JP5492062B2 - 茎切断搬送装置 - Google Patents
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本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした茎切断搬送装置を提供することを目的とする。
第1に、移動機体2に装着されたフレーム3に、根菜作物Sの茎S1の下部を下回転刃4で切断する下切断機構5と、この下切断機構5に先行して茎S1の上部を上回転刃6で切断する上切断機構7と、前記上下回転刃4、6間に位置して上下切断箇所間の切断茎S1を挟持して後側方へ搬送する搬送機構10とを備えていることを特徴とする。
第3に、前記搬送機構10は、切断茎S1を挟持して移動させる搬送ベルト17と、この搬送ベルト17に対向していて搬送ベルト17とともに切断茎S1を挟持しながら移動させる押さえ部材18とを有することを特徴とする。
第5に、前記フレーム3から前方へかつ前記搬送機構10を横切る方向に下支持部材22を突出し、この下支持部材22に前方の茎S1を前記上下回転刃4、6側へ案内するガイド部材20を設けており、
前記下支持部材22は前記下回転刃4より上方に位置し、かつ前記姿勢変更手段19を形成していることを特徴とする。
第7に、前記移動機体2は前部に走行動力を取り出す原動機8を搭載しており、
前記フレーム3に下切断機構5、上切断機構7及び搬送機構10を駆動する駆動機構9を備えており、
前記駆動機構9は、原動機8からの動力を下切断機構5へ伝達する下駆動手段11と、この下駆動手段11から上切断機構7へ動力を伝達する上駆動手段12と、この上駆動手段12から搬送機構10へ動力を伝達する中間駆動手段18とを有していることを特徴とする。
1: 上下回転刃4、6間に位置して上下切断箇所間の切断茎S1を挟持して後側方へ搬送する搬送機構10を備えているので、上回転刃6で切断された茎S1の上部は側方に切断放出され、その後下回転刃4で切断された中間茎S1は後側方へ搬送して、放出茎の上に載置することができる。
3: 搬送機構10は、搬送ベルト17と押さえ部材18とで切断茎S1を挟持して移動させるので、切断茎S1の搬送が確実であり、かつ搬出位置も的確にできる。
5: フレーム3から前方へかつ搬送機構10を横切る方向に下支持部材22を突出し、この下支持部材22にガイド部材20を設けることにより、ガイド部材20で前方の茎S1を上下回転刃4、6側へ案内でき、下支持部材22を下回転刃4より上方に位置させて姿勢変更手段19を形成することができる。
7: 茎切断搬送装置1の駆動源として移動機体2の走行動力を取り出す原動機8を兼用することにより、装置の簡略化、コストダウンが可能になり、駆動機構9の動力で下切断機構5、上切断機構7及び搬送機構10の総てを駆動することができる。
図1〜5に示す実施形態において、キャッサバ等の根菜作物Sの茎S1を切断処理する茎切断搬送装置1は、作業機等の移動機体2に着脱自在に装着されている。移動機体2は1軸2輪28とハンドルを有する歩行形で、機体フレーム29の前上部に2輪28を駆動するエンジン(原動機8)が搭載され、機体フレーム29の前端に茎切断搬送装置1の装着部29aを有している。
茎切断搬送装置1の高さは、作物Sを植生している畝の高さに対応して、また、茎S1の切断したい高さに対向して変更され、茎切断搬送装置1が目的高さになるように、フレーム3に対するゲージ輪31の高さを決定し、その高さで茎切断搬送装置1を圃場に対して略垂直姿勢にする。
フレーム3の基部材3aの前部にギヤケース32が設けられ、このギヤケース32の入力軸32aと原動機8との間にはベルト伝動手段33が設けられ、このベルト伝動手段33には動力断接用のテンションクラッチ34が設けられ、移動機体2を操縦する操縦者がテンションクラッチ34を手元操作可能になっている。
フレーム3は左右方向中央に位置する基部材3aの前部にギヤケース32と隣接して支柱3cが立設されており、この支柱3cの上部に上軸受体36が装着されている。上軸受体36は前後方向に延びる前後受部36aの前端に左右方向に延びる左右受部36bを連結して構成されている。
下切断機構5は1本の下回転軸13の下端に帯板状の1枚の下回転刃4を着脱自在に固定して構成されており、この下回転刃4は複数枚でもよく、また、円板形状に形成することもできる。
上軸受体36の左右受部36bの左右各端部には上回転軸14が上下に貫通支持されており、この各上回転軸14の下部に上回転刃6が着脱自在に設けられ、これらによって上切断機構7が構成されている。
前記伝動軸15の回転動力は前記プーリ37〜39及びベルト40を介して左右両上回転軸14を同一方向に回転する。各上回転刃6は帯板状の1枚の刃に筒材を固着し、その筒材を上回転軸14に嵌合固定しており、左右上回転刃6は図2に示すように位相が90°ずらされ、また、図1〜3に示すように上下にずらされている。
軸受部42Aに支持された伝動軸15の上下中途部には中間プーリ46が設けられ、搬送軸45の下部には中間プーリ46より大径の大プーリ47が設けられ、これらにベルト48を巻き掛けて、搬送機構10へ茎搬送用の動力を伝達する中間駆動手段16が構成されている。
前記搬送ベルト17は、搬送軸45の上部に設けた前プーリ51と、横側支持部材43の先端に設けた横プーリ52とに巻き掛けられ、戻り側が2個のテンションプーリ53A、53Bによってテンションが付与されている。
前記搬送ベルト17と押さえ部材18とは、前プーリ51と横プーリ52との間で、上回転刃6によって上部が切断された後の上回転刃6切断位置より下方の切断茎S1を挟持し、切断茎S1を押さえ部材18に摺接させながら搬送する。
上支持部材21はフレーム3の上軸受体36と略同高さに位置し、下支持部材22は基部材3a及び後横材3bと略同高さに位置している。
上下中ガイド部材20U、20D、20Mは棒材又はパイプ材をL字状に屈曲しており、平面視において、それぞれの中間屈曲部20aがフレーム3の略中央で搬送軸45に近接し、その中間屈曲部20aから前端へ前外傾斜部20bが形成され、後端へ後外傾斜部20cが形成されている。
前記下支持部材22は支柱3cから搬送機構10を横切る方向に突出し、かつ下回転刃4より上位に位置する。そのため、上回転刃6で切断された切断茎S1を搬送機構10が挟持し、その茎S1の下部を下回転刃4が切断したとき、その上下回転刃4、6で切断された切断茎S1は下支持部材22に接触をする。
この左側ガイド手段20Lは、上下支持部材がなく、上下中ガイド部材20U、20D、20Mは棒材又はパイプ材をくの字状に屈曲しており、平面視において、それぞれの中間屈曲部20aがフレーム3の略中央で搬送軸45に近接し、その中間屈曲部20aから前端へ前外傾斜部20bが形成され、後端へ前後方向に沿ったストレート部20dが形成され、後端がフレーム3の支柱3cに固定されている。
なお、左右ガイド手段20R、20Lの下前ガイド部材20U、20F等から前下向きのデバイダを設けて、垂れ下がっている枝を持ち上げながら、茎S1を左右上回転刃6側へ案内するようにしてもよい。
圃場の畝に植生された根菜作物Sの茎S1に対して、茎切断搬送装置1を最適な高さに配置し、原動機8で移動機体2を前進させながら、駆動機構9の上下切断機構5、7及び搬送機構10を駆動する。
左右ガイド部材20R、20Lで茎S1を移動機体2の進行方向左右両側に傾倒している茎S1を中央へ寄せながら、左右上回転刃6を回転しながら作物Sの茎S1の上部の切断を行う。左右上回転刃6はその中央で、左上回転刃6は前方から後方へ、右上回転刃6は後方から前方へ交互に通過し、茎S1を確実に切断すると同時に、上切断箇所より上側の切断茎S1を外側方へ放出する。
搬送機構10による搬送途中に、切断茎S1は姿勢変更手段19によって姿勢が縦向きから前傾姿勢に変更され、その前傾姿勢で搬送機構10によって畝の側方(移動機体進行方向右方向)へ搬出され、並べられた姿勢で圃場に落下する。
前記上側の切断茎S1(不要茎)と中間の切断茎S1(種茎)とは、移動機体2の側方に左右分離して載置されるのが最良であるが、上側の切断茎S1は作物Sの生育長さによって上回転刃6からの放出距離が変化することがあるため、通常は上側の切断茎S1の上に中間の切断茎S1が載置される。
付勢手段57は、押さえ部材18に固着の支持杆58と、この支持杆58に嵌装されたスプリング59とを有し、支持杆58は取付け部材56に摺動自在に貫通し、スプリング59は押さえ部材18を搬送ベルト17側へ付勢している。
この変形例の場合、右側ガイド手段20Rの中ガイド部材20Mを取付け部材56に対して上下にずらすか、または取付け部材56を中ガイド部材20Mの一部として形成する。
例えば、移動機体2にトラクタを使用し、そのトラクタの前部にアームを昇降自在に装着し、そのアームの先端に茎切断搬送装置1を装着し、トラクタの後部に根菜部分を掘り採る堀取り機を装着し、作物Sの茎S1の切断処理から根菜の掘り取りまで同時に作業できるようにしてもよい。
また、下切断機構5の下回転軸13を左右一対配置して、左右上回転刃6の後下方で、左右下回転刃4により茎S1の下部を切断するようにしてもよい。
2 移動機体
3 フレーム
4 下回転刃
5 下切断機構
6 上回転刃
7 上切断機構
8 原動機
9 駆動機構
10 搬送機構
11 下駆動手段
12 上駆動手段
13 下回転軸
14 上回転軸
15 伝動軸
16 中間駆動手段
17 搬送ベルト
18 押さえ部材
19 姿勢変更手段
20 ガイド部材
21 上支持部材
22 下支持部材
23 伝動手段
S 根菜作物
S1 茎(切断茎)
Claims (2)
- 移動機体(2)に装着されたフレーム(3)に、根菜作物(S)の茎(S1)の下部を下回転刃(4)で切断する下切断機構(5)と、この下切断機構(5)に先行して茎(S1)の上部を上回転刃(6)で切断する上切断機構(7)と、前記上下回転刃(4、6)間に位置して上下切断箇所間の切断茎(S1)を挟持して後側方へ搬送する搬送機構(10)とを備えており、
前記搬送機構(10)は、前部が上回転刃(6)で切断される切断茎(S1)を挟持可能な上切断機構(7)の左右方向中央側でかつ下方に位置し、後部が下回転刃(4)で切断した切断茎(S1)を左右側方へ搬出可能な下切断機構(5)の左右方向側方でかつ後方に位置していることを特徴とする茎切断搬送装置。 - 移動機体(2)に装着されたフレーム(3)に、根菜作物(S)の茎(S1)の下部を下回転刃(4)で切断する下切断機構(5)と、この下切断機構(5)に先行して茎(S1)の上部を上回転刃(6)で切断する上切断機構(7)と、前記上下回転刃(4、6)間に位置して上下切断箇所間の切断茎(S1)を挟持して後側方へ搬送する搬送機構(10)とを備えており、
前記下切断機構(5)は1本の下回転軸(13)に下回転刃(4)を設けており、上切断機構(7)は同一方向に回転する左右一対の上回転軸(14)にそれぞれ上回転刃(6)を設け、かつこの左右上回転刃(6)を前記下回転軸(13)の上方でかつ左右前方に配置していることを特徴とする茎切断搬送装置。
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JP2010270277A JP5492062B2 (ja) | 2010-12-03 | 2010-12-03 | 茎切断搬送装置 |
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