JP2010026895A - 情報処理装置、画像形成装置、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】PDFダイレクトプリントにおいて、PDF文書の第1ページの印刷開始を迅速化することができる情報処理装置、画像形成装置、およびプログラムを提供する。
【解決手段】線形化されたPDFファイルに記述されたデータを、第1ページに関する部分と残りのページに関する部分に分割し、それぞれを、独立して参照可能な二つのPDFファイル(第1のPDFファイルおよび第2のPDFファイル)に再フォーマットし、第1のPDFファイルから順にPDFダイレクトプリント機能を備える画像形成装置に対して解析・出力を指示する。第1ページのみの構成情報からなる第1のPDFファイルは、データサイズが小さく、ファイルの読み込みに多くの時間を要しないため、PDF文書の第1ページ目の内容が、ユーザに遅延として認識されるよりも短い時間をもって解析・出力される。
【選択図】図2
【解決手段】線形化されたPDFファイルに記述されたデータを、第1ページに関する部分と残りのページに関する部分に分割し、それぞれを、独立して参照可能な二つのPDFファイル(第1のPDFファイルおよび第2のPDFファイル)に再フォーマットし、第1のPDFファイルから順にPDFダイレクトプリント機能を備える画像形成装置に対して解析・出力を指示する。第1ページのみの構成情報からなる第1のPDFファイルは、データサイズが小さく、ファイルの読み込みに多くの時間を要しないため、PDF文書の第1ページ目の内容が、ユーザに遅延として認識されるよりも短い時間をもって解析・出力される。
【選択図】図2
Description
本発明は、電子文書印刷システムに関し、より詳細には、PDFダイレクトプリントにおいて、PDFフォーマットによって作成された電子文書の第1ページ目の印刷開始を高速化するための情報処理装置、画像形成装置、およびプログラムに関する。
PDF(Portable Document Format)は、作成したテキストや図形をコンピュータの環境に非依存で自由に交換することができ、また、それらのレイアウトを維持したまま閲覧することのできることから、近年、交換用文書フォーマットとして広く用いられている。
図14は、標準的なPDFファイルの構成を示す。PDFファイルは、ヘッダ、ボディ、相互参照表、トレーラから構成されており、ヘッダから順番に図14に示す順序で記述されている。ヘッダにはファイルのフォーマットがPDFであることを示すために、PDFのバージョン情報を含めた1行が記述される(例えば、「%PDF-1.4」)。ボディには、テキストや図およびページ情報などを構成するデータの本体がオブジェクトとして記述されている。なお、各オブジェクトには識別番号が付与されており、各オブジェクトは、ボディ内において、表示される文書のページ順とは無関係に任意の順序で記述される。
相互参照表には、上記ボディに記述されたオブジェクトのファイル内における位置情報がオフセットとして記述される。すなわち、ファイル先頭から各オブジェクトのデータの先頭までのバイト数が記述される。トレーラには、ファイル内における上記相互参照表の位置情報、およびPDFの構成上特別なオブジェクトを参照するために必要な情報が記述されている。
上述したように、PDFファイル内には、表示される文書のページ順とは無関係に任意の順序でオブジェクトが配置されているため、各オブジェクトへのアクセスは、トレーラの内容を参照・解析し、その結果に基づいて、相互参照表の内容を参照・解析することによって、はじめて可能になる。
ここで、PDFフォーマットによって作成された電子文書(以下、PDF文書として参照する)を印刷する場合、通常、PDFファイルは、印刷を指示するクライアント装置に搭載されたプリンタドライバによって画像形成装置側が識別可能な印刷データに変換された後、ネットワーク等を介して画像形成装置に伝送されることになるが、PDF文書がPDL(ページ記憶言語)による印刷データに変換されるとデータサイズが大幅に増加し、データ伝送に係る負荷が増大することに鑑み、近年、PDF文書をクライアント装置側で印刷データに変換することなく、PDFファイルを直接、画像形成装置に伝送し、画像形成装置側でPDFファイルを解析して印刷データに変換し印刷を実行する、いわゆる、「PDFダイレクトプリント」という印刷方式が提案されている。
ところが、標準的なPDFファイルにおいては、図14に示したように、データ本体へアクセスする前に参照すべきトレーラおよび相互参照表が、ファイルの末尾、すなわち、ボディ(データ本体)より後ろに記述されているため、PDFダイレクトプリント方式を採用した場合、画像形成装置は、PDFファイルの全体の転送が完了するまで印刷を実行することができず、特に、データサイズの大きいファイルの場合には、PDF文書の第1ページ目の印刷開始が遅れてしまうという問題があった。
この点につき、特開2007−257592号公報(特許文献1)は、印刷すべきPDFファイルから、相互参照表およびトレーラを抽出して画像形成装置に先に送信し、画像形成装置は、先に受信したこれらの情報を利用することによって、PDFファイル全体の受信完了を待つことなく、随時、受信済みのボディを解析して印刷するシステムを開示する。
しかしながら、特許文献1の構成においては、仮に、PDF文書の第1ページ目に関するオブジェクトがボディの後端付近に記述されているような場合には、依然として第1ページ目の印刷開始が遅れてしまう虞があり、さらに、当該システムは、画像形成装置側がPDFダイレクトプリント機能の他に、上述した処理を実行するための機能手段を追加的に備えている必要があるため、実施上の汎用性に欠けるという問題があった。
一方、近年、PDFファイルの先頭ページがブラウザに表示されるまでの時間を短縮化することを企図して、線形化PDFと呼ばれるデータ形式が推奨されている。図15は、線形化PDFファイルの構成を示す。線形化PDFファイルにおいては、図15に示されるように、ヘッダのすぐ後ろに線形化辞書が記述されている。線形化辞書には、PDF文書において最初に参照したいページの終端のバイト数、最初に参照するページ番号、ファイル全体のバイト数、ファイル全体のページ数などの情報が記述され、これに続いて、最初に参照するページについての相互参照表およびトレーラ、および、最初に参照するページのボディの順で記述されている。さらに、これに続いて、PDF文書の残りのページ(最初のページを除く残りのページ)のボディが記述され、ファイルの末尾に、ファイル全体の相互参照表およびトレーラが記述されている。
線形化されたPDFファイルにおいては、最初に参照するページにアクセスするためのデータがファイル先頭部分に集中して記述されているため、PDFファイル全体の読み込みの完了を待たずとも、最初に参照するページのボディが読み込まれた時点でその表示が可能となる。
本発明は、上記従来技術における課題に鑑みてなされたものであり、本発明は、PDFダイレクトプリントにおいて、PDF文書の第1ページの印刷開始を迅速化することができる情報処理装置、画像形成装置、およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明者は、PDFダイレクトプリントにおいて、第1ページの印刷開始を迅速化する電子文書印刷システムにつき鋭意検討した結果、線形化されたPDFファイルのデータ構成に着目し、本発明に至ったのである。すなわち、本発明においては、線形化されたPDFファイルに記述されたデータを、第1ページに関する部分と残りのページに関する部分に分割し、それぞれを、独立して参照可能な二つのPDFファイル(第1のPDFファイルおよび第2のPDFファイル)に再フォーマットする。本発明は、これらのファイルを第1のPDFファイルから順にPDFダイレクトプリント機能を備える画像形成装置に解析・印刷させることによって、PDF文書の第1ページの印刷開始を迅速化するものである。本発明においては、上述したファイル分割手段を、PDF文書の印刷を指示する情報処理装置側に設けることができ、また、これを、画像形成装置側に設けることもできる。
すなわち、本発明によれば、PDFダイレクトプリント機能を備える画像形成装置に対してPDFファイルの印刷を指示する情報処理装置であって、印刷対象のPDFファイルが線形化PDFであるか否かを判定する線形化PDF検出手段と、前記PDFファイルが線形化PDFである場合に、該PDFファイルに記述された文書の最初のページが第1ページであるか否かを判定する手段と、前記最初のページが第1ページである場合に、該第1ページの構成情報からなる第1のPDFファイルを生成する手段と、前記文書の残りのページの構成情報からなる第2のPDFファイルを生成する手段と、前記第1のPDFファイルおよび前記第2のPDFファイルを、その生成された順番で前記画像形成装置に送信する手段とを備える情報処理装置が提供される。本発明において、前記第1のPDFファイルを生成する手段は、前記PDFファイルに記述されたデータのうち、ヘッダから前記第1ページのボディの終端までに記述された第1のデータを抽出する手段と、前記第1のデータから線形化辞書を削除する手段と、前記第1のデータに含まれる相互参照表およびトレーラ辞書のオフセット情報を更新する手段とを含み、前記第2のPDFファイルを生成する手段は、前記PDFファイルに記述されたデータのうち、前記第1ページのボディより後ろに記述された第2のデータを抽出する手段と、前記第2のデータの先頭にヘッダを付与する手段と、前記第2のデータに含まれる相互参照表およびトレーラ辞書のオフセット情報を更新する手段とを含むことができる。また、本発明の情報処理装置は、文書の第1ページを最初のページとして線形化されたPDFファイルについて、そのデータ容量が予め設定した閾値以下である場合には、該PDFファイルを前記画像形成装置にそのまま送信する手段をさらに備えることができ、文書の第1ページを最初のページとして線形化されたPDFファイルについて、文書のページ数が予め設定した閾値以下である場合には、該PDFファイルを前記画像形成装置にそのまま送信する手段をさらに備えることができ、また、前記PDF文書が線形化PDFでないと判定された場合、または、前記最初のページが前記PDF文書の第1ページでないと判定された場合に、前記PDF文書の第1ページを前記最初のページとして線形化処理を行うためのPDF線形化手段をさらに備えることもできる。
また、本発明によれば、PDFダイレクトプリント機能を備える画像形成装置であって、受信する印刷対象のPDFファイルが線形化PDFであるか否かを判定する線形化PDF検出手段と、PDFファイルが線形化PDFである場合に、該PDFファイルに記述された文書の最初のページが第1ページであるか否かを判定する手段と、前記最初のページが第1ページである場合に、該第1ページの構成情報からなる第1のPDFファイルを生成する手段と、前記文書の残りのページの構成情報からなる第2のPDFファイルを生成する手段と、前記第1のPDFファイルおよび前記第2のPDFファイルを、生成した順番に解釈して印刷処理を実行する手段とを備える画像形成装置が提供される。本発明において、前記第1のPDFファイルを生成する手段は、前記PDFファイルのヘッダから前記第1ページのボディの終端までに記述された第1のデータを受信してスプールする手段と、前記第1のデータから線形化辞書を削除する手段と、前記第1のデータに含まれる相互参照表およびトレーラ辞書のオフセット情報を更新する手段とを含み、前記第2のPDFファイルを生成する手段は、前記PDFファイルの前記第1ページのボディより後ろに記述された第2のデータを受信してスプールする手段と、前記第2のデータの先頭にヘッダを付与する手段と、前記第2のデータに含まれる相互参照表およびトレーラ辞書のオフセット情報を更新する手段とを含むことができる。また、本発明の画像形成装置は、文書の第1ページを最初のページとして線形化されたPDFファイルについて、そのデータ容量が予め設定した閾値以下である場合には、該PDFファイルの全データを受信してスプールした後に解釈して印刷処理を実行する手段をさらに備えることができ、文書の第1ページを最初のページとして線形化されたPDFファイルについて、文書のページ数が予め設定した閾値以下である場合には、該PDFファイルの全データを受信してスプールした後に解釈して印刷処理を実行する手段をさらに備えることができる。
さらに、本発明によれば、コンピュータに線形化PDFファイルの分割処理を実行させるためのプログラムであって、該コンピュータを、線形化PDFファイルに記述された文書の最初のページが該文書の第1ページであるか否かを判定する手段、前記最初のページが前記文書の第1ページである場合に、該第1ページの構成情報からなる第1のPDFファイルを生成する手段、および、前記文書の残りのページの構成情報からなる第2のPDFファイルを生成する手段として機能させるための装置実行可能なプログラムが提供される。本発明において、前記第1のPDFファイルを生成する手段は、前記PDFファイルに記述されたデータのうち、ヘッダから前記第1ページのボディの終端までに記述された第1のデータを抽出する手段と、前記第1のデータから線形化辞書を削除する手段と、前記第1のデータに含まれる相互参照表およびトレーラ辞書のオフセット情報を更新する手段とを含み、前記第2のPDFファイルを生成する手段は、前記PDFファイルに記述されたデータのうち、前記第1ページのボディより後ろに記述された第2のデータを抽出する手段と、前記第2のデータの先頭にヘッダを付与する手段と、前記第2のデータに含まれる相互参照表およびトレーラ辞書のオフセット情報を更新する手段とを含むことができる。
以下、本発明を、実施形態をもって説明するが、本発明は、後述する実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態の情報処理装置を含む電子文書印刷システム10を示す。電子文書印刷システム10は、情報処理装置12と少なくとも1つの画像形成装置14を含んで構成されており、情報処理装置12は、ローカルエリア・ネットワーク(LAN)、ワイドエリア・ネットワーク(WAN)、またはインターネットといったネットワーク基盤として構成されるネットワーク16に接続され、画像処理装置14は、ネットワーク16を介して情報処理装置12から印刷データを受信して印刷を実行するネットワーク・プリンタとして機能している。なお、本実施形態は、情報処理装置12と画像処理装置14をローカル接続する場合を排除するものではない。
情報処理装置12は、PDFファイルを、送信ユーティリティを介して、ネットワーク16経由で画像形成装置14に送信する。画像形成装置14は、情報処理装置12からPDFファイルを受信すると、印刷バッファ内にデータを順次記憶し、PDF文書を解析可能な状態までデータをスプールすると印刷処理を開始する。
情報処理装置12は、パーソナル・コンピュータ、またはワークステーションなどとして構成される。情報処理装置12は、システム・コントローラとして機能するCPU、アプリケーション・ソフトウェアの実行空間を与えるためのRAM、DRAM、ならびに処理を行うためのデータまたはプログラムなどを格納したROM等のメモリ、ハードディスク装置や光ディスク装置などの外部記憶装置、およびNICを含むネットワーク・インターフェースなどの各種インターフェース部などを含んで構成されており、WINDOWS(登録商標)、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)、その他の適切なオペレーション・システム(OS)の管理下で、C、C++、VisualC++、VisualBasic、Java(登録商標)などのオブジェクト指向のプログラミング言語により記述された各種アプリケーション・プログラムを実行することによって、PDFフォーマットに従って電子文書を作成したり、インターネットを介して外部サーバからPDF文書をダウンロードしてこれを保存したりすることができ、さらに、ユーザからの指令に応答してこれらのPDF文書のダイレクト印刷を画像処理装置14に指示するための処理を行うことができる。
画像形成装置14は、情報処理装置12から送信された印刷データに応じた出力を用紙に対して行うことのできる、電子写真方式またはインクジェット方式のプリントエンジンを備える装置であり、ネットワーク対応の各種プリンタやMFP(Multi Function Peripheral)などとして構成される。画像形成装置14は、少なくとも、CPUおよびRAM、ROM等のメモリ、ならびにネットワーク・インターフェース等のインターフェース部を含んで構成されており、適切なオペレーション・システム(OS)の管理下で、オブジェクト指向のプログラミング言語により記述された各種アプリケーション・プログラムを実行することができる点は、上述した情報処理装置12と同様であり、上記アプリケーションを実行することによって、情報処理装置12から送信されたPDFファイルを解析し、印刷データに変換するための処理を行うことができる。
図2は、第1の実施形態における情報処理装置12および画像形成装置14の機能ブロック図を示す。以下、図2を参照して、情報処理装置12および画像形成装置14が備える各機能手段について説明する。
本実施形態の情報処理装置12は、印刷指示受付部20、PDF分割ファイル生成部22、およびデータ送信部24を含んで構成されている。なお、上記各機能手段は、ユーザからのPDFファイルの直接印刷指令に応答して起動するアプリケーションの実行によって実現される。印刷指示受付部20は、ユーザから直接印刷の指示を受付けると、まず、対象となるドキュメントファイルがPDFであるか否かを判断し、PDFであると判断した場合に、PDF分割ファイル生成部22に対して印刷対象であるPDFファイルの分割処理を指示する。
PDF分割ファイル生成部22は、PDFファイルの構文を解析することによって、当該ファイルが線形化PDFであるか否かを判定し、線形化PDFである場合には、さらに、当該ファイルを分割するか否かを判定する。その結果、ファイルを分割する場合には、PDF文書の第1ページを記述した部分と第2ページ以降(以下、残りのページとして参照する)を記述した部分に分割し、これらふたつのデータを、独立したPDF文書として参照可能な2つのファイルに再構成する。
データ送信部24は、上述した手順で生成された2つの独立したPDFファイルについて、印刷データに変換することなく、PDFファイル形式のまま、ネットワーク16を経由して対象となる画像形成装置14に対して、まず、PDF文書の第1ページを記述した第1のPDFファイルを先に送信し、その次に、PDF文書の残りのページを記述した第2のPDFファイルを送信する。
一方、画像形成装置14は、データ受信部26、PDF解釈部28、描画処理部30を含んで構成されており、上記各機能手段は、情報処理装置12からのPDFファイルの直接印刷命令に応答して起動するアプリケーションの実行によって実現される。なお、画像形成装置14は、既存の、PDFダイレクトプリント機能を備える画像形成装置として参照されるものである。
データ受信部26は、情報処理装置12のデータ送信部24からネットワーク16を経由して第1のPDFファイルのデータをスプールし、当該ファイルの全データの受信を完了した時点で、これをPDF解釈部28に転送する。PDF解釈部28は、転送された第1のPDFファイルを解析し、PDLによって印刷データに変換した後、描画処理部30にこれを転送する。
描画処理部30は、転送された印刷データに基づき、第1のPDFファイルに含まれる1ページ分の電子文書についてラスタ画像を生成し、生成したラスタ画像を出力装置に転送して印刷を実行する。
第1のPDFファイルの印刷データ変換処理および印刷出力が実行されている間、バックグラウンドで第2のPDFファイルの生成処理が実行される。すなわち、データ受信部26は、情報処理装置12から引き続き送信される第2のPDFファイルをスプールし、当該ファイルの全データの受信を完了すると、これをPDF解釈部28に転送する。PDF解釈部28は、転送された第2のPDFファイルを解析し、PDLによって印刷データに変換した後、描画処理部30にこれを転送する。描画処理部30は、転送された印刷データに基づき、第2のPDFファイルに含まれる複数ページ分の電子文書について、1ページ毎にラスター画像を生成し、生成したラスター画像を順次出力装置に転送して印刷を実行する。以上、第1の実施形態を情報処理装置12および画像形成装置14の機能ブロック図を参照して説明してきたが、本実施形態を情報処理装置12の動作フローチャートをもとに、より詳細に説明する。
図3は、第1の実施形態の情報処理装置12の動作を示すフローチャートである。情報処理装置12において、まず、ステップ101で、ユーザから直接印刷を指示されたPDFファイルが読み込まれてメモリに展開される。
ステップ102において、PDFファイルの先頭1024バイト以内を探索し、線形化辞書が存在するか否かが判定される。線形化辞書の存在は、PDFファイルの先頭1024バイト以内にキーワードLinearがあるか否かによって確認される。線形化辞書が存在する場合には(ステップ102、Yes)、ステップ103に進み、PDF文書の最初のページが1ページ目であるか否かを確認する。線形化PDFにおいては、最初に参照すべきページが必ずしも1ページ目として設定されているとは限らないため、この確認作業が必要となる。
なお、本実施形態においては、情報処理装置12を、PDF文書の第1ページ目を最初に参照すべきページとしてPDFファイルの線形化を実行するためのアプリケーションを任意設定により起動させることができるように構成することができ、このような構成においては、ステップ102の条件およびステップ103の条件の少なくとも一方の条件が成立しない場合(ステップ102、No、あるいは、ステップ103、No)、ステップ104において、PDF文書を線形化する設定になっているか否かが確認される。線形化する設定になっている場合には(ステップ104、Yes)、ステップ105において、PDF文書の1ページ目を最初のページとして線形化処理を行う。一方、線形化する設定になっていない場合には(ステップ104、No)、ステップ106において、印刷指示されたPDFファイルに変更を加えることなく、指定された画像形成装置14に対してそのまま送信し、処理を終了する。
なお、上述した、ステップ104、105は、情報処理装置12がPDFファイルの線形化アプリケーションを備える場合の処理であり、情報処理装置12がそのような仕様でない場合には、ステップ102およびステップ103の少なくとも一方の条件が成立しない場合、そのままステップ106に進み、PDFファイルを指定された画像形成装置14に対してそのまま送信するように構成することもできる。
ステップ103において、PDF文書の最初のページが1ページ目であることが確認されたファイル、および、ステップ105において、PDF文書の1ページ目を最初のページとして線形化処理が行われたPDFファイルは、ステップ106において、その線形化辞書が参照され、記述されたPDF文書のサイズ(バイト数)が取得される。ステップ106においては、取得されたサイズが予め設定された閾値より大きいか否かを判断され、記述されたPDF文書のサイズ(バイト数)が予め設定された閾値より大きい場合(ステップ106、Yes)、ステップ107において、再び、線形化辞書が参照され、PDF文書のページ数が予め設定された閾値より大きいか否かが判断される。
記述されたPDF文書のサイズ(バイト数)およびページ数の少なくとも一方がそれぞれについて予め設定された閾値より大きくない場合(ステップ106においてNo、または、ステップ107においてNo)、ステップ106に進み、PDFファイルを指定された画像形成装置14に対してそのまま送信し、処理を終了する。これは、印刷対象となるファイルの容量が小さい場合、あるいは、ページ数が少ない場合においては、ファイルを分割したとしても印刷開始の迅速化について得られる効果が小さいと考えられるため、費用対効果の観点からこれを行わないものである。
一方、記述されたPDF文書のサイズ(バイト数)およびページ数がそれぞれについて予め設定された閾値より大きい場合(ステップ106においてYes、且つ、ステップ107においてYes)、ステップ108の「第1のPDFファイルの生成処理」に進み、情報処理装置12から送信されたPDFファイルのデータの中から1ページ目の文書に該当する部分が抽出され、PDF文書の第1ページの構成情報からなる第1のPDFファイルが生成される。ステップ108の「第1のPDFファイル生成処理」が終了すると、ステップ109に進み、PDF文書の残りのページの構成情報からなる第2のPDFファイルが生成される。なお、ステップ108の「第1のPDFファイル生成処理」およびステップ109の「第2のPDFファイル生成処理」については後に詳説する。
ステップ109の「第2のPDFファイル生成処理」が終了した後、ステップ110において、ステップ108で生成した第1のPDFファイルを指定された画像形成装置14に対して送信し、さらに、ステップ111において、ステップ109で生成した第2のPDFファイルを指示された画像形成装置14に対して送信し、処理を終了する。なお、本実施形態においては、ステップ108の「第1のPDFファイルの生成処理」の直後に第1のPDFファイルの送信処理を行ない、その後に、「第2のPDFファイルの生成処理」および送信処理を行うこともできる。
以上、本実施形態における情報処理装置12におけるメイン処理について説明したが、次に、図4〜図6を参照して、「第1のPDFファイル生成処理」について、より具体的に説明する。なお、以下の説明は、図4のフローチャートに基づいて行ない、必要に応じて、図5および図6を適宜参照するものとする。
図4は、「第1のPDFファイル生成処理」のフローチャートを示す。「第1のPDFファイル生成処理」では、まず、ステップ201において、線形化辞書を参照し、最初のページのボディの終端のオフセット情報(すなわち、最初のページのボディの終端がファイルの先頭から何バイト目であるかを示す情報)を取得し、そのバイト数を記憶する。
次に、ステップ202において、ステップ201で取得したバイト数までのデータを抽出し、記憶領域内の別領域にコピーする。図5は、ステップ202のデータ抽出処理を説明するための概念図であり、図5(a)は、印刷を指示された線形化PDFファイルのデータ40の構成を示し、図5(b)は、ステップ202で抽出されるデータ42の構成を示す。図5に示されるように、ステップ202において、ファイルの先頭(ヘッダ)から「最初のページのボディ」の終端までのデータが抽出された後、処理はステップ203に移る。
図6は、ステップ203を説明するための概念図であり、図6(a)は、ステップ202で抽出されたデータ42の構成を示す。ステップ203においては、ステップ202で抽出されたデータ42から「線形化辞書」が削除される。次に、「最初のページのボディ」をヘッダの終端に移動し、且つ、「相互参照表」および「トレーラ」を、「最初のページのボディ」の終端に移動する。上記ボディの移動に伴って変更された各オブジェクトのオフセット(ファイル先頭からのバイト数)について修正し、これを反映させる形で相互参照表およびトレーラを変更した後、これを単一のPDFファイルとしてのフォーマットに修正する。その結果、図6(b)に示すように、PDF文書の最初のページ(1ページ目)の構成情報のみが記述されたデータ44を内容とする独立したPDFファイルが生成される。ステップ203終了後、処理はメイン処理に戻る。
次に、図7〜図9を参照して、「第2のPDFファイル生成処理」について説明する。なお、以下の説明は、図7のフローチャートに基づいて行ない、必要に応じて、図8および図9を適宜参照するものとする。
図7は、「第2のPDFファイル生成処理」のフローチャートを示す。第2のPDFファイル生成処理では、まず、ステップ301において、「第1のPDFファイル生成処理」のステップ201で取得したオフセット情報(最初のページのボディの終端がファイルの先頭から何バイト目であるかを示す情報)を利用して、最初のページのボディの終端より後ろに記述されたデータを全て抽出し、記憶領域内の別領域にコピーする。図8は、ステップ301を説明するための概念図であり、図8(a)は、印刷を指示された線形化PDFファイルのデータ40の構成を示し、図8(b)は、ステップ301で抽出されるデータ46の構成を示す。図8に示されるように、ステップ301において、「残りのページのボディ」の先頭からファイルの終端までのデータが全て抽出された後、処理はステップ302に移る。
図9は、ステップ302を説明するための概念図であり、図9(a)は、ステップ301で抽出されたデータ46の構成を示す。ステップ302においては、ステップ301で抽出されたデータ46の先頭部分に、ファイルがPDFフォーマットであることを示すために「ヘッダ」が新たに付与される。次に、「残りのページのボディ」に記述された各オブジェクトのオフセット(ファイル先頭からのバイト数)について、付与された「ヘッダ」から起算して修正し、これを反映させる形で相互参照表およびトレーラを変更した後、これを単一のPDFファイルとしてのフォーマットに修正する。その結果、図9(b)に示すように、PDF文書の最初のページ(1ページ目)を除く残りのページの構成情報が記述されたデータ48を内容とする独立したPDFファイルが生成される。ステップ302終了後、処理はメイン処理に戻る。
上述したように、第1の実施形態においては、情報処理装置12において、印刷を指示された線形化PDFファイルの内容が分割され、独立した2つのPDFファイルが生成される。生成された2つのPDFファイルについて、印刷を指示されたPDF文書の最初のページ(1ページ目)のみが記述された第1のPDFファイルが先に指定された画像形成装置14に送信され、それに続いて、PDF文書の最初のページ(1ページ目)を除く残りのページが記述された第2のPDFファイルが画像形成装置14に送信される。
なお、本実施形態においては、PDFファイルの送信先である画像形成装置14は、PDFダイレクトプリント機能を備える既存の画像処理装置として参照されるものである。上述したように、PDFダイレクトプリントにおいては、画像形成装置14は、その印刷に先立って、第1のPDFファイルの全体をスプールする必要があるが、本実施形態によれば、最初のページ(1ページ目)のみが記述された第1のPDFファイルは、データサイズが小さいため、ファイルの読み込みに多くの時間を要しない。すなわち、本実施形態によれば、PDFダイレクトプリントにおいて、PDF文書の第1ページ目の内容が、ユーザに遅延として認識されるよりも短い時間をもって解析・出力される。
以上、本発明を第1の実施形態をもって説明してきたが、本発明は、情報処理装置12側で線形化PDFファイルを分割する構成に限定されるものではなく、画像処理装置側で線形化PDFファイルを分割する構成をも含む概念である。この点について、以下、第2の実施形態として説明する。
図10は、第2の実施形態における情報処理装置50および画像形成装置52の機能ブロック図を示す。なお、図10においては、図2を参照して説明した構成要素と共通する要素については、同じ符号を付し、その説明について適宜省略するものとする。
図10に示されるように、情報処理装置50は、印刷指示受付部20およびデータ送信部24を含んで構成されている。なお、情報処理装置50は、PDFファイルの直接印刷を指示する機能手段を備える既存の情報処理装置として参照されるものである。印刷指示受付部20は、ユーザから直接印刷の指示を受付けると、対象となるPDFファイルを印刷データに変換することなくデータ送信部24に渡し、データ送信部24は、ネットワーク16を経由して対象となる画像形成装置52に対して、上記PDFファイルを直接送信する。
一方、画像形成装置52は、データ受信部26、PDF解釈部28、描画処理部30を含み、さらに、PDF分割ファイル生成部54を含んで構成される。すなわち、画像形成装置52は、既存のPDFダイレクトプリント機能に加えて、線形化PDFファイルを分割する機能手段を備える新規な画像形成装置である。画像形成装置52のデータ受信部26は、情報処理装置12のデータ送信部24からネットワーク16を経由して印刷対象のPDFファイルのデータをスプールし、PDF分割ファイル生成部54は、最初のバッファのデータを解析することによって、当該ファイルが線形化PDFであるか否かを判定し、線形化PDFである場合には、さらに、当該ファイルを分割するか否かを判断する。その結果、ファイルを分割する場合には、PDF文書の第1ページの構成情報のスプールが完了した時点で、PDF文書の第1ページを記述した第1のPDFファイルを生成し、これをPDF解釈部28に転送する。PDF解釈部28は、転送された第1のPDFファイルを解析し、PDLによって印刷データに変換した後、描画処理部30にこれを転送する。
描画処理部30は、転送された印刷データに基づき、第1のPDFファイルに含まれる1ページ分の電子文書についてラスタ画像を生成し、生成したラスタ画像を出力装置に転送して印刷を実行する。
第1のPDFファイルの印刷データ変換処理および印刷出力が実行されている間、データ受信部26は、バックグラウンドで情報処理装置から送信されるデータを引き続きスプールし、PDF分割ファイル生成部54に転送する。全てのデータのスプールが完了すると、PDF分割ファイル生成部54は、PDF文書の残りのページを記述した第2のPDFファイルを生成し、これをPDF解釈部28に転送する。PDF解釈部28は、転送された第2のPDFファイルを解析し、PDLによって印刷データに変換した後、描画処理部30にこれを転送する。描画処理部30は、転送された印刷データに基づき、第2のPDFファイルに含まれる複数ページ分の電子文書について、1ページ毎にラスタ画像を生成し、生成したラスタ画像を順次出力装置に転送して印刷を実行する。
以上、第2の実施形態を情報処理装置50および画像形成装置52の機能ブロック図を参照して説明してきたが、本実施形態を画像形成装置52の動作フローチャートをもって、より詳細に説明する。
図11は、第2の実施形態の画像形成装置52の動作を示すフローチャートである。図11に示すように、まず、ステップ401で、情報処理装置50から送信されたPDFファイルが、画像形成装置52において一定のサイズに決められたバッファ単位で受信される。本実施形態においては、このバッファの容量は1024バイト以上とする。
ステップ402において、バッファに最初に読み込まれたデータの内容を参照し、その中に線形化辞書が存在するか否かを判定する。線形化PDFにおいては、線形化辞書が先頭1024バイト以内に存在するため、画像形成装置52は、最初に受信したバッファの内容(1024バイト)にキーワード「Linear」があるか否かを検索することによって線形化辞書の存在を確認することができる。
線形化辞書が存在する場合には(ステップ402、Yes)、ステップ403において、PDF文書の最初のページが1ページ目であるか否かを確認する。ステップ403において、PDF文書の最初のページが1ページ目であることが確認された場合(ステップ403、Yes)、ステップ404において、その線形化辞書を参照して、記述されたPDF文書のサイズ(バイト数)を取得し、当該サイズが予め設定された閾値より大きいか否かを判断する。記述されたPDF文書のサイズ(バイト数)が予め設定された閾値より大きい場合(ステップ404、Yes)、ステップ405において、再び、線形化辞書を参照し、PDF文書のページ数が予め設定された閾値より大きいか否かを判断する。
なお、上述したステップ402〜ステップ405の少なくともいずれか1つの条件が成立しなかった場合(No)には、処理はステップ406に進み、送信されたデータを全てスプールし、記憶装置内に用意されたファイルに書き込んでPDFファイルを生成した後、ステップ407において、PDF解釈部28に対して当該PDFファイルの解釈および印刷を指示する。ここで、ファイルの分割を行わない理由は、第1の実施形態について説明したのと同様である。
上述したステップ402〜ステップ405の全ての条件が成立した場合(Yes)には、ステップ408の「第1のPDFファイルの生成処理」に進み、情報処理装置50から送信されるPDFファイルのデータの中から文書の1ページの構成情報を使用して「第1のPDFファイル」を生成し、ステップ409において、PDF解釈部28に対して「第1のPDFファイル」の解釈および印刷を指示する。
ステップ409において、第1のPDFファイルの印刷が指示されると、ステップ410の「第2のPDFファイルの生成処理」に進み、情報処理装置50から送信されるPDFファイルのデータの中から、文書の2ページ目以降の構成情報を使用して「第2のPDFファイル」を生成し、ステップ411において、PDF解釈部28に対して「第2のPDFファイル」の解釈および印刷を指示して処理を終了する。
図12は、ステップ408の「第1のPDFファイル生成処理」のフローチャートを示す。「第1のPDFファイル生成処理」では、まず、ステップ501において、バッファに最初に読み込まれたデータに含まれる線形化辞書を参照し、最初のページのボディの終端のオフセット情報(すなわち、最初のページのボディの終端がファイルの先頭から何バイト目であるかを示す情報)を取得して、そのバイト数を記憶した後、ステップ502において、引き続き受信したデータをバッファから読み込み、その内容を記憶領域内の別領域にコピーする。ステップ503において、最初のページのボディの終端までのデータのスプールが完了した否かが判断され、完了していない場合は(ステップ503、No)、ステップ502に戻って、引き続きバッファの読み込み処理がなされる。このバッファの読み込み処理は、ステップ503において、最初のページのボディの終端までのデータのスプールが完了したと判断されるまで繰り返される。なお、ステップ503の判定は、ステップ501で取得したオフセット情報を利用して行われる。
最初のページのボディの終端までのデータのスプールが完了した場合(ステップ503、Yes)、ステップ504に進む。ステップ504においては、第1の実施形態について、先に、図6を参照して説明した内容と同様の処理が行われる。すなわち、記憶領域内の別領域にコピーしたデータから「線形化辞書」が削除され、「最初のページのボディ」をヘッダの終端に移動し、且つ、「相互参照表」および「トレーラ」を、「最初のページのボディ」の終端に移動する。上記ボディの移動に伴って変更された各オブジェクトのオフセット(ファイル先頭からのバイト数)について修正し、これを反映させる形で相互参照表およびトレーラを変更した後、これを単一のPDFファイルとしてのフォーマットに修正する。ステップ504終了後、処理はメイン処理に戻る。
図13は、ステップ410の「第2のPDFファイル生成処理」のフローチャートを示す。「第2のPDFファイル生成処理」では、ステップ601において、最初のページのボディの終端までのデータに引き続いて受信される後続データをバッファから読み込んで、その内容を記憶領域内の別領域にコピーする。
ステップ602において、情報処理装置50から送信されたPDFファイルの全データのスプールが完了したか否かが判断され、完了していない場合は(ステップ602、No)、ステップ601に戻って、引き続きバッファの読み込み処理がなされる。このバッファの読み込み処理は、ステップ602において、情報処理装置50から送信されたPDFファイルの全データのスプールが完了したと判断されるまで繰り返される。
情報処理装置50から送信されたPDFファイルの全データのスプールが完了した場合(ステップ602、Yes)、ステップ603に進む。ステップ603においては、第1の実施形態について、先に、図9を参照して説明した内容と同様の処理が行われる。すなわち、記憶領域内の別領域にコピーされたデータの先頭部分に、ファイルがPDFフォーマットであることを示すために「ヘッダ」が新たに付与され、「残りのページのボディ」に記述された各オブジェクトのオフセット(ファイル先頭からのバイト数)について、付与された「ヘッダ」から起算して修正し、これを反映させる形で相互参照表およびトレーラを変更した後、これを単一のPDFファイルとしてのフォーマットに修正する。ステップ603終了後、処理はメイン処理に戻る。
なお、図11のフローチャートにおいては、説明の便宜のため、ステップ408およびステップ409で示す処理とステップ410およびステップ411で示す処理とを直列的に行う態様を示したが、実際には、PDF文書の第1ページの印刷終了時と第2ページの印刷開始時の間隔が大きく開かないように、上記2つの処理を、適宜、並列処理として実行することができる。
上述したように、本実施形態によれば、最初のページ(1ページ目)のみが記述された第1のPDFファイルは、データサイズが小さくファイルの読み込みに多くの時間を要しないため、PDF文書の第1ページ目の内容が迅速に解析され、ユーザに遅延を感じさせることなく、その印刷が開始される。
以上、本発明を第1および第2の実施形態をもって説明してきたが、上述した実施形態の各機能は、アセンブリ言語、C、Visual C、C++、Visual C++、Java(登録商標)、Java(登録商標)Beans、Java(登録商標)Applet、Java(登録商標)Script、Perl、Rubyなど、レガシープログラミング言語やオブジェクト指向プログラミング言語などで記述された装置実行可能なプログラムにより実現でき、装置可読な記録媒体に格納して頒布することができる。
また、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
10…電子文書印刷システム、12…情報処理装置、14…画像形成装置、16…ネットワーク、20…印刷指示受付部、22…PDF分割ファイル生成部、24…データ送信部、26…データ受信部、28…PDF解釈部、30…描画処理部、40〜46…データ
Claims (11)
- PDFダイレクトプリント機能を備える画像形成装置に対してPDFファイルの印刷を指示する情報処理装置であって、
印刷対象のPDFファイルが線形化PDFであるか否かを判定する線形化PDF検出手段と、
前記PDFファイルが線形化PDFである場合に、該PDFファイルに記述された文書の最初のページが第1ページであるか否かを判定する手段と、
前記最初のページが第1ページである場合に、該第1ページの構成情報からなる第1のPDFファイルを生成する手段と、
前記文書の残りのページの構成情報からなる第2のPDFファイルを生成する手段と、
前記第1のPDFファイルおよび前記第2のPDFファイルを、その生成された順番で前記画像形成装置に送信する手段と
を備える情報処理装置。 - 前記第1のPDFファイルを生成する手段は、
前記PDFファイルに記述されたデータのうち、ヘッダから前記第1ページのボディの終端までに記述された第1のデータを抽出する手段と、
前記第1のデータから線形化辞書を削除する手段と、
前記第1のデータに含まれる相互参照表およびトレーラ辞書のオフセット情報を更新する手段とを含み、
前記第2のPDFファイルを生成する手段は、
前記PDFファイルに記述されたデータのうち、前記第1ページのボディより後ろに記述された第2のデータを抽出する手段と、
前記第2のデータの先頭にヘッダを付与する手段と、
前記第2のデータに含まれる相互参照表およびトレーラ辞書のオフセット情報を更新する手段とを含む、
請求項1に記載の情報処理装置。 - 文書の第1ページを最初のページとして線形化されたPDFファイルについて、そのデータ容量が予め設定した閾値以下である場合には、該PDFファイルを前記画像形成装置にそのまま送信する手段をさらに備える、
請求項1または2に記載の情報処理装置。 - 文書の第1ページを最初のページとして線形化されたPDFファイルについて、文書のページ数が予め設定した閾値以下である場合には、該PDFファイルを前記画像形成装置にそのまま送信する手段をさらに備える、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記PDF文書が線形化PDFでないと判定された場合、または、前記最初のページが前記PDF文書の第1ページでないと判定された場合に、前記PDF文書の第1ページを前記最初のページとして線形化処理を行うためのPDF線形化手段をさらに備える、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - PDFダイレクトプリント機能を備える画像形成装置であって、
受信する印刷対象のPDFファイルが線形化PDFであるか否かを判定する線形化PDF検出手段と、
PDFファイルが線形化PDFである場合に、該PDFファイルに記述された文書の最初のページが第1ページであるか否かを判定する手段と、
前記最初のページが第1ページである場合に、該第1ページの構成情報からなる第1のPDFファイルを生成する手段と、
前記文書の残りのページの構成情報からなる第2のPDFファイルを生成する手段と、
前記第1のPDFファイルおよび前記第2のPDFファイルを、生成した順番に解釈して印刷処理を実行する手段と
を備える画像形成装置。 - 前記第1のPDFファイルを生成する手段は、
前記PDFファイルのヘッダから前記第1ページのボディの終端までに記述された第1のデータを受信してスプールする手段と、
前記第1のデータから線形化辞書を削除する手段と、
前記第1のデータに含まれる相互参照表およびトレーラ辞書のオフセット情報を更新する手段とを含み、
前記第2のPDFファイルを生成する手段は、
前記PDFファイルの前記第1ページのボディより後ろに記述された第2のデータを受信してスプールする手段と、
前記第2のデータの先頭にヘッダを付与する手段と、
前記第2のデータに含まれる相互参照表およびトレーラ辞書のオフセット情報を更新する手段とを含む、
請求項6に記載の画像形成装置。 - 文書の第1ページを最初のページとして線形化されたPDFファイルについて、そのデータ容量が予め設定した閾値以下である場合には、該PDFファイルの全データを受信してスプールした後に解釈して印刷処理を実行する手段をさらに備える、
請求項6または7に記載の画像形成装置。 - 文書の第1ページを最初のページとして線形化されたPDFファイルについて、文書のページ数が予め設定した閾値以下である場合には、該PDFファイルの全データを受信してスプールした後に解釈して印刷処理を実行する手段をさらに備える、
請求項6〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - コンピュータに線形化PDFファイルの分割処理を実行させるためのプログラムであって、該コンピュータを、
線形化PDFファイルに記述された文書の最初のページが該文書の第1ページであるか否かを判定する手段、
前記最初のページが前記文書の第1ページである場合に、該第1ページの構成情報からなる第1のPDFファイルを生成する手段、および、
前記文書の残りのページの構成情報からなる第2のPDFファイルを生成する手段と
して機能させるための装置実行可能なプログラム。 - 前記第1のPDFファイルを生成する手段は、
前記PDFファイルに記述されたデータのうち、ヘッダから前記第1ページのボディの終端までに記述された第1のデータを抽出する手段と、
前記第1のデータから線形化辞書を削除する手段と、
前記第1のデータに含まれる相互参照表およびトレーラ辞書のオフセット情報を更新する手段とを含み、
前記第2のPDFファイルを生成する手段は、
前記PDFファイルに記述されたデータのうち、前記第1ページのボディより後ろに記述された第2のデータを抽出する手段と、
前記第2のデータの先頭にヘッダを付与する手段と、
前記第2のデータに含まれる相互参照表およびトレーラ辞書のオフセット情報を更新する手段とを含む、
請求項10に記載のプログラム。
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