JP5500904B2 - 発光装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はLED素子を用いた発光装置の製造方法に関し、特に気密封止構造により高信頼性を実現した発光装置の製造方法に関する。
近年、LED素子を用いた発光装置が普及するにいたり、車載用、大型テレビ、ノートPC等への需要が急速に拡大している。これに伴ってLED素子を用いた発光装置に対する長寿命、高信頼性、省エネ等の要望が強くなっており、これを実現するための新しい技術開発が望まれている。
上記要望に対して色々な新しい技術開発が行われているが、例えば特許文献1には熱膨張に対する信頼性を高めるために、LED素子と熱膨張係数が近似している無機材質のサブマウント基板に実装したLED素子の周囲を蛍光粒子を混入した樹脂層で被覆し、その周囲に樹脂性のレンズを接着して封止した発光装置が記載されている。
以下図20により特許文献1に記載された発光装置について説明する。図20において発光装置100はLED110と、LED110をフリップチップ実装したサブマウント基板120と、LED110の周囲に形成された蛍光粒子を含有した樹脂層130と、このサブマウント基板120をさらに固定した支持体140と、この支持体140の上面でLED110及びサブマウント基板120を覆うレンズ150とを備える。そしてサブマウント基板120と支持体140とは共晶層を介して固定されており、またレンズ150は紫外線硬化型の接着層170により支持体140に固着されている。
また支持体140にはこれを貫通するスルーホール電極141が設けられており、支持体140の上面でスルーホール電極141にワイヤー160にてワイヤーボンディングされることにより、サブマウント基板120は支持体140の裏面に設けられた出力電極142と電気的に接続されている。また、レンズ150はLED110の光を外部に効率良く取り出すために、曲面を形成している。
上記構成において、発光装置100は例えばLED110として青色LEDを使用し、樹脂層130としてYAG蛍光体を混入した波長変換樹脂層を使用した場合には、擬似白色発光装置として使用することができる。
また、特許文献2には薄型パッケージを目的として、ガラス基板上に実装された有機EL素子に、平板ガラスにサンドブラスト法やエッチング法によって凹部加工を行ったガラス蓋を紫外線硬化型の接着剤で固着して封止した有機ELパネルが記載されている。
特開2007−243076号公報(図1参照) 特開2001−297878号公報(図2、図3参照)
上記するように特許文献1に示す発光装置は、LED素子と熱膨張率が近似している無機材質のサブマウント基板にLED素子をフリップチップ実装し、その周囲に樹脂層を設けているため、放熱性や熱ひずみ等の温度特性に優れ、またレンズを用いて気密封止することによって長寿命、高信頼性を図っていることは事実だが、まだ十分とはいえないものである。
まず、気密封止を行うレンズが樹脂製であり、この樹脂レンズを紫外線硬化型の接着剤を用いて固着しているが、このように樹脂製のレンズや接着剤を用いた封止構造は気密性が弱く、長時間の間には気密性が損なわれてしまい、期待する長寿命、高信頼性を維持することは困難である。また、LED素子を実装したサブマウント基板を第2の基板である支持体に接着してからレンズによる封止を行っているので、構造が大きくなり、小型、薄型化の期待に添えないものである。
また、特許文献2に記載された有機ELパネルは、有機EL素子の表示を透視するための透明なガラス基板上に実装された有機EL素子に、平板ガラスにサンドブラスト法やエッチング法によって凹部加工を行ったガラス蓋を紫外線硬化型の接着剤で固着して封止しており、薄型パッケージ構成にはなっている。
しかし、特許文献2のように平板ガラスにサンドブラスト法やエッチング法によって凹部加工を行ったガラス蓋は、凹部加工によってガラス蓋全体に凹凸形状ができるため内部応力が発生し、その内部応力によってガラス蓋に反りやクラックが発生する。このガラス蓋に生ずる反りは、ガラス蓋とガラス基板を固着する時の接触面に隙間を生じ、固着部での気密性を損なう原因となる。
この気密性の問題は特許文献2のように紫外線硬化型の有機接着剤による場合は、接着剤に隙間を埋める効果があるため問題は小さいが、より高い気密性が要求されるLED素子の封止の場合には、ガラス蓋と無機材質基板の固着に共晶接合等の金属間接合を行う必要があり、この金属間接合の場合にはガラス蓋の反りによる密着不良は致命的な問題となる。
本発明の目的は、上記問題点を解決し、ガラス蓋と無機材質基板の固着を共晶接合等の金属間接合で行う発光装置の加工歪みや、平板ガラスに凹部加工を行ったガラス蓋の内部応力を緩和することによって、ガラス蓋の反りを低減し、十分な長寿命、高信頼性を達成すると共に、小型、薄型化を達成することができるLED素子を用いた発光装置の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の製造方法は、無機材質基板上にLED素子を実装し、前記無機材質基板上のLED素子実装領域の周囲に平板ガラスに凹部形成したガラス蓋を被せて金属溶着により封止する発光装置の製造方法において、
前記無機材質基板は各パターンが形成された基板であり、この基板の各パターンにフリップチップ実装したLED素子に波長変換層を設けた発光部を形成すると共に、接着層としてAu層を形成する基板製造工程と、
平板ガラスにサンドブラスト加工によってガラス蓋となる凹部を形成すると共に、接着層としてAuSn層を形成するガラス蓋製造工程と、
前記ガラス蓋を平坦な金属またはセラミックの支持基板で支持して平坦化を行う平坦化処理工程と、
前記発光装置の組み立て加工によって生じた応力を緩和するための熱処理加工であって、
前記ガラス蓋を、加熱炉にいれてガラス歪温度Thより高いガラス応力緩和温度Tgで所定の時間だけ加熱するガラス応力緩和処理工程と、
前記基板と前記ガラス蓋とを重ね合わせて加熱することにより、Au―Sn共晶接合によって発光装置を構成するガラス蓋接着工程とを有することを特徴とする。
上記製造方法によれば、ガラス蓋の凹部加工や無機材質基板とガラス蓋との金属溶着による加工歪を緩和して発光装置の信頼性を高めると共に、製品歩留まりを高めることで製造価格の廉価を行うことができる。
前記応力緩和処理は前記無機材質基板にガラス蓋を被せて金属溶着を行った後、金属溶着材料の溶融温度より30〜50℃低い温度で熱処理加工をおこなう総合応力緩和処理であると良い。
前記応力緩和処理は凹部加工を行った前記ガラス蓋に対して、ガラス蓋のガラス歪温度より1〜30℃高い温度で熱処理加工行うガラス応力緩和処理であると良い。
上記の如く、ガラス応力緩和処理と、総合応力緩和処理とを行うことにより、ガラス蓋単体での応力緩和と両者を金属溶着した後の総合的な応力緩和を行うことで、さらに発光装置の信頼性を高めることができる。
前記ガラス応力緩和処理は前記凹部加工を行ったガラス蓋の下に平板状の金属またはセラミックの支持基板を当てる平坦化処理状態にて行うと良い。
前記平坦化処理は、さらに凹部加工を行ったガラス蓋の上に平板状の金属またはセラミックの加圧基板を載せて行うと良い。
前記ガラス応力緩和処理の前に凹部加工を行ったガラス蓋の凹部内に湿式エチングを行う凹部内エッチング処理を行うと良い。
前記無機材質基板とガラス蓋とは熱膨張係数の近似した材料を使用すると良い。
以上のように本発明は、ガラス蓋と無機材質基板の固着を共晶接合等の金属間接合で行うLED素子を用いた発光装置において、金属間接合された発光装置や平板ガラスに凹部加工を行ったガラス蓋に対し、内部応力の緩和処理をすることによって発光装置やガラス蓋の反りを低減し、接着性の改善による十分な長寿命、高信頼性を達成すると共に、小型、薄型化を達成することが可能となる。
本発明の第1実施形態における発光装置の断面図である。 図1に示す発光装置の製造工程を示す工程図である。 図1示す発光装置に用いられるガラス蓋の加工工程を示す工程図である。 図1示す発光装置に用いられるガラス蓋の加工工程を示す工程図である。 図1に示す発光装置の製造工程を示す工程図であり、各要素の断面を示している。 総合応力緩和処理における、熱処理加工の条件を示す特性図である。 ガラス蓋接合行程と総合応力緩和工程とを連続的に行う熱処理加工の条件を示す特性図である。 本発明の第2実施形態における発光装置の製造工程を示す工程図である。 図7に示すガラス蓋製造工程の詳細工程図である。 図7示す発光装置に用いられるガラス蓋の加工工程を示す工程図である。 ガラス応力緩和処理における、熱処理加工の条件を示す特性図である。 本発明の第3実施形態におけるガラス蓋製造工程の詳細工程図である。 本発明の第3実施形態におけるガラス蓋の加工工程を示す工程図である。 本発明における無機材質基板とガラス蓋との特性及び組み合わせを示す特性表である。 本発明の第4実施形態における、ガラス蓋を同時に複数個作成するための大判平板ガラスの斜視図である。 本発明の第4実施形態における無機材質基板を同時に複数個作成するための大判基板の斜視図である。 図14に示す大判の平板ガラスの平坦化工程を示す斜視図である。 図16に示す平板ガラスのガラス応力緩和工程を示す断面図である。 本発明の第4実施形態における大判発光装置の斜視図である。 図18に示す大判発光装置を切断分離して、完成した発光装置の斜視図である。 従来技術における発光装置の断面図である。
以下、本発明の実施形態の発光装置の製造方法について図面により説明する。図1〜図6は本発明の第1実施形態における発光装置の製造方法を示すものであり、図1は発光装置の断面図、図2は図1に示す発光装置の製造工程を示す工程図、図3a、図3bは図1に示す発光装置に用いられるガラス蓋の加工工程を示す工程図、図4は図1に示す発光装置の加工工程を示す工程図、図5は総合応力緩和処理における、熱処理加工の条件を示す特性図である。
図1は発光装置10の断面図であり、無機材質基板2の上面側には配線パターン2a、裏面には出力電極2bが形成されており、上面側の配線パターン2aと裏面の出力電極2bとはスルーホール2cによって接続されている。そし無機材質基板2の配線パターン2aにはLED1がフリップチップ実装(以後FC実装と略記する)されており、このLED1の周囲は蛍光粒子を混入した樹脂層よりなる波長変換層3が被覆されている。さらに無機材質基板2の上面側におけるLED素子1の実装領域の周囲に形成された接着層4により、ガラス蓋5を接合封止することにより発光装置10が完成する。
なお、本実施形態における無機材質基板2とガラス蓋5とを接合する接着層4は、無機材質基板2に形成した溶着下地層4a(Au)と、ガラス蓋5に形成した溶着下地層4b(AuSn)と、300℃の加圧条件下においてAu―Snの共晶接合を行うことによって形成される溶融層4cにより構成され、この共晶接合によって無機材質基板2とガラス蓋5とが溶着封止される。
次に図2により、発光装置10の製造工程を説明する。まず基板工程においては無機材質基板2としてはAIN(窒化アルミ)、Al2O3(酸化アルミ)、Si(シリコン)等の無機材質基板を使用し、この無機材質基板2にはLED素子1をFC実装するためのAuSn電極、ガラス蓋5を接着するための溶着下地層4aとしてAu層を形成しておく。また、LED素子工程としては、LED素子1にFC実装するためのAuバンプ1aを形成しておく。FC実装工程においては無機材質基板2の配線パターン2aとLED素子1のAuバンプ1aとを位置決めし、300℃の加圧条件下において、Au―Snの共晶接合によってFC実装をおこなう。波長変換層被覆工程においては、蛍光体成形工程において作成した、蛍光体粒子混入のシリコン樹脂成形による蛍光体キャップをLED素子1に被せるか、または蛍光体粒子混入のシリコン樹脂をディスペンサーやスキージーによりLED素子1に直接被覆を行うことによって波長変換層3を形成する。
ガラス蓋製造工程においては平板ガラスにサンドブラスト加工等によって凹部を形成するガラス蓋加工工程、凹部加工されたガラス蓋の凹部周辺にAuSnの溶着下地層を形成する溶着下地層形成工程とを有する。ガラス蓋接合工程においては無機材質基板2に形成した溶着下地層4a(Au)と、ガラス蓋5に形成した溶着下地層4b(AuSn)により、300℃の加圧条件下においてAu―Snの共晶接合によって無機材質基板2とガラス蓋5とを溶着する。なおこのガラス蓋接合工程を真空中、または不活性ガス中で行うことにより、封止されたケース内部を真空または不活性ガス雰囲気にして、LED素子1及び有機材質であるシリコン樹脂によって形成された波長変換層3の劣化を防止することができる。
最後に総合応力緩和工程においては、ガラス蓋加工工程によってガラス蓋に生じた応力歪みや、ガラス蓋接合工程によって無機材質基板2とガラス蓋5の内部及び接合部分に生じた応力歪みを緩和するための熱処理加工を行った後、図示は省略したが特性測定工程において完成した発光装置10の電気的特性及び色度測定を行いその結果に従ってランク分けを行う。
上記発光装置の製造方法において応力緩和処理が必要な理由に付いて説明する。まずガラス蓋加工工程で平板ガラスに凹部を形成した場合、ガラス蓋5の形状が凹部の面積が広く、上部平面の面積が狭くなるため、この凹部と平面部との面積が大きく異なることによって加熱や冷却時に凹部を形成する凹部の壁、壁の付け根の部分に応力が発生する。また凹部の切削加工にサンドブラスト法を用いた場合には、他の切削法に比べて切削速度が速く、加工時間が短くなるメリットがあるが、強い加工力によって応力が大きくなり、また凹部内面にマイクロクラックが発生し易くなるため、応力緩和処理の必要性が高い。
またガラス蓋5と無機材質基板2との熱膨張係数の違いや各部材の蓄積応力の違いを緩和するためにも応力緩和処理が必要であり、さらにガラス蓋5と無機材質基板2との接合時に発生する無機材質基板2の反りにより発光素子への悪影響、すなわち発光素子と無機材質基板2との接続の不安定化、及び発光素子の応力による劣化等の問題に対して応力緩和処理の必要性がある。
次に図2に示すガラス蓋製造の工程図を参照し、図3a、図3bを用いてガラス蓋5の製造工程を説明する。図はガラス蓋製造の各工程における要素の断面を示し、図3aはガラス蓋加工工程、図3bは溶着下地層形成工程以下の各工程を示している。まず図3aにおける工程A、工程Bは図2のガラス蓋加工工程に対応し、工程Aは平板ガラス50にガラス蓋5の凹部5aに対応する開口部15aを有するマスク15を取り付ける。次に工程Bにおいてサンド粒子25を高圧で噴射するサンドブラスト加工により凹部5aを形成する。なお、サンド粒子25の噴射によって形成される凹部5aの内部の形状は、コーナーには丸みが形成され、内面全体には凹凸による梨地模様が形成される。
このときのマスクとしては樹脂レジストやメタルマスクが使用され、サンド粒径、噴射速度、噴射時間を調整することにより凹部5aの形状は任意に形成することができる。また工程Bの凹部加工は実施例に示したサンドブラスト加工方式に限定されず、その他の方法としてはスパッタエッチング方式、イオンエッチング方式、フッ素酸水溶液を用いた湿式エッチング方式等により行うことができる。
次に図3bの工程Xは図2の溶着下地層形成工程に対応し、工程Y、工程Zは必要に応じて用いる分離、単個化工程である。工程Xではマスクエッチング技術を用いてガラス蓋5の凹部5aの周囲にTi、Pt、Au等の金属の下地処理を行った後に溶着下地層4bとしてのAuSn層を形成する。次に工程Yにおいて、ダイヤモンドブレードやレーザースクライバ等の切断手段39を用いて切断することにより、工程Zに示す如く個々のガラス蓋5に分離される。なお、次のガラス蓋接合工程には必要に応じて工程Xの集合体のガラス蓋で供給する場合や、工程Zの単個のガラス蓋で供給する場合がある。
次に発光装置10の製造方法を説明する。図4は発光装置10の製造工程を示すもので、各要素の断面を示している。すなわち基板工程Aは図2の基板製造工程に対応しており、無機材質基板2に配線パターン2a、スルーホ−ル2c、出力電極2bと、ガラス蓋5に接合するための溶着下地層4aとしてAu層が形成されている。エレメント実装工程Bは図2のFC実装工程と波長変換層被覆工程に対応しており、無機材質基板2の配線パターン2aにLED1がAuバンプ1aによってFC実装され、LED1の周囲に波長変換層3として、シリコン樹脂成形によって作成した蛍光体キャップを被せて被覆することにより、発光部10aが構成される。
ガラス蓋接合工程Cは図2のガラス蓋接合工程に対応しており、無機材質基板2と図3bに示したガラス蓋5とを重ね合わせ、上下を2枚のヒーター基板37,38で挟み、加圧焼成することにより溶着接合を行う。すなわち、図3bで作成されたガラス蓋5の接合面5bに形成されたAuSnの溶着下地層4bと、無機材質基板2に形成されたAuの溶着下地層4aとによるAu―Snの共晶接合を行うことにより、発光装置10の機密封止が行われる。
なお、図4に示す如く複数のLED1を実装した1枚の無機材質基板2と、複数のガラス蓋5を形成した1枚の平板ガラス50とを積層した後、分割して複数の発光装置10を製造する場合には、図3bに示す如くダイヤモンドブレードやレーザースクライバ等の切断手段39を用いて切断するときに、切断部分に金属部材が存在すると切断の際に金属切断粉が発生して不良の原因となる。これを出来るだけ防止するために、隣接する発光装置10間の切断部分の幅に対して出力電極2b間の幅は十分大きくし、また接着層4(溶着下地層4a、4b)間の幅を略等しくしている。これは無機材質基板2とガラス蓋5との溶着面積を出来るだけ広く確保するためである。
上記ガラス蓋接合工程における溶着下地層の形成について説明する。無機材質基板2とガラス蓋5を溶着接合するために形成される溶着下地層としては、溶着下地層4aのAu層と、溶着下地層4bのAuSn層とは無機材質基板2とガラス蓋5に対して、各々どちらを形成しても共晶結合は行われることになる。しかし本願発明において、より良好な接合条件を得ることを考慮すると以下のようになる。すなわち、無機材質基板2は回路基板の機能を有するため配線パターン等の凹凸形状があり、さらに回路部品等の熱伝導率の異なる部材が点在しているため温度分布が発生し易い構造となっている。これに対しガラス蓋5はガラス応力緩和処理や平坦化処理が行われることによって平坦で温度分布が少ない構造となっている。従って本願発明の実施形態においては、共晶接合においてAuSnを均一に溶融し易くするためガラス蓋5にAuSn、無機材質基板2にAuを溶着下地層として形成している。
このガラス蓋接合工程Cの条件としては接着層(AuSn)の溶着温度Ty(300〜320℃)より少し高い温度(Ty+30℃)で約1分間加熱することによりおこなわれる。またこのガラス蓋接合工程Cを真空中または不活性ガス雰囲気中で行うことで、気密封止による信頼性がさらに増すことは前述の通りである。
次に総合応力緩和工程Dは図2の総合応力緩和工程に対応しており、ガラス蓋接合工程Cで気密封止された発光装置10を電気炉に入れ、電気炉の温度を上昇させて接着層の溶着温度Tyより少し低い総合応力緩和温度Ts(Ty−30〜−50℃)で熱処理加工を行うことによって、ガラス蓋5の凹部加工歪み、Au―Snの共晶接合によってガラス蓋5と無機材質基板2の内部に発生した加工歪み等を全て緩和する総合応力緩和処理が行われる。
なお、この総合応力緩和処理はその効果をさらに高めるために平坦化処理を同時に行うと良い。すなわち平坦化処理とは図4に示す如く、下側に平坦な金属あるいはセラミックの支持基板35を当て、上側にも同じく平坦な金属あるいはセラミックで、ある程度大きい重量の加圧基板36を載せる。以上が平坦化工程で、この支持基板35や加圧基板36の目的はガラス蓋5や無機材質基板2によって組み立てられた発光装置10に発生したうねり(凹凸)や反りを強制する平坦化処理を行うためのものであり、平坦化の効果を得るためには、平坦度が良いことに加え、ある程度の重量が必要である。
また、この平坦化処理は支持基板35のみを用いても良い。すなわち、平坦な支持基板35の上に発光装置10を載せて熱処理することによって、発光装置10が自重によって支持基板35の平坦度に馴染むことで、発光装置10が平坦化される。
次に図5により、総合応力緩和処理の条件について説明する。図5は総合応力緩和処理における、熱処理加工の条件を示す特性図であり、横軸に時間、縦軸に温度を示す。気密封止された発光装置10を電気炉に入れ、電気炉の温度を上昇させて行き、t1点で接着層の溶着温度Ty(300〜320℃)よりΔtsだけ低い、総合応力緩和温度Ts(Ty−Δts)に達し、この温度Tsでt2点まで、約100分の熱処理加工を行う。そしてt2点より5℃/分の速度で温度を低下させ、約50分間の徐冷処理を行う。さらにt3点から常温へと復帰させる。なお、総合応力緩和温度Tsは、Au―Sn共晶後の溶着層が溶けださない温度であり、溶着温度Tyとの温度差Δtsは−30℃から−50℃が望ましい。
以上が、総合応力緩和処理のための熱処理工程であり、この総合応力緩和処理によって発光装置10に発生した加工による内部歪みが緩和され、さらに平坦化処理を併用することによって発光装置10の各構成要素に発生したうねり(凹凸)や反りを改善することができる。さらに図示は省略したが、図4の工程Dによって総合応力緩和処理が行われた発光装置をダイヤモンドブレードやレーザースクライバ等の切断手段を用いて切断、分離することにより、図1に示す単個の発光装置10が完成する。
次に図4におけるガラス蓋接合工程と総合応力緩和工程とを連続的に行う方式に付いて説明する。図6はガラス蓋接合工程と総合応力緩和工程とを連続的に行う熱処理加工の条件を示す特性図であり、横軸に時間、縦軸に温度を示す。まずガラス蓋接合工程として無機材質基板2とガラス蓋5とを重ね合わせ、加圧状態において電気炉にいれ、電気炉の温度を上昇させ、t1点において接着層の溶着温度Tyより少し低い温度で余熱を行う。次にt2点より溶着温度Tyより少し高い接合温度Tc(Ty+30℃)でt3点まで約1分間加熱することによりガラス蓋の接合が行われる。
次にt3点より温度を溶着温度Tyより少し低い総合応力緩和温度Tsまで低下させ、この総合応力緩和温度Tsでt4点まで、約100分の熱処理加工を行う。そしてt4点より5℃/分の速度で温度を低下させ、約50分間の徐冷処理を行い、t5点から常温へと復帰させる。上記のように1つの電気炉を用いてガラス蓋接合工程と総合応力緩和工程とを連続的に行うことによって、工程時間の短縮による製造コストの廉価が可能となる。
次に本発明の第2実施形態における発光装置の製造方法を説明する。図7から図10は第2実施形態における発光装置の製造方法示すものであり、図7は発光装置の製造工程を示す工程図、図8は図7に示すガラス蓋製造工程の詳細工程図、図9はガラス蓋の加工工程を示す工程図、図10はガラス応力緩和処理における、熱処理加工の条件を示す特性図である。
図7は、第2実施形態における発光装置の製造工程示す工程図であり、基本的工程は図2に示す第1実施形態における発光装置10の工程図と同じであり、重複する説明を省略する。すなわち図7の工程図において図2の工程図と異なるところはガラス蓋製造工程だけであり、図7の工程図においては、ガラス蓋加工工程と溶着下地層形成工程との間にガラス応力緩和工程が追加されたことである。従ってガラス蓋接合工程においては、無機材質基板2に対してガラス応力緩和がなされたガラス蓋5が溶着接合されることになる。
次に図8及び図9によりガラス蓋5の具体的製造方法を説明する。図8はガラス蓋製造工程の詳細工程図であり、ガラス蓋加工工程の次に平坦化工程を行い、この平坦化工程の状態のままでガラス応力緩和工程を行い、さらに溶着下地層成形工程を経てガラス蓋接合工程に供給される。以上の工程を図9の工程図により説明する。図9はガラス蓋の各工程における断面を示しており、基本的には図3aの工程図と同じである。従って同じ工程には同じ工程記号を付し、重複する説明を省略する。
図9において工程A、工程Bは図8のガラス蓋加工工程に対応しており、図3aの工程A,工程Bと同じである。工程Cが図8の平坦化工程とガラス応力緩和工程に対応し、凹部加工をおこなった平板ガラス50を、凹部5aを上向きにして下側に平坦な金属あるいはセラミックの支持基板35を当て、上側にも同じく平坦な金属あるいはセラミックで、重量が平板ガラス50の自重の数倍程度の加圧基板36を載せる。以上が平坦化工程で、この加圧基板36の目的は平板ガラス50のうねり(凹凸)や反りを強制する平坦化処理をおこなうための重りであり、平坦化の効果を高めるためにはある程度の重量が必要である。また、この平坦化処理は支持基板35のみを用いても良いことは、発光装置10における平坦化処理の場合と同様である。
次にガラス応力緩和工程として、平坦化処理状態で平板ガラス50を電気炉にいれ加熱による凹部加工歪の除去をおこなう。
ここで図10によりガラス応力緩和処理の条件について説明する。図10はガラス応力緩和処理における、熱処理加工の条件を示す特性図であり、横軸に時間、縦軸に温度を示す。平坦化工程状態における平板ガラス50を電気炉に入れ、電気炉の温度を上昇させて行き、t1点でガラス歪温度Th(500〜600℃)よりΔtgだけ高いガラス応力緩和温度Tg(Th+Δtg)に達し、この温度Tgでt2点まで、約30〜60分の熱処理を行う。そしてt2点より5℃/分の速度で温度を低下させ、約100分間の徐冷処理を行う。さらのt3点から常温へと復帰させる。
なお、ガラス応力緩和温度Tgは、ガラスの歪を防止できるガラス歪温度ThよりΔtgだけ高い温度で処理することによって、積極的に応力緩和を行うものであり、ガラス歪温度Thとの温度差Δtgは+1℃から+30℃が望ましい。
以上が、ガラス応力緩和処理のための熱処理工程であり、このガラス応力緩和処理によってガラス蓋5に発生した凹部加工による内部歪みが緩和され、さらに平坦化処理を併用することによってガラス蓋5に発生したうねり(凹凸)や反りを改善することができる。
この図9におけるガラス応力緩和工程Cが終了後は図3bの工程となり、工程Xで溶着下地層4bが形成された後に、次のガラス蓋接合工程には必要に応じて工程Xの集合体のガラス蓋で供給する場合や、工程Zの単個のガラス蓋で供給する場合がある。
次に本発明の第3実施形態における発光装置の製造方法を説明する。図11、図12は第3実施形態における発光装置の製造方法示すものであり、図11はガラス蓋製造工程の詳細工程図、図12はガラス蓋の加工工程を示す工程図である。
図11のガラス蓋製造工程において、基本的工程は図8に示す第2実施形態におけるガラス蓋製造工程の詳細工程図と同じであり、図8と重複する説明を省略する。すなわち図11の工程図において図8の工程図と異なるところは、ガラス蓋加工工程と平坦化工程との間に凹部内エッチング工程が追加されたことである。ここで図12により第3実施形態におけるガラス蓋製造工程の詳細を説明する。
工程A,工程Bのガラス蓋加工工程は図9に示す第2実施形態におけるガラス蓋加工工程と同じである。工程Cは図11の凹部内エッチング工程に対応しており、工程Bにおいてサンドブラスト加工によって形成された平板ガラス50の凹部5aの内部を、エッチングマスク16を用いたフッ素酸水溶液の湿式エッチング方式等により凹部内エッチング処理を行う。この凹部内エッチング処理を行うことで、切削速度の速いサンドブラスト加工によって形成された凹部5aの荒い凹凸形状やマイクロクラックが滑らかな面状態に修正され、その後の加工によって生じる割れ等のトラブルやガラス蓋に残る応力歪みが減少する。すなわち、この凹部内エッチング処理は平板ガラス50の凹部加工を切削速度の速いサンドブラスト加工で行い、その結果生じたマイクロクラックや応力歪を緩和するために行うものである。
工程Dは図11の平坦化工程及びガラス応力緩和工程に対応しており、工程Cによって凹部内エッチング処理された平板ガラス50の上下を支持基板35,加圧基板36で挟んだ平坦化処理状態において、図9の工程Cと同様なガラス応力緩和処理を行う。このガラス応力緩和工程Dが終了後は図3bの工程となり、工程Xで溶着下地層4bが形成された後に、次のガラス蓋接合工程には必要に応じて工程Xの集合体のガラス蓋で供給する場合や、工程Zの単個のガラス蓋で供給する場合がある。
上記の如く無機材質基板2とガラス蓋5とを重ね合わせて共晶接合を行う発光装置の製造においては、凹部加工を行ったガラス蓋に加工歪や、うねり(凹凸)や反り等の変形が発生することによって、接合封止の歩留まりが著しく低下する問題がある。そこで本願発明における応力緩和処理と平坦化処理を行うことによって、この歩留まり低下を改善することができる。
すなわち加工歪や、加工変形を有するガラス蓋と平坦な無機材質基板とによって共晶接合を行う場合には、共晶接合時にガラス蓋の変形量を強制するための大きな加圧が必要となり、この共晶接合時における大きな加圧によって共晶接合済みの発光装置に大きな加工歪みが残り、溶着部の面積低下による信頼性の低下を来すだけでなく、封止不良等の原因にもなっている。さらに大きな加圧は溶接装置を大型化及び高価にすると同時に寿命を短くする問題もある。
これに対し、本願発明では凹部加工を行ったガラス蓋に対し、応力緩和処理によりガラス蓋の内部に生じた歪みを取り除き、さらに平坦化処理によってガラス蓋の変形を修正することによって平坦な無機材質基板との密着性を改善し,発光装置の溶着封止に対する信頼性を高め、かつ溶接装置の小型化、長寿命化を達成するものである。
次に無機材質基板2とガラス蓋5との組み合わせについて説明する。図13は無機材質基板2とガラス蓋5との特性及び組み合わせを示す特性表であり、無機材質基板2の3種類を表1に、またガラス蓋5の3種類を表2に示し、表1及び表2の間に設けた矢印は組み合わせを示している。すなわち表1には無機材質基板2の基板材料としてAIN(窒化アルミ)、Si(シリコン)、Al2O3(酸化アルミ)の3種類について熱伝導率、線膨張係数を示しており、また表2にはガラス蓋5のガラス材料としてホウケイ酸ガラス(1)、ホウケイ酸ガラス(2)、ホウケイ酸クラウンガラスの3種類について線膨張係数を示している。
表1及び表2について線膨張係数に着目すると、無機材質基板2の基板材料ではAINが44[×10−7/℃]、Siが30[×10−7/℃]、Al2O3が74[×10−7/℃]でるのに対し、ガラス蓋5のガラス材料であるホウケイ酸ガラス(1)が47[×10−7/℃]、ホウケイ酸ガラス(2)が33[×10−7/℃]、ホウケイ酸クラウンガラスが74[×10−7/℃]であることがわかる。これらの各3種類の材料の関係を見ると、矢印で示す如く無機材質基板2の基板材料であるAINが線膨張係数44[×10−7/℃]に対して、ガラス蓋のガラス材料であるホウケイ酸ガラス(1)が47[×10−7/℃]で近似した値を示しており、また基板材料Siの線膨張係数が30[×10−7/℃]であるのに対し、ガラス材料のホウケイ酸ガラス(2)が33[×10−7/℃]と近似しており、同様に基板材料Al2O3の線膨張係数が74[×10−7/℃]でるのに対しガラス材料のホウケイ酸クラウンガラスの線膨張係数が74[×10−7/℃]と近似している。
図2で説明したように、無機材質基板2とガラス蓋5とをAu−Sn共晶接合を行う場合には300℃の高温となるため、無機材質基板2とガラス蓋5との線膨張係数が異なると線膨張係数の差によって割れや欠けのトラブルが発生するので、この無機材質基板2とガラス蓋5との線膨張係数はできるだけ近似した材料を選定する必要がある。この意味において表1,表2に示す如く矢印によって示されている材料の組み合わせが望ましいことがわかる。また表2に示すガラス材料で、市場で入手可能な材料としてホウケイ酸ガラス(1)としては「VIDREX(登録商標)」(株式会社ビートレックスの商品名)があり、またホウケイ酸ガラス(2)としては「パイレックス(登録商標)」(コーニング社の商品名)がこの特性を有するものである。
次に図14から図19により本発明の第4実施形態における集合基板方式による発光装置10の製造方法を説明する。図14はガラス蓋5を同時に複数個作成するための大判の平板ガラス50の斜視図であり、大判の平板ガラス50には図9の工程Bに示すサンドブラスト加工によってガラス蓋5の凹部5aが複数個整列して形成されている。
図15は図4に示す無機材質基板2を同時に複数個作成するための大判基板20の斜視図であり、図4の工程Bに示す状態、すなわち無機材質基板2に各パターンを形成後、LED1をFC実装し、さらに波長変換層3を設けた状態の発光部10aが複数個整列して形成されている。そして、図15の複数個整列して形成された発光部10aは、図14の複数個整列して形成されたガラス蓋5の凹部5aに、その配置位置及び個数が同じになっている。
図16は大判の平板ガラス50の平坦化工程を示す斜視図であり、図9の工程Cに示す如く、凹部加工が行われた平板ガラス50を支持基板35と加圧基板36に挟んで平板ガラス50の凹凸を修正している(図では加圧基板36を載せる前の状態を示している)。図17は平板ガラス50のガラス応力緩和工程を示す断面図であり、支持基板35と加圧基板36に挟んだ平板ガラス50を電気炉40にいれ、加熱による凹部加工歪の除去を行う。
図18は大判発光装置10Lの斜視図であり、大判基板20の上面側に大判の平板ガラス50を反転させて積層し、Au―Snの共晶接合により一体化した状態を示している。従って平板ガラス50の上面側にはガラス蓋5にける凹部5aの底の部分、すなわち発光窓部分を点線で示している。この完成した大判発光装置10LをX及びYの切断ラインに従ってダイヤモンドブレードやレーザースクライバを用いて切断することにより、個々の発光装置10が完成する。
図19はこの完成した発光装置10の斜視図であり、無機材質基板2にガラス蓋5が接合一体化され、ガラス蓋5にける凹部5aの底の発光窓部分から、波長変換層3を通してLED1の発光が行われる。
上記の如く、集合基板方式による発光装置の製造方法においては、ガラス蓋5を構成するのに大判の平板ガラス50を使用し、多数の凹部を細ピッチで形成する必要があるため、この多数の凹部を加工した大判の平板ガラス50には、加工歪とうねり(凹凸)による変形が発生する。この変形によって図18に示すような大判基板20と大判の平板ガラス50とを積層させた場合、各所に隙間ができて密着性が得られず、この密着不良によって無機材質基板2とガラス蓋5との共晶接合がうまくいかず、発光装置10の機密封止不良が発生することになる。
すなわち、凹部加工を行ったガラス蓋に対する本願発明の応力緩和処理及び平坦化処理の効果については前術したが、本実施形態のように大判の平板ガラス50の面積が大きくなるほど、この変形による密着不良の影響が出やすくなるため、特に集合基板方式による発光装置の多量生産においては、この凹部加工を行った平板ガラス50に対する平坦化処理及び応力緩和処理は不可欠の条件となる。
以上、本発明における発光装置について、実施形態では青色LEDとYAG蛍光体の組み合わせに付いて記載したがこれに限定されるものではなく、近紫外LEDと各色蛍光体の組み合わせ等にも適用可能であり、また本発明における無機材質基板と平板ガラスの凹部加工によるガラス蓋の組み合わせに対する、応力緩和処理は、LED以外の素子の封止にも有効である。
1 LED
1a Auバンプ
2 無機材質基板
2a 配線パターン
2b 出力電極
2c スルーホール
3 波長変換層
4 接着層
4a、4b 溶着下地層
4c 溶融層
5 ガラス蓋
5a 凹部
5b 接合面
10 発光装置
10a 発光部
10L 大判発光装置
15、16 マスク
15a 開口部
20 大判基板
25 サンド粒子
35 支持基板
36 加圧基板
37,38 ヒーター基板
50 平板ガラス

Claims (7)

  1. 無機材質基板上にLED素子を実装し、前記無機材質基板上のLED素子実装領域の周囲に平板ガラスに凹部形成したガラス蓋を被せて金属溶着により封止する発光装置の製造方法において、
    前記無機材質基板は各パターンが形成された基板であり、この基板の各パターンにフリップチップ実装したLED素子に波長変換層を設けた発光部を形成すると共に、接着層としてAu層を形成する基板製造工程と、
    平板ガラスにサンドブラスト加工によってガラス蓋となる凹部を形成すると共に、接着層としてAuSn層を形成するガラス蓋製造工程と、
    前記ガラス蓋を平坦な金属またはセラミックの支持基板で支持して平坦化を行う平坦化処理工程と、
    前記発光装置の組み立て加工によって生じた応力を緩和するための熱処理加工であって、
    前記ガラス蓋を、加熱炉にいれてガラス歪温度Thより高いガラス応力緩和温度Tgで所定の時間だけ加熱するガラス応力緩和処理工程と、
    前記基板と前記ガラス蓋とを重ね合わせて加熱することにより、Au―Sn共晶接合によって発光装置を構成するガラス蓋接着工程とを有することを特徴とする発光装置の製造方法。
  2. 前記基板と前記ガラス蓋とがAu―Sn共晶接合よって気密封止された発光装置を加熱炉に入れて、Au―Sn共晶接合の溶着温度TyよりΔTsだけ低い総合応力緩和温度Tsで所定時間だけ熱処理を行う総合応力緩和処理工程とを更に有することを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
  3. 前記基板は同時に複数個の基板が作成できる大判基板であり、前記平板ガラスは同時に複数個のガラス蓋が作成できる大判平板ガラスであることを特徴とする請求項1または2に記載の発光装置の製造方法。
  4. 前記ガラス蓋製造工程は、前記ガラス応力緩和処理工程の前に凹部加工を行ったガラス蓋の凹部内に湿式エッチングを行う凹部内エッチング処理工程を有する請求項1〜3の何れか1項に記載の発光装置の製造方法。
  5. 前記ガラス蓋の平坦化処理工程は、前記ガラス蓋の上下面に平坦な支持基板と、平坦で重量を加える加圧基板を重ねて行うことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の発光装置の製造方法。
  6. 前記ガラス応力緩和処理工程におけるガラス応力緩和温度Tgはガラス歪温度Thより、1〜30℃高い温度である請求項1〜5の何れか1項に記載の発光装置の製造方法。
  7. 前記総合応力緩和処理工程における総合応力緩和温度Tsは、Au―Sn共晶接合の溶着温度Tyより30〜50℃低い温度である請求項2〜6の何れか1項に記載の発光装置の製造方法。
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