JPH08280148A - タービン発電機 - Google Patents

タービン発電機

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JPH08280148A
JPH08280148A JP7079155A JP7915595A JPH08280148A JP H08280148 A JPH08280148 A JP H08280148A JP 7079155 A JP7079155 A JP 7079155A JP 7915595 A JP7915595 A JP 7915595A JP H08280148 A JPH08280148 A JP H08280148A
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JP
Japan
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rotor
axis
wedge
slot
turbine generator
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JP7079155A
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Shinichi Wakui
真一 湧井
Kazumasa Ide
一正 井出
Haruo Oharagi
春雄 小原木
Miyoshi Takahashi
身佳 高橋
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]

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  • Control Of Eletrric Generators (AREA)
  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 サイリスタ始動時における始動時間の短縮化
を大幅に向上できるように構成したコンバインドサイク
ル発電システムに好適なタービン発電機を提供する。 【構成】 回転界磁形のタービン発電機の回転子1に、
界磁巻線2を挿入するために設けてあるスロットのq軸
寄りのスロット内にだけダンパバー3を設けると共に、
これらを保持するための楔4と楔5を導電性の材料と
し、このとき、まず、ダンパバー3の抵抗値が楔4及び
楔5の抵抗値よりも低くなるようにする。つぎに、d軸
に対して、回転子1の回転方向と反対側の位置にある楔
4の抵抗値が、楔5の抵抗値ょりも低くなるように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タービン発電機に関す
るものであり、特に、始動時にタービン発電機の電機子
にサイリスタ始動装置を接続して、タービン発電機を可
変速の同期電動機として始動させるタービン発電機に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、エネルギー資源の節約の観点か
ら、コンバインドサイクル発電が注目されている。そこ
で、このコンバインドサイクル発電システムについて、
図2により説明すると、この発電システムは、図示のよ
うに、ガスタービン(GT)7と、このガスタービン7の
排気ガスの余熱をボイラ熱源とする蒸気タービン(ST)
8と、タービン発電機(TG)9とで構成されており、こ
れらガスタービン7と蒸気タービン8、それにタービン
発電機9は、互いに結合され同一軸上に配置されてい
る。
【0003】このとき、タービン発電機9の単機での容
量には限界があるため、多軸として発電プラントを構成
している。そして、このコンバインドサイクル発電プラ
ントは、主として電力需要の多い都市近郊に設置され、
DSS(毎日起動・停止)運用を中心として運転され、さ
らに要求される負荷発電量に応じてガスタービン7を順
次始動させていくという運用形態をとるのが通例であ
る。
【0004】ところで、近年、このようなコンバインド
サイクル発電用のガスタービン7では、高効率化のため
燃焼温度の高温化が進み、これにに伴って大容量化され
てきているが、この結果、ガスタービン用の始動装置に
も大容量化が必要になってきた。
【0005】従来、このようなシステムでのガスタービ
ン7を始動するための始動装置としては、パワートレー
ンの軸端にトルクコンバータと誘導電動機を直結したト
ルクコンバータ方式が使用されてきた。しかし、トルク
コンバータの製作限界から始動装置の大容量化が困難に
なってきたため、近年、サイリスタ始動方式の実用化が
迫られている。
【0006】このサイリスタ始動方式とは、サイリスタ
始動装置10を用い、タービン発電機9を可変速の同期
電動機として始動する方式であり、タービン発電機9と
サイリスタ始動装置10との間に切替装置11を設ける
ことにより、1台のサイリスタ始動装置10を共有でき
るという特徴がある。
【0007】すなわち、このサイリスタ始動方式では、
大容量のガスタービン7の始動装置として対応可能であ
ると共に、1台のサイリスタ始動装置10を多軸のガス
タービン7で共有することができるので、構成規模が小
さくて済み、発電所の建家がコンパクトになるという利
点が得られる。
【0008】ところで、ガスタービン駆動の比較的容量
の大きな発電機としては、通常、2極の塊状鉄心からな
る円筒形回転子を用いた回転界磁型の発電機が主として
使用されているが、このような発電機においては、三相
電機子巻線の負荷状態が各相で異なる不平衡負荷などに
より電機子電流にアンバランスを生じると、回転子に逆
相回転磁界が発生するという性質を有する。そして、こ
の逆相回転磁界は、出力電圧の角周波数ωの2倍の角周
波数2ωの単一成分からなる非同期磁界成分を含んでい
る。
【0009】しかして、このような逆相回転磁界が発生
すると、回転子の各導体部に渦電流が誘起され、回転子
の各部の温度が許容範囲以上に上昇する虞れが生じる。
そこで、このような問題点を解決するため、従来から種
々の技術が提案されており、例えば、特公昭60−34
340号公報では、回転子を構成する塊状鉄心の軸方向
に流れる電流を、導電性楔を介してダンパバーに導くこ
とによって回転子各部の熱的バランスを取る方法につい
て提案しており、さらに、これに関連して、特公平5−
64015号公報では、ダンパバーを回転子スロットに
交互に挿入して、資材を節約しながら回転子各部の熱的
バランスを取る方法を提案している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、サイ
リスタ始動時に発生する非同期磁界の最適な抑制につい
て配慮がされておらず、サイリスタ始動時での回転子の
温度上昇を抑えるため、始動電流を大きくすることがで
きず、この結果、始動時間が長くなって、負荷発電量の
変動に充分に対応できなくなってしまうという問題があ
った。
【0011】これは、以下の理由による。まず、サイリ
スタ始動時におけるタービン発電機のシステム構成を図
3に示す通りとし、サイリスタ始動装置10から供給さ
れる電機子電流は図4に示すようになり、サイリスタ始
動時における第6次高調波起磁力は、図5、図6に示す
ようになる。なお、図3において、12は励磁機であ
り、図5、図6においては、磁極の中心方向をd軸、磁
極間方向をq軸としている。なお、この例は2極の発電
機の場合なので、d軸とq軸は直交している。
【0012】上記したように、サイリスタ始動方式で
は、タービン発電機9を可変速の同期電動機として始動
するため、電機子側に可変周波数の回転磁界を形成する
必要がある。従って、サイリスタ始動時においては、励
磁機12をタービン発電機9の界磁巻線に接続して界磁
を直流励磁し、インバータとコンバータで構成したサイ
リスタ始動装置10をタービン発電機9の電機子巻線に
接続して可変周波数の平衡三相交流を供給する。
【0013】サイリスタ始動装置10の出力周波数は、
回転子の回転周波数に同期した周波数に調整し、回転数
の上昇に伴って上昇させていくような運転形態となる。
このとき、サイリスタ始動装置10からタービン発電機
9の電機子巻線に供給される電流は、図4(a)のような
歪波形となる。
【0014】三相のインバータによる電流波形は、図示
のように、三相のうち二相が常に通電している状態を保
つため、各相(U相、V相、W相)とも120度区間の正
極性通電状態、60度の休止状態、120度区間の負極
性通電状態、60度の休止状態を繰り返す。この120
度通電電流波形のスペクトルは同図(b)に示したように
なり、サイリスタ始動装置10からタービン発電機9の
電機子巻線に供給される電流には、基本波のほかに(6
m±1)次の高調波成分が含まれる(m:整数)。
【0015】また、このサイリスタ始動時の問題点の一
つとして、サイリスタの転流が挙げられる。すなわち、
サイリスタの転流には転流電圧が必要となるが、始動直
後のような低速域では電動機の逆起電圧が零のため、別
途、転流補助回路を設けて強制的に転流を行う、いわゆ
る強制転流が必要になる。
【0016】一方、高速域では電動機の逆起電圧を利用
してサイリスタの転流を行う、いわゆる自然転流になる
ため、転流補助回路が不要で経済的であるが、逆起電圧
に対して電流が進み位相でないと転流が達成できない。
【0017】従って、強制転流時は定常トルクが最大と
なるように界磁起磁力と電機子基本波起磁力の位相差α
を90度にするが、自然転流時には簡単なロジック切換
えによって転流が達成できるように、α=150度にす
るのが一般的である。
【0018】上述したように、電機子電流には(6m±
1)次の高調波成分が含まれるため、回転子側から見る
と6m次高調波起磁力が機内に発生する。このため、強
制転流時にはd軸上では長軸に、q軸上では短軸になる
楕円回転磁界が形成される。
【0019】この理由をm=1、すなわち第6次高調波
起磁力について、図5を用いて説明する。なお、この図
5において、1は回転子、3はダンパバー、4、5は楔
である。図5において、電機子電流の第5次、及び第7
次高調波成分は、固定子側から見ると第5次、及び第7
次高調波起磁力を形成するが、第5次高調波起磁力は回
転子1の回転方向と逆向きに回転するため、回転子1上
から見ると第6次高調波起磁力となり、第7次高調波起
磁力は回転子1の回転方向と同じ向きに回転するため、
回転子上から見ると、同じく第6次高調波起磁力とな
る。
【0020】このように、第6次高調波起磁力は二種の
成分からなり、d軸上では同一方向のベクトルとなるた
め、これら二種の成分の和となるが、q軸上では、これ
ら二種のベクトルは互いに逆向きに回転するため、逆向
きのベクトルとなり、これら二種の成分の差となる。従
って、これら二種のベクトル和の軌跡は、図示のよう
に、d軸上で長軸になり、q軸上で短軸となる楕円形と
なる。一般に、第6m次高調波はd軸、q軸成分の比が
6m:1となる。
【0021】一方、自然転流時では、発電機内に生じる
楕円回転磁界の主軸が、d軸より回転子1の回転方向に
60度進んだ方向となる。すなわち、図6に示すよう
に、自然転流時ではd軸より回転子1の回転方向に60
度進んだ方向で長軸、d軸より回転子1の回転方向に3
0度遅れた方向で短軸となる楕円回転磁界を形成する。
【0022】ところで、非同期磁界が発電機内に発生し
た場合、それを抑制するように回転子1表面に渦電流が
流れる。そこで、上記したように、ダンパバーが用いら
れているが、従来技術による発電機では、不平衡負荷時
に発生する逆相回転磁界のような単一成分からなる非同
期磁界を最適に抑制するために、図6に示すように、磁
極位置に関係なく、各スロットに均一にダンパバー3を
施している。
【0023】しかしながら、本発明者は、サイリスタ始
動時のように、複数の成分からなる非同期磁界に対して
は、ダンパバー3の位置の違いによって流れる渦電流の
大きさに差異が生じてしまうため、回転子表面周方向の
損失分布が不均一となり、最適なダンパ機能を発揮する
ことができないことを見出した。
【0024】従って、これが、従来技術によっては、サ
イリスタ始動時に発生する大きな非同期磁界の最適な抑
制が困難で、始動電流を大きくすることができず、始動
時間が長くなって、負荷発電量の変動に充分に対応でき
なくなってしまう理由なのである。
【0025】本発明は、以上の点に鑑みなされたもの
で、サイリスタ始動時における発電機の回転子全体の熱
的バランスが保たれ、始動時間の大幅な短縮化が容易に
得られるようにしたタービン発電機の提供を目的とす
る。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的は、界磁巻線を
回転子のスロット内に保持するための楔にダンパ機能を
持たせた回転界磁型のタービン発電機において、前記回
転子の所定のスロットにだけダンパバーを挿入すると共
に、前記楔によるダンパ機能の大きさを、回転子の周方
向の位置に応じて変化させることにより達成される。
【0027】
【作用】回転子の周方向の位置の違いによって各ダンパ
バーや楔の抵抗値等を変化させることにより、回転子側
表面の周方向の損失分布を均一化することができ、これ
により回転子各部の熱的バランスをとることができるた
め、発電機の高調波耐力が大幅に向上し、それだけ発電
機の電機子巻線に大きな電流を通電することができ、始
動時間の短縮化が可能になる。
【0028】
【実施例】以下、本発明によるタービン発電機につい
て、図面の実施例により詳細に説明する。図1は本発明
の一実施例によるタービン発電機の回転子を示したもの
で、図7は本発明に係るタービン発電機の構造であり、
図8は本発明における導体と漏れ磁束の関係を示したも
ので、これらの図において、1は回転子、2は界磁巻
線、3はダンパバー、4はd軸寄りで、且つこのd軸に
対して回転子1の回転方向と反対の側、つまり遅れ側の
位置にある楔(ウエッジ)、5はその他の楔を示してい
る。
【0029】この実施例によるタービン発電機は、図7
に示すように、回転界磁形の発電機で、固定子13は積
層鉄心で作られ、これに電機子巻線14が施されてい
る。回転子1は円筒形の塊状鉄心で作られ、図1に示す
ように、そのスロット内に界磁巻線2が施され、さらに
一部のスロット内には導電材料からなるダンパバー3が
設けられている。そして、これらの界磁巻線2とダンパ
バー3は、楔4、5によってスロット内に保持されてい
る。
【0030】次に、この実施例におけるサイリスタ始動
時での回転子1表面の周方向損失分布を均一化する動作
について、図1と図8を用いて説明する。いま、図8に
おいて、導体15に電流が一様に流れたとすると、漏れ
磁束の分布は図示のようになり、スロット底部に近い導
体部分ほど多くの磁束と鎖交するから、漏れリアクタン
スが大きくなる。
【0031】従って、始動直後のような周波数の低い領
域ではリアクタンスは小さく、ほとんど抵抗だけで電流
が制限されるが、周波数が高くなるにつれ、電流は抵抗
よりもむしろリアクタンスによって制限されるようにな
る。そこで、この図1の実施例では、図示のように、q
軸寄りのスロットにダンパバー3を挿入し、その両端を
端絡環(図示してない)で接続する。
【0032】界磁巻線2とダンパバー3は、楔4、5に
より各スロット内に保持されているが、このとき、楔4
を回転子1の軸方向全長にわたり継目なしの金属バーで
構成してダンパ効果が強く得られるようにし、楔5は短
尺の金属バーで構成する。そして、これら楔4と楔5の
両端は端絡環で接続しておく。
【0033】このときダンパバー3に用いる導電材料と
しては、楔4や楔5に用いる導体より、抵抗率の小さい
材料を用いる。例えば、以下の組合せとする。 ダンパバー3を銅、楔4と楔5はアルミニウム ダンパバー3を銅、楔4と楔5はアルミニウム合金 ダンパバー3を銅合金、楔4と楔5はアルミニウム ダンパバー3を銅合金、楔4と楔5はアルミニウム
合金 ダンパバー3を銅、楔4と楔5は銅合金 ダンパバー3をアルミニウム、楔4と楔5はアルミ
ニウム合金 ところで、発電機を駆動するタービンは、高速の方が高
効率で小形にできるので、一般に火力用のタービン発電
機は2極機として作られる。そこで、タービン発電機9
の回転子1には機械的に高い強度を持たせる必要があ
り、このため、通例、上記した図7に示されているよう
に、シャフト、界磁極及び鉄心を一塊の鍛鋼から製作す
る。従って、回転子鉄心自体も導電性を有するものとな
っており、このため、非同期回転磁界が存在すると、回
転子表面に大きな渦電流が流れる。
【0034】そして、強制転流時には、図5で説明した
ように、d軸上が長軸で、q軸上に短軸がくる楕円回転
磁界が生じるため、回転子1のq軸側において、回転子
1のd軸側よりも大きな渦電流が誘起される。一方、自
然転流時には、図6で説明したように、d軸から回転子
1の回転方向に対して60度進んだ位置が主軸となる楕
円回転磁界が生じるため、d軸に対して回転子1の回転
方向と反対の方向に30度遅れた位置で、大きな渦電流
が流れる。
【0035】このとき、ダンパバー3や楔4、楔5に流
れる渦電流の大きさは、ほぼそれらの位置によって決ま
る。また、図8で説明したように、サイリスタ始動時、
強制転流時のような周波数の低い領域ではダンパバー3
のダンパ効果が最も強く、自然転流時では楔4のダンパ
効果が最も強くなる。
【0036】そこで、この実施例のように、強制転流時
に大きな渦電流が流れるq軸側にダンパバー3を設け、
自然転流時に大きな渦電流が流れるd軸より回転子1の
回転方向に対して30度遅れ側の位置付近の楔4には、
楔5よりも電気抵抗の小さい導電材料を用いてやれば、
回転子1の停止時から同期速度付近まで昇速する間の全
始動時において、回転子1表面の周方向の損失分布が均
一になる。
【0037】従って、この実施例によれば、回転子1の
各部での損失分布が均一化され、熱的バランスが保たれ
ることになるので、始動に対する発電機の高調波耐力が
向上し、その分、電機子巻線14に多くの電流が供給で
きるため、始動時間を短縮することができる。
【0038】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。まず、図9は本発明の第2の実施例によるタービン
発電機の回転子で、回転界磁形のタービン発電機の回転
子1のスロットの内、q軸寄りのスロットにダンパバー
3を挿入し、界磁巻線2及びダンパバー3を保持するた
めに楔4と楔5を設けてある。
【0039】このときダンパバー3に用いる導体材料
は、楔4や楔5に用いる導体材料より抵抗率の小さい材
料を用いる。ここで、用いる材料の組合せは図1の場合
と同様である。
【0040】従って、ここまでは図1の実施例と同じで
あるが、さらに、この実施例では、磁極付近に流れる渦
電流を誘導するため、d軸を中心とする磁極位置におい
て、d軸から回転子1の回転方向に対して遅れ側の磁極
位置に、更に導電性の部材からなる楔6を設けてある。
なお、一般に、楔とはスロット内に界磁巻線やダンパバ
ーを保持する部材をいうが、ここではスロット以外の位
置に設けてある楔6も、楔と呼ぶことにする。
【0041】これら、楔6と楔4は、回転子1の軸方向
全長にわたり、継目なしの金属バーで構成してあり、こ
れにより強いダンパ機能が得られるように構成してあ
る。一方、楔5は短尺の金属バーで構成してある。
【0042】上記したように、強制転流時はq軸寄りの
回転子表面に大きな渦電流が流れるが、ダンパバー3
は、鉄心よりも導電率のよい材料で構成されているた
め、渦電流は主にダンパバー3を流れる。
【0043】次に、自然転流時は、q軸より回転子1の
回転方向に対して120度遅れた位置に最大電流が流れ
るが、その位置は磁極付近であるため、今度は磁極付近
に主として渦電流が流れるので、このままでは、回転子
1に熱的アンバランスが生じてしまう。
【0044】しかるに、この実施例では、q軸側にダン
パバー3が設けてあるので、強制転流時での熱的バラン
スが得られ、d軸から回転子の回転方向の遅れ側の磁極
位置に楔6が設けてあるので、自然転流時での熱的バラ
ンスが得られることになり、この結果、強制転流時から
自然転流時まで、常に平均して回転子1各部の熱的バラ
ンスをとることができるようになる。
【0045】従って、この実施例によっても、始動時で
の発電機の高調波耐力が向上され、それだけ電機子巻線
14に多くの電流を供給できるため、始動時間を短縮す
ることができる。
【0046】なお、この実施例によれば、楔5を、楔4
及び楔6と同様に、回転子1の軸方向全長にわたり継目
なしの金属バーで構成しても、磁極付近に流れる渦電流
を楔6に導くことができるため、図1と同様の効果が得
られる。
【0047】次に、図10は本発明の第3の実施例によ
るタービン発電機の回転子を示したものである。この図
10の実施例は、楔の形状を変えることにより、その抵
抗値を所定値に設定するようにしたものであり、図示の
ように、回転界磁形のタービン発電機の回転子1のq軸
寄りのスロットにダンパバー3を挿入し、全てのスロッ
ト内に楔4と楔5が設けられている点は、図1の実施例
と同じである。
【0048】そして、このとき、ダンパバー3に用いる
導体は、楔4や楔5に用いる導体より抵抗率の小さい材
料を用いている点、及びそれらの組合せも図1の実施例
と同じである。
【0049】ここで、楔4はダンパ効果を強くするた
め、回転子1の軸方向全長にわたり継目なしの金属バー
とする。一方、楔5は継目なしの金属バーでも短尺のバ
ーでも構わない。
【0050】この実施例の特徴は、楔4と楔5の周方向
の寸法、つまり幅を変え、これらの間に所定の関係を持
たせた点にある。すなわち、いま、図示のように、楔4
の幅をX4、楔5の幅をX5としたとき、これらの間に、
4>X5 の関係が成立するようにし、これにより、楔
4の断面積が楔5よりも大になり、従って楔4の抵抗値
が楔5より小さくなるようにしたものである。
【0051】従って、この実施例によれば、図1の実施
例と同様に、強制転流時から自然転流時まで、常に平均
して回転子1各部の熱的バランスをとることができるよ
うになり、この結果、この実施例によっても、始動時で
の発電機の高調波耐力が向上され、それだけ電機子巻線
14に多くの電流を供給できるようになり、始動時間を
短縮することができる。
【0052】次に、図11は、本発明の第4の実施例に
よるタービン発電機の回転子を示したもので、q軸寄り
のスロットにダンパバー3を設け、界磁巻線2及びダン
パバー3を保持するために楔4、楔5と、更に楔6を設
けた点は、図9の実施例と同じである。
【0053】そして、このとき、楔4はダンパ効果を強
くするため、回転子1の軸方向全長にわたり継目なしの
金属バーとし、ダンパバー3に用いる導体は、楔4や楔
5に用いる導体より抵抗率の小さい材料を用いている
点、及びそれらの組合せも図1の実施例と同じである。
【0054】楔6は、上記したように、磁極付近に流れ
る渦電流を誘導するために設けたものであり、回転子1
の軸方向全長にわたり継目なしの1本の金属バーで構成
してあるが、これも図9の実施例と同じである。
【0055】この実施例の特徴は、楔4と楔5、それに
楔6の周方向の寸法、つまり幅を変え、これらの間に所
定の関係を持たせた点にある。すなわち、いま、図示の
ように、楔4の幅をX4、楔5の幅をX5、そして楔6の
幅をX6としたとき、これらの間に、X4>X5、且つX6
>x5の関係が成立するようにし、これにより、楔4と
楔6の断面積が楔5よりも大きく、つまりこれらの抵抗
値が楔5より小さくなるようにして、図1又は図9の実
施例と同等以上の機能が得られ、同様な効果が奏される
ようにしたものである。
【0056】従って、この図11の実施例によれば、図
1の実施例と同等以上に、強制転流時から自然転流時ま
で、常に平均して回転子1各部の熱的バランスをとるこ
とができるようになり、この結果、この実施例によって
も、始動時での発電機の高調波耐力が向上され、それだ
け電機子巻線14に多くの電流を供給できるようにな
り、始動時間を短縮することができる。
【0057】次に、図12は、本発明の第5の実施例に
よるタービン発電機の回転子を示したもので、回転界磁
形のタービン発電機の回転子1のスロットに界磁巻線2
及びダンパバー3と、それらを保持するためにの楔4と
楔5が設けてある。
【0058】このときダンパバー3に用いる導体材料
は、楔4や楔5に用いる導体材料より抵抗率の小さい材
料を用いる。ここで、用いる材料の組合せは図1の場合
と同様である。
【0059】従って、ここまでは、やはり図1の実施例
と同じであるが、更にこの実施例では、スロットの全て
にダンパバー3が挿入してあり、且つ、これらダンパバ
ー3の径方向の寸法、つまり厚みを、q軸最寄りからd
軸側に近づくに従って薄くした点にある。なお、このと
き、段階的に薄くしても構わない。
【0060】このため、この実施例におけるダンパバー
3の抵抗値は、その位置がq軸からd軸に近づくに従っ
て大きくなり、q軸寄りのスロットのみにダンパバー3
を挿入したときより、強制転流時における回転子1表面
の周方向損失分布を均一化することができる。
【0061】また、この実施例では、自然転流時にダン
パ機能が強く得られるように、楔4を回転子1の軸方向
全長にわたり継目なしの金属バーで構成し、楔5を短尺
のバーで構成してある。従って、この図12の実施例に
よれば、ダンパバー3による強制転流時でのダンパ効果
に加えて、楔4によるダンパ効果が大きくなり、自然転
流時における回転子1表面の周方向損失分布を、更に均
一化することができ、この結果、この実施例によって
も、始動時での発電機の高調波耐力が向上され、それだ
け電機子巻線14に多くの電流を供給できるようにな
り、始動時間を充分に短縮することができる。
【0062】次に、図13は、本発明の第6の実施例に
よるタービン発電機の回転子を示したもので、この実施
例は、図9の実施例における楔6を、図12の実施例に
適用した点を特徴とするものである。
【0063】すなわち、上記したように、図9の実施例
は、磁極位置のd軸から回転子の回転方向とは反対側に
ダンパ専用の楔6を設けたものであるが、これに、図1
2の実施例におけるスロットの全てにダンパバー3を挿
入し、且つ、これらダンパバー3の厚みを、q軸最寄り
からd軸側に近づくに従って薄くした点を適用したの
が、この図13の実施例である。なお、このとき、ダン
パバー3の厚みは段階的に薄くしても構わない点も同じ
である。
【0064】従って、この図13の実施例によれば、楔
6による強制転流時での大きなダンパ効果に加えて、ダ
ンパバー3による自然転流時での大きなダンパ効果が得
られることになり、自然転流時における回転子1表面の
周方向損失分布を、更に均一化することができ、この結
果、この実施例によっても、始動時での発電機の高調波
耐力が向上され、それだけ電機子巻線14に多くの電流
を供給できるようになり、始動時間を充分に短縮するこ
とができる。
【0065】次に、図14は、本発明の第7の実施例に
よるタービン発電機の回転子を示したものである。ここ
で、まず、図10の実施例についてみると、これは、上
記したように、楔4と楔5の幅を変え、これらの間に所
定の関係を持たせた点を特徴とし、このため、楔4の幅
をX4、楔5の幅をX5としたとき、これらの間に、X4
>X5 の関係が成立するようにし、これにより、楔4の
抵抗値が楔5より小さくなるようにし、自然転流時での
回転子1表面の周方向損失分布を均一化することができ
るようにしたものである。
【0066】次に、図12の実施例についてみると、こ
れは、スロットの全てにダンパバー3を挿入し、且つ、
これらダンパバー3の厚みを、q軸最寄りからd軸側に
近づくに従って薄くすることにより、ダンパバー3の抵
抗値を、その位置がq軸からd軸に近づくに従って大き
くなるようにし、これによりq軸寄りのスロットのみに
ダンパバー3を挿入したときより、強制転流時での回転
子1表面の周方向損失分布を均一化することができるよ
うにしたものである。
【0067】そこで、この図14の実施例についてみる
と、この実施例は、図示のように、図10の実施例と図
12の実施例を組合せたものに相当する。
【0068】従って、この図14の実施例によれば、図
10の実施例にによる自然転流時での回転子1表面の周
方向損失分布を均一化することができるという機能と、
図12の実施例による強制転流時での回転子1表面の周
方向損失分布を均一化することができるという機能の双
方を併せもつタービン発電機を得ることができ、この結
果、この実施例によっても、始動時での発電機の高調波
耐力が向上され、それだけ始動時での電機子電流を多く
することができるようになり、始動時間を充分に短縮す
ることができる。
【0069】なお、この図14の実施例においても、ダ
ンパバー3の厚みは、段階的に薄くなるように構成して
も構わない。
【0070】次に、図15は、本発明の第8の実施例に
よるタービン発電機の回転子を示したもので、この実施
例は、図11の実施例と図12の実施例を組合せたもの
に相当する。
【0071】上記したように、まず、図11の実施例
は、楔4と楔5に加えて、磁極付近に流れる渦電流を誘
導するために磁極位置に楔6を設けたものにおいて、楔
4の幅をX4、楔5の幅をX5、そして楔6の幅をX6
したとき、これらの間に、X4>X5、且つX6>x5の関
係が成立するようにし、これにより、楔4と楔6の抵抗
値が楔5より小さくなるようにして、図1又は図9の実
施例と同等以上の機能が得られ、同様な効果が奏される
ようにしたものである。
【0072】次に、図12の実施例は、同じく上記した
ように、スロットの全てにダンパバー3を挿入し、且
つ、これらダンパバー3の厚みを、q軸最寄りからd軸
側に近づくに従って薄くし、これによりダンパバー3の
抵抗値を、q軸からd軸に近づくに従って大きくなるよ
うにし、q軸寄りのスロットのみにダンパバー3を挿入
したときより、強制転流時における回転子1表面の周方
向損失分布を均一化することができるようにしたもので
あり、更に、このとき、自然転流時にダンパ機能が強く
得られるように、楔4を回転子1の軸方向全長にわたり
継目なしの金属バーで構成し、楔5を短尺のバーで構成
し、これにより、ダンパバー3による強制転流時でのダ
ンパ効果に加えて、楔4によるダンパ効果が大きくな
り、自然転流時における回転子1表面の周方向損失分布
を、更に均一化することができるようにしたものであ
る。
【0073】そして、この図15の実施例は、図11の
実施例と図12の実施例を組合せたものであるから、結
局、この図15の実施例によっても、始動時での発電機
の高調波耐力が向上され、それだけ多くの電機子電流が
供給できるようになり、始動時間を充分に短縮すること
ができる。
【0074】なお、以上の実施例では、全て、本発明を
2極、20スロットの回転子に適用した場合について説
明したが、本発明は、任意の極数、スロット数の発電機
についても同様に実施可能なことはいうまでもない。
【0075】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、サイリ
スタ始動時において停止時から同期速度まで昇速する
際、機内に生じる楕円回転磁界を、スロット内の楔及び
ダンパバーにより最適に抑制できるため、タービン発電
機の回転子各部の熱的バランスがとれ、高調波耐力を向
上させることができる。
【0076】従って、本発明によれば、始動時、必要と
する多くの電機子電流を発電機に供給できるため、始動
時間を充分に短縮することができ、起動停止の繰返しに
容易に対応することができる。そして、この結果、本発
明によれば、コンバインドサイクル発電プラントなど
で、負荷発電量の変動に充分に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるタービン発電機の第1の実施例を
示す回転子の断面図である。
【図2】コンバインドサイクル発電システムの一例を示
す構成図である。
【図3】タービン発電機のサイリスタ始動時におけるシ
ステム構成の一例を示す構成図である。
【図4】サイリスタ始動時にタービン発電機に流れる電
機子電流の波形とスペクトルを示す説明図である。
【図5】サイリスタ始動時の強制転流時でのタービン発
電機の高調波起磁力の説明図である。
【図6】サイリスタ始動時の自然転流時でのタービン発
電機の高調波起磁力の説明図である。
【図7】タービン発電機の一例を示す説明図である。
【図8】回転界磁形タービン発電機の回転子での導体と
漏れ磁束の関係を示す説明図である。
【図9】本発明によるタービン発電機の第2の実施例を
示す回転子の断面図である。
【図10】本発明によるタービン発電機の第3の実施例
を示す回転子の断面図である。
【図11】本発明によるタービン発電機の第4の実施例
を示す回転子の断面図である。
【図12】本発明によるタービン発電機の第5の実施例
を示す回転子の断面図である。
【図13】本発明によるタービン発電機の第6の実施例
を示す回転子の断面図である。
【図14】本発明によるタービン発電機の第7の実施例
を示す回転子の断面図である。
【図15】本発明によるタービン発電機の第8の実施例
を示す回転子の断面図である。
【符号の説明】
1 回転子 2 界磁巻線 3 ダンパバー 4 楔(d軸寄りで、且つd軸に対して回転子の回転方
向と反対方向に位置するもの) 5 楔(その他のもの) 6 磁極位置に設けた楔 7 ガスタービン 8 スチームタービン 9 タービン発電機 10 サイリスタ始動装置 11 切替装置 12 励磁機 13 固定子 14 電機子巻線 15 導体
フロントページの続き (72)発明者 高橋 身佳 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界磁巻線を回転子のスロット内に保持す
    るための楔にダンパ機能を持たせた回転界磁型のタービ
    ン発電機において、 前記回転子の所定のスロットにだけダンパバーを挿入す
    ると共に、前記楔によるダンパ機能の大きさを、回転子
    の周方向の位置に応じて変化させたことを特徴とするタ
    ービン発電機。
  2. 【請求項2】 界磁巻線を回転子のスロット内に保持す
    るための楔にダンパ機能を持たせた回転界磁型のタービ
    ン発電機において、 回転子の磁極中心方向をd軸、磁極間方向をq軸とした
    とき、q軸寄りのスロットにだけダンパバーを設けると
    共に、 前記d軸寄りで、且つこのd軸に対して前記回転子の回
    転方向と反対側の位置にあるスロットの楔の抵抗値を、
    その他の位置にあるスロットの楔の抵抗値より小さくな
    るように構成したことを特徴とするタービン発電機。
  3. 【請求項3】 請求項2の発明において、 前記d軸寄りで、且つこのd軸に対して前記回転子の回
    転方向と反対側の位置にあるスロットの楔を該回転子の
    軸方向全長にわたり継目なしの金属バーで構成し、その
    他の楔は短尺の金属バーで構成したことを特徴とする請
    求項2記載のタービン発電機。
  4. 【請求項4】 請求項2の発明において、 前記d軸寄りで、且つこのd軸に対して前記回転子の回
    転方向と反対側の位置にあるスロットの楔の周方向の幅
    をxw、その他の楔の周方向の幅をxw’としたとき、 xw>xw’が成立するように構成したことを特徴とする
    タービン発電機。
  5. 【請求項5】 界磁巻線を回転子のスロット内に保持す
    るための楔にダンパ機能を持たせた回転界磁型のタービ
    ン発電機において、 回転子の磁極中心方向をd軸、磁極間方向をq軸とした
    とき、q軸寄りのスロットにだけダンパバーを設けると
    共に、 前記d軸寄りで、且つこのd軸に対して前記回転子の回
    転方向と反対側の磁極位置にダンパ機能を有する楔を設
    けたことを特徴とするタービン発電機。
  6. 【請求項6】 請求項5の発明において、 前記磁極位置に設けた楔と、 前記d軸寄りで、且つこのd軸に対して前記回転子の回
    転方向と反対側の位置にあるスロットの楔を、前記回転
    子の軸方向全長にわたり継目なしの金属バーで構成し、
    その他の楔を短尺の金属バーで構成したことを特徴とす
    るタービン発電機。
  7. 【請求項7】 請求項5の発明において、 前記回転子の全ての楔を、該回転子の軸方向全長にわた
    り継目なしの金属バーで構成したことを特徴とするター
    ビン発電機。
  8. 【請求項8】 請求項5の発明において、 前記回転子の磁極位置に設けた前記楔の周方向の幅をx
    D、該回転子のd軸寄りで、且つこのd軸に対して前記
    回転子の回転方向と反対側の位置にあるスロットの楔の
    周方向の幅をxw、その他の楔の周方向の幅をxw’とし
    たとき、 xD>xw’で、且つxw>xw’が成立するように構成し
    たことを特徴とするタービン発電機。
  9. 【請求項9】 回転子のスロット内に界磁巻線とダンパ
    バーとを巻装し、これら界磁巻線とダンパバーとを保持
    するための楔にダンパ機能を持たせた回転界磁型のター
    ビン発電機において、 前記回転子の所定の周方向位置のスロット内のダンパバ
    ーによるダンパ機能を他のダンパバーのダンパ機能より
    大きくすると共に、該回転子の所定の周方向位置のスロ
    ット内の楔のダンパ機能を他の楔のダンパ機能より大き
    くしたことを特徴とするタービン発電機。
  10. 【請求項10】 回転子のスロット内に界磁巻線とダン
    パバーとを巻装し、これら界磁巻線とダンパバーとを保
    持するための楔にダンパ機能を持たせた回転界磁型のタ
    ービン発電機において、 磁極中心の方向をd軸、磁極間方向をq軸としたとき、 q軸寄りのスロットに納められたダンパバーの抵抗値を
    他のダンパバーの抵抗値より小さくすると共に、d軸寄
    りで、且つこのd軸に対して前記回転子の回転方向と反
    対側の位置のスロットに設けた楔の抵抗値を、その他の
    スロットに挿入した楔の抵抗値より小さくしたことを特
    徴とするタービン発電機。
  11. 【請求項11】 請求項10の発明において、 前記q軸最寄りのスロットに納められた前記ダンパバー
    の径方向の厚みを最も厚くし、d軸に近づくに従って該
    ダンパバーの径方向の厚みを薄くしたことを特徴とする
    タービン発電機。
  12. 【請求項12】 請求項10の発明において、 前記d軸寄りで、且つこのd軸に対して前記回転子の回
    転方向と反対側の位置のスロットに納められた楔を該回
    転子の軸方向全長にわたり継目なしの金属バーで構成
    し、その他の楔は短尺の金属バーで構成したことを特徴
    とするタービン発電機。
  13. 【請求項13】 請求項10の発明において、 前記d軸寄りで、且つこのd軸に対して前記回転子の回
    転方向と反対側の位置のスロット内の楔の周方向の幅を
    w、その他の楔の周方向の幅をxw’としたとき、 xw>xw’が成立するように構成したことを特徴とする
    タービン発電機。
  14. 【請求項14】 界磁巻線を回転子のスロット内に保持
    するための楔にダンパ機能を持たせた回転界磁型のター
    ビン発電機において、 回転子の磁極中心の方向をd軸、磁極間方向をq軸とし
    たとき、 該q軸寄りのスロットに納められたダンパバーの抵抗値
    が他のダンパバーの抵抗値より小さくなるように構成す
    ると共に、前記d軸寄りで、且つこのd軸に対して前記
    回転子の回転方向と反対側の位置のスロット内にダンパ
    効果を持たせた楔を設けたことを特徴とするタービン発
    電機。
  15. 【請求項15】 請求項14の発明において、 前記回転子の磁極位置にあるスロット内の楔と、該回転
    子のd軸寄りで、且つこのd軸に対して該回転子の回転
    方向と反対側の位置にあるスロット内の楔とを、該回転
    子の軸方向全長にわたり継目なしの金属バーで構成し、
    その他のスロット内の楔を短尺の金属バーで構成したこ
    とを特徴とするタービン発電機。
  16. 【請求項16】 請求項14の発明において、 前記回転子に設けた全ての楔を、該回転子の軸方向全長
    にわたり継目なしの金属バーで構成したことを特徴とす
    るタービン発電機。
  17. 【請求項17】 請求項14の発明において、 前記回転子の磁極位置にあるスロット内の楔の周方向の
    幅をxD、該回転子のd軸寄りで、且つこのd軸に対し
    て該回転子の回転方向と反対側の位置のスロット内の楔
    の周方向の幅をxw、その他の楔の周方向の幅をxw’と
    したとき、 xD>xw’で、且つxw>xw’が成立するように構成し
    たことを特徴とするタービン発電機。
JP7079155A 1995-04-04 1995-04-04 タービン発電機 Pending JPH08280148A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009247110A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Kawasaki Heavy Ind Ltd インバータ制御装置
US11735970B2 (en) 2019-07-16 2023-08-22 Mitsubishi Electric Corporation Short-circuit generator

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JP2009247110A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Kawasaki Heavy Ind Ltd インバータ制御装置
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