JP5488073B2 - 無線装置、歪補償装置及び歪補償方法 - Google Patents

無線装置、歪補償装置及び歪補償方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線装置、歪補償装置及び歪補償方法に関する。
近年、無線通信において、デジタル化による高能率伝送が採用されるようになっている。このような無線通信を行う無線装置は、一般に電力増幅器を有する。そして、無線装置は、送信信号を電力増幅器に入力し、電力増幅器から出力される電力増幅後の送信信号をアンテナを介して空中に放射する。なお、以下では、電力増幅器に入力される信号の電力を「入力電力」という場合があり、電力増幅器から出力される信号の電力を「出力電力」という場合がある。
このような電力増幅器は、入力電力が一定値よりも大きくなると、入力電力と出力電力との関係が線形でなくなるという特性を有する。かかる特性について図9を用いて説明する。図9は、電力増幅器の入出力特性の一例を示す図である。図9の横軸は、電力増幅器に入力される信号の電力を示し、図9の縦軸は、電力増幅器から出力される信号の電力を示す。
図9に示した例において、入力電力が一定値「PX」よりも小さい場合には、入力電力と出力電力とは線形の関係にある。一方、入力電力が一定値「PX」よりも大きくなると、入力電力と出力電力とは線形の関係でなくなる。具体的には、出力電力は、入力電力が一定値「PX」より大きくなると飽和する。このように、電力増幅器の入出力特性は、入力電力と出力電力とが線形の関係にある「線形領域」と、入力電力と出力電力とが線形の関係にない「非線形領域」とに分けられる。
このような非線形領域を有する電力増幅器から出力される信号には、非線形歪が含まれるので、通信品質を劣化させるという問題がある。かかる問題について図10を用いて説明する。図10は、周波数スペクトルの一例を示す図である。図10の横軸は周波数を示し、図10の縦軸は電力を示す。また、図10に示した実線L11は、非線形領域において電力増幅が行われた信号の周波数スペクトルを示し、図10に示した点線L12は、線形領域において電力増幅が行われた信号の周波数スペクトルを示す。
図10に示すように、非線形領域において電力増幅が行われた信号の電力は、線形領域において電力増幅が行われた信号の電力よりもサイドローブが持ち上がり、隣接チャネルに漏洩する。これは、非線形領域において電力増幅が行われた信号には、線形領域において電力増幅が行われた信号よりも非線形歪が多く含まれるからである。このような漏洩電力は、隣接チャネルの通信品質を劣化させる。
近年の無線装置には、通信品質の劣化を防止するために、送信信号に含まれる非線形歪を補償する歪補償部を有するものがある。具体的には、歪補償部は、所定の記憶部に記憶されている歪補償係数を用いて、電力増幅器に入力される入力信号に対して歪補償処理を行う。また、歪補償部は、電力増幅器に入力される入力信号や電力増幅器からフィードバックされるフィードバック信号に基づいて歪補償係数の更新値を算出する。そして、歪補償部は、所定の記憶部に記憶されている歪補償係数を歪補償係数の更新値に更新する。
特開2008−219674号公報 国際公開第2003/103163号
しかしながら、上記の歪補償処理を行う従来技術を用いると、通信品質が確保された送信信号の電力範囲が狭くなるという問題がある。以下に、かかる問題について図11を用いて説明する。
図11は、電力増幅器の利得と歪補償係数の期待値との関係を示す図である。図11の横軸は、電力増幅器に入力される信号の電力を示し、図11の縦軸は、電力増幅器の利得又は歪補償係数の期待値を示す。なお、「歪補償係数の期待値」とは、歪補償処理に用いられる歪補償係数の最適値、又は、歪補償係数の最適値の平均値等である。また、図11に示した実線L13は、電力増幅器の利得を示し、図11に示した点線L14は、歪補償係数の期待値を示す。また、点線L14の上部に示した数値は、歪補償係数の一例を示す。
図11に示した例のように、電力増幅器の利得は、入力電力が一定値より大きくなると出力電力が飽和するので低下していく。したがって、図11の点線L14に示すように、歪補償部は、入力電力が一定値より大きい場合には、入力電力が大きくなるほど、大きい値の歪補償係数を用いて歪補償処理を行うことが望ましい。しかし、歪補償部は、所定の入力電力の範囲毎に歪補償係数を保持するので、図11の点線L14に示すように、入力電力毎に最適な歪補償係数を用いて歪補償処理を行うことができるとは限らない。かかる点について以下に説明する。
図11に示した例では、歪補償部は、入力電力「P10」〜「P20」に対応する歪補償係数として「1.0」を保持する。同様に、歪補償部は、入力電力「P20」〜「P30」、「P30」〜「P40」、「P40」〜「P50」、「P50」〜「P60」、「P60」〜「P70」に対応する歪補償係数として、それぞれ「1.0」を保持する。また、歪補償部は、入力電力「P70」〜「P80」に対応する歪補償係数として、「1.0」〜「1.5」のいずれかの値を保持する。また、歪補償部は、入力電力「P80」〜「P90」に対応する歪補償係数として、「1.5」〜「4.0」のいずれかの値を保持する。なお、以下では、「Pxx」〜「Pyy」は、「Pxx」以上「Pyy」未満を示すものとする。
ここで、入力電力「P81」の信号に対する歪補償係数の期待値が「1.7」であり、入力電力「P82」の信号に対する歪補償係数の期待値が「3.8」であるものとする。また、電力増幅器に入力電力「P81」の信号が入力されることにより、歪補償部が、入力電力「P80」〜「P90」に対応する歪補償係数を徐々に「1.7」に更新したものとする。このとき、歪補償部は、その後に入力電力「P82」の信号が電力増幅器に入力される場合、歪補償係数が更新されるまでの間は、歪補償係数「1.7」を用いて歪補償処理を行う。しかし、入力電力「P82」の信号に対しては、歪補償係数「3.8」を用いて歪補償処理を行うことが望ましいので、上記の歪補償処理では、送信信号に含まれる非線形歪を十分に補償できない。
また、上記例において、電力増幅器に入力電力「P82」の信号が入力されることにより、歪補償部が、入力電力「P80」〜「P90」に対応する歪補償係数を徐々に「3.8」に更新したものとする。このとき、歪補償部は、その後に入力電力「P81」の送信信号が入力される場合には、歪補償係数「3.8」を用いて歪補償処理を行う。しかし、入力電力「P81」の信号に対しては、歪補償係数「1.7」を用いて歪補償処理を行うことが望ましいので、上記の歪補償処理では、送信信号に含まれる非線形歪を十分に補償できない。
なお、入力電力「P70」〜「P80」についても同様の事象が発生し得る。例えば、歪補償部は、歪補償係数「1.4」により歪補償が行われることが望ましい送信信号に対して歪補償係数「1.1」により歪補償を行う可能性がある。しかし、歪補償係数「1.4」と歪補償係数「1.1」との差異は小さいので、歪補償部は、送信信号に含まれる非線形歪を補償できる可能性がある。つまり、入力電力「P80」〜「P90」のように、歪補償係数の取り得る範囲が広くなるほど、歪補償部は、送信信号に含まれる非線形歪を十分に補償できなくなるおそれがある。
したがって、図11に示した例では、電力増幅器に入力される信号の電力が「P80」以上である場合に、電力増幅器から出力される信号は、非線形歪が補償されていない可能性がある。このため、図11に示した特性を有する電力増幅器を備える無線装置は、電力増幅器に入力する信号の電力を「P80」以上にすると、通信品質を確保できなくなる。言い換えれば、かかる無線装置は、通信品質が確保された信号を送信するためには、電力増幅器に入力される信号の電力を「P80」以下に制限することになる。このようなことから、歪補償処理を行う従来技術では、通信品質が確保された送信信号の電力範囲が狭くなり、電力増幅器の性能を十分に発揮させることができない。
なお、最近では、送信信号の瞬時電力が閾値を越えた場合には歪補償係数を生成、更新しない技術も提案されているが、かかる技術では、上記問題を解消することが困難である。具体的には、かかる技術では、歪補償係数を更新しないので、その後の歪補償処理で送信信号に含まれる非線形歪を補償できないおそれがある。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、通信品質が確保された送信信号の電力範囲を広くすることができる無線装置、歪補償装置及び歪補償方法を提供することを目的とする。
本願の開示する無線装置は、一つの態様において、入力される信号の電力を増幅する電力増幅器と、前記電力増幅器に入力される入力信号の所定の電力範囲毎に、前記電力増幅器で発生する歪みを補償するための歪補償係数を記憶する記憶部と、前記電力増幅器に入力される入力信号の電力に対応する歪補償係数を前記記憶部から取得し、取得した歪補償係数を用いて該入力信号に対して歪補償処理を行う歪補償部と、前記電力増幅器に入力される入力信号と前記電力増幅器から出力される出力信号とに基づいて、歪補償係数を演算する演算部と、前記電力範囲に含まれる各入力信号に対する歪補償係数の期待値の最大差が所定値以上である電力範囲における最小電力の入力信号に対して所定品質を確保可能な最大の歪補償係数である第1閾値と、前記演算部によって得られた歪補償係数とを比較する比較部と、前記比較部による比較の結果、前記演算部によって得られた歪補償係数が前記第1閾値よりも大きい場合には、前記電力増幅器に入力される入力信号に対応する前記記憶部の歪補償係数を前記第1閾値に更新する更新部とを備える。
本願の開示する無線装置の一つの態様によれば、通信品質が確保された送信信号の電力範囲を広くすることができるという効果を奏する。
図1は、実施例1に係る無線装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、実施例1における電力増幅器の利得と歪補償係数の期待値との関係例を示す図である。 図3は、実施例2における電力増幅器の利得と歪補償係数の期待値との関係例を示す図である。 図4は、実施例2に係る無線装置の構成例を示すブロック図である。 図5は、実施例2における歪補償部の構成例を示すブロック図である。 図6は、実施例2に係る無線装置の詳細構成の一例を示すブロック図である。 図7は、実施例2に係る無線装置による歪補償係数更新処理手順を示すフローチャートである。 図8は、実施例2に係る無線装置の詳細構成の一例を示すブロック図である。 図9は、電力増幅器の入出力特性の一例を示す図である。 図10は、周波数スペクトラムの一例を示す図である。 図11は、電力増幅器の利得と歪補償係数の期待値との関係を示す図である。
以下に、本願の開示する無線装置、歪補償装置及び歪補償方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本願の開示する無線装置、歪補償装置及び歪補償方法が限定されるものではない。
まず、図1を用いて、実施例1に係る無線装置について説明する。図1は、実施例1に係る無線装置の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、実施例1に係る無線装置1は、電力増幅器2と、記憶部3と、歪補償部4と、演算部5と、比較部6と、更新部7とを有する。
電力増幅器2は、入力される信号の電力を増幅する。具体的には、電力増幅器2は、後述する歪補償部4から入力される信号の電力を増幅する。電力増幅器2によって電力増幅された信号は、後述する演算部5へフィードバックされる。記憶部3は、電力増幅器2に入力される入力信号の所定の電力範囲毎に、電力増幅器2で発生する歪みを補償するための歪補償係数を記憶する。
歪補償部4は、記憶部3から、電力増幅器2に入力される入力信号の電力に対応する歪補償係数を取得し、取得した歪補償係数を用いて入力信号に対して歪補償処理を行う。なお、歪補償部4は、電力増幅器2で発生する歪みに対応する歪みを予め入力信号に与えておく。これにより、電力増幅器2の入力信号の歪みと、電力増幅器2で生じる歪みが相殺される。
演算部5は、電力増幅器2に入力される入力信号と、電力増幅器2から出力される出力信号とに基づいて、歪補償係数を演算する。比較部6は、演算部5によって得られた歪補償係数と所定の第1閾値とを比較する。
ここで、第1閾値は、電力増幅器2の飽和電力付近における最適な歪補償係数の上限値に設定される。「飽和電力付近」とは、記憶部3に記憶される電力範囲に含まれる各入力信号に対する歪補償係数の期待値の最大差が所定値以上である電力範囲のうち、歪補償係数の期待値の最大差が最小となる電力範囲(以下、「飽和付近電力範囲」ともいう)を示す。そして、第1閾値は、飽和付近電力範囲に含まれる最小電力の入力信号に対して所定品質を確保可能な最大の歪補償係数が設定される。なお、第1閾値の設定例については後述する。
更新部7は、比較部6による比較の結果、演算部5によって得られた歪補償係数が第1閾値よりも大きい場合には、電力増幅器2に入力される入力信号に対応する記憶部3の歪補償係数を第1閾値に更新する。なお、更新部7は、演算部5によって得られた歪補償係数が第1閾値以下である場合には、記憶部3の歪補償係数を演算部5によって得られた歪補償係数に更新する。
このように、実施例1に係る無線装置1は、電力増幅器2の入出力信号に基づいて演算した歪補償係数が第1閾値よりも大きい場合には、記憶部3の歪補償係数を第1閾値に更新する。言い換えれば、無線装置1は、演算結果の歪補償係数が歪補償係数の上限値である第1閾値よりも大きい場合には、歪補償係数を第1閾値にクリッピングする。
ここで、図2を用いて、無線装置1による歪補償係数更新処理の一例について説明する。図2は、実施例1における電力増幅器2の利得と歪補償係数の期待値との関係例を示す図である。図2の横軸は、電力増幅器2に入力される信号の電力を示し、図2の縦軸は、電力増幅器2の利得又は歪補償係数の期待値を示す。また、図2に示した実線L1は、電力増幅器2の利得を示し、図2に示した点線L2は、歪補償係数の期待値を示す。また、点線L2の上部に示した数値は、歪補償係数の一例を示す。
なお、以下の説明において、記憶部3は、入力電力「P10」〜「P20」、「P20」〜「P30」、・・・、「P70」〜「P80」、「P80」〜「P90」の電力範囲毎に歪補償係数を保持するものとする。また、図2に示した例において、入力電力「P80」に対応する歪補償係数の期待値が「1.5」であり、入力電力「P90」に対応する歪補償係数の期待値が「4.0」であるものとする。また、入力電力「P82」に対応する歪補償係数の期待値が「3.8」であり、入力電力「P83」に対応する歪補償係数の期待値が「2.0」であるものとする。
すなわち、入力電力「P80」の信号は、歪補償係数「1.5」により歪補償処理が行われることが望ましい。したがって、記憶部3の電力範囲「P80」〜「P90」に対応する歪補償係数に「1.5」が記憶されている場合には、入力電力「P80」の信号は、歪補償係数「1.5」により歪補償処理が行われるので非線形歪が補償される。一方、記憶部3の電力範囲「P80」〜「P90」に対応する歪補償係数に「4.0」が記憶されている場合には、入力電力「P80」の信号は、歪補償係数「4.0」により歪補償処理が行われるので非線形歪が十分に補償されない。しかし、入力電力「P80」の信号は、「1.5」と多少の誤差がある歪補償係数により歪補償処理が行われた場合であっても、非線形歪が十分に補償され、所定の通信品質を確保することができる。
このようなことから、上述した第1閾値は、飽和付近電力範囲に含まれる最小電力の入力信号に対して所定品質を確保可能な最大の歪補償係数が設定される。以下に、第1閾値の設定例について説明する。
まず、図2に示した例では、電力範囲「P10」〜「P20」に含まれる各入力信号に対する歪補償係数の期待値は、全て「1.0」である。したがって、電力範囲「P10」〜「P20」内の歪補償係数の期待値の最大差は「0」である。同様に、電力範囲「P20」〜「P30」、「P30」〜「P40」、「P40」〜「P50」、「P50」〜「P60」、「P60」〜「P70」内の歪補償係数の期待値の最大差も「0」である。一方、電力範囲「P70」〜「P80」内の歪補償係数の期待値は、「1.0」〜「1.5」であるので、歪補償係数の期待値の最大差は「0.5」である。また、電力範囲「P80」〜「P90」内の歪補償係数の期待値は、「1.5」〜「4.0」であるので、歪補償係数の期待値の最大差は「2.5」である。また、図2には図示することを省略したが、電力範囲「P90」〜「P100」内の歪補償係数の期待値の最大差は「5.0」であるものとする。
したがって、各電力範囲における歪補償係数の期待値の最大差は以下の通りである。
電力範囲「P10」〜「P20」 :0
電力範囲「P20」〜「P30」 :0
電力範囲「P30」〜「P40」 :0
電力範囲「P40」〜「P50」 :0
電力範囲「P50」〜「P60」 :0
電力範囲「P60」〜「P70」 :0
電力範囲「P70」〜「P80」 :0.5
電力範囲「P80」〜「P90」 :2.5
電力範囲「P90」〜「P100」:5.0
つまり、上記の歪補償係数の期待値の最大差が所定値以上である電力範囲のうち、かかる電力範囲に含まれる入力信号の最大差が最小となる電力範囲が「飽和付近電力範囲」となる。ここでは、かかる「所定値」が「2.0」であるものとする。つまり、上記例の場合には、歪補償係数の期待値の最大差が所定値「2.0」以上である電力範囲は、電力範囲「P80」〜「P90」と、電力範囲「P90」〜「P100」とが該当する。これらの電力範囲のうち、歪補償係数の期待値の最大差が最小となる電力範囲が「飽和付近電力範囲」となる。電力範囲「P90」〜「P100」よりも、電力範囲「P80」〜「P90」の方が歪補償係数の期待値の最大差が小さい。したがって、電力範囲「P80」〜「P90」が「飽和付近電力範囲」となる。
そして、第1閾値は、飽和付近電力範囲「P80」〜「P90」に含まれる最小電力「P80」の信号に対して所定品質を確保可能な最大の歪補償係数が設定される。例えば、入力電力「P80」の信号に対して、歪補償係数「1.0」〜「2.0」のいずれかの値により歪補償が行われた場合に、所定品質を確保することができるものとする。かかる場合には、第1閾値は、歪補償係数「1.0」〜「2.0」の最大値である「2.0」が設定される。
このように第1閾値に「2.0」が設定されている場合、無線装置1は、入力電力「P90」に対応する歪補償係数「4.0」を演算した場合であっても、電力範囲「P80」〜「P90」に対応する歪補償係数を第1閾値「2.0」に更新する。これにより、無線装置1は、その後に入力電力「P80」の信号が電力増幅器2にされる場合であっても、かかる信号に対して歪補償係数「2.0」を用いて歪補償処理を行うことができる。このため、無線装置1は、電力増幅器2に入力される電力が「P80」であっても、所定品質が確保された信号を送信することができる。
また、図2に示した例では、入力電力「P83」の信号に対する歪補償係数の期待値が「2.0」であるので、無線装置1は、電力増幅器2に入力される電力が「P83」であっても、所定品質が確保された信号を送信することができる。すなわち、図2に示した例では、無線装置1は、電力増幅器2に入力される電力が少なくとも「P83」までである場合には、所定品質が確保された信号を送信することができる。
以上のように、実施例1に係る無線装置1は、演算結果の歪補償係数が第1閾値よりも大きい場合に、歪補償係数を第1閾値に更新するので、通信品質が確保された送信信号の電力範囲を広くすることができる。
次に、実施例2では、入力電力に応じて異なる上限閾値を用いる無線装置の例について説明する。実施例2に係る無線装置は、入力電力が所定値以上である場合には、第1閾値を用いて歪補償係数更新処理を行い、入力電力が所定値よりも小さい場合には、第2閾値を用いて歪補償係数更新処理を行う。以下に、実施例2に係る無線装置について詳細に説明する。
[実施例2に係る無線装置による歪補償係数更新処理]
まず、図3を用いて、実施例2に係る無線装置による歪補償係数更新処理の一例について説明する。図3は、実施例2における電力増幅器の利得と歪補償係数の期待値との関係例を示す図である。図3に示した実線L3は、電力増幅器の利得を示し、図3に示した点線L4は、歪補償係数の期待値を示す。また、点線L4の上部に示した数値は、歪補償係数の一例を示す。
図3に示した例のように、実施例2に係る無線装置が有する電力増幅器の利得は、入力電力「P10」〜「P40」で低下し、入力電力「P40」〜「P70」で上昇し、入力電力「P80」以上になると再度低下していく。すなわち、図3に示した例では、図2に示した例と異なり、入力電力「P10」〜「P70」においても歪補償係数の期待値が変動する。
なお、図3に示した例では、入力電力「P10」〜「P20」の信号に対して歪補償係数「1.0」〜「1.5」のいずれかで歪補償処理が行われた場合には、送信信号の非線形歪は、所定品質を確保可能な程度に補償されるものとする。同様に、入力電力「P20」〜「P30」、・・・、「P60」〜「P70」の信号に対して、各々の歪補償係数「1.5」〜「3.0」、・・・、「1.5」〜「3.0」のいずれかで歪補償処理が行われた場合には、送信信号の非線形歪は補償されるものとする。
ここで、飽和付近電力範囲が電力範囲「P80」〜「P90」であり、第1閾値が「2.0」であるものとする。このとき、無線装置は、第1閾値「2.0」だけを用いて歪補償係数更新処理を行うと、入力電力「P40」に対する歪補償係数「4.0」を演算した場合に、電力範囲「P40」〜「P50」の歪補償係数を「2.0」に更新することになる。これは、歪補償係数「4.0」が第1閾値「2.0」よりも大きいからである。しかし、入力電力「P40」〜「P50」に対する歪補償係数の期待値は、「3.0」〜「4.0」であるので、歪補償係数を「2.0」に更新することは好ましくない。
そこで、実施例2に係る無線装置は、入力電力が所定値(以下、「電力閾値」ともいう)以上である場合に、第1閾値を用いて歪補償係数更新処理を行う。ここでいう「電力閾値」は、例えば、飽和付近電力範囲の最小電力値や、電力増幅器における線形領域と非線形領域との境界となる電力値等が設定される。図3に示した例では、電力閾値が電力「P70」であるものとする。すなわち、図3に示した例では、実施例2に係る無線装置は、入力電力が電力閾値「P70」以上である場合に、第1閾値を用いて歪補償係数更新処理を行う。
さらに、実施例2に係る無線装置は、入力電力が電力閾値「P70」よりも小さい場合には、第1閾値と異なる第2閾値を用いて歪補償係数更新処理を行う。例えば、第2閾値は、システムで定められている歪補償係数の上限値等が設定される。
ここで、第2閾値が「4.0」であり、実施例2に係る無線装置が、入力電力「P40」に対応する歪補償係数「4.2」を演算したものとする。かかる場合に、実施例2に係る無線装置は、入力電力「P40」が電力閾値「P70」よりも小さいので、演算結果の歪補償係数「4.2」と第2閾値「4.0」とを比較する。そして、実施例2に係る無線装置は、演算結果の歪補償係数「4.2」が第2閾値「4.0」よりも大きいので、電力範囲「P40」〜「P50」の歪補償係数を第2閾値である「4.0」に更新する。
このように、実施例2に係る無線装置は、入力電力に応じて異なる閾値を用いて、歪補償係数更新処理を行う。これにより、実施例2に係る無線装置は、入力電力によって最適な歪補償係数の上限値が異なる場合であっても、所定の通信品質を確保可能な歪補償係数に更新することができる。
[実施例2に係る無線装置の構成]
次に、図4を用いて、実施例2に係る無線装置の構成について説明する。図4は、実施例2に係る無線装置の構成例を示すブロック図である。図4に示した無線装置100は、例えば、無線基地局やRRH(Remote Radio Head)等である。図4に示すように、無線装置100は、送信信号発生装置110と、S/P(Serial/Parallel)変換器120と、歪補償部130と、D/A(Digital/Analog)変換器141と、基準搬送波出力部150と、直交変調器161と、周波数変換器171とを有する。
送信信号発生装置110は、送信信号を発生させてS/P変換器120へ出力する。具体的には、送信信号発生装置110は、シリアルのデジタルデータ列をS/P変換器120へ出力する。
S/P変換器120は、送信信号発生装置110から入力されるシリアルのデジタルデータ列を1ビットずつ交互に振り分けて、同相成分信号(I信号:In-Phase Component)と直交成分信号(Q信号:Quadrature Component)との2系列に変換する。そして、S/P変換器120は、I信号とQ信号とを歪補償部130へ出力する。なお、以下では、I信号又はQ信号のいずれかの信号を単に「送信信号」という場合がある。
歪補償部130は、S/P変換器120から入力される送信信号に対して歪補償処理を行う。そして、歪補償部130は、歪補償処理後の送信信号をD/A変換器141へ出力する。なお、歪補償部130による処理については、図5及び図6を用いて後述する。
D/A変換器141は、歪補償部130から入力されるデジタルの送信信号をアナログのベースバンド信号に変換する。そして、D/A変換器141は、D/A変換後の送信信号を直交変調器161へ出力する。
基準搬送波出力部150は、周波数帯が搬送波である信号を直交変調器161と後述する直交検波器162へ出力する。直交変調器161は、D/A変換器141から入力される送信信号のI信号と、基準搬送波出力部150から入力される基準搬送波とを乗算する。また、直交変調器161は、D/A変換器141から入力される送信信号のQ信号と、基準搬送波を90[°]移相させた信号とを乗算する。そして、直交変調器161は、I信号に対する乗算結果と、Q信号に対する乗算結果とを加算することにより直交変調を行う。そして、直交変調器161は、直交変調後の送信信号を周波数変換器171へ出力する。
周波数変換器171は、直交変調器161から入力される直交変調後の送信信号と、図示しない局部発振器から出力される局部発振信号とをミキシングすることにより、送信信号に対して周波数変換を行う。そして、周波数変換器171は、周波数変換後の送信信号を後述する電力増幅器180へ出力する。
また、図4に示すように、無線装置100は、電力増幅器180と、方向性結合器190と、アンテナ191と、周波数変換器172と、直交検波器162と、A/D(Analog/Digital)変換器142とを有する。
電力増幅器180は、周波数変換器171から入力される送信信号の電力を増幅し、電力増幅後の送信信号を方向性結合器190へ出力する。なお、実施例2における電力増幅器180の利得は、図3に例示した特性を有するものとする。
方向性結合器190は、例えば、カプラ等であり、電力増幅器180から入力される送信信号をアンテナ191及び周波数変換器172へ出力する。なお、以下では、方向性結合器190から周波数変換器172へ出力される信号を「フィードバック信号」という場合がある。アンテナ191は、方向性結合器190から入力される送信信号を空中へ放射する。
周波数変換器172は、方向性結合器190から入力されるフィードバック信号の周波数を変換する。そして、周波数変換器172は、周波数変換後のフィードバック信号を直交検波器162へ出力する。
直交検波器162は、周波数変換器172から入力されるフィードバック信号に、基準搬送波出力部150から入力される基準搬送波を乗算するとともに、フィードバック信号に、90[°]移相させた基準搬送波とを乗算することで直交検波を行う。これにより、直交検波器162は、ベースバンド帯のI信号とQ信号とを再現する。そして、直交検波器162は、I信号及びQ信号をA/D変換器142へ出力する。
A/D変換器142は、直交検波器162から入力されるI信号及びQ信号をデジタル信号に変換し、A/D変換後のI信号及びQ信号を歪補償部130へ出力する。このようにして、方向性結合器190、周波数変換器172、直交検波器162、A/D変換器142は、電力増幅器180から出力される信号を歪補償部130へフィードバックする。
[実施例2における歪補償部の構成]
次に、図5を用いて、実施例2における歪補償部130の構成について説明する。図5は、実施例2における歪補償部130の構成例を示すブロック図である。図5に示すように、歪補償部130は、歪補償係数記憶部131と、プリディストーション部132と、歪補償係数演算部133と、歪補償係数更新部134とを有する。
歪補償係数記憶部131は、S/P変換器120から歪補償部130へ入力される送信信号x(t)の電力piに対応する歪補償係数h(i)を記憶する。電力piのiは、例えば、0〜1023である。かかる場合には、歪補償係数記憶部131は、送信信号x(t)の電力p0〜p1023に対応する歪補償係数h(0)〜h(1023)を記憶する。なお、歪補償係数記憶部131は、例えば図1に示した記憶部3に対応する。
プリディストーション部132は、送信信号x(t)に対して歪補償処理(プリディストーション)を行う。具体的には、プリディストーション部132は、歪補償係数記憶部131から、送信信号x(t)の電力piに対応する歪補償係数h(i)を取得し、取得した歪補償係数h(i)を用いて送信信号x(t)に対して歪補償処理を行う。なお、プリディストーション部132は、例えば図1に示した歪補償部4に対応する。
歪補償係数演算部133は、送信信号x(t)と、A/D変換器142から入力されるフィードバック信号y(t)とに基づいて、歪補償係数h(i)を演算する。例えば、歪補償係数演算部133は、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いた適用信号処理により、送信信号x(t)とフィードバック信号y(t)とを比較し、双方の信号の差が零になるように歪補償係数h(i)を演算する。なお、歪補償係数演算部133は、例えば図1に示した演算部5に対応する。
歪補償係数更新部134は、送信信号x(t)の電力piが電力閾値以上である場合には、歪補償係数演算部133によって得られた歪補償係数h(i)と第1閾値とを比較する。そして、歪補償係数更新部134は、歪補償係数h(i)が第1閾値よりも大きい場合には、歪補償係数記憶部131に記憶されている電力piに対応する歪補償係数を第1閾値に更新する。一方、歪補償係数更新部134は、歪補償係数h(i)が第1閾値以下である場合には、歪補償係数記憶部131に記憶されている電力piに対応する歪補償係数を歪補償係数演算部133によって得られた歪補償係数h(i)に更新する。
また、歪補償係数更新部134は、送信信号x(t)の電力piが電力閾値より小さい場合には、歪補償係数演算部133によって得られたh(i)と第2閾値とを比較する。そして、歪補償係数更新部134は、歪補償係数h(i)が第2閾値よりも大きい場合には、歪補償係数記憶部131に記憶されている電力piに対応する歪補償係数を第2閾値に更新する。一方、歪補償係数更新部134は、歪補償係数h(i)が第2閾値以下である場合には、歪補償係数記憶部131に記憶されている電力piに対応する歪補償係数を歪補償係数演算部133によって得られた歪補償係数h(i)に更新する。なお、歪補償係数更新部134は、例えば図1に示した比較部6、更新部7に対応する。
次に、図6を用いて、図5に示した歪補償部130の構成についてより詳細に説明する。図6は、実施例2に係る無線装置100の詳細構成の一例を示すブロック図である。なお、図6では、図4に示した各部のうち、送信信号発生装置110、S/P変換器120、D/A変換器141、直交変調器161、周波数変換器171、アンテナ191等については図示することを省略している。
図6に示すように、無線装置100は、乗算器11と、電力増幅器12と、帰還系13と、LUT(Lookup Table)14と、アドレス生成回路15と、遅延部16と、遅延部17とを有する。乗算器11は、例えば図5に示したプリディストーション部132に対応する。また、電力増幅器12は、例えば図4に示した電力増幅器180に対応する。また、帰還系13は、例えば図4に示した周波数変換器172、直交検波器162、A/D変換器142に対応する。また、LUT14は、例えば図5に示した歪補償係数記憶部131に対応する。
乗算器11は、S/P変換器120から入力される送信信号x(t)と、送信信号x(t)の電力piに対応する歪補償係数h(i)とを乗算する。これにより、乗算器11は、送信信号x(t)に対して歪補償処理を行う。なお、乗算器11は、後述するLUT14から、送信信号x(t)の電力piに対応する歪補償係数h(i)を取得する。
電力増幅器12は、乗算器11から入力される送信信号の電力を増幅する。電力増幅器12によって電力増幅された送信信号は、図示しないアンテナや、帰還系13へ出力される。
帰還系13は、上述したように、例えば図4に示した周波数変換器172、直交検波器162、A/D変換器142に対応し、電力増幅器12によって電力増幅された送信信号をフィードバック信号y(t)として極座標変換部19へ出力する。
LUT14は、送信信号x(t)の離散的な各電力に対応するアドレス位置に、電力増幅器12で発生する歪みを補償するための歪補償係数を記憶する。なお、LUT14は、送信信号x(t)の離散的な各電力に対応する2次元アドレス位置に、歪補償係数を記憶してもよい。例えば、LUT14は、送信信号x(t)の電力piに一意に対応するX軸方向アドレスと、送信信号x(t)の電力piと送信信号x(t−1)の電力piとの差異ΔPに一意に対応するY軸方向アドレスとを保持する。そして、LUT14は、X軸方向アドレスとY軸方向アドレスとの組合せによって決定されるアドレス位置に、歪補償係数を記憶してもよい。また、LUT14は、上記のX軸方向アドレスとY軸方向アドレスと、さらに他の情報によって一意に対応するZ軸方向アドレスとの組合せによって決定されるアドレス位置に、歪補償係数を記憶してもよい。
アドレス生成回路15は、送信信号x(t)の電力piを演算し、演算結果の電力piに一意に対応するアドレスを生成する。なお、上記例のようにLUT14が二次元アドレス位置に歪補償係数を記憶する場合には、アドレス生成回路15は、送信信号x(t)の電力piを演算し、演算結果の電力piに一意に対応するX軸方向アドレスを生成する。また、アドレス生成回路15は、送信信号x(t)の電力piと、保持しておいた送信信号x(t−1)の電力piとの差異ΔPに一意に対応するY軸方向アドレスを生成する。
遅延部16は、アドレス生成回路15によって生成されたアドレスを遅延させてLUT14へ出力する。例えば、遅延部16は、送信信号x(t)がアドレス生成回路15に入力されてからフィードバック信号y(t)が減算器20へ入力されるまでの時間を遅延させて、アドレス生成回路15から入力されるアドレスをLUT14へ出力する。
ここで、アドレス生成回路15からLUT14へ入力されるアドレスは、乗算器11に用いられる歪補償係数の読み出しアドレスとなる。具体的には、LUT14は、アドレス生成回路15から入力されるアドレスに対応する歪補償係数を直交座標変換部25へ出力する。そして、乗算器11は、送信信号x(t)に、直交座標変換部25によって極座標系信号から直交座標系信号に変換された歪補償係数を乗算することにより歪補償処理を行う。
また、遅延部16からLUT14へ入力されるアドレスは、後述する振幅係数クリップ部24によって歪補償係数が書き込まれる書き込みアドレスとなる。なお、書き込みアドレスは、上記の読み出しアドレスと同様のアドレスである。遅延部16によってLUT14にアドレスを入力する時間を遅延させる理由は、後述する減算器20、乗算器21等が更新値となる歪補償係数を演算する時間を要するからである。
遅延部17は、送信信号x(t)が入力されてからフィードバック信号y(t)が減算器20へ入力されるまでの遅延時間を送信信号x(t)に付加する。例えば、遅延部17は、電力増幅器12における遅延時間D1と、帰還系13の遅延時間D2とを加算した遅延時間D=D1+D2を送信信号x(t)に付加する。
また、図6に示すように、無線装置100は、極座標変換部18と、極座標変換部19と、減算器20と、乗算器21と、遅延部22と、加算器23と、振幅係数クリップ部24とを有する。極座標変換部18、極座標変換部19、減算器20、乗算器21、加算器23は、例えば図5に示した歪補償係数演算部133に対応する。また、振幅係数クリップ部24は、例えば図5に示した歪補償係数更新部134に対応する。
極座標変換部18は、遅延部17から入力される直交座標系の送信信号x(t)を極座標系信号に変換する。そして、極座標変換部18は、極座標系信号に変換した送信信号を減算器20へ出力する。
極座標変換部19は、帰還系13から入力される直交座標系のフィードバック信号y(t)を極座標系信号に変換する。そして、極座標変換部19は、極座標系信号に変換したフィードバック信号を減算器20へ出力する。
減算器20は、極座標変換部18から入力される送信信号と、極座標変換部19から入力されるフィードバック信号との差e(t)を算出する。そして、減算器20は、送信信号とフィードバック信号との差e(t)を乗算器21へ出力する。
乗算器21は、減算器20から入力される送信信号とフィードバック信号との差e(t)に、ステップサイズパラメータμを乗算する。かかるステップサイズパラメータμは、歪補償係数を徐々に更新させるための値であり、歪補償係数の更新率を示す。
遅延部22は、LUT14から出力される歪補償係数h(i)に遅延時間Dを付加する。かかる遅延時間Dは、上記の遅延部17によって送信信号x(t)に付加される遅延時間Dと同様である。
加算器23は、乗算器21から出力される値μ・e(t)と、遅延部22から出力される歪補償係数h(i)とを加算する。これにより、加算器23は、LUT14に記憶されている歪補償係数h(i)の更新値となる歪補償係数を得る。
振幅係数クリップ部24は、極座標変換部18から入力される送信信号x(t)の電力piが電力閾値以上であるか否かを判定する。例えば、極座標変換部18から入力される送信信号x(t)が「r∠θ」である場合には、振幅係数クリップ部24は、「r」が電力閾値以上であるか否かを判定する。
そして、振幅係数クリップ部24は、送信信号x(t)の電力piが電力閾値以上である場合には、加算器23から入力される歪補償係数と第1閾値とを比較する。そして、振幅係数クリップ部24は、歪補償係数が第1閾値よりも大きい場合には、遅延部16からLUT14へ入力される書き込みアドレスが示す位置に、第1閾値を格納する。一方、振幅係数クリップ部24は、歪補償係数が第1閾値以下である場合には、書き込みアドレスが示す位置に、加算器23から入力される歪補償係数を格納する。すなわち、振幅係数クリップ部24は、加算器23から入力される歪補償係数が第1閾値よりも大きい場合には、歪補償係数を第1閾値にクリッピングする。
また、振幅係数クリップ部24は、送信信号x(t)の電力が電力閾値よりも小さい場合には、加算器23から入力される歪補償係数と第2閾値とを比較する。そして、振幅係数クリップ部24は、歪補償係数が第2閾値よりも大きい場合には、遅延部16からLUT14へ入力される書き込みアドレスが示す位置に、第2閾値を格納する。一方、振幅係数クリップ部24は、歪補償係数が第2閾値以下である場合には、遅延部16からLUT14へ入力される書き込みアドレスが示す位置に、加算器23から入力される歪補償係数を格納する。すなわち、振幅係数クリップ部24は、加算器23から入力される歪補償係数が第2閾値よりも大きい場合には、歪補償係数を第2閾値にクリッピングする。
[実施例2に係る無線装置による歪補償係数更新処理手順]
次に、図7を用いて、実施例2に係る無線装置100による歪補償係数更新処理の手順について説明する。図7は、実施例2に係る無線装置100による歪補償係数更新処理手順を示すフローチャートである。なお、以下では、図4及び図5に示した各部による歪補償係数更新処理について説明する。
図7に示すように、無線装置100のS/P変換器120は、送信信号を歪補償部130のプリディストーション部132及び歪補償係数演算部133へ入力する(ステップS101)。
続いて、歪補償部130のプリディストーション部132は、S/P変換器120から入力される入力信号の電力に対応する歪補償係数を歪補償係数記憶部131から取得し、取得した歪補償係数を用いて入力信号に対して歪補償処理を行う(ステップS102)。歪補償部130によって歪補償処理が行われた送信信号は、電力増幅器180へ入力される。そして、電力増幅器180によって電力増幅が行われた送信信号は、アンテナ191を介して空中へ放射されるとともに、歪補償部130の歪補償係数演算部133へフィードバックされる。
歪補償係数演算部133は、S/P変換器120から入力される入力信号と、フィードバック信号とに基づいて歪補償係数を演算する(ステップS103)。例えば、歪補償係数演算部133は、図5に示した例のように、入力信号とフィードバック信号との誤差信号e(t)にステップサイズパラメータμを乗算する。そして、歪補償係数演算部133は、乗算結果μ・e(t)に歪補償係数記憶部131に記憶されている歪補償係数を加算することで歪補償係数の更新値を演算する。
続いて、歪補償係数更新部134は、S/P変換器120から入力される信号の電力が電力閾値以上である場合には(ステップS104肯定)、歪補償係数演算部133によって得られた歪補償係数と第1閾値とを比較する(ステップS105)。
そして、歪補償係数更新部134は、歪補償係数が第1閾値よりも大きい場合には(ステップS105肯定)、歪補償係数記憶部131に記憶されている入力電力に対応の歪補償係数を第1閾値に更新する(ステップS106)。一方、歪補償係数更新部134は、歪補償係数が第1閾値以下である場合には(ステップS105否定)、歪補償係数記憶部131に記憶されている歪補償係数を、歪補償係数演算部133によって得られた歪補償係数に更新する(ステップS107)。
また、歪補償係数更新部134は、入力電力が電力閾値より小さい場合には(ステップS104否定)、歪補償係数演算部133によって得られた歪補償係数と第2閾値とを比較する(ステップS108)。
そして、歪補償係数更新部134は、歪補償係数が第2閾値よりも大きい場合には(ステップS108肯定)、歪補償係数記憶部131に記憶されている入力電力に対応の歪補償係数を第2閾値に更新する(ステップS109)。一方、歪補償係数更新部134は、歪補償係数が第2閾値以下である場合には(ステップS108否定)、歪補償係数記憶部131に記憶されている歪補償係数を、歪補償係数演算部133によって得られた歪補償係数に更新する(ステップS107)。
[実施例2の効果]
上述してきたように、実施例2に係る無線装置100は、電力増幅器180に入力される電力に応じて異なる閾値を用いて、歪補償係数更新処理を行う。これにより、実施例2に係る無線装置は、入力電力に応じて歪補償係数の上限値が異なる場合であっても、送信信号の所定品質を確保できる範囲で歪補償係数を更新することができるので、通信品質が確保された送信信号の電力範囲を広くすることができる。
また、一般に、電力増幅器180に入力される電力が電力増幅器180の飽和付近に達する頻度は低い。つまり、飽和付近電力範囲の歪補償係数が更新される頻度も低い。このため、飽和付近電力範囲の歪補償係数は信頼度が低いと言える。しかし、実施例2に係る無線装置100は、飽和付近電力範囲の歪補償係数を第1閾値にクリッピングする。これにより、無線装置100は、更新頻度が低い飽和付近電力範囲の歪補償係数を用いて歪補償処理を行う場合であっても、送信信号の所定品質を確保することができる。例えば、図3に示した例において、無線装置100は、飽和付近電力範囲の歪補償係数を「2.0」より大きい値に更新しない。すなわち、無線装置100は、電力増幅器180に入力される電力が「P83」までであれば、送信信号の所定品質を確保することができる。
ところで、上記実施例2では、図6に、無線装置100の詳細構成例を示したが、無線装置100の詳細構成例は、図6に示した例に限られない。図8に、無線装置100の詳細構成の他の例を示す。なお、以下では、既に示した構成部位と同様の機能を有する部位には同一符号を付すこととして、その詳細な説明を省略する。
図8に示す無線装置200は、図6に示した無線装置100と比較して、振幅係数クリップ部24の代わりに振幅係数クリップ部26を有する。振幅係数クリップ部26は、遅延部16から入力されるアドレスを用いて、送信信号x(t)の電力が電力閾値以上であるか否かを判定する。具体的には、遅延部16から入力されるアドレスは、送信信号x(t)の電力を特定することができる情報である。したがって、振幅係数クリップ部26は、遅延部16から入力されるアドレスによって表される送信信号x(t)の電力が電力閾値以上であるか否かを判定する。そして、振幅係数クリップ部26は、かかる判定処理後に、振幅係数クリップ部24と同様に、図7に示したステップS105〜S109における処理を行う。
なお、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報(例えば、図2、図3、図7等)については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
1 無線装置
2 電力増幅器
3 記憶部
4 歪補償部
5 演算部
6 比較部
7 更新部
11 乗算器
12 電力増幅器
13 帰還系
14 LUT
15 アドレス生成回路
16、17、22 遅延部
18、19 極座標変換部
20 減算器
21 乗算器
23 加算器
24、26 振幅係数クリップ部
25 直交座標変換部
100、200 無線装置
110 送信信号発生装置
120 S/P変換器
130 歪補償部
131 歪補償係数記憶部
132 プリディストーション部
133 歪補償係数演算部
134 歪補償係数更新部
141 D/A変換器
142 A/D変換器
150 基準搬送波出力部
161 直交変調器
162 直交検波器
171、172 周波数変換器
180 電力増幅器
190 方向性結合器
191 アンテナ

Claims (4)

  1. 入力される信号の電力を増幅する電力増幅器と、
    前記電力増幅器に入力される入力信号の所定の電力範囲毎に、前記電力増幅器で発生する歪みを補償するための歪補償係数を記憶する記憶部と、
    前記電力増幅器に入力される入力信号の電力に対応する歪補償係数を前記記憶部から取得し、取得した歪補償係数を用いて該入力信号に対して歪補償処理を行う歪補償部と、
    前記電力増幅器に入力される入力信号と前記電力増幅器から出力される出力信号とに基づいて、歪補償係数を演算する演算部と、
    前記電力増幅器への入力信号が前記歪補償係数の期待値の最大差が所定値以上である電力範囲の電力を有する場合、前記電力範囲に含まれる各入力信号に対する歪補償係数の期待値の最大差が所定値以上である電力範囲における最小電力の入力信号に対して所定品質を確保可能な最大の歪補償係数である第1閾値と、前記演算部によって得られた歪補償係数とを比較する比較部と、
    前記比較部による比較の結果、前記演算部によって得られた歪補償係数が前記第1閾値よりも大きい場合には、前記電力増幅器に入力される入力信号に対応する前記記憶部の歪補償係数を前記第1閾値に更新し、前記演算部によって得られた歪補償係数が前記第1閾値よりも大きくない場合には、前記電力増幅器に入力される入力信号に対応する前記記憶部の歪補償係数を前記演算部によって得られた歪補償係数に更新する更新部と
    を備えたことを特徴とする無線装置。
  2. 前記比較部は、前記電力増幅器に入力される入力信号の電力が所定の電力閾値よりも小さい場合には、前記演算部によって得られた歪補償係数と、前記第1閾値よりも大きい第2閾値とを比較し、
    前記更新部は、前記比較部による比較の結果、前記演算部によって得られた歪補償係数が前記第2閾値よりも大きい場合には、前記入力信号に対応する前記記憶部の歪補償係数を前記第2閾値に更新することを特徴とする請求項1に記載の無線装置。
  3. 電力増幅器に入力される入力信号の所定の電力範囲毎に、前記電力増幅器で発生する歪みを補償するための歪補償係数を記憶する記憶部と、
    前記電力増幅器に入力される入力信号の電力に対応する歪補償係数を前記記憶部から取得し、取得した歪補償係数を用いて該入力信号に対して歪補償処理を行う歪補償部と、
    前記電力増幅器に入力される入力信号と前記電力増幅器から出力される出力信号とに基づいて、歪補償係数を演算する演算部と、
    前記電力増幅器への入力信号が前記歪補償係数の期待値の最大差が所定値以上である電力範囲の電力を有する場合、前記電力範囲に含まれる各入力信号に対する歪補償係数の期待値の最大差が所定値以上である電力範囲における最小電力の入力信号に対して所定品質を確保可能な最大の歪補償係数である第1閾値と、前記演算部によって得られた歪補償係数とを比較する比較部と、
    前記比較部による比較の結果、前記演算部によって得られた歪補償係数が前記第1閾値よりも大きい場合には、前記電力増幅器に入力される入力信号に対応する前記記憶部の歪補償係数を前記第1閾値に更新し、前記演算部によって得られた歪補償係数が前記第1閾値よりも大きくない場合には、前記電力増幅器に入力される入力信号に対応する前記記憶部の歪補償係数を前記演算部によって得られた歪補償係数に更新する更新部と
    を備えたことを特徴とする歪補償装置。
  4. 電力増幅器による信号の歪を補償する歪補償方法であって、
    前記電力増幅器に入力される入力信号の所定の電力範囲毎に、前記電力増幅器で発生する歪みを補償するための歪補償係数を記憶する記憶部から、前記電力増幅器に入力される入力信号の電力に対応する歪補償係数を取得し、取得した歪補償係数を用いて該入力信号に対して歪補償処理を行う歪補償ステップと、
    前記電力増幅器に入力される入力信号と前記電力増幅器から出力される出力信号とに基づいて、歪補償係数を演算する演算ステップと、
    前記電力増幅器への入力信号が前記歪補償係数の期待値の最大差が所定値以上である電力範囲の電力を有する場合、前記電力範囲に含まれる各入力信号に対する歪補償係数の期待値の最大差が所定値以上である電力範囲における最小電力の入力信号に対して所定品質を確保可能な最大の歪補償係数である第1閾値と、前記演算ステップによって得られた歪補償係数とを比較する比較ステップと、
    前記比較ステップによる比較の結果、前記演算ステップによって得られた歪補償係数が前記第1閾値よりも大きい場合には、前記電力増幅器に入力される入力信号に対応する前記記憶部の歪補償係数を前記第1閾値に更新し、前記演算ステップによって得られた歪補償係数が前記第1閾値よりも大きくない場合には、前記電力増幅器に入力される入力信号に対応する前記記憶部の歪補償係数を前記演算ステップによって得られた歪補償係数に更新する更新ステップと
    を実行することを特徴とする歪補償方法。
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