JP5500632B2 - 断線検出方法及び電子機器 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の実施形態1に係る電子機器の構成例を示すブロック図である。電子機器は、少なくとも2つ以上のPKGが連続で接続される構成であり、図1では4つのPKGがコネクタあるいはケーブル等で接続された状態を示している。
PKG1は、検査信号を出力し、出力された信号を検出する。PKG1は、検査信号を出力するパッケージであることから、制御パッケージともいう。また、PKG2〜4は、PKG1へ一つの検査信号線を形成して芋づる式に接続され、断線しているか否かを検査されるパッケージであることから、検査対象パッケージともいう。以下、各構成要素について説明する。
ドライバIC11は、相互に異なる電圧の複数の検査信号を出力する。例えば、ドライバIC11は、一般的にオープンコレクタまたはオープンドレインの構造を持つ電圧ソースを持たないICを用いることができる。
例えば、レシーバIC12は、一般的に、閾値が固定となるCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)ICを用いることができる。
制御内信号線14は、ドライバIC11、レシーバIC12及びプルダウン抵抗13が接続されている。制御内信号線14は、ドライバIC11から出力される検査信号を伝送する。図1では、コネクタ15の部分も含む、PKG1内に配線された信号線を指す。
コネクタ15は、当該PKG1と他のPKG(検査対象パッケージ)とを電気的に接続させる。
プルアップ抵抗21は、ドライバIC11から出力される検査信号のレベルをプルアップする。具体的には、検査信号へ電圧を供給する。
コンデンサ(デカップリングコンデンサ)22は、GRDに接続され、検査信号の電圧を安定させる。また、検査信号から雑音信号を除去する。
検査対象内信号線23は、ドライバIC11から出力された検査信号を伝送する。図1では、コネクタ24、25の部分を含む、PKG2内に配線された信号線を指す。
コネクタ24、25は、当該PKG2を他のPKG(制御パッケージまたは検査対象パッケージ)と電気的に接続させる。
基点となるPKG1にはドライバIC11から検査信号として出力された信号がレシーバIC12で検出できるように配線されている。同時にこの検査信号は各々のPKG2〜4上に伝送され、各々のPKG2〜4上でプルアップ抵抗21、31、41にて電圧を供給している。また同時にコンデンサ22、32、42をGND間に配している。
例えば、PKG4が何らかの要因で断線した場合、検査信号線8に供給する電圧が断たれることにより、PKG2、PKG3のプルアップ抵抗21、22から供給される電圧が、プルダウン抵抗13によって分圧された電圧を、レシーバIC12の持つ閾値で検出することで、PKG4の断線が検出することが可能となる。
図2A,2Bは図1の電子機器における検査結果の一例を示す表である。図2Aは、検出結果として判定結果を示し、図2Bは、実際に検出され得る検出電圧の一例を示している。図2Aは、検査信号線8において、同時にプルアップ抵抗21、31、41とプルダウン抵抗13により検査信号が発生した検出電圧を、レシーバIC12が持つ閾値にて判定した出力を期待値として示す。図2A、2Bでは、検査信号として、H(第一検査信号)、CLK1(第二検査信号)、CLK2(第三検査信号)を設定している。検査信号"H"レベルは、「コンスタント出力」ともいう。CLK1は、検査信号"H"を分周比80%に分周した場合、CLK2は、検査信号"H"を分周比80%に分周した場合を一例として用いる。
図3A、3Bでは、レシーバIC12として一般的なCMOSICを用いる場合、閾値が固定となる(例2.5V)。また、検査信号線8に伝送される検査信号は、コンスタントにドライバIC11から"H"レベル(例5.0V)の信号を出力される場合を示している。さらに、検査信号をクロックとし、一定の分周比をもって出力した場合の検出電圧の波形を示している。
ドライバIC11は、任意の電圧の検査信号が入力される。検査信号は、他の制御装置など外部装置において電圧を任意に設定されて入力される。図1の構成では、符号Aから、任意に設定された電圧が入力される。
ドライバIC11が検査信号を出力すると、レシーバIC12は、検査信号に応じて検出電圧(検査信号)を検出する。レシーバIC12は、検出した検出電圧を閾値と比較した検出結果(H/L)を出力する。図1の構成では、符号Cより期待値が出力される。
この場合検出電圧は、プルアップ抵抗21、31、41の抵抗をそれぞれ、R2、R3、R4とすると、式(1)により計算できる。
R4/(R4+(R2×R3/(R2+R3)))×5V・・・(1)
式(1)を用いて計算すると、検出電圧は、3.57Vとなる。
このように、検査信号の周波数を変更して検査信号の電圧を調整(減衰)し、接続しないないPKGを検出可能とする。
まず、PKG2、PKG3、PKG4が接続されている場合、分周比80%及び分周比65%ともに閾値以上の電圧を示す波形となる。
次に、PKG2、PKG3が接続されており、PKG4のみ接続されていない場合、分周比80%では、閾値以上の電圧を示し、分周比65%ともに閾値より低い電圧を示す波形となる。
次に、PKG2が接続されており、PKG3、PKG4が接続されていない場合、分周比80%及び分周比65%ともに閾値より低い電圧を示す波形となる。
基点となるPKGには出力手段となるドライバIC11から検査信号として出力された信号が、受信手段となるレシーバIC12で検出できるように検査信号線8が配線されている。同時にこの検査信号線8は各々のPKG1〜4上に配線され、各々のPKG2〜4上でプルアップ抵抗にて電圧を供給している。また同時にコンデンサを検査信号線8とGND間に配し、伝送される検査信号の安定化を図っている。基点となるPKG1はプルアップ抵抗を持たず、プルダウン抵抗を備える。プルダウン抵抗は、以降に接続されるPKG上のプルアップ抵抗の電圧を、分圧することを目的に設けられ、PKG4何らかの要因で断線した場合、検査信号に供給する電圧が断たれる。これにより、各PKGプルアップ抵抗から供給される電圧を分圧された電圧を、レシーバIC12の持つ閾値で検出する。このようにして、幾つか複数のPKGの接続状態を、検査信号を1本の検査信号線8のみで検出させることで多極になっていた検査信号線を簡素化でき、複雑な回路構成を持つことなく簡単な回路構成で断線箇所を発見することが可能となる。
図1では、PKG1〜4は、コネクタによって接続された例を示したが、これに限られるわけではない。コネクタに代わる接続部であってもよい。接続部は、各PKG1〜4を電気的に接続する接続手段であればよく、例えば、ケーブル、リード線、あるいは、半田付け等を用いて実現することができる。
第1の効果は検査信号線を1本だけで(一つの検査信号だけで)、断線あるいは未接続を検出すべきPKGを特定できるので従来検出すべきPKGの数量分用意していた検査信号線を1本のみにすること(一つの検査信号のみで複数のPKGを検査すること)が出来ることである。
第2の効果は検査信号が配線されたPKG上では複雑な回路は必要とせず、プルアップ抵抗を配するのみでよく回路の簡素化が容易である。
本発明は、例えば、PKG(回路基板)が複数組み込まれ、各々がコネクタや装置内部のケーブルで接続されている装置に用いることができる。
5〜7 接続部
8 検査信号線
11 ドライバIC
12 レシーバIC、
13 プルダウン抵抗
14 制御内信号線
21、31、41 プルアップ抵抗
22、32、42 コンデンサ
23、33、43 検査対象内信号線
15、24、25、34、35、44 コネクタ
Claims (6)
- 制御パッケージが検査信号を伝送して、少なくとも一つの検査対象パッケージの断線を検出する断線検出方法であって、
前記制御パッケージに配線された制御内信号線と、前記検査対象パッケージに配線された検査対象内信号線とを接続して1本の信号線を形成し、
前記制御パッケージによって、前記信号線に所定の電圧の第一検査信号が出力され、
前記制御内信号線に接続されたプルダウン手段によって、前記検査対象内信号線に接続されたプルアップ手段が供給する電圧が分圧され、
前記制御パッケージによって、分圧された電圧が供給された前記第一検査信号の検出電圧と、前記制御パッケージ内に保持する閾値とが比較され、
前記制御パッケージによって、さらに、
前記所定の電圧と異なる電圧の第二検査信号が前記信号線に出力され、
前記分圧された電圧が供給された、前記第二検査信号の検出電圧と、前記制御パッケージ内に保持する閾値とが比較される断線検出方法。 - 前記第二検査信号は、複数の前記検査対象パッケージのいずれか一つが電気的に接続していない場合、前記検出電圧が前記閾値未満になるように調整されていることを特徴とする請求項1記載の断線検出方法。
- 前記第二検査信号は、複数からなることを特徴とする請求項1または2記載の断線検出方法。
- 前記制御パッケージによって比較された結果は、前記制御パッケージと、複数の前記検査対象パッケージのうち、前記制御パッケージに最も近い検査対象パッケージの断線を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の断線検出方法。
- 制御パッケージと、
少なくとも一つの検査対象パッケージと、を備え、
前記制御パッケージは、
電圧が相互に異なる複数の検査信号を出力する出力手段と、
前記出力手段から出力された検査信号の検出電圧を検出し、前記検出電圧と保持する閾値とを比較する検出手段と、
前記検査信号に供給される電圧をプルダウンするプルダウン手段と、
前記出力手段、前記検出手段及び前記プルダウン手段が接続され、前記検査信号を伝送する制御内信号線と、を備え、
前記検査対象パッケージは、
前記出力手段から出力される検査信号を伝送する検査対象内信号線と、
前記検査対象内信号線に接続され、前記検査信号へ電圧を供給するプルアップするプルアップ手段と、を備え、
前記制御内信号線と前記少なくとも一つの検査対象パッケージ
が有する前記検査対象内信号線とは、1本の信号線を形成し、
前記検査対象パッケージは、複数からなり、
複数の前記検査対象パッケージが有する複数の前記検査対象内信号線それぞれは前記プルダウン手段が接続され、
前記制御内信号線と複数の前記検査対象内信号線とは、1本の信号線を形成する電子機器。 - 前記検査対象パッケージは、さらに、
グランドに接続するコンデンサを備えることを特徴とする請求項5記載の電子機器。
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