JP5503130B2 - コラーゲン産生促進剤 - Google Patents

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本発明は、コラーゲン産生促進剤及びそれを配合した飲食品、医薬品、化粧品に関するものである。
皮膚の老化(しわ、たるみ等)や肌荒れは、美容上の大きな悩みとなっている。皮膚の老化、肌荒れ等の原因は様々であるが、その根本的な現象は皮膚繊維芽細胞のコラーゲン産生活性の低下、ヒアルロン酸合成活性の低下、紫外線によるコラゲナーゼ活性の上昇、紫外線や環境から生じる活性酸素による障害等による皮膚の保湿機能の低下や皮膚の構成成分の劣化、変性、減少等であると考えられている。環境等の外的要素や食事、嗜好品等の内的要因、さらには加齢等により皮膚の保湿機能が低下すると皮膚は乾燥し、弾力性も失われ、乾燥肌やしわ等の状態を引き起こし、アトピー性皮膚炎等の発症につながると考えられている。
皮膚の表皮及び真皮は、表皮細胞及び繊維芽細胞、これらの細胞外にある構造支持体である細胞外マトリックス(コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸等)により構成されている。これら皮膚組織はターンオーバーサイクルにより日常的に新しく生まれ変わることで皮膚の水分保持、柔軟性や弾力性の維持のほか、外敵の進入を防御する効果を発揮している。しかしながら、上記のような外的・内的要因や加齢は、細胞外マトリックスの主要成分であるコラーゲン等の産生量低下や分解、変性を促進し、結果として皮膚の水分が低下して柔軟性や弾力性は失われ、肌荒れ、しわの形成等の老化現象を引き起こす。
細胞外マトリックスの主要成分であるコラーゲンは、通常のタンパク質と比較してターンオーバーに要する時間が長く、老化に伴いそのサイクルは遅くなると言われている。そのサイクルが低下するとコラーゲン自体の変性も進行し(老化)、皮膚の柔軟性や弾力性の低下につながる。コラーゲンが老化すると、構造支持体としての機能が低下するため、皮膚基底部に存在する繊維芽細胞の増殖、分化、移動が妨げられ、皮膚のターンオーバーサイクルはさらに遅くなるという悪循環に陥ると考えられている。
このような考えのもと、コラーゲン産生を促進する試みがなされてきた。例えば、コラーゲンの減少はコラーゲンで補給(特許文献1、2)、コラーゲンの代謝活性を促進(特許文献3、4)、コラーゲンの産生促進(特許文献5、6)などが挙げられる。
近年は動物由来の原料に対するイメージダウンにより、植物由来のコラーゲン様物質やコラーゲン産生促進物質の探索、それらを配合した製品の開発が活発に行われている(特許文献4〜9)。
しかしながら、上述した植物由来のコラーゲン様物質やコラーゲン産生促進物質の多くは生薬由来であり、一般的に高価であるうえ、元来の生薬による副作用の問題や適切な効果を示す容量範囲が狭いなどの問題点があった。また、成分に刺激物を含む物が多く、肌に対する刺激性や皮膚繊維芽細胞に対する作用(毒性)が強い点など利用する際には様々な配慮が必要であった。
スフィンゴイド類は、炭素数16から22の炭化水素にアミノ基、水酸基が結合した長鎖アミノアルコール構造を持つ化合物の総称であり、主に、セラミドやグルコシルセラミド等のスフィンゴ脂質の構成成分として動物、植物、真菌に広く分布している。水酸基の数、二重結合の数や位置により多数の分子種が存在する。
動物性セラミドの構成スフィンゴイド塩基は、4−スフィンゲニン(スフィンゴシン)が主体で、その他、スフィンガニンや4−ヒドロキシ−スフィンガニン(フィトスフィンゴシン)を含む。一方、植物性セラミドの構成スフィンゴイド類では上記分子種は少なく、8−スフィンゲニンや4,8−スフィンガジエニン、4−ヒドロキシ−8−スフィンゲニンなどが主要分子種として含まれている。
スフィンゴ脂質は、皮膚組織や神経系の組織に多く存在し、細胞のシグナル伝達やアポトーシス等の生理現象に対して重要な役割を果たしていることが明らかとなってきつつあり、近年、注目されている。例えば、代表的なスフィンゴ脂質であるグルコシルセラミドは、皮膚における保湿性向上や美肌効果(非特許文献1、2、3)、アトピー性皮膚炎改善作用(非特許文献4、5)を有すること、セラミドは脳機能改善作用(特許文献10)や筋肉損傷抑制作用(特許文献11)を有することが知られている。また、これらの構成成分であるスフィンゴイドについても、ヒト結腸ガン細胞でのアポトーシス誘導作用(非特許文献6)やマウスにおける大腸線腫抑制作用(非特許文献7)、等、様々な機能が報告されている。
しかしながら、スフィンゴイド類にコラーゲン産生促進作用があることは全く知られていなかった。
特開2002−51734号公報 特開2003−238597号公報 特開平07−2699号公報 特許第3696464号公報 特開2001−278783号公報 特開2003−212748号公報 特開2003−206226号公報 特開2003−277286号公報 特開2006−8571号公報 食品と開発、Vol.35、No.9、56−59(2000) 食品と開発、Vol.36、No.8、9−11(2001) バイオインダストリー、Vol.19、No.8、16−26(2002) Pediatric Dermatology、Vol.23、No.4、386−389(2006) Fragrance Journal、Vol.27、29−33(1999−10) オレオサイエンス、Vol.7、No.4(2007) Schmelz et al.、J.Nutr.、130、522−527(2000) 特許第4040069号公報 特許第4040070号公報
本発明は、安価且つ安全なコラーゲン産生促進剤、ならびにそれを配合した飲食品、化粧品、医薬品等を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、意外にもスフィンゴイド類に高いコラーゲン産生促進作用があることを見いだし本発明に到達した。
すなわち、本発明の第一は、スフィンゴイド類を有効成分とすることを特徴とするコラーゲン産生促進剤を要旨とするものであり、好ましくは、スフィンゴイド類が、植物由来のものであるコラーゲン産生促進剤である。
本発明の第二は、スフィンゴ脂質を含有するコラーゲン産生促進剤であって、生体内に摂取されることでスフィンゴ脂質から生成するスフィンゴイド類が有効成分として機能することを特徴とするコラーゲン産生促進剤を要旨とするものであり、好ましくは、スフィンゴ脂質が、植物由来のものであるコラーゲン産生促進剤である。
本発明の第三は、前記したいずれかのコラーゲン産生促進剤を含むことを特徴とする飲食品を要旨とするものである。
本発明の第四は、前記したいずれかのコラーゲン産生促進剤を含むことを特徴とする医薬品を要旨とするものである。
本発明の第五は、前記したいずれかのコラーゲン産生促進剤を含むことを特徴とする化粧品を要旨とするものである。
本発明によれば、安価且つ安全なコラーゲン産生促進剤及びそれを配合した飲食品、化粧品、医薬品等が提供出来る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるスフィンゴイド類又はスフィンゴ脂質は、本発明の効果を損なうものでない限りいかなるものを用いてもよい。天然に存在するセラミドやグルコシルセラミド等のスフィンゴ脂質は、それらが含まれる適当な組織から抽出することができる。スフィンゴイド類は、抽出したスフィンゴ脂質を構成成分に分解することにより調製できる。また、天然素材由来の他、化学合成品や酵素合成品を用いることも可能である。
本発明に用いられるスフィンゴイド類は、より具体的には、植物由来の8−スフィンゲニン、4,8−スフィンガジエニン、4−ヒドロキシ−8−スフィンゲニンなどや、動物由来の4−スフィンゲニン(スフィンゴシン)、スフィンガニン、4−ヒドロキシ−スフィンガニン(フィトスフィンゴシン)などが挙げられる。これらのうち、植物由来のスフィンゴイド類がコラーゲン産生促進効果が優れているために好ましい。
植物素材由来のスフィンゴイド類又はスフィンゴ脂質を得る場合には、水や有機溶媒で抽出することが可能であるが、使用する植物素材は特に限定されない。詳しくは、例えばアーモンド、アオサ、アオノリ、アカザ、アカシア、アカネ、アカブドウ、アカマツ(松ヤニ、琥珀、コーパルを含む。以下マツ類については同じ)、アガリクス、アキノノゲシ、アケビ、アサガオ、アザレア、アジサイ、アシタバ、アズキ、アスパラガス、アセロラ、アセンヤク、アニス、アボガド、アマチャ、アマチャヅル、アマリリス、アルテア、アルニカ、アロエ、アンジェリカ、アンズ、アンソッコウ、イグサ、イザヨイバラ、イチイ、イチジク、イチョウ、イランイラン、ウイキョウ、ウーロン茶、ウコン、ウスベニアオイ、ウツボグサ、ウド、ウメ、ウラジロガシ、温州ミカン、エイジツ、エシャロット、エゾウコギ、エニシダ、エノキタケ、エルダーフラワー、エンドウ、オーキッド、オオバコ、オオヒレアザミ、オオムギ、オケラ、オスマンサス、オトギリソウ、オドリコソウ、オニドコロ、オリーブ、オレガノ、オレンジ(オレンジピールを含む)、カーネーション、カカオ、カキ、カキドオシ、カッコン、カシワ、カタクリ、カボチャ、カミツレ、カムカム、カモミール、カラスウリ、カラマツ、カリン、ガルシニア、カルダモン、キイチゴ、キウイ、キキョウ、キャベツ(ケールを含む)、キャラウェイ、キュウリ、キンカン、ギンナン、グァバ、クコ、クズ、クチナシ、クミン、クランベリー、クルミ、グレープフルーツ、クローブ、クロマツ、クロマメ、クロレラ、ケツメイシ、ゲンノショウコ、コケモモ、コショウ、コスモス、ゴボウ、コムギ(小麦胚芽を含む)、ゴマ、コマツナ、コメ(米糠を含む)、コリアンダー、コンニャク芋(コンニャクトビ粉を含む)、コンブ、サーモンベリー、サイプレス、ザクロ、サツマ芋、サト芋、サトウキビ、サトウダイコン、サフラン、ザボン、サンザシ、サンショウ、シイタケ、シクラメン、シソ、シメジ、ジャガ芋、シャクヤク、ジャスミン、ジュズダマ、シュンギク、ショウガ、ショウブ、シラカシ、ジンチョウゲ、シンナモン、スイカ、スイトピー、スギナ、スターアニス、スターアップル、スダチ、ステビア、スモモ、セージ(サルビア)、ゼニアオイ、セロリ、センキュウ、センブリ、ソバ、ソラマメ、ダイコン、ダイズ(おからを含む)、ダイダイ、タイム、タケノコ、タマネギ、タラゴン、タロイモ、タンジン、タンポポ、チコリ、ツキミソウ、ツクシ、ツバキ、ツボクサ、ツメクサ、ツルクサ、ツルナ、ツワブキ、ディル、テンジクアオイ(ゼラニウム)、トウガ、トウガラシ、トウキ、トウチュウカソウ、トウモロコシ、ドクダミ、トコン、トチュウ、トネリコ、ナガイモ、ナズナ、ナツメグ、ナンテン、ニガウリ、ニガヨモギ、ニラ、ニンジン、ニンニク、ネギ、ノコギリソウ、ノコギリヤシ、ノビル、バーベナ、パーム、パイナップル、ハイビスカス、ハコベ、バジル、パセリ、ハダカムギ、ハッカ、ハトムギ、バナナ、バナバ、バニラ、パプリカ、ハマメリス、ビート、ピーマン、ヒガンバナ、ヒシ、ヒジキ、ピスタチオ、ヒソップ(ヤナギハッカ)、ヒナギク、ヒナゲシ、ヒノキ、ヒバ、ヒマシ、ヒマワリ、ビワ、ファレノプシス、フェネグリーク、フキノトウ、ブラックベリー、プラム、ブルーベリー(ビルベリーを含む)、プルーン、ヘチマ、ベニバナ、ベラドンナ、ベルガモット、ホウセンカ、ホウレンソウ、ホオズキ、ボダイジュ、ボタン、ホップ、ホホバ、マイタケ、マオウ、マカ、マカデミアンナッツ、マタタビ、マリーゴールド、マンゴー、ミツバ、ミモザ、ミョウガ、ミルラ、ムラサキ、メース、メリッサ、メリロート、メロン、メン(綿実油粕を含む)、モヤシ、ヤグルマソウ、ヤマ芋、ヤマユリ、ヤマヨモギ、ユーカリ、ユキノシタ、ユズ、ユリ、ヨクイニン、ヨメナ(アスター)、ヨモギ、ライム、ライムギ、ライラック、ラズベリー、ラッカセイ、ラッキョウ、リンゴ(アップルファイバーを含む)、リンドウ、レイシ、レタス、レモン、レンゲソウ、レンコン、ローズヒップ、ローズマリー、ローリエ、ワケギ、ワサビ(セイヨウワサビを含む)などが挙げられる。
上記の植物素材由来のスフィンゴイド類又はスフィンゴ脂質を得るために使用する有機溶媒として、本発明の効果を損なうものでなければ、いかなるものを用いても良い。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、ペンタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン等の芳香族炭化水素類、ポリエチレングリコール等のポリエーテル類、ピリジン類等が挙げられる。これらのうちから一種類の溶媒を単独、もしくは複数の溶媒を用いてもよい。
中でも、食品に対して使用する場合には、エタノール、ヘキサンが望ましく、抽出効率を上げるために水、酵素、各種界面活性剤等を本発明の効果を損なわない範囲で使用することも可能である。さらに、上記のように有機溶媒を用いる他、近年注目を浴びている超臨界抽出法を使用することも可能である。
このようにして得られた抽出液は適当な濃縮操作により、例えばエバポレーターのような減圧濃縮装置や加熱による溶媒除去などにより濃縮し、濃縮物を得ることができる。得られた抽出物から適当な精製手段によりグルコシルセラミドを得ることができる。例えば該抽出物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで数回精製することによりグルコシルセラミドを得ることができる。あるいは、アルカリ処理や溶媒分画等により不純物を除去した後に、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製してもよい。
精製したグルコシルセラミドは含水メタノール性塩酸とともに加熱して構成成分に分解し、溶媒抽出することによりスフィンゴイド類画分を得ることができる。
スフィンゴイド画分はそのまま多種類の分子種の混合物でコラーゲン産生促進剤として使用してもよく、クロマトグラフィー等で分画・精製して用いてもよい。
以上のようにして得られたスフィンゴイド類は優れたコラーゲン産生促進作用を示すことから、これを有効成分とする本発明のコラーゲン産生促進剤を経口摂取若しくは皮膚に塗布することにより、皮膚の柔軟性、弾力性、ターンオーバーの一つ以上に改善がみられることになる。
本発明の飲食品は、上記コラーゲン産生促進剤を配合したものであり、食品、飲料、嗜好品、サプリメント等、経口で摂取するものを指す。その形態は特に限定されなく、パン類、麺類等の主菜となりうるもの、チーズ、ハム、ウィンナー、魚介加工品等の副菜となりうるもの、果汁飲料、炭酸飲料、乳飲料等の飲料、クッキー、ケーキ、ゼリー、プリン、キャンディー、ヨーグルト等の嗜好品とすることが出来る。また、サプリメントとしての形態も特に限定されるものではなく、錠剤、カプセル、ソフトカプセル、栄養ドリンク状の形態を取ることも出来る。
本発明のコラーゲン産生促進剤及びそれを配合した飲食物、化粧品、医薬品等には、その効果を促進するために種々の機能性成分を混合することが出来る。例えば、ビタミンC、コラーゲン、スクワラン、ナイアシン、ナイアシンアミド、ヒアルロン酸、プラセンタエキス、ソルビトール、キチン、キトサン、及び種々の植物抽出物等が挙げられる。これらの混合量については、本発明の効果を損なわない限り限定されない。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
コンニャクとび粉1Kgを撹拌糟に仕込み、そこにエタノール2Lを加え、常温で2時間撹拌し、ろ過により抽出物と残渣を分離した。抽出溶液をエバポレーターにより濃縮し、茶褐色の蝋状濃縮物を約10g得た。次に、0.4N KOHにより弱アルカリ分解してグリセロ脂質を分解後、クロロホルム/メタノール/水=8/4/3で再抽出を行い、クロロホルム層を濃縮乾固してアルカリ安定脂質8.6gを得た。続いて、4倍量のアセトンで2回洗浄した後、20倍量のエタノール、0.2倍量の活性炭を加え脱色処理し、黄白色固体1.4gを得た。このうち1gをシリカゲルカラムにアプライし、酢酸エチル/エタノールを用いてグルコシルセラミドを精製し、白色粉末0.6gを得た。得られたグルコシルセラミド粉末はHPLCで純度98%以上であることを確認した。続いて、1N含水メタノール性塩酸中で、70℃、18時間加熱し、ヘキサンで脂肪酸メチルエステルを抽出除去後、4N NaOHで中和し、クロロホルム/メタノールで抽出することによってスフィンゴイド類を調製した。得られたスフィンゴイド類はトリメチルシリル化し、GC−MS分析を行い、4,8‐スフィンガジエニン、8‐スフィンゲニン、4−ヒドロキシ‐8‐スフィンゲニンの混合物であることを確認した。こうして得られたコンニャクとび粉由来スフィンゴイド類5mgにエタノール1mLを加え撹拌・溶解してコラーゲン産生促進剤を調製した。
実施例2〜4
動物性スフィンゴイド類である、スフィンガニン、スフィンゴシン、フィトスフィンゴシン(いずれもBIOMOL社製)5mgを1mLのエタノールに溶解したものを調製しそれぞれコラーゲン産生促進剤(実施例2〜4)とした。
試験例(I型コラーゲン産生促進作用の評価)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞(NHDF:クラボウ社製)を24ウェルプレートに5×10cells/wellずつ播種し、37℃、5%炭酸ガス存在下、2%ウシ胎児血清(FBS)を含む専用培地(低血清増殖添加剤を含むヒト皮膚繊維芽細胞増殖用低血清培地:Cascade、カスケード社製)で培養した。24時間後、FBSを含まない上記専用培地で細胞を2回洗浄し、実施例1〜4で作成したサンプルを混合した同培地(10μg/mLに調製)を500μLずつ添加して培養を継続した。72時間後、I型コラーゲン(COL1A)量をSircol Collagen Assay Kitを用いて定量した。産生促進作用については、比較対照群(ブランク)のCOL1A産生量を100%として評価した。
表1から明らかなように、スフィンゴイド類にはコラーゲン産生促進活性が認められら、なかでもこんにゃくとび粉由来スフィンゴイドは強いコラーゲン産生促進活性があることが示された。

Claims (3)

  1. スフィンゴイド類を有効成分とするコラーゲン産生促進剤であって、前記スフィンゴイド類が、4,8−スフィンガジエニン、8−スフィンゲニン又は4−ヒドロキシ−8−スフィンゲニンであることを特徴とするコラーゲン産生促進剤。
  2. スフィンゴイド類を有効成分とするコラーゲン産生促進用医薬品であって、前記スフィンゴイド類が、4,8−スフィンガジエニン、8−スフィンゲニン又は4−ヒドロキシ−8−スフィンゲニンであることを特徴とするコラーゲン産生促進用医薬品。
  3. スフィンゴイド類を有効成分とするコラーゲン産生促進用化粧品であって、前記スフィンゴイド類が、4,8−スフィンガジエニン、8−スフィンゲニン又は4−ヒドロキシ−8−スフィンゲニンであることを特徴とするコラーゲン産生促進用化粧品。
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