JPS5932853B2 - 回路遮断器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般に回路遮断器に関するものであり、特にそ
の可動接触子装置に関するものである。

一般に、事故電流および短絡電流を遮断するように設計
された従来の回路遮断器は、数個の主接触子の他に、こ
の主接触子にアークが発生するのを防ぐために主接触子
が閉じる前に閉じ開いた後に開くよう構成された単一の
アーク接触子を用いている。

このような従来の接触子装置は、通常の遮断定格範囲内
の回路遮断器と共に用いられる場合には、これまでその
目的を充分に達して来たしこれからも達して行くであろ
う。

しかしながら特に回路遮断器の短絡遮断能力を更に高め
るためには、接触子装置の構成を更に改良する必要が生
じて来た。

本発明の目的はこの必要に応えることであり、従って本
発明は実質的に固定された固定接触子に対して接点閉位
置および接点開位置に可動の可動接触子装置と、上記可
動接触子装置がその接点閉位置から移動する際に発生す
るアークを受入れて消弧するアークシュートとを有する
少なくとも一つの極単位を備え、上記可動接触子装置が
互いに同時に動くように並置支持された一組の長い接触
子を備えた回路遮断器に於て、上記長い接触子のうちの
２つが、主接触子である残りの長い接触子の閉成前に閉
じ開離後に開くよう構成されたアーク接触子であり、上
記アーク接触子は横方向に離間してその間に少なくとも
一つの主接触子が設けられ、また上記アーク接触子に、
上記アークシュート内に延びかつ互いに近づくように曲
げられたアークホーンが設けられてなることを特徴とす
る回路遮断器に在る。

このように互いに向き合うよう曲げられたアークホーン
を有する２つの離間したアーク接触子を用いた新規な構
成により、回路遮断器の遮断性能を極めて顕著に改善で
きることが判ったが、これは２つのアーク接点が負荷を
分担して遮断器の電流容量を激増させるからだけでなく
、並列アークが互いに急速に近づこうとするためにアー
ク移動速度が増大し、またアークを急速にアークシュー
ト内に案内し補助する互いに近づくように曲げられたア
ークホーンが設けられているからでもある。

互いに近づくように角度付けられたアークホーンを用い
ると、上述の新規な接触子構造を、略々Ｖ字形のアーク
受入れスロットを有する普通の積層板等の標準型アーク
シュートと共に用いることができるようになるが、これ
は本発明による接触子装置が、アークホーン間の角度を
略々Ｖ字形のスラントの２辺間の角度に略々等しくする
ことにより簡単に標準型アークシュートに適用させられ
るからである。

更に、少なくとも一つ、望ましくは数個の主接触子をア
ーク接触子間に配置すること、換言すればアーク接触子
を少なくとも一つ望ましくは数個の主接触子の外側に配
置することにより大きな利点が得られるが、この特徴に
よれば接触子装置の各接点開離動作の初期に主接触子が
開離する瞬間の主接触子からアーク接触子への転流を太
いに改善することが判った。

次に添附図面に示す本発明の実施例に沿って本発明を説
明する。

例示のために本発明を適用して図示した回路遮断器３は
、米国特許第３，８２１，６０７号明細書に記載された
ものと同様の型のものである。

簡単に説明すると、回路遮断器３は絶縁ハウジング５と
、その中に支持された遮断器機構７とを備えている。

ハウジング５はベース９とカバー１１を備え、遮断器機
構７は操作機構１３と、錠止および引外し装置１５と、
引外し作動子１７（第１図）とを備えている。

図示の回路遮断器３は、ハウジング内に並置されて形成
された区画室内に設けられた３つの極単位を備えており
、これら極単位はベース９およびカバー１１と一体に形
成された絶縁壁により互いに隔離されている。

操作機構１３は中央極の区画室内に設けられ３つの極単
位に共通である。

各極単位は、剛性の端子導体２３上に設けられた固定主
接触子２１と、剛性の端子導体２４に枢着点３５で枢着
された可動接触子装置３１とを備え、ロッド３Ｔに結合
されており、このロッド３７は全ての極単位が一緒に動
くように全ての極単位の可動接触子装置３１を相互結合
し、また全ての可動接触子装置を操作機構１３により動
かせるように操作機構１３に作動的に結合させている。

各極単位の可動接触子装置３１は、略々Ｕ字形断面の接
触子支持腕３３を備え、この接触子支持腕３３は枢着点
３５で端子導体２４に枢着され、またロッド３７に接続
されている。

可動接触子装置３１はまた並置された一組の長い接触子
２９゜４７．４９（第３図も参照）を備え、これら長い
接触子の各々はその一端で端子導体２４に例えば蝶番付
等により枢着されている。

接触子は長軸方向のスロット５６を有し、接触子支持腕
３３の横フランジに支持されたピン５５がスロット５６
を通って延びている。

長い接触子２９ 、４７ 、４９は、端子導体２３上の
固定主接点２１と共働する接点２７を支持する複数の主
接触子２９と、主接触子２９よりも前方に延びて剛性の
端子導体２３上の固定アーク接点５３と共働するアーク
接点５１を有する一対のアーク接触子４７．４９とを備
えている。

各極単位の接触子に組合わされているのは消弧装置即ち
アークシュート３９であり、アークシュート３９は絶縁
性フレーム４１と、フレーム４１に支持され、周知の如
く略々Ｖ字形のアーク受入れスロット４５を有する離間
して積層された磁性板４３とを備えている。

２つのアーク接触子４７．４９は互いに離間し、その間
に少なくとも一つ望ましくは数個の主接触子２９が介在
しており、また夫々アークホーン５７および５９が設け
られている。

これらのアークホーン５７，５９、は略々Ｖ字形のスロ
ット４５により限定される空間内に延びており、また互
いに近づくように角度付けられ即ち曲げられていて、２
つのアークホーン間の角度はスロット４５の側辺間の角
度に略々等しい。

アークホーンの先端が互いに接触して溶着してしまうの
を積極的に防ぐために、アークホーンの近くでアーク接
触子４７゜４９間にスペーサー６１を設けるのが望まし
い。

操作機構１３の接点開動作時には、各可動接触子装置３
１が第２図に示す接点閉位置から動き始めると、アーク
接点５１．５３が開離する前に主接点２１．２７を開離
させ、全ての電流をアーク接触子４７．４９に急速に転
流させる。

その後アーク接点５１．５３が開離すると、その間にア
ークが発生し、このアークは、アークが並列であるため
またアークホーン５７．５９が互いに近づくように曲げ
られているために、アークシュート３９内に急速に転移
されて急速に消弧される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による可動接触子装置を用いた一つの極
単位を示すために一部破断した三極回路遮断器の頂面図
、第２図は遮断器の中間極単位を全極単位に共通の操作
機構と共に示す側面断面図、第３図は回路遮断器の一つ
の可動接触子装置をそのアークシュート側の端から見た
端面図である。 ２９・・・・・・主接触子、３１・・・・・・可動接触
子装置、３９・・・・・・アークシュート、４７．４９
・・・・・−アーク接触子、５７．５９・・・・・・ア
ークホーン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 実質的に固定された固定接触子に対して接点閉位置
   および接点開位置に可動の可動接触子装置と、上記可動
   接触子装置がその接点閉位置から移動する際に発生する
   アークを受入れて消弧するアークシュートとを有する少
   なくとも一つの極単位を備え、上記可動接触子装置が互
   いに同時に動くように並置支持された一組の長い接触子
   を備えた回路遮断器に於て、 上記長い接触子のうちの２つが、主接触子である残りの
   長い接触子の閉成前に閉じ開離後に開くよう構成された
   アーク接触子であり、上記アーク接触子は横方向に離間
   してその間に少なくとも一つの主接触子が設けられ、ま
   た上記アーク接触子に、上記アークシュート内に延びか
   つ互いに近づくように曲げられたアークホーンが設けら
   れてなることを特徴とする回路遮断器。 ２ 上記主接触子のうちの数個が上記アーク接触子間に
   設けられた特許請求の範囲第１項記載の回路遮断器。 ３ 上記アークシュートが略々■字形のアーク受入スロ
   ットを有する磁性板の積層体であり、上記アークホーン
   が、上記スロットにより限定される空間内に延びて、略
   々■字形の上記スロットの各辺間の角度に略々等しい角
   度で互いに近づくようにした特許請求の範囲第１項ある
   いは第２項記載の回路遮断器。