JP5499806B2 - 通信装置 - Google Patents

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本発明は、マルチアンテナシステムを備えた通信装置に関する。
従来から、無線通信システムにおいては、基地局装置とこれに無線接続する移動可能な端末装置とを備えたものがある。基地局装置は、端末装置との間で通信可能な通信エリア(セル)を形成する。セル内に位置する端末装置は、当該セルを形成する基地局装置との間で無線通信を行うことができる(例えば、特許文献1参照)。
上記無線通信システムにおいて、複数の基地局装置それぞれが設定する通信エリア(セル)が重複している場合、ある基地局装置から送信された信号が、近傍の他の基地局装置のセル内にある端末装置に届いてしまい、その端末装置にとって干渉信号となることがある。
さらに、上記無線通信システムでは、基地局装置として、例えば、数キロメートルの大きさのセル(マクロセル)を形成するマクロ基地局装置と、前記マクロセル内に設置され数十メートル程度の比較的小さなセル(フェムトセル)を当該マクロセル内に形成するフェムト基地局装置とを備えたものもある。この無線通信システムでは、フェムト基地局装置が形成するフェムトセルは、そのほぼ全域がマクロセルと重複するため、相互に干渉を生じさせ易い環境といえる。
このような環境下で干渉波を抑制する方法としては、干渉を与える側の送信電力を低く抑えたり、マルチアンテナシステムにより干渉波を除去したりといった対策が考えられる。
この内、マルチアンテナシステムにより干渉波を除去する方法としては、本発明者が出願した下記特許文献2に示すように、無線リソース割り当ての最小単位ごとにウェイトを算出することで、同一ユーザから受信した信号のみに基づいてウェイトを算出する方法がある。この方法によれば、前記最小単位における干渉源の個数が制限されるため、適切なウェイトが得られることから、効果的に干渉波の除去を行うことができる。
特開2009−177532号公報 特願2009−245337号公報
上記特許文献2に記載の方法では、効果的に干渉波の除去を行うことができる一方、前記最小単位ごとにウェイトを求めるための相関行列の推定と、その逆行列の演算を行わなければならず、その演算負荷が比較的大きくなるという問題を有している。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、演算負荷を軽減しつつ、受信信号から効果的に干渉波を除去することができる通信装置を提供することを目的とする。
本発明者は、演算負荷を軽減しつつ、受信信号から効果的に干渉波を除去可能な通信装置を得るために鋭意研究を重ねていた。その過程で、例えば、LTEにおける上りリンクに採用されているSC−FDMAのように、無線リソース割り当ての最小単位を割り当てる際に、連続的に並ぶ複数の前記最小単位を一のユーザに対して割り当てる通信方式であれば、その一のユーザに対して割り当てられる複数の最小単位が連続する方向においては、互いに隣接する最小単位の間で相関がある可能性が高く、また、干渉源となる通信装置からの干渉波についても、同様に互いに隣接する最小単位の間で相関がある可能性が高い。このため、干渉波による影響を含めて互いに相関がある複数の最小単位が連続して存在する可能性があり、この点に着目した。つまり、上記のような通信方式であれば、最小単位ごとにウェイトの算出を行わずとも、一のユーザに対して割り当てられる複数の最小単位が連続する方向に沿って、ユーザ割り当て状況に関わらずウェイトの算出を逐次更新方式の算出方法によって行えば、相関がある領域ごとに、効果的に干渉波を除去しうる精度の高いウェイトが得られることを見出し、本発明に至った。
(1)すなわち、本発明は、受信信号に含まれる複数の既知信号それぞれのウェイトを、当該複数の既知信号ごとに逐次更新する算出方法によって算出するウェイト算出部を備えた通信装置であって、前記ウェイト算出部は、更新対象となる対象既知信号について、前記対象既知信号を用いて更新する直前に更新された第一の他の既知信号のウェイトを、当該対象既知信号を用いて更新することで得られる第一のウェイトと、前記第一の他の既知信号とは異なる第二の他の既知信号のウェイトを、当該対象既知信号を用いて更新することで得られる第二のウェイトと、を少なくとも含む複数のウェイトを算出する算出部と、前記対象既知信号についての複数のウェイトの内、その推定誤差の少ないウェイトを前記対象既知信号のウェイトとして選択する選択部と、を備えていることを特徴としている。
(2)より具体的には、前記算出部は、一又は複数の無線割り当ての最小単位からなる複数の所定領域を、少なくとも、第一の順序、及び、前記第一の順序とは異なる第二の順序を含む複数の順序で選択し、少なくとも、前記第一の順序で選択するごとにその選択した所定領域に含まれる既知信号を用いて前記第一のウェイトを算出するとともに、前記第二の順序で選択するごとにその選択した所定領域に含まれる既知信号を用いて第二のウェイトを算出することが好ましい。
上記構成の通信装置よれば、ウェイト算出部の算出部が、前記複数の既知信号それぞれについてのウェイトを当該複数の既知信号ごとに逐次更新する算出方法によって複数算出するので、上記従来例のように、最小単位ごとにウェイトを求めるための相関行列の推定やその演算を行う必要がなく、その演算量を減らすことができ演算負荷を軽減することができる。
また、本発明においては、上述したように、一のユーザに対して連続的に並ぶ複数の最小単位を割り当てる方式によって送信される信号を受信する場合には、干渉波による影響を含めて互いに相関がある複数の最小単位が連続して存在する可能性がある。
このため、算出部が、ウェイトを算出するための既知信号を含む所定領域の選択順序である複数の順序の内、少なくとも、互いに異なる第一及び第二の順序を好適に設定することで、相関がある複数の最小単位が連続的に存在する領域の中で、両ウェイトを逐次更新して算出できる。この結果、相関がある複数の最小単位が連続的に存在する領域の中で、逐次更新に用いる既知信号をより多く確保でき、推定誤差の少ない精度の高い値を得ることができる。
さらに、選択部が、対象既知信号についての複数のウェイトの内、その推定誤差の少ないウェイトを既知信号のウェイトとして、複数の既知信号ごとに選択するので、ウェイト算出部は、その相関がある複数の最小単位が連続的に存在する領域ごとに、精度の高い既知信号のウェイトを得ることができる。
以上により、本発明によれば、演算負荷を軽減しつつも、精度の高い既知信号のウェイトを得ることができ、受信信号から効果的に干渉波を除去することができる。
(3)また、算出部は、前記第一の順序で選択するごとにその選択した所定領域に含まれる既知信号を用いて前記第一のウェイトを算出し、前記第二の順序で選択するごとにその選択した所定領域に含まれる既知信号を用いて第二のウェイトを算出するので、前記第二の順序は、前記第一の順序の逆の順序であることが好ましく、この場合、所定領域の選択順序が逆の順序で更新された第一のウェイト及び第二のウェイトを得ることができ、選択部において、より精度の高い既知信号のウェイトを得ることができる。
(4)(5)前記所定領域は、ユーザ割り当て情報を参照することなく同一ユーザに割り当てられていることが識別可能な領域であることが好ましく、この場合、所定領域の選択によって、相関がある複数の最小単位が連続的に存在する領域を、ユーザ割り当て情報を参照することなく広範囲に捕捉することができる。なお、前記無線割り当ての最小単位は、リソースブロックであることが好ましい。
(6)(7)また、前記第一及び第二の順序は、前記所定領域が周波数方向又は時間方向の少なくともいずれか一方に沿って並ぶ順序であることが好ましく、さらに、前記対象既知信号、前記第一の他の既知信号、及び、前記第二の他の既知信号は、周波数方向又は時間方向の少なくともいずれか一方に沿って配置されていることが好ましい。
この場合、算出部は、受信信号に応じて精度の高いウェイトが得られるように、第一及び第二の順序や、第一の他の既知信号及び第二の他の既知信号の配列を好適に設定することができる。
(8)(9)上記通信装置が受信する前記受信信号は、連続的に並ぶ複数の前記最小単位を一のユーザに対して割り当てる方式によって送信される信号であることが好ましく、より具体的には、前記連続的に並ぶ複数の前記最小単位を一のユーザに対して割り当てる方式が、SC−FDMA方式であることが好ましい。
SC−FDMA方式の場合、その方式上、周波数方向に連続的に並ぶ複数の最小単位を一のユーザに割り当てるので、周波数方向に沿って連続する最小単位に相関がある可能性が高く、ウェイト算出部は、既知信号のウェイトについて周波数方向に沿って好適に算出することができる。
本発明の通信装置によれば、演算負荷を軽減しつつ、受信信号から効果的に干渉波を除去することができる。
LTE方式を採用した無線通信システム(例えば、携帯電話用通信システム)の構成を示す概略図である。 LTEの上り回線の無線フレームの構成を示す図である。 スロットの構造をより詳細に示した図である。 本実施形態に係る基地局装置における受信回路構成を示すブロック図である。 算出部が受信参照信号のウェイトの算出を行う際の受信参照信号に対する更新方向を説明するための図である。 算出部及び選択部が受信参照信号のウェイトを算出する際の手順を示すフローチャートである。 上り回線における、各移動端末に対する無線リソースの割り当て状況の一例を示す模式図である。 図7に示す状況下で、算出部及び選択部が受信参照信号のウェイトを算出した場合の一例を示す図であり、(a)は、第一のウェイトuに対応する推定誤差eup(i)の算出結果を示すグラフ、図8(b)は、第二のウェイトvに対応する推定誤差edown(i)の算出結果を示すグラフ、(c)は、両ウェイトに対応する推定誤差の内、小さい方を選択したときの推定誤差eを示したグラフである。 (a)は、算出部が受信参照信号のウェイトの算出を行う際の受信参照信号に対する更新方向についての他の態様を示す図であり、(b)は、(a)と異なる他の態様を示す図である。 算出部が受信参照信号のウェイトの算出を行う際の受信参照信号に対する更新方向について、周波数方向及び時間方向に逐次更新する際の態様を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態では、通信方式としてLTE(Long−Term Evolution)を例として説明するが、これに限られるものではない。
〔1.通信システムの構成〕
図1は、LTE方式を採用した無線通信システム(例えば、携帯電話用通信システム)の構成を示す概略図である。
この無線通信システムは、複数の基地局装置BS1,BS2と、この基地局装置BS1との間で無線通信を行うことができる複数の移動端末(ユーザ端末)MS1〜6とを備えている。
基地局装置BS1は、例えば数キロメートルの大きさの通信エリア(マクロセル)MCを形成する複数のマクロ基地局装置として構成されており、基地局装置BS2は、マクロセルMC内に設置され数十メートル程度の比較的小さなフェムトセルFCを形成するフェムト基地局装置として構成されている。
基地局装置BS1は、マクロセルMC内にある移動端末との間で無線通信を行うことができる。
また、基地局装置BS2は、例えば、屋内等、マクロ基地局装置の無線波を受信し難い場所等に配置され、上記フェムトセルFCを形成する。基地局装置BS2は、自己が形成するフェムトセルFC内にある移動端末との間で無線通信が可能であり、本システムでは、マクロ基地局装置の無線波が受信し難い場所等においても、その場所に比較的小さいフェムトセルFCを形成するフェムト基地局装置である基地局装置BS2を設置することで、移動端末に対して十分なスループットでのサービスの提供を可能にする。
本実施形態の無線通信システムでは、下り回線は直交周波数多重分割多元接続(OFDMA)が採用され、上り回線は単一キャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)が採用されている。このため、基地局装置BS1,BS2は、OFDMA方式に対応した送信回路と、SC−FDMA方式に対応した受信回路とを有している。また、移動端末MS1〜6は、SC−FDMA方式に対応した送信回路と、OFDMA方式に対応した受信回路とを有している。
図2は、LTEの上り回線の無線フレームの構成を示す図である。このフレームは、周波数多重分割により複数の移動端末によって共用され、基地局装置による多元接続が可能となっている。また、周波数多重に加えて、空間多重も行っても良い。各移動端末は、基地局装置との間で通信接続を確立する際に、フレームの同期をとる。
図2に示すようにLTE上り回線の1無線フレーム(frame)は、10個のサブフレーム(sub frame)を時間軸方向に並べて構成されており、その時間長は10ミリ秒である。
また、1サブフレームは、2個のスロット(slot)を時間軸方向に並べて構成されており、その時間長は1ミリ秒である。1スロットは、7個(又は6個)のシンボルを時間軸方向に並べて構成されており、その時間長は0.5ミリ秒である。
スロットを構成する各シンボルの先頭には、各シンボルの最後の部分のコピーがCP(Cyclic Prefix)として付加されている。なお、シンボルは、それぞれが変調データシンボル(QPSK変調データシンボルやQAM変調データシンボルなど)であるN個(Nは、2以上の整数)のサブシンボルから構成されている。
図3は、スロットの構造をより詳細に示した図である。図2及び図3を参照して、スロットは、当該スロットを構成しているシンボルの内、4シンボル目(シンボル番号3)が、既知信号である参照信号(Reference Signal,ハッチングされた丸印)とされ、他のシンボルはデータ信号(Data Signal、白抜きの丸印)とされている。1スロットのうちの4シンボル目(シンボル番号3)には、全サブキャリアが参照信号となっている。
また、LTEでは、リソースブロック(Resource Block)と呼ばれる無線リソース割り当ての最小単位が設定されており、1リソースブロックは、7又は6シンボル×12サブキャリアである。
SC−FDMA方式を採用しているLTEの上り回線では、SC−FDMAの特徴である低PAPRを維持するために、周波数方向に連続的に並ぶ複数のリソースブロックに対して、一のユーザの送信データが割り当てられる。
なお、ユーザへの割り当て(周波数割り当て)は、基地局装置BS1,BS2が決定する。基地局装置BS1,BS2は、決定したユーザ割り当て情報を、下り回線のフレームによって、自基地局装置と接続している又は接続しようとしている移動端末へ通知する。この通知を受けた移動端末は、基地局装置によって割り当てられた周波数(サブキャリア)を用いて、上り回線の通信を行う。
〔2.基地局装置の構成〕
図4は、本発明の一実施形態に係る基地局装置BS2における受信回路構成を示すブロック図である。なお、ここでは、フェムト基地局装置を構成する基地局装置BS2の受信回路について説明するが、マクロ基地局装置である基地局装置BS1の受信回路も、基本的に以下で説明する基地局装置BS2の受信回路と同様である。
基地局装置BS2は、アダプティブアレーを構成する複数のアンテナ(図例では2本)1a,1bと、アンテナ1a,1bの数に対応した数の受信処理系列A,Bを有しており、各アンテナ1a,1bによって受信した受信信号を、各アンテナに対応した処理系列A,Bごとで、周波数領域信号に変換する。
各受信処理系列A,Bは、それぞれ、RF部2a,2b、CP除去部3a,3b、直並列変換部4a,4b、FFT部5a,5bを備えている。
各RF部2a,2bは、それぞれ、各アンテナ1a,1bで受信した受信信号(SC−FDMA信号)に対して増幅処理や、A/D変換処理等を行う。
各CP除去部3a,3bは、受信信号を構成するシンボルに付加されているCPを除去する処理を行う。
各直並列変換部4a,4bは、CP除去部3a,3bによってCPが除去された各受信信号を並列信号に変換し、対応するFFT部5a,5bに出力する。
FFT部5a,5bは、直並列変換部4a,4bから与えられる変換後の各受信信号について、FFT(高速フーリエ変換)を行い、周波数領域信号に変換する。
FFT部5a,5bは、周波数領域に変換した受信信号をマルチアンテナ信号処理部6に出力する。
マルチアンテナ信号処理部6は、各FFT部5a,5bから与えられる複数の受信信号に基づいてマルチアンテナ信号処理を行い、当該受信信号の内、自基地局装置に接続するユーザ端末からのユーザ信号以外の干渉信号等を除去した信号を出力する。
マルチアンテナ信号処理部6は、アダプティブアレー方式によるマルチアンテナ信号処理を行うように構成されており、干渉局となる他のセルにおける移動端末からの干渉波を除去して、受信品質を向上させることができる。なお、アダプティブアレー方式としては、ZF(Zero Forcing)方式、MMSE(Minimum Mean Square Error)方式があり、これらの方式では、既知信号である参照信号を利用してウェイトを算出する。
マルチアンテナ信号処理部6は、合成部7と、ウェイト算出部8とを備えている。
合成部7は、ウェイト算出部8が算出するウェイトに基づいて、複数のアンテナ1a,1bで受信した複数の受信信号それぞれを合成し、処理結果として干渉波が除去された単一の処理信号を出力する。
ウェイト算出部8は、FFT部5a,5bからの複数の受信信号それぞれに含まれる複数の受信参照信号のみを取得し、複数の受信参照信号それぞれのウェイトを算出する。
また、複数の受信信号それぞれに含まれる複数の受信データ信号のウェイトについては、算出した受信参照信号のウェイトを用いて推定する。ウェイト算出部8は、そのウェイトを求めようとしている受信データ信号を周波数方向又は時間軸方向に挟んで位置する複数の受信参照信号のウェイトを用いて外挿推定することで、受信データ信号についてのウェイトを求める。
ウェイト算出部8は、受信参照信号のウェイトを算出するための機能部として、算出部8aと、選択部8bとを備えている。これら、算出部8a及び選択部8bによる受信参照信号のウェイトの算出方法については、後に説明する。
マルチアンテナ信号処理部6は、複数の受信信号をマルチアンテナ信号処理することにより得た処理信号をユーザ分離部9に出力する。ユーザ分離部9は、各ユーザ端末への周波数割り当てを示す割り当て情報に基づいて、マルチアンテナ信号処理部6からの処理信号(周波数領域信号)から、各ユーザ端末ごとの信号を分離する。
ユーザ分離部9により分離された各ユーザ端末ごとの信号(周波数領域信号)は、各ユーザに対応するIDFT部10a,10b,10cに出力される。
IDFT部10a,10b,10cは、マルチアンテナ信号処理部6からの処理信号について、逆離散フーリエ変換を行い、ユーザ端末からの信号を時間領域の信号に変換し、各移動端末ごとの復調信号を得る。
〔3.受信参照信号のウェイト算出方法について〕
ウェイト算出部8は、上述したように、算出部8aと、選択部8bとによって、受信参照信号のウェイトを算出する機能を有している。
算出部8aは、各受信系列A,Bそれぞれからの受信信号に含まれる複数の受信参照信号について、逐次更新する算出方法によって、既知である送信時の送信参照信号との間の推定誤差と、それに対応する受信参照信号のウェイトとを算出する。
なお、本実施形態では、逐次更新型のウェイト算出方法として、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムに基づいた算出方法を採用している。
図5は、算出部8aが受信参照信号のウェイトの算出を行う際の受信参照信号に対する更新方向を説明するための図である。
図5においては、受信信号の一部を、当該受信信号を構成する受信データ信号及び受信参照信号によって表しており、横軸は周波数、縦軸はシンボルを示している。なお、受信データ信号は白抜きの丸印、受信参照信号はハッチングされた丸印で示している。
算出部8aは、各受信系列A,Bそれぞれからの複数の受信信号それぞれに含まれる複数の受信参照信号を取得すると、所定領域としてのリソースブロックを所定の順序で選択し、選択したリソースブロックに含まれる受信参照信号を用いてウェイトを算出する。
本実施形態では、上り回線はSC−FDMA方式を採用しており、上述のように、周波数方向に連続的に並ぶ複数のリソースブロックに対して、一のユーザが割り当てられる。
従って、算出部8aは、リソースブロックが周波数方向に連続して並んでいる順序で当該リソースブロックを選択し、各受信参照信号のウェイトを算出するように構成される。
また、算出部8aは、更新対象となる対象受信参照信号について、この対象受信参照信号を用いて更新する直前に更新された第一の他の受信参照信号のウェイトを、当該対象受信参照信号を用いて更新することで得られる第一のウェイトと、第一の他の受信参照信号とは異なる第二の他の受信参照信号のウェイトを、当該対象受信参照信号を用いて更新することで得られる第二のウェイトとを算出する。
本実施形態では、算出部8aは、図5に示すように、同一シンボル上の各サブキャリアごとに配置されている受信参照信号を取得し、これら受信参照信号それぞれについて、周波数方向に並ぶ順序でリソースブロックを選択し、選択するごとにその選択したリソースブロックに含まれる受信参照信号を用いて逐次更新演算を行い、推定誤差及び対応する第一及び第二のウェイトを算出する。
算出部8aは、図5中、周波数方向に沿う図中矢印Pの方向に沿った順序(第一の順序)でリソースブロックを選択し、選択したリソースブロック内の受信参照信号について、サブキャリア番号順に帯域幅全体に亘って逐次更新演算することで得られる第一のウェイトと、矢印Pとは逆方向である図中矢印Qの方向に沿った順序(第一の順序とは異なる第二の順序)でリソースブロックを選択し、サブキャリア番号の大きいものから小さいものの順に帯域幅全体に亘って逐次更新演算することで得られる第二のウェイトとを、受信参照信号ごとに算出する。
算出部8aは、図5に示すように、第一の順序では、対象受信参照信号Kに対してサブキャリア番号の少ない方に隣接する受信参照信号を第一の他の受信参照信号Lとし、第二の順序では、対象受信参照信号Kに対してサブキャリア番号の多い方に隣接する受信参照信号を第二の他の受信参照信号Mとして、第一及び第二のウェイトを求める。
従って、算出部8aは、選択したリソースブロックに含まれる受信参照信号の第一及び第二のウェイトを求めるにあたって、第一の他の受信参照信号L、第二の他の受信信号M、及び対象受信参照信号Kが、周波数方向に沿って配置される関係で、逐次更新演算を行う。
選択部8bは、算出部8aが求めた両ウェイトの内、その推定誤差の少ないウェイトをその受信参照信号のウェイトとして、受信参照信号ごとに選択し、受信データ信号のウェイトの推定に用いる。
図6は、算出部8a及び選択部8bが受信参照信号のウェイトを算出する際の手順を示すフローチャートである。
算出部8aは、同一シンボル上の各サブキャリアごとに配置されている受信参照信号を取得すると、まず、ウェイト算出部8が内部的に有するカウンタのカウント値iを「1」に設定する(ステップS101)。なお、このカウント値iは、以下で演算におけるサブキャリア番号に対応している。
次いで、算出部8aは、推定誤差eup(i)及び第一のウェイトuを演算し(ステップS102)、カウント値iが受信信号の全サブキャリア数(に一致するサブキャリア番号)以上であるか否かを判定する(ステップS103)。カウント値iが全サブキャリア数以上でない場合、算出部8aは、ステップS104に進み、カウント値iをインクリメントして再度演算を行い(ステップS102)、カウント値iが全サブキャリア数以上になるまでステップS102〜S104の処理を反復する。これにより算出部8aは、サブキャリア番号順に全サブキャリア数、すなわち、受信信号の帯域幅全体に亘って、各サブキャリアの受信参照信号についての推定誤差eup(i)及びこれに対応する第一のウェイトuを求める。
ステップS102において、算出部8aは、下記式(1)及び式(2)に基づいて、推定誤差eup(i)及びこれに対応する第一のウェイトuを演算する。
Figure 0005499806
上記式中、x(i)は、受信参照信号の電力であり、各アンテナごとに対応する受信参照信号の電力を要素とするベクトルである。また、第一のウェイトuは、各アンテナごとの受信参照信号に対応するウェイトを要素とするベクトルである。s(i)は、送信時の送信参照信号の電力であり、既知である。ui−1 は、カウント値(サブキャリア番号)iが一つ前である第一のウェイトの複素共役転置、eup(i)は、推定誤差eup(i)の複素共役である。
なお、カウント値iが、「1」の場合における複素共役転置ui−1 については、算出部8aは、予め初期値を記憶しておき、それを用いて演算を行う。
上記式(1)及び式(2)に示すように、算出部8aは、ステップS102〜S104を反復することで、カウント値iが一つ前の演算で求めた第一のウェイトui−1及び現状の推定誤差eup(i)を用いて、現状の第一のウェイトuを求める。つまり、算出部8aは、サブキャリア番号順に逐次更新演算しつつ第一のウェイトuを算出することで、全サブキャリアの受信参照信号についての第一のウェイトuを得る。
算出部8aは、上記の手順で第一のウェイトuを求めることで、結果的に図5中矢印Pの方向に沿った第一の順序でリソースブロックを選択し、選択したリソースブロックに含まれる受信参照信号それぞれの第一のウェイトuを求める。
ステップS103において、カウント値iが全サブキャリア数以上であると判定されると、算出部8aは、カウント値iを「全サブキャリア数」に設定する(ステップS105)。
次いで、算出部8aは、推定誤差edown(i)及び第二のウェイトvを演算し(ステップS106)、カウント値iが「1」以下であるか否かを判定する(ステップS107)。カウント値iが「1」以下でない場合、算出部8aは、ステップS108に進み、カウント値iをデクリメントして再度演算を行い(ステップS106)、カウント値iが「1」以下となるまでステップS106〜S108の処理を反復する。これにより算出部8aは、サブキャリア番号の大きいものから小さいものの順に全サブキャリア数、すなわち、受信信号の帯域幅全体に亘って、各サブキャリアの受信参照信号についての推定誤差edown(i)及びこれに対応する第二のウェイトvを求める。
ステップS106において、算出部8aは、下記式(3)及び式(4)に基づいて、推定誤差edown(i)及び第二のウェイトvを演算する。
Figure 0005499806
上記式中、x(i)は、受信参照信号の電力であり、各アンテナごとに対応する受信参照信号の電力を要素とするベクトルである。また、第二のウェイトvは、各アンテナごとの受信参照信号に対応するウェイトを要素とするベクトルである。vi+1 は、カウント値(サブキャリア番号)iが一つ前である第二のウェイトの複素共役転置、edown(i)は、推定誤差edown(i)の複素共役である。
なお、カウント値iが、「全サブキャリア数」の場合における複素共役転置vi+1 については、算出部8aは、予め初期値を記憶しておき、それを用いて演算を行う。
上記式(3)及び式(4)に示すように、算出部8aは、ステップS106〜S108を反復することで、カウント値iが一つ前の演算で求めた第二のウェイトvi+1及び現状の推定誤差edown(i)を用いて、現状の第二のウェイトvを求める。つまり、算出部8aは、サブキャリア番号の大きいものから小さいものの順に逐次更新演算しつつ第二のウェイトvを算出することで、全サブキャリアの受信参照信号についての第二のウェイトvを得る。
以上のようにして、算出部8aは、図5中矢印Pの方向(順方向)に沿ってサブキャリア番号順に帯域幅全体に亘って逐次更新演算することで得られる第一のウェイトuと、矢印Pとは逆方向である図5中矢印Qの方向に沿ってサブキャリア番号の大きいものから小さいものの順に帯域幅全体に亘って逐次更新演算することで得られる第二のウェイトvとを、受信参照信号ごとに算出する。
算出部8aは、上記の手順で第二のウェイトvを求めることで、結果的に図5中矢印Qの方向に沿った第二の順序でリソースブロックを選択し、選択したリソースブロックに含まれる受信参照信号それぞれの第二のウェイトvを求める。
ステップS107において、カウント値iが「1」以下であると判定されると、算出部8aは、カウント値iを「1」に設定する(ステップS109)。
そして、第一のウェイトuに対応する推定誤差eup(i)と、第二のウェイトvに対応する推定誤差edown(i)とを比較し、推定誤差eup(i)が推定誤差edown(i)よりも小さいか否かを判定する(ステップS110)。
推定誤差eup(i)が推定誤差edown(i)よりも小さい場合、選択部8bは、推定誤差eup(i)に対応する第一のウェイトuを、算出結果としての受信参照信号のウェイトwとして採用し(ステップS111)、ステップS113に進む。
一方、推定誤差eup(i)が推定誤差edown(i)よりも小さくない場合、選択部8bは、推定誤差edown(i)に対応する第二のウェイトvを、受信参照信号のウェイトwとして採用し(ステップS112)、ステップS113に進む。つまり、選択部8bは、同一の受信参照信号に対応する第一及び第二のウェイトu,vの内、推定誤差の小さい方のウェイトを受信参照信号のウェイトwとして採用する。
そして、選択部8bは、ステップS113において、カウント値iが「全サブキャリア数」以上であるか否かを判定する(ステップS113)。カウント値iが全サブキャリア数以上でない場合、選択部8bは、ステップS114に進み、カウント値iをインクリメントしてステップS110に進み、再度を行い(ステップS110)、カウント値iが全サブキャリア数以上になるまでステップS110〜S114の処理を反復する。ステップS113において、カウント値iが全サブキャリア数以上であると判定された場合、選択部8bは、処理を終える。
これにより選択部8bは、受信信号の帯域幅全体(全サブキャリア数)に亘って、各サブキャリアごとの受信参照信号のウェイトwを求めることができる。
以上のように、算出部8a及び選択部8bは、各受信系列A,Bそれぞれからの受信信号に含まれる複数の受信参照信号について、逐次更新する算出方法によって受信参照信号のウェイトwを算出する。
〔4.ウェイト算出の具体的態様について〕
次に、算出部8a及び選択部8bによる受信参照信号のウェイト算出の具体的態様について説明する。
ここで、図1中、移動端末MS1〜4が、マクロ基地局装置である基地局装置BS1に接続し、移動端末MS5,6が、フェムト基地局装置である基地局装置BS2に接続している状況において、基地局装置BS2が、移動端末MS5,6からの受信信号のウェイトを算出する場合を考える。
この場合、移動端末MS1〜4は、基地局装置BS1に接続しているので、基地局装置BS2が移動端末MS5,6に割り当てるリソースと重なるおそれがあり、基地局装置BS2にとっては干渉源となる。
図7は、上記の場合の、上り回線における、各移動端末MS1〜6に対する無線リソースの割り当て状況の一例を示す模式図である。なお、図7では、周波数方向の帯域幅について、リソースブロック10個分(RB1〜RB10)の範囲で示し、この範囲における各移動端末MS1〜6に対する無線リソースの割り当て状況を模式的に示している。また、各リソースブロックRB1〜RB10は、サブキャリア番号順に並んでいるものとする。
図7において、基地局装置BS2に接続する移動端末MS5はに、RB1〜RB6の範囲で周波数方向に連続するリソースブロックが割り当てられている。また、基地局装置BS2に接続する移動端末MS6には、RB7〜RB10の範囲で周波数方向に連続するリソースブロックが割り当てられている。
一方、基地局装置BS1に接続する移動端末MS1には、RB1〜RB3の範囲で、周波数方向に連続するリソースブロックが割り当てられ、移動端末MS2には、RB4,5の範囲、移動端末MS3には、RB6〜RB8の範囲、移動端末MS4には、RB9,RB10の範囲でリソースブロックが割り当てられている。
この図7の場合では、基地局装置BS2に接続する移動端末MS5,6に割り当てられているリソースブロックは、全て、基地局装置BS1に接続する移動端末MS1〜4に割り当てられているリソースブロックと重複している。
ここで、基地局装置BS2では、互いに割り当てられたリソースブロックが重複する移動端末の組み合わせが異なる組み合わせとなるリソースブロックの領域ごとに、受信信号の指向性が異なると考えられる。つまり、図7に示すように、リソースブロックRB1〜10で表される帯域は、周波数ごとに指向性が異なるリソースブロックの領域として、移動端末MS5と移動端末MS1とが重複する第一相関領域、移動端末MS5と移動端末MS2とが重複する第二相関領域、移動端末MS5と移動端末MS3とが重複する第三相関領域、移動端末MS6と移動端末MS3とが重複する第四相関領域、及び、移動端末MS6と移動端末MS4とが重複する第五相関領域の五つの領域に分けることができる。
これら各相関領域内に属するリソースブロック同士の間では、これらに属する受信データ信号や受信参照信号は、干渉波による影響を含めて互いに周波数方向の相関が高く、各受信参照信号のウェイトwは、ほぼ同じような値になると考えられる。
本実施形態の算出部8a及び選択部8bは、図7に示すような状況下においても、移動端末MS5,6の割り当て等に関わらず、周波数方向に沿った順序でリソースブロックを選択し、選択したリソースブロックに含まれる受信参照信号のウェイトの算出を行う。
図8は、図7に示す状況下で、算出部8a及び選択部8bが受信参照信号のウェイトを算出した場合の一例を示す図である。
図8では、算出部8aが、各リソースブロックRB1〜10に含まれる受信参照信号を取得し、図中矢印Pに沿って、各リソースブロックRB1からRB10の順序で選択し、これらリソースブロックそれぞれに含まれる複数の受信参照信号を逐次更新演算することで第一のウェイトuを算出するとともに、図中矢印Qに沿って、リソースブロックRB10からRB1の順序で選択し、これらリソースブロックそれぞれに含まれる複数の受信参照信号を逐次更新演算することで第二のウェイトvを算出した場合を示している。
図8(a)は、第一のウェイトuに対応する推定誤差eup(i)の算出結果を示すグラフ、図8(b)は、第二のウェイトvに対応する推定誤差edown(i)の算出結果を示すグラフである。図において、縦軸は、推定誤差eに「−1」を乗算した値であり、横軸は、リソースブロックRB1からRB10に対応する周波数である。
図に示すように、第一のウェイトuに対応する推定誤差eup(i)を示す線図Rは、各相関領域ごとに、矢印Pの方向に向かって推定誤差が「0」に収束するように小さくなり、隣接する相関領域との間の境界部分では、一時的に推定誤差が大きくなった後、再度、「0」に収束するように小さくなり、これを各相関領域ごとに繰り返すように表される。
これは、上述したように、各相関領域では、各相関領域内に属するリソースブロック同士の間では、これらに属する受信データ信号や受信参照信号における周波数方向の相関が高く、各受信参照信号のウェイトwは、ほぼ同じような値になるため、同一の相関領域内に属する受信参照信号を逐次更新してウェイトを算出することで、当該相関領域内における最適なウェイトに収束し、その推定精度が序々に上昇するためである。
一方、隣接する相関領域との間の境界を超えると、指向性が変わり、その隣接する相関領域内における最適なウェイトも異なるので、前記境界の部分では、一時的に推定誤差が大きくなる。
また、図8(b)中の第二のウェイトvに対応する推定誤差edown(i)を示す線図Sについても、上記と同様の理由により、各領域ごとに、矢印Qの方向に向かって推定誤差が「0」に収束するように小さくなり、隣接する相関領域との間の境界部分では、一時的に推定誤差が大きくなった後、再度、「0」に収束するように小さくなり、これを各相関領域ごとに繰り返すように表される。
図8(c)は、両ウェイトに対応する推定誤差の内、小さい方を選択したときの推定誤差eを示したグラフである。選択部8bは、両ウェイトに対応する推定誤差の内、小さい方の推定誤差に対応するウェイトを選択するので、算出結果としての受信参照信号のウェイトwの推定誤差eは、図中の線図Tに示すような値となる。
このように、本実施形態では、選択部8bが、両ウェイトに対応する推定誤差の内、小さい方の推定誤差に対応するウェイトを選択するので、第一のウェイトu及び第二のウェイトvの内、推定精度の高い部分を受信参照信号のウェイトwとして得ることができる。
上記構成の基地局装置BS2によれば、ウェイト算出部8の算出部8aが、各受信系列からの受信信号それぞれに含まれる複数の受信参照信号それぞれのウェイトを逐次更新する算出方法によって算出するので、上記従来例のように、最小単位(リソースブロック)ごとにウェイトを求めるための相関行列の推定やその演算を行う必要がなく、その演算量を減らすことができ演算負荷を軽減することができる。
また、本実施形態においては、一のユーザに対して連続的に並ぶ複数のリソースブロックを割り当てる方式であるSC−FDMA方式によって送信される信号を受信することにより、干渉波による影響を含めて互いに相関がある複数のリソースブロックが連続して存在する可能性がある。このため、周波数方向に沿う選択順序である第一及び第二の順序でリソースブロックを選択することで、その相関がある複数のリソースブロックが連続的に存在する相関領域の中で、逐次更新に用いる受信参照信号をより多く確保でき、推定誤差の少ない精度の高い値を得ることができる。
以上により、本実施形態によれば、演算負荷を軽減しつつも、精度の高い受信参照信号のウェイトを得ることができ、受信信号から効果的に干渉波を除去することができる。
また、本実施形態では、ウェイト算出部8の算出部8aは、周波数方向に沿う第一の順序でリソースブロックを進むことでサブキャリア番号順に帯域幅全体に亘って受信参照信号を用いて逐次更新して第一のウェイトuを算出し、その後、第二の順序でリソースブロックを進むことで帯域幅全体に亘って受信参照信号を逐次更新して第二のウェイトvを求めたが、各移動端末の割り当て状況が、図7で示した割り当て状況である場合において、例えば、図9(a)に示すように、まず、RB10からRB1に向かう順序を第一の順序として第一のウェイトuを算出し、その後、RB1からRB10に向かう順序を第二の順序として第二のウェイトvを算出してもよい。
さらに、図9(b)に示すように、RB1からRB10に向かう順序を第一の順序、RB10からRB1に向かう順序を第二の順序として、帯域幅全体をランダムに往復し、最終的に全帯域について両ウェイトu,vを算出するようにしてもよい。同一の領域について第一又は第二ウェイトを3回以上算出した場合には、最終的に最も小さい推定誤差に対応するウェイトを受信参照信号のウェイトwとして採用する。なおこの場合、いずれの領域も、少なくとも、順方向及び逆方向で逐次更新演算を行い、第一及び第二のウェイトu,vを得ることが必要である。
また、LTEにおいて、無線リソースの割り当てに際して周波数ホッピング方式を適用しない場合には、サブフレームを構成する二つのスロットにおける同一周波数帯域に配置される一対のリソースブロックは、ユーザ割り当て情報等を参照することなく同一のユーザに対して割り当てられることが識別可能なので、算出部8aは、この一対のリソースブロックを所定領域として周波数方向に沿う所定の順序で逐次選択し、図10(a)及び図10(b)に示すように、その所定領域内に含まれる受信参照信号それぞれを用いて、逐次更新し、第一及び第二のウェイトu,vを求めることもできる。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されることはない。
上記実施形態では、逐次更新型のウェイト算出方法として、LMSアルゴリズムに基づいた算出方法を採用した場合を例示したが、例えば、これに代えて、NLMS(Normalized LMS)アルゴリズムを用いた算出方法、RLS(Recursive Least Square)アルゴリズムを用いた算出方法、カルマンフィルタを用いた算出方法を用いることもできる。
また、上記実施形態では、周波数方向に連続的に並ぶ複数のリソースブロックを一のユーザに対して割り当てる方式であるSC−FDMA方式を採用した場合を例示したが、例えば、時間方向に連続的に並ぶ複数のリソースブロックを一のユーザに対して割り当てる方式の場合も、本発明は適用できる。つまり、この場合、時間方向に沿う第一の順序でリソースブロックを選択して第一のウェイトを求めると共に、第一の順序とは異なる第二の順序でリソースブロックを選択して第二のウェイトを求め、これらから受信参照信号のウェイトを求めるように構成される。
また、周波数方向、及び、時間方向の両方向それぞれで第一及び第二のウェイトを求め、これらの内で推定誤差の最も小さいウェイトを、受信参照信号のウェイトとして求めることもできる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1a,1b アンテナ
7 合成部
8 ウェイト算出部
8a 算出部
8b 選択部
BS1,BS2 基地局装置(通信装置)
MS1〜6 移動端末(ユーザ)

Claims (9)

  1. 受信信号に含まれる複数の既知信号それぞれのウェイトを、当該複数の既知信号ごとに逐次更新する算出方法によって算出するウェイト算出部を備えた通信装置であって、
    前記ウェイト算出部は、
    更新対象となる対象既知信号について、前記対象既知信号を用いて更新する直前に更新された第一の他の既知信号のウェイトを、当該対象既知信号を用いて更新することで得られる第一のウェイトと、前記第一の他の既知信号とは異なる第二の他の既知信号のウェイトを、当該対象既知信号を用いて更新することで得られる第二のウェイトと、を少なくとも含む複数のウェイトを算出する算出部と、
    前記対象既知信号についての複数のウェイトの内、その推定誤差の少ないウェイトを前記対象既知信号のウェイトとして選択する選択部と、を備えていることを特徴とする通信装置。
  2. 前記算出部は、一又は複数の無線割り当ての最小単位からなる複数の所定領域を、少なくとも、第一の順序、及び、前記第一の順序とは異なる第二の順序を含む複数の順序で選択し、
    少なくとも、前記第一の順序で選択するごとにその選択した所定領域に含まれる既知信号を用いて前記第一のウェイトを算出するとともに、前記第二の順序で選択するごとにその選択した所定領域に含まれる既知信号を用いて第二のウェイトを算出する請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記第二の順序は、前記第一の順序の逆の順序である請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記所定領域は、ユーザ割り当て情報を参照することなく同一ユーザに割り当てられていることが識別可能な領域である請求項2又は3に記載の通信装置。
  5. 前記無線割り当ての最小単位は、リソースブロックである請求項2〜4のいずれか一項に記載の通信装置。
  6. 前記第一及び第二の順序は、前記所定領域が周波数方向又は時間方向の少なくともいずれか一方に沿って並ぶ順序である請求項2〜5のいずれか一項に記載の通信装置。
  7. 前記対象既知信号、前記第一の他の既知信号、及び、前記第二の他の既知信号は、周波数方向又は時間方向の少なくともいずれか一方に沿って配置されている請求項1〜6のいずれか一項に記載の通信装置。
  8. 前記受信信号は、連続的に並ぶ複数の前記最小単位を一のユーザに対して割り当てる方式によって送信される信号である請求項1〜7のいずれか一項に記載の通信装置。
  9. 前記連続的に並ぶ複数の前記最小単位を一のユーザに対して割り当てる方式が、SC−FDMA方式である請求項8に記載の通信装置。
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