JP5503195B2 - 摩擦圧接に適した機械構造用鋼材およびその製造方法、摩擦圧接部品 - Google Patents
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Cは、機械構造用部品としての必要強度を確保するための基本元素である。C含有量が少なすぎると、本発明が対象とする機械構造用部品に要求される強度を確保できない。しかし、Cを過剰に含有させると、延性を劣化させ、また鋼材が脆化し、衝撃特性が劣化する。このため、C含有量は0.05〜0.3%の範囲とし、下限値は好ましくは0.08%、より好ましくは0.10%とする。また、上限値は好ましくは0.27%、より好ましくは0.25%とする。
Siは溶製中の鋼の脱酸作用に寄与する。また、固溶強化により母材強度を高める作用を有する。Si含有量が少なすぎると、脱酸が不十分となり、溶製時にガス欠陥が発生しやすくなる。また、本発明が対象とする機械構造用部品に要求される強度も確保できない。しかし、Siを過剰に含有させると、変形抵抗の増大や変形能の低下を生じさせる。この傾向はSi含有量が2%を超えると顕著に見られはじめる。このため、Si含有量は0.02〜2%の範囲とし、下限値は好ましくは0.05%、より好ましくは0.08%とする。また、上限値は好ましくは1.5%、より好ましくは1%とする。
Mnは、溶製中の鋼の脱酸、脱硫元素として有効であり、また、鋼材への熱間加工時の加工性の劣化を抑制する効果を有する。更に、Sと結合することで鋼材の変形能を向上させることにも有効である。Mn含有量が少なすぎるとこれらの効果が得られず、変形能が劣化し、割れが生じやすくなる。一方で、Mnを過剰に含有させると、固溶強化による変形抵抗の増加と変形能の低下をもたらす。また、Pの粒界への偏析を助長し、粒界強度の低下、疲労強度の低下を生じさせる。このため、Mn含有量は0.3〜2%の範囲とし、下限値は好ましくは0.35%、より好ましくは0.4%とする。また、上限値は好ましくは1.7%、より好ましくは1.5%とする。
Pは不可避的に混入し、不純物として含有する元素であり、フェライト粒界に偏析し、変形能を劣化させる。また、Pはフェライトを固溶強化させ、変形抵抗を増大させる。したがって、変形能の観点からPは極力低減することが望ましいが、極端な低減は製鋼コストの増加を招く。したがって、P含有量は0.03%以下の低いほど良いが、0%とすることは製造上困難であるので、0.03%以下(但し0%を含まない)と規定する。上限値は好ましくは0.025%、より好ましくは0.02%とする。
Sも不可避的に混入し、不純物として含有する元素であり、Feと結合すると、FeSとして粒界上に膜状に析出するため、変形能を劣化させる。したがって、Sは全量をMnと結合させ、MnSとして無害に析出させる必要がある。ただし、このMnSの析出量が増えると、やはり変形能が劣化する。一方で、Sは被削性向上効果があり、S含有量を極端に低減すると被削性を劣化させる。したがって、S含有量は変形能と被削性のバランスを考慮して0.005〜0.05%の範囲とし、下限値は好ましくは0.007%、より好ましくは0.01%とし、上限値は好ましくは0.04%、より好ましくは0.03%とする。
Crは、鋼材の焼入れ性を高め、浸炭、窒化、浸炭窒化などの表面硬化処理による硬化層深さや、必要な母材硬さを与えることによって、歯車などの機械構造用部品としての静的強度および疲労強度を確保する上で重要な元素である。Cr含有量が少なすぎるとこうした効果を発揮できない一方で、Cr含有量が過剰になっても、旧オーステナイト粒界に炭化物として偏析するため、疲労強度、衝撃強度低下の原因となる。したがって、Cr含有量は0.2〜2%の範囲とし、下限値は好ましくは0.35%、より好ましくは0.5%とし、上限値は好ましくは1.6%、より好ましくは1.2%とする。
Alは溶製中の鋼の脱酸元素として有効である。Al含有量が少なすぎると、溶製中の脱酸が不十分となり、ガス欠陥が生じやすくなるので、割れが生じやすくなる。一方、Al含有量が過剰になっても、酸化アルミ系の酸化物などの非金属介在物が生成し、被削性を劣化させる。したがって、Al含有量は0.005〜0.1%の範囲とし、下限値は好ましくは0.008%、より好ましくは0.01%とし、上限値は好ましくは0.08%、より好ましくは0.06%とする。
Nは、他の元素と窒化物を形成し、組織微細化、整粒化に寄与するが、固溶状態で存在すると、熱間延性の劣化、動的ひずみ時効による変形能の低下を招くため、全量をTiと結合させて、固溶Nを無くし、TiNとして析出させておく必要がある。したがって、N含有量は0.02%以下(但し0%を含まない)の範囲とし、上限値は好ましくは0.015%、より好ましくは0.012%とする(いずれも固溶Nは0%)。
Tiは、炭化物、窒化物を形成して、特にNを固定し、固溶Nによる変形能の劣化を防止し、オーステナイト粒の微細化、整粒化に寄与する。また、本発明においては、固溶Tiが残存できるだけのTiを含有させる必要がある。この固溶Tiは、前記した通り、摩擦圧接中にTiCを形成する。このTiCはオーステナイト粒を微細化、整粒化させると共に、析出強化に寄与する。そのため、摩擦圧接後の、熱影響部における強度の低下を抑制することができる。
TiがNを全量固定するためには、TiとNの間には、0.01≦[Ti]−3.4[N]を満足する必要がある。前記したように、Tiは摩擦圧接時にCと結合させるために、固溶状態で存在させる必要がある。TiCによる熱影響部における強度の低下を抑制する効果を最大に発揮させるためには、0.01%以上の固溶Tiが必要である。固溶Tiが0.01%未満となると、摩擦圧接時の強度の低下を十分に抑制することができない。なお、固溶Tiの上限は、鋼中に含有するTiが全て固溶している状態を指す。固溶Tiは、固溶[Ti]=[Ti]−3.4[N]で計算される(ここで[Ti]はTi含有量、[N]はN含有量である)。固溶Tiの下限値は好ましくは0.015%、より好ましくは0.02%とする。
Bは、鋼材の焼入れ性を向上させることに加えて、結晶粒界強化によって衝撃強度を高める作用を有する。B含有量が不足すると、これらの効果が得られず、一方で、B含有量が過剰になると、逆に粒界強度が低下し始めるので、冷間および熱間加工性が劣化する。したがって、B含有量は0.0005〜0.1%の範囲とし、下限値は好ましくは0.001%、より好ましくは0.015%とし、上限値は好ましくは0.0045%、より好ましくは0.004%とする。
Nb、V、Mo、Cu、Niは、前記特許文献5でも同効元素として記載している通り、いずれも、靱性を損なうことなく、素材としての鋼材や摩擦圧接後の複合鋼材の強度を向上させるのに有効である。
Moは、鋼材の焼入れ性を確保して、不完全焼入れ組織の生成を抑制し、強度を向上させるのに有効な元素である。そこで、必要に応じて、Mo:1%以下(但し0%を含まない)を添加する。一方、Moの含有量が過剰になると、母材の硬度が必要以上に硬くなって靭性、衝撃特性が劣化するので、1%以下に限って、好ましくは0.8%以下、より好ましくは0.5%以下添加する。なお、Moによる前記効果を有効に発揮させるためには、0.04%以上の添加が好ましく、より好ましくは0.06%以上、更に好ましくは0.08%以上添加する。
Cu、Niはいずれも鋼材をひずみ時効させ、母材や接合部分の強度を向上させるのに有効である。そこで、必要に応じて、Cu:1%以下(但し0%を含まない)、Ni:1%以下(但し0%を含まない)の1種又は2種を添加する。一方、Cu、Niの含有量が過剰になると熱間延性が劣化するので、各々1%以下に限って、好ましくは各々0.8%以下、より好ましくは各々0.6%以下添加する。なお、Cu、Niによる前記効果を有効に発揮させるためには、0.1%以上の添加が好ましく、より好ましくは各々0.2%以上、更に好ましくは各々0.3%以上添加する。
Ca、REM、Li、Mgは、共通して、MnS等の硫化化合物系介在物を球状化させ、鋼材の変形能を高めると共に、被削性向上に寄与する元素である。そこで、必要に応じて、Ca:0.02%以下(但し0%を含まない)、REM:0.02%以下(但し0%を含まない)、Li:0.02%以下(但し0%を含まない)、Mg:0.02%以下(但し0%を含まない)の1種又は2種以上を添加する。
摩擦圧接による接合部の組織は、急速加熱と急速冷却によって、主にマルテンサイト相で構成される。従来の機械構造用低炭素鋼材のように、フェライト粒とパーライト粒の面積比が1に近い場合、接合部が摩擦圧接によって、オーステナイト温度に加熱され、パーライト中のセメンタイトが分解される際、C(炭素)の濃度が均一になりやすい。このため、接合部の全面(全部分)は、残留オーステナイトなど存在しない、均一なマルテンサイト相となりやすい。そして、このように均一なマルテンサイト相となった場合には、接合部の強度が増加し過ぎ、脆化が促進されるため、割れが発生しやすくなる。このため、摩擦接合部品としての疲労強度、衝撃強度などの特性が低下して、機械構造部品としての信頼性が無くなる。
上記した本発明組織を形成するためには、上記した特定の成分組成の機械構造用低炭素鋼材を製造後に、摩擦圧接の前に予め、A3点温度以上での加熱・保持とA1点直下までの冷却・保持という、2段階での特定の熱処理を施すことが必要である。
前記した特定の熱処理では、前記特定の成分組成の機械構造用低炭素鋼材を、A3点温度以上に加熱・保持することで全面をオーステナイト変態させ、且つ、TiとBを十分に固溶させる。その状態から、A1点直下の温度まで冷却・保持する間に、オーステナイト粒界にBが偏析し、フェライト粒界を大きく湾曲させる。この結果、前記図1に示したように、大きなフェライト粒の入り組んだ凹凸周縁の凹部(入り江の部分)にCが濃化することで、フェライト粒と比較して小さいパーライトを生成させることができる。また、前記した固溶Tiも、この特定の熱処理によって、固溶[Ti]=[Ti]−3.4[N]([Ti]はTi含有量、[N]はN含有量)で計算される固溶Tiの量で0.01%以上確保することができる。
本発明が対象とする摩擦圧接による複合材は、市販の摩擦圧接機により摩擦圧接が可能であれば、目的とする前記機械構造部品に応じて、本発明の低炭素鋼材に対して、種々の鋼種の相手鋼材が選択できる。また、本発明の低炭素鋼材形状や複合材形状も、目的とする前記機械構造部品に応じて種々の形状が選択できる。例えば、本発明の低炭素鋼材同士を摩擦圧接しても良く、また、相手材をS45CやSCr420Hなどの機械構造用炭素鋼、合金鋼、V添加鋼、B添加鋼などとして、切削性や強度などの種々の特性を基準に選択して組み合わせても良い。また、形状も、摩擦圧接する鋼材同士の形状が異なっていても、同じあるいは類似であっても勿論良く、棒材同士の組み合わせ、頭部(円形材、角形材、傘状材、リング状材など)と軸となる棒材との組み合わせなど、自由に複合材形状が選択できる。
表のうち、表1と4、表2と5との低炭素鋼材は、熱間圧延により、下記の製造条件によって丸棒として製造した。
溶解・鋳造:供試鋼150kgを真空誘導炉で溶解し、上面:φ245mm×下面:φ210mm×長さ:480mmのインゴットに鋳造した。
ビレット鍛造:このインゴットを1200℃に加熱して、ビレット(155mm角)に熱間鍛造し、冷却した。
切断、溶接:この鍛造ビレットの端部を切断し、ダミービレット(155mm角×9〜10m長さ)を溶接した。
熱間圧延:このダミービレット溶接後のビレットを1200℃に加熱後、Φ80mmの丸棒に圧延し、冷却した。
熱処理:この丸棒の熱処理を、930℃×1時間加熱後、650℃×4時間加熱して放冷する、前記好ましい熱処理条件内(表4、5には熱処理条件内か否かの欄と○と記載)で実施。
但し、表2と5の鋼種2Zは、比較例として、前記好ましい熱処理条件外の、900℃×2時間加熱後、空冷する焼ならしを実施した(表5には熱処理条件内か否かの欄と×と記載)。
溶解・鋳造、ビレットの熱間鍛造およびダミービレット溶接までは、上記熱間圧延材と同じと同じ条件で製造し、ダミービレット溶接後のビレットを1200℃加熱後、Φ80mmの丸棒に鍛造し、冷却した。
熱処理:この丸棒の熱処理を、930℃×1時間加熱後、650℃×4時間加熱して放冷する、前記好ましい熱処理条件内(表6には熱処理条件内か否かの欄と○と記載)で実施。
前記熱処理後の各丸棒を長手方向の中心で切断し、切断面(長手方向に対して90°方向の径方向断面)を樹脂に埋め込み、エメリー紙、ダイヤモンドバフで試料表面を鏡面研磨後、表面をナイタールでエッチングした。これを光学顕微鏡を用い、D/4位置を倍率400倍で観察し、5箇所写真撮影した。
前記熱処理後の各丸棒の長手方向に沿って、D/4位置からφ20mm×100mmLの棒材(試験片)を切出した。自動摩擦圧接機として日東制機(株)製の製品名FF−4511−Cを用い、ブレーキ法によって摩擦圧接した。即ち、前記切出した棒材同士、および前記切出した棒材の相手材をS45C、SCr420Hの鋼材として、各々長手方向に端部同士を突き合わせた丸棒複合鋼材(鋼部品)として、各々摩擦圧接した。摩擦圧接は、各例とも共通して以下の条件に従って行った。
摩擦圧力:80MPa、摩擦時間:7sec、
アップセット圧力(接合部への丸棒両端部からの加圧力):160MPa、
アップセット時間(接合部への加圧時間):7sec、
回転数:1600rpm、
全寄りしろ:5〜12mm(当初の丸棒長さからの縮み量)
Φ20mm×約200mmLの前記摩擦接合品(丸棒複合鋼材)の中央位置から、接合部分がノッチ底となるように、1辺が10mmの正方形断面×55mmLのシャルピー試験片を作製した。なお、ノッチ形状は、R10(mm)とした。ノッチ導入面以外の3面にCuめっきを施した。そして、この作製試験片を930℃浸炭−油焼入れした後、170℃で焼戻し処理を施した。
Φ20mm×約200mmLの前記摩擦接合品(丸棒複合鋼材)の中央位置から、接合部分がノッチ底となるように、1辺が13mmの正方形断面×100mmLの4点曲げ疲労試験片を作製した。なお、ノッチ形状は、R1.5(mm)とした。ノッチ導入面以外の3面にCuめっきを施した。そして、この作製試験片を930℃浸炭−油焼入れした後、170℃で焼戻し処理を施した。
鋼種2G、2HはC含有量が上下限を各々外れている。
鋼種2L、2JはSi含有量が上下限を各々外れている。
鋼種2K、2LはMn含有量が上下限を各々外れている。
鋼種2MはP含有量が上限を外れている。
鋼種2NはS含有量が上限を外れている。
鋼種2O、2PはCr含有量が上下限を各々外れている。
鋼種2Q、2RはAl含有量が上下限を各々外れている。
鋼種2SはN含有量が上限を外れている。
鋼種2U、2TはTi含有量が上下限を各々外れている。
鋼種2V、2W、2XはB含有量が上下限を各々外れている。
Claims (6)
- 質量%で、C:0.05〜0.3%、Si:0.02〜2%、Mn:0.3〜2%、P:0.03%以下(但し0%を含まない)、S:0.005〜0.05%、Cr:0.2〜2%、Al:0.005〜0.1%、N:0.02%以下(但し0%を含まない)、Ti:0.02〜0.2%、B:0.0005〜0.005%を各々含み、固溶[Ti]=[Ti]−3.4[N]([Ti]はTi含有量、[N]はN含有量)で計算される固溶Tiが0.01%以上であり、残部Feおよび不可避的不純物からなるとともに、組織が、フェライト粒とパーライト粒との平均面積比であるフェライト粒平均面積/パーライト粒平均面積が4以上、20以下である、フェライト粒とパーライト粒との混相からなることを特徴とする摩擦圧接に適した機械構造用鋼材。
- 前記機械構造用鋼材が、更に、質量%で、Nb:0.2%以下(但し0%を含まない)、V:0.2%以下(但し0%を含まない)、Mo:1%以下(但し0%を含まない)、Cu:1%以下(但し0%を含まない)、Ni:1%以下(但し0%を含まない)の1種又は2種以上を含有する請求項1に記載の摩擦圧接に適した機械構造用鋼材。
- 前記機械構造用鋼材が、更に他の元素として、Ca:0.02%以下(但し0%を含まない)、REM:0.02%以下(但し0%を含まない)、Li:0.02%以下(但し0%を含まない)、Mg:0.02%以下(但し0%を含まない)の1種又は2種以上を含有する請求項1または2に記載の摩擦圧接に適した機械構造用鋼材。
- 前記機械構造用鋼材が摩擦圧接後に表面硬化処理および焼戻し処理を施されて複合鋼材として用いられる請求項1乃至3のいずれか1項に記載の摩擦圧接に適した機械構造用鋼材。
- 質量%で、C:0.05〜0.3%、Si:0.02〜2%、Mn:0.3〜2%、P:0.03%以下(但し0%を含まない)、S:0.005〜0.05%、Cr:0.2〜2%、Al:0.005〜0.1%、N:0.02%以下(但し0%を含まない)、Ti:0.02〜0.2%、B:0.0005〜0.005%を各々含み、必要により、更に、質量%で、Nb:0.2%以下(但し0%を含まない)、V:0.2%以下(但し0%を含まない)、Mo:1%以下(但し0%を含まない)、Cu:1%以下(但し0%を含まない)、Ni:1%以下(但し0%を含まない)の1種又は2種以上、および/またはCa:0.02%以下(但し0%を含まない)、REM:0.02%以下(但し0%を含まない)、Li:0.02%以下(但し0%を含まない)、Mg:0.02%以下(但し0%を含まない)の1種又は2種以上を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼片を、熱間鍛造あるいは熱間圧延して鋼材とした後に、A3点温度以上に加熱して保持し、その後A1点直下の温度まで冷却して保持する熱処理を行って、この鋼材の固溶[Ti]=[Ti]−3.4[N]([Ti]はTi含有量、[N]はN含有量)で計算される固溶Tiを0.01%以上とするとともに、この鋼材の組織を、このフェライト粒とパーライト粒との平均面積比であるフェライト粒平均面積/パーライト粒平均面積が4以上、20以下であるフェライト粒とパーライト粒との混相とすることを特徴とする摩擦圧接に適した機械構造用鋼材の製造方法。
- 請求項1乃至3に記載した機械構造用鋼材が摩擦圧接によって同じ機械構造用鋼材同士あるいは他の鋼材と接合された複合鋼材とされ、前記機械構造用鋼材が表面硬化処理および焼戻し処理を施されてなることを特徴とする衝撃特性、曲げ疲労特性に優れた摩擦圧接部品。
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