JP4934581B2 - 葉菜収穫機 - Google Patents

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本願発明は、ホウレン草のような葉菜を収穫するためのものであって、特に葉菜の葉部のみを収穫するようにした葉菜収穫機に関するものである。
従来からホウレン草の収穫作業は、主として手作業で1本ずつ根部を引き抜いて収穫していたが、このような手作業による収穫作業では、長時間不自然な姿勢(中腰や足を屈めた姿勢)が続き、身体的に苛酷な作業となるとともに、作業能率が非常に悪かった。
他方、従来から、例えば特開平9−308353号公報(特許文献1)に開示されるような葉菜収穫機が知られているが、この公知の葉菜収穫機は、自走式であって根切り刃により葉菜の根を1株ごと切断し、その根切り葉菜を圃場から引き抜いて搬送・収集し得るようにしたものである。
ところが、この公知の葉菜収穫機では、収穫機を自走させながら葉菜を収穫できる(身体の疲労度が少ない)ものの、根切り刃が地中の表層部分に潜って根を切断するので、葉菜の根を左右複数列同時に切断できず(1株ずつしか切断できない)、従って収穫能率が悪いものであった。又、根切り刃は、地中を進行するので、比較的短期間で切れにくくなり、刃物の耐久性が悪いという問題もあった。
特開平9−308353号公報
ところで、ホウレン草のような葉菜は、葉部を食用にするものであり、特に加工用に使用する場合は葉部のみを収穫すればよい。
このように、葉菜の葉部のみを収穫する場合は、圃場面から露出している茎部を切断してもよいが、ホウレン草のように各葉部が茎部で分離しているものでは、1株の葉菜を茎部で切断すると各葉部がバラバラになってしまい、各葉部の収穫(収集)が非常に困難となる。
そこで、本願発明は、ホウレン草のような葉菜において、茎部で切断(各葉部がバラバラになる)したものであっても効率よく収集し得るようにした葉菜収穫機を提供することを目的としている。
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、ホウレン草のように各葉部が茎部で分離しているような葉菜を収穫するのに適した葉菜収穫機を対象にしている。
本願発明の葉菜収穫機は、走行装置上に機体フレームを設置し、該機体フレームの前端位置に圃場面から僅かに離間した位置において圃場に栽培している葉菜の茎部を切断する刈刃を設け、機体フレームに刈刃で切断した各葉部を乗せて機体フレーム後方側に搬送するコンベアベルトを設置し、コンベアベルトの前端部の上方位置に刈刃で切断した直後の各葉部をコンベアベルトの前端部上に掻き上げる葉部掻き上げ用のブラシロールを設置しているとともに、機体フレームに刈刃の高さを調節し得る高さ調節装置を設けていることを特徴としている。
本願発明の葉菜収穫機は、走行装置により自走できるものであるが、走行装置の駆動源としてはモータやエンジンが使用できる。又、走行部には、車輪やクローラ(それぞれ左右一対ある)が使用できる。左右の走行部(車輪やクローラ)の間隔は、圃場の畝(ホウレン草栽培用の畝幅は90cm程度のものが多い)を跨ぎ得る程度(例えば120cm程度)のものである。尚、この走行装置による収穫作業時の走行スピードは、低速から例えば60m/分程度までの範囲で自由に調整できる(中でも20m/分〜40m/分程度の走行スピードが安定状態で運転できる)。
機体フレームは、この葉菜収穫機の骨格を構成するもので、左右の各支柱に対して前後に長い左右2つの側板を傾動自在に枢支したものが採用できる。左右の側板は、刈刃(刈取装置)やコンベアベルト(搬送装置)やブラシロール(掻き上げ装置)等の取付台となるものである。又、左右の側板は、高さ調節装置(接地板付き)によって側板前端部の高さ(側板の傾斜角度)を調整し得るようになっている。尚、この機体フレームには、操舵用のハンドルが設けられる。
刈刃としては、それぞれ突起状刃先を左右に多数配置した上刃と下刃とを有するものが使用できる。又、この刈刃は、畝幅(90cm程度)と同程度かそれよりやや長い左右長さ(例えば100cm)のものを採用できる。この刈刃は、機体フレームの左右側板の前端部下面に左右向き姿勢で取付けられている。又、この刈刃は、上記高さ調節装置で左右側板の前端部の高さ調節をすることによって、圃場面から僅かに(例えば1〜2cm程度)離間した位置に位置決めされる。そして、この刈刃は、モータによって上刃と下刃を相互に左右逆方向に振動させることで葉菜の茎部を剪断し得るようになっている。
コンベアベルトは、圃場の畝幅よりやや広幅のものが好適である。例えば、畝幅が90cm程度であればコンベアベルトの幅を100cm程度にするとよい。又、このコンベアベルトは、前低後高の傾斜姿勢で設置されるが、コンベアベルト前端部は刈刃の先端より僅かに(例えば2〜3cm程度)後退した位置で且つ該刈刃に可及的に近接する位置まで降下させておくとよい(切断した葉部がコンベアベルト前端部上に乗り上げ易くなる)。このコンベアベルトは、モータにより上面側が後方に走行するように駆動される。コンベアベルトの搬送スピードは、収穫機の走行スピードよりやや速い程度(例えば5〜10%程度速い程度)で駆動される。尚、コンベアベルトの後端部の下方には、葉菜収集用の容器が設置される。
ブラシロールは、例えば外径が30〜40cm程度でコンベアベルト幅とほぼ同等の長さ(例えば100cm)を有したものが好適である。このブラシロールに使用されるブラシは、柔軟なもの(葉菜の葉部を掻き上げるときに該葉部を傷つけないもの)がよい。このブラシロールは、その最下面がコンベアベルト前端部の上面に適度に近接する(又は接触させてもよい)ように設置されている。そして、このブラシロールは、モータによってブラシロール下面側が後方に移動するように回転せしめられる。ブラシロールの駆動スピードは、その周速度がコンベアベルトの搬送スピードよりやや速い程度に設定される。尚、このブラシロール駆動用のモータは、コンベアベルト用のモータで共用することができる。
ところで、収穫すべき葉菜がホウレン草の場合は、一般に前後左右に所定間隔(例えば15〜20cm程度の間隔)をもって複数列状に植え付けられる。そして、ホウレン草では、各葉部の付け根(茎部)が圃場面から露出した部分で枝分かれしている。
本願発明の葉菜収穫機を使用するには、走行装置の左右走行部を所定方向に向けて配置し(圃場に畝がある場合は該畝を跨ぐように配置する)、刈刃とコンベアベルトとブラシロールとをそれぞれ駆動する。
そして、走行装置により収穫機を前進させると、圃場に栽培されている各葉菜の茎部(圃場面から露出している)を刈刃で順次切断していく。葉菜の茎部が切断されると各葉部がバラバラに分離する(不安定な状態となる)が、このときコンベアベルトが駆動状態で前進しており且つブラシロールが掻き上げ方向に回転していることにより、分離した各葉部が直ちにコンベアベルトの前端部(掻き上げ方向に回転している)に接触するとともにブラシロールでコンベアベルト前端部上に掻き上げられるようになる。従って、切断された各葉部は、その大部分がスムーズにコンベアベルト前端部上に掻き上げられ、順次コンベアベルト上を後送されてコンベアベルト後端部からその下方の収集容器内に落下・収容される。尚、切断された各葉部の一部(特に小さい葉)は、コンベアベルト上に乗せられずに圃場に残るが、その収穫できない残量はごく少量となる。
そして、この葉菜収穫機を使用すると、走行装置による走行スピードで圃場の各葉菜(葉部のみ)を刈り取ることができる。尚、この葉菜収穫機で収穫された葉部は、主として加工用(混ぜ物)として使用するのに適したものである。
本願の葉菜収穫機には、次のような効果がある。
(1) この葉菜収穫機を使用すると、圃場に栽培されている葉菜(例えばホウレン草)の葉部を作業員が立ったままで収穫でき、手作業による収穫作業に比して疲労度が大幅に軽減できる。
(2) 走行装置による走行スピード(最高で60m/分程度が可能であるが20m/分〜40m/分程度が安定状態で運転できる)で葉菜(葉部)を収穫できるので、収穫時間を飛躍的に短縮できる。
(3) 刈刃は、地上に露出している茎部を切断するようにしているので、一度に左右広幅範囲を刈り取ることができ、1回当たりの進行で広い面積の葉菜を収穫できる。
(4) 葉菜の茎部を切断した直後の各葉部はバラバラになっていて不安定な状態であるが、茎部切断直後の各葉部をブラシロールでコンベアベルト前端部上にスムーズに掻き上げることができ、葉部のみを収穫する場合であっても各葉部を効率よく収穫することができる(歩留まりの良好な収穫作業が行える)。
(5) 葉菜の各葉部のみを収穫できるので、葉部を加工用(例えば混ぜ物)に使用する場合に、根付き葉菜のように根切り作業が不要になり、後の処理工程が簡単となる。
(6) 機体フレームに刈刃の高さを調節し得る高さ調節装置を設けているので、切断すべき葉菜の茎部の高さに合わせて刈刃の高さを調節することができる。
図1〜図6を参照して本願実施例の葉菜収穫機を説明すると、図1はこの実施例の葉菜収穫機の側面図、図2は図1の平面図、図3は図1の左側面図、図4は図1の一部拡大図、図5は図1の葉菜収穫機に使用されている高さ調節装置6の一部拡大斜視図である。又、図1〜図4には畝A上に栽培している葉菜(ホウレン草)Yを収穫する場合の使用例を示し、図6には平地栽培している葉菜(ホウレン草)Yを収穫する場合の使用例を示している。
尚、図2に示すように、以下の説明で、前後とはこの葉菜収穫機の進行方向の前後のことであり、左右とは進行方向の前側から見ての左右のことである。又、以下に例示する各寸法は、本願の葉菜収穫機を理解し易くするためのものであって、それぞれ特に限定するものではなく、要件を満たす範囲で自由に設計変更できるものである。
図1〜図5に示す葉菜収穫機は、走行装置1と、該走行装置1上に設置された機体フレーム2と、圃場(畝)Aに栽培している葉菜(ホウレン草)Yの各葉部Yaを切断する刈取装置3と、切断した各葉部Yaを後送する搬送装置4と、切断した各葉部Yaを搬送装置のコンベアベルト前端部上に掻き上げる掻き上げ装置5とを基本構成にしている。
走行装置1は、この葉菜収穫機を自走させるものであり、この実施例では走行部に左右一対のクローラ11,11を採用している。この左右のクローラ11,11間の間隔は、圃場の畝Aを跨いで両側の畝溝B,Bを走行し得るように設定している。図示例(図2、図3)では、畝幅Wが90cmであり、各クローラ11,11の間隔を110〜120cm程度に設定している。尚、他の実施例では、走行装置1の走行部として左右一対の車輪を使用することができる。
機体フレーム2は、左右一対の支柱21,21と、該各支柱21,21に対して上下に傾動自在に枢支された左右一対の側板22,22とを有している。
左右の各支柱21,21は、畝幅W(図2、図3)よりやや大きな間隔をもって配置している。図示例では、畝幅Wが90cmであるのに対して、各支柱21,21間の間隔を100〜110cm程度に設定している。
各支柱21,21の下端部は、それぞれクローラ11,11の駆動輪11a,11aの各軸12,12で支持されている。尚、この実施例では、各支柱21,21は、図1に示すようにやや前傾姿勢で設置している。
この葉菜収穫機には、各種駆動源(モータ)の電源となるバッテリー10が搭載されている。又、この葉菜収穫機の後部には、収集容器8を載置するための置き台7が設けられている。さらに、この葉菜収穫機の右側後部には、操舵用のハンドル9が取付けられている。尚、バッテリー10、置き台7、及びハンドル9は、それぞれ支柱21に取付けられている。
右側の支柱21の上部には、走行装置1の動力源となるモータ13が設置されている。このモータ13からの動力は、各プーリ(又はスプロケット)や各ベルト(又はチエン)等からなる動力伝達部材14を介して各クローラ11,11の駆動輪11a,11aを駆動するようになっている。この走行装置1による収穫作業時の走行スピードは、低速から例えば60m/分程度までの範囲で自由に調整できる(中でも20m/分〜40m/分程度の走行スピードが安定状態で運転できる)。尚、他の実施例では、走行装置1の駆動源としてエンジンを使用することもできる。
各クローラ11,11のそれぞれ外側には、動力伝達部材14の一部をカバーするカバー体15,15が各支柱21,21と平行姿勢で設けられている。この各カバー体15,15は、両支柱21,21の補強部材としての機能も有している。
機体フレーム2の左右各側板22,22は、前後にかなりの長さ(例えば全長が100cm程度)を有している。この両側板22,22には、それぞれ後述する搬送装置4と掻き上げ装置5と高さ調節装置6とが取付けられていて、それらの各装置(4,5,6)と両側板22,22とで収穫ユニットUを構成している。
この収穫ユニットUの詳細構成は後述するが、この収穫ユニットUは、その全体の重心位置からやや後側に離れた位置を左右の支柱21,21の中間高さ位置(具体的には各支柱21,21の中間高さ位置に前方突出状態で固定している各支持フレーム23,23の先端部)に1本の軸24で枢支している。従って、この収穫ユニットUは、自然状態では軸24を中心にして前側が下方に傾動するようになっている。
収穫ユニットUの各側板22,22は、畝幅Wの間隔(90cm)よりやや広い間隔(内面間隔が105cm程度)を有している。この両側板22,22間には、搬送装置4のコンベアベルト41が側板22の全長に亘って設置されている。このコンベアベルト41は、両側板22,22間の間隔より僅かに狭い程度の広幅(約100cm幅)のものが採用されている。そして、このコンベアベルト41は、左側の側板22に取付けたモータ42で上面側が後方に走行するように駆動される。コンベアベルト41の搬送スピードは、走行装置1による走行スピードよりやや速く(例えば5〜10%程度高速)設定される。
刈取装置3は、刈刃31をモータ32で駆動するようにしたものである。刈刃31は、図2に示すように、それぞれ突起状刃先を左右に多数配置した上刃と下刃とを有するものが使用されている。この刈刃31は、畝幅W(90cm)よりやや長い左右長さ(例えば100cm)のものが採用されている。
この刈刃31は、左右側板22,22の前端部下面に左右向き姿勢で且つ刃先がコンベアベルト41の前端部より僅かに(例えば2〜3cm程度)突出するように取付けられている。そして、この刈刃31は、モータ32によって上刃と下刃を相互に左右逆方向に高速振動(例えば1000〜2000回/分)させることで葉菜Yの茎部Ybを剪断し得るようになっている。
掻き上げ装置5には、ブラシロール51が採用されている。このブラシロール51は、外径が30〜40cm程度でコンベアベルト41の幅とほぼ同等の長さ(約100cm)を有している。このブラシロール51に使用されるブラシは、比較的柔軟なもの(葉菜の葉部Yaを傷つけないもの)を使用している。
そして、ブラシロール51は、左右の支持アーム52,52により、ブラシロールの最下面がコンベアベルト41の前端部の上面に近接するように設置されている。即ち、各支持アーム52,52の基端部は各側板22,22に1本の軸53で枢支されているとともに、各支持アーム52,52の先端部間にブラシロール51を回転自在に支持している。又、各支持アーム52,52は、図1に示すように高さ調節機構(長穴)付きの支えフレーム54で各側板22,22に支持されていて、各支えフレーム54の固定高さを調節することにより、ブラシロール51の最下面とコンベアベルト前端部の上面との間隔を調整し得るようになっている。
ブラシロール51は、モータ55により動力伝達部材(プーリ及びベルト)56を介してブラシロール下面側が後方に移動するように回転せしめられる。ブラシロール51の駆動スピードは、その周速度がコンベアベルト41の搬送スピードよりやや速い程度に設定される。尚、このブラシロール駆動用のモータは、コンベアベルト用のモータ42で共用することができる。
この収穫ユニットUには、刈刃31を圃場面(図1〜図4の第1実施例では畝Aの上面)から僅かに(例えば1〜2cm程度)離間させた状態で使用するための高さ調節装置6が使用されている。
この高さ調節装置6は、左右各側板22,22の前部寄り外側面に設けられていて、それぞれ下端に接地板61,61を設けたスクリュー棒62,62を各ハンドル63,63で上下動させ得るようにしたものである。各接地板61,61には、図5に拡大図示するように、前後に適宜小長さ(例えば10〜15cm程度の長さ)を有した細幅(例えば2〜3cm幅)の板材が使用されている。尚、この各接地板61の前端部は上向きに傾斜させていて、進行時に各接地板61が地中に潜り込まないようにしている。そして、この各接地板61は、スクリュー棒62の下部に連続させたブラケット64にピン65で枢支して、該各接地板61が上下に傾動し得るように設置されている。各側のブラケット64,64は、1本の連結棒66で連結されていて、スクリュー棒62を回転させたときにブラケット64が連れ回りしないようにしている。
尚、この実施例では、実質的に接地板となる後述の雑草押え板70を使用している関係で、上記各接地板61,61を省略することができる。又、本願の他の実施例では、後述の雑草押え板70を使用しないこともあり、その場合には、上記各接地板61,61を連結棒66に対してスライドし得る(圃場面上に接地し得る位置に調整可能にする)ようにするとよい。
この実施例では、高さ調節装置6に、実質的に接地板として機能し且つ後述する雑草押え機能をもつ複数枚(図示例では7枚)の雑草押え板70,70・・が用いられている。
この各雑草押え板70,70・・の主たる機能は、圃場に栽培されている各葉菜列の条間に生えている雑草Z(図4参照)を刈刃31が達する前に押し倒して、該刈刃31で雑草Zを刈り取らないようにするためのものであるが、その機能の詳細は後述する。
各雑草押え板70,70・・は、図5に示すように前後長さが30〜35cm程度で4〜5cm幅程度の板材が使用されている。尚、この各雑草押え板70,70・・の前端部も上向きに傾斜させていて、進行時に各雑草押え板70,70・・が地中に潜り込まないようにしている。
この各雑草押え板70,70・・は、前記連結棒66に対して左右にスライド自在(間隔調整自在)に取付けられている。即ち、図5に示すように、連結棒66には、該連結棒66に対してスライドするスライダー71が雑草押え板70と同数(7個)嵌合されている。この各スライダー71,71・・の下部にはそれぞれブラケット72,72・・が取付けられていて、該各ブラケット72,72・・の下端部にそれぞれ雑草押え板70,70・・をピン73,73・・で枢支している。この各雑草押え板70,70・・の先端は、刈刃31の位置よりかなり前方に突出しており、葉菜収穫機の前進時に該雑草押え板70の先端が刈刃31より前方を進行するようになっている。又、各雑草押え板70,70・・の後端は、刈刃31の設置位置より後方に位置しており、刈刃31が雑草押え板70で押し倒された雑草Zの位置を通過するまでは該雑草Zが押し倒し状態で維持させ得るようになっている。
各スライダー71,71・・は、各雑草押え板70,70・・を圃場の条間位置に合わせて位置調整した後、それぞれ止具74で連結棒66に固定し得るようになっている。
以下に、この雑草押え板70の機能と併せてこの葉菜収穫機の使用方法を説明する。
ところで、この葉菜収穫機を使用する場合は、圃場に栽培する葉菜Yは前後左右に所定間隔(例えば15〜20cm程度の間隔)をもって植え付けられる。特に、前後方向には各列をきれいに整列させる。尚、図1〜図4の植え付け例では、90cm幅の畝Aに左右に約15cm間隔の条間をもって6条植え付けている。又、栽培される葉菜Yがホウレン草では、各葉部Yaの付け根(茎部Yb)が圃場面から露出した部分で枝分かれしている。
この葉菜収穫機を使用するには、走行装置1の各クローラ11,11が圃場の畝Aを跨ぎ且つ畝Aと平行に向くように配置する(各クローラ11,11が畝溝B,Bに位置する)。このとき、収穫ユニットUの前部は自重で下がり、各雑草押え板70,70・・が畝Aの上面に接地するが、収穫ユニットUは、重心位置からやや後側にずれた位置を枢支しているだけなので、収穫ユニットUの前部を人力で容易に持ち上げる(傾動させる)ことができる。そして、走行装置1の各クローラ11,11を所定位置に配置した状態で、各雑草押え板70,70・・を、畝Aに栽培している葉菜列の各条間に対応する位置に調整した後、畝面に接地させる。次に、高さ調節装置6の各ハンドル63,63を回転させて、刈刃31が畝面から所定間隔(1〜2cm)だけ離間するように高さ調節をする。尚、各雑草押え板70,70・・は、上下に傾動自在になっているので、収穫ユニットUの傾動角度に拘わりなく、各雑草押え板70の下面が全面に亘って畝上面に接触する。
そして、刈取装置3と搬送装置4と掻き上げ装置5の各モータ(32,42,55)をそれぞれ駆動し、走行装置1により収穫機を前進させると、図4に示すように刈刃31が畝Aの各葉菜Y,Y・・の茎部Ybを順次切断していく。各葉菜Yの茎部Ybが切断されると各葉部Ya,Ya・・がバラバラに分離するが、このときコンベアベルト41が駆動状態で前進しており且つブラシロール51が掻き上げ方向に回転していることにより、分離した各葉部Ya,Ya・・が直ちにコンベアベルト41の前端部に接触するとともにブラシロール51でコンベアベルト前端部上に掻き上げられるようになる。従って、切断された各葉部Ya,ya・・は、その大部分がコンベアベルト前端部上にスムーズに掻き上げられ、順次コンベアベルト41上を後方に搬送されてコンベアベルト後端部からその下方の収集容器8内に落下・収容される。
このように、この葉菜収穫機を使用すると、自動で各葉部Yaのみを収集することができ、且つ走行装置1による走行スピードで刈り取り作業が行えるので、収集効率が手作業に比して格段に良好となる。又、葉菜Yの葉部Yaだけを収穫するようにしたものにおいて、刈刃31で切断した直後の各葉部Yaを順次ブラシロール51でコンベアベルト前端部上に掻き上げるようにすると、各葉部Yaが切断されて不安定な状態であっても高確率で収集できる。尚、切断された各葉部の一部(特に小さい葉)は、コンベアベルト41上に乗せられずに圃場に残るが、その収集できない残量はごく少量となる。
ところで、畝A上には、図4に示すように葉菜Y,Yの間に雑草Zが生えていることが多いが、刈刃31で雑草Zまで切断すると、その切断された雑草もコンベアベルト41上に乗せられてしまい、収集した葉菜葉部Ya中に多量の雑草が混入してしまう(後の雑草排除作業が面倒になる)。
そこで、この実施例では、葉菜収穫機の前進時に各雑草押え板70,70・・の先端部が刈刃31より前方で進行するが、この各雑草押え板70,70・・は、左右の葉菜列の各条間を畝面に摺接しながら進行するので、該各雑草押え板70,70・・で各条間に生えている雑草Zを刈刃31が達する前に押し倒していく(図4参照)。従って、雑草押え板70で押し倒された雑草Zは刈刃31で切断されることなくそのまま畝Aに残るようになる。尚、前後の葉菜Y,Y間に生えている雑草Zは、雑草押え板70で押し倒すことができずに刈刃31で葉菜Yとともに刈り取られる(コンベアベルト41上に乗せられる)が、各雑草押え板70,70・・で押し倒した分だけ雑草混入量を少なくでき、後の雑草排除の手間が少なくて済む。
図6には、上記葉菜収穫機で平地栽培された葉菜Yを収穫する場合を示している。この場合は、クローラ11の下面が葉菜Yの植え付け面と同高さになるので、高さ調節装置6を調整して、刈刃31を植え付け面に近接する位置(葉菜の茎部Ybを切断する位置)まで降下させる。尚、その他の使用方法及び各装置の機能は、図1〜図5に示す実施例と同じである。
本願実施例の葉菜収穫機の側面図である。 図1の平面図である。 図1の左側面図である。 図1の一部拡大図である。 図1の葉菜収穫機に使用されている高さ調節装置の一部拡大斜視図である。 図1の葉菜収穫機を平地栽培された葉菜の収穫に適用した場合の側面図である。
符号の説明
1は走行装置、2は機体フレーム、3は刈取装置、4は搬送装置、5は掻き上げ装置、6は高さ調節装置、11はクローラ、21は支柱、22は側板、31は刈刃、32は刈刃用のモータ、41はコンベアベルト、42はコンベアベルト用のモータ、51はブラシロール、55はブラシロール用のモータ、70は雑草押え板、Uは収穫ユニット、Aは圃場(畝)、Yは葉菜、Yaは葉部、Ybは茎部である。

Claims (1)

  1. 走行装置(1)上に機体フレーム(2)を設置し、
    該機体フレーム(2)の前端位置に、圃場面から僅かに離間した位置において圃場に栽培している葉菜(Y)の茎部(Yb)を切断する刈刃(31)を設け、
    前記機体フレーム(2)に、前記刈刃(31)で切断した各葉部(Ya)を乗せて機体フレーム後方側に搬送するコンベアベルト(41)を設置し、
    該コンベアベルト(41)の前端部の上方位置に、前記刈刃(31)で切断した直後の各葉部(Ya)を前記コンベアベルト(41)の前端部上に掻き上げる葉部掻き上げ用のブラシロール(51)を設置しているとともに、
    前記機体フレーム(2)に、前記刈刃(31)の高さを調節し得る高さ調節装置(6)を設けている、
    ことを特徴とする葉菜収穫機。
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