JP2013161459A - 文書処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 文書情報を階層構造で保持する文書に対して原稿ページデータの空白部分を詰めて再レイアウトすると、階層構造が崩れてしまう。
【解決手段】 原稿データと階層構造との関係を判定する階層構造判定ステップ(1003)と、再レイアウト処理をスキップする事が可能な再レイアウト制御ステップ(1005)と、を持ち、前期階層構造判定ステップ(1003)によって階層構造の部分木を超えると判断された場合に、前期再レイアウト制御ステップ(1005)は再レイアウト処理をスキップする。
【選択図】 図10

Description

本発明は文書に対する編集機能を提供する文書処理方法及びそのシステムに関し、特にパーソナルコンピュータ等の情報処理とプリンタから成るシステムにおける文書処理方法及びそのシステムに関するものである。
従来の文書処理方法には、情報の欠落を生じさせないで、効率よく画像を縮小する方法がある。(例えば、特許文献1参照)。また、デジタルコンテンツを作成するに当たり、コンテンツの重要度に応じてレイアウトを調整する方法が提示されている(例えば特許文献2)。
特開2009-21282号公報 特開2009-13476号公報
しかしながら、文書を章などの階層構造で保持する場合に、階層構造を考慮してレイアウトを調整する事ができていないという課題がある。このため、階層構造を超えてレイアウトを調整してしまう場合があり、文章の区切りが分かりにくくなる事があった。
文書情報を階層構造で保持し、かつ、原稿ページデータの空白部分を詰めて再レイアウトする機能を持つ文書管理システムであり、原稿データと階層構造との関係を判定する階層構造判定手段と、再レイアウト処理をスキップする事が可能な再レイアウト制御手段と、を持ち、前期階層構造判定手段によって階層構造の部分木を超えると判断された場合に、前期再レイアウト制御手段は再レイアウト処理をスキップする事を特長とする文書処理装置。
本発明によれば、原稿データと階層構造との関係を判定する階層構造判定手段と、再レイアウト処理をスキップする事が可能な再レイアウト制御手段と、を持ち、前期階層構造判定手段によって階層構造の部分木を超えると判断された場合に、前期再レイアウト制御手段は再レイアウト処理をスキップする事が可能となる。
本実施形態の文書処理システムのソフトウェア構成を示す図である。 本実施形態の文書処理システムのハードウェア構成を示す図である。 ブックファイルの形式の一例を模式的に示す図である。 ブック属性(文書設定情報303)の例を示すリストである。 章属性(章設定情報307)の例を示すリストである。 ページ属性(ページ設定情報311)の例を示すリストである。 ユーザインタフェース(UI)画面の例である。 間締め処理の概要を示す図である。 UI画面700の表示例である。 章の構成を考慮した間締め処理の例を示すフローチャートである。 ユーザによる条件指定を受け付けるためのGUIの例である。 間締め処理を実施してよいかどうかを判定する処理の例を示すフローチャートである。 白紙除去処理の例を示すフローチャートである。
以下、添付図面に従って、本発明の実施形態を詳細に説明する。
[本実施形態の文書処理システムの概要]
本発明の第1の実施形態である文書処理システムの概要を、図1〜図7を参照して説明する。この文書処理システムでは、一般アプリケーションにより作成されたデータファイルが、電子原稿ライタによって電子原稿ファイルに変換される。製本アプリケーションはその電子原稿ファイルを編集する機能を提供している。尚、本例では、それぞれの機能が明瞭になるように、一般アプリケーション、電子原稿ライタ、製本アプリケーション、電子原稿デスプーラと分離して示しているが、ユーザに提供されるパッケージはこれらに限定されず、これらを組み合わせたアプリケーションやグラフィックエンジンとして提供されてもよい。以下、その詳細は説明する。
<本実施形態の文書処理システムのソフトウェア構成例>
図1は、本実施形態の文書処理システムのソフトウェア構成を示す図である。
文書処理システムは、本発明の文書処理装置(情報処理装置)の好適な実施形態であるデジタルコンピュータ100(以下、ホストコンピュータとも呼ばれる)によって実現されている。一般アプリケーション101は、ワードプロセシングやスプレッドシート、フォトレタッチ、ドローあるいはペイント、プレゼンテーション、テキスト編集などの機能を提供するアプリケーションプログラムであり、OSに対する印刷機能を有している。これらアプリケーションは、作成された文書データや画像データなどのアプリケーションデータを印刷するにあたって、オペレーティングシステム(OS)により提供される所定のインタフェース(一般に、GDIと呼ばれる)を利用する。すなわち、アプリケーション101は、作成したデータを印刷するために、前記インタフェースを提供するOSの出力モジュールに対して、あらかじめ定められる、OSに依存する形式の出力コマンド(GDI関数と呼ばれる)を送信する。出力コマンドを受けた出力モジュールは、プリンタ等の出力デバイスが処理可能な形式にそのコマンドを変換し、変換されたコマンド(DDI関数と呼ばれる)を出力する。出力デバイスが処理可能な形式はデバイスの種類やメーカ、機種などによって異なるために、デバイスごとにデバイスドライバが提供されており、OSではそのデバイスドライバを利用してコマンドの変換を行い、印刷データを生成し、JL(Job Language)でくくることにより印刷ジョブが生成される。OSとしてマイクロソフト社のウインドウズを利用する場合には、前述した出力モジュールとしてはGDI(Graphic Device Interface)と呼ばれるモジュールが相当する。
電子原稿ライタ102は、前述のデバイスドライバを改良したものであり、本文書処理システム実現のために提供されるソフトウェアモジュールである。ただし、電子原稿ライタ102は特定の出力デバイスを目的としておらず、後述の製本アプリケーション104やプリンタドライバ106により処理可能な形式に出力コマンドを変換する。この電子原稿ライタ102による変換後の形式(以後、「電子原稿形式」と呼ぶ。)は、ページ単位の原稿を詳細な書式をもって表現可能であれば特に問わない。実質的な標準形式のうちでは、例えばアドビシステムズによるPDF形式や、SVG形式などが電子原稿形式として採用できる。
アプリケーション101により電子原稿ライタ102を利用させる場合には、出力に使用するデバイスドライバとして電子原稿ライタ102を指定してから印刷を実行させる。ただし、電子原稿ライタ102によって作成されたままの電子原稿ファイルは、電子原稿ファイルとして完全な形式を備えていない。そのため、デバイスドライバとして電子原稿ライタ102を指定するのは製本アプリケーション104であり、その管理下でアプリケーションデータの電子原稿ファイルへの変換が実行される。製本アプリケーション104は、電子原稿ライタ102が生成した新規の不完全な電子原稿ファイルを後述する形式を備えた電子原稿ファイルとして完成させる。以下では、この点を明瞭に識別する必要がある際には、電子原稿ライタ102によって作成されたファイルを電子原稿ファイルと呼び、製本アプリケーションによって構造を与えられた電子原稿ファイルをブックファイルと呼ぶ。また、特に区別する必要がない場合は、アプリケーションにより生成されるドキュメントファイル、電子原稿ファイル、及びブックファイルをいずれも文書ファイル(または文書データ)と呼ぶ。
このようにデバイスドライバとして電子原稿ライタ102を指定し、一般アプリケーション101によりそのデータを印刷させることで、アプリケーションデータはアプリケーション101によって定義されたページ(以後、「論理ページ」あるいは「原稿ページ」と呼ぶ。)を単位とする電子原稿形式に変換され、電子原稿ファイル103としてハードディスクなどの記憶媒体に格納される。なお、ハードディスクは、本実施形態の文書処理システムを実現するコンピュータが備えているローカルドライブであってもよいし、ネットワークに接続されている場合にはネットワーク上に提供されるドライブであっても良い。
製本アプリケーション104は、電子原稿ファイルあるいはブックファイル103を読み込み、それを編集するための機能を利用者に提供する。ただし製本アプリケーション104は、各ページの内容を編集する機能は提供しておらず、ページを最小単位として構成される、後述する章やブックの構造を編集するための機能を提供している。
製本アプリケーション104によって編集されたブックファイル103を印刷する際には、製本アプリケーション104によって電子原稿デスプーラ105が起動される。電子原稿デスプーラ105は、製本アプリケーションと共にコンピュータ内にインストールされるプログラムモジュールであり、製本アプリケーションで利用するドキュメント(ブックファイル)を印刷する際に、プリンタドライバへ描画データを出力するために使用されるモジュールである。電子原稿デスプーラ105は、指定されたブックファイルをハードディスクから読み出し、ブックファイルに記述された形式で各ページを印刷するために、前述したOSの出力モジュールに適合する出力コマンドを生成し、不図示の出力モジュールに出力する。その際に、出力デバイスとして使用されるプリンタ107のドライバ106がデバイスドライバとして指定される。出力モジュールは、指定されたプリンタ107のプリンタドライバ106を用いて受信した出力コマンドを、プリンタ107で解釈実行可能なデバイスコマンドに変換する。そしてデバイスコマンドはプリンタ107に送信され、プリンタ107によってコマンドに応じた画像が印刷される。
なお、電子原稿ライタ102、製本アプリケーション104、電子原稿デスプーラ105、プリンタドライバ105は、ホストコンピュータ100の外部メモリ211或いはRAM202、ROM203に記憶されたプログラムであり、CPU201によりRAM202に読み込まれ、CPU201によって実行される。
<本実施形態の文書処理システムのハードウェア構成例>
図2は、本実施形態の文書処理システムのハードウェア構成を示す図である。図2において、ホストコンピュータ100は、ROM203内のプログラム用ROMあるいは外部メモリ211に記憶された文書処理プログラム等に基づいて図形、イメージ、文字、表(表計算等を含む)等が混在した文書処理を実行するCPU201を備え、システムバス204に接続される各デバイスをCPU201が総括的に制御する。また、このROM203内のプログラム用ROMあるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるオペレーティングシステムプログラム等を記憶し、ROM203内のフォント用ROMあるいは外部メモリ211には上記文書処理の際に使用するフォントデータ等を記憶し、ROM203内のデータ用ROMあるいは外部メモリ211には上記文書処理等を行う際に使用する各種データを記憶する。RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
キーボードコントローラ(KBC)205は、キーボード209や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。CRTコントローラ(CRTC)206は、CRTディスプレイ(CRT)210の表示を制御する。207はディスクコントローラ(DKC)で、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、プリンタ制御コマンド生成プログラム(以下プリンタドライバ)等を記憶するハードディスク(HD)、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等の外部メモリ211とのアクセスを制御する。プリンタコントローラ(PRTC)208は、双方向性インタフェース(インタフェース)21を介してプリンタ107に接続されて、プリンタ107との通信制御処理を実行する。NC212はネットワークに接続されて、ネットワークに接続された他の機器との通信制御処理を実行する。
なお、CPU201は、例えばRAM202上に設定された表示情報RAMへのアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行し、CRT210上でのWYSIWYGを可能としている。また、CPU201は、CRT210上の不図示のマウスカーソル等で指示されたコマンドに基づいて登録された種々のウインドウを開き、種々のデータ処理を実行する。ユーザは印刷を実行する際、印刷の設定に関するウインドウを開き、プリンタの設定や、印刷モードの選択を含むプリンタドライバに対する印刷処理方法の設定を行える。
プリンタ107は、CPU312により制御される.プリンタのCPU312は、ROM313内のプログラム用ROMに記憶された制御プログラム等あるいは外部メモリ314に記憶された制御プログラム等に基づいてシステムバス315に接続される印刷部(プリンタエンジン)317に出力情報としての画像信号を出力する.また、このROM313内のプログラムROMには、CPU312の制御プログラム等を記憶する.ROM313内のフォント用ROMには上記出力情報を生成する際に使用するフォントデータ等が記憶され、ROM313内のデータ用ROMには、ハードディスク等の外部メモリ314がないプリンタの場合には、ホストコンピュータ上で利用される情報等が記憶されている。
CPU312は入力部318を介してホストコンピュータとの通信処理が可能となっており、プリンタ内の情報等をホストコンピュータ100に通知できる.RAM319は、CPU312の主メモリや、ワークエリア等として機能するRAMで、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができるように構成されている.なお、RAM319は、出力情報展開領域、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる.前述したハードディスク(HD)、ICカード等の外部メモリ314は、メモリコントローラ(MC)20によりアクセスを制御される.外部メモリ314は、オプションとして接続され、フォントデータ、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する.また、321は前述した操作パネルで、操作のためのスイッチ及びLED表示器等が配されている。
また、前述した外部メモリ314は1個に限らず、複数個備えられ、内蔵フォントに加えてオプションカード、言語系の異なるプリンタ制御言語を解釈するプログラムを格納した外部メモリを複数接続できるように構成されていてもよい.更に、図示しないNVRAMを有し、操作パネル321からのプリンタモード設定情報を記憶するようにしてもよい。
<電子原稿データの形式例>
編集アプリケーション104の詳細を言及する前に、ブックファイルのデータ形式を説明する。ブックファイルは紙媒体の書物を模した3層の層構造を有する。上位層は「ブック」と呼ばれ、1冊の本を模しており、その本全般に係る属性が定義されている。その下の中間層は、本でいう章に相当し、やはり「章」と呼ばれる。各章についても、章ごとの属性が定義できる。下位層は「ページ」であり、アプリケーションプログラムで定義された各ページに相当する。各ページついてもページごとの属性が定義できる。ひとつのブックは複数の章を含んでいてよく、また、ひとつの章は複数のページを含むことができる。
図3は、ブックファイルの形式の一例を模式的に示す図である。この例のブックファイルにおける、ブック、章、ページは、それぞれに相当するノードにより示されている。ひとつのブックファイルはひとつのブックを含む。ブック、章は、ブックとしての構造を定義するための概念であるから、定義された属性値と下位層へのリンクとをその実体として含む。ページは、アプリケーションプログラムによって出力されたページごとのデータを実体として有する。そのため、ページは、その属性値のほか、原稿ページの実体(原稿ページデータ)と各原稿ページデータへのリンクを含む。尚、紙媒体等に出力する際の印刷ページは複数の原稿ページを含む場合がある。この構造に関してはリンクによって表示されず、ブック、章、ページ各階層における属性として表示される。
図3では、ブックファイルが1つの完結したブックである必要はないので、「ブック」を「文書」として一般化して記載している。
まず最上位に文書情報301を持つ。文書情報301は302〜304の3つのパートに大別できる。文書制御情報302は、文書ファイルのファイルシステムにおけるパス名などの情報を保持する。文書設定情報303は、ページレイアウトなどのレイアウト情報とステープルなど印刷装置の機能設定情報を保持し、ブックの属性に相当する。章情報リスト304は、文書を構成している章の集合をリスト形式で保持する。リストが保持するのは章情報305である。
章情報305も306〜308の3つのパートに大別できる。章制御情報306は、章の名称などの情報を保持する。章設定情報307は、その章特有のページレイアウトやステープルの情報を保持し、章の属性に相当する。章ごとに設定情報をもつことで最初の章は2UPのレイアウトその他の章は4UPのレイアウトのように複雑なレイアウトを持った文書を作成することが可能である。ページ情報リスト308は各章を構成する原稿ページの集合リスト形式で保持している。ページ情報リスト308が指示するのは、ページ情報データ309である。
ページ情報データ309も310〜312の3つのパートに大別される。ページ制御情報310は、ツリー上に表示するページ番号などの情報を保持する。ページ設定情報311は、ページ回転角やページの配置位置情報などの情報を保持し、原稿ページの属性に相当する。ページリンク情報312は、ページに対応する原稿データである。この例では、ページ情報309が直接原稿データを持つのではなく、リンク情報312だけをもち、実際の原稿データは、ページデータリスト313で保持する構成としている。
図4は、ブック属性(文書設定情報303)の例を示すリストである。通常、下位層と重複して定義可能な項目に関しては、下位層の属性値が優先採用される。そのため、ブック属性にのみ含まれる項目に関しては、ブック属性に定義された値はブック全体を通して有効な値となる。しかし、下位層と重複する項目については、下位層において定義されていない場合における既定値としての意味を有する。しかし、本例では、後述するように、下位層の属性値を優先するか否かが選択可能となっている。なお、図示された各項目は具体的に1項目に対応するのではなく、関連する複数の項目を含むものもある。
図5は、章属性(章設定情報307)の、図6はページ属性(ページ設定情報311)の例を示すリストである。章属性とページ属性との関係もブック属性と下位層の属性との関係と同様である。
<本実施形態の文書処理システムの操作手順例>
(ブックファイルの生成手順例)
ブックファイルは、上述したような構造及び内容を有している。次に、製本アプリケーション104及び電子原稿ライタ102によってブックファイルを作成する手順を説明する。ブックファイルの作成は、製本アプリケーション104によるブックファイルの編集操作の一環として実現される。
図7は、ブックファイルを開き、そのブックファイルの構造、属性、内容に従ってユーザインタフェース(UI)画面を表示するUI画面の一例である。UI画面700は、ブックの構造を示すツリー部701と、印刷された状態を表示するプレビュー部702と、文書設定情報303を設定する文書設定部703とを含む。ツリー部701には、ブックに含まれる章、各章に含まれるページが、図3のような木構造が分かるように表示される。ツリー部701に表示されるページは原稿ページである。プレビュー部702には、印刷ページの内容が縮小されて表示される。その表示順序は、ブックの構造を反映したものとなっている。文書設定部703には、文書設定である印刷方法、用紙サイズなどを設定するためのGUIコントロールを表示する。
(ブックファイルの編集例)
以上のようにして、アプリケーションデータからブックファイルを作成することができる。生成されたブックファイルについては、章及びページに対して次のような編集操作が可能である。本例における、編集時の表示及び操作例については、以下で詳細に示す。
(ブックファイルの出力例)
以上のように作成・編集されるブックファイルは印刷出力を最終目的としている。利用者が図7に示す製本アプリケーションのUI画面700からファイルャメニューを選択し、そこから印刷を選択すると、指定した出力デバイスにより印刷出力される。この際、まず製本アプリケーション104は、現在開かれているブックファイルからジョブチケットを作成して電子原稿デスプーラ105に渡す。電子原稿デスプーラ105は、ジョブチケットをOSの出力コマンド、例えばウインドウズのGDIコマンドに変換し、それを出力モジュール、例えばGDIに送信する。出力モジュールは、指定されたプリンタドライバ106によってデバイスに適したコマンドを生成し、そのデバイスに送信する。
ここで、上記ジョブチケットは、原稿ページを最小単位とする構造を有するデータである。ジョブチケットにおける構造は、用紙上における原稿ページのレイアウトを定義している。ジョブチケットは1ジョブにつき1つ発行される。そのため、まず最上位にドキュメントというノードがあり、文書全体の属性、例えば両面印刷/片面印刷などが定義されている。その下には、用紙ノードが属し、用いるべき用紙の識別子や、プリンタにおける給紙口の指定などの属性が含まれる。各用紙ノードには、その用紙で印刷されるシートのノードが属する。1シートは1枚の用紙に相当する。各シートには、印刷ページ(物理ページ)が属する。片面印刷ならば1シートには1物理ページが属し、両面印刷ならば1シートに2物理ページが属する。各物理ページには、その上に配置される原稿ページが属する。また物理ページの属性として、原稿ページのレイアウトが含まれる。
(プレビュー表示の内容例)
すでに説明したとおり、ブックファイルが製本アプリケーションによって開かれると、図7に示すユーザインタフェース画面700が表示される。ツリー部701には、開いているブック(以下、「注目ブック」と呼ぶ。)の構造を示すツリーが表示される。プレビュー部には、利用者の指定に応じて、3通りの表示方法が用意されている。第1は原稿ページをそのまま表示する原稿ビューと呼ばれるモードである。原稿ビューモードでは、注目ブックに属する原稿ページの内容が縮小されて表示される。プレビュー部の表示にレイアウトは反映されない。第2は印刷ビューモードである。印刷ビューモードでは、プレビュー部702には、原稿ページのレイアウトが反映された形で原稿ページが表示される。第7は簡易印刷ビューモードである。簡易印刷ビューモードでは、各原稿ページの内容はプレビュー部の表示には反映されず、レイアウトのみが反映される。
<本実施形態の文書処理システムの間締め処理の概要>
図8は、間締め処理の概要を示す図である。図8−(a)は、ページ801とページ802を対象に間締め処理を実施しページ803とページ804が生成される例、図8-(b)は、ページ805とページ806をそれぞれ対象として間締め処理を実施しページ807とページ808が生成される場合の例である。図8-(a)では、ページ801、ページ802が共にデータが少なく、ページ802のデータがページ801の下部の余白に収めることができる。このため、間締め処理により、ページ801とページ802のデータを含むページ803が生成され、ページ804は白紙となる。白紙ページが不要であれば、ページ804を削除しても良い。
図8-(b)では、ページ805はページ801と同様だが、ページ806のデータ量が多いため、1ページには収まらずに、ページ807とページ808の2ページのままである。間締め処理によりページ807の方は余白が無い状態になり、ページ808の方はページ806に比べて余白が多いページとなる。
図9は、各章のページが2ページで7つの章からなる文書を開いたときのUI画面700の表示例である。この状態で間締め処理を適用すると、第1章の第2ページに第2章の第1ページのデータが移動する。更に、そこでできた余白に、第2章の第2ページのデータが移動と順に繰り返すことで、次々とページのデータが移動する。移動量が少なければ混乱する事も無いが、例えば、第7章の第一ページのデータが、第5章の第2ページ目の位置までずれてしまうとユーザはどこにどのページのデータが移動しているのかを探すのが困難となってしまう。
図10は、章の構成を考慮した間締め処理の例を示すフローチャートである。
なお、フローチャートで示す手順は製本アプリケーション104のプログラムの一部であり、RAM202,ROM203,外部メモリ211のいずれかの記憶手段に記憶され、CPU201により実行される。
まず、ステップ1001で、製本アプリケーション104は間締め処理対象を第iページと、第(i+1)ページとする。フローチャートには示していないが、文書全体で間締め処理を実施する場合は、本フローチャートの処理を、iを1から(ページ数-1)まで順に繰り返す制御を実施する。
次にステップ1002で、製本アプリケーション104はブックファイル103から文書構造301をルートとする文書構造を取得する。
次にステップ1003で、製本アプリケーション104はステップ1002で取得した文書情報301をルートとする文書構造から、第iページと第(i+1)ページとで異なる章に属するかを調べる。章情報リスト304から章情報305を順に調べ、ページ情報リスト308の先頭ページのページデータリンク312が第(i+1)であれば、異なる章に属すると判定する事ができる。異なる章に属すると判定した場合ステップ1004へ、双方が同一の章に属すると判定した場合はステップ1007へとそれぞれ進む。
ステップ1004では、製本アプリケーション104は章の切れ目以外の条件を必要に応じて確認する。この処理の詳細例は後述する。
次に、ステップ1005で、製本アプリケーション104はステップ1004での条件確認を受けて、間締め処理を実施してよいとかを判定する。間締め処理をして良いと判定した場合はステップ1006へ、そうでない場合は本フローの処理を終了する。前述したように、必要に応じてiをインクリメントして次のページで処理を継続してもよい。
ステップ1006では、製本アプリケーション104は間締め処理をする前に第iページのデータの末尾に区切りを示すデータを挿入する。このデータは単純な直線のようなものであっても、章の名称を含む文字列であっても構わない。表示には現れない内部的な検索用のインデックスデータでも良い。また、第iページの末尾ではなく、第(i+1)ページの先頭に置いても良い。さらには、第iページと第(i+1)ページの間にページを含まない章が有る場合、ページを含まない章に対応する区切りデータを挿入してもよい。
ステップ1007では、製本アプリケーション104は間締め処理を実施する。
次にステップ1008では、製本アプリケーション104は間締め処理によって第(i+1)ページが空白ページになったかどうかを判定する。空白ページになった場合はステップ1009へ進み第(i+1)ページを作事する、そうでない場合は、処理を終了する。
図11は、ステップ1004で章の切れ目以外の条件を判定する処理で、ユーザによる条件指定を受け付けるためのGUIの例である。ダイアログ1100は指定された章の設定を受け付けるためのGUI部である。チェックボックス1101を用いてユーザから章の切れ目において指定された章とその前の章とを同一ページ上に同居させるかどうかの指定を受け付ける事ができる。受け付けた指定は、該当する章の章情報305にフラグとして記録する事ができる。
図12は、図11のGUIによる指示を含めた、間締め処理を実施してよいかどうかを判定する処理の例を示すフローチャートである。本フローチャートは、図10のステップ1004の例である。また、本フローチャートで示す手順は製本アプリケーション104のプログラムの一部であり、RAM202,ROM203,外部メモリ211のいずれかの記憶手段に記憶され、CPU201により実行される。
ステップ1201で、ブックファイル103から第iページが属する章(第J章とする)の章情報305を章設定情報307から取得する。
次に、ステップ1202で、ブックファイル103から第(i+1)ページが属する章(第K章とする)の章情報305から章設定情報307を取得する。
ステップ1203では、第K章の章設定情報307からユーザがチェックボックス1101で指定した間締め処理を実施してよいかのフラグをチェックし、間締め処理を実施する指定になっていた場合はステップ1205へ、そうでない場合はステップ1204へと進む。
ステップ1204では、第J章と第K章の章設定情報307を比較して、同一の指定であればステップ1205へ、そうでない場合はステップ1206へとそれぞれ進む。ここで、章設定情報307の全ての項目が一致しているかをチェックするだけでなく、一部分だけの比較で一致・不一致を判定しても構わない。例えば、図5に示す章設定情報307で、用紙サイズだけを比較して一致・不一致を判定する方法でもよい。
ステップ1205では、図10のステップ1005で間締め処理を実施して良いと判定できるように、RAM202に本フローチャートでの判定結果を記録する。
ステップ1206では、図10のステップ1005で間締め処理を実施できないと判定できるように、RAM202に本フローチャートでの判定結果を記録する。
図13は、間締め処理を実施後、データの移動により白紙ができた場合の白紙除去処理の例を示すフローチャートであり、ステップ1009を本処理で置き換える事が可能である。本フローチャートで示す手順は製本アプリケーション104のプログラムの一部であり、RAM202,ROM203,外部メモリ211のいずれかの記憶手段に記憶され、CPU201により実行される。
ステップ1301で、製本アプリケーション104はブックファイル103から文書構造301をルートとする文書構造を取得する。
ステップ1302で、製本アプリケーション104は、処理対象となっている第iページと第(i+1)ページとが異なる章に属しているかを判定する。章情報リスト304から章情報305を順に調べ、ページ情報リスト308の先頭ページのページデータリンク312が第(i+1)であれば、異なる章に属すると判定する事ができる。異なる章に属すると判定した場合ステップ1303へ、双方が同一の章に属すると判定した場合はステップ1304へとそれぞれ進む。
ステップ1303では、間締め処理によって空白となった第(i+1)ページを削除して処理を終了する。
ステップ1304では、章の構成を維持するかどうかを判定する。章の構成を維持するかどうかは不図示のコントロールによりユーザが指定する事が可能であり、GUI部がRAM202に書き込んだユーザの指示結果のフラグを判定に用いることができる。章の構成を保持する場合ステップ1305へ、そうでない場合はステップ1309へとそれぞれ進む。ステップ1305は、第iページのデータを全てからとなった第(i+1)ページへと移動する。ステップ1306は、空白となった第iページが属する章(第J章)の章情報305を取得する。ステップ1307は、ページデータリスト313から第iページを削除する。ステップ1308では、第J章のページ情報リスト308から第iページに相当するページ情報309を削除する。
ステップ1309では、第(i+1)ページが属する章(第K章)に相当する章情報305を取得する。ステップ1310では、ページデータリスト313から第(i+1)ページを削除する。ステップ1311では、ステップ1309で取得した第K章の章情報305のページ情報リスト308から先頭のページ情報309を削除する。
102 電子原稿ライタ
103 電子原稿ファイル
104 製本アプリケーション
105 電子原稿デスプーラ

Claims (5)

  1. 文書情報を階層構造で保持し、かつ、原稿ページデータの空白部分を詰めて再レイアウトする機能を持つ文書処理方法であり、
    原稿データと階層構造との関係を判定する階層構造判定ステップ(1003)と、
    再レイアウト処理をスキップする事が可能な再レイアウト制御ステップ(1005)と、を持ち、
    前期階層構造判定ステップ(1003)によって階層構造の部分木を超えると判断された場合に、前期再レイアウト制御ステップ(1005)は再レイアウト処理をスキップする事を特長とする文書処理方法。
  2. 前記文書処理方法はさらに、区切りデータ挿入ステップ(1006)を有し、前記階層構造判定ステップ(1003)によって階層構造の部分木を超えると判断した場合に、区切りを示すデータを挿入することを特徴とする請求項1に記載の文書処理方法。
  3. 前記文書処理方法はさらにページ削除ステップ(1009)を有し、再レイアウト処理によって空白ページができた場合にはその空白ページを削除することを特徴とする請求項1に記載の文書処理方法。
  4. 前記レイアウト制御ステップ(1005)は、さらに、階層構造のノードに設定された属性を取得するステップ(1201および1202)を有し、前記階層構造判定ステップ(1003)によって階層構造の部分木を超えると判断した場合に、再レイアウト対象の原稿ページが属する部分木の属性によってレイアウト処理をスキップするかどうかを決定することを特徴とする請求項1に記載の文書処理方法。
  5. 前記文書処理方法はさらに階層構造維持を判定する維持判定ステップ(1304)とページデータ移動ステップ(1305)とを有し、前記維持判定判定ステップ(1304)が階層構造を維持すると判定した場合に、階層構造を超えて再レイアウトされたページを、前の部分木の末尾から後の部分木の銭湯へと移動することを特徴とする請求項1に記載の文書処理方法。
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