JP2018014900A - 野菜収穫機 - Google Patents

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岡本 圭司
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圭司 岡本
稲垣 晴三
Seizo Inagaki
晴三 稲垣
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Abstract

【課題】土落とし装置や根整姿装置といった、搬送中の野菜の根部に作用する装置に、マルチフィルム等の夾雑物が巻き付くことを回避し、各装置の性能の低下を防止する。【解決手段】ニンニク2を土壌から引き抜いて収穫する野菜収穫機1であって、土壌から引き抜いたニンニク2を、その茎葉部2bを挟持しながら搬送する搬送装置12と、ニンニク2の根部2cを切断する根切断装置14と、根切断装置14に対して搬送装置12による搬送上手側に設けられ、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに付着した土や泥を落とす土落とし装置(16、17)、および根切断装置14に対して搬送上手側に設けられ、ニンニク2の根部2cの形を整える根整姿装置18の少なくともいずれか一方の装置と、該装置に対して搬送上手側に設けられ、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに付着した夾雑物を除去するマルチ落とし装置100とを備えた。【選択図】図6

Description

本発明は、ニンニク、タマネギ、百合根等の鱗茎菜やニンジン等の根菜を収穫する野菜収穫機に関する。
従来、ニンニク、タマネギ、百合根等の鱗茎菜(鱗茎作物)等の野菜を収穫する野菜収穫機として、圃場に栽培された鱗茎菜を、土壌内の鱗茎部から地上に延び出ている茎葉部を挟持しながら引き抜いて搬送し、その搬送中に茎葉部と鱗茎部の底から延びている根部とを切断して収穫する構成のものが知られている。この種の野菜収穫機は、地中から引き抜いた鱗茎菜を、茎葉部を挟持したまま吊り下げた状態で後上方へ向けて搬送する搬送装置と、鱗茎菜の茎葉部および根部をそれぞれ切断して鱗茎部から切り離す切断装置とを備える。
また、野菜収穫機においては、根部の切断装置による良好な切断性を得ること等を目的として、引き抜いた鱗茎菜の根部に付着した土や泥を落としたり、根部の形を整えたりするために、搬送中の鱗茎菜の根部に作用する装置が設けられている。かかる装置に関しては、従来、回転軸部から突出した複数の羽根を含む回転体(スターホイル)を有する土落とし装置(泥落とし装置)と、回転軸部の外周に多数のナイロン毛等が植設された回転ブラシを有する根整姿装置とを備えた構成のものがある(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
また、鱗茎菜が栽培される圃場においては、土壌の保湿や保温、雑草の抑制等を目的として、畝にマルチフィルムが被覆される。こうしたマルチフィルムについては、従来、回収装置により回収することが行われている。
例えば、特許文献3には、マルチフィルムが被覆された畝に栽培された根菜の茎葉を挟持・搬送した後にマルチフィルムを回収する回収手段を備えた根菜収穫機が開示されている。この根菜収穫機は、機体を前進させながら、マルチフィルムを切断してから圃場面から持ち上げ、マルチフィルムをリールに巻き取って回収する構成を備える。また、他の例としては、トラクタに装着された巻取り装置により、トラクタを走行させながら畝上のマルチフィルムを剥ぎ取って巻き取ることで、鱗茎菜の収穫に際して事前にマルチフィルムを回収することも行われている。
特開2004−065029号公報 特開2006−288225号公報 特開平6−303813号公報
畝を被覆するマルチフィルムに関しては、フィルムの薄さや材質に起因して、あるいは光や熱等による経時劣化等により、マルチフィルムが上述したような回収装置による巻取り回収に強度的に耐えられない場合がある。このような場合、事前にマルチフィルムを剥がすことが困難であることから、畝上にマルチフィルムが残った状態のまま、野菜収穫機による鱗茎菜の収穫が行われる。また、事前にマルチフィルムが剥がされる場合においても、劣化等によりマルチフィルムがちぎれてしまい、畝上において野菜の周囲等にマルチフィルムが残ってしまうことがある。
しかしながら、畝上にマルチフィルムが残った状態で野菜収穫機による鱗茎菜の収穫が行われると、夾雑物としてマルチフィルムの切れ端が雑草や鱗茎菜の茎葉部等とともに、上述した土落とし装置や根整姿装置の回転部分に巻き付くという不具合が生じる。土落とし装置や根整姿装置において雑草や茎葉部とともにマルチフィルムが巻き付くことは、各装置の性能を低下させる原因となる。
土落とし装置の性能が低下すると、根部に付着した土や泥が十分に落とされず、その結果、根部の切断装置において切断精度が悪化し、良好な切断性を得ることが困難となる。根部の切断不良は、鱗茎菜の収穫後における乾燥・調整作業に好ましくない影響を及ぼす。また、根整姿装置の性能が低下すると、根部が揃わなくなり、その結果、根部の切断不良が生じ、上記と同様に収穫後の乾燥・調整作業に影響が及ぼされる。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、土落とし装置や根整姿装置といった、搬送中の野菜の根部に作用する装置に、マルチフィルム等の夾雑物が巻き付くことを回避し、各装置の性能の低下を防止することができる野菜収穫機を提供することを目的とする。
本発明に係る野菜収穫機は、鱗茎菜・根菜等の野菜を土壌から引き抜いて収穫する野菜収穫機であって、土壌から引き抜いた前記野菜を、その茎葉部を挟持しながら搬送する搬送装置と、前記搬送装置により搬送された前記野菜の根部を切断する根切断装置と、前記根切断装置に対して前記搬送装置による搬送上手側に設けられ、前記搬送装置による搬送中の前記野菜の根部に付着した土や泥を落とす土落とし装置、および前記根切断装置に対して前記搬送上手側に設けられ、前記野菜の根部の形を整える根整姿装置の少なくともいずれか一方の装置と、前記少なくともいずれか一方の装置に対して前記搬送上手側に設けられ、前記搬送装置による搬送中の前記野菜の根部に付着した夾雑物を除去する夾雑物除去装置と、を備えたものである。
また、本発明の他の態様に係る野菜収穫機は、前記野菜収穫機において、前記夾雑物除去装置は、弾性体で構成された回転部を有し、前記搬送装置の下方に設けられ、前記回転部を、前記搬送装置による搬送中の前記野菜の根部に作用させることで、前記野菜の根部に付着した夾雑物を除去するものである。
また、本発明の他の態様に係る野菜収穫機は、前記野菜収穫機において、前記夾雑物除去装置は、前記回転部を、前記搬送装置による搬送中の前記野菜の根部に対して、前記搬送装置による搬送方向とは異なる方向に作用させるように構成されているものである。
また、本発明の他の態様に係る野菜収穫機は、前記野菜収穫機において、前記回転部は、その回転軸方向を、機体平面視で前記搬送方向に直交する方向とし、前記回転部の回転方向は、前記搬送装置による搬送中の前記野菜の根部に対して、前記搬送方向に対向する方向に作用する回転方向であるものである。
また、本発明の他の態様に係る野菜収穫機は、前記野菜収穫機において、前記回転部は、その回転軸方向を、機体平面視で前記搬送方向に平行な方向とするものである。
また、本発明の他の態様に係る野菜収穫機は、前記野菜収穫機において、前記夾雑物除去装置は、前記搬送装置の搬送経路に対して対称的に横並びに配置された2つの前記回転部を有し、2つの前記回転部の回転方向は、互いに反対方向であって、前記搬送装置による搬送中の前記野菜の根部に対して、上から下に作用する回転方向であるものである。
また、本発明の他の態様に係る野菜収穫機は、前記野菜収穫機において、前記回転部は、その回転軸方向に沿う軸状の基部と、該基部から延出した複数の羽根部と、を含むものである。
また、本発明の他の態様に係る野菜収穫機は、前記野菜収穫機において、前記夾雑物除去装置は、前記搬送装置に対する相対的な距離が調整可能に構成されているものである。
本発明によれば、土落とし装置や根整姿装置といった、搬送中の野菜の根部に作用する装置に、マルチフィルム等の夾雑物が巻き付くことを回避し、各装置の性能の低下を防止することができる。
本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の一部カバーを取り外した状態の左側面図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の平面図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の内部構造を示す左側面図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の搬送装置等の構成を示す左側面図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の土落とし装置等の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の土落とし装置等の構成を示す拡大斜視図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の根切断装置等の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の土落とし装置等の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の根整姿装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の夾雑物除去装置の支持構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の夾雑物除去装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の土落とし回転装置の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の土落とし回転部の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の土落とし回転部の構成を示す横断面図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の土落とし回転装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機のマルチ落とし装置の変形例1の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機のマルチ落とし装置の変形例1における動力伝達の構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機のマルチ落とし装置の変形例2の構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の土落とし回転装置の変形例の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る野菜収穫機の土落とし回転部の変形例の構成を示す横断面図である。
本発明は、鱗茎菜等の野菜を収穫する野菜収穫機において、土落とし装置等の、搬送中の野菜の根部に作用する装置に対して搬送上手側に、野菜の根部に付着したマルチフィルム等の夾雑物を除去する装置を備えることにより、土落とし装置等にマルチフィルム等の夾雑物が巻き付くことを回避し、装置の性能の低下を防止しようとするものである。以下、本発明の実施の形態を説明する。
以下に説明する本発明の実施の形態では、本発明に係る野菜収穫機として、収穫対象の野菜を鱗茎菜の一種であるニンニクとするニンニク収穫機を例にとって説明する。ただし、本発明に係る野菜収穫機は、タマネギや百合根等の他の鱗茎菜やニンジン等の根菜を収穫する野菜収穫機として広く適用可能である。
図1から図3に示すように、本実施形態に係る野菜収穫機1は、圃場において畝に条植えされているニンニク2を土壌から引き抜いて収穫するニンニク収穫機である。野菜収穫機1は、まず、土壌に植えられているニンニク2を、土壌内の鱗茎部2aから地上に延び出ている茎葉部2bを挟持しながら引き抜き、茎葉部2bを挟持した状態のニンニク2の吊下げ姿勢を保ったままで後上方に搬送し、その搬送中に茎葉部2bと鱗茎部2aの底から延びている根部2cとを切断して残った鱗茎部2aを収穫するものである。野菜収穫機1は、このような収穫作業を、畝に沿って走行しながら行う。なお、畝上には、劣化したマルチフィルムが残存しているものとする。
野菜収穫機1は、機体を移動させるための走行部3と、野菜収穫機1の運転者(作業者)により野菜収穫機1の走行操作や収穫操作等の各種操作が行われる運転部4と、ニンニク2を収穫する収穫部5と、収穫したニンニク2を搬送する搬送部6とを備える。
走行部3は、左右一対のクローラ部を有するクローラ式の走行装置として構成されている。走行部3は、機体の下部において前後方向に伸延する走行フレーム7の下側に設けられている。走行部3を構成する各クローラ部は、走行フレーム7の後端部に連結された駆動輪3aと、走行フレーム7の前端部に連結された従動輪3bと、駆動輪3aと従動輪3bとの間に設けられた複数の転動輪3cと、これらの車輪に巻回された履帯3dとを有する。走行部3は、野菜収穫機1が備えるエンジン(図示略)により駆動する。
運転部4は、野菜収穫機1の運転者が着座するための運転席8と、運転席8の前方に配置された操作部9とを有する。操作部9には、レバーやスイッチ等の各種操作具が設けられている。
収穫部5は、掻込装置11、搬送装置12、肩揃え装置13、根切断装置14、茎葉切断装置15、第1土落とし装置16、第2土落とし装置17、および根整姿装置18を有し、これらの装置を含む一つの側部処理ユニットとして構成されている。この側部処理ユニットは、走行フレーム7に設けられた支点軸部19回りに回動可能に構成されている。支点軸部19は、側部処理ユニットを構成するフレーム部分において機体左右方向に架設された筒状の軸部分により構成されており、その筒状の軸部分が走行フレーム7に対して回動可能に支持されている。支点軸部19を中心とした側部処理ユニットの回動位置により、野菜収穫機1によるニンニク2の引抜き位置が調整される。
搬送部6は、運転席8の後方に設けられた横搬送装置21と、運転席8の側部処理ユニット側(図2において下側)と反対側の側方において前後方向に延設された荷受け台22とを有する。横搬送装置21は、機体左右方向を搬送方向とするコンベア装置であり、根切断装置14および茎葉切断装置15により根部2cおよび茎葉部2bがそれぞれ切断されたニンニク2(鱗茎部2a)を受け、これを収穫物として荷受け台22まで搬送する。荷受け台22上には、横搬送装置21により搬送されたニンニク2を受けるコンテナ等の容器が載置される。
収穫部5において側部処理ユニットを構成する各装置について、図4から図7を加えて説明する。
掻込装置11は、土壌に植えられているニンニク2の茎葉部2bを機体前方より掻き込み、搬送装置12によるニンニク2の引抜きを補助する。掻込装置11は、後上がりの傾斜平面に沿って後方回動するタイン26を有する分葉装置として構成されており、収穫対象となるニンニク2の茎葉部2bの掻込みを行う。掻込装置11により掻き込まれた茎葉部2bは、掻込装置11の後方に位置する搬送装置12により挟持される。
搬送装置12は、搬送方向を後上がりの傾斜方向とし、後上がりの傾斜平面に沿って設けられ、互いに対向する側において後方に回動する一対の無端状の搬送ベルト27を有する。搬送ベルト27は、側部処理ユニットの後部に設けられた駆動プーリ27aおよび側部処理ユニットの前部に設けられた従動プーリ27bに巻き掛けられている。駆動プーリ27aおよび従動プーリ27bは、野菜収穫機1の機体側面視において搬送ベルト27の傾斜に直交する方向を回転軸方向とする。なお、搬送ベルト27に対しては、テンションプーリや複数のガイドローラ等が設けられている。
搬送装置12は、その前端部において一対の搬送ベルト27の対向面により茎葉部2bを挟持し、搬送ベルト27の回動動作によってニンニク2を土壌から引き抜く。引き抜かれたニンニク2は、一対の搬送ベルト27により茎葉部2bの部分が挟持された状態のまま、ほぼ垂直に吊り下げられた姿勢で後上方へと搬送される。このように、搬送装置12は、土壌から引き抜いたニンニク2を、その茎葉部2bを挟持しながら後上方に向けて搬送する。
搬送装置12による茎葉部2bの挟持位置、つまり搬送装置12の始端の高さ位置は、上述した支点軸部19回りの側部処理ユニットの回動位置の設定に基づくものであり、機体の前部に設けられて畝底を走行するゲージホイル28の高さ調整により調整される。なお、ゲージホイル28は、その高さが図示せぬ油圧シリンダにより調整されるように構成されている。
また、搬送装置12の始端下部には、ニンニク2の鱗茎部2aの周りの土を緩めるための振動装置29が設けられている。振動装置29は、土中に差し込まれるサブソイラ29aを有する。振動装置29によって土が緩められることで、搬送装置12の一対の搬送ベルト27によりニンニク2が引き抜きやすくなる。
肩揃え装置13は、搬送装置12の中間部の前寄りの部分の下方に設けられている。肩揃え装置13は、搬送装置12により搬送されているニンニク2の鱗茎部2aの高さ位置を所定の位置に揃えるための装置である。
肩揃え装置13は、搬送装置12の搬送ベルト27の傾斜よりも緩やかな後上がりの傾斜平面に沿って設けられ、互いに対向する側において後方に回動する一対の無端状のベルト31を有する。各ベルト31は、肩揃え装置13が沿う傾斜平面に沿って前後に直列配置された複数の(図示においては4個の)プーリ32に巻き掛けられている。プーリ32は、機体側面視においてベルト31の傾斜に直交する方向を回転軸方向とする。一対のベルト31の対向面間の隙間は、一般的なニンニク2の鱗茎部2aよりも狭く設定されている。
肩揃え装置13は、搬送装置12により搬送中のニンニク2を一対のベルト31間に位置させ、一対のベルト31によりニンニク2の鱗茎部2aの肩を押さえることで、鱗茎部2aの高さ位置を所定の高さ位置に揃える。つまり、肩揃え装置13は、搬送装置12の一対の搬送ベルト27に対して緩やかな傾斜で配設された一対のベルト31の下側に鱗茎部2aを位置させ、一対の搬送ベルト27によるニンニク2の搬送にともない、一対のベルト31を鱗茎部2aの両肩に当接させて搬送移動中のニンニク2を上方移動について係止させ、ニンニク2の高さ位置を揃える(図4におけるニンニク2の移動過程参照)。
根切断装置14は、搬送装置12により搬送されたニンニク2の根部2cを所定長さで切断して鱗茎部2aから切り離すものである。根切断装置14は、側部処理ユニットの後上部であって、搬送装置12の後部の下方に設けられている。根切断装置14は、根部2cを切断する根切断装置部33と、搬送装置12により搬送されているニンニク2の鱗茎部2aの高さ位置を所定の位置に揃えるための肩揃え装置部34とを有する。
根切断装置部33は、図7に示すように、ニンニク2の搬送経路を挟んで左右対称に設けられた一対の根切りカッター35,35と、各根切りカッター35,35の下方にスペーサ等を介して配置され、根部2cを挟持しながら後方にかき出す挟持用ローラ36,36とを有する。根切りカッター35および挟持用ローラ36は、挟持用ローラ36の下側に設けられた支持回転部材37により一体的に回転するように構成されている。
根切りカッター35は、外周部を鋭利な刃部とする円板状のカッターであり、略上下方向を回転軸方向として回転可能に設けられている。一対の根切りカッター35,35は、外縁部同士をわずかにオーバーラップさせた状態で上下方向について互いに近接配置されている。つまり、一対の根切りカッター35,35は、略同一水平面上に位置し、一方の根切りカッター35の外縁部が、他方の根切りカッター35の外縁部の上方に位置する。
挟持用ローラ36は、ゴム等の弾性体からなり、外周部に複数の突部を有するスターホイル形状を有する。挟持用ローラ36は、カッター35の下側においてこれと同軸心配置されている。一対の挟持用ローラ36は、外周部同士を噛合させた状態で設けられており、その噛合部で根部2cを挟持する。
根切断装置部33は、根切りカッター35および挟持用ローラ36に回転駆動力を伝達するため、次のような構成を有する。図7に示すように、根切断装置部33は、野菜収穫機1が備えるエンジンからの動力が伝達されて回転駆動する駆動入力軸38が収容された円筒状の駆動入力ケース39を有する。駆動入力軸38は、機体左右方向(図2における上下方向)を軸方向とする。
駆動入力ケース39の上側には、その円筒状の外形における長手方向に間隔を隔てて、各根切りカッター35に対応する円筒状の縦軸ケース40,40が立設されている。縦軸ケース40内には、軸方向を略上下方向とするカッター駆動軸41が設けられている。このカッター駆動軸41には、駆動入力ケース39内の駆動入力軸38の回転駆動力がベベルギアを介して伝達される。カッター駆動軸41の上端部は、縦軸ケース40から上方に突出し、そのカッター駆動軸41の突出部分に、カッター35および挟持用ローラ36が固定される。
各縦軸ケース40の上端部に、支持回転部材37が設けられている。支持回転部材37は、中心軸回りに、上方に突出した複数の支持棒(図示略)を有し、この支持棒を根切りカッター35および挟持用ローラ36に下側から貫通させることで、根切りカッター35および挟持用ローラ36を支持しながらこれらを一体的に回転させる。
このような構成の根切断装置部33において、野菜収穫機1が備えるエンジンからの動力が、所定の駆動機構、およびプーリやベルト等により構成された伝達機構を介して、駆動入力軸38に入力される。駆動入力軸38の回転駆動力は、ベベルギアを介して2つのカッター駆動軸41に伝達される。カッター駆動軸41の回転により、このカッター駆動軸41に固定された根切りカッター35および挟持用ローラ36が回転する。
肩揃え装置部34は、図7に示すように、根切断装置部33の前上方に設けられている。肩揃え装置部34は、上述した肩揃え装置13を前肩揃え装置とした場合、その後方において後肩揃え装置として機能する。肩揃え装置部34は、略水平面に沿って設けられ、互いに対向する側において後方に回動する一対の無端状のベルト42を有する。各ベルト42は、略水平面に沿って前後に直列配置された複数の(図示においては4個の)プーリ43に巻き掛けられている。プーリ43は、略上下方向を回転軸方向とする。一対のベルト42の対向面間の隙間は、一般的なニンニク2の鱗茎部2aよりも狭く設定されている。
肩揃え装置部34は、搬送中のニンニク2を一対のベルト42間に位置させ、一対のベルト42によりニンニク2の鱗茎部2aの肩を押さえることで、鱗茎部2aの高さ位置を所定の高さ位置に揃え、ニンニク2を後方の根切断装置部33に導く。肩揃え装置部34によれば、搬送装置12により茎葉部2bが引き上げられることで、鱗茎部2aの肩部が一対のベルト42の下端に当接する。これにより、後斜め上方に移動中のニンニク2が上方移動について係止され、ニンニク2が上下方向について位置決めされた状態で、根切断装置部33の一対の根切りカッター35間の位置に誘導される。このようにして、根切断装置部33による根部2cの切断の確実性が確保されている。
茎葉切断装置15は、ニンニク2の茎葉部2bを所定長さで切断して鱗茎部2aから切り離すものである。茎葉切断装置15は、根切断装置14の後上方に設けられている。茎葉切断装置15は、茎葉部2bを切断する茎葉切断装置部44と、茎葉部2bの挟持搬送を搬送装置12から引き継いで茎葉切断装置部44へと誘導し、切断後の茎葉部2bを排出する排葉装置部45とを有する。
茎葉切断装置部44は、図7に示すように、ニンニク2の搬送経路を挟んで左右対称に設けられた一対の円板刃46,46を有する。茎葉切断装置部44は、一対の円板刃46,46を、一対の根切りカッター35,35の後上方に位置させ、根切断装置14により根部2cが切断されたニンニク2の茎葉部2bを所定長さに切断する。
円板刃46は、外周部を鋭利な刃部とする円板状のカッターであり、略上下方向を回転軸方向として回転可能に設けられている。一対の円板刃46,46は、外縁部同士をわずかにオーバーラップさせた状態で上下方向について互いに近接配置されている。つまり、一対の円板刃46,46は、略同一水平面上に位置し、一方の円板刃46の外縁部が、他方の円板刃46の外縁部の上方に位置する。
茎葉切断装置部44は、円板刃46に回転駆動力を伝達するため、次のような構成を有する。図7に示すように、茎葉切断装置部44は、野菜収穫機1が備えるエンジンからの動力を伝達する駆動入力軸47が収容された円筒状の駆動入力ケース48を有する。駆動入力軸47は、機体左右方向を軸方向とする。
駆動入力ケース48の前側には、その円筒状の外形における長手方向に間隔を隔てて、各円板刃46に対応する円筒状の縦軸ケース49,49が前方に突設されている。縦軸ケース49内には、軸方向を略前後方向とするカッター伝動軸(図示略)が設けられている。このカッター伝動軸には、駆動入力ケース48内の駆動入力軸47の回転駆動力がベベルギアを介して伝達される。カッター伝動軸の回転駆動力は、ベベルギアを介して円板刃46を軸支するカッター駆動軸50に伝達される。
このような構成の茎葉切断装置部44において、野菜収穫機1が備えるエンジンからの動力が、所定の駆動機構、およびプーリやベルト等により構成された伝達機構を介して、駆動入力軸47に入力される。駆動入力軸47の回転駆動力は、各縦軸ケース49内のカッター伝動軸を介して対応するカッター駆動軸50に伝達される。カッター駆動軸50の回転により、このカッター駆動軸50に固定された円板刃46が回転する。
排葉装置部45は、図7に示すように、茎葉切断装置部44の上方に設けられている。排葉装置部45は、ベルト搬送部として構成された排葉搬送部57と、この排葉搬送部57の上方に設けられた挟扼搬送部(図示略)とを有する。排葉搬送部57は、略水平面に沿って設けられ、互いに対向する側において後方に回動する一対の無端状の排葉ベルト52を有する。各排葉ベルト52は、略水平面に沿って前後に配置された複数のプーリ53に巻き掛けられている。
排葉搬送部57は、排葉ベルト52が巻回された複数のプーリ53のうち後端部のプーリ53aを軸支する排葉ベルト軸58において、野菜収穫機1が備えるエンジンからの動力の伝達を受けて駆動する。すなわち、エンジンからの動力が回転軸やプーリやベルトやギア等から構成された伝達機構を介して排葉ベルト軸58に伝達されることで、排葉搬送部57が駆動する。排葉搬送部57の駆動力、つまり排葉ベルト軸58の回転駆動力は、各排葉ベルト52の下方において排葉ベルト52と平行状に設けられた肩揃え駆動ベルト51を介して、根切断装置14を構成する肩揃え装置部34に伝達される。このため、後端部のプーリ53aは、排葉ベルト52および肩揃え駆動ベルト51の巻回を受ける2段プーリとなっている。また、肩揃え駆動ベルト51の前端部は、根切断装置14の肩揃え装置部34の後端部のプーリ43aの上方においてこれと同軸状に連結された肩揃え駆動プーリ59に巻回されている。つまり、肩揃え駆動ベルト51は、プーリ53aと肩揃え駆動プーリ59に巻き掛けられている。このような構成により、排葉ベルト軸58の回転動力が、プーリ53a、肩揃え駆動ベルト51、肩揃え駆動プーリ59を介して、プーリ43aの回転軸に伝達され、肩揃え装置部34が駆動する。
排葉装置部45を構成する排葉搬送部57は、その始端部を根切断装置14の肩揃え装置部34の後端部に対して上下に重複させるように設けられている。排葉搬送部57は、搬送装置12から受け継いだ茎葉部2bを左右一対の排葉ベルト52間において挟持しながらニンニク2を後方に搬送する。
排葉装置部45を構成する挟扼搬送部は、排葉搬送部57の上方においてこれと略平行に設けられており、略水平状に設けられた前後のスプロケットおよびこれらに巻回されたチェン、チェンを側方から押圧する押圧部材等により構成されている。挟扼搬送部は、チェンと押圧部材との間に茎葉部2bを挟扼してニンニク2を後方に搬送する。
排葉装置部45により茎葉切断装置部44に導かれたニンニク2の茎葉部2bは、茎葉切断装置部44により切断された後、排葉装置部45の排葉搬送部57および挟扼搬送部によって挟持された状態のまま後方に搬送される。排葉装置部45により搬送された茎葉部2bは、排葉装置部45の終端部において放出され、野菜収穫機1の機体後部に設けられたスロープ状の排葉シュート54上を滑り落ちて圃場に落下する。
一方、茎葉部2bおよび根部2cが切断されたニンニク2は、収穫目的物であり、根切断装置14の後方に後下がりの傾斜状に設けられたレーキ55上に落下し、レーキ55上を滑り落ちて案内され、機体後部に設けられた横搬送装置21(図1、図2参照)の搬送面上に落下する。レーキ55は、ニンニク2を受け止めて案内する部分として、ニンニク2の案内方向に略平行に配された複数の棒状の部分を有する。また、レーキ55の下側には、根切断装置14により切断された根部2cが飛散して横搬送装置21上に落下することを防止するためのゴム垂れ56が取り付けられている。なお、根切断装置14により切断された根部2cは、レーキ55の棒状の部分の間から落下する。
横搬送装置21の搬送面上に落下したニンニク2は、機体右側となる荷受け台22側に搬送され、荷受け台22上に載置され用意されたコンテナ等の容器内に収容される。以上のようにして収穫されたニンニク2は、乾燥後、茎葉部2bおよび根部2cについて調整されて出荷される。
本実施形態に係る野菜収穫機1は、根切断装置14による良好な切断性を得るため、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに作用する装置として、2つの土落とし装置(第1土落とし装置16、第2土落とし装置17)と、根整姿装置18とを備える。これらの装置は、いずれも搬送装置12の下方に設けられている。以下では、図8から図14を加えて、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに作用する各種装置について説明する。
第1土落とし装置16および第2土落とし装置17は、根切断装置14に対して搬送装置12による搬送上手側(以下、単に「搬送上手側」という。)に設けられ、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに付着した土や泥を落とすための装置である。根整姿装置18は、根切断装置14に対して搬送上手側、かつ、第1土落とし装置16および第2土落とし装置17に対して搬送装置12による搬送下手側(以下、単に「搬送下手側」という。)に設けられ、ニンニク2の根部2cの形を整えるための装置である。
本実施形態に係る野菜収穫機1は、土落とし装置として、第1土落とし装置16と、第1土落とし装置16に対して搬送下手側に設けられた第2土落とし装置17とを有する。第1土落とし装置16および第2土落とし装置17は、いずれも所定の回転軸により回転する土落とし回転部を有し、その土落とし回転部を、搬送装置12により搬送中のニンニク2の根部2cに作用させることで、根部2cに付着している土や泥を叩き落す。
第1土落とし装置16は、肩揃え装置13の終端部の下方に設けられている。第1土落とし装置16は、機体平面視において搬送装置12の搬送方向に直交する方向、つまり機体左右方向を回転軸方向とする土落とし回転部61を有する。土落とし回転部61は、回転軸部から突出した複数の突部を有し、ニンニク2の搬送経路に対し、搬送方向に直交する方向について、搬送中心に対して略左右対称な範囲で搬送経路を下側からカバーするように設けられている。
土落とし回転部61は、機体左右方向を軸方向とする回転軸63に支持されている。回転軸63は、機体左右方向を延出方向とする円筒状の伝動ケース64内に収容されており、伝動ケース64の一方側(機体右側)において、土落とし回転部61を支持する。伝動ケース64は、機体フレーム60に固設された縦支持アーム65から後方に延設された横支持フレーム66に固定された状態で支持されている。
ここで、機体フレーム60は、側部処理ユニットにおいて、搬送装置12の左側部を構成する被覆部材であり、搬送装置12の搬送ベルト27に沿って、左側の搬送ベルト27の略全体を覆うように設けられている。縦支持アーム65は、伝動ケース64の前方において、機体フレーム60の内側にボルト等の締結具65aにより固定されるとともに、機体フレーム60から下方に向けて突出するように設けられている。そして、縦支持アーム65の後側に、横支持フレーム66の前端部が、横支持フレーム66の前端面に固設された固定板67を介してボルト等の締結具68によって固定されている(図6、図8参照)。本実施形態では、上下2本の締結具68により縦支持アーム65が固定されている。横支持フレーム66は、機体左右方向を板厚方向とする板状部分を主な部分とする部材である。
伝動ケース64の他方側(機体左側)においては、回転軸63の端部が突出しており、この回転軸63の突出部分に、後側伝動用プーリ69および前側伝動用プーリ70の2つのプーリが固設されている。これらのプーリは互いに略同径であり、伝動ケース64側(機体右側)から、後側伝動用プーリ69、前側伝動用プーリ70の順に設けられている。
第2土落とし装置17は、第1土落とし装置16に対して、搬送装置12の搬送方向に沿って斜め後上方に設けられている。第2土落とし装置17は、機体平面視において搬送装置12の搬送方向に平行な方向であって、機体側面視において搬送装置12の搬送方向と略平行な方向を回転軸方向とする左右一対の土落とし回転部72を有する。土落とし回転部72は、回転軸部から突出した複数の突部を有する。一対の土落とし回転部72は、ニンニク2の搬送経路を挟んで左右対称に設けられている。
図8に示すように、第2土落とし装置17の各土落とし回転部72は、搬送装置12の傾斜方向に沿う方向を軸方向とする回転軸73に支持されている。各土落とし回転部72を支持する回転軸73は、機体左右方向に沿う入力軸74の回転動力を、ベベルギアを介して受ける。入力軸74は、円筒状の駆動入力ケース75内に収容されている。駆動入力ケース75は、上述した横支持フレーム66に固定された支持プレート76を貫通した状態で、この支持プレート76に固設されている。
支持プレート76は、機体左右方向を板厚方向とする板状の部材であり、その前端部を、横支持フレーム66の後端部に対して外側(機体左側)から重ねた状態で、ボルト等の締結具77により、横支持フレーム66に固定されている。横支持フレーム66と支持プレート76の互いの重複部分、つまり互いの固定部分は、第1土落とし装置16の伝動ケース64と、第2土落とし装置17の駆動入力ケース75との間に位置する。支持プレート76の後端部は、機体側面視略三角形状の三角支持板78にボルト等の締結具79により固定されている。三角支持板78は、機体フレーム60の長手方向の中央部において頂点側を下側とするように下方に向けて突設された側板状の部材である。
駆動入力ケース75の他方側(機体左側)においては、入力軸74の端部が突出しており、この入力軸74の突出部分に、後側伝動用プーリ81および前側伝動用プーリ82の2つのプーリが固設されている。これらのプーリは、駆動入力ケース75側(機体右側)から、後側伝動用プーリ81、前側伝動用プーリ82の順に設けられている。
入力軸74に固設された後側伝動用プーリ81は、機体左右方向を軸方向とするカウンタ軸86の機体左側端部に固定された駆動プーリ83とともに、無端状の第1伝動ベルト84の巻回を受ける。ここで、カウンタ軸86は、野菜収穫機1が備えるトランスミッションからの車速同調回転を伝達する軸であり、上述した側部処理ユニットの回動中心となる支点軸部19を構成する筒状の軸部分に内挿された状態で設けられている。また、入力軸74に固設された前側伝動用プーリ82は、第1土落とし回転部61の回転軸63に固定された後側伝動用プーリ69とともに、無端状の第2伝動ベルト85の巻回を受ける。
このような構成において、カウンタ軸86の回転動力が、駆動プーリ83、第1伝動ベルト84、および後側伝動用プーリ81を介して、入力軸74に伝達される。入力軸74の回転動力は、ベベルギアを介して各土落とし回転部72の回転軸73に伝達される。また、入力軸74に伝達された回転動力は、前側伝動用プーリ82、第2伝動ベルト85、および後側伝動用プーリ69を介して、第1土落とし回転部61の回転軸63に伝達される。なお、第1伝動ベルト84、および第2伝動ベルト85に対しては、それぞれベルトの外周面を上側から押圧するテンションプーリ87、88が設けられている。各テンションプーリ87、88は、それぞれスプリング等の弾性部材によってベルトを押圧する所定の方向に付勢支持されている。
根整姿装置18は、搬送装置12の後部の下方に設けられており、回転軸方向を搬送装置12の搬送方向と略平行とする左右一対の回転ブラシ90を有する。根整姿装置18は、茎葉部2bが把持され吊り下げられた状態で搬送中のニンニク2の根部2cに対して一対の回転ブラシ90を作用させる。一対の回転ブラシ90は、ニンニク2の搬送経路を挟んで左右対称に設けられている。また、一対の回転ブラシ90は、根切断装置14の肩揃え装置部34の下方の位置に設けられている。
回転ブラシ90は、搬送装置12の搬送ベルト27の傾斜に沿って配された円柱状の回転軸部91と、回転軸部91の外周面部に植設された毛部92とを有する。図9に示すように、毛部92は、回転軸部91の外周面において、ナイロン等の樹脂からなる毛がある程度の本数の束で植設されたものである。毛部92は、回転軸部91の軸方向および周方向について所定の間隔で複数箇所に設けられている。回転ブラシ90において、毛部92は、回転軸部91の中心軸に対して放射状に設けられている。図9に示す例では、毛部92が回転軸部91の周方向について10箇所に等角度間隔で設けられている。
回転軸部91は、図8に示すように、第2土落とし装置17の各土落とし回転部72の回転軸73に対してこれと同軸状に連結されており、回転軸73と一体的に回転する。土落とし回転部72の回転軸73は、その後端部に回転軸部91の連結を受けることで、軸方向に沿って後上方に延設されており、回転軸部91の後部に、回転ブラシ90を構成する毛部92が植設されている。回転軸部91と、土落とし回転部72の回転軸73とは、回転軸部91の前端部に形成された結合穴に、回転軸73の後端部が相対回転不能な状態で挿入・係止されることで互いに連結されている。そして、各回転軸部91の後端部は、機体側に取外し可能に固定された略「L」字状の支持アーム93に回転自在に支持されている。
左右一対の回転ブラシ90の外径、軸間距離および位相は、一方の回転ブラシ90の毛部92が他方の回転ブラシ90の毛部92の回転範囲内(回転軌跡内)に入り込むように設定されている。また、左右一対の回転ブラシ90の回転方向は、互いの間に位置するニンニク2の根部2cを上側から下側に素扱くように互いに反対方向である。つまり、図9に示すように、機体前側(搬送上手側)から見て、左側に位置する回転ブラシ90(90A)の回転方向は時計方向(右回転方向)であり(矢印A1参照)、右側に位置する回転ブラシ90(90B)の回転方向は反時計方向(左回転方向)である(矢印A2参照)。
根整姿装置18によれば、根切断装置14による切断に際して、ニンニク2において鱗茎部2aから広がった根部2cが絞られて細くまとまり、根部2cがその先端側を先行させた姿勢に整えられる。これにより、根切断装置14における根部2cの切断が良好に行われる。なお、回転ブラシ90は、根部2cの姿勢を整えるとともに、鱗茎部2aの底面にも作用して土等を払い落とす。したがって、回転ブラシ90の毛部92を構成する毛の素材としては、ナイロンのほか、鱗茎部2aの表面を傷付けないような素材が適宜採用される。また、根整姿装置18が有する回転部は、回転ブラシ90に限らず、ゴム等の弾性部材からなる多角形ローラや横断面が星型状のスターホイル等であってもよい。
以上のような構成を備えた本実施形態に係る野菜収穫機1は、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに作用する装置として、第1土落とし装置16および第2土落とし装置17並びに根整姿装置18に加え、これらの装置の前方に、夾雑物除去装置としてのマルチ落とし装置100を備える。マルチ落とし装置100は、第1土落とし装置16に対して搬送上手側に設けられ、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに付着したマルチフィルム等の夾雑物を除去するための装置である。
マルチ落とし装置100は、搬送装置12の下方であって、肩揃え装置13の始端部近傍の下方に設けられている。マルチ落とし装置100は、機体平面視において搬送装置12の搬送方向に直交する方向、つまり機体左右方向を回転軸方向とするマルチ落とし回転部101を有する。マルチ落とし回転部101は、第1土落とし装置16の土落とし回転部61と同様に、回転軸部から突出した複数の突部を有し、ニンニク2の搬送経路に対し、搬送方向に直交する方向について、搬送中心に対して略左右対称な範囲で搬送経路を下側からカバーするように設けられている。
マルチ落とし回転部101は、機体左右方向を軸方向とする回転軸102に支持されている。回転軸102は、機体左右方向を延出方向とする円筒状の伝動ケース103内に収容されており、伝動ケース103の一方側(機体右側)において、マルチ落とし回転部101を支持する。伝動ケース103は、機体フレーム60に固設された縦支持アーム65から後方に延設された横支持フレーム66に対し、横支持フレーム66の左右外側(機体左側)に重なるように固定された支持プレート104を介して固定支持されている。
支持プレート104は、機体左右方向を板厚方向とする板状部分を主な部分とする部材であり、横支持フレーム66の前端部にボルト等の締結具105により固定されている。締結具105による固定部は、前後2箇所に設けられている。また、支持プレート104は、その前下部に設けられた円弧に沿うように欠切された凹部に円筒状の伝動ケース103を嵌合させた態様で、溶接等によって伝動ケース103に固定されている。
また、マルチ落とし回転部101の伝動ケース103と、第1土落とし装置16の伝動ケース64との間には、カバープレート106が架設されている。カバープレート106は、略矩形板状の部材であり、横支持フレーム66に対して左右外側方(機体左側方)において、長手方向を架設方向とし、機体前後方向に沿うように横支持フレーム66と略平行に設けられている。カバープレート106は、図10に示すように、伝動ケース103の外周面から上方に突設された前支持アーム107と、第1土落とし装置16の伝動ケース64の外周面から上方に突設された後支持アーム108に対してそれぞれボルト等の締結具107a、108aにより固定された状態で前後の伝動ケース103、64間に架設されている。
伝動ケース103の他方側(機体左側)においては、回転軸102の端部が突出しており、この回転軸102の突出部分に、駆動用プーリ109が固設されている。駆動用プーリ109は、第1土落とし回転部61の回転軸63に固設された前側伝動用プーリ70とともに、無端状の第3伝動ベルト110の巻回を受ける。このような構成により、第1土落とし回転部61の回転軸63に伝達された回転動力が、前側伝動用プーリ70、第3伝動ベルト110、および駆動用プーリ109を介して、マルチ落とし装置100の回転軸102に伝達される。
第3伝動ベルト110に対しては、ベルトの外周面を上側から押圧するテンションプーリ111が設けられている。テンションプーリ111は、スプリング等の弾性部材によって第3伝動ベルト110を押圧する所定の方向に付勢支持されている。テンションプーリ111は、伝動ケース103の外周部から後上方に向けて延設されたプーリ支持アーム112に支承されている。
マルチ落とし回転部101は、回転軸102と一体的に回転するように設けられている。マルチ落とし回転部101は、ゴム等の弾性体で構成されている。マルチ落とし回転部101を構成する弾性体としては、弾性変形可能であって、ニンニク2の鱗茎部2aを傷付けることがないような素材のものが採用される。
図11(a)、(b)に示すように、マルチ落とし回転部101は、その回転軸方向に沿う軸状の基部121と、基部121から延出した複数の羽根部122とを含む。なお、図11(a)は、マルチ落とし回転部101の斜視図であり、図11(b)はマルチ落とし回転部101の横断面図である。
基部121は、回転軸102の外周面を覆う略円筒状の部分である。基部121と一体的に、複数の羽根部122が設けられている。マルチ落とし回転部101は、その回転軸心C1(回転軸102の回転軸心)を中心とする円周方向に略等間隔(約120°間隔)で設けられた3つの羽根部122を有する。3つの羽根部122は、図11(b)に示すように、マルチ落とし回転部101の横断面形状において、回転軸心C1を中心とする円周の径方向に沿って基部121から突出しており、いわば放射状に設けられている。3つの羽根部122は、基部121に対する連続的な形状、および寸法を共通とする。
また、マルチ落とし回転部101は、軸方向についての位置によらずに共通の横断面形状を有する。したがって、各羽根部122は、マルチ落とし回転部101の周方向を板厚方向とするとともに、マルチ落とし回転部101の軸方向に板面を沿わせ、しかもその軸方向を長手方向とする略矩形板状の部分となる。このように、マルチ落とし回転部101は、その回転軸方向に沿って連続した形状を有する。
マルチ落とし回転部101は、詳細には次のような形状を有する。各羽根部122は、基部121側から先端側にかけて徐々に板厚を薄くする形状を有する。また、マルチ落とし回転部101の周方向に隣り合う羽根部122は、図11(b)に示すように、マルチ落とし回転部101の回転軸方向視において、基部121の外周面を含み略円弧状の曲線をなす凹曲面122aを形成する。つまり、マルチ落とし回転部101の周方向に隣り合う羽根部122の間には、回転軸方向視において凹曲面122aとして表れる凹部123が形成されている。このように、マルチ落とし回転部101は、その横断面形状として、3つの羽根部122および凹部123により、略星型の形状を有する。
マルチ落とし回転部101の基端側には、伝動ケース103に対して拡径状のボス部125が設けられている。ボス部125は、厚円板状の外形を有し、回転軸102と一体的に回転する部分である。一方、マルチ落とし回転部101の先端側には、円板状の止め板126がボルト等の締結具127により固定された状態で設けられている。つまり、マルチ落とし回転部101は、ボス部125と止め板126との間に挟まれた状態で設けられている。
このように、マルチ落とし装置100は、弾性体で構成されたマルチ落とし回転部101を有し、搬送装置12の下方に設けられ、マルチ落とし回転部101を、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに作用させることで、根部2cに付着したマルチフィルム等の夾雑物を除去する。本実施形態において、マルチ落とし回転部101は、回転軸102により回転することで、3つの羽根部122により根部2cを連続的に叩くように作用し、根部2cに付着したマルチフィルム等の夾雑物を叩き落す。
また、マルチ落とし装置100は、マルチ落とし回転部101を、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに対して、搬送装置12による搬送方向とは異なる方向に作用させるように構成されている。
本実施形態では、機体左右方向を軸方向とする回転軸102により回転するマルチ落とし回転部101は、前方向に回転するように設けられている(図6、矢印X1参照)。言い換えると、マルチ落とし回転部101は、機体の左側面視において、反時計方向(左回転方向)に回転するように設けられている。したがって、マルチ落とし回転部101は、その軸回転によって、上側に位置する羽根部122を後側から前側に向けて移動させ、搬送装置12により後上方に向けて搬送されるニンニク2の根部2cに対向するように、羽根部122を根部2cに対して叩き付ける。
このように、本実施形態では、マルチ落とし回転部101は、その回転軸方向を、機体平面視で搬送装置12による搬送方向に直交する方向(機体左右方向)とする。そして、マルチ落とし回転部101の回転方向は、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに対して、搬送装置12による搬送方向に対向する方向に作用する回転方向である。つまり、マルチ落とし回転部101の回転方向は上述のとおり前回転方向である(図6、矢印X1参照)。
また、マルチ落とし装置100は、搬送装置12に対する相対的な距離が調整可能に構成されている。つまり、搬送装置12の下方に位置するマルチ落とし装置100は、上下方向の位置(高さ位置)が調整可能に構成されている。具体的には次のとおりである。
図10に示すように、上述のとおり、マルチ落とし装置100を構成する伝動ケース103は、横支持フレーム66に対して、支持プレート104を介して支持されている。支持プレート104は、横支持フレーム66に対して締結具105により固定されている。また、横支持フレーム66は、縦支持アーム65を介して、機体フレーム60に固定されている。つまり、伝動ケース103は、搬送装置12に付設された機体フレーム60に対して、縦支持アーム65、横支持フレーム66、および支持プレート104を介して固定支持されている。
そして、支持プレート104の横支持フレーム66に対する固定部、つまり前後2箇所の締結具105による固定部において、支持プレート104に形成された締結具105の貫通用の孔は、上下方向を長手方向とする長孔104aとなっている。前後2箇所の長孔104aは、長手方向を互いに共通とし、互いに平行に設けられている。
このような構成によれば、長孔104aの長さの範囲内で、長孔104aの長手方向、つまり上下方向について、横支持フレーム66に対する支持プレート104の固定位置を無段階で変化させることができる。つまり、締結具105を支持プレート104の長孔104aおよび横支持フレーム66の締結用の孔に貫通させた状態で、横支持フレーム66に対する支持プレート104の相対的な上下方向の移動が、長孔104aにより許容される。そして、長孔104aによる支持プレート104の可動範囲内において、任意の位置で締結具105を締結することで、その位置で支持プレート104が横支持フレーム66に固定される。
このように、長孔104aによる固定位置の調整により、支持プレート104の横支持フレーム66に対する相対的な上下方向の位置の調整が行われる。ここで、互いに固定される一方の部材である支持プレート104は、マルチ落とし装置100を構成する伝動ケース103と一体的な部分であり、他方の部材である横支持フレーム66は、縦支持アーム65を介して、搬送装置12に付設された機体フレーム60に固定されている。したがって、長孔104aによる支持プレート104の横支持フレーム66に対する固定位置の調整は、マルチ落とし装置100の機体フレーム60に対する上下位置の調整、つまりは搬送装置12に対する上下位置(高さ位置)の調整となる(図10、矢印D1参照)。
また、マルチ落とし装置100の上下位置調整構造において、前後の伝動ケース103、64間に架設されたカバープレート106に対する伝動ケース103の上下動を許容するため、カバープレート106に形成された締結具107aの貫通用の孔は、上下方向を長手方向とする長孔106aとなっている。締結具107aは、カバープレート106に形成された長孔106a、および前支持アーム107に形成された締結用の孔を貫通した状態で締結される。
このような構成により、伝動ケース103の横支持フレーム66に対する高さ位置に対応して、伝動ケース103のカバープレート106に対する高さ位置が調整される。長孔106aによる伝動ケース103のカバープレート106に対する高さ位置の調整範囲は、少なくとも長孔104aによる支持プレート104の横支持フレーム66に対する高さ位置の調整範囲よりも大きい。
また、第1土落とし装置16の伝動ケース64が固定される横支持フレーム66は、機体フレーム60に対する位置が調整可能に設けられている。略機体前後方向を長手方向とする横支持フレーム66は、その前端側が、固定板67を介して締結具68により縦支持アーム65に固定されている(図8、図10参照)。また、横支持フレーム66の後端側は、支持プレート76に対して締結具77により固定されている。
このような構成において、縦支持アーム65に締結具68を貫通させる貫通孔65bが、締結具68の本数に対して余分に設けられている。本実施形態では、上下2本の締結具68により縦支持アーム65が固定板67に固定されており、これに対し、縦支持アーム65において、貫通孔65bが上下に直列的に4箇所に穿設されている。したがって、上下4箇所の貫通孔65bのうちいずれか隣り合う2箇所の貫通孔65bが用いられ、締結具68による固定が行われる。そして、どの貫通孔65bが用いられるかにより、縦支持アーム65に対する横支持フレーム66の固定位置、つまり上下位置が変化する。
すなわち、上下4箇所の貫通孔65bのうち、上側2箇所の貫通孔65bが用いられる場合、中間の2箇所の貫通孔65bが用いられる場合、下側2箇所の貫通孔65bが用いられる場合の3段階で、横支持フレーム66の上下位置が調整される。図10に示す例では、2本の締結具68による固定において、上下4箇所の貫通孔65bのうち、中間の2箇所の貫通孔65bが用いられている。
上下4箇所の貫通孔65bによる横支持フレーム66の前側の固定位置の段階的な調整構造において、横支持フレーム66の後側の支持プレート76に対する固定部において、横支持フレーム66の上下動を許容するため、支持プレート76に形成された締結具77の貫通用の孔は、横支持フレーム66の移動方向を長手方向とする長孔76aとなっている。締結具77は、支持プレート76に形成された長孔76a、および横支持フレーム66に形成された締結用の孔を貫通した状態で締結される。
以上のような構成により、横支持フレーム66は、機体フレーム60に対する上下位置が調整可能に設けられている。これにより、横支持フレーム66に伝動ケース64が固定された第1土落とし装置16は、機体フレーム60に対する上下位置が調整可能となる。また、横支持フレーム66には、上述したように支持プレート104を介してマルチ落とし装置100も固定されているため、横支持フレーム66の上下位置の調整にともない、マルチ落とし装置100の上下位置も変化する。つまり、マルチ落とし装置100の上下位置については、長孔104aによる横支持フレーム66に対する位置調整に加え、横支持フレーム66の上下位置の調整にともなう位置調整も可能となっている。
次に、第1土落とし装置16および第2土落とし装置17の構成について、図12から図15を用いて説明する。なお、図13は、図12におけるE方向矢視図であり、図15は、第2土落とし装置17を示す図8におけるA−A断面図である。
第1土落とし装置16は、機体左右方向を回転軸方向とする一つの土落とし回転部61を有し、第2土落とし装置17は、搬送装置12の搬送方向に沿う方向を回転軸方向とする左右一対の土落とし回転部72を有する。これらの土落とし回転部61、72は、基本的な構成を互いに共通とする。このため、土落とし回転部の構成の説明では、第1土落とし装置16の土落とし回転部61の構成について説明し、第2土落とし装置17の土落とし回転部72については同一の符号を付して説明を省略する。
図12に示すように、土落とし回転部61は、複数の土落とし羽根130を有する。本実施形態では、土落とし回転部61は、6個の土落とし羽根130を有する。6個の土落とし羽根130は、形状・寸法を共通とする。
6個の土落とし羽根130は、土落とし回転部61の回転軸方向について、所定の間隔を隔てて並設されている。つまり、6個の土落とし羽根130は、土落とし回転部61の回転軸方向について断続的に設けられている。土落とし回転部61の回転軸方向に隣り合う土落とし羽根130には、円板状の間座140が介装されている。したがって、6個の土落とし羽根130を有する土落とし回転部61は、5個の間座140を有する。5個の間座140は、形状・寸法を共通とする。
このように、土落とし回転部61は、土落とし羽根130と間座140とが回転軸方向に交互に重ねられた積層構造を有する。すなわち、土落とし羽根130を第1の積層部材、間座140を第2の積層部材とすると、土落とし回転部61は、第1の積層部材と第2の積層部材が回転軸方向に交互に積層された構造を有する。そして、土落とし回転部61が有する全ての積層部材は、回転軸63の軸心に対して同心配置されている。土落とし羽根130および間座140は、互いに略同じ厚さ(回転軸方向の寸法)を有する。
土落とし羽根130および間座140は、それぞれ回転軸63と一体的に回転するように設けられている。また、土落とし羽根130は、ゴム等の弾性体で構成されている。土落とし羽根130を構成する弾性体としては、弾性変形可能であって、ニンニク2の鱗茎部2aを傷付けることがないような素材のものが採用される。間座140は、鉄鋼等の金属により構成された金属製の部材である。なお、間座140は、金属製のものに限定されず、土落とし羽根130と同様に弾性体により構成されたものであってもよいが、後述するように土落とし回転部61に巻き付いた雑草等を刃物により切断する際において刃物による傷付きを防止する観点からは、金属製の部材であることが好ましい。
図12、図13、および図14に示すように、土落とし羽根130は、回転基部131と、回転基部131から延出し回転基部131の周方向に間隔を隔てて設けられた複数の羽根部132とを有する。なお、図14は、土落とし回転部の間座140の部分における横断面図である。
回転基部131は、回転軸63の外周面を覆う略円板状の部分である。回転基部131と一体的に、複数の羽根部132が設けられている。土落とし羽根130は、その回転軸心F1(回転軸63の回転軸心)を中心とする円周方向に略等間隔(約120°間隔)で設けられた3つの羽根部132を有する。3つの羽根部132は、図14に示すように、土落とし羽根130の横断面形状において、回転軸心F1を中心とする円周の径方向に沿って回転基部131から突出しており、いわば放射状に設けられている。3つの羽根部132は、回転基部131に対する連続的な形状、および寸法を共通とする。
また、土落とし羽根130は、板厚方向について共通の形状を有する。各羽根部132は、土落とし回転部61の周方向を板厚方向とし、土落とし回転部61の径方向を長手方向とする略矩形板状の部分である。
土落とし羽根130は、詳細には次のような形状を有する。各羽根部132は、回転基部131側から先端側にかけて徐々に板厚を薄くする形状を有する。また、土落とし回転部61の周方向に隣り合う羽根部132は、図14に示すように、土落とし回転部61の回転軸方向視において、回転基部131の外周面を含み略円弧状の曲線をなす凹曲面132aを形成する。つまり、土落とし回転部61の周方向に隣り合う羽根部132の間には、回転軸方向視において凹曲面132aとして表れる凹部133が形成されている。このように、土落とし羽根130は、3つの羽根部132および凹部133により、略星型の形状を有する。
土落とし回転部61の基端側には、伝動ケース64に対して拡径状のボス部135が設けられている。ボス部135は、厚円板状の外形を有し、回転軸63と一体的に回転する部分である。ボス部135は、図14に示すように、土落とし回転部61の回転軸方向視において、羽根部132の先端側の過半部分を突出させる程度の外径を有する。
一方、土落とし回転部61の先端側には、円板状の止め板136がボルト等の締結具137により固定された状態で設けられている。つまり、土落とし回転部61において積層された複数の土落とし羽根130および間座140は、ボス部135と止め板136との間に挟まれた状態で設けられている。ボス部135および止め板136は、互いに略同径である。
また、土落とし回転部61において、間座140により互いの間に隙間を空けて設けられた複数の(6個の)土落とし羽根130は、土落とし回転部61の回転方向について共通の位相で設けられている。つまり、複数の土落とし羽根130は、土落とし回転部61の回転軸方向視において、3つの羽根部132が回転軸方向に重なるように設けられている。したがって、6個の土落とし羽根130の各羽根部132は、それぞれ共通の位相部分において回転軸方向に並んで櫛状の態様をなす。
また、土落とし回転部61において、間座140は、径方向について、土落とし羽根130から外側に出ないように設けられている。すなわち、図14に示すように、間座140の外径(寸法G1)は、土落とし羽根130の回転基部131の外径(寸法G2)よりも小さい。これにより、間座140は、土落とし回転部61の回転軸方向視において、土落とし羽根130の外形の範囲内に納まるように、つまり土落とし羽根130の外形からはみ出ないように設けられている。
以上のように、本実施形態の土落とし回転部61において、土落とし羽根130は、弾性体で構成されており、土落とし回転部61の回転軸方向に間隔を隔てて複数(6個)設けられている。そして、第1土落とし装置16は、複数の土落とし羽根130および間座140が交互に積層された構造を含む土落とし回転部61を有し、この土落とし回転部61を、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに作用させることで、根部2cに付着した土や泥等を除去する。本実施形態において、土落とし回転部61は、回転軸63により回転することで、6個の土落とし羽根130それぞれの3つの羽根部132により根部2cを連続的に叩くように作用し、根部2cに付着した土や泥等を叩き落す。なお、土落とし羽根130の形状としては、本実施形態に限らず、多角形ローラやスターホイル形状等であってもよい。
以上のような構成において、土落とし回転部61は、土落とし羽根130の回転基部131の周方向に隣り合う羽根部132間に、土落とし回転部61の回転軸方向に沿うように設けられた巻付き防止部を含む。本実施形態では、巻付き防止部は、土落とし回転部61の回転軸方向に架設された棒状の部分をなすシャフト部150である。
上述したように、土落とし回転部61において、間座140は、径方向について土落とし羽根130から外側に出ないように設けられている。このため、ボス部135と止め板136との間であって、土落とし羽根130の回転基部131の外周側の部分においては、各土落とし羽根130の凹部133を含み、土落とし回転部61の回転軸方向に連続した空間が存在する。かかる空間は、土落とし回転部61の回転軸方向視において、土落とし羽根130の凹曲面132aを表す湾曲線と、ボス部135または止め板136の外形を表す円弧とにより囲まれた略紡錘形状の部分となる(図14参照)。このように回転基部131の外側の空間は、凹部133と同様に、土落とし回転部61の周方向に隣り合う羽根部132の間に形成されており、この空間の範囲内において、シャフト部150が、土落とし回転部61の回転軸方向に沿って設けられている。
シャフト部150は、直線丸棒状の部材により構成されている。シャフト部150は、上述したような羽根部132間の各空間に2本ずつ、計6本設けられている。6本のシャフト部150は、土落とし回転部61の回転軸方向視において、回転軸心F1を中心とする正六角形の各頂点に対応する位置に設けられ、回転軸心F1を中心とする円の周方向に等間隔を隔てるとともに、周方向に120°間隔で設けられた羽根部132に対して規則性を持って配設されている。
シャフト部150は、ボス部135と止め板136との間に架設されている。つまり、シャフト部150を構成する棒部材の両端部は、ボス部135および止め板136それぞれに対して支持されている。
具体的には、図12および図13に示すように、シャフト部150を構成する棒部材は、その両端部を、ボス部135および止め板136それぞれを貫通させて外側に突出させており、その突出部分に係合する止めピン151により、シャフト部150がボス部135および止め板136それぞれに対して係止支持されている。止めピン151は、シャフト部150を構成する棒部材の端部においてその径方向に穿設された貫通孔を貫通した状態で、棒部材に係合している。このように、シャフト部150は、その両端部に止めピン151を係合させることで、互いの間に複数の土落とし羽根130および間座140を介在させたボス部135および止め板136を挟み込むようにして、軸方向について位置決めされた状態で設けられている。なお、シャフト部150を構成する棒部材のボス部135および止め板136に対する支持方法は特に限定されない。
また、シャフト部150は、土落とし羽根130の回転基部131および羽根部132との間に隙間をあけた位置に設けられている。本実施形態では、シャフト部150は、図14に示すように、土落とし回転部61の回転軸方向視において、羽根部132の基部の両側に位置するように設けられている。そこで、シャフト部150は、その外周面150aと、羽根部132の側面(凹曲面132a)との間に隙間152が設けられている。つまり、シャフト部150は、土落とし羽根130の側面から離れた位置に設けられている。
また、本実施形態では、機体左右方向を軸方向とする回転軸63により回転する土落とし回転部61は、マルチ落とし回転部101と同様に、前方向に回転するように設けられている(図6、矢印X2参照)。言い換えると、土落とし回転部61は、機体の左側面視において、反時計方向(左回転方向)に回転するように設けられている。したがって、土落とし回転部61は、その軸回転によって、上側に位置する羽根部132を後側から前側に向けて移動させ、搬送装置12により後上方に向けて搬送されるニンニク2の根部2cに対向するように、羽根部132を根部2cに対して叩き付ける。
このように、本実施形態では、土落とし回転部61は、その回転軸方向を、機体平面視で搬送装置12による搬送方向に直交する方向(機体左右方向)とする。そして、土落とし回転部61の回転方向は、土落とし羽根130が、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに対して、搬送装置12による搬送方向に対向する方向に作用する回転方向である。つまり、土落とし回転部61の回転方向は上述のとおり前回転方向である(図6、矢印X2参照)。
第2土落とし装置17について説明する。第2土落とし装置17は、搬送装置12の搬送方向に沿う方向を回転軸方向とする左右一対の土落とし回転部72を有し、土落とし回転部72は、第1土落とし装置16の土落とし回転部61に対し、回転軸の方向を除き、略共通の構成を備える。すなわち、土落とし回転部72は、複数の土落とし羽根130および間座140からなる積層構造が後側の止め板136と前側の止め板138との間に挟まれた状態で設けられた構成を備えるとともに、周方向に隣り合う羽根部132間に、土落とし回転部72の回転軸方向に沿って架設された6本のシャフト部150を有する。
なお、土落とし回転部72においてシャフト部150を支持する前側の止め板138は、後側の止め板136と対をなす円板状の部材であり、一番前の土落とし羽根130とその後側に位置する間座140との間に介装されている。また、図示では、土落とし回転部72を構成する間座140は、土落とし羽根130の回転基部131から径方向外側にはみ出る程度の外径を有するものであるが(図6参照)、第2土落とし装置17の土落とし回転部72においても、第1土落とし装置16の土落とし回転部61と同様に、間座140が土落とし羽根130の外形の範囲内に納まるよう設けられてもよい。また、第2土落とし装置17の土落とし回転部72において、シャフト部150の前端部を支持する部分として、止め板138の代わりに、一番前の土落とし羽根130の前側に、第1土落とし装置16の土落とし回転部61におけるボス部135と同様の部分を設けてもよい。
図15に示すように、左右一対の土落とし回転部72の外径、軸間距離および位相は、一方の土落とし回転部72(72A)の土落とし羽根130の羽根部132が他方の土落とし回転部72(72B)の羽根部132の回転範囲内(回転軌跡内)、つまり凹部133内に入り込むように設定されている。また、左右一対の土落とし回転部72の回転方向は、互いの間に位置するニンニク2の根部2cを上側から下側に叩くように互いに反対方向である。つまり、図15に示すように、機体前側(搬送上手側)から見て、左側に位置する土落とし回転部72Aの回転方向は時計方向(右回転方向)であり(矢印H1参照)、右側に位置する土落とし回転部72Bの回転方向は反時計方向(左回転方向)である(矢印H2参照)。このような構成により、ニンニク2の根部2cは、左右の土落とし回転部72の土落とし羽根130の羽根部132により交互に叩かれ、確実に土落としの作用を受ける。
以上のような構成を備えた本実施形態に係る野菜収穫機1による作用効果について説明する。
本実施形態に係る野菜収穫機1によれば、第1土落とし装置16の前側にマルチ落とし装置100を備えることから、土落とし装置(16、17)や根整姿装置18といった、搬送中のニンニク2の根部2cに作用する装置に、マルチフィルム等の夾雑物が巻き付くことを回避し、各装置の性能の低下を防止することができる。
例えば、経時劣化により崩壊したマルチフィルムや、薄く強度が不十分なマルチフィルムは、ニンニク2の収穫前に剥がすことが困難であり、畝上に残存した状態のまま、野菜収穫機1によるニンニク2の収穫が行われる。このような場合、搬送装置12等により畝から掘り取られたニンニク2と一緒に、マルチフィルムも引き上げられ、ちぎれたマルチフィルムが、枯れてマルチフィルム上にちぎれ落ちた茎葉や雑草等とともに根部2c等に付着した状態となる。根部2cに付着した夾雑物は、搬送装置12により搬送されるニンニク2の根部2cに作用する土落とし装置(16、17)や根整姿装置18の回転部分に巻き付いてしまう。土落とし装置(16、17)や根整姿装置18に夾雑物が巻き込むと、土落とし装置(16、17)の土等を叩き落す土落とし性能や、根整姿装置18による根揃え性能が低下することになる。これらの装置の性能の低下は、根切断装置14における切断性を低下させ、ニンニク2の収穫後における乾燥・調整作業に好ましくない影響を及ぼす。
そこで、本実施形態に係る野菜収穫機1のように、マルチ落とし装置100を備えた構成によれば、掘り取られたニンニク2と一緒に引き上げられ根部2cに付着したマルチフィルムや茎葉等の夾雑物を、マルチ落とし装置100により効率的に叩き落として除去することができる。これにより、収穫前に剥がせないマルチフィルム(崩壊マルチや薄いマルチ等)や茎葉が土落とし装置(16、17)や根整姿装置18に巻き付くことを防止することができ、各装置の性能が低下することを防ぐことができる。すなわち、マルチ落とし装置100が搬送上手側においてマルチフィルム除去構造として機能し、マルチフィルムを事前に剥がすことなく、野菜収穫機1によるニンニク2の収穫が可能となる。
また、本実施形態の野菜収穫機1においては、マルチ落とし装置100は、ニンニク2の根部2cに作用させる部分として、弾性体で構成されたマルチ落とし回転部101を有する。このような構成によれば、仮にニンニク2が所定の搬送位置からずれた状態で搬送され、マルチ落とし回転部101が鱗茎部2aに接触した場合においても、鱗茎部2aが傷付くことを防止することができる。また、弾性体で構成されたマルチ落とし回転部101の弾性変形により、ニンニク2から除去されたマルチフィルム等の夾雑物を逃がすことができるので、マルチ落とし装置100に夾雑物が滞留することを防止することができる。
また、マルチ落とし回転部101は、その回転軸方向に連続した形状を有する。このような構成によれば、マルチ落とし回転部101の回転軸方向について凹凸や隙間等が存在しないことから、マルチフィルム等の夾雑物がマルチ落とし回転部101に挟まることを防止することができ、夾雑物を巻き付きにくくすることができる。また、マルチ落とし回転部101においては、基部121から突出した羽根部122により、根部2cを叩く作用が得られるとともに、基部121に対してマルチ落とし回転部101全体の外径を大きくすることができる。このような点からも、マルチ落とし回転部101にマルチフィルム等の夾雑物が巻き付くことを防止することができる。すなわち、マルチフィルムの切れ端等の夾雑物の巻付きは、夾雑物の長さが対象部分の外径の周長よりも長いことが原因で生じるが、マルチ落とし回転部101においては、基部121および羽根部122からなる拡径形状が回転軸方向の全体にわたって連続し、全体的に一様に外径が大きくなることから、マルチ落とし回転部101の外径の周長以下の長さの夾雑物の巻付きを防止することができ、夾雑物の巻付きを低減させることができる。
また、本実施形態の野菜収穫機1においては、マルチ落とし回転部101が、搬送装置12による搬送中のニンニク2に対して、搬送装置12による搬送方向とは異なる方向に作用するように設けられている。これにより、マルチ落とし回転部101によってマルチフィルム等の夾雑物が搬送下手側に飛ばされることなく、マルチ落とし装置100の搬送下手側に配設された土落とし装置(16、17)や根整姿装置18の性能の低下を防止することができる。
仮に、搬送装置12によるニンニク2の搬送方向と、マルチ落とし回転部101のニンニク2に対する作用方向とが互いに一致すると、マルチ落とし回転部101によりマルチフィルムの切れ端や雑草等の夾雑物が叩き落された際、除去された夾雑物が搬送下手側に飛んでしまうことになる。こうした場合、マルチ落とし回転部101により飛ばされた夾雑物が土落とし装置(16、17)や根整姿装置18に巻き込まれ、各装置の性能が低下するおそれがある。
そこで、上述のとおり、マルチ落とし回転部101の作用方向を、ニンニク2の搬送方向とは異なる方向にすることで、夾雑物が搬送下手側へ飛ばされることを回避することができ、各装置の性能の低下を防止することができる。これにより、マルチ落とし装置100による夾雑物の除去性能を効果的に得ることが可能となる。
特に、マルチ落とし回転部101の作用方向に関しては、本実施形態のように、マルチ落とし回転部101の回転方向が、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに対して対向する方向に作用する回転方向である構成、つまりマルチ落とし回転部101を前方向に回転させる構成(図6、矢印X1参照)が採用されている。このような構成によれば、前側から向かってくるニンニク2に対して、マルチ落とし回転部101が後側から叩くように作用するので、マルチ落とし回転部101による作用を相対的に向上させることができる。つまり、マルチ落とし回転部101による作用において、搬送装置12によるニンニク2の搬送作用を有効に利用することができる。
また、本実施形態の野菜収穫機1において、マルチ落とし回転部101は、基部121と基部121から延出した複数の羽根部122とを有する。このような構成によれば、マルチ落とし回転部101の回転により、羽根部122を連続的にニンニク2の根部2cに作用させることができるので、比較的簡単な形状により効率的に土落とし作用を得ることができるとともに、マルチフィルム等の夾雑物の巻付きを防止しやすい形状を容易に得ることができる。
また、本実施形態の野菜収穫機1においては、マルチ落とし装置100の高さ位置が調整可能となっている。このような構成によれば、例えば、ニンニク2の大きさ等により、マルチ落とし装置100の高さ位置を変えることができるので、ニンニク2の大きさ等に合わせてマルチ落とし装置100による作用を確実に得ることが可能となる。つまり、マルチ落とし装置100による作用を得るに際し、野菜収穫機1による収穫対象物となる野菜の種類等について汎用性を向上することができる。
なお、マルチ落とし装置100の構成としては、本実施形態の構成に限らず、搬送装置12により搬送中のニンニク2の根部2cに作用してマルチフィルム等の夾雑物を除去することができる構成であればよい。また、マルチ落とし回転部101の回転軸の方向は、本実施形態のような機体左右方向に限定されるものではなく、例えば、搬送装置12の搬送方向に沿う方向であってもよい。
(マルチ落とし装置の変形例1)
ここで、マルチ落とし装置の変形例1について、図16および図17を用いて説明する。図16および図17に示すように、この変形例のマルチ落とし装置100Aは、機体平面視において搬送装置12の搬送方向に平行な方向であって、機体側面視において搬送装置12の搬送方向と略平行な方向を回転軸方向とする左右一対のマルチ落とし回転部101を有する。一対のマルチ落とし回転部101は、ニンニク2の搬送経路を挟んで左右対称に設けられている。
このように、変形例1のマルチ落とし装置100Aにおいて、マルチ落とし回転部101は、その回転軸方向を、機体平面視で搬送装置12の搬送方向に平行な方向とする。そして、変形例1のマルチ落とし装置100Aは、搬送装置12の搬送経路に対して対称的に横並びに配置された2つのマルチ落とし回転部101を有する。
左右一対のマルチ落とし回転部101の外径、軸間距離および位相は、一方のマルチ落とし回転部101(101A)の羽根部122が他方のマルチ落とし回転部101(101B)の羽根部122の回転範囲内(回転軌跡内)、つまり凹部123内に入り込むように設定されている。また、左右一対のマルチ落とし回転部101の回転方向は、互いの間に位置するニンニク2の根部2cを上側から下側に叩くように互いに反対方向である。つまり、図16に示すように、機体前側(搬送上手側)から見て、左側に位置するマルチ落とし回転部101Aの回転方向は時計方向(右回転方向)であり(矢印K1参照)、右側に位置するマルチ落とし回転部101Bの回転方向は反時計方向(左回転方向)である(矢印K2参照)。このような構成により、ニンニク2の根部2cは、左右のマルチ落とし回転部101の羽根部122により交互に叩かれ、確実にマルチフィルム等の夾雑物を叩き落す作用を受ける。
このように、変形例1のマルチ落とし装置100Aにおいては、2つのマルチ落とし回転部101の回転方向は、互いに反対方向であって、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに対して、上から下に作用する回転方向である。
変形例1のマルチ落とし装置100Aに対する動力伝達構成の一例について説明する。図17に示すように、各マルチ落とし回転部101は、搬送装置12の傾斜方向に沿う方向を軸方向とする回転軸202に支持されている。各マルチ落とし回転部101を支持する回転軸202は、機体左右方向に沿う入力軸203の回転動力を、ベベルギア204a,204bを介して受ける。入力軸203は、円筒状の駆動入力ケース205内に収容されている。なお、駆動入力ケース205から突出した入力軸203の機体左側の端部には、駆動用プーリ109が固設されており、入力軸203は、図8に示す回転軸102と同様に、第1土落とし装置16の回転軸63の回転動力を、前側伝動用プーリ70、第3伝動ベルト110、および駆動用プーリ109を介して受ける。
各マルチ落とし回転部101を支持する回転軸202は、それぞれ駆動入力ケース205から機体前側に向けて延設された縦伝動ケース206内に収容されている。回転軸202は、縦伝動ケース206の前方側において、マルチ落とし回転部101を支持する。つまり、マルチ落とし回転部101は、機体左右方向に延設された駆動入力ケース205に対して、駆動入力ケース205から機体前側に延出した縦伝動ケース206を介して設けられている。
以上のような変形例1のマルチ落とし装置100Aを備えた構成によっても、上述した実施形態の場合と同様に、第1土落とし装置16よりも搬送上手側において、マルチ落とし装置100Aによってマルチフィルム等の夾雑物を叩き落すことができるので、土落とし装置(16、17)や根整姿装置18に夾雑物が巻き付くことを回避し、各装置の性能の低下を防止することができる。特に、この変形例の構成においては、左右一対のマルチ落とし回転部101により、ニンニク2の根部2cに対して左右両側から羽根部122を作用させることができるので、効果的にマルチフィルム等の夾雑物を叩き落すことができる。
また、この変形例1のマルチ落とし装置100Aにおいても、マルチ落とし回転部101が、搬送装置12による搬送中のニンニク2に対して、搬送装置12による搬送方向とは異なる方向に作用するように設けられている。これにより、マルチ落とし回転部101によって夾雑物が搬送下手側に飛ばされることなく、土落とし装置(16、17)や根整姿装置18の性能の低下を防止することができる。
特に、この変形例1のマルチ落とし装置100Aにおいては、マルチ落とし回転部101の回転軸方向が、搬送装置12による搬送方向に沿う方向であることから、マルチ落とし回転部101の回転の作用によって、夾雑物を左右方向に飛ばすことになる。これにより、マルチ落とし装置100Aの前後に位置する各種装置に対する夾雑物による影響を可及的に少なくすることができ、各種装置の性能を保持することができる。
(マルチ落とし装置の変形例2)
マルチ落とし装置の変形例2について、図18を用いて説明する。図18に示すように、この変形例のマルチ落とし装置100Bは、機体平面視において搬送装置12の搬送方向に平行な方向であって、機体側面視において搬送装置12の搬送方向と略平行な方向を回転軸方向とする一つのマルチ落とし回転部101を有する。一対のマルチ落とし回転部101は、ニンニク2の搬送経路の搬送中心(直線T1参照)の右側に設けられている。すなわち、変形例2の構成は、図16および図17に示す変形例1の構成において左側のマルチ落とし回転部101Aを無くし右側のマルチ落とし回転部101Bを残した構成である。
変形例2において、マルチ落とし回転部101の回転方向は、搬送中のニンニク2に対してその右側から根部2cを上側から下側に叩くような方向である。つまり、マルチ落とし回転部101の回転方向は、変形例1における右側のマルチ落とし回転部101Bと同様に、機体前側(搬送上手側)から見て反時計方向(左回転方向)である(図16、矢印K2参照)。このように、変形例2のマルチ落とし装置100Bにおいて、マルチ落とし回転部101の回転方向は、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに対して、上から下に作用する回転方向である。
変形例2のマルチ落とし装置100Bに対する動力伝達構成としては、変形例1の構成例において左側のマルチ落とし回転部101に関する部分を省略した構成が採用できるため、構成例1の場合と同一の符号を付して、変形例2における動力伝達構成の説明を省略する。
以上のような変形例2のマルチ落とし装置100Bを備えた構成によっても、上述した実施形態の場合と同様に、第1土落とし装置16よりも搬送上手側において、マルチ落とし装置100Bによってマルチフィルム等の夾雑物を叩き落すことができるので、土落とし装置(16、17)や根整姿装置18に夾雑物が巻き付くことを回避し、各装置の性能の低下を防止することができる。
また、この変形例2のマルチ落とし装置100Bにおいても、変形例1の場合と同様に、マルチ落とし回転部101の回転軸方向が搬送装置12による搬送方向に沿う方向であることから、マルチ落とし回転部101の回転の作用によって夾雑物が左右方向に飛ばされるので、マルチ落とし装置100Bの前後に位置する各種装置に対する夾雑物による影響を可及的に少なくすることができ、各種装置の性能を保持することができる。
なお、マルチ落とし装置の構成例としては、変形例2とは逆の構成、つまり、図16および図17に示す変形例1の構成において右側のマルチ落とし回転部101Bを無くし左側のマルチ落とし回転部101Aを残した構成であってもよい。また、変形例2のように、機体側面視において搬送装置12の搬送方向と略平行な方向を回転軸方向とする一つのマルチ落とし回転部101を有する構成を採用する場合において、ニンニク2の搬送経路の搬送中心(直線T1参照)に対するマルチ落とし回転部101の配置位置は、収穫対象となる野菜の種類等に応じて、ニンニク2の根部2cに対して効率的に羽根部122を作用させることができるように適宜設定される。
また、本実施形態に係る野菜収穫機1によれば、第1土落とし装置16および第2土落とし装置17のそれぞれにおいて、巻付き防止部としてのシャフト部150が設けられていることから、以下のような作用効果を得ることができる。すなわち、土落とし装置(16、17)の回転部分に雑草やニンニク2の茎葉部2b等が巻き付くことを可及的に防止することができるとともに、土落とし装置(16、17)に巻き付いた雑草や茎葉部2b等を容易に短時間で取り除くことができ、作業能率を向上することができる。
仮に、マルチフィルムが事前に剥がされた圃場であっても、雑草が多い圃場や掘り取り条件が悪い圃場では、雑草やニンニク2の茎葉部2bが土落とし装置(16、17)に巻き付くという不具合が生じる。土落とし装置の回転部分に雑草や茎葉部2b等が過度に巻き付くと、巻き付いた物が回転部分本来の回転半径による回転範囲外にはみ出て鱗茎部2a自体を叩いてしまい、搬送装置12による搬送途中でのニンニク2の落下や鱗茎部2aの傷付きが発生する可能性がある。また、土落とし装置の回転部分に雑草や茎葉部2b等が過度に巻き付くと、土落とし羽根130の羽根部132が巻き付いた物に埋もれたり羽根部132が折れ曲がったりすることで、複数の羽根部132による凹凸形状が均され、土落とし羽根130による土落としの作用が低減する。そこで、回転部分に巻き付いた物を除去するために作業を停止して土落とし装置を掃除することが行われるが、土落とし装置の掃除には相当な時間を要するため、作業能率が低下するという問題がある。また、土落とし装置(16、17)において雑草や茎葉部2bやマルチフィルム等が巻き付くことは、装置の性能を低下させる原因となる。
そこで、本実施形態に係る野菜収穫機1のように、第1土落とし装置16および第2土落とし装置17のそれぞれにおいてシャフト部150を設けることにより、作物に対して傷を付けにくい弾性体の土落とし羽根130であっても、シャフト部150によって雑草や茎葉部2b等の巻付きを低減することができる。すなわち、シャフト部150を設けることにより、間座140における回転径を拡径することができるので、その拡径した外径の周長以下の長さの雑草や茎葉部2b等の巻付きを防止することができ、雑草等の巻付きを低減させることができる。これにより、各装置における土落とし性能の低下を防止することができる。また、仮に第1土落とし装置16および第2土落とし装置17の回転部分に雑草等が巻き付いたとしても、シャフト部150が、マルチ落とし羽根130の回転基部131に対して径方向外側の位置に設けられていることから、回転部分に巻き付いた雑草等を容易に除去することができる。
また、本実施形態の野菜収穫機1においては、シャフト部150が、土落とし羽根130との間に隙間(隙間152)をあけた位置に設けられている。このような構成によれば、シャフト部150が土落とし羽根130に対して浮いた状態となることから、シャフト部150の周囲に空間が形成されることになる。これにより、仮に土落とし回転部(61、72)にマルチフィルムや雑草等が巻き付いた場合であっても、ハサミやナイフや鎌等の刃物を用いることで、例えば一箇所切断すること等により、巻き付いた物を容易かつ短時間で取り除くことができる。このように土落とし装置を簡単に掃除できることから、土落とし装置の掃除の時間を短縮することができるので、野菜収穫機1のダウンタイムを低減することができ、作業能率を向上させることができる。
また、本実施形態の野菜収穫機1においては、土落とし装置の土落とし羽根130が、弾性体により構成されており、しかも土落とし回転部の回転軸方向について間隔を隔てて複数断続的に設けられている。このような構成によれば、土落とし羽根130の羽根部132を撓みやすくすることができ、土落とし羽根130を、ニンニク2の鱗茎部2aの底形状に沿って作用させることができるので、高い土落とし作用を得ることができる。
また、本実施形態の野菜収穫機1においては、巻付き防止部が、土落とし回転部の回転軸方向に架設された棒状の部分であるシャフト部150として設けられている。このような構成によれば、棒状の部材を回転軸方向に沿って架設することにより、巻付き防止部を構成することができるので、巻付き防止部を容易に設けることが可能となる。
また、本実施形態の野菜収穫機1においては、第1土落とし装置16の土落とし回転部61の回転方向が、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに対して対向する方向に作用する回転方向である構成、つまり土落とし回転部61を前方向に回転させる構成(図6、矢印X2参照)が採用されている。このような構成によれば、前側から向かってくるニンニク2に対して、土落とし回転部61が後側から叩くように作用するので、土落とし回転部61による土落とし作用を相対的に向上させることができる。つまり、土落とし回転部61による土落とし作用において、搬送装置12によるニンニク2の搬送作用を有効に利用することができる。
(土落とし装置の変形例)
ここで、土落とし装置の変形例について、図19および図20を用いて説明する。図19および図20に示すように、この変形例の土落とし装置16Aでは、土落とし回転部61Aにおいて、間座140Aが、径方向について、シャフト部150の内側において、土落とし羽根130の回転基部131から外側にはみ出るように設けられている。すなわち、図20に示すように、間座140Aの外径(寸法L1)は、土落とし羽根130の回転基部131の外径(寸法L2)よりも大きく、かつ、回転軸心F1を中心とする円周上に配設された6本のシャフト部150の外周面150aに対する内接円M1の直径(寸法L3)よりも小さい。ここで、間座140Aの外径は、その外周面と、シャフト部150の外周面150aとの間にある程度の隙間が確保されるように設定される。
このような変形例の土落とし回転部61Aによれば、間座140Aの周縁部が部分的に土落とし羽根130よりも径方向外側に突出する。これにより、土落とし回転部61Aにマルチフィルムや雑草等が巻き付いた場合において、ハサミやナイフや鎌等の刃物を用いて巻き付いた物を取り除く際に、弾性体で構成された土落とし羽根130が刃物により傷付くことを防ぐことができる。すなわち、土落とし羽根130の回転基部131よりも径方向外側に突出した間座140Aが、土落とし羽根130に対するガード部材として機能し、土落とし回転部61Aに巻き付いた雑草等を刃物により取り除く際において、土落とし羽根130の代わりに刃物の接触を受け、土落とし羽根130の傷付きが防止される。このようにガード部材として機能する間座140Aは、金属製であることが好ましい。
以上のように実施形態を用いて説明した本発明に係る野菜収穫機は、上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨に沿う範囲で、種々の態様を採用することができる。
上述した実施形態において、マルチ落とし装置100は、肩揃え装置13の始端部近傍の下方に設けられているが、マルチ落とし装置100の配置位置は、搬送装置12の下方において、他の装置等との関係で適宜設定される。マルチ落とし装置100の配置位置としては、例えば、肩揃え装置13の終端部の下方の位置が挙げられる。この場合、第1土落とし装置16や第2土落とし装置17等の、マルチ落とし装置100の後方に位置する装置は、装置間の干渉が生じないように、マルチ落とし装置100の配置位置に合わせて適宜後方にずれた位置に配置される。マルチ落とし装置100を肩揃え装置13の終端部の下方の位置に設けることで、肩揃え装置13により高さ位置が揃えられたニンニク2にマルチ落とし装置100が作用することになるので、マルチ落とし装置100に対するニンニク2の位置を一定とすることができ、マルチ落とし装置100による作用を確実に得ることができる。
また、上述した実施形態においては、野菜収穫機1は、搬送装置12による搬送中のニンニク2の根部2cに作用する装置として、第1土落とし装置16および第2土落とし装置17並びに根整姿装置18を備えるが、マルチ落とし装置100に関しては、土落とし装置(16、17)および根整姿装置18の少なくともいずれか一つを備えた構成のものであればよい。つまり、これらの装置に対して、搬送上手側に、マルチ落とし装置100が設けられることになる。
また、上述した実施形態においては、土落とし回転部61、72は、いずれも複数の(6個の)土落とし羽根130を有するが、土落とし回転部としては、回転軸方向に連続した一体の土落とし羽根を有する構成のものであってもよい。
また、土落とし回転部61、72に設けられる巻付き防止部としては、シャフト部150のような軸方向に架設された棒状の部分に限らず、例えば、板状の部分であったり、突起状の部分であったりしてもよい。さらに、シャフト部150の横断面形状については、丸形状に限らず、四角形状や三角形状、あるいは周方向に凹凸を有する星型形状等であってもよい。
1 野菜収穫機
2 ニンニク(野菜)
2b 茎葉部
2c 根部
12 搬送装置
16 第1土落とし装置
17 第2土落とし装置
18 根整姿装置
14 根切断装置
61 土落とし回転部
72 土落とし回転部
100 マルチ落とし装置(夾雑物除去装置)
101 マルチ落とし回転部(回転部)
121 基部
122 羽根部
130 土落とし羽根
131 回転基部
132 羽根部
140 間座
150 シャフト部(巻付き防止部)
152 隙間

Claims (8)

  1. 鱗茎菜・根菜等の野菜を土壌から引き抜いて収穫する野菜収穫機であって、
    土壌から引き抜いた前記野菜を、その茎葉部を挟持しながら搬送する搬送装置と、
    前記搬送装置により搬送された前記野菜の根部を切断する根切断装置と、
    前記根切断装置に対して前記搬送装置による搬送上手側に設けられ、前記搬送装置による搬送中の前記野菜の根部に付着した土や泥を落とす土落とし装置、および前記根切断装置に対して前記搬送上手側に設けられ、前記野菜の根部の形を整える根整姿装置の少なくともいずれか一方の装置と、
    前記少なくともいずれか一方の装置に対して前記搬送上手側に設けられ、前記搬送装置による搬送中の前記野菜の根部に付着した夾雑物を除去する夾雑物除去装置と、を備えた
    ことを特徴とする野菜収穫機。
  2. 前記夾雑物除去装置は、弾性体で構成された回転部を有し、前記搬送装置の下方に設けられ、前記回転部を、前記搬送装置による搬送中の前記野菜の根部に作用させることで、前記野菜の根部に付着した夾雑物を除去する
    ことを特徴とする請求項1に記載の野菜収穫機。
  3. 前記夾雑物除去装置は、前記回転部を、前記搬送装置による搬送中の前記野菜の根部に対して、前記搬送装置による搬送方向とは異なる方向に作用させるように構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の野菜収穫機。
  4. 前記回転部は、その回転軸方向を、機体平面視で前記搬送方向に直交する方向とし、
    前記回転部の回転方向は、前記搬送装置による搬送中の前記野菜の根部に対して、前記搬送方向に対向する方向に作用する回転方向である
    ことを特徴とする請求項3に記載の野菜収穫機。
  5. 前記回転部は、その回転軸方向を、機体平面視で前記搬送方向に平行な方向とする
    ことを特徴とする請求項3に記載の野菜収穫機。
  6. 前記夾雑物除去装置は、前記搬送装置の搬送経路に対して対称的に横並びに配置された2つの前記回転部を有し、
    2つの前記回転部の回転方向は、互いに反対方向であって、前記搬送装置による搬送中の前記野菜の根部に対して、上から下に作用する回転方向である
    ことを特徴とする請求項5に記載の野菜収穫機。
  7. 前記回転部は、その回転軸方向に沿う軸状の基部と、該基部から延出した複数の羽根部と、を含む
    ことを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の野菜収穫機。
  8. 前記夾雑物除去装置は、前記搬送装置に対する相対的な距離が調整可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の野菜収穫機。
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