JP5489859B2 - 導電膜及び導電膜の作製方法 - Google Patents

導電膜及び導電膜の作製方法 Download PDF

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Description

本発明は、透光性を有する導電膜、該透光性を有する導電膜を用いた表示装置、該透光性を有する導電膜を用いた電子機器および該透光性を有する導電膜の作製方法に関する。特に、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透光性を有する導電膜および該透光性を有する導電膜の作製方法に関する。
近年、フラットパネルディスプレイに代表される液晶表示装置、発光表示装置及び電気泳動式表示装置が盛んに開発されている。その多くは透明導電性酸化物を用いた透明電極を通して表示もしくは表示光を観察する構造を有している。透明導電性酸化物の例としては、酸化スズを酸化インジウムに添加して焼結したターゲットを用いて成膜した酸化インジウム酸化スズ化合物(In―SnO、ITOと略記する)膜をその代表的な例として挙げることができる。ITOは、他の材料系の透明導電性酸化物と比較して抵抗率が小さく、可視光領域での透明性が高いため、フラットパネルディスプレイなどの透明電極としてよく用いられる。
その一方、ITOの主材料であるインジウムは、レアメタルであるため、価格がとても高く、フラットパネルディスプレイなどのコスト増大を招く恐れがある。また、インジウムは資源自体の枯渇も危険視されており、環境保護の視点から代替材料の発見が求められている。
ITOに代わる透明導電性酸化物としては、酸化亜鉛(ZnO)系の透明導電性酸化物が挙げられる。ZnOは透明性及び導電性においては、ITOに劣るとされるが、ITOと比較して非常に安価な材料である。例えば、ZnOを焼結したターゲットのコストは、ITOを焼結させたターゲットのコストの3分の2乃至2分の1程度である。また、ZnOの導電性を向上させるために、ドナーとして機能する微量のアルミニウムをZnOに含ませて透明導電性酸化物を形成する方法が知られている(特許文献1)。
特開2007−238375号公報
本発明の一態様は、良好な透明性及び導電性を有する透明導電膜を低コストで提供することを課題とする。また本発明の一態様は、亜鉛を含む酸化物からなる透明導電膜の抵抗率を低減することを課題とする。また、本発明の一態様は、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を提供することを課題とする。また本発明の一態様は、該透明導電膜を用いた表示装置及び電子機器を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、亜鉛を含む酸化物からなる透明導電膜にアルミニウム及び窒素を含ませ、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を形成する。また、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜の成膜後に加熱処理を行う。
本発明の一態様は、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなり、亜鉛の組成比は、47原子%以下であり、アルミニウムの組成比は、亜鉛の組成比より小さく且つ窒素の組成比より大きく、窒素の濃度は、5.0×1020atoms/cm以上であることを特徴とする透光性を有する導電膜である。
本発明の他の一態様は、亜鉛及びアルミニウムを含む酸窒化物からなり、アルミニウムの組成比は、酸窒化物中の窒素の組成比より大きく、キャリア密度が2.2×1020cm−3以上4.2×1020cm−3未満であることを特徴とする透光性を有する導電膜である。
本発明の他の一態様は、亜鉛及びアルミニウムを含む酸窒化物からなり、アルミニウムの組成比は、酸窒化物中の窒素の組成比より大きく、移動度が4.7cm/V・sec以上36.0cm/V・sec未満であることを特徴とする透光性を有する導電膜である。
本発明の他の一態様は、亜鉛及びアルミニウムを含む酸窒化物からなり、アルミニウムの組成比は、酸窒化物中の窒素の組成比より大きく、抵抗率が4.1×10−4Ω・cmより大きく、6.1×10−3Ω・cm以下であることを特徴とする透光性を有する導電膜である。
本発明の他の一態様は、亜鉛及びアルミニウムを含む酸窒化物からなり、アルミニウムの組成比は、酸窒化物中の窒素の組成比より大きく、波長470nmの光の透過率が0.70以上であることを特徴とする透光性を有する導電膜である。
本発明の他の一態様は、亜鉛及びアルミニウムを含む酸窒化物からなり、アルミニウムの組成比は、酸窒化物中の窒素の組成比より大きく、波長530nmの光の透過率が0.70以上であることを特徴とする透光性を有する導電膜である。
本発明の他の一態様は、亜鉛及びアルミニウムを含む酸窒化物からなり、アルミニウムの組成比は、酸窒化物中の窒素の組成比より大きく、波長680nmの光の透過率が0.70以上であることを特徴とする透光性を有する導電膜である。
なお、亜鉛の組成比は47原子%以下であることが好ましい。また、窒素の濃度は5.0×1020atoms/cm以上であることが好ましい。亜鉛及びアルミニウムを含む酸窒化物は、少なくとも多結晶構造を有することが好ましい。
本発明の他の一態様は、上記の透光性を有する導電膜を有する表示装置である。また、本発明の他の一態様は、上記の透光性を有する導電膜を有する電子機器である。
また、本発明の他の一態様は、希ガスを含む雰囲気下でスパッタ法を用いて、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透光性を有する導電膜を成膜し、透光性を有する導電膜に加熱処理を行うことを特徴とする透光性を有する導電膜の作製方法である。
また、本発明の他の一態様は、希ガスのみを含む雰囲気下でスパッタ法を用いて、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透光性を有する導電膜を成膜し、透光性を有する導電膜に加熱処理を行うことを特徴とする透光性を有する導電膜の作製方法である。
また、本発明の他の一態様は、希ガスと酸素ガスを含む雰囲気下でスパッタ法を用いて、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透光性を有する導電膜を成膜し、透光性を有する導電膜に加熱処理を行い、酸素ガスの濃度は、0.10%以上とすることを特徴とする透光性を有する導電膜の作製方法である。
なお、上記透光性を有する導電膜の作製方法において、酸化亜鉛と窒化アルミニウムとを含むターゲットを用いてスパッタ法を行うことが好ましい。また、酸化亜鉛を含むターゲットの上に、窒化アルミニウムのチップを配置してスパッタ法を行うことが好ましい。また、酸化亜鉛を含むターゲットにアルミニウムが含まれる場合、酸化亜鉛を含むターゲットに含まれるアルミニウム量より、窒化アルミニウムのチップに含まれるアルミニウム量の方が多いことが好ましい。また、加熱処理は、不活性ガスを含む雰囲気下で行うことが好ましい。また、加熱処理は、窒素雰囲気下で行うことが好ましい。また、加熱処理を250℃乃至350℃で行うことが好ましい。
なお、本明細書中において、抵抗率とは、試料の抵抗値を試料の長さで割り、試料の断面積をかけたものである。試料の抵抗値を試料の長さで割り、試料の幅を掛けて得られるシート抵抗とは異なる。
なお、本明細書中において透明導電膜とは、バックライトから生じる光、発光素子から生じる光又は外光の反射光を取り出すことのできる程度の透光性を有する導電膜のことである。
また、本明細書中において酸窒化物とは、その組成として窒素よりも酸素の含有量が多い物質のことである。
なお、第1、第2として付される序数詞は便宜上用いるものであり、工程順又は積層順を示すものではない。また、本明細書において発明を特定するための事項として固有の名称を示すものではない。
本発明の一態様によれば、良好な透明性及び導電性を有する透明導電膜を低コストで提供することができ、該透明導電膜は亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる。また本発明の一態様によれば、亜鉛を含む酸化物からなる透明導電膜において、アルミニウム及び窒素を含ませ、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を形成することで、該透明導電膜の抵抗率を低減することができる。また本発明の一態様によれば、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜の成膜後に加熱処理を行うことにより、該透明導電膜の抵抗率を低減することができる。
該透明導電膜を表示装置の画素部に用いることによって、省電力かつ信頼性の高い表示装置を提供することができる。
透明導電膜のホール効果測定の結果を説明する図。 透明導電膜の透過率測定の結果を説明する図。 透明導電膜のXRDの測定結果を説明する図。 透明導電膜の二次イオン質量分析結果を説明する図。 透明導電膜の二次イオン質量分析結果を説明する図。 透明導電膜の二次イオン質量分析結果を説明する図。 透明導電膜の電子線マイクロアナライザーによる分析結果を説明する図。 透明導電膜の透過率測定の結果を説明する図。 シミュレーションで求めたZnO:Alの電子状態密度を示す図。 本発明の一態様に係る表示装置を説明する上面図及び断面図。 本発明の一態様に係る表示装置を説明する断面図。 本発明の一態様に係る発光装置を説明する図。 本発明の一態様に係る発光装置を説明する図。 本発明の一態様に係る表示装置を説明する断面図。 電子ペーパーの使用形態の例を説明する図。 電子書籍の一例を示す外観図。 テレビジョン装置およびデジタルフォトフレームの例を示す外観図。 遊技機の例を示す外観図。 携帯型コンピュータ及び携帯電話機の一例を示す外観図。 照明装置の例を示す外観図
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜について、その作製工程に従って説明する。
透明導電膜を成膜する基板は、本作製工程の処理温度に耐えうるものであれば特に限定されない。例えば、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、若しくはアルミノシリケートガラスなど、フュージョン法やフロート法で作製される無アルカリガラス基板、セラミック基板の他、本作製工程の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板等を用いることができる。また、成分比としてホウ酸(B)よりも酸化バリウム(BaO)を多く含み、歪み点が730℃以上のガラス基板を用いると好ましい。700℃程度の高温で加熱処理する工程がある場合でも、ガラス基板が歪まないで済むからである。また、ステンレス合金などの金属基板の表面に絶縁膜を設けた基板を適用しても良い。
また、本実施の形態に示す透明導電膜を薄膜素子の電極材料として利用する場合、例えば薄膜トランジスタ上に形成した保護膜や平坦化膜の上に成膜して利用することができる。
次に、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を基板上に成膜する。成膜は、アルゴン等の希ガスを含む雰囲気下でスパッタ法を用いて行う。特に、アルゴン等の希ガスのみの雰囲気下で成膜を行うことで、透明導電膜の抵抗率をより低減させることができる。ターゲットとしては、酸化亜鉛と窒化アルミニウムとを含むものを用いることが好ましい。また、酸化亜鉛を含むターゲットの上に窒化アルミニウムのチップを配置するようにしてもよい。ここで酸化亜鉛を含むターゲットにアルミニウムが含まれる場合、酸化亜鉛を含むターゲットに含まれるアルミニウム量より、窒化アルミニウムのチップに含まれるアルミニウム量の方が多くなるようにする。ここで、ターゲットの上の窒化アルミニウムのチップの数を調節することにより、透明導電膜中の窒素とアルミニウムの量を容易に調節することができる。また、窒化アルミニウムチップは、互いに点対称の位置となるように配置するのが好ましい。このように窒化アルミニウムチップを配置することによって、成膜後の透明導電膜中に窒素及びアルミニウムを均一に含ませることができる。
本実施の形態に示す透明導電膜は、レアメタルであるインジウムを使うことなく作製することができるので、酸化インジウム−酸化錫化合物(ITO)からなる透明導電膜と比較して、ターゲットのコストを2分の1乃至3分の2程度に抑えることができる。よって、透明導電膜の作製コストを低減することができる。
スパッタ装置は、パルス直流(DC)電源を用いると、成膜時に発生する粉状物質(パーティクル、ごみともいう)が軽減でき、膜厚分布も均一にできるので、パルス直流(DC)電源を用いるのが好ましい。ただし、酸化亜鉛を含むターゲットの上に、窒化アルミニウムのチップを配置してスパッタ成膜を行う場合、窒化アルミニウムは導電性がないので、高周波(RF)電源を用いるのがよい。
また、アルゴン等の希ガスに加えて酸素ガスを含ませた雰囲気下で成膜することにより、透明導電膜の透過率を向上させることができる。ただし、酸素ガスを含ませた雰囲気下で成膜した透明導電膜は、抵抗率も増加するので、酸素ガスの濃度は、0.10%以上とするのが好ましい。
例えば、直径6インチの酸化亜鉛及び窒化アルミニウムを焼結したターゲット(ZnO:AlN=100:1(mol))上に窒化アルミニウムのチップ(10mm×10mm×1mm)を、互いに点対称の位置となるように配置して、基板とターゲット間の距離を185mm、圧力0.4Pa、高周波(RF)電源0.5kW、室温、アルゴン雰囲気下で成膜する。透明導電膜の膜厚は50nm乃至500nm程度とするのが好ましい。本実施の形態では透明導電膜の膜厚は100nmとする。
以上より、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を成膜することができる。ここで、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物は、亜鉛、アルミニウム、酸素及び窒素を含む化合物であってもよいし、亜鉛、アルミニウム、酸素及び窒素を含む混合物であってもよい。
ここで、成膜された透明導電膜のキャリア密度は、1.0×1020cm−3乃至2.0×1021cm−3が好ましく、より好ましくは、2.2×1020cm−3以上4.2×1020cm−3未満とする。また、成膜された透明導電膜の移動度は、4.0cm/V・sec乃至60cm/V・secが好ましく、より好ましくは、4.7cm/V・sec以上36.0cm/V・sec未満とする。また、成膜された透明導電膜の抵抗率は、1.0×10−4Ω・cm乃至1.0×10−2Ω・cmが好ましく、より好ましくは、4.1×10−4Ω・cmより大きく、6.1×10−3Ω・cm以下とする。本実施の形態に示す透明導電膜は、以上の条件のうち少なくとも一つを満たすものとする。
また、波長470nmの青色光に対する、膜厚100nm程度に成膜された透明導電膜の透過率は、0.70以上であることが好ましく、より好ましくは、0.75以上とする。また、波長530nmの緑色光に対する、膜厚100nm程度に成膜された透明導電膜の透過率は、0.70以上であることが好ましく、より好ましくは、0.75以上とする。また、波長680nmの赤色光に対する、膜厚100nm程度に成膜された透明導電膜の透過率は、0.70以上であることが好ましく、より好ましくは、0.75以上とする。本実施の形態に示す透明導電膜は、以上の条件のうち少なくとも一つを満たすものとする。
また、透明導電膜中には、5.0×1020atoms/cm以上の濃度で窒素が含まれるのが好ましい。なお、窒素の濃度は、二次イオン質量分析(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)を用いた分析により評価するものとする。
また、透明導電膜中の亜鉛の組成比(原子%)は、47原子%以下とし、透明導電膜中のアルミニウムの組成比(原子%)より大きい。また、透明導電膜中のアルミニウムの組成比(原子%)は、透明導電膜中の窒素の組成比(原子%)より大きい。また、透明導電膜中には、1.0原子%乃至8.0原子%のアルミニウム及び0.5原子%乃至4.0原子%の窒素が含まれるのが好ましい。なお、透明導電膜中の原子の組成比(atomic ratio)の単位は原子%とし、電子線マイクロアナライザー(EPMA:Electron Probe X−ray MicroAnalyzer)を用いた分析によりその組成比を評価するものとする。本明細書において、”percentage”という語の代わりに、”ratio”という語を用いてもよい。以上のような組成となるように成膜することによって、抵抗率の低減された透明導電膜を作製することができる。
また、成膜された亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物は、少なくとも多結晶構造を有する。なお、透明導電膜の結晶状態は、X線回折(XRD:X−ray diffraction)の分析により評価するものとする。
スパッタ成膜時に窒素を含ませることで、透明導電膜中の酸素を低減し、酸素欠陥を形成することができる。これにより、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物中に酸素欠陥に起因するキャリアが発生するので、透明導電膜の抵抗率を低減することができる。
また、スパッタ成膜時にアルミニウムを含ませることで、アルミニウムが酸化亜鉛中の亜鉛と置換される。これにより、アルミニウムが亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物中において、ドナーとして機能するので、透明導電膜の抵抗率を低減することができる。
次に、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を成膜した基板を、200℃乃至450℃、好ましくは250℃乃至350℃で加熱処理する。この加熱処理は、不活性ガスを含む雰囲気下で行うのが好ましく、ここでは、窒素雰囲気下で300℃、1時間の加熱処理を行う。ここで、加熱処理を窒素雰囲気下で行うことによって、効果的に抵抗率を低減することができる。ただし、加熱処理は窒素雰囲気下に限られるものではなく、大気中もしくは酸素雰囲気下であってもよい。また、水素を含む雰囲気下であってもよい。
この加熱処理によって、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物は原子レベルで再配列が行われ、キャリアの移動を阻害する結晶構造の歪が解放される。よって、透明導電膜の移動度が向上し、透明導電膜の抵抗率を低減することができる。また、導電性酸窒化物の結晶格子間に位置していたアルミニウムは、加熱処理により結晶格子内に移動してドナーとして機能するようになるので、透明導電膜中のキャリア密度が増加し、透明導電膜の抵抗率を低減することができる。
さらに、この加熱処理で亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物の結晶構造の歪みが解放されることによって、透明導電膜の透過率も改善される。このように、成膜後加熱処理を行うことによって、透明性及び導電性の良好な透明導電膜を作製することができる。
なお、加熱処理を行うタイミングは、透明導電膜の成膜後であれば特に限定されず、例えばエッチングによる微細加工を行った後であってもよい。
それから作製した透明導電膜上に、フォトマスクを用いてレジストマスクを形成し、エッチングにより亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜の不要な部分を除去して透明導電層を形成する。亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜のエッチングはウェットエッチングに限定されずドライエッチングを用いてもよい。
ここではITO07N(関東化学社製)を用いたウェットエッチングにより、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜の不要な部分を除去して透明導電層を形成する。以上の工程で透明導電層を形成できる。
次に、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜の抵抗率が低減される原理について、密度汎関数理論に基づいた第一原理計算に基づいて説明する。なお、以下の第一原理計算には、accelrys社製の第一原理計算ソフト「CASTEP」を用いた。また、汎関数はGGA−PBEを、擬ポテンシャルはウルトラソフト型を用いた。
まず、単結晶酸化亜鉛(ZnO)中にアルミニウム(Al)を含ませることによる効果について、単結晶ZnOのZnサイトをAlに置換したZnO:Alの電子状態密度の計算を行って調べた。
本計算では、ZnO:Alの構造として、単結晶ZnOのZnサイトをAlが置換したものを用い、原子数はZnを35個、Oを36個、Alを1個とした。ここで、格子定数は単結晶ZnOの計算値に固定とした。このような構造のZnO:Alに対して原子位置に関する構造最適化を行い、ZnO:Alの電子状態密度を算出した。このとき、カットオフエネルギーは380eVとした。
電子状態密度計算の結果を図9に示す。図9は、縦軸に状態密度[1/eV]をとり、横軸にエネルギー[eV]をとっており、横軸に示すエネルギーの原点は、フェルミエネルギーを示している。図9に示すように、ZnO:Alの価電子帯上端は−1.81eV、伝導帯下端は−1.09eVとなっている。バンドギャップの値はZnOの実験値3.4eVと比較すると非常に小さいが、密度汎関数理論に基づいた第一原理計算ではバンドギャップが実験値よりも小さくなる事は良く知られており、今回の計算が不適切である事を示しているわけではない。図9では、フェルミエネルギーは伝導帯下端より上に位置する。よって、ZnO単結晶のZnサイトにAlを置換したZnO:Alでは、伝導帯中に電子が入るので、Alがドナーとして機能し、n型キャリアを生成していることが分かった。これにより、ZnOにAlを含ませることで抵抗率を低減させる効果があることが分かった。
また、ZnサイトにAlを置換したZnO:Alを形成する場合、ZnO−Al化合物ターゲットやZnO−AlN化合物ターゲットによるスパッタ成膜で形成される。よって次に、ZnO−Al化合物ターゲットとZnO−AlN化合物ターゲットのどちらがZnO:Alを形成しやすいか調べた。Al及びAlN中のAlがZnO単結晶のZnサイトに置換されるには、スパッタ粒子がAl及びAlNの結合を切断し、スパッタ中にAl孤立原子となる必要がある。そこで、AlNとAlのAlの1原子当たりの凝集エネルギーを評価した。Alの1原子当たりの凝集エネルギーを反応式とともに(1)式と(2)式に示す。
Figure 0005489859
Figure 0005489859
第一原理計算を用いて、(1)式、(2)式の各項の構造緩和後のエネルギーを求め、それらの和や差から各々の凝集エネルギーを計算した。このとき、カットオフエネルギーは、420eVとした。
上記計算を行ったところ、AlにおけるAlの1原子あたりの凝集エネルギーは、15.3eV、AlNにおけるAlの1原子あたりの凝集エネルギーは、11.3eVとなり、AlNにおけるAlの1原子あたりの凝集エネルギーは、AlにおけるAlの1原子あたりの凝集エネルギーより小さくなることが分かった。よって、スパッタ成膜によって、ZnO中にAlを含ませる場合、Alよりも、AlNの方が、Alの結合が切れやすく、ZnO中のZnサイトに置換されやすいということが分かった。
ZnサイトにAlを置換したZnO:Alの形成に、ターゲットとしてZnO−AlN化合物を用いる場合、Alと同時にNもZnO:Al中に含まれることになる。このとき、Nが多く入りすぎると、NはOと置換してアクセプターとして機能し、Alによるn型キャリアの生成を阻害する可能性がある。よって、最後にAlとNのどちらが単結晶ZnO中に置換されやすいかを比較した。ここでは、ZnO中のZnサイトにAlを置換した際の反応エネルギー(以後、置換エネルギーと呼ぶ。)と、ZnO中のOサイトにNを置換した際の置換エネルギーを計算して比較した。以下に各々の置換エネルギーを反応式と共に(3)式と(4)式に示す。
Figure 0005489859
Figure 0005489859
以上のように置換エネルギーを定義すると、置換エネルギーが大きい方が置換が起こりやすいと言える。第一原理計算を用いて、(3)式、(4)式の各項の構造緩和後のエネルギーを求め、それらの和や差から各々の置換エネルギーを計算した。このとき、カットオフエネルギーは、420eVとした。
上記計算を行ったところ、Alの置換エネルギーは5.54eV、Nの置換エネルギーは−2.49eVとなり、ZnO中のZnサイトにAlを置換した場合の方が、ZnO中のOサイトにNを置換した場合より置換エネルギーが大きくなった。よって、NよりもAlの方が、単結晶ZnO中に入りやすいことが分かった。特に2つの置換エネルギーは符号が異なるため、Alの置換と比較してNの置換は起こり難いと言える。よって、Nによって、Alのドナーとしての機能が阻害されることはないと言える。
以上の計算から、ZnO中にAlを含ませることで抵抗率を低減することができ、さらにターゲット中にAlNの形にしておくことで効果的にAlを含ませることができ、その際NはAlのドナーとしての機能を阻害することはないということが分かった。よって、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物で透明導電膜を成膜することで、低抵抗率の透明導電膜を効率良く成膜する事ができる。
以上より、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる、良好な透明性及び導電性を有する透明導電膜を低コストで提供することができる。また、亜鉛を含む酸化物からなる透明導電膜において、アルミニウム及び窒素を含ませ、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を形成することで、該透明導電膜の抵抗率を低減することができる。また、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜の成膜後に加熱処理を行うことにより、該透明導電膜の抵抗率を低減することができる。
なお、本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示した構成を適宜組み合わせて用いることができることとする。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で示した亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いて画素電極を形成し、同一基板上に薄膜トランジスタで画素部や駆動回路を形成した、いわゆるアクティブマトリクス基板に適用して、液晶表示装置を作成する場合について説明する。
表示装置は表示素子を含む。表示素子としては液晶素子(液晶表示素子ともいう)、発光素子(発光表示素子ともいう)を用いることができる。発光素子は、電流または電圧によって輝度が制御される素子をその範疇に含んでおり、具体的には無機EL(Electro Luminescence)、有機EL等が含まれる。また、電子インクなど、電気的作用によりコントラストが変化する表示媒体も用いることができる。
また、表示装置は、表示素子が封止された状態にあるパネルと、該パネルにコントローラを含むIC等を実装した状態にあるモジュールとを含む。さらに、該表示装置を作製する過程における、表示素子が完成する前の一形態に相当する素子基板に関し、該素子基板は、電流を表示素子に供給するための手段を複数の各画素に備える。素子基板は、具体的には、表示素子の画素電極のみが形成された状態であっても良いし、画素電極となる導電膜を成膜した後であって、エッチングして画素電極を形成する前の状態であっても良いし、あらゆる形態があてはまる。
なお、本明細書中における表示装置とは、画像表示デバイス、表示デバイス、もしくは光源(照明装置含む)を指す。また、コネクター、例えばFPC(Flexible printed circuit)もしくはTAB(Tape Automated Bonding)テープもしくはTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TABテープやTCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、または表示素子にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て表示装置に含むものとする。
本実施の形態では、導電性酸窒化物を用いた導電層の一形態を有する液晶表示パネルの外観及び断面について、図10を用いて説明する。図10(A1)(A2)は、第1の基板4001上に形成された薄膜トランジスタ4010のソース電極層及びドレイン電極層と接続した画素電極層4030と、第2の基板4006との間に液晶材料を挟んでシール材4005によって封止したパネルの上面図であり、図10(B)は、図10(A1)(A2)のM−Nにおける断面図に相当する。
第1の基板4001上に設けられた画素部4002と、走査線駆動回路4004とを囲むようにして、シール材4005が設けられている。また画素部4002と、走査線駆動回路4004の上に第2の基板4006が設けられている。よって画素部4002と、走査線駆動回路4004とは、第1の基板4001とシール材4005と第2の基板4006とによって、液晶層4008と共に封止されている。また第1の基板4001上のシール材4005によって囲まれている領域とは異なる領域に、別途用意された基板上に単結晶半導体膜又は非単結晶半導体膜で形成された信号線駆動回路4003が実装されている。
なお、別途形成した駆動回路の接続方法は、特に限定されるものではなく、COG方法、ワイヤボンディング方法、或いはTAB方法などを用いることができる。図10(A1)は、COG方法により信号線駆動回路4003を実装する例であり、図10(A2)は、TAB方法により信号線駆動回路4003を実装する例である。
また第1の基板4001上に設けられた画素部4002と、走査線駆動回路4004は、薄膜トランジスタを複数有しており、図10(B)では、画素部4002に含まれる薄膜トランジスタ4010と、走査線駆動回路4004に含まれる薄膜トランジスタ4011とを例示している。薄膜トランジスタ4010、4011上には絶縁層4020、4021が設けられている。
薄膜トランジスタ4010、4011は、アモルファスシリコンや低温ポリシリコンやインジウム、ガリウム、及び亜鉛を含む酸化物半導体をチャネル形成層としてもつ薄膜トランジスタを適用することができる。本実施の形態において、薄膜トランジスタ4010、4011はnチャネル型薄膜トランジスタである。
また、液晶素子4013が有する画素電極層4030は、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜からなる。また、液晶素子4013が有する対向電極層4031に亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いてもよい。画素電極層4030は、薄膜トランジスタ4010と電気的に接続されている。そして液晶素子4013の対向電極層4031は第2の基板4006上に形成されている。画素電極層4030と対向電極層4031と液晶層4008とが重なっている部分が、液晶素子4013に相当する。なお、画素電極層4030、対向電極層4031はそれぞれ配向膜として機能する絶縁層4032、4033が設けられ、絶縁層4032、4033を介して液晶層4008を挟持している。
なお、第1の基板4001、第2の基板4006としては、ガラス、金属(代表的にはステンレス)、セラミックス、プラスチックを用いることができる。プラスチックとしては、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、ポリエステルフィルム、またはアクリル樹脂フィルムを用いることができる。また、アルミニウムホイルをPVFフィルムやポリエステルフィルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
また4035は絶縁膜を選択的にエッチングすることで得られる柱状のスペーサであり、画素電極層4030と対向電極層4031との間の距離(セルギャップ)を制御するために設けられている。なお球状のスペーサを用いていても良い。また、対向電極層4031は、薄膜トランジスタ4010と同一基板上に設けられる共通電位線と導電性粒子を介して電気的に接続される。なお、導電性粒子はシール材4005に含有させる。
また、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相の一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を改善するために5重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を用いて液晶層4008に用いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が10μs〜100μsと短く、光学的等方性であるため配向処理が不要であり、視野角依存性が小さい。
なお本実施の形態は透過型液晶表示装置の例であるが、上記実施の形態で示した導電性酸窒化物は反射型液晶表示装置にも半透過型液晶表示装置にも用いることができる。
また、本実施の形態の液晶表示装置では、基板の外側(視認側)に偏光板を設け、内側に着色層、表示素子に用いる電極層という順に設ける例を示すが、偏光板は基板の内側に設けてもよい。また、偏光板と着色層の積層構造も本実施の形態に限定されず、偏光板及び着色層の材料や作製工程条件によって適宜設定すればよい。また、ブラックマトリクスとして機能する遮光膜を設けてもよい。
また、本実施の形態では、薄膜トランジスタの表面凹凸を低減し、薄膜トランジスタの信頼性を向上させるため、薄膜トランジスタを保護膜や平坦化絶縁膜として機能する絶縁層(絶縁層4020、絶縁層4021)で覆う構成となっている。なお、保護膜は、大気中に浮遊する有機物や金属物、水蒸気などの汚染不純物の侵入を防ぐためのものであり、緻密な膜が好ましい。保護膜は、スパッタ法を用いて、酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸化窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜、酸化窒化アルミニウム膜、又は窒化酸化アルミニウム膜の単層、又は積層で形成すればよい。本実施の形態では保護膜をスパッタ法で形成する例を示すが、特に限定されず種々の方法で形成すればよい。
ここでは、保護膜として積層構造の絶縁層4020を形成する。ここでは、絶縁層4020の一層目として、スパッタ法を用いて酸化珪素膜を形成する。保護膜として酸化珪素膜を用いると、ソース電極層及びドレイン電極層として用いるアルミニウム膜のヒロック防止に効果がある。
また、保護膜の二層目として絶縁層を形成する。ここでは、絶縁層4020の二層目として、スパッタ法を用いて窒化珪素膜を形成する。保護膜として窒化珪素膜を用いると、ナトリウム等の可動イオンが半導体領域中に侵入して、TFTの電気特性を変化させることを抑制することができる。
また、平坦化絶縁膜として絶縁層4021を形成する。絶縁層4021としては、ポリイミド、アクリル、ベンゾシクロブテン、ポリアミド、エポキシ等の、耐熱性を有する有機材料を用いることができる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(low−k材料)、シロキサン系樹脂、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)等を用いることができる。シロキサン系樹脂は、置換基としては有機基(例えばアルキル基やアリール基)やフルオロ基を用いても良い。また、有機基はフルオロ基を有していても良い。なお、これらの材料で形成される絶縁膜を複数積層させることで、絶縁層4021を形成してもよい。
なおシロキサン系樹脂とは、シロキサン系材料を出発材料として形成されたSi−O−Si結合を含む樹脂に相当する。
絶縁層4021の形成法は、特に限定されず、その材料に応じて、スパッタ法、SOG法、スピンコート、ディップ、スプレー塗布、液滴吐出法(インクジェット法、スクリーン印刷、オフセット印刷等)等の方法、ドクターナイフ、ロールコーター、カーテンコーター、ナイフコーター等のツール(設備)を用いることができる。
画素電極層4030は亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜からなり、実施の形態1に記載した方法で成膜する。
対向電極層4031は、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜の他、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム錫酸化物(以下、ITOと示す。)、インジウム亜鉛酸化物、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物などの透光性を有する導電性材料を用いることができる。
また、対向電極層4031として、導電性高分子(導電性ポリマーともいう)を含む導電性組成物を用いて形成することができる。
導電性高分子としては、いわゆるπ電子共役系導電性高分子が用いることができる。例えば、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリピロールまたはその誘導体、ポリチオフェンまたはその誘導体、若しくはこれらの2種以上の共重合体などがあげられる。
また別途形成された信号線駆動回路4003と、走査線駆動回路4004または画素部4002に与えられる各種信号及び電位は、FPC4018から供給されている。
本実施の形態では、接続端子電極4015が、液晶素子4013が有する画素電極層4030と同じ導電膜から形成され、端子電極4016は、薄膜トランジスタ4010、4011のソース電極層及びドレイン電極層と同じ導電膜で形成されている。
接続端子電極4015は、FPC4018が有する端子と、異方性導電膜4019を介して電気的に接続されている。
また図10においては、信号線駆動回路4003を別途形成し、第1の基板4001に実装している例を示しているが、本実施の形態はこの構成に限定されない。走査線駆動回路を別途形成して実装しても良いし、信号線駆動回路の一部または走査線駆動回路の一部のみを別途形成して実装しても良い。
図11は、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いて作製されるTFT基板2600を用いて半導体装置として液晶表示モジュールを構成する一例を示している。
図11は液晶表示モジュールの一例であり、TFT基板2600と対向基板2601がシール材2602により固着され、その間に亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜からなる画素電極等を含む画素部2603、液晶層を含む表示素子2604、着色層2605、偏光板2606が設けられ表示領域を形成している。着色層2605はカラー表示を行う場合に必要であり、RGB方式の場合は、赤、緑、青の各色に対応した着色層が各画素に対応して設けられている。TFT基板2600と対向基板2601の外側には偏光板2606、偏光板2607、拡散板2613が配設されている。光源は冷陰極管2610と反射板2611により構成され、回路基板2612は、フレキシブル配線基板2609によりTFT基板2600の配線回路部2608と接続され、コントロール回路や電源回路などの外部回路が組みこまれている。また偏光板と、液晶層との間に位相差板を有した状態で積層してもよい。
液晶表示モジュールには、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optical Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モードなどを用いることができる。
以上の工程により、液晶表示パネルを作製することができる。本実施の形態の液晶表示パネルの画素電極は、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いて作製されている。よって、インジウムを用いることなく、透明導電膜を作製できるので、透明導電膜及び発光装置の低コスト化を図ることができる。さらに、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜は、抵抗率が低減されているので、省電力かつ信頼性の高い液晶表示パネルを作製することができる。
なお、本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示した構成を適宜組み合わせて用いることができることとする。
(実施の形態3)
本実施の形態では、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いた画素電極を有する発光装置について図12を用いて説明する。なお、図12(A)は、発光装置を示す上面図、図12(B)は図12(A)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された401は駆動回路部(ソース側駆動回路)、402は画素部、403は駆動回路部(ゲート側駆動回路)である。また、404は封止基板、405はシール材であり、シール材405で囲まれた内側は、空間407になっている。
なお、引き回し配線408はソース側駆動回路401及びゲート側駆動回路403に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)409からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を受け取る。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における発光装置には、発光装置本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
次に、断面構造について図12(B)を用いて説明する。基板410上には駆動回路部及び複数の画素を有する画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路部であるソース側駆動回路401と画素部402に複数形成された画素のうち一つの画素が示されている。
なお、ソース側駆動回路401はnチャネル型TFT423とpチャネル型TFT424とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路は、TFTで形成される種々のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施の形態では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、基板上ではなく外部に形成することもできる。
また、画素部402はスイッチング用TFT411と、電流制御用TFT412とそのドレインに電気的に接続された第1の電極413とを含む複数の画素により形成される。なお、第1の電極413の端部を覆って絶縁物414が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
また、カバレッジを良好なものとするため、絶縁物414の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物414の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物414の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物414として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
画素電極として機能する第1の電極413は、上記実施の形態1で示した亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いる。第1の電極413上には、発光物質を含む層416、および第2の電極417をそれぞれ形成する。発光物質を含む層416は、蒸着マスクを用いた蒸着法により成膜できる。インクジェット法、スピンコート法等の湿式法によっても発光物質を含む層416を成膜できる。
発光物質を含む層416には、通常、有機化合物を単層もしくは積層で用いるが、本発明においては、有機化合物からなる膜の一部に無機化合物を用いる構成も含めることとする。また、第1の電極413から発光物質を含む層416へホールを注入し易くするために、第1の電極413と発光物質を含む層416の間にホール注入層を設けてもよい。
さらに、発光物質を含む層416上に形成される第2の電極417に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金や化合物、MgAg、MgIn、AlLi、CaFまたはCa)を用いることが好ましい。なお、発光物質を含む層416で生じた光が陰極として機能する第2の電極417を透過させる場合には、第2の電極417として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ化合物)、酸化インジウム酸化亜鉛化合物(In―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)又は亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜との積層を用いるのが良い。
さらにシール材405で封止基板404を基板410と貼り合わせることにより、基板410、封止基板404、およびシール材405で囲まれた空間407に発光素子418が備えられた構造になっている。なお、空間407には、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材405で充填される構成も含むものとする。
なお、シール材405にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板404に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、ポリエステルまたはアクリル樹脂等からなるプラスチック基板を用いることができる。
本実施の形態に示す発光装置は、画素電極として亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いている。よって、インジウムを用いることなく、透明導電膜を作製できるので、透明導電膜及び発光装置の低コスト化を図ることができる。さらに、該透明導電膜は、抵抗率が低減されているので、省電力かつ信頼性の高い発光装置を得ることができる。
以上では、トランジスタによって発光素子の駆動を制御するアクティブマトリクス型の画像表示装置について説明したが、この他、パッシブマトリクス型の画像表示装置であってもよい。図13には本発明を適用して作製したパッシブマトリクス型の画像表示装置を示す。なお、図13(A)は、パッシブマトリクス型の画像表示装置を示す斜視図、図13(B)は図13(A)をX−Yで切断した断面図である。図13において、基板951上には、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いて画素電極として機能する電極952が形成され、発光物質を含む層955を介してそのうえに電極956が設けられている。電極952の端部は絶縁層953で覆われている。そして、絶縁層953上には隔壁層954が設けられている。
隔壁層954の側壁は、基板面に近くなるに伴って、一方の側壁と他方の側壁との間隔が狭くなっていくような傾斜を有する。つまり、隔壁層954の短辺方向の断面は、台形状であり、底辺(絶縁層953の面方向と同様の方向を向き、絶縁層953と接する辺)の方が上辺(絶縁層953の面方向と同様の方向を向き、絶縁層953と接しない辺)よりも短い。このように、隔壁層954を設けることで、静電気等に起因した発光素子の不良を防ぐことが出来る。
本実施の形態に示す発光装置は、画素電極として亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いている。よって、インジウムを用いることなく、透明導電膜を作製できるので、透明導電膜及び発光装置の低コスト化を図ることができる。さらに、該透明導電膜は、抵抗率が低減されているので、省電力かつ信頼性の高い発光装置を得ることができる。
なお、本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示した構成を適宜組み合わせて用いることができることとする。
(実施の形態4)
本実施の形態では、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いた画素電極を有する表示装置として電子ペーパーの例を示す。
図14は、表示装置の例としてアクティブマトリクス型の電子ペーパーを示す。図14の電子ペーパーは、ツイストボール表示方式を用いた表示装置の例である。ツイストボール表示方式とは、白と黒に塗り分けられた球形粒子を表示素子に用いる電極層である第1の電極層及び第2の電極層の間に配置し、第1の電極層及び第2の電極層に電位差を生じさせての球形粒子の向きを制御することにより、表示を行う方法である。
基板580と基板596との間に封止される薄膜トランジスタ581はボトムゲート構造の薄膜トランジスタであり、ソース電極層又はドレイン電極層によって第1の電極層587と、絶縁層585に形成する開口で接しており電気的に接続している。第1の電極層587と第2の電極層588との間には黒色領域590a及び白色領域590bを有し、周りに液体で満たされているキャビティ594を含む球形粒子589が設けられており、球形粒子589の周囲は樹脂等の充填材595で充填されている(図14参照。)。本実施の形態においては、第1の電極層587が画素電極に相当し、第2の電極層588が共通電極に相当する。画素電極として機能する第1の電極層587に実施の形態1で示した亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いることができる。第2の電極層588は、薄膜トランジスタ581と同一基板上に設けられる共通電位線と電気的に接続される。一対の基板間に配置される導電性粒子を介して第2の電極層588と共通電位線とを電気的に接続することができる。
また、ツイストボールの代わりに、電気泳動素子を用いることも可能である。透明な液体と、正に帯電した白い微粒子と負に帯電した黒い微粒子とを封入した直径10μm乃至200μm程度のマイクロカプセルを用いる。第1の電極層と第2の電極層との間に設けられるマイクロカプセルは、第1の電極層と第2の電極層によって、電場が与えられると、白い微粒子と、黒い微粒子が逆の方向に移動し、白または黒を表示することができる。この原理を応用した表示素子が電気泳動表示素子であり、一般的に電子ペーパーとよばれている。電気泳動表示素子は、液晶表示素子に比べて反射率が高いため、補助ライトは不要であり、また消費電力が小さく、薄暗い場所でも表示部を認識することが可能である。また、表示部に電源が供給されない場合であっても、一度表示した像を保持することが可能であるため、電波発信源から表示機能付き半導体装置(単に表示装置、又は表示装置を具備する半導体装置ともいう)を遠ざけた場合であっても、表示された像を保存しておくことが可能となる。
電気泳動表示素子は、誘電定数の高い物質が高い電界領域に移動する、いわゆる誘電泳動的効果を利用した表示素子である。電気泳動表示素子を用いる電気泳動表示装置は、液晶表示装置には必要な偏光板が必要ない。
上記マイクロカプセルを溶媒中に分散させたものが電子インクと呼ばれるものであり、この電子インクはガラス、プラスチック、布、紙などの表面に印刷することができる。また、カラーフィルタや色素を有する粒子を用いることによってカラー表示も可能である。
また、アクティブマトリクス基板上に適宜、二つの電極の間に挟まれるように上記マイクロカプセルを複数配置すればアクティブマトリクス型の表示装置が完成し、マイクロカプセルに電界を印加すれば表示を行うことができる。
なお、マイクロカプセル中の微粒子は、導電体材料、絶縁体材料、半導体材料、磁性材料、液晶材料、強誘電性材料、エレクトロルミネセント材料、エレクトロクロミック材料、磁気泳動材料から選ばれた一種の材料、またはこれらの複合材料を用いればよい。
本実施の形態に示す電子ペーパーは、画素電極として亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いている。よって、インジウムを用いることなく、透明導電膜を作製できるので、透明導電膜及び電子ペーパーの低コスト化を図ることができる。さらに、該透明導電膜は、抵抗率が低減されているので、省電力かつ信頼性の高い電子ペーパーを得ることができる。
上記電子ペーパーは、情報を表示するものであればあらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。例えば、電子ペーパーを用いて、電子書籍(電子ブック)、ポスター、電車などの乗り物の車内広告、クレジットカード等の各種カードにおける表示等に適用することができる。電子機器の一例を図15、図16に示す。
図15(A)は、電子ペーパーで作られたポスター2631を示している。広告媒体が紙の印刷物である場合には、広告の交換は人手によって行われるが、電子ペーパーを用いれば短時間で広告の表示を変えることができる。また、表示も崩れることなく安定した画像が得られる。なお、ポスターは無線で情報を送受信できる構成としてもよい。
また、図15(B)は、電車などの乗り物の車内広告2632を示している。広告媒体が紙の印刷物である場合には、広告の交換は人手によって行われるが、電子ペーパーを用いれば人手を多くかけることなく短時間で広告の表示を変えることができる。また表示も崩れることなく安定した画像が得られる。なお、車内広告は無線で情報を送受信できる構成としてもよい。
また、図16は、電子書籍2700の一例を示している。例えば、電子書籍2700は、筐体2701および筐体2703の2つの筐体で構成されている。筐体2701および筐体2703は、軸部2711により一体とされており、該軸部2711を軸として開閉動作を行うことができる。このような構成により、紙の書籍のような動作を行うことが可能となる。
筐体2701には表示部2705が組み込まれ、筐体2703には表示部2707が組み込まれている。表示部2705および表示部2707は、続き画面を表示する構成としてもよいし、異なる画面を表示する構成としてもよい。異なる画面を表示する構成とすることで、例えば右側の表示部(図16では表示部2705)に文章を表示し、左側の表示部(図16では表示部2707)に画像を表示することができる。
また、図16では、筐体2701に操作部などを備えた例を示している。例えば、筐体2701において、電源2721、操作キー2723、スピーカ2725などを備えている。操作キー2723により、頁を送ることができる。なお、筐体の表示部と同一面にキーボードやポインティングデバイスなどを備える構成としてもよい。また、筐体の裏面や側面に、外部接続用端子(イヤホン端子、USB端子、またはACアダプタおよびUSBケーブルなどの各種ケーブルと接続可能な端子など)、記録媒体挿入部などを備える構成としてもよい。さらに、電子書籍2700は、電子辞書としての機能を持たせた構成としてもよい。
また、電子書籍2700は、無線で情報を送受信できる構成としてもよい。無線により、電子書籍サーバから、所望の書籍データなどを購入し、ダウンロードする構成とすることも可能である。
なお、本実施の形態に示す構成は、他の実施の形態に示した構成を適宜組み合わせて用いることができることとする。
(実施の形態5)
本明細書に開示する透明導電膜及び該透明導電膜を用いた表示装置は、さまざまな電子機器(遊技機も含む)に適用することができる。電子機器としては、例えば、照明装置、テレビジョン装置(テレビ、またはテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。
図17(A)は、テレビジョン装置9600の一例を示している。テレビジョン装置9600は、筐体9601に表示部9603が組み込まれている。表示部9603により、映像を表示することが可能である。また、ここでは、スタンド9605により筐体9601を支持した構成を示している。
テレビジョン装置9600の操作は、筐体9601が備える操作スイッチや、別体のリモコン操作機9610により行うことができる。リモコン操作機9610が備える操作キー9609により、チャンネルや音量の操作を行うことができ、表示部9603に表示される映像を操作することができる。また、リモコン操作機9610に、当該リモコン操作機9610から出力する情報を表示する表示部9607を設ける構成としてもよい。
なお、テレビジョン装置9600は、受信機やモデムなどを備えた構成とする。受信機により一般のテレビ放送の受信を行うことができ、さらにモデムを介して有線または無線による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方向(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
表示部9603には、画素電極として亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いられる。よって、透明導電膜にインジウムが用いられないので、テレビジョン装置9600の低コスト化を図ることができる。さらに、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜は、抵抗率が低減されているので、省電力かつ信頼性の高いテレビジョン装置9600とすることができる。
図17(B)は、デジタルフォトフレーム9700の一例を示している。例えば、デジタルフォトフレーム9700は、筐体9701に表示部9703が組み込まれている。表示部9703は、各種画像を表示することが可能であり、例えばデジタルカメラなどで撮影した画像データを表示させることで、通常の写真立てと同様に機能させることができる。
なお、デジタルフォトフレーム9700は、操作部、外部接続用端子(USB端子、USBケーブルなどの各種ケーブルと接続可能な端子など)、記録媒体挿入部などを備える構成とする。これらの構成は、表示部と同一面に組み込まれていてもよいが、側面や裏面に備えるとデザイン性が向上するため好ましい。例えば、デジタルフォトフレームの記録媒体挿入部に、デジタルカメラで撮影した画像データを記憶したメモリを挿入して画像データを取り込み、取り込んだ画像データを表示部9703に表示させることができる。
また、デジタルフォトフレーム9700は、無線で情報を送受信できる構成としてもよい。無線により、所望の画像データを取り込み、表示させる構成とすることもできる。
表示部9703には、画素電極として亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いられる。よって、透明導電膜にインジウムが用いられないので、デジタルフォトフレーム9700の低コスト化を図ることができる。さらに、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜は、抵抗率が低減されているので、省電力かつ信頼性の高いデジタルフォトフレーム9700とすることができる。
図18(A)は携帯型遊技機であり、筐体9881と筐体9891の2つの筐体で構成されており、連結部9893により、開閉可能に連結されている。筐体9881には表示部9882が組み込まれ、筐体9891には表示部9883が組み込まれている。また、図18(A)に示す携帯型遊技機は、その他、スピーカ部9884、記録媒体挿入部9886、LEDランプ9890、入力手段(操作キー9885、接続端子9887、センサ9888(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン9889)等を備えている。もちろん、携帯型遊技機の構成は上述のものに限定されず、少なくとも本明細書に開示する透明導電膜を有する表示装置を備えた構成であればよく、その他付属設備が適宜設けられた構成とすることができる。図18(A)に示す携帯型遊技機は、記録媒体に記録されているプログラム又はデータを読み出して表示部に表示する機能や、他の携帯型遊技機と無線通信を行って情報を共有する機能を有する。なお、図18(A)に示す携帯型遊技機が有する機能はこれに限定されず、様々な機能を有することができる。
表示部9883には、画素電極として亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いられる。よって、透明導電膜にインジウムが用いられないので、携帯型遊技機の低コスト化を図ることができる。さらに、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜は、抵抗率が低減されているので、省電力かつ信頼性の高い携帯型遊技機とすることができる。
図18(B)は大型遊技機であるスロットマシン9900の一例を示している。スロットマシン9900は、筐体9901に表示部9903が組み込まれている。また、スロットマシン9900は、その他、スタートレバーやストップスイッチなどの操作手段、コイン投入口、スピーカなどを備えている。もちろん、スロットマシン9900の構成は上述のものに限定されず、少なくとも本明細書に開示する透明導電膜を有する表示装置を備えた構成であればよく、その他付属設備が適宜設けられた構成とすることができる。
表示部9903には、画素電極として亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いられる。よって、透明導電膜にインジウムが用いられないので、大型遊技機の低コスト化を図ることができる。さらに、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜は、抵抗率が低減されているので、省電力かつ信頼性の高い大型遊技機とすることができる。
図19(A)は携帯型のコンピュータの一例を示す斜視図である。
図19(A)の携帯型のコンピュータは、上部筐体9301と下部筐体9302とを接続するヒンジユニットを閉状態として表示部9303を有する上部筐体9301と、キーボード9304を有する下部筐体9302とを重ねた状態とすることができ、持ち運ぶことが便利であるとともに、使用者がキーボード入力する場合には、ヒンジユニットを開状態として、表示部9303を見て入力操作を行うことができる。
また、下部筐体9302はキーボード9304の他に入力操作を行うポインティングデバイス9306を有する。また、表示部9303をタッチ入力パネルとすれば、表示部の一部に触れることで入力操作を行うこともできる。また、下部筐体9302はCPUやハードディスク等の演算機能部を有している。また、下部筐体9302は他の機器、例えばUSBの通信規格に準拠した通信ケーブルが差し込まれる外部接続ポート9305を有している。
上部筐体9301には更に上部筐体9301内部にスライドさせて収納可能な表示部9307を有しており、広い表示画面を実現することができる。また、収納可能な表示部9307の画面の向きを使用者は調節できる。また、収納可能な表示部9307をタッチパネルとすれば、収納可能な表示部の一部に触れることで入力操作を行うこともできる。タッチパネルの入力検出用電極として、実施の形態1で示した亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いることができる。該透明導電膜は、インジウムを用いることなく作製できるので、入力検出用電極の低コスト化を図ることができる。
表示部9303または収納可能な表示部9307は、液晶表示パネル、有機発光素子または無機発光素子などの発光表示パネルなどの映像表示装置を用いる。
また、図19(A)の携帯型のコンピュータは、受信機などを備えた構成として、テレビ放送を受信して映像を表示部に表示することができる。また、上部筐体9301と下部筐体9302とを接続するヒンジユニットを閉状態としたまま、表示部9307をスライドさせて画面全面を露出させ、画面角度を調節して使用者がテレビ放送を見ることもできる。この場合には、ヒンジユニットを開状態として表示部9303を表示させず、さらにテレビ放送を表示するだけの回路の起動のみを行うため、最小限の消費電力とすることができ、バッテリー容量の限られている携帯型のコンピュータにおいて有用である。
表示部9303または収納可能な表示部9307には、画素電極として亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いられる。よって、透明導電膜にインジウムが用いられないので、携帯型のコンピュータの低コスト化を図ることができる。さらに、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜は、抵抗率が低減されているので、省電力かつ信頼性の高い携帯型のコンピュータとすることができる。
また、図19(B)は、腕時計のように使用者の腕に装着可能な形態を有している携帯電話の一例を示す斜視図である。
この携帯電話は、少なくとも電話機能を有する通信装置及びバッテリーを有する本体、本体を腕に装着するためのバンド部、腕に対するバンド部の固定状態を調節する調節部9205、表示部9201、スピーカ9207、及びマイク9208から構成されている。
また、本体は、操作スイッチ9203を有し、電源入力スイッチや、表示切り替えスイッチや、撮像開始指示スイッチの他、例えばスイッチを押すとインターネット用のプログラムが起動されるなど、各ファンクションを対応づけることができる。
この携帯電話の入力操作は、表示部9201に指や入力ペンなどで触れること、又は操作スイッチ9203の操作、またはマイク9208への音声入力により行われる。なお、図19(B)では、表示部9201はタッチパネル9209を有しており、表示部9201に表示された表示ボタン9202を図示しており、指などで触れることにより入力を行うことができる。タッチパネル9209の入力検出用電極として、実施の形態1で示した亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いることができる。該透明導電膜は、インジウムを用いることなく作製できるので、入力検出用電極の低コスト化を図ることができる。
また、本体は、撮影レンズを通して結像される被写体像を電子画像信号に変換する撮像手段を有するカメラ部9206を有する。なお、特にカメラ部は設けなくともよい。
また、図19(B)に示す携帯電話は、テレビ放送の受信機などを備えた構成として、テレビ放送を受信して映像を表示部9201に表示することができ、さらにメモリなどの記憶装置などを備えた構成として、テレビ放送をメモリに録画できる。また、図19(B)に示す携帯電話は、GPSなどの位置情報を収集できる機能を有していてもよい。
表示部9201は、液晶表示パネル、有機発光素子または無機発光素子などの発光表示パネルなどの映像表示装置を用いる。図19(B)に示す携帯電話は、小型、且つ、軽量であるため、バッテリー容量の限られており、表示部9201に用いる表示装置は低消費電力で駆動できるパネルを用いることが好ましい。
表示部9201には、画素電極として亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いられる。よって、透明導電膜にインジウムが用いられないので、携帯電話の低コスト化を図ることができる。さらに、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜は、抵抗率が低減されているので、省電力かつ信頼性の高い携帯電話とすることができる。
なお、図19(B)では”腕”に装着するタイプの電子機器を図示したが、特に限定されず、携行できる形状を有しているものであればよい。
また、図20は、実施の形態3に示す発光装置を、照明装置である電気スタンドとして用いた例である。図20に示す電気スタンドは、筐体2001と、光源2002を有し、光源2002として、実施の形態3に示す発光装置が用いられている。実施の形態3に示す発光装置は、画素電極として亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いている。よって、インジウムを用いることなく、透明導電膜を作製できるので、電気スタンドの低コスト化を図ることができる。さらに、該透明導電膜は、抵抗率が低減されているので、省電力かつ信頼性の高い電気スタンドとすることができる。
また、実施の形態1で示した亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜は、上述の表示装置及び電子機器以外の用途にも用いることができる。例えば、太陽電池用の表面電極などの電極としての用途が挙げられる。また、反射防止膜、帯電防止膜、透明熱線反射膜、赤外線遮断膜、電磁波遮蔽フィルム、電磁波受信膜などの機能性フィルム及びこれらの膜をガラス上に成膜した機能性ガラスなどが挙げられる。それらは上記電子機器を含むさまざまな電子機器に用いることができる。本実施の形態では、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を用いることによって、インジウムを用いることなく、透明導電膜を作製できるので、これらの透明導電膜及び電子機器の低コスト化を図ることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
本実施例では、実施の形態1に従って亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を作製し、成膜する窒化アルミニウム量及び成膜後の加熱処理の有無によるキャリア密度、移動度、抵抗率及び可視光(波長470nm、波長530nm、波長680nm)の透過率の変化について説明する。
本実施例では厚さ0.7mmの無アルカリガラス(コーニング社製:EAGLE2000)を基板に用いた。次に、窒化アルミニウムチップ(AlNチップ)(10mm×10mm×1mm)を上に配置した、酸化亜鉛と窒化アルミニウムを焼結した直径6インチのターゲット(ZnO:AlN=100:1(mol))を用い、スパッタリング法により亜鉛及びアルミニウムを含む酸窒化物を基板上に成膜した。ここでターゲット上に配置するAlNチップの個数は、それぞれ0個、2個、4個、8個、16個とし、互いに点対称の位置となるように配置した。このようにして、透明導電膜中に含有される窒化アルミニウム量を変化させて透明導電膜を成膜した。スパッタリング法の条件は、温度は室温、圧力0.4Pa、アルゴンガス流量40sccm、基板−ターゲット間距離185mm、高周波(RF)電源0.5kWとして成膜した。透明導電膜の膜厚は100nmを狙って成膜した。このようにして、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を基板上に成膜した。
また上記透明導電膜とは別に、上記方法で作製された透明導電膜にさらに、炉中で350℃、窒素雰囲気下、1時間の加熱処理を行った透明導電膜を準備した。
このようにして、窒化アルミニウムを0個、2個、4個、8個又は16個配置したZnO−AlN化合物をターゲットとして用いた透明導電膜と、さらにそれぞれに窒素雰囲気下で1時間加熱処理を行った透明導電膜とを用意した。
また、比較例として、ITOからなる透明導電膜も作製した。ITOからなる透明導電膜の成膜条件は、温度は室温、圧力0.4Pa、基板とターゲット間の距離60mm、直流(DC)電源0.5kWとした。成膜ガスはアルゴンガス、酸素ガス及び水素ガスを混合し、流量比はAr/O/H=50/1/1(sccm)とした。
次に、基板に成膜された上記透明導電膜のホール効果測定を行い、キャリア密度、移動度及び抵抗率を算出した。また、波長470nmの青色光、波長530nmの緑色光、波長680nmの赤色光に対する透明導電膜の透過率を測定した。
ここで、ホール効果測定とは、電流の流れているものに垂直に磁場をかけることによって、電流と磁場の双方に垂直な方向に起電力が現れるホール効果を利用して、キャリア密度、移動度及び抵抗率などの電気特性を測定する方法である。本実施例では、矩形状の透明導電膜の4隅にオーミック電極を形成して電極間の電位差及び抵抗値を測定するVan der Pauw法を用いて測定を行った。なお、ホール効果測定には、東陽テクニカ製ResiTest8300シリーズを用いた。
それぞれの透明導電膜のホール効果測定の結果及び透過率測定の結果を図1、図2及び表1に示す。図1(A)は縦軸にキャリア密度[cm−3]をとり、図1(B)は縦軸に移動度[cm/V・sec]をとり、図1(C)は縦軸に抵抗率[Ω・cm]をとり、図1(A)乃至図1(C)で共通して横軸にAlNチップの個数をとっている。図2(A)は、波長470nmの青色光に対する透過率を表し、図2(B)は、波長530nmの緑色光に対する透過率を表し、図2(C)は、波長680nmの赤色光に対する透過率を表している。図2(A)乃至図2(C)は、縦軸に透過率をとり、横軸にAlNチップの個数をとっている。なお、表1には、各々の透明導電膜のキャリア密度、移動度、抵抗率及び各波長の可視光に対する透過率の値を記している。また、図1(A)乃至図1(C)及び図2(A)乃至図2(C)中の太い破線は、ITOからなる透明導電膜のキャリア密度、移動度、抵抗率及び各波長の可視光に対する透過率を示している。
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図1(A)より、AlNチップの個数が0個から8個の間は、加熱処理の有無に関わらず、AlNチップの個数が増えるにつれて、つまり透明導電膜中の窒化アルミニウム量が増えるにつれて、キャリア密度が増加しているのが分かる。また、AlNチップがない場合を除き、成膜後に加熱処理を行うことにより、透明導電膜のキャリア密度は増加している。しかし、AlNチップの個数を16個に増やすと、加熱処理の有無に関わらず、AlNチップが8個のときより透明導電膜のキャリア密度が減少している。
ここで、透明導電膜のキャリア密度は、1.0×1020cm−3以上が好ましく、透明導電膜を成膜する際のAlNチップ数は2個より多い方が好ましい。また、透明導電膜のキャリア密度は、2.2×1020cm−3以上がより好ましく、透明導電膜を成膜する際のAlNチップ数は4個以上がより好ましい。また、ITOからなる透明導電膜のキャリア密度は、4.2×1020cm−3となった。よって、透明導電膜のキャリア密度は、2.2×1020cm−3以上4.2×1020cm−3未満とするのがより好ましい。
図1(B)より、加熱処理のない場合、AlNチップの個数が0個から8個の間は、AlNチップの個数が増えるにつれて、つまり透明導電膜中の窒化アルミニウム量が増えるにつれて、移動度が増加しているのが分かる。さらに、成膜後に加熱処理を行うことにより、透明導電膜の移動度は増加している。しかし、AlNチップの個数を16個に増やすと、AlNチップが8個のときより透明導電膜の移動度が減少している。また、加熱処理を行った透明導電膜は、AlNチップの個数を4個から8個、さらに8個から16個に増やすと、移動度が減少している。
ここで、透明導電膜の移動度は、4.0cm/V・sec以上が好ましく、透明導電膜を成膜する際のAlNチップ数は2個より多い方が好ましい。また、透明導電膜の移動度は、4.7cm/V・sec以上がより好ましく、透明導電膜を成膜する際のAlNチップ数は4個以上がより好ましい。また、ITOからなる透明導電膜の移動度は、36.0cm/V・secとなった。よって、透明導電膜の移動度は、4.7cm/V・sec以上36.0cm/V・sec未満とするのがより好ましい。
図1(C)より、AlNチップの個数が0個から8個の間は、加熱処理の有無に関わらず、AlNチップの個数が増えるにつれて、つまり透明導電膜中の窒化アルミニウム量が増えるにつれて、抵抗率が減少しているのが分かる。また、成膜後に加熱処理を行うことにより、透明導電膜の抵抗率が減少している。ただし、AlNチップの個数が増えるにつれて抵抗率の減少幅は減っているように見受けられる。また、AlNチップの個数を16個に増やすと、加熱処理の有無に関わらず、AlNチップが8個のときより透明導電膜の抵抗率が増加している。
ここで、透明導電膜の抵抗率は、1.0×10−2Ω・cm以下が好ましく、透明導電膜を成膜する際のAlNチップ数は2個より多い方が好ましい。また、透明導電膜の抵抗率は、6.1×10−3Ω・cm以下がより好ましく、透明導電膜を成膜する際のAlNチップ数は4個以上がより好ましい。また、ITOからなる透明導電膜の抵抗率は、4.1×10−4Ω・cmとなった。よって、透明導電膜の抵抗率は、4.1×10−4Ω・cmより大きく、6.1×10−3Ω・cm以下とするのがより好ましい。
図2(A)乃至図2(C)より、波長470nm、530nm及び680nmの可視光において、加熱処理の有無に関わらず、AlNチップの個数が増えるにつれて、つまり透明導電膜中の窒化アルミニウム量が増えるにつれて、透過率が減少しているのが分かる。また、この透過率の減少は短波長の光の方がより顕著に表れている。波長470nmの光に対する透明導電膜の透過率は、ITOからなる透明導電膜の透過率より小さいが、波長530nm及び波長680nmの光に対する透明導電膜の透過率は、ITOからなる透明導電膜の透過率とほぼ同程度である。また、成膜後に加熱処理を行うことにより、各波長の可視光に対して透明導電膜の透過率が増加している。
ここで、波長470nm、530nm及び680nmの可視光に対する透明導電膜の透過率は、0.70(70%)以上が好ましい。また、波長470nm、530nm及び680nmの可視光に対する透明導電膜の透過率は、0.75(75%)以上がより好ましい。
以上より、基本的に透明導電膜中の窒化アルミニウム量が増えるにつれてキャリア密度、移動度は増加し、抵抗率は減少する。さらに、成膜後に加熱処理を行うことによって、キャリア密度及び移動度を増加させ、抵抗率を減少させることができる。ただし、透明導電膜に含まれる窒化アルミニウム量が一定以上になると、キャリア密度及び加熱処理による移動度の増加率が減少するため、抵抗率の減少も抑えられることになる。また、各波長の光に対する透明導電膜の透過率は、透明導電膜中の窒化アルミニウムの量が増えるにつれて、減少する。透過率の減少は短波長の可視光に対して顕著に表れる。ただし、成膜後に加熱処理を行うことにより、透過率を増加させることができる。
本実施例では、実施の形態1に従って亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を作製し、X線回折(XRD:X−ray diffraction)測定により、透明導電膜を解析した結果について説明する。
まず、上記実施例1と同様の方法で透明導電膜を作製し、窒化アルミニウムを0個、2個又は4個配置したZnO−AlN化合物をターゲットとして用いた透明導電膜と、さらにそれぞれに窒素雰囲気下で加熱処理を行った透明導電膜とを用意した。
次に、基板に成膜された上記透明導電膜のX線回折測定を行った。それぞれの透明導電膜のX線回折測定の結果について、ZnOの六方晶構造における(002)面に起因するピーク付近のXRDスペクトルを図3(A)及び図3(B)に示す。図3(A)は、成膜直後の透明導電膜のX線回折測定の結果を、図3(B)は、窒素雰囲気下での加熱処理後の透明導電膜のX線回折測定の結果を示している。図3(A)及び図3(B)は縦軸に任意単位の回折強度をとり、横軸に回折角2θ[°]をとる。さらに、AlNチップ数が異なる透明導電膜のX線回折測定結果のグラフを等間隔に並べた。なお、2θ=34.43°の直線はZnOの六方晶構造における(002)面に対応している。
図3(A)及び図3(B)より、AlNチップ数及び成膜後の加熱の有無に依らず、全ての透明導電膜のXRDスペクトルで、ZnOの六方晶構造における(002)面に起因するピークが現れている。このことから、透明導電膜を形成する亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物は、多結晶構造を有することが分かる。また、それぞれのXRDスペクトルのピークの半値全幅に大きな差が見られないことから、透明導電膜中の窒化アルミニウム量や透明導電膜成膜後の加熱の有無によって、結晶性が大きく変化しないということが分かる。
図3(A)と図3(B)において、XRDスペクトルのピークと2θ=34.43°の直線との距離を比較すると、図3(A)に示すXRDスペクトルのピークより、図3(B)に示すXRDスペクトルのピークの方がその距離が若干近い。これは、加熱処理により、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物において、原子レベルで再配列が行われ、窒素の混入により生じた結晶構造の歪が解放され、加熱後の亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物の構造がZnOの六方晶構造に近づいたことを示唆している。これにより、キャリアの移動を阻害する結晶構造の歪が解放され、透明導電膜の移動度の向上が図られていると推測される。また、導電性酸窒化物の結晶格子間に位置していたアルミニウムは、加熱処理により結晶格子内に移動してドナーとして機能するようになるので、透明導電膜中のキャリア密度が増加すると推測される。
本実施例では、実施の形態1に従って亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を作製し、二次イオン質量分析(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)により、透明導電膜を解析した結果について説明する。
まず、上記実施例1と同様の方法で透明導電膜を作製し、窒化アルミニウムを0個、4個又は16個配置したZnO−AlN化合物をターゲットとして用いて作製した透明導電膜と、さらにそれぞれに窒素雰囲気下で加熱処理を行った透明導電膜とを用意した。
次に、基板に成膜された上記透明導電膜の二次イオン質量分析を行った。それぞれの透明導電膜の二次イオン質量分析の結果を図4(A)、図4(B)、図5(A)、図5(B)、図6(A)および図6(B)に示す。図4は、成膜に用いたAlNチップが0個の、図5は、成膜に用いたAlNチップが4個の、図6は、成膜に用いたAlNチップが16個の、透明導電膜の二次イオン質量分析結果を示している。さらに、図4(A)、図5(A)および図6(A)は成膜後加熱処理を行っていない透明導電膜の、図4(B)、図5(B)および図6(B)は成膜後加熱処理を行った透明導電膜の二次イオン質量分析結果を示している。それぞれの図において、図中左側の縦軸は、水素(H)、炭素(C)及び窒素(N)の濃度[atoms/cm]をとり、図中右側の縦軸は、酸素(O)及び酸素と亜鉛(Zn+O)の二次イオン強度[counts/sec]をとっている。また、横軸は、透明導電膜表面からの透明導電膜及びガラス基板の深さ[nm]をとっている。
図4(A)、図5(A)および図6(A)を比較すると、成膜にAlNチップを用いていない透明導電膜の窒素濃度は2.5×1020atoms/cmであり、4個のAlNチップを用いて成膜した透明導電膜の窒素濃度は8.0×1020atoms/cmであり、16個のAlNチップを用いて成膜した透明導電膜の窒素濃度は2.3×1021atoms/cmである。よって、AlNチップ中の窒素は、確かに透明導電膜中に取り込まれていると言える。さらに、透明導電膜中に取り込まれた窒素は膜厚方向に対してほぼ均一に分布している。また、酸素及び、酸素と亜鉛の二次イオン強度については、AlNチップ数の差による大きな違いは見られない。
また、図4、図5および図6について加熱処理の有無で比較してみると、水素濃度の分布に若干違いがあるものの、それ以外は大きな違いは見受けられない。窒素雰囲気下で加熱処理を行っても、窒素濃度の大きな変化は特に見られない。
また、図1(C)に示す抵抗率のグラフと図4及び図5を比較すると、AlNチップ数が0個と4個の間、つまり、透明導電膜中の窒素濃度が5.0×1020atoms/cm以上となるようにすると透明導電膜の導電性が良好となるのが分かる。上記条件においてさらに、図1(C)に示す抵抗率のグラフと図6を比較すると、AlNチップ数が16個以下、つまり、透明導電膜中の窒素濃度が5.0×1020atoms/cm以上、2.3×1021atoms/cm以下となるようにすると透明導電膜の導電性がより良好となるのが分かる。
本実施例では、実施の形態1に従って亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を作製し、電子線マイクロアナライザー(EPMA:Electron Probe X−ray MicroAnalyzer)を用いた分析により、透明導電膜を解析した結果について説明する。
まず、上記実施例1と同様の方法で透明導電膜を作製し、窒化アルミニウムを0個、4個、8個及び16個配置したZnO−AlN化合物をターゲットとして用いた透明導電膜と、同様に窒化アルミニウムを4個配置したZnO−AlN化合物をターゲットとして用いて作製し、窒素雰囲気下で加熱処理を行った透明導電膜とを用意した。ただし、本実施例では実施例1とは異なり、透明導電膜を成膜する基板として、シリコンウエハを用いた。
次に、基板に成膜された上記透明導電膜のEPMA分析を行った。それぞれの透明導電膜のEPMA分析の結果を表2及び図7に示す。表2及び図7には、それぞれの透明導電膜における、構成原子である亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、酸素(O)及び窒素(N)の組成比(原子%)を示している。なお、本実施例におけるEPMA分析の検出下限は、0.1原子%である。
Figure 0005489859
表2及び図7より、AlNチップの個数で透明導電膜の組成比を比較すると、AlNチップの個数が0個から8個の間はAlNチップの個数が増えることにより、窒素及びアルミニウムの組成比が増加し、酸素及び亜鉛の組成比が減少している。アルミニウムの組成比は、AlNチップが0個で0.5原子%、4個で1.8原子%、8個で3.0原子%、16個で7.5原子%となる。また、窒素の組成比はAlNチップが0個で検出下限以下、4個で0.9原子%、8個で1.6原子%、16個で3.1原子%となる。また、酸素の組成比はAlNチップが0個で52.3原子%、4個で50.5原子%、8個で49.0原子%、16個で48.4原子%となる。また、亜鉛の組成比はAlNチップが0個で47.2原子%、4個で46.8原子%、8個で46.3原子%、16個で41.0原子%となる。
AlNチップの個数が0個から8個の間は、AlNチップの増加に伴う、アルミニウム及び窒素の組成比の増加幅と比較して亜鉛の組成比の減少幅は小さい。さらに、亜鉛の組成比の減少幅と比較して酸素の組成比の減少幅が大きいので、アルミニウムと窒素を含ませることによって、酸素を減少させていると見ることができる。アルミニウムは主に亜鉛と置換するので、透明導電膜中における酸素の減少に主に寄与しているのは窒素であると推測される。このように、透明導電膜中に窒素を含ませ、酸素を減少させることによって、透明導電膜中に酸素欠陥を発生させることができる。これにより、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物中に酸素欠陥に起因するキャリアが発生するので、透明導電膜の抵抗率を低減することができる。
また、図1(C)に示す透明導電膜の抵抗率のグラフと図7を比較すると、図1(C)で抵抗率が1.0×10―2Ω・cm以下となる、AlNチップ数が2個から16個程度成膜時に用いられた透明導電膜とするのが好ましく、該透明導電膜中の亜鉛の組成比は47原子%以下となる。また、図7及び表2に示す透明導電膜の組成比より、該透明導電膜中には、1.0原子%乃至8.0原子%程度のアルミニウム及び0.5原子%乃至4.0原子%程度の窒素が含まれると推察される。
ただし、AlNチップの個数を16個に増やすと、亜鉛の組成比の減少幅が増大し、酸素の組成比の減少幅が小さくなる。また、アルミニウムの増加幅も大きくなるため、AlNチップの個数が0個から8個のときと比べて組成比の挙動が異なる。図1(A)乃至図1(C)に示すように、AlNチップの個数を8個から16個に増やすと、キャリア密度及び移動度が減少し、抵抗率が増加することも、このことが寄与していることが推察される。
また、アルミニウムの組成比が窒素の組成比より大きいことから、実施の形態1でシミュレーションを用いて説明した、アルミニウムが窒素より酸化亜鉛中に含まれやすいということが裏付けられている。
また、表2及び図7に示す、AlNチップ数が4個の透明導電膜の加熱前後における組成比を比較すると、透明導電膜の組成比は加熱処理にはほぼ依存しないということが分かる。
本実施例では、実施例1乃至実施例4とは異なり、少量の酸素ガスを含む雰囲気下で、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜を成膜し、その透過率及び抵抗率を比較した結果について説明する。
本実施例では、透明導電膜の成膜ガスとして酸素(O)ガスとアルゴン(Ar)ガスを用いて、成膜ガスの流量比を変化させて透明導電膜を作製した。それぞれの透明導電膜の成膜ガス流量比(sccm)は、Ar/O=37/0、97/0.1、97/0.35、97/0.6、92/2、42/2、40/4、37/7とし、このとき成膜ガス全体に対する酸素ガスの割合は、O/(O+Ar)=0%、0.10%、0.36%、0.61%、2.13%、4.55%、9.09%、15.91%となる。またスパッタ成膜時のAlNチップ数は8個とし、成膜後に、窒素雰囲気下、350℃、1時間の加熱処理を行った。他の成膜条件については、実施例1と同様とした。
また、比較例として、ITOからなる透明導電膜も作製した。ITOからなる透明導電膜の成膜条件は、温度は室温、圧力0.4Pa、基板とターゲット間の距離60mm、直流(DC)電源0.5kWとした。成膜ガスはアルゴンガス、酸素ガス及び水素ガスを混合し、成膜ガスの流量比はAr/O/H=50/1/1(sccm)とした。また、ITOからなる透明導電膜は、成膜後に窒素雰囲気下、250℃、1時間の加熱処理を行った。
それぞれの透明導電膜の透過率測定の結果を図8に示す。図8は縦軸に透過率Tをとり、横軸に波長λ[nm]をとっている。図8より、可視光領域の透過率が0.8以上であるITOからなる透明導電膜と比較すると、酸素ガスの割合が0%の透明導電膜は透過率が小さくなっている。しかし、酸素ガスの割合が0.10%の透明導電膜では、波長500nm以上の領域で透過率が0.8程度となり、酸素ガスの割合が0.36%の透明導電膜では、波長420nm以上の領域で、酸素ガスの割合が0.61%の透明導電膜では、波長400nm以上の領域で、透過率が0.8以上となっている。また、酸素ガスの割合が2.13%の透明導電膜では波長420nm以上の領域で、酸素ガスの割合が4.55%乃至15.91%の透明導電膜では波長410nm以上の領域で、透過率が0.8以上となっている。さらに、酸素ガスの割合が0.36%の透明導電膜では、波長490nm以上の領域で、酸素ガスの割合が0.61%の透明導電膜では、波長470nm以上の領域で、ITOからなる透明導電膜とほぼ同程度の透過率を示している。また、酸素ガスの割合が2.13%の透明導電膜では波長450nm以上の領域で、酸素ガスの割合が4.55%乃至15.91%の透明導電膜では波長430nm以上の領域で、ITOからなる透明導電膜より優れた透過率を示している。
また、亜鉛及びアルミニウムを含む導電性酸窒化物からなる透明導電膜の抵抗率を表3に示す。
Figure 0005489859
酸素ガスの割合が0%の透明導電膜では抵抗率は最小で、酸素ガスの割合が2.13%の透明導電膜は抵抗率が最大となっている。成膜時の酸素ガスの割合が2.13%以上になると、酸素ガス割合が増えるに従って抵抗率も減っていく傾向がある。図8に示す透過率測定のデータと比較すると、抵抗率と透過率の間にトレードオフに近い関係があるのが分かる。図8の透過率測定のグラフを考慮すると、波長450nm以上の可視光に対する透過率が0.7以上、且つ抵抗率を5.0×10Ω・cm以下の透明導電膜にするためには、透明導電膜の成膜時の酸素ガスの割合を0.10%以上、2.13%未満とするのが好ましい。さらに、波長400nm以上の可視光に対する透過率が0.7以上、且つ抵抗率を2.0×10Ω・cm以下の透明導電膜にするためには、透明導電膜の成膜時の酸素ガスの割合を0.36%以上、2.13%未満とするのがより好ましい。
401 ソース側駆動回路
402 画素部
403 ゲート側駆動回路
404 封止基板
405 シール材
407 空間
408 配線
409 FPC(フレキシブルプリントサーキット)
410 基板
411 スイッチング用TFT
412 電流制御用TFT
413 電極
414 絶縁物
416 層
417 電極
418 発光素子
423 nチャネル型TFT
424 pチャネル型TFT
581 薄膜トランジスタ
585 絶縁層
587 電極層
588 電極層
589 球形粒子
590a 黒色領域
590b 白色領域
594 キャビティ
595 充填材
951 基板
952 電極
953 絶縁層
954 隔壁層
955 層
956 電極
2001 筐体
2002 光源
2600 TFT基板
2601 対向基板
2602 シール材
2603 画素部
2604 表示素子
2605 着色層
2606 偏光板
2607 偏光板
2608 配線回路部
2609 フレキシブル配線基板
2610 冷陰極管
2611 反射板
2612 回路基板
2613 拡散板
2631 ポスター
2632 車内広告
2700 電子書籍
2701 筐体
2703 筐体
2705 表示部
2707 表示部
2711 軸部
2721 電源
2723 操作キー
2725 スピーカ
4001 基板
4002 画素部
4003 信号線駆動回路
4004 走査線駆動回路
4005 シール材
4006 基板
4008 液晶層
4010 薄膜トランジスタ
4011 薄膜トランジスタ
4013 液晶素子
4015 接続端子電極
4016 端子電極
4018 FPC
4019 異方性導電膜
4020 絶縁層
4021 絶縁層
4030 画素電極層
4031 対向電極層
4032 絶縁層
9201 表示部
9202 表示ボタン
9203 操作スイッチ
9205 調節部
9206 カメラ部
9207 スピーカ
9208 マイク
9209 タッチパネル
9301 上部筐体
9302 下部筐体
9303 表示部
9304 キーボード
9305 外部接続ポート
9306 ポインティングデバイス
9307 表示部
9600 テレビジョン装置
9601 筐体
9603 表示部
9605 スタンド
9607 表示部
9609 操作キー
9610 リモコン操作機
9700 デジタルフォトフレーム
9701 筐体
9703 表示部
9881 筐体
9882 表示部
9883 表示部
9884 スピーカ部
9885 操作キー
9886 記録媒体挿入部
9887 接続端子
9888 センサ
9889 マイクロフォン
9890 LEDランプ
9891 筐体
9893 連結部
9900 スロットマシン
9901 筐体
9903 表示部

Claims (6)

  1. 亜鉛、アルミニウム、酸素及び窒素を含み、
    前記亜鉛の組成比は、47原子%以下であり、
    前記アルミニウムの組成比は、前記亜鉛の組成比より小さく、
    前記アルミニウムの組成比は、前記窒素の組成比より大きく、
    前記窒素の濃度は、5.0×1020atoms/cm以上であり、
    透光性を有することを特徴とする導電膜。
  2. 請求項1において、
    キャリア密度が、2.2×1020cm−3以上、4.2×1020cm−3未満であことを特徴とする導電膜。
  3. 請求項1又は2において、
    移動度が、4.7cm/V・sec以上、36.0cm/V・sec未満であことを特徴とする導電膜。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、
    抵抗率が、4.1×10−4Ω・cmより大きく、6.1×10−3Ω・cm以下であことを特徴とする導電膜。
  5. 請求項1乃至のいずれか一項において、
    波長470nmの光に対する透過率が、0.70以上であり、
    波長530nmの光に対する透過率が、0.70以上であり、
    波長680nmの光に対する透過率が、0.70以上であることを特徴とする導電膜。
  6. 希ガスを含む雰囲気下で、スパッタ法を用いて、亜鉛、アルミニウム、酸素及び窒素を含む膜を成膜し、
    前記膜に加熱処理を行う導電膜の作製方法であって、
    前記導電膜は、キャリア密度が、2.2×1020cm−3以上、4.2×1020cm−3未満であり、
    移動度が、4.7cm/V・sec以上、36.0cm/V・sec未満であり、
    抵抗率が、4.1×10−4Ω・cmより大きく、6.1×10−3Ω・cm以下であり、
    前記亜鉛の組成比は、47原子%以下であり、
    前記アルミニウムの組成比は、前記亜鉛の組成比より小さく、
    前記アルミニウムの組成比は、前記窒素の組成比より大きく、
    前記窒素の濃度は、5.0×1020atoms/cm以上であり、
    透光性を有することを特徴とする導電膜の作製方法。
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