JP5497277B2 - 斜面昇降機の水平維持システム - Google Patents

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Description

本発明は、斜面昇降機の水平維持システムに関するものであり、特に、水平面に対して勾配が変化する軌条を走行する駆動装置を有する下部車両と、人員を搭乗させる上部車両とを備えた斜面昇降機に関する。
従来、モノレールカーなどの斜面昇降機は、車両が斜面を昇降することによって、その車両に搭乗する人員を搬送するものである。特に、本モノレールカーは、敷設した鋼製のレール上をスリップせずに走行するために、レールにラックを付設し、そのラックと噛合したピニオンをモータにて駆動する構成となっている。
また、このような斜面昇降機では、例えば、特許文献1に示すように、水平面に対して勾配が変化する軌条を走行する駆動装置を有する下部車両と、人員を搭乗させる上部車両とで構成されている。この場合においては、傾斜角度が一定の角度となるようにレールが敷設されており、そのレールの一定の傾斜角度に合わせて、上部車両が水平となるように下部車両と連結されているため、上部車両における搭乗者の安全と乗り心地を損なうことなく走行させることができる。
特開2001−48009号公報
しかしながら、上述したような斜面昇降機では、斜面に沿ってレールを敷設すると、その斜面の傾斜角度によってレールの傾斜角度が変化するため、斜面昇降機自体が一定の角度とならず、レールの傾斜角度の変化に合わせて上部車両が傾き、上部車両における搭乗者の安全と乗り心地を損なうおそれがあった。
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、傾斜角度が変化するレールに沿って走行する場合であっても、車両における搭乗者の安全と乗り心地を向上することができる斜面昇降機を提供することを目的とする。
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
すなわち、請求項1記載の本発明では、駆動装置に連動連結したピニオンとラックとの機構を介して、水平面に対して勾配が変化するモノレール上を走行させる下部車両と、人員を搭乗させる上部車両とを備えた斜面昇降機において、前記上部車両は、傾動手段により前記下部車両に対して傾動可能に連結されており、前記下部車両は、走行時の走行位置を検出する走行位置検出部と、前記走行位置に応じた角度情報が記憶された角度情報記憶部と、前記走行位置と前記角度情報とに基づいて、傾動手段により前記上部車両を略水平に保持させる制御部とを備え、前記上部車両には、長細い板材を前記上部車両と共に傾動自在として下方に突出し、この板材には姿勢制御用ストライカを設け、前記下部車両には、長細い板材を上方に突出し、この板材には前記姿勢制御用ストライカの上方又は下方からの押圧によってそれぞれON状態とされる複数のリミットスイッチを傾斜角度順に上下に所定間隔を有して設け、前記制御部は、前記傾動手段のシリンダのシリンダヘッドを伸延・収縮させて前記上部車両を前記下部車両に対して傾動させる際に、前記姿勢制御用ストライカが各走行位置での傾斜角度に対応するリミットスイッチをON状態とすることにより、前記シリンダの伸延・収縮を停止させることで各走行位置において下部車両を略水平に制御することを特徴とする。
また、請求項2記載の本発明では、請求項1に記載の発明において、前記走行位置検出部は、駆動装置の走行駆動モータに付属するエンコーダ情報に基づいて走行位置を検出することを特徴とするものである。
さらに、請求項3記載の本発明では、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記上部車両には、走行時の車両の傾斜角度を検出する傾斜角度検出部が設けられ、前記制御部は、前記傾斜角度検出部で検出する傾斜角度が所定の傾斜角度範囲を超えた場合に、走行を停止させるように制御することを特徴とするものである。
(1)請求項1に記載の発明によれば、駆動装置に連動連結したピニオンとラックとの機構を介して、水平面に対して勾配が変化するモノレール上を走行させる下部車両と、人員を搭乗させる上部車両とを備えた斜面昇降機において、前記上部車両は、傾動手段により前記下部車両に対して傾動可能に連結されており、前記下部車両は、走行時の走行位置を検出する走行位置検出部と、前記走行位置に応じた角度情報が記憶された角度情報記憶部と、前記走行位置と前記角度情報とに基づいて、傾動手段により前記上部車両を略水平に保持させる制御部とを備え、前記上部車両には、長細い板材を前記上部車両と共に傾動自在として下方に突出し、この板材には姿勢制御用ストライカを設け、前記下部車両には、長細い板材を上方に突出し、この板材には前記姿勢制御用ストライカの上方又は下方からの押圧によってそれぞれON状態とされる複数のリミットスイッチを傾斜角度順に上下に所定間隔を有して設け、前記制御部は、前記傾動手段のシリンダのシリンダヘッドを伸延・収縮させて前記上部車両を前記下部車両に対して傾動させる際に、前記姿勢制御用ストライカが各走行位置での傾斜角度に対応するリミットスイッチをON状態とすることにより、前記シリンダの伸延・収縮を停止させることで各走行位置において下部車両を略水平に制御することにより上部車両を略水平状態を維持しながら斜面上を走行することができる。この結果、斜面昇降機は、傾斜角度が変化するレールに沿って走行する場合であっても、上部車両における搭乗者の安全と乗り心地を損なうことを防止して、モノレール上を走行することができる。
(2)請求項2に記載の発明によれば、斜面昇降機にはレールに付設したラックに噛合させるピニオンが設けられ、斜面昇降機はそのピニオンにより走行させている。また、斜面昇降機は、駆動装置の走行駆動モータにエンコーダを付属している。そして、走行位置検出部が走行駆動モータから得られるエンコーダ情報に基づいて走行位置を検出し、その走行位置とモノレールの勾配の変化点までの距離を計算するようにしている。このようにして、斜面昇降機は、ラック及びピニオン駆動方式を採用しており、走行速度を変更させたか否かに拘わらず、走行された位置を容易に、かつ、正確に検出することができる。
(3)また、請求項3に記載の発明によれば、斜面昇降機は、上部車両の傾斜角度が所定の傾斜角度の範囲を超えたことを傾斜角度検出部で検出した場合には、安全のために走行を停止させるので、特定の傾斜角度を超えて走行させることがなく、上部車両における搭乗者の安全と乗り心地を損なうことなく走行させることができる。
以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
[斜面昇降機の構成]
図1及び図2は、本発明に係る斜面昇降機の好適な一実施形態として採用されるモノレールカー10を示している。図1は、そのモノレールカー10の構成を示す概観図であり、図2は、そのモノレールカー10の下部車両14の構成を示す概観図である。
モノレールカー10は、図1に示すように、敷設されたレール20上を走行する装置である。
レール20は、走行方向に伸延した略正方形断面の上下角パイプを所定の上下間隔を保持して配置されており、走行方向に伸延されている。図1(b)に示すように、また、レール20の上角パイプの下面には、歯を下方向に突出させたラック46が付設されている。また、レール20の上角パイプには、導体よりなる給電レール42が長手方向に伸延させて配置されている。
本実施形態におけるモノレールカー10は、図1(a)及び図1(b)に示すように、上部車両12と下部車両14とから構成される。
上部車両12は、人員を搭乗させるキャビン21を備えた車両である。上部車両12の下部には、枠形状を有する固定フレーム22が配設され、固定フレーム22は上下2段構成の第1固定フレーム22aと第2固定フレーム22bとで構成されている。第1固定フレーム22aと第2固定フレーム22bとの間には、所定間隔を有して空気ばね28が複数個配設されている。第2固定フレーム22bの下部には、下方に向かって突出した保持フレーム22cが設けられている。なお、図1(b)に示すように、モノレールカー10には、符号30はオイルダンパーであり、符号38は浮き上がり防止用ゴムバッファが配設されている。
下部車両14は、レール20に沿って走行する駆動装置18を有する車両である。図1(a)に示すように、駆動装置18には、レール20の上方から当接するように車輪36aが走行方向に2個配設されている。また、上下のレール20の左右側方から当接するようにガイドローラ36bが複数個配設されている。さらに、図1(b)に示すように、駆動装置18には、レール20に付設したラック46に噛合させるピニオン34が設けられている。このように、モノレールカー10は、車輪36a、ガイドローラ36b及びピニオン34により走行させることとなる。また、駆動装置18には、ピニオン34等を駆動させるための減速電動機44にて駆動する構成となっている。
このように、レール20に付設したラック46に噛合させるピニオン34が設けられ、ピニオン34により走行させるので、走行速度を変更させたか否かに拘わらず、走行された位置を容易に、かつ、正確に検出することができる。
また、下部車両14には、上部車両12を支持するための枠形状の支持フレーム16が設けられている。そして、その支持フレーム16の略中央には、上部車両12と傾動自在に連結する傾動軸11が配設されている。
傾動軸11は、以下のように構成されている。すなわち、上部車両12の保持フレーム22cの略中央部から下方に突出した上側軸支持部材11aが配設され、下部車両14の支持フレーム16上に下側軸支持部材11bが配設され、そして、傾動軸11が上側軸支持部材11aと下側軸支持部材11bとに軸支されている。このように、上部車両12は下部車両14に対して傾動軸11を軸部として傾動自在に設けられている。
そして、下部車両14には、図1(a)に示すように、上部車両12を傾動軸11を軸として垂直方向に角度を変化させて傾動させるためのシリンダ26(傾動手段)が配設されている。このシリンダ26は、油圧式のものであり、油圧によりシリンダヘッド26bがシリンダ本体26aに対して伸縮自在に設けられている。シリンダ本体26aは、図2に示すように、支持フレーム16の中央より後側位置に回動自在に軸支されており、シリンダヘッド26bの先端部は上部車両12側に設置された第2固定フレーム22bの後側位置に回動自在に軸支されている。そして、シリンダ本体26aに対してシリンダヘッド26bを伸延させると、上部車両12は下部車両14に対して後側が持ち上げられた状態で傾動することとなる。このように、モノレールカー10は、シリンダ26により、上部車両12を下部車両14に対して傾動させながら走行することができる。また、図1(b)に示すように、下部車両14には、制御盤54が配置されている。
また、図2(a)〜図2(d)に示すように、下部車両14には、支持フレーム16の後側端部から上方に突出して長方形を有する板材17が設けられている。板材17には、4個のリミットスイッチ15a〜15dが上下に所定間隔を有して設けられている。図2で図面視して、下から第1番目の第1リミットスイッチ15aは上部車両12が下部車両14に対して3°の傾きまで傾動させるためのものであり、下から第2番目の第2リミットスイッチ15bは15°の傾きまで傾動させるためのものであり、下から第3番目の第3リミットスイッチ15cは22°の傾きまで傾動させるためのものであり、下から第4番目の第4リミットスイッチ15dは38°の傾きまで傾動させるためのものである。
さらに、上部車両12の第1固定フレームの後側端部から下方に突出し、弓形状に曲げられた長細い板材13が配設されている。また、その長細い板材13の略先端部には、姿勢制御用ストライカ19が設けられている。姿勢制御用ストライカ19は、断面視して「く」の字形状を有する突出体が水平方法に突設されている。
このように、モノレールカー10は、上記長細い板材13を上部車両12と共に傾動自在に設けられており、長細い板材13先端部に取り付けられた姿勢制御用ストライカ19が、第1番目から第4番目のいずれかのリミットスイッチ15a〜15dの先端部を上方または下方から押圧した後、突出体内に係止することにより、そのリミットスイッチがON状態になったことを検出するようにしている。
また、このモノレールカー10は、上部車両12の第2固定フレームの略中央部に、その上部車両12の水平位置からの傾きを検出する傾斜角度検出部53(図3参照)を設けており、その傾斜角度検出部53で所定角度以上の傾きを検出したときに、モノレールカー10の走行を停止するようにしている。
[斜面昇降機の電気的構成]
本実施形態におけるモノレールカー10の電気的構成などについて図3を用いて説明する。図3は、モノレールカー10の機能構成を示すブロック図である。
モノレールカー10には、図3に示すように、下部車両14側に、走行される走行位置を検出する走行位置検出部51と、前記走行位置に応じた角度情報が記憶された角度情報記憶部52と、前記走行位置検出部51での走行位置と前記角度情報記憶部52での角度情報とに基づき、傾動手段により前記上部車両12を略水平に保持させるシーケンサ50(制御部)とが設けられ、上部車両12側に、上部車両12の傾斜角度を検出する傾斜角度検出部53が設けられている。
走行位置検出部51は、駆動モータに備えたエンコーダ情報に基づき走行位置の検出を行うものである。すなわち、下部車両14の駆動装置18に備えた2つの減速電動機44は、エンコーダを付属するもので、始点から終点まで駆動モータが駆動して現在の走行位置を走行位置情報としてエンコーダ化し、走行位置検出部51がエンコーダ化した走行位置情報を取り込んで走行位置を検出するようにしている。そして、走行位置とモノレールの勾配の変化点までの距離を計算するようにして、シリンダヘッド26bの伸縮開始点までを計算している。
しかも、本実施形態におけるモノレールカー10は、レール20に付設したラック46に噛合させるピニオン34が設けられ、ピニオン34により走行させるので、走行速度を変更させたか否かに拘わらず、上記エンコーダ情報に基づいて走行された位置を容易に、かつ、正確に検出することができる。すなわち、走行速度にかかわらず、常に、所定箇所における水平制御を行うことができる。
なお、図3では、走行位置検出部51及び角度情報記憶部52は、シーケンサ50(制御部)とは別体にしているが、シーケンサ50内に一体にして設けることもできる。
角度情報記憶部52は、走行位置に応じた角度情報が記憶されたものである。そして、モノレールカー10が走行することにより、現在走行している走行位置での角度情報がシーケンサ50に取り込まれるようになっている。
シーケンサ50は、駆動装置18などの駆動制御を主とすると共に、上記走行位置と角度情報に基づきシリンダ26の駆動制御を行うものである。すなわち、現在走行している走行位置の情報を走行位置検出部51から取り込むと共に、その走行位置での角度情報を角度情報記憶部52から取り込み、シリンダ本体26aからのシリンダヘッド26bの伸縮量を決定して、上部車両12の下部車両14に対する傾きの大きさを決定する制御を行う。
また、シーケンサ50は、上部車両12の傾斜角度が所定の傾斜角度の範囲を超えたことを傾斜角度検出部53で検出した場合には、安全のために走行を停止させるように制御を行う。
次に、実施する一例について図4を用いて以下に説明する。図4は、モノレールカー10が走行する側方からの経路を示す説明図である。すなわち、図4は、平均して略3°傾斜を有する第1傾斜面A1と、平均して略22°傾斜を有する第2傾斜面A2と、平均して略38°傾斜を有する第3傾斜面A3と、平均して略15°傾斜を有する第4傾斜面A4とを有すると共に、第1傾斜面から第2傾斜面に変化する第1勾配変化面B1と、第2傾斜面から第3傾斜面に変化する第2勾配変化面B2と、第3傾斜面から第4傾斜面に変化する第3勾配変化面B3とを有する傾斜面の一例として示している。
図4に示すような傾斜面において、モノレールカー10が走行する場合には、走行位置に応じてレールの傾斜角度が変化することとなるが、その走行位置に応じた傾斜角度が認識されているので、上部車両12を傾動させる傾斜角度の調整により、上部車両12を略水平に維持した状態で走行可能となる。
具体的には、モノレールカー10が3°の勾配の傾斜地にある始点から上り勾配に進む場合、まず傾斜面は符号A1に示すように傾斜が3°の上り勾配を有している。この場合において、モノレールカー10は始点ではシリンダ26のシリンダヘッド26bはほぼ収縮した状態で、モノレールカー10の上部車両12は下部車両14に対して3°傾動し、上部車両12は略水平状態となっている。この状態でモノレールカー10は始点を出発し、上部車両12は略水平状態で維持しながら勾配が3°の傾斜面A12を走行する。
次に、第1勾配変化面B1は、傾斜面の勾配が略3°から略22°に変化する傾斜面を有している。その第1勾配変化面B1の手前のC1地点において、シリンダヘッド26bが伸延し始め、第1勾配変化面B1ではシリンダヘッド26bを伸延状態でモノレールカーは走行する。そして、第1勾配変化面の終点の手前のD1地点において、上部車両12の後側端部に配設されている弓形状の細長い板材13に設けた姿勢制御用ストライカ19が第3リミットスイッチ15cを押し下げることにより、シリンダヘッド26bの伸縮が停止するようにしている。そして、シリンダヘッド26bの伸延状態が停止状態となり、モノレールカー10は、次の第2傾斜面A2を走行することとなる。
以下、図2(b)に示すように、第2傾斜面A2では下部車両14に対して上部車両12を略22°で傾動して走行し、図2(c)に示すように、第3傾斜面A3では下部車両14に対して上部車両12を略38°で傾動して走行し、図2(d)に示すように、第4傾斜面A4では下部車両14に対して上部車両12を略15°で傾動して走行することとなる。そして、各傾斜面の角度に応じてシリンダ26の制御を行いながら、モノレールカー10は麓側の始点から出発して、山頂側の15°の勾配の傾斜地に設けられた終点を折り返し、また麓側に引き返すようになっている。
尚、最終的に上り勾配の終点(下り勾配の始点)では、モノレールカー10の上部車両12は下部車両14に対して15°傾動した状態で停車し、下り勾配の終点(上り勾配の始点)では、モノレールカー10の上部車両12は下部車両14に対して3°傾動した状態で停止する。
この結果、モノレールカー10は、傾斜角度が変化するレールに沿って走行する場合であっても、上部車両12は常に水平位置を維持した状態で走行でき、上部車両12における搭乗者の安全と乗り心地を損なうことを防止することができる。
[斜面昇降機の処理の説明]
以下、モノレールカー10の詳細動作について図5のフローチャートを用いて更に具体的に説明する。図5はモノレールカー10におけるメイン処理を示すフローチャートである。
まず、シーケンサ50は、図5に示すように、前進又は後進するか否かを判定する(ステップS11)。そして、シーケンサ50は、前進または後進かの判定をした後、前進時または後進時には以下に示すフローに従って処理を行う。
前進時でのステップS12において、まず、シーケンサ50は、モノレールカー10が勾配の変化の始点か否かを判定する。そして、勾配の変化の始点であると判断した場合にはステップS13に処理を移す。勾配の始点でない場合にはステップS12の処理を繰り返す。
次に、ステップS13において、勾配が大きくなるのか否かを判定する。すなわち、シーケンサ50は、前進する方向の傾斜面が現在の走行位置の傾斜面よりも勾配が大きくなるのか否かを判定し、勾配が大きくなると判定した場合には(ステップS13:YES)、ステップS21に処理を移す。これに対して、勾配が大きくならない(すなわち勾配が小さくなる)と判定した場合には(ステップS13:No)、ステップS31に処理を移す。
次に、ステップS21に移行した場合の処理について説明する。まず、ステップS21において、シーケンサ50は、シリンダ26の正転(伸延)指令を行う。次いで、ステップS22において、上部車両の傾斜は異常でないか否かを判定する。すなわち、上記上部車両12に取り付けた傾斜角度検出部53が所定角度を超えて傾いた場合には車両停止する(ステップS14)。異常でない場合には、ステップS23に処理を移す。
この後、ステップS23において、シーケンサ50は、勾配の変化の終点か否かを判定する。勾配の変化の終点であると判定した場合には、次のステップS24においてリミットスイッチをオンとする。そのリミットスイッチのオンにより、シーケンサ50は、次のステップS25において、シリンダ26の正転指令を停止するように制御する。
次に、ステップS26において、上部車両の傾斜は異常でないか否かを判定する。すなわち、上記上部車両12に取り付けた傾斜角度検出部53が所定角度を超えて傾いた場合には車両停止する(ステップS15)。異常でない場合には、一旦処理を終了させ、ステップS11に処理を移す。
次に、ステップS13において、勾配が小さくなる場合での処理を説明する。まず、ステップS31において、シーケンサ50は、シリンダ26の逆転(収縮)指令を行う。次いで、ステップS32において、上部車両の傾斜は異常でないか否かを判定する。すなわち、上記上部車両12に取り付けた傾斜角度検出部53が所定角度を超えて傾いた場合には車両停止する(ステップS14)。異常でない場合には、ステップS33に処理を移す。
次に、ステップS33において、シーケンサ50は、勾配の変化の終点か否かを判定する。勾配の変化の終点であると判定した場合には、次のステップS34においてリミットスイッチをオンとする。そのリミットスイッチのオンにより、次のステップS35においてシリンダ26の逆転指令を停止するように制御する。
次に、ステップS36において、上部車両の傾斜は異常でないか否かを判定する。すなわち、上記上部車両12に取り付けた傾斜角度検出部53が所定角度を超えて傾いた場合には車両停止する(ステップS15)。異常でない場合には、一旦処理を終了させ、ステップS11に処理を移す。
このようにして、モノレールカー10は、走行する走行位置を検出し、その検出した走行位置に基づいたレールの傾斜角度データが記憶されており、その傾斜角度データと走行位置とに基づく角度で、上部車両12をシリンダ26を用いて傾動させるので、傾斜角度が変化するレールに沿って走行する場合であっても、上部車両12は常にほぼ水平状態を維持することができ搭乗者の安全と車両における乗り心地を損なうことを防止することができる。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
本実施形態における斜面昇降機の全体構成を示す概観図である。 (a)は全体構成を示す側面図である。 (b)は下方(車両の後側)からの正面図である。 本実施形態における斜面昇降機の下部車両の構成を示す概観図である。 (a)は略3°の傾斜面での下部車両の構成を示す側面図である。 (b)は略22°の傾斜面での下部車両の構成を示す側面図である。 (c)は略38°の傾斜面での下部車両の構成を示す側面図である。 (d)は略15°の傾斜面での下部車両の構成を示す側面図である。 本実施形態における斜面昇降機の電気的構成を示すブロック図である。 本実施形態における斜面昇降機が走行する経路を示す説明図である。 本実施形態における斜面昇降機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 モノレールカー
12 上部車両
14 下部車両
16 支持フレーム
18 駆動装置
20 レール
26 シリンダ
34 ピニオン
46 ラック
50 シーケンサ(制御部)
51 走行位置検出部
52 角度情報記憶部
53 傾斜角度検出部

Claims (3)

  1. 駆動装置に連動連結したピニオンとラックとの機構を介して、水平面に対して勾配が変化するモノレール上を走行させる下部車両と、人員を搭乗させる上部車両とを備えた斜面昇降機において、
    前記上部車両は、傾動手段により前記下部車両に対して傾動可能に連結されており、
    前記下部車両は、走行時の走行位置を検出する走行位置検出部と、前記走行位置に応じた角度情報が記憶された角度情報記憶部と、前記走行位置と前記角度情報とに基づいて、傾動手段により前記上部車両を略水平に保持させる制御部とを備え、
    前記上部車両には、長細い板材を前記上部車両と共に傾動自在として下方に突出し、この板材には姿勢制御用ストライカを設け、
    前記下部車両には、長細い板材を上方に突出し、この板材には前記姿勢制御用ストライカの上方又は下方からの押圧によってそれぞれON状態とされる複数のリミットスイッチを傾斜角度順に上下に所定間隔を有して設け、
    前記制御部は、前記傾動手段のシリンダのシリンダヘッドを伸延・収縮させて前記上部車両を前記下部車両に対して傾動させる際に、前記姿勢制御用ストライカが各走行位置での傾斜角度に対応するリミットスイッチをON状態とすることにより、前記シリンダの伸延・収縮を停止させることで各走行位置において下部車両を略水平に制御することを特徴とする斜面昇降機。
  2. 前記走行位置検出部は、駆動装置の走行駆動モータに付属するエンコーダ情報に基づいて走行位置を検出することを特徴とする請求項1に記載の斜面昇降機。
  3. 前記上部車両には、走行時の車両の傾斜角度を検出する傾斜角度検出部が設けられ、前記制御部は、前記傾斜角度検出部で検出する傾斜角度が所定の傾斜角度範囲を超えた場合に、走行を停止させるように制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の斜面昇降機。
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