JP5498664B2 - インバータ制御装置 - Google Patents

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本発明は、回転電気機械を高速で回転させるインバータ制御装置に関し、特にキャリア信号の周波数をインバータの出力の基本波周波数に同期させない非同期式のものに関する。
従来から回転電気機械を高速で回転させるインバータ(以下、高周波インバータと呼ぶ)が知られている。このような高周波インバータの出力電圧及び/又は出力電流(以下、単に出力という場合がある)の周波数は回転電機の回転速度に比例して高くなる。一方、インバータのPWM信号におけるキャリア信号の周波数は、インバータの出力の歪を低減する観点から、本来、インバータの出力の周波数に対し十分高いことが好ましい。しかしながら、キャリア信号の周波数には、キャリア信号を出力するトランジスタの特性(応答性、スイッチングロス等)や制御用マイクロコンピュータの処理能力に起因する上限が存在する。このため、高周波インバータにおいては、キャリア信号の周波数をインバータの出力の周波数に対して十分高くすることができず、その影響を無視することができないという問題があった。特に、インバータの出力電流において、キャリア信号の周波数成分と基本波の(6m±1)倍の周波数成分とがうなり現象(以下、単にうなり現象という)を生じ、それにより低周波成分の電流歪が生じることによって、トランス、リアクトル、モータ等の鉄心の飽和が引き起こされ、その結果、回転電気機械をインバータで制御できなくなるという問題があった。
一方、キャリア信号の周波数を常にインバータの出力の周波数の整数倍にする同期PWM方式のインバータ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このインバータ装置によれば原理的にうなり現象が生じないため、この問題を根本的に解決することができる。
また、キャリア信号の周波数を変化させるインバータ装置として、耳障りなキャリア音を抑制するために、インバータの出力電圧の1周期内でキャリア信号の周波数を変化させるものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−201246号公開公報 特開平9−47026号公開公報
しかしながら、同期PWM方式のインバータ装置では、キャリア信号の周波数がインバータの出力の周波数の整数倍に大きく変化するので、出力フィルタが大型化しやすいという問題があった。
また、上述のキャリア信号を変化させるインバータ装置は、インバータの出力周波数とは無関係にキャリア信号の周波数を変化させるため、高周波用のインバータとして用いた場合にうなり現象の発生を防止することができない。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、出力フィルタを大型化することなくうなり現象を抑制できるインバータ制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明のインバータ制御装置は、PWM指令値である変調率値を三角波からなるキャリア信号と比較して前記変調率値に比例する幅のパルスが前記三角波の周期に対応する周期で配列されてなるPWM信号を生成し、モータの回転速度を制御するインバータのスイッチング素子のスイッチングを前記PWM信号によって制御するインバータ制御装置であって、前記インバータの出力の基本波周波数の変化に対し、前記キャリア信号の周波数を、該キャリア信号の周波数が前記インバータの出力の(6m±1)次高調波周波数(mは1以上の整数)からうなりを実質的に生じないような周波数差離れて変化させる(前記キャリア信号の周波数を前記インバータの出力の基本波周波数の整数倍とし、且つ両者を同期させた状態で前記PWM信号を生成することを除く)よう構成されている。このような構成とすると、インバータの出力の基本波周波数を変化させても、キャリア信号の周波数がインバータの出力の(6m±1)次高調波周波数に所定値より近づかないので、この所定値を適宜選択することにより、うなり現象が発生するのを防止することができる。その結果、高速の領域においてもモータを安定して回転させることができる。しかも、キャリア信号の周波数は、(6m±1)次高調波の周波数に対しうなり現象を生じないような周波数差を確保する範囲で変化するだけであるので、出力フィルタを大型化する必要がない。
前記インバータ制御装置は、前記インバータの出力の周波数に関連する情報(以下、出力周波数関連情報)に基づいて前記キャリア信号を生成するキャリア信号生成部と、外部から入力される前記モータの回転速度指令と前記出力周波数関連情報とに基づいて前記変調率値を演算するPWM変調率演算部と、前記PWM変調率演算部で演算された変調率値を前記キャリア信号生成部で生成された前記キャリア信号と比較して前記PWM信号を生成するPWM信号生成部と、を備え、前記キャリア信号生成部は、前記出力関連情報に基づいて、前記インバータの出力の基本波周波数の変化に対し、前記キャリア信号の周波数を、該キャリア信号の周波数が前記インバータの出力の(6m±1)次高調波周波数からうなりを実質的に生じないような周波数差離れて変化させる(前記キャリア信号の周波数を前記インバータの出力の基本波周波数の整数倍とし、且つ両者を同期させた状態で前記PWM信号を生成することを除く)よう構成されていてもよい。
前記キャリア信号の周波数は、前記インバータの出力の基本波周波数に対し、インバータの出力の基本波周波数が増大するに連れて、順次、(6m±1)次高調波の周波数を、それぞれ、上回る値から下回る値に切り替えるようにして変化させられてもよい。
前記キャリア信号の周波数は、インバータの出力の基本波周波数に対し、インバータの出力の基本波周波数が減少するに連れて、順次、(6m±1)次高調波の周波数を、それぞれ、下回る値から上回る値に切り替えるようにして変化させられてもよい。
前記インバータ制御装置は、前記キャリア信号の周波数を、ヒステリシスを示すように変化させるよう構成されていてもよい。
本発明は以上に説明したように構成され、出力フィルタを大型化することなくうなり現象を抑制できるインバータ制御装置を提供できるという効果を奏する。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係るインバータ制御装置の概略の構成を示すブロック図である。
最初に、本実施の形態のインバータ制御装置の制御対象であるインバータについて説明する。インバータには電圧型インバータと電流型インバータとがある。電圧型インバータでは、その出力電圧の波形が、入力されるPWM信号(正確にはゲート信号)の波形に忠実な波形となり、電流型インバータでは、その出力電流の波形が、入力されるPWM信号の波形に忠実な波形となる。インバータがいずれのタイプであるかは、インバータ制御装置の構成には本質的に無関係である。従って、以下では、インバータが電圧型である場合を述べるが、以下に述べるインバータ制御装置1は、インバータが電流型である場合にも、実質的にそのまま適用できる。また、インバータの出力波形は、一般には正弦波であるので、以下では正弦波である場合を述べるが、以下に述べるインバータ制御装置1は、インバータの出力波形が他の波形である場合にも、実質的にそのまま適用できる。さらに、以下に述べるインバータ制御装置は、インバータの出力電流を制御するが、インバータの出力電圧を制御してもよい。
また、インバータは一般には3相用として構成されるが、単相又は多相用のインバータは、1相分のインバータの基本的構成を1単位として、これらを入力及び出力に対して並列に1以上備えるようにして構成される。従って、以下に述べるインバータの制御装置1は、3相用のインバータの1相分を制御するものであるが、これを1以上備えることによって単相用又は多相用のインバータの制御装置を容易に構成することができる。
図1に示すように、本実施の形態のインバータ制御装置1は、演算ブロック2と、信号生成ブロック3と、ゲート駆動回路4とを備えている。演算ブロック2は、本実施の形態では、マイクロコンピュータのCPUで構成されている。信号生成ブロック3は、本実施の形態ではFPGA(Field Programmable Gate Array)で構成されている。
演算ブロック2は、速度演算部5と変調率演算部15とを備えている。速度演算部5は速度・角度推定部6で構成されている。変調率演算部15は、速度制御部11、電流制御部12、及びデッドタイム設定部13を備えており、これらは演算ブロック2をそのCPUが構成する上記マイクロコンピュータのメモリに格納された所定のソフトウェアによって実現されている。なお、デッドタイム設定部13を信号生成ブロック3に設け、PGPAで構成してもよい。
速度・角度推定部6には、このインバータ制御装置1の制御対象であるインバータの出力電流(出力周波数関連情報:以下、単に出力電流という)が入力される。このインバータ及び出力電流については後で詳しく説明する。速度・角度推定部6は、入力される出力電流から、インバータによって速度制御されるモータ(ここでは同期電動機)の回転角度(現在位置:以下、単に角度という場合がある)と回転速度(以下、単に速度という場合がある)とを推定する。以下、この推定した角度及び速度を、それぞれ、推定速度及び推定角度という。
速度制御部11には、この推定速度が入力されるとともに、外部からモータの回転速度の制御指令としての速度指令が入力される。速度制御部11は、速度指令に対する推定速度の偏差を加味して速度制御指令を電流指令として電流制御部12に出力する。本実施の形態ではインバータの出力電流を制御するからである。電流制御部12には、速度・角度推定部から推定角度が入力されていて、電流制御部12は、電流指令と推定角度(推定現在位相)とに基づいて変調率(変調率値)を演算してこれを信号生成ブロック3のPWM信号生成部10に出力する。
デッドタイム設定部13には、予めデッドタイムが設定されていて、デッドタイム設定部13は、このデッドタイムを信号生成ブロック3のPWM信号生成部10に出力する。
一方、信号生成ブロック3は、キャリア信号生成部7とPWM信号生成部10とを備えている。また、キャリア信号生成部7は、PWM周波数設定部8と三角波生成部9とを備えている。
PWM周波数設定部8には、速度・角度推定部6から上述の推定速度が入力される。また、PWM周波数設定部8にはインバータの出力の基本波の周波数(以下、基本波周波数という)に対するキャリア信号の周波数変化パターンが設定されている(記憶されている)。この周波数変化パターンについては後で詳しく説明する。上述の推定速度は、インバータの出力(ここでは出力電流)の基本波周波数に比例するので、PWM周波数設定部8は、この推定速度からインバータの出力の基本波周波数を求めて、この求めたインバータの基本波周波数に対応するキャリア信号の周波数を三角波生成部9に出力する。
三角波生成部9は、キャリア信号である所定の三角波であって入力される周波数を有する三角波を生成し、これをPWM信号生成部10に出力する。
PWM信号生成部10は、変調率(変調率値)を三角波と対比してPWM信号を生成する。この際、PWM信号生成部10は、各相に対応するPWM信号間において、入力されたデッドタイムを有するようにPWM信号を生成する。そして、このPWM信号をゲート信号としてゲート駆動回路3に出力する。
ゲート駆動回路3は、ゲート信号を、当該ゲート信号に忠実な波形を有しかつインバータのスイッチング素子を駆動可能なレベルを有するゲート駆動信号に変換し、これをインバータのスイッチング素子のゲートに入力する。これにより、インバータからPWM信号に忠実な波形を有する電圧が出力され、インバータの出力電流がPWM信号に応じたものとなり、ひいては、モータの速度がインバータ制御装置1に入力される速度指令に応じた速度に制御される。
次に、本発明を特徴付けるPWM周波数設定部8の構成を詳しく説明する。
図2はインバータの出力の基本波周波数の変化に対するキャリア信号の周波数の変化パターンをインバータの出力の(6m±1)次高調波周波数の変化とともに示すグラフであって、(a)は比較例におけるキャリア信号の周波数の変化パターンを示すグラフ、(b)は本実施の形態におけるキャリア信号の周波数の変化パターンを示すグラフである。
図2(a),(b)において、横軸はインバータの出力の基本波周波数を示し、縦軸は周波数を示す。また、「n次」はインバータの出力のn次周波数成分(以下、n次高調波という)の周波数を示す。図2(a)に示すように、インバータの出力の(6m±1)次高調波の周波数は、基本波周波数の増大に比例して増大する。そこで、この比較例のように、キャリア信号の周波数をインバータの出力の基本波周波数の変化に対し一定値に維持したまま、インバータの出力の基本波周波数を増大させると、(6m±1)次高調波の周波数が、高次のものから順にキャリア信号の周波数に近づく。そして、その周波数の接近の程度がある範囲(図2(a)に破線で丸く囲って示された領域)内になると、うなり現象が生じて従来技術の記載欄で説明したような問題が生じる。
そこで、本発明においては、図2(b)に示すように、インバータの出力の基本波周波数の変化に対し、キャリア信号の周波数がインバータの出力の(6m±1)次高調波の周波数から所定値離れて変化させられる。換言すれば、キャリア信号の周波数がインバータの出力の(6m±1)次高調波の周波数に対し、これを所定値上回る値からこれを所定値下回る値に切り替わるように変化させられる。従って、キャリア信号の周波数は、インバータの出力の基本波周波数の特定の値(点)において不連続に変化する。この所定値はうなり現象が生じないような周波数差とする。図2(b)の例では、キャリア信号の周波数は、インバータの出力の基本波周波数に対して、(6m±1)次高調波の周波数の変化直線と交わらない離散値を取るような変化パターンに設定されている。具体的には、キャリア信号周波数は、以下の条件分岐式で表されるようなパターンに設定されている。
インバータの出力の基本波周波数をFxで表しキャリア信号周波数をFyで表すと、Fyは以下の条件分岐式で表される。
0≦Fx<Fx1のときFy=7p.u. ・・・(1)
Fx1≦Fx<Fx2のときFy=5p.u. ・・・(2)
Fx2≦Fx<Fx3のときFy=6p.u. ・・・(3)
Fx3≦Fx<Fx4のときFy=7p.u. ・・・(4)
Fx4≦Fx<Fx5のときFy=8p.u. ・・・(5)
Fx5≦Fx<Fx6のときFy=7p.u. ・・・(6)
Fx6≦Fx<Fx7のときFy=6p.u. ・・・(7)
Fx7≦Fx<Fx8のときFy=7p.u. ・・・(8)
Fx8≦Fx<Fx9のときFy=6p.u. ・・・(9)
Fx9≦Fx<Fx10のときFy=7p.u. ・・・(10)
Fx10≦Fx<Fx11のときFy=6p.u. ・・・(11)
Fx11≦FxのときFy=7p.u. ・・・(12)
但し、Fx10及びFx11は図2(b)には示していない。
このようにキャリア信号の周波数変化パターンを設定すると、図2(b)に示すように、キャリア信号の周波数Fyは、インバータの出力の基本波周波数FxがFx1となる点において7p.u.から5p.u.に不連続に変化し、この際に、19次高調波及び17次高調波の周波数を上回る値から下回る値に変化する。すなわち、キャリア信号の周波数Fyは、インバータの出力の基本波周波数FxがFx1となる点において7p.u.から5p.u.に切り替わる。しかも、このとき、キャリア信号の周波数Fyは、19次高調波の周波数及び17次高調波の周波数とはうなりが生じないような周波数差を有している。例えば、インバータの出力の基本波周波数FxがFx1のとき、キャリア信号の周波数Fyは、19次高調波の周波数に対し、Fdの周波数差を有している。同様に、キャリア信号の周波数Fyは、13次高調波の周波数、11次高調波の周波数、7次高調波の周波数、及び5次高調波の周波数に対しても、インバータの出力の基本波周波数Fxが増大するに連れて、各区間の境界において、順次、これらを、それぞれ、上回る値から下回る値に切り替わる(不連続に変化する)。その際に、キャリア信号の周波数Fyは、13次高調波の周波数、11次高調波の周波数、及び7次高調波の周波数とは、うなり現象が生じないような周波数差を有している。また、逆にインバータの出力の基本波周波数Fxが現減少する場合には、その減少に連れて、各区間の境界において、上記とは逆の順序で、これらの高調波の周波数を、それぞれ、下回る値から上回る値に切り替わる。
これにより、インバータの出力の基本波周波数を変化させても、うなり現象が発生するのを防止することができる。その結果、高速の領域においてもモータを安定して回転させることができる。しかも、キャリア信号の周波数は、インバータの出力の基本波周波数の変化に対し、5p.u.から8p.u.までの範囲((6m±1)次高調波の周波数に対しうなり現象を生じないような周波数差を確保する範囲)で変化するだけであるので、出力フィルタを大型化する必要はない。
次に、インバータの出力の基本波周波数に対するキャリア信号の他の周波数変化パターンを説明する。
図3(a),(b)はインバータの出力の基本波周波数の変化に対するキャリア信号の周波数の他の変化パターンをインバータの出力の(6m±1)次高調波周波数の変化とともに示すグラフである。
図3(a)に示す周波数変化パターンでは、キャリア信号の周波数Fyは、インバータの出力の基本波周波数Fxが増大するに連れて、順次、これらを、それぞれ、上回る値から下回る値に切り替わる。そして、キャリア信号の周波数は、その不連続点間において、インバータの出力の基本波周波数に対し離散値と連続値とを組み合わせた態様で変化する。
図3(b)に示す周波数変化パターンでは、キャリア信号の周波数Fyは、インバータの出力の基本波周波数Fxが増大するに連れて、順次、これらを、それぞれ、上回る値から下回る値に不連続に切り替わる。そして、キャリア信号の周波数は、その不連続点間において、インバータの出力の基本波周波数に対し連続的に変化する。
以上に、述べたように、本発明においては、キャリア信号の周波数は、インバータの出力の基本波周波数に対し、インバータの出力の基本波周波数が増大するに連れて、順次、(6m±1)次高調波の周波数を、それぞれ、上回る値から下回る値に切り替わり、その切り替わりの際に、キャリア信号の周波数が、各高調波の周波数とうなり現象が生じないような周波数差を有するような態様(パターン)で変化すればよい。不連続点間における変化の態様は任意である。
また、(6m±1)次高調波はその次数が高くなるほど、うなり現象によって及ぼす影響が小さくなるので、次数の高い(6m±1)次高調波は考慮する必要はない。例えば、本実施の形態では、m=3までの(6m±1)次高調波のみを考慮しているがこれで十分である。
図4はインバータの出力の基本波周波数に対するキャリア信号の周波数変化パターンのヒステリシスを示す図である。
図4に示すように、本実施の形態では、キャリア信号の周波数変化パターンは、上述の不連続な変化点においてヒステリシスを示すように設定されている。具体的には、インバータの出力の基本波周波数が増大する(上昇する)ときは上述の点(図2(b)及び図3(a),(b)に示す点)で不連続に変化(減少)し、インバータの出力の基本波周波数が減少する(下降する)ときは上述の点より微小な所定値小さい値の点で不連続に変化(増大)する。これにより、キャリア信号の周波数のチャタリングを防止することができる。もちろん、簡略化する場合には、キャリア信号の周波数変化パターンにこのようなヒステリシス特性を持たせなくても構わない。
次に、以上のように構成されたインバータ制御装置1の動作を説明する。以下では、一般的な動作は簡略化し、本発明と関連する動作を中心に説明する。
図1において、速度・角度推定部6は、入力される出力電流に基づいて推定速度及び推定角度を出力する。速度制御部11は、外部から入力される速度指令に対する推定速度の偏差を加味して速度制御指令を電流指令として電流制御部12に出力する。電流制御部12は、電流指令と推定角度(推定現在位相)とに基づいて変調率(変調率値)を演算してこれをPWM信号生成部10に出力する。一方、PWM周波数設定部8は、推定速度からインバータの出力の基本波周波数を求めて、これに対応するキャリア信号の周波数を三角波生成部9に出力する。三角波生成部9は、PWM周波数設定部8から入力された周波数を有する三角波を生成して、これをPWM信号生成部10に出力する。
次に、電流制御部12、三角波生成部9、及びPWM信号生成部10の動作を詳しく説明する。図5は図1のインバータ制御装置の動作を示す波形図である。まず、図5について説明する。図5において、上段の波形図は前半周期用変調率値Sm1及び後半周期用変調率値Sm2並びに三角波キャリア信号Scの波形を示す。この波形図において、横軸は位相を示し、縦軸は変調率及び三角波キャリア信号の出力(以下、三角波出力と略す場合がある)を示す。符号Sm1及びSm2は、それぞれ、前半周期用変調率値及び後半周期用変調率値を示す。なお、前半周期用変調率値Sm1と後半周期用変調率値Sm2の包絡線(図示せず)が変調率(変調率値)を表す。符号61及び62は、それぞれ、三角波キャリア信号Scの谷点及び頂点を示す。なお、本明細書においては、便宜上、三角波キャリア信号Scの最小値となる点及び最大値となる点をそれぞれ谷点及び頂点と呼ぶ。Tは制御周期を示し、Taは前半周期を示し、Tbは後半周期を示す。なお、図5では横軸が位相を示しているので、正確に言えば、T,Ta,Tbは、それらの周期に相当する位相区間を指し示している。本明細書では、制御周期Tは、インバータの出力のサンプリング間隔を意味している。従って、図1において、電流指令は制御周期T毎に電流制御部12に入力される。ここでは、三角波キャリア信号Scの谷点61から次の谷点61までの期間が制御周期Tとして設定されている。また、三角波キャリア信号Scの谷点61から頂点62までの期間及び頂点62から次に谷点61までの期間が、それぞれ前半周期Ta及び後半周期Tbとして設定されている。前半周期Taと後半周期Tbとはその長さが等しい、すなわち、これらの長さは、制御周期Tの半分である。中段の波形図は、PWM信号(ゲート信号)Spの波形を示す。この波形図において、横軸は位相を示し、縦軸はPWM信号の出力(以下、PWM出力と略す場合がある)を示す。符号Pはパルスを示す。ここでは、PWM信号Spの出力は「0」と「1」との2値を取るものと仮定する。従って、PWM信号SpにおいてはパルスPの値は「1」である。符号WはパルスPの幅を示し、符号Wa及びWbはそれぞれ、パルスPの幅Wの、前半周期用変調率値Sm1に比例する部分及び後半周期用変調率値Sm2に比例する部分を示す。1つのパルスPは、前半周期用変調率値Sm1に対応する幅Waのパルスと後半周期用変調率値Sm2に対応する幅Wbのパルスとが合わさって構成されている。下段の波形図は中段のPWM信号に対応するインバータの出力電圧を模式化した波形図である。すなわち、中段のPWM信号を入力すると、インバータには、入力されたPWM信号の波形に忠実な波形の、パルス列からなる出力電圧が現れる。下段の波形図は、この出力電圧の各パルスを各々の属する各前半周期Ta又は後半周期Tb(変調率値を変更する周期)で平均した電圧(以下、変調率値変更周期平均電圧という)を波形図として表して模式化したものである。この波形図において、横軸は位相を示し、縦軸はインバータの変調率値変更周期平均電圧を示す。符号Vaは変調率値変更周期平均電圧を示し、符号Va1は前半周期Taに対応する変調率値変更周期平均電圧を示し、符号Va2は後半周期Tbに対応する変調率値変更周期平均電圧を示す。
図1及び図5において、電流制御部12は、入力された電流指令に基づいて、PWM指令値である変調率値として、上述の前半周期用変調率値Sm1と後半周期用変調率値Sm2とを演算する。また、電流制御部12は、例えば、図示されない、電流制御系、速度制御系、直流母線電圧制御系などのフィードバック補償器を含んでいる。これらは、離散時間で制御を行う補償器であり、積分補償要素、微分補償要素等を含む。本実施の形態では、PWM周波数(キャリア信号の周波数)が変更されると、それに伴って制御周期Tが変更される。その方がインバータの制御系が全体として扱いやすいものになるからである。そして、制御周期Tの変更に伴って、積分ゲイン及び微分ゲインを制御周期Tに応じて(それぞれ制御周期T及び1/制御周期Tに比例して)変更する。比例ゲインは変更しない。これにより、フィードバック系の、連続時間系における積分ゲイン及び微分ゲインを同じものに保つことができる。なお、キャリア信号生成部7において制御周期Tが変更される。
一方、三角波生成部9は図5に示すような三角波キャリア信号を生成する。そして、PWM信号生成部10は、図5に示すようなPMW信号(ゲート信号)を生成してこれをゲート駆動回路4に出力する。これにより、インバータからこのPMW信号(ゲート信号)に忠実な波形の電圧が出力され、インバータの出力電流がPWM信号に応じたものとなり、ひいては、モータの速度がインバータ制御装置1に入力される速度指令に応じた速度に制御される。
そして、PWM周波数設定部8は、入力される推定速度に基づいて求めたインバータの出力の基本波周波数が特定の値(図2(b)のFx1等)になると、設定されているキャリア信号の周波数変化パターンに従ってキャリア信号の周波数を変更する。この周波数変更点が図5の上段の波形図に例示されている。図5に示すように、キャリア信号の周波数が変更されると、制御周期Tが変更される(図5にはキャリア信号の周波数が増大する場合が示されている)とともに、PWM信号におけるパルス列の周期がキャリア信号の周波数に比例したものとなる。これにより、インバータの出力電流におけるうなり現象が回避される。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、実施の形態1のインバータ制御装置1を電動機の制御システムに適用した例を示す。
図6は本実施の形態に係る電動機制御システムの概略の構成を示す回路図である。図6に示すように、本実施の形態の電動機制御システムは、周知の電動機制御システムにおいて、インバータ制御装置を実施の形態1のインバータ制御装置1で構成したものである。従って、本実施の形態では、インバータ制御装置1と関連する構成を詳細に説明し、その他の周知の構成については概略の説明に止める。
本実施の形態の電動機制御システムは、例えば、同期電動機のベクトル制御システムである。もちろん、他の電動機制御システムであってもよい。従って、モータMは、ここでは、同期電動機である。この電動機制御システムでは、三相交流電源21にコンバータ22が接続されている。コンバータ22の出力側には平滑コンデンサ等(図示せず)が接続されている。このコンバータ22の出力側にインバータ23の入力側が接続されている。インバータ23は、ここでは、三相の電圧型のインバータである。インバータ23は、U相、V相、及びW相の各相毎に、それぞれ、スイッチSWu、スイッチSWv、スイッチSWwを有している。スイッチSWuは一対のスイッチング素子51、52とこれらに逆並列に接続されたダイオードとで構成されている。スイッチSWvは一対のスイッチング素子53、54とこれらに逆並列に接続されたダイオードとで構成されている。スイッチSWwは一対のスイッチング素子55、56とこれらに逆並列に接続されたダイオードとで構成されている。スイッチング素子51〜56は、ここでは、IGBTで構成されている。
このインバータ23の出力側に三相の正弦波フィルタ25を介して三相同期電動機Mが接続されている。三相の正弦波フィルタ25は、各相の出力線に介挿されたフィルタリアクトルL1〜L3と各相の出力線間に接続されたフィルタコンデンサC1〜C3とで構成されている。また、この電動機制御システムでは、インバータ23のU相及びW相の出力電流(図1の出力電流)が電流センサCT1,CT2によって検出され、この検出値が三相インバータ制御装置41に入力される。なお、残りの1相の電流はこれら2相の電流から推定される。この三相インバータ制御装置41は、各相のインバータ制御装置が実施の形態1のインバータ制御装置1でそれぞれ構成されている。各相のインバータ制御装置は、互いに同期して三角波キャリア信号を発生させるように構成されている。上述の三相の出力電流指令値は各相のインバータ制御装置1にそれぞれ入力される。また、ゲート駆動回路4から出力されるゲート駆動信号がインバータ23の各相のスイッチSWu,SWv,SWwの一対のスイッチング素子51〜56のゲートに入力される。
このように構成された本実施の形態の電動機制御システムでは、インバータ23の出力電流が検出され、この検出された電流値に基づいて電流指令が生成され、この電流指令に基づいてインバータ制御装置1が各相のゲート信号を出力する。そして、インバータ23の各相のスイッチSWu,SWv,SWwは、このゲート信号に従ってスイッチングして、図5の中段の波形図に示すPWM信号Spの波形に中実な波形を有する電圧がインバータ23の各相において出力される。そして、このインバータ23の出力電圧が同期電動機Mに印加されて、インバータ23に出力電流(負荷電流)が流れる。この出力電流は、三相の正弦波フィルタ25によって平滑化されて実質的に正弦波となる。これにより、インバータの出力電流がフィードバック制御され、この制御を通じて、同期電動機Mの負荷電流と速度とが制御される。
ここで、本実施の形態では、三相インバータ制御装置41におけるキャリア信号の周波数が、インバータ23の出力の基本波周波数に対し、インバータ23の出力の基本波周波数が増大するに連れて、順次、(6m±1)次高調波の周波数を、それぞれ、上回る値から下回る値に切り替わり、その切り替わりの際に、キャリア信号の周波数が、各高調波の周波数とうなり現象が生じないような周波数差を有するような態様で変化する。これにより、インバータ23の出力の基本波周波数を変化させても、うなり現象が発生するのを防止することができ、その結果、高速の領域においてもモータMを安定して回転させることができる。しかも、キャリア信号の周波数は、インバータの出力の基本波周波数の変化に対し、(6m±1)次高調波の周波数に対しうなり現象を生じないような周波数差を確保する範囲で変化するだけであるので、三相の正弦波フィルタ25を大型化しないで済む。
なお、上述の2台の三相変圧器TRA、TRBの結線に関しては、2台の三相変圧器TRA、TRBの一次巻線をそれぞれスター結線してもよく、また、2台の三相変圧器TRA、TRBの各相毎に互いに直列接続された二次巻き線をデルタ結線してもよい。このように結線しても、上記と同様の効果が得られる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3は、インバータを並列運転する電動機制御システムを例示したものである。
図7は本実施の形態に係る電動機制御システムの概略の構成を示す回路図である。
図7に示すように、本実施の形態の電動機制御システムでは、三相交流電源21に対し、2台のコンバータ22A,22Bが互いに並列に接続され、この2台のコンバータ22A,22Bに、2台のインバータ23A,23Bがそれぞれ接続されている。2台のコンバータ22A,22Bの出力側は相互に結線されている。2台のインバータ23A,23Bは、それぞれ、実施の形態2のインバータで構成されている。そして、この2台のインバータ23A,23Bの出力側は、U相、V相、及びW相の各相について、相間変圧器TRu,TRv,TRwによってそれぞれ磁気結合を生じるようにして並列に接続されている。この相間変圧器TRu,TRv,TRwによって、2台のインバータ23A,23B間の電流がバランスされる。この相間変圧器TRu,TRv,TRwの出力側に三相同期電動機Mが接続されている。また、2台のインバータ23A,23Bの出力側にはフィルタリアクトルL11,L12,L21,L22,L31,L32とフィルタキャパシタC1〜C3とが適宜配設されていて、これらと相間変圧器TRu,TRv,TRwによって正弦波フィルタ42が構成されている。
2台のインバータ23A,23Bは、それぞれ、三相インバータ制御装置41A,41Bによって制御される。これらの三相インバータ制御装置41A,41Bは、実施の形態2の三相インバータ制御装置41と実質的に同様に構成されている。
このような本実施の形態によれば、2台のインバータ23A,23Bで負荷を分担しつつ、うなり現象の発生を防止して高速の領域においてもモータMを安定して回転させることができる。しかも、正弦波フィルタ42を大型化しないで済む。
(実施の形態4)
図8は本発明の実施の形態4に係る電動機制御システムの概略の構成を示す回路図である。
図8に示すように、本実施の形態では、実施の形態3の3台の相間変圧器TRu,TRv,TRwに代えて、2台の三相変圧器TRA、TRBが用いられている。また、三相のLCフィルタに代えてコンデンサC1〜C3で構成されるフィルタが用いられていて、このフィルタと2台の三相変圧器TRA、TRBとで正弦波フィルタ43が構成されている。その他の点は実施の形態3と同様である。
このような本実施の形態によれば、2台のインバータ23A,23Bで負荷を分担しつつ、うなり現象の発生を防止して高速の領域においてもモータMを安定して回転させることができる。しかも、正弦波フィルタ43を大型化しないで済む。
(実施の形態5)
図9は本発明の実施の形態5に係る電動機制御システムの概略の構成を示す回路図である。
図9に示すように、本実施の形態においては、モータMに速度・角度センサ(図示せず)が配設されている。この速度・角度センサは、モータMの回転子の回転角度(回転方向における位置)を検出する位置センサで構成されている(・・・ご確認下さい)。一方、インバータ制御装置31は、実施の形態1のインバータ制御装置1と基本的構成は同じであるが以下の点で相違している。すなわち、インバータ制御装置31は、インバータ制御装置1の速度・角度推定部6に代えて速度・角度センサ信号処理部14を備えており、この速度・角度センサ信号処理部14に上述の速度・角度センサで検出された回転角度(出力周波数関連情報:速度・角度センサ信号)が入力されている。速度・角度センサ信号処理部14は、入力される回転角度の変化から回転速度(以下、単に速度という)を求め、この速度と回転角度(以下、単に角度という)とを出力する。速度制御部11は、この速度・角度センサ信号処理部14からの速度と速度指令とに基づいて電流指令を生成する。電流制御部12は、この速度・角度センサ信号処理部14からの角度と電流指令とに基づいて変調率を演算する。PWM周波数設定部8は、速度・角度センサ信号処理部14から入力される速度からインバータ23の出力の基本波周波数を求める。これ以外の点は、実施の形態1のインバータ制御装置1と同じである。
このような本実施の形態によっても実施の形態1と同様の効果が得られる。
なお、実施の形態1乃至5では、インバータの出力電流を制御するインバータ制御装置に本発明を適用する形態を説明したが、インバータの出力電圧を制御するインバータ制御装置にも本発明を同様に適用することができる。この場合には、速度制御部11が速度制御入力を電圧指令として出力し、電流制御部に代わる電圧制御部がこの電圧指令とインバータの出力電圧とに基づいて変調率を演算するように、インバータ制御装置を構成すればよい。
また、実施の形態1乃至4において、インバータの出力電流から推定速度及び推定角度を得てこれを用いる構成に代えて、実施の形態5のように速度・角度センサを設け、これから得られる速度及び角度を用いる構成を採用してもよい。
また、実施の形態1乃至5においては、インバータの出力の周波数に関連する出力周波数関連情報として、インバータの出力電流及びモータMの回転角度を用いたが、インバータの出力電圧等、これ以外の情報であってもよい。
また、実施の形態1乃至5では、電圧型インバータを用いる電動機制御システムを説明したが、電流型インバータを用いる電動機制御システムにも同様に本発明を適用することができる。
また、実施の形態1乃至5では、本発明を同期電動機の制御システムに適用する場合を説明したが、ブラシレスDCモータの制御システム、誘導電動機の制御システム等の他の電動機の制御システムにも同様に本発明を適用することができる。
本発明のインバータ制御装置は、電気回転機械等を駆動するインバータの制御装置として有用である。
本発明の実施の形態1に係るインバータ制御装置の概略の構成を示すブロック図である。 インバータの出力の基本波周波数の変化に対するキャリア信号の周波数の変化パターンをインバータの出力の(6m±1)次高調波周波数の変化とともに示すグラフであって、(a)は比較例におけるキャリア信号の周波数の変化パターンを示すグラフ、(b)は本実施の形態におけるキャリア信号の周波数の変化パターンを示すグラフである。 図3(a),(b)は、インバータの出力の基本波周波数の変化に対するキャリア信号の他の周波数の変化パターンを示すグラフである。 インバータの出力の基本波周波数に対するキャリア信号の周波数変化パターンのヒステリシスを示す図である。 図1のインバータ制御装置の動作を示す波形図である。 本発明の実施の形態2に係る電動機制御システムの概略の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態3に係る電動機制御システムの概略の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態4に係る電動機制御システムの概略の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態5に係る電動機制御システムの概略の構成を示す回路図である。
符号の説明
1 インバータ制御装置
2 演算ブロック
3 信号生成ブロック
4 ゲート駆動回路
5 速度演算部
6 速度・角度推定部
7 キャリア信号生成部
8 PWM周波数設定部
9 三角波発生部
10 PWM信号生成部
11 速度制御部
12 電流制御部
13 デッドタイム設定部
14 速度・角度センサ信号処理部
15 変調率演算部
21 三相交流電源
22,22A,22B コンバータ
23,23A,23b インバータ
41,41A,41B 三相インバータ制御装置
51〜56 スイッチング素子
61 谷点
62 頂点
C1〜C3 フィルタキャパシタ
L1〜L3,L11,L12,L21,L22,L31,L32 フィルタリアクトル
M モータ
P パルス
Pa パルスの前半周期用変調率値に比例する部分
Pb パルスの後半周期用変調率値に比例する部分
Sc,Sc1〜Sc4 三角波キャリア信号
Sm1 前半周期用変調率値
Sm2 後半周期用変調率値
SWu,SWv,SWw スイッチ
T 制御周期
Ta 前半周期
Tb 後半周期
TRA,TRB 三相変圧器
TRu,TRv,TRw 相間変圧器
Va インバータの変調率値変更周期平均電圧
W パルスの幅
Wa パルスの幅の前半周期用変調率値に比例する部分
Wb パルスの後半周期用変調率値に比例する部分

Claims (5)

  1. PWM指令値である変調率値を三角波からなるキャリア信号と比較して前記変調率値に比例する幅のパルスが前記三角波の周期に対応する周期で配列されてなるPWM信号を生成し、モータの回転速度を制御するインバータのスイッチング素子のスイッチングを前記PWM信号によって制御するインバータ制御装置であって、
    前記インバータの出力の基本波周波数の変化に対し、前記キャリア信号の周波数を、該キャリア信号の周波数が前記インバータの出力の(6m±1)次高調波周波数(mは1以上の整数)からうなりを実質的に生じないような周波数差離れて変化させる(前記キャリア信号の周波数を前記インバータの出力の基本波周波数の整数倍とし、且つ両者を同期させた状態で前記PWM信号を生成することを除く)よう構成されている、インバータ制御装置。
  2. 前記インバータ制御装置は、前記インバータの出力の周波数に関連する情報(以下、出力周波数関連情報)に基づいて前記キャリア信号を生成するキャリア信号生成部と、
    外部から入力される前記モータの回転速度指令と前記出力周波数関連情報とに基づいて前記変調率値を演算するPWM変調率演算部と、
    前記PWM変調率演算部で演算された変調率値を前記キャリア信号生成部で生成された前記キャリア信号と比較して前記PWM信号を生成するPWM信号生成部と、を備え、
    前記キャリア信号生成部は、前記出力関連情報に基づいて、前記インバータの出力の基本波周波数の変化に対し、前記キャリア信号の周波数を、該キャリア信号の周波数が前記インバータの出力の(6m±1)次高調波周波数からうなりを実質的に生じないような周波数差離れて変化させる(前記キャリア信号の周波数を前記インバータの出力の基本波周波数の整数倍とし、且つ両者を同期させた状態で前記PWM信号を生成することを除く)よう構成されている、請求項1に記載のインバータ制御装置。
  3. 前記キャリア信号の周波数は、前記インバータの出力の基本波周波数に対し、インバータの出力の基本波周波数が増大するに連れて、順次、(6m±1)次高調波の周波数を、それぞれ、上回る値から下回る値に切り替えるようにして変化させられる、請求項1に記載のインバータ制御装置。
  4. 前記キャリア信号の周波数は、インバータの出力の基本波周波数に対し、インバータの出力の基本波周波数が減少するに連れて、順次、(6m±1)次高調波の周波数を、それぞれ、下回る値から上回る値に切り替えるようにして変化させられる、請求項1に記載のインバータ制御装置。
  5. 前記インバータ制御装置は、前記キャリア信号の周波数を、ヒステリシスを示すように変化させるよう構成されている、請求項1に記載のインバータ制御装置。
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