JP5498099B2 - ゴムマットの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、衝撃吸収効果、疲労軽減効果、スリップ抑制効果などが優れており、更には耐久性も優れている、ゴムマットの、製造方法、に関するものである。
表面に多数の突起部を有するゴムマットは、従来から知られている。しかしながら、従来のゴムマットの多くは、発泡ゴムのみ又は非発泡ゴムのみ、からなっていた。一方、発泡ゴムからなり、且つ、突起部の表面に薄い非発泡ゴム層を有する、ゴムマットも、知られている(特許文献1参照)。
特許第3450775号公報
非発泡ゴムのみからなるマットにおいて、衝撃吸収効果を高く設計するためには、単位面積当りの重量を大きくする必要がある。しかしながら、単位面積当りの重量を大きくすると、取扱い難くなる。逆に、単位面積当りの重量を小さくすると、衝撃吸収効果が劣るものになる、という問題点がある。
一方、発泡ゴムのみからなるマット及び特許文献1のゴムマットでは、突起部の耐久性が十分ではない、という問題点がある。
本発明は、衝撃吸収効果、疲労軽減効果、スリップ抑制効果などが優れており、更には耐久性も優れている、ゴムマットを、製造する方法を、提供することを目的としている。
本発明の製造方法により得られるゴムマットは、発泡ゴム層上に、補強シート、更には、非発泡ゴム層が、積層されて一体化された構造を有しており、非発泡ゴム層が、表面に、一体に、多数の突起部を有している、ことを特徴としている
上記ゴムマットは、更に、以下の構成(a)〜(g)を採用するのが好ましい。
(a)本体部と、本体部の周縁のエッジ部と、を有しており、本体部は、発泡ゴム層上に、補強シート、更には、非発泡ゴム層が、積層されて一体化された構造を有しており、エッジ部は、非発泡ゴムからなっている。
(b)本体部の厚さが、4〜6mmであり、発泡ゴム層の厚さが、1.5〜4mmであり、発泡ゴム層の発泡倍率が、1.5〜3倍であり、非発泡ゴム層の、突起部以外の部分の厚さが、0.5〜2mmであり、非発泡ゴム層の硬度が、55〜80度である。
(c)エッジ部の端部の厚さが、1〜3mmである。
(d)発泡ゴム層、又は、非発泡ゴム層及び発泡ゴム層が、耐オゾン剤を含有している。
(e)補強シートが、メッシュ構造を有している。
(f)突起部は、円柱形又は略円柱形を有しており、突起部の上端面の直径は、2〜4mmであり、突起部の高さは、1.5〜3mmであり、最も近接している突起部同士の間隙が、2〜3mmである。
(g)本体部の平面視における総面積に対する、突起部の上端面の合計面積の割合が、20〜35%である。
本願の第1の発明は、本体部と、本体部の周縁のエッジ部と、を有しており、本体部は、発泡ゴム層上に、補強シート、更には、非発泡ゴム層が、積層されて一体化された構造を有しており、且つ、非発泡ゴム層が、表面に、一体に、多数の突起部を有しており、エッジ部は、非発泡ゴムからなっている、ゴムマットを、製造する方法であって、未加硫発泡ゴムシートの上に、補強シート、更には、未加硫非発泡ゴムシートを、積層して、積層体を形成する、工程と、積層体の周縁に、一部を積層体に重ねるように、未加硫非発泡ゴムテープを載せる、工程と、未加硫非発泡ゴムシートの表面に、又は、未加硫非発泡ゴムシートの表面及び未加硫非発泡ゴムテープの一部の表面に、多孔板を押し付けた状態で、上記積層体を厚さ方向に加圧し且つ加熱して、両ゴムシート及びゴムテープを加硫させる、工程と、得られた非発泡ゴム層の表面から、又は、得られた非発泡ゴム層の表面及び得られた非発泡ゴムテープ(すなわち加硫非発泡ゴムテープ部)の表面から、多孔板を取り外す、工程と、得られた非発泡ゴムテープを適宜の幅にトリミングしてエッジ部を得る、工程と、を有している、ことを特徴としている。
本願の第2の発明は、本体部と、本体部の周縁のエッジ部と、を有しており、本体部は、発泡ゴム層上に、補強シート、更には、非発泡ゴム層が、積層されて一体化された構造を有しており、且つ、非発泡ゴム層が、表面に、一体に、多数の突起部を有しており、エッジ部は、非発泡ゴムからなっている、ゴムマットを、製造する方法であって、未加硫発泡ゴムシートの上に、補強シート、更には、未加硫非発泡ゴムシートを、積層して、積層体を形成する、工程と、積層体の周縁に、一部を積層体に重ねるように、未加硫非発泡ゴムテープを積層体の下に組み込む、工程と、未加硫非発泡ゴムシートの表面に、多孔板を押し付けた状態で、上記積層体を厚さ方向に加圧し且つ加熱して、両ゴムシート及びゴムテープを加硫させる、工程と、得られた非発泡ゴム層の表面から、多孔板を取り外す、工程と、得られた非発泡ゴムテープ(すなわち加硫非発泡ゴムテープ部)を適宜の幅にトリミングしてエッジ部を得る、工程と、を有している、ことを特徴としている。
本発明の製造方法により得られるゴムマットによれば、次のような効果を発揮できる。
(1)発泡ゴム層を有しているので、非発泡ゴムのみからなるマットに比して、単位面積当りの重量を小さくできる。したがって、取り扱い易い。
(2)非発泡ゴム層は、表面に多数の突起部を有しているので、非発泡ゴム層全体が受ける衝撃を好適に緩和できる。しかも、非発泡ゴム層の下側に発泡ゴム層を有しているので、非発泡ゴム層が受ける衝撃を発泡ゴム層によっても緩和できる。したがって、非発泡ゴムのみからなるマットに比して、優れた衝撃吸収効果を発揮できる。しかも、優れた衝撃吸収効果を発揮できるので、マットを踏んだ時やマット上で長時間立ち仕事をする時などに、好適な疲労軽減効果を発揮できる。また、優れた衝撃吸収効果を発揮できるので、マット上に、コップや皿などの什器などが落下した場合に、好適な破損防止効果を発揮できる。また、優れた衝撃吸収効果を発揮できるとともに多数の突起部を有していることから、マット上を歩行する際に、好適なスリップ抑制効果を発揮できる。
(3)非発泡ゴム層は、表面に突起部を有しており、突起部は、非発泡ゴム層の一部として一体化されて形成されているので、発泡ゴムのみからなるマット及び特許文献1のゴムマットに比して、優れた耐久性を発揮できる。
(4)非発泡ゴム層の下側に補強シートを有しているので、非発泡ゴム層が受けた衝撃を、更に緩和できる。また、補強シートによってマット全体を補強できるので、マットの耐久性を向上できる。
上記構成(a)によれば、エッジ部によって、本体部の端部を好適に保護できる。したがって、マットの耐久性を向上できる。
本体部の厚さが4mm未満である場合には、衝撃吸収効果が不充分となる傾向があり、マットの耐久性も不充分となる恐れがある。一方、本体部の厚さが6mmを超える場合には、歩行しながら床からマットに乗り移る時に、高低差を感じて不快感を抱く場合がある。特に、ゴムマットの場合には、パイルマットと比較して高低差に起因した不快感を抱き易い傾向にある。しかるに、上記構成(b)によれば、そのような不具合を解消できる。なお、特に、高低差に起因した不快感を解消するためには、本体部の厚さは5mm以下が好ましい。
発泡ゴム層の厚さが1.5mm未満である場合には、衝撃吸収効果が充分でない場合がある。一方、発泡ゴム層の厚さが4mmを超える場合には、マットを踏んだ時の、マットの沈み込み深さが大きくなり、足の自由度が拘束され易くなり、それ故に、充分な疲労軽減効果を発揮できない恐れがある。しかるに、上記構成(b)によれば、そのような不具合を解消できる。
発泡ゴム層の発泡倍率が1.5倍未満である場合には、衝撃吸収効果が充分でない場合がある。一方、発泡ゴム層の発泡倍率が3倍を超える場合には、マットを踏んだ時の、マットの沈み込み深さが大きくなり、足の自由度が拘束され易くなり、それ故に、充分な疲労軽減効果を発揮できない恐れがある。しかるに、上記構成(b)によれば、そのような不具合を解消できる。
非発泡ゴム層の、突起部以外の部分の厚さが、0.5mm未満である場合には、衝撃吸収効果が充分でない場合がある。一方、非発泡ゴム層の、突起部以外の部分の厚さが、2mmを超える場合には、マットを折り曲げたり巻いたりして保管することが難しくなり、取り扱い難くなる。しかるに、上記構成(b)によれば、そのような不具合を解消できる。
非発泡ゴム層の硬度が55度未満である場合には、衝撃吸収効果が充分でない場合がある。一方、非発泡ゴム層の硬度が80度を超える場合には、本体部の柔軟性が損なわれ、マットを折り曲げたり巻いたりして保管することが難しくなり、取り扱い難くなる。しかるに、上記構成(b)によれば、そのような不具合を解消できる。
エッジ部の端部の厚さが1mm未満である場合には、エッジ部の耐久性が不充分となり易い。一方、エッジ部の端部の厚さが3mm以上である場合には、エッジ部に足が掛かった時に、マットと床との高低差を感じ、不快感を抱く場合がある。しかるに、上記構成(c)によれば、そのような不具合を解消できる。なお、特に、耐久性を充分に向上でき、且つ、高低差に起因した不快感を解消するためには、エッジ部の端部の厚さは1.5〜2mmであるのが好ましい。
上記構成(d)によれば、特にNBRのような耐オゾン性の低いゴムを用いた場合でも、耐久性の良いマットを得ることができる。また、発泡ゴム層だけでなく、非発泡ゴム層にも、耐オゾン剤を含有させた場合には、より耐久性の良いマットを得ることができる。
上記構成(e)によれば、発泡ゴム層と非発泡ゴム層とを、好適に一体化できるので、より耐久性の良いマットを得ることができる。なお、発泡ゴム層と非発泡ゴム層とを、更に好適に一体化するためには、補強シートに、接着剤処理又は粘着剤処理を施すことが、好ましい。
上記構成(f)によれば、突起部が円柱形又は略円柱形を有しているので、突起部の耐久性を向上できる。
また、突起部の上端面の直径が2mm未満である場合には、突起部の耐久性が劣る場合がある。一方、突起部の上端面の直径が4mmを超える場合には、単位面積中に、十分な衝撃吸収効果を発揮するのに必要な数だけの突起部を、作ることができない場合があり、また、コップや皿などの什器などがマット上に落下した場合に、跳ね返りが大きくなる場所が生じる恐れがある。しかるに、上記構成(f)によれば、そのような不具合を解消できる。
また、突起部の高さが1.5mm未満である場合には、マットが品疎になり、また、マットの衝撃吸収効果が充分でない場合がある。一方、突起部の高さが3mmを超える場合には、突起部の耐久性が劣る場合がある。しかるに、上記構成(f)によれば、そのような不具合を解消できる。
更に、最も近接している突起部同士の間隙が2mm未満である場合には、突起部と突起部との間に挟まった異物を除去するのが困難である。一方、最も近接している突起部同士の間隙が3mmを超える場合には、衝撃吸収効果が不充分となる恐れがある。しかるに、上記構成(f)によれば、そのような不具合を解消できる。
本体部の平面視における総面積に対する、突起部の上端面の合計面積の割合が、20%未満の場合には、十分な衝撃吸収効果を発揮できない場合がある。一方、上記割合が35%を超える場合には、マット上に落下した什器の跳ね返り高さが高くなり、落下した什器がマット外に飛び出して床に当って破損する恐れがある。しかるに、上記構成(g)によれば、そのような不具合を解消できる。
本願の第1及び第2の発明の、ゴムマットの製造方法によれば、上記構成(a)のゴムマットを簡単且つ確実に得ることができる。
第1形態のゴムマットの一部、及び、そのゴムマットの製造方法に使用された多孔板の一部、を共に示す断面図である。 図1のゴムマットの平面部分図である。 図1のゴムマットの製造方法を示す断面図である。 図1のゴムマットの別の製造方法を示す断面図である。 別の形態のゴムマットの平面部分図である。 図2のゴムマットを製造するための多孔板の平面部分図である。 実施例28で用いる多孔板の平面部分図である。 実施例29で用いる多孔板の平面部分図である。
第1形態]
図1は、本発明の製造方法によって得られた第1形態のゴムマットの一部、及び、そのゴムマットの製造方法に使用された多孔板の一部、を共に示す断面図である。
形態のゴムマット10は、本体部101とエッジ部102とからなっている。エッジ部102は、本体部101の周縁に形成されている。
本体部101は、発泡ゴム層1上に、補強シート2、更には、非発泡ゴム層3が積層されて一体化された三層構造を、有している。そして、非発泡ゴム層3が、表面に、一体に、多数の突起部31を有している。エッジ部102は、非発泡ゴムからなっている。
図2は、ゴムマット10の平面部分図である。突起部31は、円柱形を有している。なお、突起部31は略円柱形でもよい。多数の突起部31は、等間隔に配置されており、且つ、隣接する列3A、3Bにおいて千鳥状となるように配置されている。図2の配置では、列3Aの突起部31と列3Bの突起部とで構成される三角形Zの頂角αが60度である。すなわち、図2の千鳥状配置は、「60度千鳥配置」と称される。
形態のゴムマット10では、エッジ部102によって、本体部101の端部を好適に保護できる。したがって、耐久性の良いマットを得ることができる。
本体部101の厚さT1は、4〜6mmが好ましい。4mm未満である場合には、衝撃吸収効果が不充分となる傾向があり、マットの耐久性も不充分となる恐れがある。一方、6mmを超える場合には、歩行しながら床からマットに乗り移る時に、高低差を感じて不快感を抱く場合がある。特に、ゴムマットの場合には、パイルマットと比較して高低差に起因した不快感を抱き易い傾向にある。なお、特に、高低差に起因した不快感を解消するためには、本体部101の厚さT1は5mm以下が好ましい。
発泡ゴム層1の厚さT3は、1.5〜4mmが好ましい。1.5mm未満である場合には、衝撃吸収効果が充分でない場合がある。一方、4mmを超える場合には、マットを踏んだ時の、マットの沈み込み深さが大きくなり、足の自由度が拘束され易くなり、それ故に、充分な疲労軽減効果を発揮できない恐れがある。
発泡ゴム層1の発泡倍率は、1.5〜3倍が好ましい。1.5倍未満である場合には、衝撃吸収効果が充分でない場合がある。一方、3倍を超える場合には、マットを踏んだ時の、マットの沈み込み深さが大きくなり、足の自由度が拘束され易くなり、それ故に、充分な疲労軽減効果を発揮できない恐れがある。
非発泡ゴム層3の、突起部31以外の部分の厚さT4は、0.5〜2mmが好ましい。0.5mm未満である場合には、衝撃吸収効果が充分でない場合がある。一方、2mmを超える場合には、マットを折り曲げたり巻いたりして保管することが難しくなり、取り扱い難くなる。
非発泡ゴム層3の硬度は、55〜80度が好ましい。55度未満である場合には、衝撃吸収効果が充分でない場合がある。一方、非発泡ゴム層の硬度が80度を超える場合には、本体部101の柔軟性が損なわれ、マットを折り曲げたり巻いたりして保管することが難しくなり、取り扱い難くなる。なお、この硬度は、デュロメーター・タイプA・硬度計によって測定されている。
エッジ部102の端部の厚さT2は、1〜3mmが好ましい。1mm未満である場合には、エッジ部102の耐久性が不充分となり易い。一方、3mm以上である場合には、エッジ部102に足が掛かった時に、マットと床との高低差を感じ、不快感を抱く場合がある。なお、特に、耐久性を充分に向上でき、且つ、高低差に起因した不快感を解消するためには、エッジ部102の端部の厚さT2は1.5〜2mmであるのが好ましい。
発泡ゴム層1、又は、非発泡ゴム層3及び発泡ゴム層1は、耐オゾン剤を含有しているのが好ましい。これによれば、特にNBRのような耐オゾン性の低いゴムを用いた場合でも、耐久性の良いマットを得ることができる。また、発泡ゴム層1だけでなく、非発泡ゴム層3も、耐オゾン剤を含有した場合には、より耐久性の良いマットを得ることができる。
補強シート2は、繊維構造体からなっていることが好ましく、特にメッシュ構造を有しているのが好ましい。繊維としては、合成繊維、天然繊維、再生繊維などを、使用できる。メッシュ構造の場合には、軽量であり、しかも、発泡ゴム層1と非発泡ゴム層3とが、メッシュ構造の各目を通して、接触して、確実に接合される、という利点がある。すなわち、発泡ゴム層1と非発泡ゴム層3とを、好適に一体化できるので、より耐久性の良いマットを得ることができる。なお、補強シート2に接着剤処理又は粘着剤処理を施せば、発泡ゴム層1と非発泡ゴム層3とを、更に好適に一体化できる。
突起部31は、円柱形又は略円柱形を有している。突起部31の上端面310の直径Dは、2〜4mmが好ましく、突起部31の高さHは、1.5〜3mmが好ましい。
突起部31が円柱形又は略円柱形を有していることにより、突起部31の耐久性を向上できる。また、突起部31の直径Dが、2mm未満である場合には、突起部31の耐久性が劣る場合があり、一方、4mmを超える場合には、十分な衝撃吸収効果を発揮するのに必要な数だけの突起部31を、作ることができない場合があり、また、コップや皿などの什器などがマット上に落下した場合に、跳ね返りが大きくなる場所が生じる恐れがある。また、突起部31の高さHが、1.5mm未満である場合には、マットが品疎になり、また、マットの衝撃吸収効果が充分でない場合があり、一方、3mmを超える場合には、突起部31の耐久性が劣る場合がある。
突起部31は、上端面310に、シボ目又は切り込みを有しているのが好ましい。これによれば、スリップ抑制効果などを高めることができる。
更に、発泡ゴム層1及び/又は非発泡ゴム層3は、抗菌剤及び/又は抗カビ剤を含有してもよい。これによれば、衛生性を更に高めることができる。
本体部101の平面視における総面積に対する、突起部31の上端面310の合計面積の割合は、20〜35%が好ましい。20%未満の場合には、十分な衝撃吸収効果を発揮できない場合があり、一方、35%を超える場合には、マット上に落下した什器の跳ね返り高さが高くなり、落下した什器がマット外に飛び出して床に当って破損する恐れがある。
次に、上記構成のゴムマット10の製造方法を、図3を参照しながら説明する。
[i]まず、未加硫発泡ゴムシート1A及び未加硫非発泡ゴムシート3Aを用意する。両ゴムシート1A、3Aは、何れも、所定のゴム配合物からなっている。そのゴム配合物におけるゴム成分としては、ニトリルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、エチレンブタジエンゴム、シリコーンゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴムなどを、使用でき、特に、コスト及び耐油性の観点から、ニトリルゴムを好ましく使用できる。なお、ゴムシート1Aのゴム配合物には、発泡剤が含まれている。
[ii]次に、未加硫発泡ゴムシート1Aの上に、補強シート2、更には、未加硫非発泡ゴムシート3Aを、積層して、積層体100を形成する。このとき、積層体100の周縁には、一部102Bを積層体100に重ねるように、未加硫非発泡ゴムシート3Aと同じゴム配合物からなる未加硫非発泡ゴムテープ102Aを載せる。なお、未加硫非発泡ゴムテープ102Aは、未加硫非発泡ゴムシート3Aとは異なるゴム配合物からなってもよい。
[iii]次に、未加硫非発泡ゴムシート3Aの表面に、及び、未加硫非発泡ゴムテープ102Aの一部102Cの表面に、多孔板5を押し付けた状態で、積層体100を、厚さ方向に、加圧し且つ加熱して、両ゴムシート1A、3A及びゴムテープ102Aを加硫させる。このとき、未加硫非発泡ゴムシート3Aの一部が多孔板5の孔51に流れ込んで加硫され、突起部31が形成される。なお、図3において、一部102Cの幅寸法X1は5〜10mmが好ましく、一部102Bの幅寸法X2は10〜20mmが好ましい。また、多孔板5の上面には、離型シート(図示せず)を重ねておく。多孔板5としては、パンチングメタルや、シリコーンゴム製の多孔シートなどを、好ましく使用できる。
なお、このとき、未加硫発泡ゴムシート1Aの一部が、未加硫非発泡ゴムシート3Aの一部と共に、多孔板5の孔51内に流れ込み、突起部31内に、未加硫発泡ゴムシート1Aに由来する発泡ゴム部ができることがある。その場合において、当該発泡ゴム部の突起部31内における高さは、突起部31の高さHの30%以下が好ましく、10%以下、更には無いことが最も好ましい。マットの衝撃吸収効果が低下するとともに突起部31の耐久性が低下するからである。
[iv]次に、得られた非発泡ゴム層3の表面から、及び、得られた非発泡ゴムテープ(すなわち加硫非発泡ゴムテープ部)の表面から、多孔板5を取り外す。
[v]そして、得られた非発泡ゴムテープ(すなわち加硫非発泡ゴムテープ部)を適宜の幅にトリミングしてエッジ部102を得る。
これにより、非発泡ゴム層3の表面に多数の突起部31を有する、ゴムマット10が、得られる。
上記構成のゴムマットによれば、次のような効果を発揮できる。
(1)発泡ゴム層1を有しているので、非発泡ゴムのみからなるマットに比して、単位面積当りの重量を小さくできる。したがって、取り扱い易い。
(2)非発泡ゴム層3は、表面に多数の突起部31を有しているので、非発泡ゴム層3全体が受ける衝撃を好適に緩和できる。しかも、非発泡ゴム層3の下側に発泡ゴム層1を有しているので、非発泡ゴム層3が受ける衝撃を発泡ゴム層1によっても緩和できる。したがって、非発泡ゴムのみからなるマットに比して、優れた衝撃吸収効果を発揮できる。しかも、優れた衝撃吸収効果を発揮できるので、マットを踏んだ時やマット上で長時間立ち仕事をする時などに、好適な疲労軽減効果を発揮できる。また、優れた衝撃吸収効果を発揮できるので、マット上に、コップや皿などの什器などが落下した場合に、好適な破損防止効果を発揮できる。また、優れた衝撃吸収効果を発揮できるとともに多数の突起部を有していることから、マット上を歩行する際に、好適なスリップ抑制効果を発揮できる。
(3)非発泡ゴム層3は、表面に突起部31を有しており、突起部31は、非発泡ゴム層3の一部として一体化されて形成されているので、発泡ゴムのみからなるマット及び特許文献1のゴムマットに比して、優れた耐久性を発揮できる。
(4)非発泡ゴム層3の下側に補強シート2を有しているので、非発泡ゴム層3が受けた衝撃を、更に緩和できる。また、補強シート2によってマット全体を補強できるので、マットの耐久性を向上できる。
なお、上記構成のゴムマット10は、次のような方法によって、製造してもよい。以下、図4を参照しながら、上記方法とは異なる点を主体として、説明する。
[i]まず、上記方法と同様に、未加硫発泡ゴムシート1A及び未加硫非発泡ゴムシート3Aを用意する。
[ii]次に、上記方法と同様に、未加硫発泡ゴムシート1Aの上に、補強シート2、更には、未加硫非発泡ゴムシート3Aを、積層して、積層体100を形成する。このとき、積層体100の周縁の下方には、一部102Bを積層体100に重ねるように、未加硫非発泡ゴムシート3Aと同じゴム配合物からなる未加硫非発泡ゴムテープ102Aを組み込む。なお、未加硫非発泡ゴムテープ102Aは、未加硫非発泡ゴムシート3Aとは異なるゴム配合物からなってもよい。
[iii]次に、未加硫非発泡ゴムシート3Aの表面に、多孔板5を押し付けた状態で、積層体100を、厚さ方向に、加圧し且つ加熱して、両ゴムシート1A、3A及びゴムテープ102Aを加硫させる。このとき、未加硫非発泡ゴムシート3Aの一部が多孔板5の孔51に流れ込んで加硫され、突起部31が形成される。
[iv]次に、得られた非発泡ゴム層3の表面から、多孔板5を取り外す。
[v]そして、得られた非発泡ゴムテープを適宜の幅にトリミングしてエッジ部102を得る。
これにより、非発泡ゴム層3の表面に多数の突起部31を有する、ゴムマット10が、得られる。
別の形態]
本形態は、第1形態に比して、突起部31の配置だけが異なっている。すなわち、本実施形態においては、平面視において、突起部は、その中心が、正六角形又は略正六角形の、全ての頂点位置又は略頂点位置に、及び、中心位置又は略中心位置に、在るよう、配置されて、7個の突起部31からなる第1ユニットを構成しており、第1ユニットは、その中心が、正六角形又は略正六角形の、全ての頂点位置又は略頂点位置に、及び、中心位置又は略中心位置に、在るよう、配置されて、7個の第1ユニットからなる第2ユニットを構成しており、第2ユニットは、互いに重ならないように且つ四方に並んで、配置されており、これにより、突起部の配置形態が構成されている。具体的には、突起部31の配置は、図5に示されるような「六角形配置」である。すなわち、突起部31は、一点鎖線Aで示されるように、小さい正六角形の各頂点位置とその中心位置とに配置されており、それによって、7個の突起部31からなるユニットXが、構成されている。そして、更に、ユニットXが、一点鎖線Bで示されるように、大きい正六角形の各頂点位置とその中心位置とに配置されており、それによって、7個のユニットX(すなわち、49個の突起部31)からなるユニットYが、構成されている。そして、ユニットYが、互いに重ならないように且つ四方に並んで、配置されている。
突起部31の上記配置においては、突起部31は、平面視において、隣接する突起部31の間隙30を通る、幅1mmの直線の線分Eを、描いた場合に、どの位置からどの方向に描いても、線分Eが有限の長さを有するように、配置されている。特に、線分Eの長さは、全て20mm以下になることが好ましい。
本形態によれば、第1形態の効果に加えて、更に、次のような効果を発揮できる。(1)隣接する突起部31の間隙30の寸法Cが第1形態の配置(図2)と同じである場合において、第1形態に比して、単位面積当たりの突起部31の数を少なくできる。したがって、第1形態に比して、生産コストを低減できると共に、マットの軽量化を図ることができる。
(2)突起部31は、上述のように、線分Eが有限の長さを有するように、配置されているので、マットのどの直線方向においても略隙間無く配置されている。したがって、マットは、どの直線方向においても、優れたグリップ力を発揮できる。なお、線分Eの幅が1mm未満の場合には、幅の寸法に関わらず、略同等のグリップ力を発揮できる。一方、線分Eの幅が1mmより大きい場合には、特にマットに水や油が付着した状態においてグリップ力の弱い直線方向が、生じる傾向がある。特に、全ての線分Eの長さが20mm以下である場合には、より優れたグリップ力を発揮できる。一方、線分Eの長さが20mmより長い部位では、特にマットに水や油が付着した状態において上記の場合よりグリップ力の弱い直線方向が、生じる傾向がある。
(3)最長の線分Eより長い寸法Lを有する長尺物200の全てが、隣接する突起部31の間隙30中に嵌り込んでしまうのを、防止できる。ちなみに、第1形態の場合では、図2に示されるように、長尺物200が、間隙30中に嵌り込んでしまう。例えば、薄い皿が面を垂直にした状態でマット上に落下した場合において、皿のエッジ部分の長さがL以上である場合には、本実施形態によれば、皿のエッジ部分が隣接する突起部31の間隙30中に嵌り込むのを防止でき、したがって、破損防止効果を発揮できる。しかしながら、第1形態によれば、皿のエッジ部分が隣接する突起部31の間隙30中に嵌り込む危険性を回避できない。なお、線分Eの長さが20mm以下である場合には、エッジ部分が鋭角な皿であっても、エッジ部分の大部分が間隙30中に嵌り込むのを防止できる。
(実施例1〜11)
実施例1〜11は、図1〜図3に示される第1形態に該当している。表1は、実施例1〜11のゴムマット10の4個の構成を、示している。
4個の構成は、「発泡ゴム層1の厚さT3」、「非発泡ゴム層3の厚さT4」、「突起部31の高さH」、及び「本体部101の厚さT1」である。
Figure 0005498099
これらの実施例のゴムマットは、次のようにして製造した(図3参照)。
[i]未加硫発泡ゴムシート1Aを用意した。未加硫発泡ゴムシート1Aは、NBRポリマーに、加硫促進助剤、活性剤、補強剤、充填剤、可塑剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、発泡剤などを配合してなる、ゴム配合物からなっている。未加硫発泡ゴムシート1Aのゴム物性は、表2に示されるとおりである。なお、表2に示されるゴム物性は、未加硫発泡ゴムシート1Aが発泡剤を含有しない状態で加硫された時の物性である。実際には、未加硫発泡ゴムシート1Aは、加硫によって、2倍に発泡するように、発泡剤を含有している。
Figure 0005498099
また、未加硫非発泡ゴムシート3Aも用意した。未加硫非発泡ゴムシート3Aは、NBRポリマーに、加硫促進助剤、活性剤、補強剤、充填剤、可塑剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤などを配合してなる、ゴム配合物からなっている。未加硫非発泡ゴムシート3Aのゴム物性は、表3に示されるとおりである。
Figure 0005498099
また、補強シート2として、ポリエステル繊維で構成されたネット構造のシート(具体的には、倉敷紡績株式会社製の商品名「クレネットE4500」)を用意した。
また、未加硫非発泡ゴムテープ102Aも用意した。未加硫非発泡ゴムテープ102Aは、未加硫非発泡ゴムシート3Aと同じゴム配合物からなっている。なお、未加硫非発泡ゴムテープ102Aは、未加硫非発泡ゴムシート3Aとは異なるゴム配合物からなってもよい。
更に、多孔板5として、アルミニウム製のパンチングメタルを用意した。多孔板5は、図6に示されるように、多数の孔51を上述した「60度千鳥配置」で有しており、隣接する孔51のピッチPは5mm、孔51の径Dは3mmである。したがって、この多孔板5を用いて製造されたゴムマット10の、突起部31の直径Dは3mm、隣接する突起部31の間隙30の寸法Cは2mmである。
なお、未加硫発泡ゴムシート1A及び未加硫非発泡ゴムシート3Aは、表1に示される4個の構成の値を満たし得る厚さのものを、各実施例に合わせてそれぞれ用意した。また、多孔板5は、表1に示される突起部31の高さを確保できる厚さのものを、各実施例に合わせてそれぞれ用意した。
[ii]次に、未加硫発泡ゴムシート1Aの上に、補強シート2、更には、未加硫非発泡ゴムシート3Aを、積層して、積層体100を形成した。なお、このとき、積層体100の周縁には、一部102Bを積層体100に重ねるように、未加硫非発泡ゴムテープ102Aを載せた。なお、未加硫非発泡ゴムテープ102Aは、厚さが2mmであり、幅が4.5mmである。
[iii]次に、未加硫非発泡ゴムシート3Aの表面に、及び、未加硫非発泡ゴムテープ102Aの一部102Cの表面に、多孔板5を押し付けた状態で、積層体100を、厚さ方向に、加圧し且つ加熱して、両ゴムシート1A、3A及びゴムテープ102Aを加硫させた。加圧の強さは0.2MPaであり、加熱温度は180℃である。
[iv]次に、得られた非発泡ゴム層3の表面から、及び、得られた非発泡ゴムテープ(すなわち加硫非発泡ゴムテープ部)の表面から、多孔板5を取り出した。
[v]そして、得られた非発泡ゴムテープ(すなわち加硫非発泡ゴムテープ部)を、適宜の幅にトリミングして、エッジ部102を得た。
このようにして得られたゴムマット10に関して、8個の効果の評価を行った。その結果を表4に示す。
Figure 0005498099
8個の効果の、評価手段は、次のとおりである。
(I)「衝撃加速度(G)」
所定の円柱形の重錘を、10cmの高さから、円柱形の側面がマット表面に平行に衝突するように、マット上に自由落下させた場合の、衝撃加速度を、測定した。ここでは、重錘は、底面の直径が8cm、高さが1.8cm、重量が500gである。測定機としては、ウィスター社製のSR1100−1000B衝撃振動加速度レコーダーを用いた。また、同様にして、コンクリート床上に自由落下させた場合の、衝撃加速度も、測定した。なお、表4中における各実施例の数値は、コンクリート床の場合の衝撃加速度を100とした場合の割合である。
(II)「マットの沈み込み深さ(mm)」
マット表面に、所定の重錘を置いた場合の、マットの沈み込み深さを、測定した。ここでは、重錘は、底面積が400cm、重量が60kgである。
(III)「落下物破損防止効果」
市販のガラスコップ10個を、飲み口を下に向けて、85cmの高さから、マット上に自由落下させ、破損したガラスコップの数を求めた。0個の場合は「○」、1〜2個の場合は「△」、3〜5個の場合は「□」、6個以上の場合は「×」、と判定した。
(IV)「反発高さ(最大値、cm)」
市販のガラスコップを、飲み口を下に向けて、85cmの高さから、マット上に自由落下させ、跳ね上がった高さを、測定した。なお、ガラスコップが割れた場合には、跳ね上がった破片の高さを、測定した。
(V)「疲労軽減効果」
床上で3時間立ち仕事をした場合の疲労感と、マット上で3時間立ち仕事をした場合の疲労感と、を比較して、マットの方に疲労軽減効果をどの程度感じたかを、10人の被験者によって求めた。疲労軽減効果を確実に感じた場合は「○」、若干感じた場合は「△」、全く感じなかった場合は「×」、と判定した。
(VI)「マットの折り曲げ・巻き取り易さ」
被験者がマットを容易に折り曲げたり巻き取ったりできるか否かを、求めた。できる場合は「○」、できない場合は「×」、と判定した。
(VII)「突起部の破損防止効果」
マットに、上方から、60kgf及び400cmの荷重を、1万回繰り返し加えた場合に、突起部31が破損したか否かを、求めた。全く破損しなかった場合は「○」、一部分でも破損した場合は「×」、と判定した。
(VIII)「マットと床との高低差に起因した不快感の防止効果」
床からマットに上がる際に高低差に起因した不快感をどの程度感じたかを、10人の被験者によって求めた。全く感じなかった場合は「○」、若干感じた場合は「△」、大きく感じた場合は「×」、と判定した。
表4に示されるように、実施例1〜11のゴムマットの衝撃加速度は、コンクリート床に比して、かなり小さい。したがって、実施例1〜11のゴムマットは、衝撃吸収効果が優れている。特に、実施例3〜11のゴムマットは、衝撃加速度が小さく、衝撃吸収効果がより優れている。
また、実施例1〜11のゴムマットの落下物破損防止効果は、コンクリート床の場合に比して、優れている。特に、実施例3〜11のゴムマットは、落下物破損防止効果がより優れている。
更に、「発泡ゴム層1の厚さT3」が1.5〜4mmであり、且つ、「非発泡ゴム層3の厚さT4」が0.5〜2mmであり、且つ、「突起部31の高さH」が1.5〜3mmであり、且つ、「本体部101の厚さT1」が4〜6mmである、実施例4〜6、10のゴムマットは、8個の効果の全てについて良好な評価を得ている。
(実施例12〜16)
実施例12〜16は、図1〜図3に示される第1形態に該当している。表5は、実施例12〜16のゴムマット10の5個の構成を、示している。
5個の構成は、上述した実施例1〜11の4個の構成に加えて、「発泡倍率」である。
Figure 0005498099
これらの実施例のゴムマットは、実施例1〜11の場合と同様にして製造した。
そして、得られたゴムマット10に関して、4個の効果の評価を行った。その結果を表6に示す。
Figure 0005498099
4個の効果の、評価手段は、上述した「衝撃加速度」、「マットの沈み込み深さ」、「落下物破損防止効果」、及び「疲労軽減効果」、と同じである。
表6に示されるように、実施例12〜16のゴムマットの衝撃加速度は、コンクリート床に比して、かなり小さい。したがって、実施例12〜16のゴムマットは、衝撃吸収効果が優れている。特に、実施例13〜16のゴムマットは、衝撃加速度が小さく、衝撃吸収効果がより優れている。
また、実施例12〜16のゴムマットの落下物破損防止効果は、コンクリート床の場合に比して、優れている。特に、実施例13〜16のゴムマットは、落下物破損防止効果がより優れている。
更に、「発泡ゴム層1の厚さT3」が1.5〜4mmであり、且つ、「非発泡ゴム層3の厚さT4」が0.5〜2mmであり、且つ、「突起部31の高さH」が1.5〜3mmであり、且つ、「本体部101の厚さT1」が4〜6mmであり、且つ、「発泡倍率」が1.5〜3倍である、実施例13〜15のゴムマットは、4個の効果の全てについて良好な評価を得ている。
(実施例17〜21)
実施例17〜21は、図1〜図3に示される第1形態に該当している。表7は、実施例17〜21のゴムマット10の5個の構成を、示している。
5個の構成は、上述した実施例1〜11の4個の構成に加えて、「非発泡ゴム層3の硬度」である。
Figure 0005498099
これらの実施例のゴムマットは、実施例1〜11の場合と同様にして製造した。
そして、得られたゴムマット10に関して、5個の効果の評価を行った。その結果を表8に示す。
Figure 0005498099
5個の効果の、評価手段は、上述した「衝撃加速度」、「マットの沈み込み深さ」、「落下物破損防止効果」、「疲労軽減効果」、及び「マットの折り曲げ・巻き取り易さ」、と同じである。
表8に示されるように、実施例17〜21のゴムマットの衝撃加速度は、コンクリート床に比して、かなり小さい。したがって、実施例17〜21のゴムマットは、衝撃吸収効果が優れている。特に、実施例18〜21のゴムマットは、衝撃加速度が小さく、衝撃吸収効果がより優れている。
また、実施例17〜21のゴムマットの落下物破損防止効果は、コンクリート床の場合に比して、優れている。特に、実施例18〜21のゴムマットは、落下物破損防止効果がより優れている。
更に、「発泡ゴム層1の厚さT3」が1.5〜4mmであり、且つ、「非発泡ゴム層3の厚さT4」が0.5〜2mmであり、且つ、「突起部31の高さH」が1.5〜3mmであり、且つ、「本体部101の厚さT1」が4〜6mmであり、且つ、「非発泡ゴム層3の硬度」が55〜80度である、実施例18〜20のゴムマットは、5個の効果の全てについて良好な評価を得ている。
(実施例22〜29)
実施例22〜26は、図1〜図3に示される第1形態に該当しており、すなわち、突起部31の配置が「60度千鳥配置」である。実施例27は、図5に示される別の形態に該当しており、すなわち、突起部31の配置が「六角形配置」である。実施例28は、突起部31の配置が図7に示されるような「並列配置」である。実施例29は、突起部31の配置が図8に示されるような「角千鳥配置」である。なお、図7及び図8は、多孔板5の平面部分図である。また、「並列配置」とは、図7に示されるように、突起部31が、縦方向及び横方向に、等間隔に且つ平行に、並んでいる、配置である。また、「角千鳥配置」とは、図8に示されるように、列3Aの突起部31と列3Bの突起部31とで構成される二等辺三角形Zの頂角βが90度である、配置である。表9は、実施例22〜29のゴムマット10の9個の構成を、示している。
9個の構成は、上述した実施例1〜11の4個の構成に加えて、「突起部31の直径D」、「突起部31のピッチP」、「突起部31の割合」、「隣接する突起部31の最小の間隙30の寸法C」、及び「隣接する突起部31の間隙30の寸法の内の5番目に小さい寸法C」である。なお、「突起部31の割合」とは、本体部101の平面視における総面積に対する、突起部31の上端面310の合計面積の割合(%)である。
Figure 0005498099
これらの実施例のゴムマットは、実施例1〜11の場合と同様にして製造した。
そして、得られたゴムマット10に関して、5個の効果の評価を行った。その結果を表10に示す。
Figure 0005498099
5個の効果の、評価手段は、上述した「衝撃加速度」、「マットの沈み込み深さ」、「落下物破損防止効果」、「反発高さ(最大値)」、及び「疲労軽減効果」、と同じである。なお、「衝撃加速度」は、最大値と最小値と平均値とを求めた。
表10に示されるように、実施例22〜29のゴムマットの衝撃加速度は、コンクリート床に比して、かなり小さい。したがって、実施例22〜29のゴムマットは、衝撃吸収効果が優れている。特に、実施例22〜27、29のゴムマットは、衝撃吸収効果がより優れている。
また、実施例22〜29のゴムマットの落下物破損防止効果は、コンクリート床の場合に比して、優れている。特に、実施例22〜27、29のゴムマットは、落下物破損防止効果がより優れている。
更に、「発泡ゴム層1の厚さT3」が1.5〜4mmであり、且つ、「非発泡ゴム層3の厚さT4」が0.5〜2mmであり、且つ、「突起部31の高さH」が1.5〜3mmであり、且つ、「本体部101の厚さT1」が4〜6mmであり、且つ、「突起部31の直径D」が2〜4mmであり、且つ、「突起部31の割合」が20〜35%であり、且つ、「隣接する突起部31の最小の間隙30の寸法C」が2〜3mmであり、且つ、「隣接する突起部31の間隙30の寸法の内の5番目に小さい寸法C」が2〜3mmである、実施例23〜27のゴムマットは、5個の効果の全てについて良好な評価を得ている。
また、実施例22〜29のゴムマットは、発泡ゴム層のみからなるゴムマットに比して、5個の効果の全てについて良好な評価を得ている。
(実施例30及び比較例1)
実施例30は、図1〜図3に示される第1形態に該当している。表11は、実施例30及び比較例1のゴムマット10の4個の構成を、示している。
4個の構成は、上述した実施例1〜11の4個の構成と同じである。
一方、比較例1は、補強シート2を有していない点が実施例30とは異なっている。
Figure 0005498099
実施例30のゴムマットは、実施例1〜11の場合と同様にして製造した。一方、比較例1のゴムマットは、補強シート2を用意しない点以外は、実施例1〜11の場合と同様にして製造した。
そして、得られたゴムマット10に関して、3個の効果の評価を行った。その結果を表12に示す。
Figure 0005498099
2個の効果の、評価手段は、上述した「衝撃加速度」及び「落下物破損防止効果」と同じである。「洗濯耐久性」の評価手段は、次のとおりである。
(IX)「洗濯耐久性」
マットを、マット用の洗濯機及び乾燥機を用いて、20回繰り返して洗浄及び乾燥した後、外観における破れの有無を観察した。破れが無い場合は「○」、破れが有る場合は「×」、と判定した。
表12に示されるように、実施例30のゴムマットは、比較例1のゴムマットに比して、洗濯耐久性が優れている。
本発明のゴムマットは、衝撃吸収効果、疲労軽減効果、スリップ抑制効果などが優れており、更には耐久性も優れているので、産業上の利用価値が大である。
1 発泡ゴム層 1A 未加硫発泡ゴムシート 2 補強シート 3 非発泡ゴム層 3A 未加硫非発泡ゴムシート 31 突起部 5 多孔板 100 積層体 101 本体部 102 エッジ部 102A 未加硫非発泡ゴムテープ

Claims (2)

  1. 本体部と、本体部の周縁のエッジ部と、を有しており、
    本体部は、発泡ゴム層上に、補強シート、更には、非発泡ゴム層が、積層されて一体化された構造を有しており、且つ、非発泡ゴム層が、表面に、一体に、多数の突起部を有しており、
    エッジ部は、非発泡ゴムからなっている、
    ゴムマットを、製造する方法であって、
    未加硫発泡ゴムシートの上に、補強シート、更には、未加硫非発泡ゴムシートを、積層して、積層体を形成する、工程と、
    積層体の周縁に、一部を積層体に重ねるように、未加硫非発泡ゴムテープを載せる、工程と、
    未加硫非発泡ゴムシートの表面に、又は、未加硫非発泡ゴムシートの表面及び未加硫非発泡ゴムテープの一部の表面に、多孔板を押し付けた状態で、上記積層体を厚さ方向に加圧し且つ加熱して、両ゴムシート及びゴムテープを加硫させる、工程と、
    得られた非発泡ゴム層の表面から、又は、得られた非発泡ゴム層の表面及び得られた非発泡ゴムテープの表面から、多孔板を取り外す、工程と、
    得られた非発泡ゴムテープを適宜の幅にトリミングしてエッジ部を得る、工程と、
    を有している、ことを特徴とする、ゴムマットの製造方法。
  2. 本体部と、本体部の周縁のエッジ部と、を有しており、
    本体部は、発泡ゴム層上に、補強シート、更には、非発泡ゴム層が、積層されて一体化された構造を有しており、且つ、非発泡ゴム層が、表面に、一体に、多数の突起部を有しており、
    エッジ部は、非発泡ゴムからなっている、
    ゴムマットを、製造する方法であって、
    未加硫発泡ゴムシートの上に、補強シート、更には、未加硫非発泡ゴムシートを、積層して、積層体を形成する、工程と、
    積層体の周縁に、一部を積層体に重ねるように、未加硫非発泡ゴムテープを積層体の下に組み込む、工程と、
    未加硫非発泡ゴムシートの表面に、多孔板を押し付けた状態で、上記積層体を厚さ方向に加圧し且つ加熱して、両ゴムシート及びゴムテープを加硫させる、工程と、
    得られた非発泡ゴム層の表面から、多孔板を取り外す、工程と、
    得られた非発泡ゴムテープを適宜の幅にトリミングしてエッジ部を得る、工程と、
    を有している、ことを特徴とする、ゴムマットの製造方法。
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