JP3756973B2 - 回路遮断器 - Google Patents

回路遮断器 Download PDF

Info

Publication number
JP3756973B2
JP3756973B2 JP31637795A JP31637795A JP3756973B2 JP 3756973 B2 JP3756973 B2 JP 3756973B2 JP 31637795 A JP31637795 A JP 31637795A JP 31637795 A JP31637795 A JP 31637795A JP 3756973 B2 JP3756973 B2 JP 3756973B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drive coil
fixed contact
plate
side terminal
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31637795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09161644A (ja
Inventor
一裕 中村
幸範 染川
和男 桑村
Original Assignee
シュネデール エレクトリック インダストリーズ エスエー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by シュネデール エレクトリック インダストリーズ エスエー filed Critical シュネデール エレクトリック インダストリーズ エスエー
Priority to JP31637795A priority Critical patent/JP3756973B2/ja
Priority to TW085113564A priority patent/TW360889B/zh
Priority to KR1019960061953A priority patent/KR100224916B1/ko
Publication of JPH09161644A publication Critical patent/JPH09161644A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3756973B2 publication Critical patent/JP3756973B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H71/00Details of the protective switches or relays covered by groups H01H73/00 - H01H83/00
    • H01H71/10Operating or release mechanisms
    • H01H71/12Automatic release mechanisms with or without manual release
    • H01H71/24Electromagnetic mechanisms
    • H01H71/38Electromagnetic mechanisms wherein the magnet coil also acts as arc blow-out device
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H73/00Protective overload circuit-breaking switches in which excess current opens the contacts by automatic release of mechanical energy stored by previous operation of a hand reset mechanism
    • H01H73/02Details
    • H01H73/04Contacts
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H73/00Protective overload circuit-breaking switches in which excess current opens the contacts by automatic release of mechanical energy stored by previous operation of a hand reset mechanism
    • H01H73/02Details
    • H01H73/18Means for extinguishing or suppressing arc

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遮断時に両接点間に発生するアークを消弧装置に向けて駆動する駆動コイルを備えた回路遮断器に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来の回路遮断器の要部の基本的構成(第1の従来例)を図16に示す。図示しないケース内に固定的に設けられる固定接点板1の一端部には、固定接点2が設けられ、一方、基端側を支点として上下方向に揺動可能な可動アーム3の先端部には、前記固定接点2に接離する可動接点4が設けられている。前記固定接点板1は、基端側に電源側端子5を一体に有して構成され、また、図示はしないが、前記可動アーム3の基端部は、トリップ装置を介して負荷側端子に接続されている。
【0003】
これにて、電源側端子5と負荷側端子との間の電路に短絡電流等の異常電流が流れたときには、トリップ装置により可動アーム3が上方に移動され、可動接点4を固定接点2から引離して接点を開放するようになっている。そして、このとき、接点2,4間に発生したアークは、接点部分を挟むように設けられた両側板6a(一方のみ図示)間に複数枚のグリッド板6bを上下に多段に掛渡した消弧装置6によって分断されて消弧されるようになっている。前記各グリッド板6bには、前記固定接点板1及び前記可動アーム3の移動軌跡に対応して切欠部が形成されている。
【0004】
さらに、前記消弧装置6の外側には、駆動コイル7が、前記固定接点板1と電源側端子5との間に位置して一体に設けられている。この駆動コイル7は、前記両側板6aの外面側に位置する逆U字状の腕部7aをその下端部で連結して構成されている。これにて、駆動コイル7に流れる電流により生ずる磁界と、接点間に発生するアークとの相互作用(ローレンツ力)により、アークを消弧装置6に向けて駆動し、もってアークが速やかに引延ばされて消弧されるようになるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年では、この種の回路遮断器にあって、特に高さ方向の寸法の小形化が求められてきており、上記した接点部分や駆動コイル7、消弧装置6部分における多種の小形化の試みがなされてきている。また、この小形化の要望に伴い、遮断性能のより一層の向上が求められ、これに対してもいくつかの試みがなされてきている。
【0006】
このような試みとして、固定接点板1、駆動コイル7及び電源側端子5の構成(以下、これら三者を一体化したものを固定接触子と称する)について、特開昭62−123626号公報(第2の従来例と称する)や、特開平3−25811号公報(第3の従来例と称する)では、次のような工夫がなされている。
【0007】
即ち、図17及び図18は第2の従来例を示し、ここでは、図17に示すような孔部8aが形成された横長矩形状の金属板材8を、図で破線の部位にて折曲げ、図18に示すように、固定接点板1、駆動コイル7及び電源側端子5を一体に有する固定接触子9を形成するものである。この場合、駆動コイル7は、金属板材8を長手方向に縮めるようにしながら逆U字状に湾曲させて形成されるようになっている。これによれば、材料歩留まりを良好とすることができる。
【0008】
ところが、この構成では、定格電流が例えば225AF以上の大型機種に適用するには、固定接点板1及び駆動コイル7の通電断面積を確保するために、固定接点板1及び駆動コイル7の幅を大きくとらねばならず、固定接触子9の幅方向の大形化を招いてしまい、ひいては全体の幅方向の大形化を招いてしまう欠点がある。通電断面積を大きくするために金属板材8の厚みを大きくすることも考えられるが、これでは、固定接触子9が高さ方向に大形化すると共に、折曲成形の作業性が悪化してしまう。
【0009】
また、図19及び図20は、第3の従来例を示し、ここでは、図19に示すように、駆動コイル7を左右両側方に展開した如き金属板材10を形成し、上方に立上げるように折曲げて固定接触子11(図20)を形成するものである。これによれば、定格電流が225AF以上の大型機種に適用するにあたっても、全体の幅寸法を大きくすることなく、駆動コイル7の幅寸法を大きくすることが可能となる。ところが、駆動コイル7の幅寸法を大きくすると、金属板材10における側方への張出量が大きくなり、材料歩留まりの悪化を招いてしまう。また、駆動コイル7の厚み寸法を大きくすると、折曲成形が困難となってしまう。
【0010】
次に、遮断性能の向上を図る試みとして、特開昭62−163234号公報(第4の従来例と称する)に、図21に示す構成が開示されている。このものでは、駆動コイル7の高さ位置を、可動アーム3の全開離時の可動接点4の位置と同等あるいはやや上方に設定することにより、アークを高速で消弧装置6側に移行させるようにしている。しかしながら、この構成では、可動接点4の固定接点2からの離間距離が短く、初期アークの長さを大きくとることができないため、十分な遮断性能の向上を図るには至っていなかった。
【0011】
さらに、駆動コイルと消弧装置との配置構成の改善について、特開昭62−123627号公報(第5の従来例)では、図22〜図24に示す構成が開示されている。これらのものでは、駆動コイル7を消弧装置6の側板6aの内側に配置すると共に、駆動コイル7の側方にはグリッド板6bを設けないようにしている。これにより、固定接点2と駆動コイル7との間の幅方向の距離を小さくすることができて全体の幅寸法の小形化を図ることができる。ところが、この構成では、消弧装置6を電源側端子5側に配置しなければならず、装置の長さ方向(図で左右方向)の大形化を招いてしまう欠点がある。
【0012】
また、駆動コイル7の磁気駆動力を向上させる方法として、特開昭62−123629号公報(第6の従来例)や、特開昭63−102136号公報(第7の従来例)に示された構成が考えられている。即ち、図25〜図32は、第6の従来例を示し、このうち図25及び図26の構成では、逆U字状をなす左右の駆動コイル7の内部に嵌め込まれ固定接点2を挟むように位置される一対の嵌合部12aとそれらを下端部でつなぐ連結部12bとを一体に有する磁性材製のヨーク12を設けるようにしている。これによれば、発生する磁束を固定接点2の近傍に集中させることができ、アークの磁気駆動性能を高めることができるものである。
【0013】
さらに、図27〜図29には、変形例としてヨーク13をグリッド板6bに一体に形成するようにした構成が示され、図30〜図32にも、異なる変形例としてヨーク14をグリッド板6bに一体に形成するようにした構成が示されている。しかしながら、これらのようなヨーク12〜14を設ける構成では、構造が複雑となると共に、絶縁性を確保することが難しくなる欠点がある。
【0014】
また、図33は、第7の従来例を示しており、ここでは、コ字状をなす磁性材製のヨーク15を、両駆動コイル7の上端部に跨がるように設けるようにしたものである。ところが、この構成では、アークの磁気駆動性能を高めることができるものの、高さ方向の大形化を招いてしまう欠点がある。
【0015】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、固定接点板と電源側端子との間に駆動コイルを設けたものにあって、駆動コイルの幅方向の小形化を図ることができると共に、材料歩留まりを向上させることができる回路遮断器を提供するにある。また、本発明の第2の目的は、上記第1の目的に加えて遮断性能の向上を図ることができる回路遮断器を提供するにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の回路遮断器は、固定接点板と電源側端子との間に駆動コイルを設けたものにあって、前記固定接点板と前記電源側端子と前記駆動コイルとを夫々別体に構成すると共に、前記固定接点板と電源側端子とを駆動コイルを介して結合するようにした構成に特徴を有するものである。これによれば、駆動コイルの板厚や幅寸法を、固定接点板や電源側端子の板厚等に関係なく自在に設定することができる。
また、前記消弧装置の両側板間の寸法を、前記駆動コイルの上部に配置される部分が駆動コイルの内側に配置される部分よりも幅広となるように構成したので、消弧装置の駆動コイルの内側に配置される部分の幅寸法を小さく抑えることができ、また、駆動コイルの上部に位置する部分ではグリッド板の幅寸法を大きくとることができる。
【0017】
この場合、前記駆動コイルの腕部の先端部の位置を、前記可動アームの全開離時の開離寸法のほぼ半分の位置とするように構成しても良い(請求項2の発明)。これによれば、アークの発生初期において、固定接点部分に駆動コイルの磁界を集中させることができる。
【0019】
さらに、前記固定接点と前記グリッド板先端部との間の距離を、前記駆動コイルの一対の腕部間の距離の1/2以上とすることもできる(請求項の発明)。これによれば、駆動コイルの磁界がグリッド板に支配されなくなり、アークをグリッド板の方向に駆動する磁束を有効にアークに作用させることができる。
そして、前記駆動コイルの外側に、磁性材製の板を配設する構成としても良い(請求項の発明)。これによれば、駆動コイルの磁気駆動力の効果を向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のいくつかの実施例について、図1ないし図15を参照しながら説明する。
【0021】
(1)第1の実施例
図1ないし図は、本発明の第1の実施例(請求項1に対応)を示すものである。
【0022】
まず、詳しく図示はしないが、本実施例にかかる回路遮断器の全体構成について簡単に述べる。この回路遮断器は、絶縁材製のケース内の例えば左端部に消弧室を有し、その消弧室内に固定接触子21及び消弧装置51を配設して構成されている。また、前記ケース内(消弧室の右側)には、可動アーム23や図示しないトリップ装置、操作ハンドル等が設けられている。
【0023】
詳しくは後述するが、図1,図3及び図5に示すように、前記固定接触子21は、ケースの外面部に露出される電源側端子24、駆動コイル25、固定接点板26を結合して構成され、前記固定接点板26の上面に固定接点27が設けられている。一方、前記可動アーム23は、その基端側(図5で右端側)を支点として揺動可能に設けられ、その先端部に前記固定接点27に接離する可動接点28を有して構成されている。このとき、可動アーム23の先端側は、消弧室の壁を貫通して消弧室内に配置されるようになっている。
【0024】
また、前記トリップ装置は、周知のように過電流引外し装置やトグルリンク機構部等を備えて構成され、前記可動アーム23の基端部は、前記過電流引外し装置を介してケースの外面に露出する負荷側端子に電気的に接続されている。前記トグルリンク機構部は、可動アーム23に機械的に接続されており、また前記操作ハンドルにも連結されている。これにて、主回路(前記電源側端子24と負荷側端子との間)に異常電流が流れると、過電流引外し装置がそれを検出してトグルリンク機構部を作動させ、可動アーム23が開離方向に移動されて接点が開放されるようになっているのである。尚、回路の閉成時には、可動アーム23は図示しないばねにより下方に付勢され、可動接点28が固定接点27に圧接するようになっている。
【0025】
そして、前記消弧装置51は、次のように構成されている。即ち、図8ないし図10に示すように、この消弧装置51は、従来例で述べた消弧装置6を上下2分割した如き構成の下部分割体52と上部分割体53とを組合せて構成されている。
前記下部分割体52は、前記駆動コイル25の両腕部25a(後述)の内側に位置して前記接点部(固定接点27及び可動接点28)の両側を挟むように設けられ、前記腕部25よりもやや上方に位置する高さ寸法の絶縁材製の側板54,54間に、絶縁材製の複数枚のグリッド板55を上下に多段に掛渡すように設けて構成される。一方、前記上部分割体53は、前記駆動コイル25の幅寸法とほぼ同等の間隔で位置される絶縁材製の両側板56,56間に、絶縁材製の複数枚のグリッド板57を設けて構成されている。従って、グリッド板57は、グリッド板55に比べて幅寸法がやや大きく構成されている。
前記上部分割体53は、その両側板56が夫々下部分割体52の両側板54の外面側上部にラップし、且つ、両側板56が駆動コイル25の上部に乗っかるようにして下部分割体44の上部に設けられ、もって消弧装置51が構成されるようになっている。尚、前記各グリッド板55,57には、前記可動アーム23の先端部の移動空間を確保するように、上面から見てほぼU字状の切欠部55a,57aが形成されている。
【0026】
さて、前記固定接触子21について述べる。上述のように、この固定接触子21は、電源側端子24、駆動コイル25、固定接点板26を備えてなるのであるが、本実施例では、それら電源側端子24,駆動コイル25及び固定接点板26は、夫々所要の厚み寸法を有する別の金属板材31,32及び33(図2参照)から打抜かれて別体に構成されている。
【0027】
このうち電源側端子24は、図2(a)に示すように、金属板材31から基端側をやや幅狭とした矩形板状に打抜かれた後、図3にも示すように、いわゆる稲妻形に折曲げられて構成されている。尚、この電源側端子24の先端側には、接続用のねじ孔24aが形成されている。
【0028】
前記駆動コイル25は、図2(b)に示すように、金属板材32から横長な円環状に打抜かれた後、長手方向両端部分を上方にほぼ直角に立上げるように折曲げることにより形成されている。これにて、駆動コイル25は、逆U字状をなして上方に立上がる左右一対の腕部25aと、それら腕部25aを下端部にてつなぐ2本の連結部25bとを一体に有した形態とされている。また、前記固定接点板26は、図2(c)に示すように、金属板材33から小形の矩形板状に打抜かれた後、図5に示すように折曲げられて構成されている。この固定接点板26の先端部の上面に固定接点27が固着されている。
【0029】
そして、図3等に示すように、前記電源側端子24は、その基端部が前記駆動コイル25の一方(図で左側)の連結部25bの上面部に例えばろう付けや溶接等により固着され、前記固定接点板26は、その基端部が前記駆動コイル25の他方の連結部25bの上面部に固着されている。これにて、固定接点板26と電源側端子24とが駆動コイル25を介して結合され、もって固定接触子21が構成されているのである。
【0030】
この可動接触子21のケース内への組付け状態では、図1,図8に示すように、駆動コイル25の左右の腕部25aが、前記消弧装置51下部分割体52の両側板54の外側に位置されている。尚、このとき、前記固定接点27は、前記駆動コイル25の中央部に位置されるようになっている。
【0031】
上記構成において、接点の閉成状態(図5(a)参照)から主回路に短絡電流等の過電流が流れると、上述のようにトリップ装置により可動アーム23が上方に移動されて接点が開放し、図4及び図5(b)に示すように、可動接点28の開離に伴い、固定接点27と可動接点28との間にアークAが発生する。このとき、駆動コイル25を流れる電流により、駆動コイル25の回りに図4に示すような磁界Bが生ずる。
【0032】
そして、開離した可動接点28(可動アーム23)は、磁気反発力により全開離位置まで移動し、このとき、発生したアークAは、前記磁界Bとの相互作用であるローレンツ力により、消弧装置51のグリッド板55,57に向けて付勢される。これにより、アークAは、図5(c)に示すように、グリッド板55,57により急激に引延ばされ、分割されて速やかに消弧されるのである。
【0033】
しかして、上記構成において、定格電流が例えば225AF以上の大型機種に適用する場合、固定接点板26及び駆動コイル25の大きな通電断面積を確保する必要がある。この場合、上述した第2の従来例(図17,18参照)では、固定接触子9の幅方向の大形化を招いてしまい、また、第3の従来例(図19,20参照)では、材料歩留まりの悪化を招いてしまう欠点があった。
【0034】
ところが、本実施例においては、電源側端子24、駆動コイル25、固定接点板26を夫々別部材から構成したので、電源側端子24、駆動コイル25、固定接点板26の板厚や幅寸法を、独立して自在に設定することができる。具体的には、駆動コイル25においては、リング幅を大きくすることによって、厚みを大きくしなくとも大きな通電断面積を確保することができ、また、固定接点板27においては、厚みを大きくすることによって幅を大きくしなくとも、大きな通電断面積を確保することができる。
【0035】
従って、上記第2の従来例と異なり、幅方向の大形化を招くことを防止することができるものである。一方、図2に示したように、電源側端子24,駆動コイル25,固定接点板26は、それぞれ金属板材31,32,33から相互間を詰めた状態で密に打抜くことができるので、第3の従来例と異なり、材料歩留まりを良好とすることができるものである。電源側端子24及び駆動コイル25は、さほど厚みを大きくしなくとも良いので、折曲加工性にも優れるものである。
【0036】
この結果、本実施例によれば、固定接点板26と電源側端子24との間に駆動コイル25を設けたものにあって、駆動コイル25の幅方向の小形化を図ることができると共に、材料歩留まりを向上させることができるという優れた実用的効果を得ることができるものである。
しかも、本実施例では、消弧装置51を、下部分割体52とそれより幅広の上部分割体53とを組合せて構成したので、消弧装置51のうち駆動コイル25の内側に配置される下部分割体52の幅寸法(ひいては駆動コイル25の幅寸法)を小さく抑えることができて、全体の幅方向の大形化を未然に防止しつつも、駆動コイル25の上部に位置される上部分割体53においては、駆動コイル25と同等の幅寸法とすることができ、グリッド板57の幅寸法を大きくとることができる。この結果、消弧装置51全体としての冷却効果を高くすることができ、遮断性能の向上を図ることができるものである。
【0037】
(2)第2の実施例
次に、図及び図10を参照して本発明の第2の実施例(請求項1,2に対応)について述べる。この実施例が上記第1の実施例と異なる点は、駆動コイル41の腕部41aの先端部の高さ位置を、可動アーム23の全開離時の開離寸法のほぼ半分の位置としたところにある。この実施例においても、駆動コイル41は、一対の腕部41aを連結部41bにより一体に連結した構成とされている。
【0038】
かかる構成においては、可動アーム23(可動接点28)の開離初期の段階で、固定接点27の近傍部分に発生しているアークAが駆動コイル41によって付勢されてグリッド板55,57の方向へ移行されるようになる。この場合、開離初期においてはアークAが固定接点27の近傍に発生するため、駆動コイル41を固定接点の近傍に配置することにより、速やかに効率良くアークAを移行させることができるのである。駆動コイル41の高さ寸法を小さく済ませ得ることは勿論である。
【0043】
)第の実施例
図11ないし図13は、本発明の第の実施例(請求項1〜に対応)を示すものである。この実施例では、固定接点27とグリッド板55の先端部との間の距離M(図12参照)が、駆動コイル41の両腕部41a間の距離L(図11参照)の1/2以上となるように、固定接点27近傍のグリッド板55を図で左方に離間して配置するようにしている。
【0044】
ここで、図13には遮断時に駆動コイル41の両腕部41a間に生ずる磁束Cとアークによる磁束Dとの関係を示しており、図13(b)に示すように、グリッド板55と固定接点27との間の距離が短い(2M<L)場合には、駆動コイル41の両腕部41a間に生ずる磁束Cが、磁性体であるグリッド板55を通るようになり、アークAの駆動に寄与しにくくなってしまう。これに対し、本実施例では、図13(a)に示すように、グリッド板55と固定接点27との間の距離を長くしたので、駆動コイル41の両腕部41a間に生ずる磁束Cを、グリッド板55の影響をさほど受けずにアークAに有効に作用させることができる。この結果、本実施例によれば、遮断性能の一層の向上を図ることができるものである。
【0045】
)第の実施例
最後に、図14及び図15は、本発明の第の実施例(請求項1〜に対応)を示している。本実施例では、上記第の実施例の構成に加えて、駆動コイル41の両腕部41aの外側に位置して夫々磁性材製の板61(磁性板61と称する)を設けるようにしている。
【0046】
かかる構成によれば、駆動コイル41に生ずる磁束が磁性板61を通るようになり、磁束の分散を防止することができる。従って、固定接点27の近傍に磁束を集中させることができ、アークAに強い磁界を作用させることができる。また、磁性板61により、相間の磁気遮蔽効果も得ることができる。この結果、本実施例によれば、遮断性能のより一層の向上を図ることができるものである。
【0047】
【発明の効果】
以上の説明にて明らかなように、本発明によれば、次のような優れた効果を奏する。
即ち、請求項1の回路遮断器によれば、固定接点板と電源側端子との間に駆動コイルを設けたものにあって、前記固定接点板と前記電源側端子と前記駆動コイルとを夫々別体に構成すると共に、前記固定接点板と電源側端子とを駆動コイルを介して結合するようにし、更に前記消弧装置の両側板間の寸法を、前記駆動コイルの上部に配置される部分が駆動コイルの内側に配置される部分よりも幅広となるように構成したので、駆動コイルの板厚や幅寸法を、固定接点板や電源側端子の板厚等に関係なく自在に設定することができ、駆動コイルの幅方向の小形化を図ることができると共に、材料歩留まりを向上させることができ、しかも、消弧装置の駆動コイルの内側に配置される部分の幅寸法を小さく抑えながらも、駆動コイルの上部に位置する部分ではグリッド板の幅寸法を大きくとることができ、小形化の要求に応えながら遮断性能の向上を図ることができるものである。
【0048】
この場合、前記駆動コイルの腕部の先端部の位置を、前記可動アームの全開離時の開離寸法のほぼ半分の位置とするように構成すれば(請求項2の回路遮断器)、アークの発生初期において固定接点部分に駆動コイルの磁界を集中させることができて遮断性能の向上を図ることができる。
【0050】
さらに、前記固定接点と前記グリッド板先端部との間の距離を、前記駆動コイルの一対の腕部間の距離の1/2以上とする構成とすれば(請求項の回路遮断器)、駆動コイルの磁界がグリッド板に支配されなくなり、アークをグリッド板の方向に駆動する駆動コイルからの磁束を有効にアークに作用させることができて遮断性能の一層の向上を図ることができる。
【0051】
そして、前記駆動コイルの外側に、磁性材製の板を配設する構成とすれば(請求項の回路遮断器)、駆動コイルの磁気駆動力の効果を向上させることができ、遮断性能のより一層の向上を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示すもので、消弧装置の一部を省略した要部の斜視図
【図2】電源側端子(a)、駆動コイル(b)、固定接点板(c)の金属板材からの打抜きの様子を示す平面図
【図3】固定接触子の斜視図
【図4】駆動コイルによる磁界の様子を示す縦断正面図
【図5】遮断時のアークの駆動の様子を順に示す要部の側面図
【図6】 部の平面図
【図7】要部の側面図
【図8】 部の斜視図
【図9】 本発明の第2の実施例を示す要部の平面図
【図10】要部の側面図
【図11】 本発明の第の実施例を示す要部の平面図
【図12】要部の側面図
【図13】駆動コイルによる磁束の様子を参考例(b)と共に示す横断平面図
【図14】 本発明の第の実施例を示す要部の平面図
【図15】要部の側面図
【図16】第1の従来例を示す要部の斜視図
【図17】第2の従来例を示す固定接触子の展開図
【図18】固定接触子の斜視図
【図19】第3の従来例を示す固定接触子の展開図
【図20】固定接触子の斜視図
【図21】第4の従来例を示す要部の縦断側面図
【図22】第5の従来例を示す要部の縦断側面図
【図23】要部の縦断側面図
【図24】要部の縦断側面図
【図25】第6の従来例を示す要部の縦断側面図
【図26】要部の分解斜視図
【図27】要部の縦断側面図
【図28】要部の斜視図
【図29】要部の平面図
【図30】要部の縦断側面図
【図31】要部の斜視図
【図32】要部の平面図
【図33】第7の従来例を示す要部の斜視図
【符号の説明】
図面中、21は可動接触子、22,51は消弧装置、23は可動アーム、24は電源側端子、25,41は駆動コイル、25a,41aは腕部、25b,41bは連結部、26は固定接点板、27は固定接点、28は可動接点、29,54,56は側板、30,55,57はグリッド板、52は下部分割体、53は上部分割体、61は磁性材製の板、Aはアークを示す。

Claims (4)

  1. 先端側に固定接点が設けられると共に基端側に電源側端子を有する固定接点板と、
    先端側に前記固定接点に接離される可動接点を有すると共に基端側が負荷側端子に接続される可動アームと、
    前記電源側端子と負荷側端子との間に異常電流が流れたときに前記可動アームを開離方向に移動させて接点を開放するトリップ装置と、
    前記固定接点板の両側を挟むように設けられた両側板間に、複数枚のグリッド板を前記可動接点の移動方向に多段に配置してなる消弧装置と、
    前記可動アームの先端部に対応して前記両側板の外側に位置して前記可動接点の接離方向に夫々延びる一対の腕部及びそれら腕部を連結する連結部を一体に有し、前記両接点間に発生するアークを前記消弧装置に向けて付勢する駆動コイルとを具備し、
    前記固定接点板と前記電源側端子と前記駆動コイルとは夫々別体に構成されていると共に、前記固定接点板と電源側端子とが前記駆動コイルを介して結合されており、
    前記消弧装置の両側板間の寸法は、前記駆動コイルの上部に配置される部分が駆動コイルの内側に配置される部分よりも幅広とされていることを特徴とする回路遮断器。
  2. 前記駆動コイルの腕部の先端部の位置は、前記可動アームの全開離時の開離寸法のほぼ半分の位置とされていることを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。
  3. 前記固定接点と前記グリッド板先端部との間の距離が、前記駆動コイルの一対の腕部間の距離の1/2以上とされていることを特徴とする請求項1又は2記載の回路遮断器。
  4. 前記駆動コイルの外側に、磁性材製の板を配設したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の回路遮断器。
JP31637795A 1995-12-05 1995-12-05 回路遮断器 Expired - Fee Related JP3756973B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31637795A JP3756973B2 (ja) 1995-12-05 1995-12-05 回路遮断器
TW085113564A TW360889B (en) 1995-12-05 1996-11-06 Circuit breaker
KR1019960061953A KR100224916B1 (ko) 1995-12-05 1996-12-05 회로차단기

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31637795A JP3756973B2 (ja) 1995-12-05 1995-12-05 回路遮断器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09161644A JPH09161644A (ja) 1997-06-20
JP3756973B2 true JP3756973B2 (ja) 2006-03-22

Family

ID=18076417

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31637795A Expired - Fee Related JP3756973B2 (ja) 1995-12-05 1995-12-05 回路遮断器

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP3756973B2 (ja)
KR (1) KR100224916B1 (ja)
TW (1) TW360889B (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101015334B1 (ko) * 2008-12-31 2011-02-15 엘에스산전 주식회사 배선용 차단기의 아크 소호 장치
JP2011071025A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Mitsubishi Electric Corp 回路遮断器
JP5585374B2 (ja) * 2010-10-18 2014-09-10 三菱電機株式会社 回路遮断器
JP2013012504A (ja) * 2012-10-16 2013-01-17 Mitsubishi Electric Corp 回路遮断器
US9673004B1 (en) * 2016-03-25 2017-06-06 Eaton Corporation Electrical switching apparatus, and arc chamber assembly and associated circuit protection method

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09161644A (ja) 1997-06-20
KR100224916B1 (ko) 1999-10-15
KR970051615A (ko) 1997-07-29
TW360889B (en) 1999-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3166890B2 (ja) 回路遮断器の消弧装置
EP2251887B1 (en) Electromagnetic trip device
JP5256667B2 (ja) 回路遮断器
JP5449416B2 (ja) 消弧部を有する配線用遮断器
WO2013107188A1 (zh) 超薄微型断路器
US4220935A (en) Current limiting circuit breaker with high speed magnetic trip device
JP5327038B2 (ja) 回路遮断器
US7830232B2 (en) Arc runner assembly and electrical switching apparatus and method incorporating same
JP3756973B2 (ja) 回路遮断器
KR101232453B1 (ko) 회로차단기
JP2606798B2 (ja) 低圧遮断器の接触子装置
EP1414057B1 (en) Air circuit breaker
KR200462420Y1 (ko) 소형 배선용 차단기의 아크 소호 장치
JP6966002B2 (ja) 回路遮断器
KR101579698B1 (ko) 회로차단기
CN107204263B (zh) 用于高安培数多指断路器的槽式马达构造
JP4090948B2 (ja) 回路遮断器
JPS5932853B2 (ja) 回路遮断器
JP2889744B2 (ja) ブレーカ
KR100616086B1 (ko) 압트립 장치가 구비된 배선용차단기
JP7149754B2 (ja) 回路遮断器
JP7076635B2 (ja) 回路遮断器
JPH0620550A (ja) 開閉器
JP6198450B2 (ja) 開閉器
JPH1125836A (ja) 回路遮断器

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050906

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees