JP5491207B2 - ステッピングモータの駆動装置 - Google Patents

ステッピングモータの駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5491207B2
JP5491207B2 JP2010004855A JP2010004855A JP5491207B2 JP 5491207 B2 JP5491207 B2 JP 5491207B2 JP 2010004855 A JP2010004855 A JP 2010004855A JP 2010004855 A JP2010004855 A JP 2010004855A JP 5491207 B2 JP5491207 B2 JP 5491207B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
phase difference
stepping motor
phase
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010004855A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011147236A (ja
Inventor
隆 美留町
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2010004855A priority Critical patent/JP5491207B2/ja
Priority to US12/980,836 priority patent/US8508176B2/en
Publication of JP2011147236A publication Critical patent/JP2011147236A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5491207B2 publication Critical patent/JP5491207B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P8/00Arrangements for controlling dynamo-electric motors of the kind having motors rotating step by step
    • H02P8/36Protection against faults, e.g. against overheating, step-out; Indicating faults
    • H02P8/38Protection against faults, e.g. against overheating, step-out; Indicating faults the fault being step-out
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P8/00Arrangements for controlling dynamo-electric motors of the kind having motors rotating step by step
    • H02P8/34Monitoring operation

Description

本発明は、ステッピングモータの巻線電流を定電流制御する駆動装置に関する。
ステッピングモータのメリットは、オープンループ制御において、指令パルス(駆動制御パルス信号)のパルス数による位置制御と、指令パルスのパルス間周期による速度制御とを行うことができるという点にある。しかし、その反面のデメリットは、ステッピングモータが出力可能なトルク範囲をオーバした場合に脱調と呼ばれる指令パルスに同期出来ない状態に陥り、正常に回転しない状態が発生してしまうことにある。このような脱調を防止するために、一般的に、実機で必要となる負荷トルクは、ステッピングモータが脱調しない出力トルク範囲内に入るようにする。そして、ステッピングモータを駆動するための定電流制御回路には、脱調しない出力トルク範囲内において出力トルクを発生するように電流値が設定されるのが一般的な方法である。また、各種条件によって負荷トルクが変化する場合には、負荷トルクの変化に対応可能な出力トルクを発生できるように、あるマージン(トルクマージンと呼ばれる)が設定される。しかし、十分なトルクマージンを設けると、負荷トルクに対して出力トルクが大きすぎる場合があり、そのために1つの指令パルスに対してロータが回り過ぎては戻るという現象を繰り返して振動が発生することがある。この問題を解決するために、駆動状況(想定した負荷状態)に応じて電流設定値を切り替える方法(特許文献1)及び駆動状況に応じて相励磁運転を切り替える方法(特許文献2)が提案されている。
一方、オープンループ制御ゆえのデメリットを解消するために、位置・速度検出手段(エンコーダ、レゾルバ等)を用いたクローズドループ制御を適用したステッピングモータの駆動装置が提案されている(特許文献3及び特許文献4)。また、クローズドループ制御のデメリットとなる制御遅延や安定性の問題を改善するために、通常時はオープンループ制御でモータ制御を行い、脱調の発生のおそれが生じた場合のみ、クローズドループ制御へ切り替える提案もされている(特許文献5)。
特開平04−265698号公報 特開2006−136149号公報 特開平6−225595号公報 特開平8−182392号公報 特開平11−113289号公報
特許文献1及び2に示される技術は、モータに印加される負荷トルクを加速期間、定速期間、減速期間などの動作シーケンスにおいて想定される最大トルクに対して、決め打ちの値を設定している。これらの技術は、決め打ちの値を設定することにより、損失、振動、発熱を改善するものであり、結局、あるマージンをもった想定範囲での改善を行うものでしかない。従って、駆動状況に応じて電流設定値又は相励磁運転を切り替えても、想定外の負荷変動に対しては対処できない場合が生じる。
特許文献3乃至5では、このような決め打ちではないマージンレスとするために、位置・速度を検出するためのセンサを用いた同期モータの駆動方法を適用することによりクローズドループ制御化した駆動方法も提案されている。しかしながら、クローズドループ制御を行うための位置・速度検出手段の追加は、装置の大型化や、コストアップを招く要因となる。
本発明の目的は、ステッピングモータ軸の位置・速度を検出するためのセンサを設けることなく、実際の負荷トルクに応じた電流制御を行って、脱調や振動を防止することができるステッピングモータの駆動装置を提供することである。
上記目的を達成するために、ステッピングモータの駆動装置において、
相巻線を流れる相電流の電流値を検出する電流検出部と、
前記電流検出部の検出結果に基づき、前記相巻線を流れる前記相電流を定電流制御する定電流制御部と、
前記電流検出部の検出結果に基づき、前記相電流の零クロスを検出する零クロス検知部と、
前記ステッピングモータの駆動制御パルス信号のエッジと前記零クロス検知部により検知された前記零クロスとの間の位相差を検知する位相差検知部と、
前記位相差検知部により検知された前記位相差に応じた電流値で前記定電流制御部に定電流制御を行わせる制御装置とを備えた。

本発明によれば、ステッピングモータ軸の位置・速度を検出するためのセンサを設けることなく、実際の負荷トルクに応じた電流制御を行って、脱調や振動を防止することができる。
本実施例の補正制御回路のブロック図。 ステッピングモータドライバIC(市販品)の内部回路のブロック図。 零クロス位相差の検知動作を説明する図。 トルクコンバータで測定したステッピングモータの出力トルク特性を示す図。 駆動周波数を変化させたときの負荷トルクと位相差比との関係を示す特性図。 位相差の検出動作を説明する図。 本実施例の位相差比とエンコーダによる位置偏差とを比較した図。
[実施例]
(モータドライバIC300)
まず、本実施例に用いる定電流制御方式のモータドライバIC(定電流制御部)300について、図2を用いて簡単に説明する。図2は、2相ステッピングモータドライバIC300の一般的な内部回路のブロック図である。駆動制御パルス信号発生器200から駆動制御パルス信号CLKがモータドライバIC300に入力される毎に、モータドライバIC300は、励磁相を切り替えて2相ステッピングモータ400のロータを回転させる。モータドライバIC300が定電流制御方式の場合、2相ステッピングモータ400のA相巻線402に流れるA相電流の電流値及びB相巻線404に流れるB相電流の電流値が、電流設定端子Vrefにて設定した所定の電流値となるように定電流制御する。具体的には、A相巻線402及びB相巻線404は、半導体スイッチ素子(ここではMOS−FET)で構成されるHブリッジ412及び414のそれぞれに接続されている。A相巻線402及びB相巻線404に流れる電流値をA相電流検出抵抗(定電流制御用A相電流検出部)201及びB相電流検出抵抗(定電流制御用B相電流検出部)202でそれぞれ検出する。A相電流検出抵抗201及びB相電流検出抵抗202により検出される電流値と、電流設定端子Vrefの所定の電流値とを、差動増幅器416及び418でそれぞれ比較する。A相巻線402及びB相巻線404に流れる電流が所定の電流値となるように、Hブリッジ412及び414の各半導体スイッチ素子のオン・オフ比が決定される。この構成は、いわゆる定電流PWM(パルス幅変調)制御と呼ばれる制御を行うパルス幅制御部である。通常、予め想定される負荷トルクTlにマージンを上乗せしたトルクを出力できる決め打ちの電流値を電流設定端子Vrefに設定するように設計される。従って、負荷トルクTlが想定と異なったトルクとなった場合には、脱調や振動が発生してしまう。これに対し、本実施例では、A相電流検出抵抗201及びB相電流検出抵抗202により検出される電流値の零クロスのタイミングに基づいて、負荷トルクTlを求める。この負荷トルクTlにマージンを上乗せしたトルクを出力するための電流値を求める。この電流値に対応した電圧を電流設定端子Vrefに印加する。すなわち、求めたトルクを出力するための電流値に対応した制御値を設定する。
(負荷トルクの検出方法)
次に、本発明で利用するステッピングモータの相電流による負荷トルクの検出方法について、図3〜図5を用いて説明する。一般的にモータの定常状態における電流とトルクの関係は比例関係にある。ただし、モータは自身の速度に比例した発電特性を備えるため、図4に示すように駆動周波数(回転速度)により出力トルクは変化することになる。図4は、トルクコンバータを用いて測定したステッピングモータの出力トルク特性を示している。モータドライバIC300の電流設定端子Vrefに、1.22Aの電流、1.06Aの電流、及び0.9Aの電流を設定した。図4は、電流設定端子Vrefに設定した電流値を変化させたときの駆動周波数に対する出力トルクTmの関係を示している。本実施形態では、この特性情報をテーブルとして保持しておき、このテーブルを参照することにより、駆動周波数において出力トルクTmを発生させるために必要な電流値を求める。
一方、ステッピングモータの出力軸に負荷が印加された場合に、位置指令及び速度指令となる駆動制御パルス信号CLKに対するロータの実際の位置(制御量)のずれ角を、一般的には負荷角と呼ぶ。本実施例は、駆動制御パルス信号CLKと電流の位相との関係から負荷角に対応する値を算出可能とする構成を提供する。図3は、零クロス位相差の検知動作を説明する図である。零クロス位相差PH_R0は、図3に示すように、駆動制御パルス信号CLKの立ち上がりエッジREから電流の零クロス(零交点)B0C(A0C)までの期間である。零クロスは、相電流がプラスからマイナスへ、あるいは、マイナスがプラスへ切り替わるときに、電流値が0となる瞬間を示す。図3において、曲線APCは、A相電流を示す。破線LAは、A相電流の電流値が0であることを示す。点A0Cは、A相電流の零クロスを示す。曲線BPCは、B相電流を示す。破線LBは、B相電流の電流値が0であることを示す。点B0Cは、B相電流の零クロスを示す。なお、駆動制御パルス信号CLKの立ち上がりエッジREは、モータドライバIC300の電気角切替動作の基準であり、立下がりエッジを基準としてもよい。零クロス位相差PH_R0と、その時の駆動制御パルス間周期(立ち上がりエッジ−立ち上がりエッジ間周期)PH_CLKとから、位相差比(=零クロス位相差÷駆動制御パルス間周期)を求める。ここで、位相差比を求めた理由は、零クロス位相差と負荷トルクTlの相関関係を求めやすくするためである。位相差比は、後述する位相差検知部105のカウンタの位相差カウント値Ph_contを、周期測定部104のカウンタの周期カウント値CLK_prdで除算することにより求められる。
図5(a)及び(b)は、ステッピングモータの駆動周波数を変化させたときの負荷トルクTlに対する位相差比の関係を示す特性図である。図5において、縦軸は位相差比を示し、横軸はステッピングモータ軸に印加されている負荷トルクTlを示している。図5(a)は、モータドライバIC300の電流設定端子Vrefに設定した電流値が0.9アンペア(A)のときの特性図である。図5(b)は、電流設定端子Vrefに設定した電流値が1.3アンペア(A)のときの特性図である。本実施例では、この特性情報をテーブルとして保持しておき、このテーブルを参照することにより、求めた位相差比と駆動周波数から負荷トルクTlを求める。そして、前述したように、負荷トルクTlにマージンを上乗せした出力トルクTmを発生させるために必要な電流値を、図4に示される特性を示すテーブルを参照することにより求め、この電流値に対応した電圧を電流設定端子Vrefに印加する。
なお、図5のグラフに示した位相差比は、駆動周波数(=モータ回転速度)に比例して発生する逆起電圧による電流抑制分も考慮されている。ちなみに、駆動中のモータは、一般的に次式で表される関係性をもつことが知られている。
I・R+L・dI/dt+em=Vin (式1)
ここで、Vin:入力電圧、em:逆起電圧、R:巻線抵抗、I:巻線電流、L:巻線インダクタンスである。
なお、逆起電圧emは、モータ回転速度ωに比例し、次式で表される。
em=Ke・ω (式2)
ここで、Keは、逆起電力定数である。
また、モータの出力トルクTmは電流に比例し、負荷トルクTlが接続された場合のトルクTmとモータ電流Imの関係式は次式で表される。
Tm=Kt・Im (式3)
ここで、Ktは、トルク定数である。
ステッピングモータのモータ回転速度ωが中低速領域の場合、例えば図4に示す駆動周波数が2000pps以下の領域では巻線電流は定電流制御されるため、逆起電圧の影響によるトルク減衰は少ない。この領域において、巻線インダクタンスによる電流変化抑制は、モータ回転速度ωの影響を大きく受ける。電流の零クロス位相差PH_R0と、その時の駆動制御パルス間周期PH_CLKとから求められる位相差比(PH_R0/PH_CLK)は、モータ回転速度ωの影響を大きく受ける。図5に示すように、無負荷時の位相差比がモータ回転速度(駆動周波数)により大きく変化する。また、負荷トルクTlの増加に伴い、電流実効値が増加する方向へ変化し、位相差比は負荷トルクTlに対して逆比例関係を示す。
一方、ステッピングモータのモータ回転速度ωが高速域の場合、例えば、図4に示す駆動周波数が2000ppsを超える領域では、逆起電圧の影響により、急激にトルクは減衰していく。この逆起電圧emは、(式2)にて示すように、モータ回転速度ωに比例する。逆起電力定数Keが分かっていれば、モータ巻線へ供給可能な電流は、巻線インピーダンスZ(=R+jωL)と次式により決定される。
動作時平均電流:静止時電流=(Vin−Ke・ω)/Z:Vin/Z
これにより求められる速度別逆起電圧による電流減衰に伴う位相差比の拡大比率を補正することで、低中速領域と同様に負荷トルクTlと位相差比の関係が得られることになる。
以上のようにして、補正された位相差比の負荷トルクTlに対する関係は、図5(a)及び(b)に示すようにほぼ線形な逆比例の関係を示す。また、図5(b)に示すグラフは、図5(a)のグラフに対して定電流制御値を変更した場合(図5(a)の0.9Aに対し、図5(b)は1.3Aである。)の特性を示すが、ここでは、電流比分(0.9/1.3)を補正した形としている。このように逆起電圧要素の速度比分と定電流制御における電流比分とを補正することで、ほぼ負荷トルクに対する位相差比の変化は同じ関係とすることが可能となる。
(補正制御回路500の構成)
図1は、本実施例の補正制御回路500のブロック図である。本実施例において、ステッピングモータの駆動装置は、モータドライバIC300と補正制御回路500とからなる。補正制御回路500において、電流検出段は、A相電流検出抵抗201、B相電流検出抵抗202、及び零クロス検知用電流検出部203を有する。電流検出段以外の部分(図1中の参照符号100で示すブロック)は、プログラミング可能なゲートアレイ(FPGA)100を用いたハード回路にて構成している。FPGA(以下、補正制御部という。)100の内部の周期測定部104及び位相差検知部105は、基本的には補正制御部100の基準クロックを用いたカウンタを有する。A相電流検出抵抗201を流れるA相電流は、零クロス検知用電流検出部203の増幅器(比較器)205により増幅されて、A相電流信号Ia_sensとして出力される。A相電流零クロス検知部102aは、A相電流信号Ia_sensの零交点(零クロス)を検知する。B相電流検出抵抗202を流れるB相電流は、零クロス検知用電流検出部203の増幅器(比較器)207により増幅されて、B相電流信号Ib_sensとして出力される。B相電流零クロス検知部102bは、B相電流信号Ib_sensの零交点(零クロス)を検知する。なお、本実施例においては、A相電流零クロス検知部102a及びB相電流零クロス検知部102bを補正制御部100内に構成したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、A相電流検出抵抗201及びB相電流検出抵抗202での検出値を外部比較器にいれた零クロス検知部として、その検出結果(Hi/Low)を入力する構成としてもよい。
(位相差の検出動作)
次に、図1に示した補正制御回路500による位相差の検出動作を図6を用いて説明する。位相差カウントなどについては、前述した図3で説明した通りである。図6は、模式的に、負荷トルクTlと零クロス検出信号Izeroが変化する様子を示している。図1を参照して、駆動制御パルス信号発生器200は、ステッピングモータの位置指令及び速度指令としての駆動制御パルス信号CLKを発生する。CLKエッジ検知部101は、駆動制御パルス信号CLKの立ち上がりエッジを検出する。CLKエッジ検知部101が駆動制御パルス信号CLKの立ち上がりエッジを検出すると、周期測定部104及び位相差検知部105のカウンタがリセットされる。各カウンタは、補正制御部100の基準クロック単位(ここでは40MHz)でカウントする構成となっている。周期測定部104のカウンタは、次の駆動制御パルス信号CLKの立ち上がりエッジが検出されるまでカウントする。次の立ち上がりエッジが検出されると、周期測定部104は、その時点での周期カウント値CLK_prdをレジスタに保持し、カウンタをリセットする。周期カウント値CLK_prdは、前述の駆動制御パルス間周期(立ち上がりエッジ−立ち上がりエッジ間周期)PH_CLKに対応し、駆動制御パルス間周期PH_CLKをカウント数により表した数値である。一方、位相差検知部105のカウンタは、上記リセットから零交点が検出されるまでカウントする。OR(論理和)回路103は、A相電流零クロス検知部102a及びB相電流零クロス検知部102bでの検出結果の論理和をとる。A相電流PH−A_Iの零交点又はB相電流PH−B_Iの零交点が検出されると、論理和回路103は、零クロス検出信号Izeroを出力する。位相差検知部105は、論理和回路103からの零クロス検出信号Izeroが入力されると、その時点での位相差カウント値Ph_contをレジスタに保持し、カウンタをリセットする。位相差カウント値Ph_contは、前述の零クロス位相差PH_R0に対応し、零クロス位相差PH_R0をカウント数により表した数値である。なお、本実施例において、CLKエッジ検知部101は、駆動制御パルス信号CLKの立ち上がりエッジを検出しているが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、CLKエッジ検知部101は、駆動制御パルス信号CLKの立ち下がりエッジを検出してもよい。そして、立ち下がりエッジ基準により、周期測定部104が周期カウント値CLK_prdを検出し、位相差検知部105が位相差カウント値Ph_contを検出するように構成してもよい。
(電流補正部(制御装置)106)
次に、各レジスタに保持された周期カウント値CLK_prd及び位相差カウント値Ph_contは、電流補正部(制御装置)106へ入力される。電流補正部106は、次のような処理を行う。
(1)駆動制御パルス信号CLKの周期カウント値CLK_prdを逆数演算することにより駆動周波数を算出する。
(2)周期カウント値CLK_prdと位相差カウント値Ph_contとから位相差比(CLK_prd÷Ph_cont)を算出する。
(3)(1)で算出した駆動周波数、及び(2)で算出した位相差比に基づいて、ステッピングモータの回転軸に印加された負荷トルクTlを求める。負荷トルクTlは、図5に示した駆動周波数を変化させたときの負荷トルクTlに対する位相差比の関係を示すテーブル又は演算式を使用して求める。この場合、位相差比は、前述したように、速度比(駆動周波数比)及び電流比に基づいて補正された後、計算に使用される。
(4)(1)で算出した駆動周波数、及び(3)で算出した負荷トルクTlに基づいて、電流設定端子Vrefに設定すべき電流値を求める。電流値は、図4に示したような電流設定端子Vrefに設定した電流値を変化させたときの駆動周波数に対する出力トルクTmの関係を示すテーブル又は演算式を使用して求める。
(5)補正電流値の算出において、ステッピングモータの動作範囲が広い場合には、所定の回転速度以上の範囲において、ステッピングモータの逆起電圧特性の表、速度補正比、又は算出近似式により、補正電流値を算出する。
(6)ドライバIC300の電流設定端子Vrefへ(4)で算出した補正電流値、又は(5)で算出した補正電流値に対応した電圧を出力する。
以上のような処理を行うことにより、ステッピングモータのモータ巻線に流す電流の定電流制御指令値(ドライバIC300の電流設定端子Vrefに印加する所定の電流値)を負荷トルクに応じて補正することが可能となる。
(本実施例の位相差比とエンコーダによる位置偏差との比較)
図7は、本実施例の位相差比とエンコーダによる位置偏差とを比較した図である。図7(a)は、台形駆動時の全体図である。図7(b)は、起動時の拡大図である。図7(c)は、ローパスフィルタ処理時の図である。図7の位相差比は、上記の(1)〜(5)までの処理により負荷トルクの変化を検出した結果である。図7の位置偏差は、モータ軸にエンコーダを取り付けて駆動制御パルス信号CLKに対する実回転位置の偏差量(遅れ側を“+”とする)を測定した結果である。図7(a)及び(b)に示すように、相電流の零クロス位相差比は、エンコーダにより検出された偏差量にほぼ比例した値を示していることが分かる。ただし、実際の相電流はスイッチングによる定電流PWM制御を行っているため、ノイズ成分が多い。このため、図7(b)に示すように位置偏差と比較して位相差比は大きめの変化度を示す傾向がある。実際の使用においては、PID制御によるフィードバック制御などの適用が考えられるが、電流検出部でのノイズ要素は微分要素(D制御)に対する影響を除去するため適切なローパスフィルタ等の適用が不可欠である。図7(c)は、ローパスフィルタ処理を適用した場合の位相差比出力状態を示す。
なお、一般のドライバICの場合には最大電流定格が設定されるため、補正値出力には上限値制限を設ける構成とするのが望ましい。
以上説明したように、本発明によれば、ステッピングモータの定電流制御のための電流検出部による相電流情報に基づいて、負荷トルク変化の検出が可能となる。したがって、ロータの位置検出手段を用いずに、負荷トルクに応じて、定電流制御指令値を補正することができる。これにより、駆動電流の最適化を図ることができ、駆動装置としての損失改善、及び、余剰トルクによるモータの振動抑制が可能となる。
102a・・・A相電流零クロス検知部、
102b・・・B相電流零クロス検知部、
104・・・周期測定部、
105・・・位相差検知部、
106・・・電流補正部(制御装置)、
201・・・A相電流検出抵抗(定電流制御用A相電流検出部)、
202・・・B相電流検出抵抗(定電流制御用B相電流検出部)、
300・・・モータドライバIC(定電流制御部)、
400・・・ステッピングモータ、
402・・・A相巻線、
404・・・B相巻線、
500・・・補正制御回路(駆動装置の一部)

Claims (5)

  1. ステッピングモータの駆動装置において、
    相巻線を流れる相電流の電流値を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部の検出結果に基づき、前記相巻線を流れる前記相電流を定電流制御する定電流制御部と、
    前記電流検出部の検出結果に基づき、前記相電流の零クロスを検出する零クロス検知部と、
    前記ステッピングモータの駆動制御パルス信号のエッジと前記零クロス検知部により検知された前記零クロスとの間の位相差を検知する位相差検知部と、
    前記位相差検知部により検知された前記位相差に応じた電流値で前記定電流制御部に定電流制御を行わせる制御装置とを備えたことを特徴とするステッピングモータの駆動装置。
  2. 前記ステッピングモータの前記駆動制御パルス信号の立ち上がりエッジ又は立ち下がりエッジを基準として、エッジ間周期を検出する周期測定部を更に備え、
    前記制御装置は、前記エッジ間周期に対する前記位相差の比である位相差比と前記ステッピングモータの駆動周波数とに応じた電流値で前記定電流制御部に定電流制御を行わせることを特徴とする請求項1に記載のステッピングモータの駆動装置。
  3. 前記制御装置は、前記位相差比と前記駆動周波数に基づいて負荷トルクを求め、前記負荷トルクに基づいた電流値で前記定電流制御部に定電流制御を行わせることを特徴とする請求項に記載のステッピングモータの駆動装置。
  4. 前記制御装置は、前記駆動周波数と前記位相差比と前記負荷トルクの関係を表すテーブル又は近似式により負荷トルクを求めることを特徴とする請求項に記載のステッピングモータの駆動装置。
  5. 前記制御装置は、前記エッジ間周期に基づいて前記駆動周波数を求めることを特徴とする請求項に記載のステッピングモータの駆動装置。
JP2010004855A 2010-01-13 2010-01-13 ステッピングモータの駆動装置 Expired - Fee Related JP5491207B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010004855A JP5491207B2 (ja) 2010-01-13 2010-01-13 ステッピングモータの駆動装置
US12/980,836 US8508176B2 (en) 2010-01-13 2010-12-29 Drive apparatus for stepping motor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010004855A JP5491207B2 (ja) 2010-01-13 2010-01-13 ステッピングモータの駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011147236A JP2011147236A (ja) 2011-07-28
JP5491207B2 true JP5491207B2 (ja) 2014-05-14

Family

ID=44258040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010004855A Expired - Fee Related JP5491207B2 (ja) 2010-01-13 2010-01-13 ステッピングモータの駆動装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8508176B2 (ja)
JP (1) JP5491207B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8344681B2 (en) * 2008-09-29 2013-01-01 Francesco Servidone Apparatus and method for minimizing undesirable stepper motor rotor motions
JP5641819B2 (ja) * 2010-08-24 2014-12-17 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2012253542A (ja) * 2011-06-02 2012-12-20 Ricoh Co Ltd モータ速度制御装置、及び画像形成装置
CN105873627B (zh) * 2013-10-30 2020-01-14 赛诺菲-安万特德国有限公司 具有马达绕组电阻测量装置的设备以及控制该设备的方法
DE102014212612A1 (de) * 2014-06-30 2015-12-31 Elmos Semiconductor Aktiengesellschaft Verfahren zur Erlangung eines Hinweises, insbesondere eines Anfangshinweises auf einen sich abzeichnenden Schrittverlust bei einem ein- oder mehrphasigen Schrittmotor
WO2016084091A2 (en) 2014-11-27 2016-06-02 Nexus Systems Ltd Motor control system and method
US10082432B2 (en) * 2015-02-12 2018-09-25 Tri-Tee Manufacturing, LLC Torque measurement system for valve actuators
JP6576396B2 (ja) * 2016-09-30 2019-09-18 キヤノン株式会社 シート搬送装置及び画像形成装置
JP6469171B2 (ja) * 2017-06-14 2019-02-13 ファナック株式会社 電動機の制御装置
CN108566202B (zh) * 2018-04-12 2021-07-30 中国电子科技集团公司第三十八研究所 快速高精度可变步长的比较器失调电压补偿电路及方法
JP2020038313A (ja) * 2018-09-05 2020-03-12 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置
DE102018126954A1 (de) * 2018-10-29 2020-04-30 Trinamic Motion Control Gmbh & Co. Kg Verfahren und Schaltungsanordnung zur sensorlosen Lasterfassung bei Schrittmotoren
JP7387268B2 (ja) * 2019-02-15 2023-11-28 ローム株式会社 ステッピングモータの駆動回路、それを用いた電子機器
US11482952B1 (en) * 2021-10-07 2022-10-25 Elite Semiconductor Microelectronics Technology Inc. Method for determining zero crossing occurrence in alternating current signal with constant frequency of permanent magnet synchronous motor with high noise immunity and low delay and associated motor device

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04265698A (ja) 1991-02-20 1992-09-21 Chinon Ind Inc ステッピングモータ駆動装置
JPH06225595A (ja) 1993-01-26 1994-08-12 Sumitomo Heavy Ind Ltd ステップモータの制御装置
JP3453886B2 (ja) 1994-12-27 2003-10-06 石川島播磨重工業株式会社 ステッピングモータの脱調防止装置
JPH11132289A (ja) 1997-10-27 1999-05-18 Chubu Electric Power Co Inc 超電導フライホイール装置
DE10037972B4 (de) * 1999-08-05 2005-09-15 Sharp K.K. Vorrichtung und Verfahren zur Elektromotorsteuerung
US20020024828A1 (en) * 2000-08-31 2002-02-28 Hidetake Hayashi Inverter suitable for use with portable AC power supply unit
JP3888247B2 (ja) * 2002-07-15 2007-02-28 松下電器産業株式会社 モータ駆動装置
JP2006136149A (ja) 2004-11-08 2006-05-25 Canon Inc ステッピングモータの駆動制御装置
JP4294602B2 (ja) * 2005-02-18 2009-07-15 パナソニック株式会社 多相モータのロータ磁極位置検出装置及びそれを備えたモータ駆動装置並びにモータ駆動方法
JP2009065806A (ja) * 2007-09-10 2009-03-26 Panasonic Corp ステッピングモータ駆動装置及びステッピングモータ駆動方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011147236A (ja) 2011-07-28
US8508176B2 (en) 2013-08-13
US20110169442A1 (en) 2011-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5491207B2 (ja) ステッピングモータの駆動装置
JP3700305B2 (ja) ブラシレスモータの駆動装置とモータのロータ位置検出装置
EP2037567B1 (en) Improvements relating to driving brushless DC (BLDC) motors
US10411633B2 (en) Control device for AC rotating machine
JP5917294B2 (ja) モータ駆動回路
JP6714952B2 (ja) 電動機制御装置及び電動パワーステアリング装置
JP6004830B2 (ja) 制御装置およびステッピングモータの制御方法
JP2006352957A (ja) 同期モータの制御装置
JP4128249B2 (ja) 位置制御用モータの制御装置
JP6293401B2 (ja) 空気調和機のモータ制御装置及び空気調和機
JP6222834B2 (ja) モータ制御装置
CN111034025B (zh) 马达的控制装置和存储介质
JP6087537B2 (ja) 制御装置およびステッピングモータの制御方法
JP3818237B2 (ja) 同期電動機の制御装置
JP4745838B2 (ja) 電動アクチュエータの制御方法及び装置
JP2017205017A (ja) 空気調和機のモータ制御装置及び空気調和機
JP7414436B2 (ja) モータ制御装置およびその制御方法
JP6163135B2 (ja) モータ制御装置
JP3472533B2 (ja) モータ制御装置
JP6707050B2 (ja) 同期電動機の制御装置
JP4127000B2 (ja) モータ制御装置
JP4394086B2 (ja) ステッピングモータ駆動装置
Moujahed et al. Sensor-less direct torque control of permanent magnet synchronous motor drive using Extended Kalman filter
KR102331849B1 (ko) Bldc 모터 제어장치 및 방법
JP2010246336A (ja) モータ制御装置およびモータ制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20120727

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20120730

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20120731

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20120831

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130111

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20130701

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140227

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5491207

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees