JP5488912B2 - 制御装置、印刷装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、ページデータを中間コードデータに変換する技術に関する。
従来より、印刷データを受信する処理、その印刷データ(PDLデータ)を中間段階のデータ(中間コードデータ)に変換する処理を制御する第一のCPUと、中間段階のデータを印刷機構に出力可能なビットマップデータに変化する処理を制御する第二のCPUとを有する印刷装置がある(特許文献1参照)。この印刷装置は、印刷作業の高速化を図るために、各CPUが実行すべき処理を相互に肩代わりさせるようにしている。
特開2003−251867号公報
ところが、上記従来の印刷装置では、通常は、第一のCPUが、上記印刷データに含まれるページデータについて中間コードデータへの変換処理(コード変換処理)を単独で実行し、その第一のCPUが過負荷状態になったときに初めて、第二のCPUが、第一のCPUに代わって、未処理のページデータについてコード変換処理を実行する。即ち、従来では、各CPUが過負荷状態になることを抑制しつつコード変換処理を実行することについては十分に考慮されていなかった。
本明細書では、複数の制御部それぞれが過負荷状態になることを抑制しつつ、コード変換処理を実行することが可能な技術を開示する。
上記の目的を達成するための手段として、制御装置は、ページ記述言語で記述されたPDLデータに含まれる1ページ分のページデータ毎に含まれる設定コマンド及び描画コマンドを取得して1ページ分の中間コードデータを生成するコード変換処理を、互いに異なるページデータに対して実行する、第1制御部及び第2制御部を備え、前記第1制御部が、処理順番がN番目(Nは2以上の自然数)のページデータに対する前記コード変換処理を実行する場合に、前記第1制御部は、前記処理順番が前記N番目より前の順番であるK番目(KはNより小さな自然数)のページデータであって、前記第2制御部によって前記コード変換処理の対象とされる前記K番目のページデータに含まれる設定コマンドを取得し、その取得結果に基づいて、前記N番目のページデータに対する前記コード変換処理を実行する。
この制御装置によると、第1制御部及び第2制御部は、互いに異なるページデータに対して、コード変換処理を実行する。従って、第1制御部及び第2制御部それぞれが過負荷状態になることを抑制しつつ、コード変換処理を実行することができる。
また、第1制御部が、処理順番がN番目のページデータに対するコード変換処理を実行する場合に、処理順番N番目より前の順番であるK番目のページデータであって、第2制御部によってコード変換処理の対象とされるK番目のページデータに含まれる設定コマンドを取得し、その取得結果に基づいて、N番目のページデータに対するコード変換処理を実行する。このため、第1制御部がコード変換処理の対象とするページデータにおいて、それよりも処理順番が前の順番であって、第2制御部がコード変換処理の対象とするページデータに含まれる設定コマンドを、第1制御部が利用することによりコード変換処理が可能である場合に、複数の制御部を利用してコード変換処理を実行することができる。
上記制御装置は、前記第1制御部が、前記第2制御部が前記K番目のページデータに対する前記コード変換処理を終了する前に、前記K番目のページデータに含まれる設定コマンドを取得する構成でもよい。
この制御装置によると、第1制御部がコード変換処理の対象とするページデータにおいて、第2制御部がコード変換処理の対象とするページデータに含まれる設定コマンドを、第1制御部が利用することによりコード変換処理が可能である場合でも、第2制御部がK番目のページデータに対するコード変換処理を終了するのを待たずに、そのK番目のページデータに含まれる設定コマンドを取得可能であるので、第1制御部はN頁目のページデータのコード変換処理を迅速に開始することが可能になる。
上記制御装置は、前記第1制御部が、前記第2制御部がコード変換処理の対象とするページデータに含まれる前記設定コマンドを読み取ることで前記取得を実行する構成でもよい。
この制御装置によると、第1制御部自身が、K番目のページデータに含まれる設定コマンドを読み取ることで取得する。このため、例えば当該設定コマンドの読み取りを第2制御部が行い、その読み取り結果を、第1制御部が受けることで取得する場合に比べて、第1制御部は、第2制御部による設定コマンドの読み取りを待つことなく、コード変換処理を迅速に行うことができる。しかも、第1制御部は、自己に不要な描画コマンドの実行を省略して処理負担を軽減することができる。
制御装置は、前記第1制御部及び前記第2制御部の各々が前記コード変換処理を実行すべきページデータの処理順番をカウントする第1カウント部と、前記第1制御部が前記設定コマンドを取得したページデータの処理順番をカウントする第2カウント部と、を備え、前記第1制御部は、前記第1カウント部がカウントした処理順番が、前記第2カウント部がカウントした処理順番よりも大きい場合に、前記第2制御部が前記コード変換処理の対象とするページデータに含まれる設定コマンドを取得し、前記第1カウント部がカウントした処理順番が、前記第2カウント部がカウントした処理順番以下である場合に、前記第1カウント部がカウントした処理順番のページデータに対する前記コード変換処理を実行してもよい。
この制御装置によると、カウント部を利用するという比較的に簡単な方法により、コード変換処理を、複数の制御部を利用して効率良く実行することができる。
上記制御装置は、前記第1制御部及び前記第2制御部が、1ページ分の前記中間コードデータ毎に1ページ分の描画データを生成する描画処理を実行し、1ページ分のページデータに対し、前記第1制御部及び前記第2制御部のいずれかが単独で、前記コード変換処理と前記描画処理とを実行する構成でもよい。
この制御装置によると、1ページ分のページデータに対し、コード変換処理と描画処理とを、別々の制御部に分担させる構成に比べて、処理が簡易になる。また、例えば各制御部ごとに専用のメモリを備える場合には、メモリ間でのデータの受け渡しによる処理負担を軽減することができる。
上記制御装置は、前記第1制御部及び前記第2制御部が、1ページ分の前記中間コードデータ毎に1ページ分の描画データを生成する描画処理を実行し、前記第1制御部が前記N番目の中間コードデータに対する前記描画処理を実行し、前記第2制御部が前記K番目の中間コードデータに対する前記描画処理を実行する場合であって、前記K番目の中間コードデータに対する前記描画処理が終了する前に、前記N番目の中間コードデータに対する前記描画処理が終了した場合、前記第1制御部は、前記K番目の中間コードデータの未処理分の一部を、前記第2制御部に代わって描画処理を実行する構成でもよい。
この制御装置によると、処理順番がK番目のページデータに対する描画処理が終了する前に、処理順番がN番目のページデータに対する描画処理が終了した場合でも、処理順番が入れ替わることを抑制することができる。
上記制御装置は、前記K番目のページデータに対する前記コード変換処理が終了する前に、前記N番目のページデータに対する前記コード変換処理が終了した場合、前記N番目の描画データを保持する保持部を備え、前記K番目のページデータに対する前記コード変換処理が終了し、その描画データを出力した後に、前記保持部が保持した前記N番目の描画データを出力する構成でもよい。
この制御装置によると、描画データを、ページデータと同じ順番(K番目、N番目の順)で出力することができる。
上記制御装置は、前記第1制御部及び前記第2制御部の少なくとも一方の制御部が、前記処理順番が連続したページデータに含まれる複数の前記設定コマンドを、連続して取得する構成でもよい。
この制御装置によると、設定コマンドを連続して取得するため、処理負担を軽減することが出来る。
上記制御装置は、前記第1制御部及び前記第2制御部の少なくとも一方の制御部が、処理順番が最後のページデータに対する前記コード変換処理を開始したことに基づき、他方の制御部は前記設定コマンドの取得を停止する構成でもよい。
この制御装置によると、不要な設定コマンドを取得することを抑制することができる。
上記制御装置と、当該制御装置が生成した前記描画データに基づき画像形成を行う形成部と、を備える、印刷装置とすることが好ましい。
この印刷装置によると、制御装置を備えた印刷装置において、第1制御部及び第2制御部それぞれが過負荷状態になることを抑制しつつ、コード変換処理を実行することができる。
なお、この発明は、制御装置、制御方法、印刷装置、印刷方法、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
一実施形態に係る通信システムの概略図 PDL処理を示すフローチャート 設定コマンド取得処理を示すフローチャート コード変換処理を示すフローチャート 描画・援助処理を示すフローチャート 援助処理を示すフローチャート プロセッサコア各々のページデータに対する処理のタイムチャート プロセッサコア各々がカウントするカウント値の推移を示す図 変形例における、プロセッサコア各々がカウントするカウント値の推移を示す図
本発明の一例である一実施形態について図1〜図8を参照しつつ説明する。
[通信システムの構成]
図1は、本実施形態の通信システム2の概略図を示す。通信システム2は、プリンタ10(印刷装置の一例)と外部装置70とを備える。プリンタ10と外部装置70とは、有線または無線の通信方式により相互に通信可能である。なお、プリンタ10は、印刷機能に加えて、更に、スキャナ機能、ファクシミリ機能のいずれか1つを備える構成でもよい。外部装置70は、プリンタ10と別体に構成されているデバイスであって、例えば、PC、PDA、サーバ、テレビ、記憶装置(例えばUSBメモリなどの搬送型メモリ、固定型メモリ)、他のプリンタ等である。
1.プリンタの構成
図1に示すように、プリンタ10は、デュアルコアプロセッサ11と、ネットワークインターフェイスI/Fと、記憶部16と、印刷部50と、を備える。なお。デュアルコアプロセッサ11及び記憶部16が「制御装置」の一例である。
1−1.デュアルコアプロセッサ
デュアルコアプロセッサ11は、第1プロセッサコア12(第1制御部の一例)と第2プロセッサコア14(第2制御部の一例)とを備える。第1プロセッサコア12と第2プロセッサコア14とは、並列的(同時的)に処理を実行することができる。
1−2.ネットワークインターフェイス
ネットワークインターフェイスI/Fは、図示省略のLANに接続されている。プリンタ10は、ネットワークインターフェイスI/FとLANを介して、外部装置70と通信可能である。
1−3.記憶部
記憶部16は、バッファ領域18と、第1中間コード記憶領域22−1と、第2中間コード記憶領域22−2と、第1描画データ記憶領域26−1と、第2描画データ記憶領域26−2と、プログラム記憶領域30と、処理情報記憶領域38と、その他の記憶領域40と、を備える。
バッファ領域18は、例えばネットワークインターフェイスI/Fを介して受信したPDLデータ20を記憶する。PDLデータ20は、ページ記述言語で記述されたデータである。PDLデータ20は、1または複数ページ分のページデータを含み得る。バッファ領域18は、複数ページ分のページデータを同時に記憶可能である。
なお、「ページ記述言語」という用語は、ページという概念を利用してデータを記述するためのあらゆる言語を含む概念である。ページ記述言語の例として、例えば、PDF(Portable Document Format)、PS(Post Script)等を挙げることができる。また、ワープロソフト、表計算ソフト、描画ソフト等で利用されている言語のうち、ページという概念を利用してデータを記述する言語も、ページ記述言語と呼ぶことができる。
第1中間コード記憶領域22−1及び第2中間コード記憶領域22−2(以下、両者を区別しないときは「中間コード記憶領域22」ということがある)は、PDLデータ20に含まれる1ページ分のページデータから1ページ分の中間コードデータ24が生成された場合に、その1ページ分の中間コードデータ24を記憶する。中間コードデータ24は、プリンタ10のベンダによって採用された中間言語で記述されたデータである。なお、上記の「中間コードデータ」は、例えば、中間言語で記述された中間コードデータと言い換えることができる。また、上記の「描画データ」は、例えば、ビットマップ形式の描画データと言い換えることができる。
中間コード記憶領域22は、複数ページ分の中間コードデータ24を同時に記憶可能である。第1中間コード記憶領域22−1は、主として第1プロセッサコア12が生成した中間コードデータ24を記憶し、第2中間コード記憶領域22−2は、主として第2プロセッサコア14が生成した中間コードデータ24を記憶する。
第1描画データ記憶領域26−1及び第2描画データ記憶領域26−2(以下、両者を区別しないときは「描画データ記憶領域26」ということがある)は、1ページ分の中間コードデータ24から1ページ分の描画データ28が生成された場合に、その1ページ分の描画データ28を記憶する。描画データ28は、多階調(例えば256階調)のビットマップ形式のデータである。
描画データ記憶領域26は、中間コード記憶領域22と異なり、第1描画データ記憶領域26−1及び第2描画データ記憶領域26−2にそれぞれ1ページ分の描画データ28のみを記憶可能である。第1描画データ記憶領域26−1は、主として第1プロセッサコア12が生成した描画データ28を記憶し、第2描画データ記憶領域26−2は、主として第2プロセッサコア14が生成した描画データ28を記憶する。
プログラム記憶領域30は、第1プロセッサコア用メインプログラム31と、第2プロセッサコア用メインプログラム32と、コード変換処理用プログラム33と、描画処理用プログラム34と、その他のプログラム35と、を記憶する。第1プロセッサコア用メインプログラム31は、第1プロセッサコア12が後述する図2及び図3に示される各処理を実行するためのプログラムである。第2プロセッサコア用メインプログラム32は、第2プロセッサコア14が後述する図2及び図3に示される各処理を実行するためのプログラムである。
コード変換処理用プログラム33は、第1プロセッサコア12及び第2プロセッサコア14がページデータから中間コードデータ24を生成するコード変換処理(図4)を実行するためのプログラムである。描画処理用プログラム34は、第1プロセッサコア12及び第2プロセッサコア14が中間コードデータ24から描画データ28を生成する描画処理(図5、図6)を実行するためのプログラムである。その他のプログラム35は、上記の各プログラム31〜34以外のプログラムである。その他のプログラム35は、例えば、外部装置70と通信するためのプログラム、印刷部50を制御するためのプログラム等を含む。
処理情報記憶領域38は、後述する共有カウント値X、取得ページ順番Y1,Y2、処理対象ページ順番Z1,Z2、バンドカウント値W及びバンドエンドカウント値WEなど、各種のカウント値を記憶する。
1−4.印刷部
印刷部50は、ページメモリ52と印刷機構54とを備える。ページメモリ52は、1ページ分の印刷データ29を記憶するためのメモリである。印刷データ29は、例えば2階調(ドットのON/OFF)のような少階調のビットマップ形式のデータである。第1プロセッサコア12及び第2プロセッサコア14は、第1描画データ記憶領域26−1及び第2描画データ記憶領域26−2に記憶された1ページ分毎の描画データ28を印刷データ29に変換し、印刷処理順番に従ってページメモリ52に書き込まれる。
印刷機構54は、インクジェット方式又は電子写真方式(例えばレーザ方式、LED方式)の印刷機構である。本実施形態では、印刷機構54は、デュアルコアプロセッサ11(第1プロセッサコア12と第2プロセッサコア14との少なくとも一方)によって制御される。ただし、印刷部50がデュアルコアプロセッサ11以外の独自のプロセッサを備えており、そのプロセッサが印刷機構54を制御してもよい。
印刷部50は、1ページ分の描画データ28毎に、当該1ページ分の描画データ28から生成される印刷データ29に従って印刷処理を実行することによって、当該1ページ分の描画データ28が表す画像が形成された1ページ分の印刷媒体を生成する。
[PDLデータから印刷データを生成するまでの処理]
第1プロセッサコア12と第2プロセッサコア14(以下、両者を区別しないときは「プロセッサコア13」ということがある)はいずれも、PDLデータ20から中間コードデータ24を生成するコード変換処理と、中間コードデータ24から描画データ28を生成する描画処理とを実行することができる。
1.コード変換処理
プロセッサコア13は、PDLデータ20に含まれる、1ページ分のページデータ毎に、当該ページデータに対するコード変換処理を実行することによって、1ページ分の中間コードデータ24を生成する。コード変換処理は、ページデータから設定コマンドと描画コマンドを読み取って、これらのコマンドを実行することにより、中間コードデータ24を生成する処理である。
また、1ページ分のページデータは、ページの先頭データからページエンドデータまで関連性(連続性)を有していることが多い。このため、1ページ分のページデータに対するコード変換処理について、複数の制御部(第1プロセッサコア12と第2プロセッサコア14)で分散(協働)して実行する構成よりも、1つの制御部(第1プロセッサコア12と第2プロセッサコア14のいずれか一方)が単独で実行する構成の方が好ましい。
「設定コマンド」には、例えばページサイズ情報、ページフォーマット情報、文字サイズ情報、文字装飾情報、使用フォント設定コマンド、フォントダウンロードデータ、ベクトル形状指示コマンド、イメージデータ、カラー設定情報、パターン設定情報の少なくともいずれか1つが含まれる。「描画コマンド」には、例えば、文字データの描画コマンド、ベクトル形状データの描画コマンド、イメージデータの描画コマンドの少なくも1つが含まれる。
また、各ページデータには、当該ページデータに対してコード変換処理を行うための設定コマンドが全て含まれているとは限らない。例えばページ順番が前の順番のページデータと同じ設定コマンドを使用する場合(例えば同じ文字サイズやイメージを使用する場合)には、データ量削減等のために、当該設定コマンドは前の順番のページデータのみに含める場合がある。この場合、各ページデータは、前の順番のページデータに含まれる設定コマンドを利用しなければコード変換処理を実行することができない。
2.描画処理
プロセッサコア13は、1ページ分の中間コードデータ24毎に、当該中間コードデータ24に対する描画処理を実行することによって、1ページ分の描画データ28を生成する。描画処理は、前述したように、中間コードデータ24を、多階調のビットマップ形式のデータ(描画データ28)を生成する処理である。
また、1ページ分の中間コードデータ24は、上記ページデータに比べて、ページの先頭データからページエンドデータまでの関連性が低い。このため、1ページ分の中間コードデータ24に対する描画処理について、複数の制御部(第1プロセッサコア12と第2プロセッサコア14)で分散して実行することが比較的に容易に可能である。例えば後述の図5に示す描画・援助処理のように、1ページ分の中間コードデータ24を、所定量のデータ(いわゆるバンド)単位で分割し、その分割した複数のデータを、互いに異なる制御部に分散して描画処理させることができる。
[第1プロセッサコアと第2プロセッサコアとが実行する処理の一例]
1.概要
第1プロセッサコア12と第2プロセッサコア14とは、基本的には、PDLデータ20に含まれる、互いに異なるページデータに対してコード変換処理及び描画処理を実行する。
また、第1プロセッサコア12及び第2プロセッサコア14の一方のプロセッサコア13は、処理順番がN(N>1の自然数)番目のページデータに対するコード変換処理を実行する場合、他方のプロセッサコア13がコード変換処理の対象(以下、単に「処理対象」ということがある)とし、且つ、処理順番がN番目より前のK(K<Nの自然数)番目のページデータに対して設定コマンド取得処理を実行する。そして、一方のプロセッサコア13は、設定コマンド取得処理により取得した設定コマンドに基づいてN番目のページデータに対するコード変換処理を実行する。
「設定コマンド取得処理」は、一方のプロセッサコア13が、N番目のページデータに対するコード変換処理を実行する場合、他方のプロセッサコア13の処理対象であるN番目よりも前のK番目のページデータの設定コマンドを取得するための処理である。
「処理順番」とは、PDLデータ20に含まれる複数のページデータについてデュアルコアプロセッサ11でコード変換処理を行う順番をいう。この処理順番は、例えば片面印刷の場合にはページデータのページ順番に一致し得るが、例えば両面印刷の場合には当該ページ順番に一致しないことがある。例えば2ページ目、4ページ目、1ページ目、3ページ目...の順番で印刷媒体の両面に印刷する、いわゆる2413印刷の場合には、処理順番は、2ページ目、4ページ目、1ページ目、3ページ目...となることがある。
2.具体的処理内容
図2はPDL処理を示すフローチャートであり、図3は設定コマンド取得処理を示すフローチャートであり、図4はコード変換処理を示すフローチャートであり、図5は描画・援助処理を示すフローチャートであり、図6は援助処理を示すフローチャートである。図7はプロセッサコア13各々のページデータに対する処理のタイムチャートであり、図8はプロセッサコア13各々がカウントするカウント値の推移を示す図である。
印刷ジョブを受け付けて、その印刷ジョブに含まれるPDLデータ20がバッファ領域18に記憶されると、第1プロセッサコア12及び第2プロセッサコア14の一方が、共有カウント値Xをゼロに初期化する。「共有カウント値X」は、第1プロセッサコア12及び第2プロセッサコア14に、各々がコード変換処理を実行すべきページデータの処理順番を指示するためのカウント値である。
また、第1プロセッサコア12及び第2プロセッサコア14は、プログラム記憶領域30からコード変換処理用プログラム33及び描画用プログラム34を読み出して、図1に示すPDLデータ変換処理を実行する。以下、第1プロセッサコア12がPDLデータ変換処理を実行する場合を例に挙げて説明するが、第2プロセッサコア14も同様にPDL処理を実行する。また、コード変換処理の処理順番は、PDLデータ20のページ順番に一致するものとする。
第1プロセッサコア12は、まず第1取得ページ順番Y1及び第1処理対象ページ順番Z1をゼロに初期化する(S1)。「第1取得ページ順番Y1」(「第2カウント部がカウントした処理順番」の一例)は、第1プロセッサコア12が設定コマンドを取得したページデータのページ順番(ページ数)である。なお、「第2取得ページ順番Y2」は、第2プロセッサコア14が設定コマンドを取得したページデータのページ順番である。
「第1処理対象ページ順番Z1」(「第1カウント部がカウントした処理順番」の一例)は、第1プロセッサコア12が、上記共有カウント値Xにより指示された処理対象のページデータのページ順番である。なお、「第2処理対象ページ順番Z2」は、第2プロセッサコア14が、上記共有カウント値Xにより指示された処理対象のページデータのページ順番である。
次に第1プロセッサコア12は、第1処理対象ページ順番Z1を更新する(S3)。具体的には、共有カウント値Xを読み取り、第1処理対象ページ順番Z1を、当該共有カウント値Xの値に一致させ、その後に、共有カウント値Xに「1」を加える。このとき第1プロセッサコア12は「第1カウント部」として機能する。
続いて第1プロセッサコア12は、処理対象のページデータ(N番目のページデータ)に対するコード変換処理と、当該処理対象のページデータより処理順番が前のページデータ(K番目のページデータ)に対する設定コマンド取得処理のいずれを実行すべきかを判断する(S5)。
具体的には、S3で更新後の第1処理対象ページ順番Z1が、第1取得ページ順番Y1と一致する場合には(S5:NO)、S13に進み、コード変換処理をすべきであると判断する。更新後の第1処理対象ページ順番Z1が、第1取得ページ順番Y1よりも大きい場合には(S5:YES)、S7に進み、設定コマンド取得処理をすべきであると判断する。これにより、カウント値を利用するという比較的に簡単な方法により、コード変換処理を、第1プロセッサコア12及び第2プロセッサコア14を利用して効率良く実行することができる。
2−1.設定コマンド取得処理
設定コマンド取得処理をすべきであると判断した場合(S5:YES)、第1プロセッサコア12は、バッファ領域18に記憶されている第1取得ページ順番Y1のページデータに対し、図3に示す設定コマンド取得処理を実行する(S7)。このとき、第1取得ページ順番Y1のページデータは、第2プロセッサコア14の処理対象になっている。
設定コマンド取得処理では、第1プロセッサコア12は、第1取得ページ順番Y1のページデータに含まれるコマンドを読み取る(S101)。そして、そのコマンドがページデータの終わり(改ページ)を示すものでなければ(S103:NO)、第1プロセッサコア12は、現在読取対象のコマンドが設定コマンドであれば(S105:YES)、当該設定コマンドを実行し(S107)、S101に戻る。
一方、第1プロセッサコア12は、現在読取対象のコマンドが設定コマンドではなく(S105:NO)描画コマンドであれば(S109:YES)、当該描画コマンドを実行せずに破棄、換言すれば読み捨てて(S111)、S101に戻る。更に、現在読取対象のコマンドが設定コマンドでも描画コマンドでも無ければ(S105:NO、S109:NO)、例えばコメントコマンドなどの画像処理に影響しないコマンドであるその他のコマンドに従った処理を実行し(S113)、S101に戻る。
そして、第1プロセッサコア12は、上記S101からS113までの処理を繰り返し実行し、現在読取対象のコマンドがページデータの終わりを示すものであれば(S103:YES)、本設定コマンド取得処理を終了し、図2のS9に進む。
第1プロセッサコア12は、第1取得ページ順番Y1に「1」を加算する(S9)。このとき、第1プロセッサコア12は「第2カウント部」として機能する。次に、第1プロセッサコア12は、印刷ジョブの終わりであるかどうかを判断する(S11)。具体的には、共有カウント値Xの値が、PDLデータ(印刷ジョブ)の全ページ数と同じであれば印刷ジョブの終わりであると判断し(S11:YES)、本PDL処理を終了する。一方、共有カウント値Xの値が、PDLデータの全ページ数と相違すれば印刷ジョブの終わりでないと判断し(S11:NO)、S5に戻る。
2−2.コード変換処理
コード変換処理をすべきであると判断した場合、具体的には、第1処理対象ページ順番Z1が、S9で加算後の第1取得ページ順番Y1と一致する場合(S5:NO)、第1プロセッサコア12は、バッファ領域18に記憶されている第1処理対象ページ順番Z1のページデータに対し、図4に示すコード変換処理を実行する(S13)。
コード変換処理では、第1プロセッサコア12は、第1処理対象ページ順番Z1のページデータに含まれるコマンドを読み取る(S201)。そして、そのコマンドがページデータの終わりを示すものでなければ(S203:NO)、第1プロセッサコア12は、現在読取対象のコマンドが設定コマンドであれば(S205:YES)、当該設定コマンドを実行し(S207)、S201に戻る。
一方、第1プロセッサコア12は、現在読取対象のコマンドが設定コマンドではなく(S205:NO)描画コマンドであれば(S209:YES)、上記設定コマンド取得処理や本コード変換処理にて取得した設定コマンドの実行結果に従って、中間コードデータ24を作成し、第1中間コード記憶領域22−1に記憶し(S211)、S201に戻る。更に、現在読取対象のコマンドが設定コマンドでも描画コマンドでも無ければ(S205:NO、S209:NO)、その他のコマンドに従った処理を実行し(S213)、S201に戻る。
そして、第1プロセッサコア12は、上記S201からS213までの処理を繰り返し実行し、現在読取対象のコマンドがページデータの終わりを示すものであれば(S203:YES)、本コード変換処理を終了し、図2のS15に進む。
図7、図8に示した例によれば、第1プロセッサコア12と第2プロセッサコア14とは、共有カウント値に応じて処理対象ページ順番を決定することにより、1つの印刷ジョブに含まれるPDLデータについて、互いに異なるページデータに対して、コード変換処理を実行する。従って、第1プロセッサコア12及び第2プロセッサコア14のいずれかが過負荷状態になるまで単独でコード変換処理を行う技術に比べて、第1プロセッサコア12及び第2プロセッサコア14それぞれが過負荷状態になることを抑制しつつ、コード変換処理を実行することができる。しかも、第1プロセッサコア12と第2プロセッサコア14とは、コード変換処理を並列的(同時期)に実行するため、PDLデータ全体に対するコード変換処理を迅速に終了させることができる。
また、第1プロセッサコア12は、処理対象であるページ順番「2,4,6,8」のページデータに対するコード変換処理を実行する場合、それらより前のページ順番「1,3,5,7」のページデータに対して設定コマンド取得処理を実行する。そして、その設定コマンド取得処理で取得した設定コマンドを実行しつつ、ページ順番「2,4,6,8」のページデータに対するコード変換処理を実行する。このため、ページ順番「2,4,6,8」のページデータが、それよりも処理順番が前の順番のページデータであって、第2プロセッサコア14の処理対象であるページデータに含まれる設定コマンドを利用することによりコード変換処理が可能である場合でも、第1プロセッサコア12及び第2プロセッサコア14を利用してコード変換処理を実行することができる。
更に、例えば第1プロセッサコア12が処理対象とするページ順番「8」のページデータが、それより前のページ順番「7」のページデータに含まれる設定コマンドを利用することによりコード変換処理が可能になる場合には、次のことがいえる。即ち、第2プロセッサコア14が当該ページ順番「7」のページデータに対するコード変換処理を終了するのを待たずに、第1プロセッサコア12は、「7」のページデータに対する設定コマンド取得処理を実行することにより、ページ順番「8」のページデータのコード変換処理を迅速に開始することが可能になる。
また、設定コマンド取得処理において、第1プロセッサコア12自身が、第2プロセッサコア14の処理対象であるページデータに含まれる設定コマンドを読み取ることで取得する。このため、例えば当該設定コマンドの読み取りを第2プロセッサコア14が行い、その読み取り結果を、第1プロセッサコア12が受けることで取得する場合に比べて、第1プロセッサコア12は、第2プロセッサコア14による設定コマンドの読み取りを待つことなく、コード変換処理を迅速に行うことができる。しかも、第1プロセッサコア12は、自己に不要な描画コマンドの実行を省略して処理負担を軽減することができる。
2−3.描画・援助処理
コード変換処理を終了すると(S13)、第1プロセッサコア12は、第1中間コード記憶領域22−1に記憶されている第1処理対象ページ順番Z1の中間コードデータ24に対し、図5に示す描画・援助処理を実行する(S15)。
描画・援助処理では、第1プロセッサコア12は、バンドカウント値Wをゼロに初期化し、バンドエンドカウント値WEを、処理対象のページデータの全バンド数に設定する(S301)。第1プロセッサコア12は、例えばコード変換処理を通じて全バンド数を把握することができる。そして、バンドカウント値Wがバンドエンドカウント値WEに達していなければ(S303:NO)、第1プロセッサコア12は、現在のバンドカウント値に対応するバンドの中間コードデータ24を第1中間コード記憶領域22−1から読み出して、描画データ28を生成し(S305)、第1描画データ記憶領域26−1に記憶する。
次に、第1プロセッサコア12は、バンドカウント値Wに「1」を加算し(S307)、第2プロセッサコア14から援助の伝達の有無を判断する(S311)。この援助の伝達の有無は、処理情報記憶領域38に記憶されている。ここでいう「援助」とは、第1プロセッサコア12及び第2プロセッサコア14の一方のプロセッサコア13が処理対象とするページ順番の中間コードデータ24に対する描画処理の一部を、他方のプロセッサコア13に実行することをいう。プロセッサコア13は、援助が可能となった場合には、援助フラグを処理情報記憶領域38に記憶する。
第1プロセッサコア12は、処理情報記憶領域38を参照して、第2プロセッサコア14からの援助の伝達が無いと判断すれば(S311:NO)、S303に戻る。一方、第2プロセッサコア14からの援助の伝達が有ると判断すれば(S311:YES)、第1プロセッサコア12は、現在処理対象ページ順番(以下、「援助対象ページ順番」という)の中間コードデータ24のうち未処理のバンド群を2分割(2等分割がより好ましい)し、分割後の一方のバンド群(以下、「援助バンド群」という)の関連情報を、第2プロセッサコア14に伝達する(S313)。
具体的には、第1プロセッサコア12は、当該関連情報を、第2中間コード記憶領域22−2に転送する。なお、「関連情報」には、援助バンド群の開始バンドカウント値、援助バンド群の全バンド数、及び、援助バンド群の中間コードデータ24が含まれる。
次に、第1プロセッサコア12は、バンドエンドカウント値WEを新たに設定する(S315)。具体的には、第1プロセッサコア12は、S301で設定したバンドエンドカウント値WEから、援助バンド群の全バンド数を差し引いたバンド数を、新たにバンドエンドカウント値WEとする。
次に、そのバンドエンドカウント値WEに、バンドカウント値Wが達しているかどうかを判断する(S317)。即ち、分割後の他方のバンド群(以下、「非援助バンド群」という)に対する描画処理が終了したかどうかを判断する(S317)。非援助バンド群に対する描画処理が終了していなければ(S317:NO)、第1プロセッサコア12は、現在のバンドカウント値に対応するバンドの中間コードデータ24を第1中間コード記憶領域22−1から読み出して、描画データ28を生成し(S319)、第1描画データ記憶領域26−1に記憶する。次いで、第1プロセッサコア12は、バンドカウント値Wに「1」を加算し(S321)、S317に戻る。
一方、非援助バンド群に対する描画処理が終了すれば(S317:YES)、第2プロセッサコア14から援助終了の伝達の有無を判断する(S323)。第2プロセッサコア14は、援助バンド群に対する描画処理が終了した場合に、援助終了フラグを処理情報記憶領域38に記憶する。即ち、第1プロセッサコア12は、非援助バンド群に対する描画処理が終了しても、第2プロセッサコア14が援助バンド群に対する描画処理を終了するまで待機する(S323:NO)。
第1プロセッサコア12は、処理情報記憶領域38を参照して、第2プロセッサコア14からの援助終了の伝達が有ると判断すれば(S323:YES)、本描画・援助処理を終了し、図2のS17に進む。第1プロセッサコア12は、描画処理で生成した描画データ28を印刷データ29として印刷部50に送信する(S17)。なお、第1プロセッサコア12は、上記援助を受けていれば、自己が描画処理して生成した描画データ28、及び、第2プロセッサコア14が援助バンドを描画処理して生成した描画データ28を印刷データ29として印刷部50に送信する。
そして、第1プロセッサコア12は、第1取得ページ順番Y1に「1」を加算する(S19)。このとき、第1プロセッサコア12は「第2カウント部」として機能する。次に、第1プロセッサコア12は、印刷ジョブの終わりであると判断し(S21:YES)、本PDL処理を終了する。一方、印刷ジョブの終わりでないと判断し(S21:NO)、S3に戻る。
2−4.援助処理
図5のS303において、バンドカウント値Wがバンドエンドカウント値WEに達した場合(S303:YES)、即ち、第1プロセッサコア12が、援助を受けずに、自己の処理対象ページ順番に対する描画処理を終了した場合には、第1プロセッサコア12は、図6に示す援助処理を実行する(S323)。
援助処理では、第1プロセッサコア12は、まず、自己の処理対象のページデータの処理順番が、第2プロセッサコア14の処理対象のページデータの処理順番より前かを判断する。具体的には、第1プロセッサコア12は、自己の処理対象ページ順番Z1が、第2プロセッサコア14の処理対象ページ順番Z2よりも小さいかどうかで判断する(S401)。
第1プロセッサコア12の処理対象ページ順番Z1の方が第2プロセッサコア14の処理対象ページ順番Z2よりも小さくなければ(S401:NO)、第1プロセッサコア12は、第2プロセッサコア14の描画処理を援助する必要がないので、本援助処理を終了し、図2のS17に進む。
一方、第1プロセッサコア12の処理対象ページ順番Z1の方が第2プロセッサコア14の処理対象ページ順番Z2よりも小さければ(S401:YES)、第1プロセッサコア12は、第2プロセッサコア14に支援の伝達をする(S403)。そして、第2プロセッサコア14からの援助バンド群の関連情報を読み取り(S405)、援助バンド群の全バンド数がゼロであれば(S407:YES)、結局、支援不要であるとしてS417に進む。
援助バンド群の全バンド数がゼロでなければ(S407:NO)、第1プロセッサコア12は、第2プロセッサコア14の描画処理を支援する。具体的には、第1プロセッサコア12は、バンドカウント値Wを、援助バンド群の開始バンドカウント値に設定し、バンドエンドカウント値WEを、開始バンドカウント値に援助バンド群の全バンド数を加算した値に設定する(S409)。
次に、第1プロセッサコア12は、バンドカウント値Wがバンドエンドカウント値WEに達した、即ち、援助バンド群に対する描画処理が終了したかどうかを判断する(S411)。援助バンド群に対する描画処理が終了していなければ(S411:NO)、第1プロセッサコア12は、現在のバンドカウント値に対応するバンドの中間コードデータ24を第1中間コード記憶領域22−1から読み出して、描画データ28を生成し(S413)、第1描画データ記憶領域26−1に記憶する。次いで、第1プロセッサコア12は、バンドカウント値Wに「1」を加算し(S415)、S411に戻る。
援助バンド群に対する描画処理が終了すれば(S411:YES)、第1プロセッサコア12は、第2プロセッサコア14に援助終了を伝達する(S417)。そして、第1プロセッサコア12は、処理対象ページ順番Z1が第2プロセッサコア14の処理対象ページ順番Z2よりも小さいかどうかを判断する(S419)。第1プロセッサコア12の処理対象ページ順番Z1が第2プロセッサコア14の処理対象ページ順番Z2よりも小さくなければ(S419:NO)、第1プロセッサコア12は、本援助処理、描画・援助処理を終了し、図2のS17に進む。
第1プロセッサコア12の処理対象ページ順番Z1が第2プロセッサコア14の処理対象ページ順番Z2よりも小さければ(S419:YES)、第2プロセッサコア14がまだ非援助バンド群の描画処理を終了していない。このため、第1プロセッサコア12は、自己の処理対象ページ順番Z1の描画データ28を第1描画データ記憶領域26−1に保持したまま待機する。このとき第1プロセッサコア12は「保持部」として機能する。これにより、描画データ28を、ページデータと同じページ順番で印刷部50に与えて印刷処理をさせることができる。
図7、図8に示した例によれば、第1プロセッサコア12が、ページ順番「2」に対する描画処理を終了する前に、第2プロセッサコア14が、ページ順番「3」に対する描画処理を終了している。この原因の一例としては、ページ順番「3」の中間コードデータ24のデータ量が、ページ順番「2」に比べて少ない場合などが挙げられる。
そこで、第2プロセッサコア14は、ページ順番「2」に対する描画処理の一部を援助している。これにより、ページ順番「2」に対する描画処理が終了する前に、ページ順番「3」に対する描画処理が終了した場合でも、ページデータのページ順番(処理順番)が入れ替わることを抑制することができる。
さらに、図7、図8に示した例によれば、第2プロセッサコア14がページ順番「3」に対する印刷データ29を印刷部50へ送信する際に、ページ順番「3」よりも後に描画処理の終了したページ順番「2」に対する印刷データ29が第1プロセッサコア12によって送信されるまで、ページ順番「2」の送信を待機している。従って、印刷データ29を、ページデータの処理順番と同じ順番で印刷(出力)することができる。
また、1ページ分のページデータに対し、第1プロセッサコア12及び第2プロセッサコア14のいずれが単独でコード変換処理及び描画処理を実行する。より具体的には、第1プロセッサコア12は、処理対象であるページ順番「2,4,6,8」のページデータに対し、コード変換処理だけでなく、描画処理も実行する。従って、1ページ分のページデータに対し、コード変換処理と描画処理とを、別々の制御部に分担させる構成に比べて、処理が簡易になる。また、例えば各制御部ごとに専用のメモリを備える場合には、メモリ間でのデータの受け渡しによる処理負担を軽減することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記の実施例では、PDLデータ20に含まれる複数のページデータのそれぞれに対するコード変換処理及び描画処理は、昇順で実行される(ページ番号の小さい方から順に実行される)。しかしながら、コード変換処理及び描画処理は、降順で実行されてもよい(ページ番号の大きい方から順に実行されてもよい)。
(2)上記実施形態では、設定コマンド取得処理において、一方のプロセッサコア13が、N番目のページデータに対するコード変換処理を実行する場合、当該一方のプロセッサコア13自らが、K番目のページデータから設定コマンドを読み取ることで当該設定コマンドを取得した。しかし、他方のプロセッサコア13がK番目のページデータから読み取った設定コマンドを、一方のプロセッサコア13が取得することで当該設定コマンドを取得してもよい。
例えば他方のプロセッサコア13が、K番目のページデータに対するコード変換処理を実行する際に当該K番目のページデータから読み取った設定コマンドを、所定の記憶領域(例えばその他の記憶領域40)に記憶し、一方のプロセッサコア13が、所定の記憶領域に記憶された設定コマンドを読み取る。
(3)また、2つのプロセッサコア13の一方は、設定コマンド取得処理をせずに、前の順番のページ順番に対するコード変換処理が終了するまで待って、そのコード変換処理により取得して設定コマンドを利用して、自己の処理対象のページデータに対するコード変換処理を実行してもよい。但し、上記実施形態の構成であれば、コード変換処理を効率良く実行することができる。
(4)上記実施形態に対し、2つのプロセッサコア13の一方が、ページ順番が最後のページデータに対するコード変換処理を開始したことに基づき、他方のプロセッサコア13は設定コマンド取得処理を停止するようにしてもよい。図7,8の例において、第2プロセッサコア14は、共有カウント値Xから処理対象ページ順番を取得する際に、第1プロセッサコア12の処理対象が最終ページ(8ページ)であることを把握することができる。
そこで、第2プロセッサコア14は、8ページに対する設定コマンド取得処理を実行しない。これにより、不要な設定コマンドを取得することを抑制することができる。なお、最終ページ情報は、例えばPDLデータのヘッダ情報から取得することが可能である。
(5)図9は変形例における、プロセッサコア13各々がカウントするカウント値の推移を示す図である。この変形例では、前述した援助処理を実行しない。このため、第1プロセッサコア12がページ順番「2」に対する描画処理を終了する前に、第2プロセッサコア14がページ順番「3」に対する描画処理を終了すると、第2プロセッサコア14は、次にページ順番「4」に対するコード変換処理を開始する。
一方、第1プロセッサコア12は、ページ順番「2」に対する描画処理を終了すると、処理対象はページ順番「5」になるが、そのコード変換処理を行うために、ページ順番「3」及び「4」に対する設定コマンド取得処理を連続して行う。これにより、第1プロセッサコア12は、ページ順番「5」に対するコード変換処理を早期に開始することができる。
(6)上記の実施例では、第1プロセッサコア12と第2プロセッサコア14とを備えるデュアルコアプロセッサ11を利用しているが、第1プロセッサコア12と第2プロセッサコア14とが独立して設けられている構成(2つのチップを備える構成)を採用してもよい。また、3つ以上のプロセッサコアを備える構成を採用してもよい。例えば、4つのプロセッサコアが利用される場合には、2つのプロセッサコアが中間コードデータ24を生成し、他の2つの処理部が並行して同じページの描画データ28を生成してもよい。
更に、プロセッサコア13のような汎用品に限らず、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)で構成された制御回路などを利用してもよい。
(7)上記の実施例では、PDLデータ20から描画データ28を生成する主体がプリンタ10である。しかしながら、プリンタ10以外のデバイスにも、上記の実施例の技術を適用することができる。例えば、コピー機、ファクシミリ、多機能機、PC、サーバ等に適用することができる。具体的には、外部装置70に上記の実施例の技術を適用してもよい。即ち、外部装置70が、少なくとも第1プロセッサコア12と第2プロセッサコア14を備え、それらに図2から図6に示したPDL処理を実行させ、これにより生成した描画データ28を、プリンタ10に送信するのである。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものである。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10...プリンタ
12...第1プロセッサコア
14...第2プロセッサコア
20...PDLデータ
24...中間コードデータ
28...描画データ
50...印刷部

Claims (10)

  1. ページ記述言語で記述されたPDLデータに含まれる1ページ分のページデータ毎に含まれる設定コマンド及び描画コマンドを取得して1ページ分の中間コードデータを生成するコード変換処理を、互いに異なるページデータに対して実行する、第1制御部及び第2制御部を備え、
    前記第1制御部が、処理順番がN番目(Nは2以上の自然数)のページデータに対する前記コード変換処理を実行する場合に、前記第1制御部は、前記処理順番が前記N番目より前の順番であるK番目(KはNより小さな自然数)のページデータであって、前記第2制御部によって前記コード変換処理の対象とされる前記K番目のページデータに含まれる設定コマンドを、前記第2制御部が前記K番目のページデータに対する前記コード変換処理を終了する前に取得し、その取得結果に基づいて、前記N番目のページデータに対する前記コード変換処理を実行する、制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置であって、
    前記第1制御部は、前記第2制御部がコード変換処理の対象とするページデータに含まれる前記設定コマンドを読み取ることで前記取得を実行する、制御装置。
  3. 請求項1または請求項に記載の制御装置であって、
    前記第1制御部及び前記第2制御部の各々が前記コード変換処理を実行すべきページデータの処理順番をカウントする第1カウント部と、
    前記第1制御部が前記設定コマンドを取得したページデータの処理順番をカウントする第2カウント部と、を備え、
    前記第1制御部は、前記第1カウント部がカウントした処理順番が、前記第2カウント部がカウントした処理順番よりも大きい場合に、前記第2制御部が前記コード変換処理の対象とするページデータに含まれる設定コマンドを取得し、前記第1カウント部がカウントした処理順番が、前記第2カウント部がカウントした処理順番以下である場合に、前記第1カウント部がカウントした処理順番のページデータに対する前記コード変換処理を実行する、制御装置。
  4. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の制御装置であって、
    前記第1制御部及び前記第2制御部は、1ページ分の前記中間コードデータ毎に1ページ分の描画データを生成する描画処理を実行し、
    1ページ分のページデータに対し、前記第1制御部及び前記第2制御部のいずれかが単独で、前記コード変換処理と前記描画処理とを実行する、制御装置。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の制御装置であって、
    前記第1制御部及び前記第2制御部は、1ページ分の前記中間コードデータ毎に1ページ分の描画データを生成する描画処理を実行し、
    前記第1制御部が前記N番目の中間コードデータに対する前記描画処理を実行し、前記第2制御部が前記K番目の中間コードデータに対する前記描画処理を実行する場合であって、前記K番目の中間コードデータに対する前記描画処理が終了する前に、前記N番目の中間コードデータに対する前記描画処理が終了した場合、前記第1制御部は、前記K番目の中間コードデータの未処理分の一部を、前記第2制御部に代わって描画処理を実行する、制御装置。
  6. 請求項に記載の制御装置であって、
    前記K番目のページデータに対する前記コード変換処理が終了する前に、前記N番目のページデータに対する前記コード変換処理が終了した場合、前記N番目の描画データを保持する保持部を備え、
    前記K番目のページデータに対する前記コード変換処理が終了し、その描画データを出力した後に、前記保持部が保持した前記N番目の描画データを出力する、制御装置。
  7. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の制御装置であって、
    前記第1制御部及び前記第2制御部の少なくとも一方の制御部は、前記処理順番が連続したページデータに含まれる複数の前記設定コマンドを、連続して取得する、制御装置。
  8. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の制御装置であって、
    前記第1制御部及び前記第2制御部の少なくとも一方の制御部が、処理順番が最後のページデータに対する前記コード変換処理を開始したことに基づき、他方の制御部は前記設定コマンドの取得を停止する、制御装置。
  9. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の制御装置と、
    前記制御装置が生成した前記描画データに基づき画像形成を行う形成部と、
    を備える、印刷装置。
  10. 第1制御部と第2制御部とを備える制御装置に処理を実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    第1制御部及び前記第2制御部に、ページ記述言語で記述されたPDLデータに含まれる1ページ分のページデータ毎に含まれる設定コマンド及び描画コマンドを取得して1ページ分の中間コードデータを生成するコード変換処理を、互いに異なるページデータに対して実行させ、
    前記第1制御部に、処理順番がN番目(Nは2以上の自然数)のページデータに対する前記コード変換処理を実行させる場合に、前記第1制御部に、前記処理順番が前記N番目より前の順番であるK番目(KはNより小さな自然数)のページデータであって、前記第2制御部によって前記コード変換処理の対象とされる前記K番目のページデータに含まれる設定コマンドを、前記第2制御部による前記K番目のページデータに対する前記コード変換処理が終了する前に取得させ、その取得結果に基づいて、前記N番目のページデータに対する前記コード変換処理を実行させる、コンピュータプログラム。
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