JP5488353B2 - 回路遮断器 - Google Patents

回路遮断器 Download PDF

Info

Publication number
JP5488353B2
JP5488353B2 JP2010197760A JP2010197760A JP5488353B2 JP 5488353 B2 JP5488353 B2 JP 5488353B2 JP 2010197760 A JP2010197760 A JP 2010197760A JP 2010197760 A JP2010197760 A JP 2010197760A JP 5488353 B2 JP5488353 B2 JP 5488353B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
contact
fixed contact
fixed
movable contact
movable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010197760A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012054191A (ja
Inventor
優 磯崎
俊行 恩地
岳 浅沼
佐藤  朗史
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd filed Critical Fuji Electric FA Components and Systems Co Ltd
Priority to JP2010197760A priority Critical patent/JP5488353B2/ja
Publication of JP2012054191A publication Critical patent/JP2012054191A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5488353B2 publication Critical patent/JP5488353B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、配線用遮断器や漏電遮断器などを対象とした、2接点対(以下、「フオーク型」ともいう)の固定接触子と対向する橋絡部を有する可動接触子を備えた回路遮断器に関する。
この種の回路遮断器としては、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。同文献記載同様の例を図11、図12および図13に示す。
図11および図12に示すように、この回路遮断器の遮断部100は、第一の固定接触子101、第二の固定接触子2、および可動接触子3を備えている。第一の固定接触子101は、電源端子に接続される端子部112と、この端子部112の電流路上に設けられる固定接点11とを有し、第二の固定接触子2は、負荷側に接続される端子部22と、この端子部22の電流路上に設けられる固定接点21とを有する。そして、可動接触子3は、前記二つの固定接触子101,2を橋絡する橋絡部32を有する。
さらに、この遮断部100は消弧装置6を備えている。この消弧装置6は、左右に離隔された保持板4と、この保持板4に、電源側および負荷側の接点に対応して、それぞれ所定の隙間を介して上下方向に積層された複数枚のグリッド板5とを有しており、この消弧装置6が、上述の固定接触子101,2および可動接触子3,3に臨んで配置されることで遮断部100を構成している。
そして、図13に示すように、上述した構成の遮断部100が絶縁材のケース7と絶縁材のカバー8とからなる筐体9内に収納されており、可動接触子3を回動させることにより、電源側の回路と負荷側の回路を接続あるいは遮断するとともに、図12に示すように、上記消弧装置6によって、短絡電流の遮断時に固定接点11,21および可動接点31,31間に発生したアークAを素早く消弧させて短絡電流を限流遮断するようになっている。なお、開極動作が進むと可動接触子3の橋絡部32はストッパ面50に当接して開極位置が規制されるようになっている。
以下、本発明の理解に必要な構成についてより詳しく説明する。
上記橋絡部32は、板部材が略コ字状に折り曲げられることで先端が2つに分岐しており、その2つに分岐された各先端部且つ固定接点11,21と対向する側の面に、固定接点11,21にそれぞれ投入状態で当接するように可動接点31,31が固着されている。そして、橋絡部32は、その中心部がアーム33の先端側に連結されている。このアーム33は、自身軸回りに橋絡部32を回動自在に支持している。また、このアーム33の基端側は、支軸部34によって回動軸35まわりに回動可能に支持されている。これにより、可動接触子3は、その橋絡部32が支軸部34を中心とした回動並びにアーム33軸まわりの揺動がそれぞれ可能になっている。
ここで、上記二つの固定接触子101,2は、各固定接点11,21に対し、これに連続する電源側の第一の固定接触子101の端子部112については、その電流路が、板材が上下方向にU字状に折り曲げられており(図11,図12に示す「U部」参照)、そのうちの可動接触子3側を向く最上部の面に固定接点11が設けられている。これに対し、負荷側の第二の固定接触子2の端子部22の電流路は、第一の固定接触子101のようなU字状の折り曲げ部を形成することなしに、板材が略直線状に延長されており、その板材の可動接触子3側を向く面に固定接点21が設けられている。
次に、この回路遮断器の動作を説明する。
電流通電時においては、図11に示すように、可動接触子3は、不図示の開閉機構の閉極操作により投入駆動され、2対の固定接点11,21とこれに対向する可動接点31,31が互いに接触し、これにより、電源側の第一の固定接触子101の端子部112から、その固定接点11、電源側の可動接点31、橋絡部32、負荷側の可動接点31、負荷側の固定接点21、第二の固定接触子2の端子部22の順に電流が流れる。
一方、高電流遮断時においては、図12に示すように、可動接触子3が開極動作により、その可動接点31,31が固定接点11,21から離れる。ここで、この電流遮断過程において、電流経路は、電源側の第一の固定接触子101の端子部112から、電源側の固定接点11、電源側の可動接点31、橋絡部32、負荷側の可動接点31、負荷側の固定接点21、第二の固定接触子2の端子部22の順に電流が流れるため、橋絡部32には電磁反発力が発生し、上方に限流開極する。
このとき、電源側の固定接点11と電源側の可動接点31、および負荷側の固定接点21と負荷側の可動接点31の間にはアークAがそれぞれ発生する。そして、可動接触子3の開極動作が更に進むと、固定接点11,21と可動接点31,31間の対向距離が大きくなり、それに伴って電源側および負荷側のアークAがそれぞれ伸長するとともに、電磁力を受けて消弧装置6の側にアークAが引き伸ばされ、さらに、複数枚のグリッド板5により分断され、これにより、その電極降下によってアーク電圧が急速に高まるとともに、複数枚のグリッド板5の冷却効果も加わって電源側および負荷側のアークAが消滅し、電流が限流遮断される。
特開平11−273536号公報
しかしながら、この種の回路遮断器においては、上述したように、二つの固定接触子101,2は、電源側の固定接点11については、その端子部112の電流路が、U字状に折り曲げられており、端子部112の可動接触子3側を向く最上面に設けられるのに対し、負荷側の固定接点21については、端子部22に折り曲げ部を形成することなく(なお、段部は形成されている)負荷側端部まで直線状に延長されており、そのような板材の可動接触子3側を向く面に設けられているので、相互の電磁反発力に差異が生じていた。
つまり、このような従来の構成であると、U字状に折り曲げられた第一の固定接触子101は、可動接触子3の橋絡部32の一方と対向するのは、U字状に折り曲げられた端子部112の一方の面のみなので、2つに分岐された橋絡部32のうち電源側は、固定接点11が接合されていないもう一方の導体(端子部112の裏面に位置する側)に流れる電流によって電磁反発力が軽減されることになる。
これに対し、負荷側の固定接点21は、第二の固定接触子2の端子部22が負荷側端子部まで直線状に延長され、これに負荷側の橋絡部32が対向配置されているので、電源側に比べて発生する電磁反発力が軽減されることがない。よって、2つに分岐された橋絡部32の左右は異なった大きさの電磁反発力を受けることになるのである。
このため、軸まわりに揺動可能に構成されている橋絡部32は斜めに傾いた状態で開極動作が行なわれる。そして、更に開極動作が進むと橋絡部32は斜めに傾いた状態のまま上記ストッパ面50(図13参照)に当接する。すると、このときの衝撃で橋絡部32は首振り動作をする。すなわち、電磁反発力が大きい負荷側の橋絡部32が先にストッパ面50に当接し、その衝撃を受けて電源側の橋絡部32がストッパ面50に当接し、さらに、その衝撃を受けて負荷側の橋絡部32がストッパ面50から離れるという動作が繰り返される(首振りをする)。
特に、大電流遮断時には、可動接点31,31はアークAに曝されることになり、固着面が融点近傍の高温にまで上昇する。このような状況で、前述したような限流開極時のストッパ面50との当接位置で可動接触子3の橋絡部32が当接することにより、その衝撃による反力で橋絡部32の首振り挙動が生じると、先にストッパ面50に当接する負荷側の橋絡部32に固着された可動接点31に脱落のおそれが生じるという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、2接点対(フオーク型)の回路遮断器において、限流開極時に、可動接触子の橋絡部の電源側と負荷側に作用する電磁反発力を均等化し、橋絡部の水平姿勢を維持した限流開極動作が可能な回路遮断器を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、第一の固定接触子、第二の固定接触子、および可動接触子並びに消弧装置を備え、前記消弧装置は、保持板と、該保持板に隙間を介して積層される複数枚のグリッド板とを有し、該消弧装置が、前記二つの固定接触子および可動接触子それぞれに臨んで配置されて遮断部を構成し、該遮断部が絶縁材からなる筐体に収納され、前記可動接触子の回動動作によって電源側の回路と負荷側の回路を接続あるいは遮断する回路遮断器において、
前記第一の固定接触子は、電源端子に接続される端子部と、該端子部の電流路上に設けられる固定接点とを有し、前記第二の固定接触子は、負荷側に接続される端子部と、該端子部の電流路上に設けられる固定接点とを有し、前記可動接触子は、前記二つの固定接触子の固定接点を橋絡するように回動される橋絡部を有する2接点対の回路遮断器であって、
前記第一の固定接触子は、その端子部の電流路が、前記可動接触子が閉成状態から回動することによって前記可動接点が前記固定接点から開離する方向を上方とするときに、開極時に生じる前記2接点対相互の電磁反発力の差異を抑制するように、前記可動接触子の閉成時の固定接点の装着位置よりも上方に設けられており、前記第一の固定接触子は、その端子部の電流路が、前記電源端子から垂直上方に張り出した第一垂直張出部と、該第一垂直張出部に連続して形成されて前記電源端子の高さよりも高い高さで水平方向に張り出した水平張出部と、該水平張出部に連続して形成されて垂直下方向に向けて張り出した第二垂直張出部とを前記第二の固定接触子とは反対の側に有し、これら第一垂直張出部、水平張出部および第二垂直張出部によって、前記可動接触子の回動軸方向から見たときに、前記固定接点と可動接点の接触位置を囲うように構成されており、前記水平張出部は、限流開極状態のときにあっても、前記可動接触子の可動接点よりも上方に設けられていることを特徴としている。
本発明に係る回路遮断器によれば、第一の固定接触子は、その端子部の電流路が、前記可動接触子が閉成状態から回動することによって前記可動接点が前記固定接点から開離する方向を上方とするときに、前記可動接触子の閉成時の固定接点の装着位置よりも上方に設けられているので、各固定接触子の端子部の電流路が、前記可動接触子の閉成時の位置より上方に設けられるため、相互の電磁反発力に差異が生じない。
このため、橋絡部は傾いた状態とならずに開極動作を行い、更にその状態のままストッパ面に均等に当接させることができる。よって、このときの衝撃による橋絡部の首振り動作も抑制または防止される。特に、大電流遮断時には、可動接点がアークに曝された状況であっても、橋絡部の首振り挙動が抑制または防止されるので、先にストッパ面に当接する負荷側の橋絡部に固着された可動接点に脱落のおそれが生じることもない。
そして、本発明に係る回路遮断器によれば、前記第一の固定接触子は、その端子部の電流路が、前記電源端子から垂直上方に張り出した第一垂直張出部と、該第一垂直張出部に連続して形成されて前記電源端子の高さよりも高い高さで水平方向に張り出した水平張出部と、該水平張出部に連続して形成されて垂直下方向に向けて張り出した第二垂直張出部とを前記第二の固定接触子とは反対の側に有し、これら第一垂直張出部、水平張出部および第二垂直張出部によって、前記可動接触子の回動軸方向から見たときに、前記固定接点と可動接点の接触位置を囲うように構成されており、前記水平張出部は、限流開極状態のときにあっても、前記可動接触子の可動接点よりも上方に設けられているので、可動接触子の橋絡部の二つの可動接点相互の電磁反発力の差異を抑制する上で好適である。
さらに、本発明に係る回路遮断器において、前記第一または第二の固定接触子の各固定接点を囲うように配置された磁性体を有するように構成されていれば、可動接触子の橋絡部の二つの可動接点相互の電磁反発力の差異を抑制する上でより好適である。
上述のように、本発明によれば、2接点対(フオーク型)の回路遮断器において、限流開極時に、可動接触子の橋絡部の電源側と負荷側に作用する電磁反発力を均等化し、橋絡部の水平姿勢を維持した限流開極動作をさせることができる。
本発明に係る回路遮断器の第一実施形態であって、同図は、投入状態の遮断部を斜視図にて示している。 第一実施形態における限流開極状態の遮断部を示す斜視図である。 第一実施形態における限流開極状態の遮断部組立て状態の斜視図であり、同図において符号40は、電源側と負荷側の遮断部を隔てるための隔壁である。 第一実施形態における限流開極状態の遮断部組立て状態を示す斜視図であり同図では、保持板および磁気ヨークの絶縁カバー等を省略している。 第一実施形態における遮断部を示す分解斜視図である。 本発明に係る回路遮断器の第二実施形態であって、同図は、投入状態の遮断部を斜視図にて示している。 第二実施形態における限流開極状態の遮断部を示す斜視図である。 第二実施形態における限流開極状態の遮断部組立て状態の斜視図であり、同図(a)は、電源側導体より見る図、(b)は、負荷側導体より見る図である。 第二実施形態における限流開極状態を示す遮断部組立て状態の斜視図であり同図では、保持板、磁気ヨークおよびその絶縁カバー等を省略しており、同図(a)は、電源側導体より見る図、(b)は、負荷側導体より見る図である。 第二実施形態における遮断部を示す分解斜視図であり、同図(a)は、電源側の遮断部を構成する部品の図、(b)は、負荷側の遮断部を構成する部品の図である。 従来の回路遮断器での投入状態の遮断部を示す斜視図である。 従来の回路遮断器での限流開極状態の遮断部を示す斜視図である。 従来の回路遮断器での投入状態を示す正面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図5を適宜参照しつつ説明する。なお、上記図11〜図13を参照して説明した従来の例と同様の構成については、同一の符号を付すとともに、その図示および説明は適宜省略する。
図1および図2に示すように、この回路遮断器の遮断部10は、電源端子に接続されるとともに固定接点11をもつ第一の固定接触子1と、負荷側に接続されるとともに固定接点21をもつ第二の固定接触子2と、これら二つの固定接触子1,2を橋絡する可動接触子3とを有する。
また、この遮断部10は、上記従来例同様に、消弧装置6を備えている。この消弧装置6は、保持板4と、この保持板4に、所定の隙間を介して積層された複数枚のグリッド板5とを有しており、この消弧装置6が、上述の固定接触子1,2および可動接触子3,3に臨んで配置されている。
可動接触子3は、上記従来例同様に、橋絡部32が支軸部34の回動軸35を中心とした回動並びにアーム33軸まわりの揺動が可能に構成されている。そして、橋絡部32が略コ字状に折り曲げられて2つに分岐しており、その2つに分岐された橋絡部32の各先端部且つ固定接点11,21と対向する側の面に、固定接点11,21にそれぞれ投入状態で当接するように可動接点31,31が固着されている。
そして、上述した遮断部10が、従来の例と同様に(図13参照)、絶縁材のケースとカバーからなる筐体(不図示)に収納されており、可動接触子3を回動させることにより、電源側の回路と負荷側の回路を接続あるいは遮断するとともに、上記消弧装置6によって、短絡電流の遮断時に固定接点11,21および可動接点31,31間に発生したアークAを素早く消弧させて短絡電流を限流遮断するようになっている。
ここで、本実施形態の遮断部10は、第一の固定接触子1の端子部12の電流路が、可動接触子3が閉成状態から回動することによって可動接点31が固定接点11から開離する方向を上方とするときに、可動接触子3の閉成時の固定接点の装着位置G(図13参照)よりも上方に設けられている。
詳しくは、二つの固定接触子1,2のうち、第二の固定接触子2の電流路は従来同様であるが、電源側の第一の固定接触子1については、上記従来の例とは異なり、上下方向にU字状に折り曲げられていない。具体的には、第一の固定接触子1は、その端子部12の電流路が、電源端子13の高さを含む高さで水平方向に張り出した水平張出部14と、この水平張出部14に連続して形成されて垂直下方向に張り出した垂直張出部16とを有し、これら水平張出部14および垂直張出部16によって、可動接触子3の回動軸35の軸方向から見たときに、前記固定接点11,21と可動接点31の接触位置を囲うように構成されている。ここで、「固定接点11,21と可動接点31の接触位置を囲う」とは、図2に示すように、可動接触子3の回動軸35の軸方向から見たときに、略直方体形状の固定接点11,21に対して、水平方向において零を超える離隔寸法Dと、垂直方向において零を超える離隔寸法Hとを有するように水平張出部14および垂直張出部16によって囲繞することをいう。なお、電源側の第一の固定接触子1の水平張出部14の上面の高さは、可動接触子3の投入状態においては、可動接触子3の橋絡部32の上面の高さよりも上方に位置している。
そして、上述の構成の遮断部10を組み立てた状態を示す図が図3および図4であり、また、この遮断部10を組み立てる際に組み込まれる磁気ヨーク42およびその絶縁カバー44を示す図が図5である。
図3〜5に示すように、この遮断部10を組み立てた状態では、電源側と負荷側の遮断部を隔てるための隔壁40が第一の固定接触子1と第二の固定接触子2との間に設けられる。さらに、第一の固定接触子1に対して、固定接点11を囲うように配置された磁性体として、その固定接点11の左右から絶縁カバー44を介してコ字状に折り曲げられた磁気ヨーク42を第一の固定接触子1の下面側から嵌め込むようにして臨ませている。
次に、この回路遮断器の動作および作用・効果について説明する。
図1において、電流通電時においては、可動接触子3は、不図示の開閉機構の閉極操作により投入駆動され、2対の固定接点11,21およびこれに対向する可動接点31,31が接触し、電源側の第一の固定接触子1の端子部12から、その固定接点11、電源側の可動接点31、橋絡部32、負荷側の可動接点31、負荷側の固定接点21、第二の固定接触子2の端子部22の順に電流が流れる。
一方、高電流遮断時においては、図2に示すように、可動接触子3の開極動作により、可動接点31,31が、固定接点11,21から離れる。電流遮断過程において、電流経路は、電源側の第一の固定接触子1の端子部12から、電源側の固定接点11、電源側の可動接点31、橋絡部32、負荷側の可動接点31、負荷側の固定接点21、第二の固定接触子2の端子部22の順に電流が流れるため、橋絡部32には電磁反発力が発生し、上方に限流開極する。
このとき、図2に示すように、電源側の固定接点21と電源側の可動接点31、および負荷側の固定接点11と負荷側の可動接点31の間にはアークAがそれぞれ発生する。そして、可動接触子3の開極動作が更に進むと、固定接点11,21と可動接点31,31間の距離が大きくなり、それに伴って電源側および負荷側のアークAがそれぞれ伸長するとともに、電磁力を受けて消弧装置6の側に引き伸ばされ、複数枚のグリッド板5(不図示の負荷側アークAも同様)により分断され、これにより、その電極降下によってアーク電圧が急速に高まるとともに、複数枚のグリッド板5の冷却効果も加わって電源側および負荷側のアークAが消滅し、電流が限流遮断される。
ここで、この回路遮断器10によれば、第一の固定接触子1の端子部12の電流路が、可動接触子3が閉成状態から回動することによって可動接点31が固定接点11から開離する方向を上方とするときに、可動接触子3の閉成時の固定接点装着位置G(図13参照)よりも上方に設けられているので、橋絡部32には左右相互の電磁反発力に差異が生じない。
そのため、アーム33の軸まわりに揺動可能に構成されている橋絡部32が傾いた状態とならずに開極動作を行い、更にその状態のままストッパ面50(図13参照)に均等に当接する。よって、このときの衝撃で橋絡部32は首振り動作も抑制または防止される。
特に、大電流遮断時には、可動接点31,31がアークAに曝された状況であっても、橋絡部32の首振り挙動が抑制または防止されるので、先にストッパ位置に当接する負荷側の橋絡部32に固着された可動接点31に脱落のおそれが生じることもない。
すなわち、この回路遮断器10によれば、橋絡部32の両可動接点31,31に発生する電磁反発力がより均等化することになり、橋絡部32が斜めに傾くようなこともなく限流開極動作をする。したがって、限流開極時のストッパ面50へ当接した衝撃の反力により橋絡部32の首振り動作をすることを抑制できる。また、限流開極時に、電源側の固定接点11と可動接点31との間に発生したアークAは、電源側の固定接触子1を流れる電流による磁束の作用により消弧装置6へ向けて付勢されることになり、遮断性能を一層改善することができる。
また、この回路遮断器10によれば、第一の固定接触子1は、その端子部12の電流路が、電源端子13の高さを含む高さで水平方向に張り出した水平張出部14と、この水平張出部14に連続して形成されて垂直下方向に張り出した垂直張出部16とを有し、これら水平張出部14および垂直張出部16によって、可動接触子3の回動軸35の軸方向から見たときに、前記固定接点11,21と可動接点31の接触位置を囲うように構成されているので、第一の固定接触子1の端子部の電流路をU字状に折り曲げたときのように、電源側の可動接触子3に発生する電磁反発力を軽減させない構成として好適である。
特に、本実施形態の例では、第一の固定接触子1に対して、固定接点11を囲うように配置された磁性体として、その固定接点11の左右から絶縁カバー44を介してコ字状に折り曲げられた磁気ヨーク42を臨ませているので、可動接触子3の開極速度を高めることができるとともに、アークの消弧装置6への駆動力を高めることができる。また、可動接触子3の橋絡部32の二つの可動接点31相互の電磁反発力の差異を抑制する上でより好適である。
以上説明したように、この回路遮断器10によれば、高電流遮断においても接点の脱落を抑えた遮断が可能となる。また、本発明により消弧装置6へのアークAの駆動力が増大することが可能となり、更なる遮断性能の向上も可能となる。
なお、本発明に係る回路遮断器は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、次に第二の実施形態について図6〜図10を適宜参照して説明する。なお、この第二の実施形態では、上記第一の実施形態に対し、第一の固定接触子1の形状、および第二の固定接触子2に対しても、その固定接点21を囲うように配置された磁性体が配置されている点が異なる他は同様の構成であるので、異なる点について説明し、その他の説明についてはこれを省略する。
図6に示すように、この第二の実施形態では、電源側の第一の固定接触子1を電源端子13の高さより更に上方に這わせており、電源側の固定接点11と電源側の可動接点31の接触位置を囲うような構成をしている。
詳しくは、この第一の固定接触子は、その端子部の電流路が、前記電源端子から垂直上方に張り出した第一垂直張出部17と、この第一垂直張出部17に連続して形成されて電源端子13の高さよりも高い高さで水平方向に張り出した水平張出部18と、この水平張出部18に連続して形成されて垂直下方向に向けて張り出した第二垂直張出部19とを有し、これら第一垂直張出部17、水平張出部18および第二垂直張出部19によって、可動接触子3の回動軸35方向から見たときに、上記第一実施形態同様に、固定接点21,11と可動接点31,31の接触位置を囲うように構成されている。
そして、このような構成の第二実施形態の遮断部10を組み立てた状態を示す図が図8および図9であり、また、この遮断部10を組み立てる際に組み込まれる磁気ヨーク42およびその絶縁カバー44を示す図が図10である。
図8〜10に示すように、この遮断部10を組み立てた状態では、上記第一の実施形態同様に、電源側と負荷側の遮断部を隔てるための隔壁40が第一の固定接触子1と第二の固定接触子2との間に設けられる。さらに、この第二実施形態では、第一の固定接触子1に加えて、第二の固定接触子2についても、その固定接点21を囲うように配置された磁性体として、その固定接点21の左右から絶縁カバー44を介してコ字状に折り曲げられた磁気ヨーク42を第二の固定接触子2の下面側から嵌め込むようにして臨ませている。
この第二の実施形態のような構成であっても、電源側の第一の固定接触子1の端子部12が、投入状態において、電源側の可動接触子3の橋絡部32の高さよりも十分上方にあるため、U字状に折り曲げたときのように電源側の可動接触子3に発生する電磁反発力を軽減することがない。したがって、上記第一実施形態同様の作用効果を奏する。
これに加えて、この第二の実施形態のような構成であれば、限流開極時に電源側の固定接点11と電源側の可動接点31の間に発生したアークAは、電源側の固定接触子1を流れる電流による磁束の作用が更に大きくなるため、消弧装置5へ向かう付勢力が一層増大する。したがって、端子部12が橋絡部32の高さよりも十分上方にあれば、さらなる遮断性能の改善を図ることが可能となる。
さらに、本実施形態の例では、第一および第二の固定接触子1,2に対して、固定接点11,21をそれぞれ囲うように配置された磁性体として、その固定接点11,21の左右から絶縁カバー44を介してコ字状に折り曲げられた磁気ヨーク42を臨ませているので、可動接触子3の開極速度を高めることができるとともに、アークの消弧装置6への駆動力を高めることができる。また、第一の固定接触子1のみに磁性体を配置するようにすれば、可動接触子3の橋絡部32の二つの可動接点31,31相互の電磁反発力の差異を抑制する上で一層好適である。
1 第一の固定接触子
2 第二の固定接触子
3 可動接触子
4 保持板
5 グリッド板
6 消弧装置
7 ケース
8 カバー
9 筐体
10 遮断部
11 (第一の固定接触子の)固定接点
12 (第一の固定接触子の)端子部
13 電源端子
14 水平張出部
16 垂直張出部
17 第一垂直張出部
18 水平張出部
19 第二垂直張出部
21 (第二の固定接触子の)固定接点
22 (第二の固定接触子の)端子部
31 可動接点
32 橋絡部
33 アーム
34 支軸部
35 回動軸
40 隔壁
42 磁気ヨーク
44 絶縁カバー

Claims (2)

  1. 第一の固定接触子、第二の固定接触子、および可動接触子並びに消弧装置を備え、前記消弧装置は、保持板と、該保持板に隙間を介して積層される複数枚のグリッド板とを有し、該消弧装置が、前記二つの固定接触子および可動接触子それぞれに臨んで配置されて遮断部を構成し、該遮断部が絶縁材からなる筐体に収納され、前記可動接触子の回動動作によって電源側の回路と負荷側の回路を接続あるいは遮断する回路遮断器において、
    前記第一の固定接触子は、電源端子に接続される端子部と、該端子部の電流路上に設けられる固定接点とを有し、前記第二の固定接触子は、負荷側に接続される端子部と、該端子部の電流路上に設けられる固定接点とを有し、前記可動接触子は、前記二つの固定接触子の固定接点を橋絡するように回動される橋絡部を有する2接点対の回路遮断器であって、
    前記第一の固定接触子は、その端子部の電流路が、前記可動接触子が閉成状態から回動することによって前記可動接点が前記固定接点から開離する方向を上方とするときに、開極時に生じる前記2接点対相互の電磁反発力の差異を抑制するように、前記可動接触子の閉成時の固定接点の装着位置よりも上方に設けられており、
    前記第一の固定接触子は、その端子部の電流路が、前記電源端子から垂直上方に張り出した第一垂直張出部と、該第一垂直張出部に連続して形成されて前記電源端子の高さよりも高い高さで水平方向に張り出した水平張出部と、該水平張出部に連続して形成されて垂直下方向に向けて張り出した第二垂直張出部とを前記第二の固定接触子とは反対の側に有し、これら第一垂直張出部、水平張出部および第二垂直張出部によって、前記可動接触子の回動軸方向から見たときに、前記固定接点と可動接点の接触位置を囲うように構成されており、
    前記水平張出部は、限流開極状態のときにあっても、前記可動接触子の可動接点よりも上方に設けられていることを特徴とする回路遮断器。
  2. 前記第一または第二の固定接触子の各固定接点を囲うように配置された磁性体を有することを特徴とする請求項1に記載の回路遮断器。
JP2010197760A 2010-09-03 2010-09-03 回路遮断器 Active JP5488353B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010197760A JP5488353B2 (ja) 2010-09-03 2010-09-03 回路遮断器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010197760A JP5488353B2 (ja) 2010-09-03 2010-09-03 回路遮断器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012054191A JP2012054191A (ja) 2012-03-15
JP5488353B2 true JP5488353B2 (ja) 2014-05-14

Family

ID=45907286

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010197760A Active JP5488353B2 (ja) 2010-09-03 2010-09-03 回路遮断器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5488353B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102800539B (zh) * 2012-08-13 2015-02-11 江苏辉能电气有限公司 具有限流装置的小电流塑壳断路器可动静触头结构

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2996807B2 (ja) * 1992-07-02 2000-01-11 三菱電機株式会社 開閉器
JP5256667B2 (ja) * 2007-08-27 2013-08-07 富士電機機器制御株式会社 回路遮断器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012054191A (ja) 2012-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2012020526A1 (ja) 回路遮断器
JP5522327B2 (ja) 回路遮断器
JP6103489B2 (ja) 直流開閉器の消弧機構、および当該消弧機構を有する直流開閉器並びに直流遮断器
WO2013171903A1 (ja) 直流回路用回路遮断器及び直流回路用回路遮断装置
JP5515719B2 (ja) 回路遮断器
KR101052645B1 (ko) 아크 차폐장치를 갖는 배선용차단기
JP5488353B2 (ja) 回路遮断器
JP2008140692A (ja) 回路遮断器
JP5493757B2 (ja) 回路遮断器
US20230123517A1 (en) Switching device
JP4542025B2 (ja) 回路遮断器
KR200462420Y1 (ko) 소형 배선용 차단기의 아크 소호 장치
JP2012146648A (ja) 回路遮断装置および組み立て方法
JP3756973B2 (ja) 回路遮断器
US3889082A (en) High voltage contactor
JP2007207720A (ja) 回路遮断器
JP7076635B2 (ja) 回路遮断器
JP6234872B2 (ja) 回路遮断器
JP5568895B2 (ja) 回路遮断器
JP4419602B2 (ja) 回路遮断器
JP2017010796A (ja) 配線用遮断器
JP2022049539A (ja) 回路遮断器
JP2013012504A (ja) 回路遮断器
JP6198450B2 (ja) 開閉器
JP2006324078A (ja) 回路遮断器

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20130111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5488353

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250