、シールド電線10、特に絶縁外皮14の後方への抜けを規制することに機能する突起60が形成されている。各突起60は、図2,3に示すように、底壁51の幅方向の中心から左右同寸法離間した位置において、切り起こしにより内面側に突出するように形成されている。各突起60はより詳細には、シールド電線10の軸線方向と直交する方向に沿ったせん断面61を前縁に、軸線方向に沿ったせん断面62を対向する側縁にそれぞれ有する平面三角形をなす対称形状に形成されている。
シールド電線10の端末にシールド端子20を接続する工程は、以下のようである。シールド電線10の端末処理として、絶縁外皮14を皮剥きして編組線13を露出させるとともに、絶縁内皮12を皮剥きして芯線11を露出させる。この露出された芯線11の端末に対して、内側端子21が圧着されて接続される。
一方、外側端子30の本体部31内には誘電体25が予め収容され、この誘電体25内に、上記した芯線11の端末に接続された内側端子21が抜け止めされて装着される。これに伴い、シールド電線10における編組線13の端末が前バレル40の底壁41に、また絶縁外皮14の端末が後バレル50の底壁51にそれぞれ載置された状態となる。
このようにシールド電線10の端末にシールド端子20が組み付けられたら、外側端子30の前後のバレル40,50を圧着するべく圧着機に掛けられる。圧着機には、アンビルと同アンビルの上方で上下動するクリンパとが設けられており、前バレル40と後バレル50とは、対応するアンビルとクリンパとの間で挟圧されてかしめられる。
前バレル40は、左右のバレル片42L,42Rがオーバラップ形式で編組線13の外周を左右両側から抱き込むようにしてかしめられる。ここで、クリンパの下降動作の初期においてバレル片42L,42Rの突出端に当たった際に、正面視の右バレル片42Rの突出端が溝43の部分から内方に屈曲するため、同右バレル片42Rが左バレル片42Lの内側に潜り込むようにしてオーバラップしつつかしめられる。その結果、前バレル40の内面に形成されたローレット目44が編組線13の外周の全周に亘って押し付けられるとともに、上下2箇所において、長孔45が編組線13の外周に食い込むことによって、編組線13の端末は抜け止め力が強化された状態で圧着固定される。
なお、下面側の長孔45は外部に開口しているから、同長孔45を通して目視することにより編組線13が正規にかしめられているか否かが確認できる。
後バレル50については、左右のバレル片52L,52Rがオーバラップ形式で絶縁外皮14の外周を左右両側から抱き込むようにしてかしめられる。後バレル50では、正面視の左バレル片52Lの突出端が溝53の部分から先に内方に屈曲するため、上記の前バレル40とは逆に、図5に示すように、左バレル片52Lが右バレル片52Rの内側に潜り込むようにしてオーバラップしつつかしめられる。それに伴い、後バレル50の内面に形成されたローレット目54が絶縁外皮14の外周のほぼ全周に亘って押し付けられる。
それに加え、底壁51の左右両側縁寄りの位置に設けられた一対の突起60が、絶縁外皮14の外周部のうち、下面から側面側に回り込んだ2箇所において食い込み、両突起60の前縁のせん断面61が、後方への引っ張りに対する引っ掛かりとなり、また、かしめ動作に伴い両突起60の間隔が狭まってそれぞれの対向した側縁のせん断面62の間に絶縁外皮14の外周部が挟まれる。これにより、絶縁外皮14の端末は、抜け止め力が大幅に強化された状態で圧着固定される。
ここで、後バレル50がかしめられる際には、図5の矢線Aに示すように、シールド電線10の軸線を挟んだ上下両側から圧縮力を受けるのであるが、両突起60の形成位置は、芯線11の真下からは側方にずれているから、突起60が芯線11の真下にある場合と比べると、芯線11に作用する圧縮力すなわち応力が緩和され、同芯線11が破断することが回避される。
上記のようにシールド電線10の端末にシールド端子20が接続されたら、同シールド端子20は、図4に示す姿勢から上下反転された姿勢を取って、図6に示すように、コネクタハウジング70のキャビティ71内に後方から挿入され、正規位置まで押し込まれたところで、キャビティ71内に設けられたランス72が、外側端子30に設けられた一次係止突部32に弾性的に一次係止し、またリテーナ73が本係止位置に押し込まれて二次係止突部33に二次係止することにより、シールド端子20は抜け方向に二重に係止された状態でキャビティ71内に収容される。
このようなコネクタは、車両等の所定位置に配置されて、相手のコネクタと嵌合されるようにして用いられる。その際、シールド電線10に対して図6の矢線Bに示すように、後方への引っ張り力が作用する場合があるが、シールド電線10の絶縁外皮14の端末が、シールド端子20の外側端子30の後バレル50に対して、抜け止め力が大幅に強化された状態でかしめ圧着されているから、シールド電線10全体、あるいは絶縁外皮14単体がシールド端子20から引き抜かれることが有効に抑制される。
以上のように本実施形態では、シールド電線10の端末にシールド端子20を接続する部分、特に、シールド電線10の絶縁外皮14の端末を、シールド端子20の外側端子30に設けられた後バレル50をオーバラップ形式にかしめて圧着する部分の構造において、後バレル50の底壁51における幅方向の中心を挟んだ左右両側の位置に、シールド電線10の軸線方向と直交する方向に沿ったせん断面61を前縁に、同軸線方向に沿ったせん断面62を対向する側縁にそれぞれ有する一対の突起60を切り起こしにより形成した構造としている。
そのため、後バレル50がかしめられた際には、一対の突起60が、絶縁外皮14の外周部のうち、下面から側面側に回り込んだ2箇所において食い込み、両突起60の前縁のせん断面61が後方への引っ張りに対する引っ掛かりとなり、また、両突起60の対向した側縁のせん断面62の間に絶縁外皮14の外周部が挟まれることによって、絶縁外皮14に対する抜け止め力が向上する。また、両突起60の形成位置は、芯線11の真下からは左右両側にずれているから、かしめ動作に伴う芯線11に作用する圧縮力すなわち応力が緩和され、同芯線11が破断するを未然に防止できる。結果、芯線11への応力緩和を図った上で絶縁外皮14ひいてはシールド電線10の抜け止め力を向上させることができる。
また、両突起60は、後バレル50の底壁51の幅方向の中心から左右に同寸法離間した位置において、対称形状をなして形成されているから、左右両側においてバランスの取れた抜け止め力を得ることができる。
なお、本実施形態では、外側端子30に設けられたオーバラップ状にかしめられる前バレル40と後バレル50とにおいて、外側に巻かれるバレル片を左右逆にしており、これにより、かしめ動作時にシールド端子20が軸線回りに回動することを阻止して、かしめ動作がよりスムーズにかつ正確に行われることを意図している。
本実施形態では、前バレル40と後バレル50とにおいて、それぞれ内側に巻かれるべきバレル片42R,52Lの突出端に先に内方へ屈曲することを促す溝43,53を設けたから、前後のバレル40,50において所望のオーバラップ形状が確実に実現でき、ひいてはかしめ動作時においてシールド端子20がローリングすることを確実に防止でき、スムーズかつ正確なかしめ圧着をすることができる。
<実施形態2>
図7は、本発明の実施形態2を示す。後バレル50に設ける一対の突起65としては、平面方形状をなして、対向する側縁側を持ち上げるように切り起こし形成されたものであってもよい。この実施形態の突起65においても、前縁に設けられたところのシールド電線10の軸線方向と直交する方向に沿ったせん断面66が、絶縁外皮14の後方への移動の引っ掛かりとして機能し、また、対向した側縁に設けられたところの同軸線方向に沿ったせん断面67が、絶縁外皮14の外周部を挟むことに機能し、同様に、絶縁外皮14に対する抜け止め力を向上させることに有効となる。
上記実施形態1に示した平面三角形の突起60と、本実施形態2に示した平面方形の突起65の使い分けについての考察は以下のようである。両突起60,65について、それぞれの前縁61,66同士と対向した側縁62,67同士の長さは同じであることを前提条件としている。
三角形の突起60と方形の突起65とを切り起こした場合の曲げ剛性については、三角形の突起60の方が、3辺が切断された方形の突起65に比べて剛性が高く、そのため三角形の突起60の方が絶縁外皮14に対する食い込み量が大きいと考えられる。そのため、突起60,65の前縁のせん断面61,66が、絶縁外皮14の後方への移動の引っ掛かりとして機能する場合を考慮すると、三角形の突起60の方が有利であると考えられる。
一方、三角形の突起60と方形の突起65の絶縁外皮14に対する接触面積を見ると、後者の方が大きい。この種のバレル50を絶縁外皮14にかしめて圧着する場合には、かしめに伴う荷重が絶縁外皮14に作用すると同絶縁外皮14の肉が側方に逃げるように作用し、言い換えるとそれだけ力が逃げて保持力の不足を来すことになる。このような肉の逃げ量は、絶縁外皮14の厚さが大きい程多いと言える。
翻って、突起60,65の接触面積については、同接触面積が大きい程絶縁外皮14を押さえ込んで肉の逃げ量を抑制することができ、そのため、絶縁外皮14の肉の逃げ量を抑制して保持力を確保するには、方形の突起65の方が有利と言える。
上記のような考察から、絶縁外皮14の肉厚が厚くて肉の逃げ量が多いことに起因して保持力の不足が懸念されるものについては、肉の逃げ量を抑えることに有効な方形の突起65が適しており、一方、肉の逃げ量が比較的少ない絶縁外皮14の肉厚が薄いものについては、曲げ剛性が高くて食い込み量が大きくなることを生かして、絶縁外皮14の後方への移動の引っ掛かりにより有効となる三角形の突起60が適していると言える。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、一対のバレル片をオーバラップかしめする際に内側に巻かれるバレル片を特定するべく、同バレル片の突出端の裏面に屈曲を促す溝を形成したものを例示したが、このような溝の形成は省略してもよい
(2)本発明は、雄側のシールド端子についても同様に適用することができる。
(3)本発明はまた、芯線の回りを単層の絶縁被覆で覆った通常の被覆電線の端末に接続される端子金具についても、同様に適用することが可能である。
10…シールド電線(電線)
11…芯線
12…絶縁内皮
13…編組線(シールド層)
14…絶縁外皮(絶縁被覆)
20…シールド端子
30…外側端子
50…後バレル(バレル)
51…底壁
52L,52R…バレル片
53…溝
60…突起
61,62…せん断面
65…突起
66,67…せん断面

Claims (4)

  1. 底壁の左右両側縁から一対のバレル片が立ち上がり形成されてなるバレルを備え、前記底壁に載置された電線の絶縁被覆に対し、前記両バレル片が同絶縁被覆の外周に左右両側から巻き付きながらそれぞれの突出端を重ね合わせるように上下方向にかしめられることで前記電線を圧着するようにした端子金具において、
    前記バレルの前記底壁における幅方向の中心線から左右に離間した位置であって、同底壁の左右の側縁付近には、前記電線の軸線方向と直交する方向に沿ったせん断面を前縁に、前記軸線方向に沿ったせん断面を対向する側縁にそれぞれ有する突起が切り起こしにより形成されていることを特徴とする端子金具。
  2. 前記両突起は、前記中心線から左右に同寸法離間した位置において、対称形状をなして形成されていることを特徴とする請求項1記載の端子金具。
  3. いずれか一方のバレル片の突出端側の内面には、当該突出端を内方に屈曲しやすくするべく溝が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の端子金具。
  4. 前記電線が、芯線、絶縁内皮、シールド層及び絶縁外皮を内側から同心に配したシールド電線であって、前記バレルが前記絶縁外皮にかしめられることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の端子金具。
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