JP5496771B2 - 温度制御装置を用いた温度制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、被温度制御対象物の温度制御を行う温度制御装置を用いた温度制御方法に関する。
従来、半導体ウェハには、例えば、プラズマ熱を利用したプラズマエッチング処理といった各種半導体処理が施される。そして、この各種半導体処理を実行する場合には、真空チャンバ等の被温度制御対象物に対して、所定の目標温度に調整された温度流体を循環供給し、その循環供給された温度流体により、被温度制御対象物の温度制御を行うことが一般的であり、そのような温度制御を行うための温度制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この温度制御装置は温度流体の主循環回路としての流体循環装置を備え、主循環回路は温度流体を加熱する流体加熱部を備え、主循環回路には温度流体を冷却する冷却回路が接続されている。主循環回路には、温度流体の通過流量を調整制御する流量制御バルブが複数配置されている。
また、この温度制御装置は、主循環回路に生じる圧力変動を吸収するため、ベローズチューブ等のように、その内部圧力の変動に応じて容易に容積を変化させることができる圧力吸収手段を備えている。
また、この温度制御装置における温度流体の温度制御は、全ての流量制御バルブのバルブ開度を一定にした状態で、流体加熱部の出力を制御することによって行われる。
特開平11−282545号公報
しかし、特許文献1に記載のような従来の温度制御装置や流体循環装置では、流量制御バルブが主循環回路側に設けられているため、大きな流量を制御できる大型の流量制御バルブが必要となる。また、従来の圧力吸収手段も構造上大型となってしまう。このため、温度制御装置全体および流体循環装置全体が大型になってしまうという問題がある。
さらに、流量制御バルブを複数設置するため、温度制御装置や流体循環装置の製造コストが高くなる。
また、特許文献1に記載のような従来の温度制御方法では、複数の流量制御バルブを用いるため、大きな流量から小さな流量まで流量制御を行う際に、流体の圧力変動が大きくなり、流体の温度や流量が不安定になる。このような場合、広い範囲で流量制御を行うことが困難である、もしくは時間がかかることにより、流量の制御範囲を狭くしなければならない。これにより、流体加熱部の出力が大きくなり、温度制御において消費されるエネルギー量が大きくなってしまう。
本発明の目的は、装置全体をコンパクトにでき、かつ製造コストを低減できる温度制御装置を用いて、省エネルギーな温度制御ができる温度制御方法を提供することにある。
発明に係る温度制御方法は、被温度制御対象物に対して所定の目標温度に調整された温度流体を循環供給し、その循環供給される温度流体によって前記被温度制御対象物の温度制御を行う温度制御装置であって、流体冷却部を有した閉鎖型の第1循環回路と、流体加熱部を有するとともに、前記流体加熱部で加熱された温度流体を前記被温度制御対象物に供給する閉鎖型の第2循環回路と、前記第1循環回路側からの温度流体を前記第2循環回路側に送る送り流路と、前記第2循環回路側からの温度流体を前記第1循環回路側に流出させて戻す流出流路とを備え、前記送り流路には、前記第1循環回路側からの温度流体の送り流量を調整制御する流量制御バルブが設けられ、前記流出流路には、前記第2循環回路内の温度流体の圧力を所定圧力以下に補償する圧力制御バルブが設けられている温度制御装置を用いて、その温度制御装置により循環供給される温度流体によって前記被温度制御対象物の温度制御を行う温度制御方法であって、前記被温度制御対象物から戻される温度流体の温度を検出するとともに、その検出された温度と前記被温度制御対象物へ送られる温度流体の目標温度との温度差を算出する工程と、その算出結果に基づいて、前記流量制御バルブのバルブ開度を調整制御する工程と、前記流量制御バルブのバルブ開度を調整制御する工程の後に、前記流体加熱部を通過して前記被温度制御対象物に送られる温度流体の温度を検出するとともに、その検出された温度と前記目標温度との温度差を算出する工程と、その算出結果に基づいて前記流体加熱部の出力を制御する工程とを備えていることを特徴とする。
発明に係る温度制御方法によれば、流体加熱部の出力を制御する前に、流量制御バルブのバルブ開度を調整制御することによっても、温度流体の温度を調整制御する。このため、温度流体の温度制御を流体加熱部の出力を制御することによってだけで行う場合と比べて、特に流体加熱部の出力を抑えることができ、省エネルギーな温度制御ができる。
本発明の実施形態に係る温度制御装置および流体循環装置を示す回路図。 図1の温度制御装置による温度制御方法を示すフローチャート。 出力される熱量の変化を示すタイムチャートで、(A)は従来の温度制御方法におけるタイムチャート、(B)は本発明の実施形態にかかる温度制御装置を用いた温度制御方法におけるタイムチャート。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、温度制御装置1は、閉鎖型の第1循環回路2と、閉鎖型の第2循環回路3と、第1循環回路2側からの温度流体を第2循環回路3側に送る送り流路4と、第2循環回路3側からの温度流体を第1循環回路2側に流出させて戻す流出流路5と、バルブ制御部62およびランプ制御部64を有する制御装置60とを備え、被温度制御対象物としての真空チャンバCに対して所定の目標温度Sに調整された温度流体を循環供給し、その循環供給される温度流体によって真空チャンバCの温度制御を行うものである。
また、図1に点線で示すように、第2循環回路3と、送り流路4と、流出流路5とを有して流体循環装置1Aが構成されている。
真空チャンバCは半導体ウェハを載置するサセプタを備え、サセプタに載置された半導体ウェハには、真空チャンバC内で、プラズマエッチング等の各種半導体処理が施される。真空チャンバCは、温度流体が送り込まれる流入口C1と温度流体が送り出される流出口C2とを備え、流入口C1から送り込まれた温度流体はサセプタに送られる。これにより、循環供給された温度流体によって、真空チャンバCの温度、より具体的にはサセプタの温度が制御される。また、循環供給された温度流体によって、真空チャンバC内の半導体ウェハが、サセプタを介して実行処理に応じた温度に維持される。
温度流体としては、フロリナート(登録商標)、エチレングリコール、オイル、水等の液体や窒素、空気、ヘリウム等の気体の中から半導体処理の種類や目標温度Sに応じたものを適宜選択することができる。
第1循環回路2は、チラー20などから構成される温度流体の閉鎖型循環回路である。なお、図1では、チラー20以外の構成機器は省略している。チラー20は、図示しない流体冷却部としての蒸発器などから構成され、その蒸発器において温度流体を冷却する。第1循環回路2を循環する温度流体の温度は、本実施形態では約90℃である。
第2循環回路3は、温度流体が、供給ポンプ30→流体加熱部としてのハロゲンランプヒータ31→真空チャンバC→流量センサ32→供給ポンプ30といった経路で循環する閉鎖型循環回路である。第2循環回路3を循環する温度流体の温度は、本実施形態では約150℃である。
供給ポンプ30は、真空チャンバCに温度流体を循環供給する。この際の温度流体は、真空チャンバCの流出口C2から戻された温度流体と、第1循環回路2で冷却された温度流体の一部とが合流部Xにおいて混合されたものである。
ハロゲンランプヒータ31は、図示しないハロゲンランプを備える光加熱方式のものであり、合流部Xで混合された温度流体のうち分岐部Yで真空チャンバC側に分岐された温度流体がハロゲンランプヒータ31に送られる。ハロゲンランプヒータ31に送られた温度流体は、点灯されたハロゲンランプから放射される赤外線を吸収し、その放射熱(輻射熱)によって加熱される。ハロゲンランプヒータ31で加熱された温度流体は真空チャンバCに供給される。
流量センサ32は、真空チャンバCの流出口C2から第2循環回路3に戻された温度流体の通過流量を測定検出する。
送り流路4には流量制御バルブ40と逆止弁41とが設けられている。流量制御バルブ40は、バルブ開度が調整制御されることによって、第1循環回路2で冷却された温度流体の第2循環回路3への通過流量を調整する。
逆止弁41は、流量制御バルブ40を通過した温度流体が第1循環回路2に逆流することを防止している。
流出流路5には圧力制御バルブ50が設けられている。合流部Xで温度流体が混合されると、第2循環回路3内の温度流体の圧力は上昇する。圧力制御バルブ50は、その温度流体の圧力上昇によって第2循環回路3内の圧力が所定圧力以上になった場合に開き、温度流体の一部を分岐部Yから第1循環回路2側に流出させて第2循環回路3内の圧力を一定に維持する。また、第2循環回路3内の圧力は、温度流体の温度変化に伴う膨張収縮に起因して変動するが、圧力制御バルブ50はこの圧力変動も防止する。すなわち、圧力制御バルブ50は、第2循環回路3内の温度流体の圧力を所定圧力以下に補償する。
第2循環回路3では、真空チャンバCと流量センサ32との間において、真空チャンバC側から流出した温度流体が第2循環回路3側に入る入口側近傍に入口側温度センサ61が設けられている。この入口側近傍とは真空チャンバCの流出口C2の近傍である。
入口側温度センサ61は、真空チャンバCの流出口C2から戻された温度流体の入口温度P2を測定検出し、その温度検出信号を制御装置60のバルブ制御部62に出力する。
制御装置60において、バルブ制御部62は、入口温度P2と予め設定された目標温度Sとの温度差T1(=S−P2)に基づいて、流量制御バルブ40のバルブ開度を調整制御することにより、送り流路4を通して第1循環回路2から第2循環回路3に送り込む温度流体の流量を制御する。
また、第2循環回路3では、ハロゲンランプヒータ31と真空チャンバCとの間であって、温度流体が第2循環回路3側から真空チャンバC側に出る出口側に出口側温度センサ63が設けられている。
出口側温度センサ63は、ハロゲンランプヒータ31を通過した後の温度流体の出口温度P1を測定検出し、その温度検出信号をランプ制御部64に出力する。ランプ制御部64は、出口温度P1と予め設定された目標温度Sとの温度差T2(=S−P1)に基づいて、ハロゲンランプ点灯時間のデューティ比や発光量を適宜調整してハロゲンランプヒータ31の出力を制御する。
以下の温度制御装置1では、流量制御バルブ40のバルブ開度が設定されると、流量制御バルブ40のバルブ開度に応じて送り込まれる温度流体と、真空チャンバCから戻された温度流体とが合流部Xで混合される。その混合流体は分岐部Yを経由し、ハロゲンランプヒータ31を通過して、その後真空チャンバCに送られる。なお、第2循環回路3内で混合流体の圧力が圧力制御バルブ50の所定圧力に達した場合には、混合流体の一部が分岐部Yで分岐されて流出流路5によって第1循環回路2に戻され、分岐部Yで分岐されたもう一方の混合流体がハロゲンランプヒータ31を通過して、その後真空チャンバCに供給される。
次に、図2に基づいて、以上のような温度制御装置1を用いて、真空チャンバC内で、半導体ウェハが、プラズマ熱を利用したプラズマエッチング処理されるときの温度制御方法を説明する。
この温度制御方法では、温度差T1に基づいて流量制御バルブ40のバルブ開度が決定、調整制御され、温度差T2に基づいてハロゲンランプヒータ31の出力が制御されて、真空チャンバCに循環供給される温度流体が所定の目標温度Sに制御される。以下では、各動作ステップをS1,S2,・・・で示す。
まず、S1において、入口側温度センサ61が温度流体の入口温度P2を測定検出し、その温度検出信号をバルブ制御部62に出力する。次にS2で、バルブ制御部62が、目標温度Sと入口温度P2との温度差T1を算出し、S3で、温度差T1が0.3℃よりも大きいか否かを判断する。
S3において、温度差T1が0.3℃よりも大きいと判断された場合にはS4に移行し、バルブ制御部62は、流量制御バルブ40のバルブ開度を規定の開度まで小さくし、第1循環回路2によって冷却された温度流体の送り流路4での通過流量を減少させる。ただし、実際には、より緻密なフィードバック制御が行われるのであるが、その詳細については説明を省略する。温度差T1が0.3℃よりも大きいと判断される場合としては、例えば半導体ウェハにプラズマ熱が加えられていない場合である。
流量制御バルブ40のバルブ開度が設定されると、真空チャンバCの流出口C2から戻された温度流体と、第1循環回路2で冷却された温度流体の一部とが合流部Xにおいて混合された温度流体が、供給ポンプ30によって、分岐部Yを経由してハロゲンランプヒータ31に送られる。
その後、S5において、出口側温度センサ63が、ハロゲンランプヒータ31を通過した後の温度流体の出口温度P1を測定検出し、その温度検出信号をランプ制御部64に送る。次にS6で、ランプ制御部64が、目標温度Sと出口温度P1との温度差T2を算出し、S7で、その算出結果に基づいて、ハロゲンランプヒータ31の出力を制御し、真空チャンバCに供給される温度流体の温度を目標温度Sに近づける。S7では、例えば、出口温度P1が目標温度Sよりも低い場合には、ハロゲンランプヒータ31の発光量が増加され、温度流体に与えられる熱が増加されて温度流体の温度が目標温度Sに近づけられる。逆に、出口温度P1が目標温度Sよりも高い場合には、ハロゲンランプヒータ31の発光量が減少され、温度流体に与えられる熱が減少されて温度流体の温度が目標温度Sに近づけられる。
一方、S3において、温度差T1が0.3℃以下であると判断された場合にはS8に移行し、バルブ制御部62は、温度差T1が0℃よりも小さいか否かを判断する。温度差T1が0.3℃以下であると判断される場合としては、例えば半導体ウェハにプラズマ熱が加えられている場合がある。
S8において、温度差T1が0℃よりも小さいと判断された場合には、入口温度P2のほうが目標温度Sよりも高い状態である。よって、S9に移行し、バルブ制御部62は、流量制御バルブ40のバルブ開度を規定の開度まで大きくし、第1循環回路2によって冷却された温度流体の送り流路4での通過流量を増加させる。その後は、S4を経由した場合と同様に、S5〜S7の動作を行う。
S8において、温度差T1が0℃以上であると判断された場合には、温度差T1が0℃以上で0.3℃以下の状態である。このときには、流量制御バルブ40のバルブ開度はそのまま維持され、S5〜S7の動作に移行する。
なお、S4やS9においては、流量制御バルブ40のバルブ開度を規定の開度とするのではなく、流量制御バルブ40のバルブ開度を温度差T1に応じた所定の開度にしてもよい。
次に、本実施形態の温度制御装置1を用いた温度制御方法の効果について、図3に基づいて説明する。
図3(A)に示すように、従来の特許文献1に記載のような温度制御方法では、流量制御バルブのバルブ開度を一定としており、図3(A)の(c)に示すように、流量制御バルブを通過する熱量は−4kW(4kWの冷却量)となる。このような流量制御バルブのバルブ開度を維持するためにチラー20で消費される消費電力としては、冷却効率COP(消費熱量に対する冷却熱量)を2としたとき、図3(A)の(d)に示すように、ほぼ一定の約2kWが必要である。
半導体ウェハに処理が施されておらず、プラズマ熱が加えられていない状態(図3(A)の(a)におけるOFFの状態)では、図3(A)の(b)に示すように、温度流体を目標温度にするためには、ランプヒータの出力を4kWとして温度流体を加熱する必要がある。そうすると、温度流体を目標温度にするために必要な総エネルギー、つまりチラー20で消費される消費電力とランプヒータの出力に使用される電力とを合わせたエネルギーは6kWとなる。
これに対して、図3(B)に示すように、本実施形態の温度制御装置1を用いた温度制御方法では、ハロゲンランプヒータ31の出力はほぼ一定に保つことが可能であり、図3(B)の(b)に示すように、出力に使用される電力はほぼ一定の約1kWが必要である。
本実施形態の温度制御装置1を用いた温度制御方法では、図2のS7でハロゲンランプヒータ31の出力を制御する前に、S4やS9に示されるように、流量制御バルブ40のバルブ開度を調整制御することによっても温度流体の温度を調整制御する。このため、半導体ウェハにプラズマ熱が加えられていない状態(図3(B)の(a)におけるOFFの状態)では、温度流体が目標温度Sとなるような流量制御バルブ40のバルブ開度にすると、図3(B)の(c)に示すように、流量制御バルブ40を通過する熱量は−1.0kW(1.0kWの冷却量)となる。このとき、図3(B)の(d)に示すように、冷却効率COPを2としたとき、チラー20で消費される消費電力は0.5kWとなる。そうすると、温度流体を目標温度Sにするために必要な総エネルギーは1.5kWとなり、従来の特許文献1に記載のような温度制御方法における総エネルギー6kWよりも少なくなる。
一方、半導体ウェハにプラズマ熱3kWが加えられている状態(図3(A)または(B)の(a)におけるONの状態)においては、従来の特許文献1に記載のような温度制御方法では、図3(A)に示すように、温度流体を目標温度にするために必要な総エネルギーは、ランプヒータの出力に使用される電力1kWとチラー20で消費される消費電力2kWとで3kWとなる。これに対して、本実施形態の温度制御装置1を用いた温度制御方法では、図3(B)に示すように、温度流体を目標温度Sにするために必要な総エネルギーは、ハロゲンランプヒータ31の出力に使用される電力1kWとチラー20で消費される消費電力2kWとで3kWとなり、従来の特許文献1に記載のような温度制御方法における総エネルギー使用量3kWと同じとなる。なお、このとき、図3(B)の(c)に示すように、流量制御バルブ40を通過する熱量は−4kW(4kWの冷却量)である。
よって、プラズマエッチング処理において、プラズマ熱を加えるときと加えないときとを合わせた全工程において、出力される総エネルギーは、本実施形態の温度制御装置1を用いた温度制御方法における総エネルギーのほうが従来の特許文献1に記載のような温度制御方法における総エネルギーよりも少なくてすみ、省エネルギーな温度制御を行うことができる。また、ハロゲンランプヒータ31の出力が小さく一定になることで、ハロゲンランプヒータ31の小容量化や耐久性向上を図ることができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、被温度制御対象物として、半導体ウェハに各種半導体処理を実行するときに利用される真空チャンバCについて説明したが、温度制御装置1や流体循環装置1Aは、液晶デバイスに各種処理を実行するときに利用される処理室や他の恒温室についても適用できる。
また、前記実施形態では、温度流体の加熱を行うものとしてハロゲンランプヒータ31を用いたが、熱応答性に優れ、しかも出力を容易に変化させることのできるものであれば、その他のヒータであってもよい。
また、前記実施形態では、入口側温度センサ61は、真空チャンバCの流出口C2の近傍で、真空チャンバCと流量センサ32との間に設けられているが、流量センサ32と合流部Xとの間に設けられていてもよく、要するに、流出口C2と合流部Xとの間に設けられていればよい。
また、前記実施形態では、S3において、温度差T1が0.3℃よりも大きいか否かが判断されたが、判断基準となる閾値としては、温度差T1をS7でのハロゲンランプヒータ31の出力制御だけによって小さくでき、温度流体の温度を目標温度Sに近づけることができる範囲の閾値であればよく、0.3℃に限定されない。
また、前記実施形態における温度制御方法では、圧力制御バルブ50を備えた温度制御装置1が用いられたが、本発明の温度制御方法は、圧力制御バルブを備えていない温度制御装置を用いた場合においても適用可能である。
本発明は、被温度制御対象物の温度制御を行う温度制御装置を用いた温度制御方法に利用することができる。
1…温度制御装置、1A…流体循環装置、2…第1循環回路、3…第2循環回路、4…送り流路、5…流出流路、31…流体加熱部であるハロゲンランプヒータ、40…流量制御バルブ、50…圧力制御バルブ、61…入口側温度センサ、P1…出口温度、P2…入口温度、C…被温度制御対象物である真空チャンバ、C2…流出口、S…目標温度、T1,T2…温度差。

Claims (1)

  1. 被温度制御対象物に対して所定の目標温度に調整された温度流体を循環供給し、その循環供給される温度流体によって前記被温度制御対象物の温度制御を行う温度制御装置であって、流体冷却部を有した閉鎖型の第1循環回路と、流体加熱部を有するとともに、前記流体加熱部で加熱された温度流体を前記被温度制御対象物に供給する閉鎖型の第2循環回路と、前記第1循環回路側からの温度流体を前記第2循環回路側に送る送り流路と、前記第2循環回路側からの温度流体を前記第1循環回路側に流出させて戻す流出流路とを備え、前記送り流路には、前記第1循環回路側からの温度流体の送り流量を調整制御する流量制御バルブが設けられ、前記流出流路には、前記第2循環回路内の温度流体の圧力を所定圧力以下に補償する圧力制御バルブが設けられている温度制御装置を用いて、
    その温度制御装置により循環供給される温度流体によって前記被温度制御対象物の温度制御を行う温度制御方法であって、
    前記被温度制御対象物から戻される温度流体の温度を検出するとともに、その検出された温度と前記被温度制御対象物へ送られる温度流体の目標温度との温度差を算出する工程と、
    その算出結果に基づいて、前記流量制御バルブのバルブ開度を調整制御する工程と、
    前記流量制御バルブのバルブ開度を調整制御する工程の後に、前記流体加熱部を通過して前記被温度制御対象物に送られる温度流体の温度を検出するとともに、その検出された温度と前記目標温度との温度差を算出する工程と、
    その算出結果に基づいて前記流体加熱部の出力を制御する工程とを備えている
    ことを特徴とする温度制御方法。
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