JP5485903B2 - ダイカスト装置における射出シリンダの油圧回路 - Google Patents

ダイカスト装置における射出シリンダの油圧回路 Download PDF

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Description

本発明は、ダイカスト装置のプランジャを進退させる射出シリンダのピストン動作を制御する油圧回路に関する。
一般にダイカスト装置では、溶湯の射出速度や射出圧力等が不適切であると成形製品に様々な欠陥が生じる。例えば、射出速度が遅い場合や射出圧力が低い場合には、金型キャビティ内への湯回りが悪くなり成形製品に欠陥が生じる。一方、射出速度が速い場合や射出圧力が高い場合には、キャビティ内への湯回りは良くなるが金型の合わせ面に溶湯が侵入して成形製品にバリが生じるようになる。
そこで、従来から、溶湯の射出速度や射出圧力等を制御するため、プランジャを進退させる射出シリンダCに、図9に示すような油圧回路A1又はA2を設け、溶湯の射出速度を制御するようにしている。
これらの油圧回路A1又はA2は、油圧ポンプやアキュムレータ等の圧油源1から切替弁2を介して射出シリンダCのピストン後室R1に圧油を流入させる流入回路3と、射出シリンダCのピストン前室R2から流出する圧油を、切替弁2を介して油タンク4に戻す流出回路5とを有しており、図9(a)に示す所謂「イン(IN)絞り」の油圧回路A1では、流入回路3におけるピストン後室R1と切替弁2との間に流量制御弁6が設けられている。このような流量制御弁6が設けられたイン絞りの油圧回路A1では、ピストンPの作動によってピストン前室R2から流出回路5を介して油タンク4に戻される圧油に抵抗がないため、ピストンPやこれに接続されたピストンロッドPr等の機械的可動部分の慣性力が大きく、最大限の圧力で溶湯をキャビティに押し込むことができる。このため、溶湯の射出速度制御回路としてイン絞りの油圧回路A1を採用するダイカスト装置では、湯口が小さなイン絞り用の金型が装着されている。
一方、図9(b)に示す所謂「アウト(OUT)絞り」の油圧回路A2では、流出回路5におけるピストン前室R2と切替弁2との間に流量制御弁7が設けられている。このような流量制御弁7が設けられたアウト絞りの油圧回路A2では、ピストン前室R2から流出する圧油の流量を制御することにより、ピストンPやピストンロッドPr等の機械的可動部分の慣性力をも制御することができるので、溶湯の射出速度の調整が容易であるものの、流量制御弁7の流量を絞る際に生じる背圧によりピストンPが抵抗を受け、溶湯をキャビティに押し込む圧力が低下する場合がある。このため、溶湯の射出速度制御回路としてアウト絞りの油圧回路A2を採用するダイカスト装置では、湯口が大きなアウト絞り用の金型が装着されている。
このように、溶湯の射出速度を制御する射出シリンダの油圧回路に関し、イン絞りの油圧回路A1とアウト絞りの油圧回路A2とでは、その特性が大きく異なっており、それぞれの油圧回路には、その特性に応じた別個の金型が必要である。このため、例えば、射出シリンダの油圧回路としてイン絞りの油圧回路A1を備えたダイカスト装置に、湯口が大きなアウト絞り用の金型を装着した場合、溶湯が高い圧力を持ったまま一気に金型のキャビティ内へと供給されるのでバリ吹きが生じるようになると云う問題があった。
これに対し、イン絞り用の金型及びアウト絞り用の金型の何れにも対応でき得るような射出シリンダの油圧回路として、図10に示すように、ピストン後室R1への流入回路3に第1流量制御弁8を設けると共に、ピストン前室R2からの流出回路5に第2流量制御弁9を設け、前記第1流量制御弁8の開度に対応させて第2流量制御弁9の開度を制御する回路がある(例えば、特許文献1参照。)。
かかる油圧回路によれば、イン絞り用の金型を装着した場合には第1流量制御弁8の開度よりも第2流量制御弁9の開度を大きくするように制御し、逆に、アウト絞りの金型を装着した場合には第1流量制御弁8の開度よりも第2流量制御弁9の開度を絞るように制御する。
特開昭60−33863号公報
しかしながら、図10に示す油圧回路では、第1流量制御弁8の開度に対応させて第2流量制御弁9の開度を制御するようにしているので、イン絞り及びアウト絞りそれぞれの油圧回路が有する特性を中途半端な形でしか再現することができず、また、このように2つの流量制御弁8及び9の開度を同時に制御して油圧回路全体の制御を行っているため、非常にデリケートな制御が要求される。更に、2つの流量制御弁8及び9の開度を同時に制御するこのような油圧回路では、ちょっとしたバランスの崩れで射出シリンダCの動作が不安定になり、高品質な成形製品(ダイカスト製品)を得ることが困難であると云う問題があった。
それゆえに、本発明の主たる課題は、1つの回路でイン絞り及びアウト絞りを即座に切替可能に実現することができ、加えて、両方の特徴を備えたより高度な射出方法を実現でき、従来に増して高品質な成形製品を製造することのできるダイカスト装置における射出シリンダの油圧回路を提供することである。
請求項1に記載した発明は、
(a)ピストンロッドPrに連接されたプランジャ26を進退させる複動式の射出シリンダCのピストン後室R1に圧油源46からの圧油を供給する第1圧油路30と、
(b)前記射出シリンダCのピストン前室R2から油タンク48に圧油を戻す第2圧油路32と、
(c)前記第1圧油路30の圧油通流量を制御する第1流量制御弁34と、
(d)前記第2圧油路32の圧油通流量を制御する第2流量制御弁36と、
(e)前記第2流量制御弁36をバイパスするように前記第2圧油路32に接続されたバイパス圧油路38と、
(f)前記バイパス圧油路38に取り付けられ、前記第1流量制御弁34の単位時間当たりの圧油通流量よりも大なる単位時間当たりの圧油通流量を有するバイパス開閉弁40と、
(g)前記第1流量制御弁34、第2流量制御弁36及びバイパス開閉弁40の動作を制御する制御手段44とで構成された射出シリンダの油圧回路であって、
(h)前記制御手段44は、射出時において
遅くとも前記ピストンロッドPrの前進開始迄に前記バイパス開閉弁40を閉じると共に前記第1、第2流量制御弁34,36を開き、前記第2流量制御弁36の単位時間当たりの圧油通流量が前記第1流量制御弁34の単位時間当たりの圧油通流量よりも大きくなるように前記第2流量制御弁36の開度を設定し、
(i)前記ピストンロッドPrが、キャビティ22内でのサージ圧が所定の値を超えた位置P2まで前進した時点で、前記第2流量制御弁36の単位時間当たりの圧油通流量が前記第1流量制御弁34の単位時間当たりの圧油通流量よりも小さく且つ設定値に従うように前記第2流量制御弁36の開度を絞る機能を備えることを特徴とする、
(j)ダイカスト装置12における射出シリンダCの油圧回路10である。
本発明では、上記のように制御手段44を構成したので、第1流量制御弁34、第2流量制御弁36及びバイパス開閉弁40の動作を制御することにより、1台のマシンで当該油圧回路10を即座にイン絞り又はアウト絞りに完全に切り替えることができる。
とりわけ、射出シリンダCの射出動作開始から終了直前迄、パワーが大きく製品の湯回りがよいイン絞りで油圧回路10を構成し、緻密な速度制御が必要な射出シリンダCの射出動作終了直前から終了迄、速度調整が容易なアウト絞りで油圧回路10を構成しているので、キャビティ22内に溶湯がほぼ充填された状態の射出動作終了直前においてキャビティ22内で型締力を越えるようなサージ圧が立ちすぎるのを防止することができ、移動・固定両金型の隙間に溶湯が差し込んで成形品周縁に発生するダイカスト成形品に特有のバリ立ちを解消でき、かつ、本装置では湯口が大きな固定金型は勿論、湯口が小さな固定金型も使用することができ、これにより溶湯の噴出速度を増してキャビティ22全体に十分に溶湯が廻った製品欠けのない高品質のダイカスト成形製品を製造することができる。
請求の範囲第2項に記載した射出シリンダCの油圧回路10はその具体例で、
(k) 前記第1流量制御弁34は、モータMによって開度調整され、
(l) 前記バイパス開閉弁40は、方向ロジック弁であって、前記圧油源46からの圧油をパイロット信号として前記バイパス圧油路38を開閉するものであり、
(m) 前記制御手段44により、前記第1流量制御弁34を開閉するように制御される第1方向切替弁35と、
(n) 前記制御手段44により、前記方向ロジック弁40に前記パイロット信号として与えられる圧油の通流方向を切り替える第2方向切替弁42とをさらに有することを特徴とする。
本発明によれば、1つの回路でイン絞り及びアウト絞りを即座に切替可能に実現することができ、加えて従来にない高品質な成形製品を製造することのできるダイカスト装置における射出シリンダの油圧回路を提供することができる。
本発明の油圧回路が適用されるダイカスト装置の要部を示した概略図である。 本発明の油圧回路の要部を示す回路図である。 本発明の油圧回路をイン絞りの回路とした場合の要部を示す回路図である。 イン絞りの場合におけるプランジャの動作を示す動作図である。 本発明の油圧回路によって作動するプランジャの状態を示す説明図である。 本発明の油圧回路をアウト絞りの回路とした場合の要部を示す回路図である。 アウト絞りの場合におけるプランジャの動作を示す動作図である。 イン+アウト絞りの場合におけるプランジャの動作を示す動作図である。 従来の射出シリンダの油圧回路を示す回路図で、(a)はイン絞りのものを、(b)はアウト絞りのものを示す。 従来の射出シリンダの油圧回路の改良例を示す回路図である。
符号の説明
10…油圧回路
12…ダイカスト装置
14…固定ダイプレート
16…移動ダイプレート
18…固定金型
20…移動金型
22…キャビティ
24…スリーブ
26…プランジャ
28…シリンダ本体
30…第1圧油路
32…第2圧油路
33…第3圧油路
34…第1流量制御弁
35…第1方向切替弁
36…第2流量制御弁
37…弁開閉用配管
38…バイパス圧油路
40…バイパス開閉弁(方向ロジック弁)
42…第2方向切替弁
44…制御手段
46…圧油源
48…油タンク
50…第1パイロット圧油路
52…第2パイロット圧油路
54…パイロット戻り圧油路
56a,b,c,d,e,f,g…配線
100…第3流量制御弁
102…第3方向切替弁
104…第4方向切替弁
106…ロジック弁
108…パイロット操作チェック弁
110…第3パイロット圧油路
112…パイロット戻り圧油路
114…パイロット配管
116…パイロット戻り圧油路
C…射出シリンダ
P…ピストン
Pr…ピストンロッド
R1…ピストン後室
R2…ピストン前室
以下、本発明を図示実施例に従って詳述する。図1は、本発明の油圧回路が適用されるダイカスト装置12の要部を示した概略図である。また、図2は本発明の油圧回路10の要部を示す回路図である。図1中、14は固定ダイプレート、16は移動ダイプレート、18は固定金型、20は移動金型、22はキャビティをそれぞれ示す。
このうち固定ダイプレート14には、上部に注湯口24aが設けられ、その内部がキャビティ22に連通する筒状のスリーブ24が装着されており、このスリーブ24の内部にプランジャ26が摺動自在に挿入されている。そして、このプランジャ26には、これをスリーブ24の内部で進退移動させる射出シリンダCが接続されている。
射出シリンダCは、密閉円筒状のシリンダ本体28を有しており、このシリンダ本体28の内部には、ピストンPが軸方向へ摺動自在に収容されている。このため、該シリンダ本体28の内部空間は、ピストン後室R1とピストン前室R2とに二分されている。また、ピストンPのピストン前室R2側には、一端が該ピストンPに連設され、他端がシリンダ本体28の外部へと突出すると共にプランジャロッド26aを介してプランジャ26に接続される長尺のピストンロッドPrが取り付けられている。
そして、射出シリンダCには、図2に示すような油圧回路10が接続されている。この油圧回路10は、大略、第1圧油路30、第2圧油路32、第3圧油路33、第1流量制御弁34、第2流量制御弁36、第3流量制御弁100、バイパス圧油路38、バイパス開閉弁(例えば、方向ロジック弁)40、第1、第2、第3、第4方向切替弁35、42、102、104、ロジック弁106、パイロット操作チェック弁108及び制御手段44並びにその他の配管系で構成されている。
第1圧油路30は、一端が射出シリンダCのピストン後室R1に連通接続されると共に、他端が油圧ポンプ70から圧油が供給されるアキュムレータなどの圧油源46に接続されることにより、ピストン後室R1に圧油を供給する流路である。この第1圧油路30の途中には、第1流量制御弁34が取り付けられており、さらに、第1流量制御弁34よりも圧油源46側には、ロジック弁106が取り付けられている。
第1流量制御弁34は、第1圧油路30を通流する圧油の流量を制御するためのもので、本実施例の油圧回路10では、この第1流量制御弁34として、パルスモータ或いはサーボモータ駆動により流路の全閉から全開までの弁開度を制御して所定の流量に即座に対応することができる高速応答性を備えた流量制御弁(いわゆる高速フローコントローラ)を使用している。図の実施例に示す第1流量制御弁34の制御された弁開度における弁開閉は第1方向切替弁35からの圧油供給・遮断と内蔵バネの弾発力のバランスによって行われる。なお、第1流量制御弁34はこれに限られず、圧油通流量の制御が出来れば足り、後述する第2流量制御弁36と同じく、第1流量制御弁34に直動形高速リニアサーボ弁をパイロットステージに配置してメインスプールを駆動する、外部パイロット・外部ドレン形の大流量サーボ弁を使用し、制御手段44によって直接開閉制御することも可能であるが、本実施例では、コストの面から高速フローコントローラを用いている。
第1方向切替弁35は、圧油源46から第1流量制御弁34に至る弁開閉用配管37に設置されており、制御手段44によって開閉制御されるようになっている。
ロジック弁106は、第1圧油路30を開閉するための弁で、第1圧油路30の圧油源46側が接続される第1ポート106a、第1ポート106aを通過した圧油を射出シリンダCへと流出させる第2ポート106b、該第2ポート106bを開閉するポペット106c及びパイロット接続ポート106dで構成されている。また、ケーシング内を摺動するポペット106cとパイロット接続ポート106dが設けられたケーシング側面との間には、ポペット106cを第2ポート106bの方向へ押圧する押圧部材106e(本実施例では、バネ)が設けられている。
パイロット接続ポート106dには、第1圧油路30から分岐した第3パイロット圧油路110が接続されている。この第3パイロット圧油路110の途中には、後述する第3方向切替弁102が取り付けられており、この第3方向切替弁102が開の場合において、この第3パイロット圧油路110を介してパイロット接続ポート106dに圧油源46の圧油(すなわちパイロット信号)が与えられることにより、第2ポート106bが閉塞されるようになっている。
第3方向切替弁102は、ロジック弁106にパイロット信号として与えられる圧油の通流方向を切り替えるための弁であり、二位置四方弁102aと、前記二位置四方弁102aを切替操作するソレノイド102bとで構成されている。
このうち、二位置四方弁102aのBポートはプラグなどで盲にされている。そして、第3方向切替弁102のソレノイド102bがオフの場合には、第3パイロット圧油路110を介してロジック弁106のパイロット接続ポート106dに圧油が供給されるようになっており、ソレノイド102bをオンにしたときには、第3パイロット圧油路110を介してロジック弁106のパイロット接続ポート106dに供給されていた圧油が、一端が二位置四方弁102aのTポートに接続され他端が第2圧油路32に接続されたパイロット戻り圧油路112を経由して油タンク48に戻されるようになっている。
第3圧油路33は、一端が第1流量制御弁34とロジック弁106との間の第1圧油路30に連通接続されると共に、他端が圧油源46に接続された流路である。この第3圧油路33の途中には、第3流量制御弁100が取り付けられており、さらに、第3流量制御弁100よりも圧油源46側には、パイロット操作チェック弁108が取り付けられている。
第3流量制御弁100は、第3圧油路33を通流する圧油の流量を制御するためのもので、本実施例では、この第3流量制御弁100として、流路の全閉から全開までの弁開度を制御して所定の流量に対応することができる電磁比例弁が使用されている。
パイロット操作チェック弁108は、パイロット信号(圧油)が与えられていない状態では、普通のチェック弁として一方向にのみ流路を開き、パイロット信号が与えられている状態では、両方向の流路を閉塞する機能を有する弁であり、圧油源46から射出シリンダCに向けて圧油を通流させることができるように配設されている。
第4方向切替弁104は、圧油源46からパイロット操作チェック弁108に至るパイロット配管114に設置され、二位置四方弁104aと、前記二位置四方弁104aを切替操作するソレノイド104bとで構成されており、制御手段44によって開閉制御され、パイロット操作チェック弁108にパイロット信号として与えられる圧油の通流方向を切り替えるため弁である。
このうち、二位置四方弁104aのBポートはプラグなどで盲にされている。そして、第4方向切替弁104のソレノイド104bがオフの場合には、パイロット配管114を介してパイロット操作チェック弁108に圧油が供給されるようになっており、ソレノイド104bをオンにしたときには、パイロット操作チェック弁108に供給されていた圧油が、一端が二位置四方弁104aのTポートに接続され他端が第2圧油路32に接続されたパイロット戻り圧油路116を経由して油タンク48に戻されるようになっている。
第2圧油路32は、一端が射出シリンダCのピストン前室R2に連通接続されると共に、他端が油タンク48に接続されることにより、ピストン前室R2内の圧油を油タンク48へと戻す流路である。この第2圧油路32の途中には、第2流量制御弁36が取り付けられると共に、この第2流量制御弁36をバイパスするバイパス圧油路38が設けられている。
第2流量制御弁36は、第2圧油路32を通流する圧油の流量を制御するためのもので、本実施例の油圧回路10では、この第2流量制御弁36として、直動形高速リニアサーボ弁をパイロットステージに配置してメインスプールを駆動する、外部パイロット・外部ドレン形の大流量サーボ弁を使用している。
バイパス圧油路38は、上述のように、第2圧油路32に取り付けられた第2流量制御弁36をバイパスするための流路で、その途中には、方向ロジック弁40が取り付けられている。
方向ロジック弁40は、バイパス圧油路38を開閉するための弁で、バイパス圧油路38の射出シリンダC側が接続される第1ポート40a、第1ポート40aを通過した圧油を油タンク48側のバイパス圧油路38へと流出させる第2ポート40b、第2ポート40bを開閉するポペット40c、パイロット接続ポート40d及び側面パイロット接続ポート40eで構成されている。また、ケーシング内を摺動するポペット40cの長手方向所定位置には周方向溝が設けられており、該周方向溝とケーシングの内壁との間に空間40fが形成されている。この空間40fには側面パイロット接続ポート40eから圧油(パイロット信号)が供給されるようになっており、また、方向ロジック弁40のこの空間40fを含めたパイロット接続ポート40d側の内径D1が、空間40fより第1ポート40a及び第2ポート40b側の内径D2よりも大きくなるように形成されている。
このうち、パイロット接続ポート40dには、第1圧油路30から分岐した第1パイロット圧油路50が接続されており、後述する第2方向切替弁42が開の場合において、この第1パイロット圧油路50を介してパイロット接続ポート40dに圧油源46の圧油(すなわちパイロット信号)が与えられることにより、第2ポート40bが閉塞されるようになっている。
また、側面パイロット接続ポート40eには、第1パイロット圧油路50から分岐した第2パイロット圧油路52が接続されている。パイロット接続ポート40dにパイロット信号が与えられていない状態(第2方向切替弁42が閉状態)において、この第2パイロット圧油路52を介して側面パイロット接続ポート40eに圧油源46の圧油が与えられることにより、内径D1が内径D2よりも大であることから、第2ポート40bを閉塞していたポペット40cを即座にパイロット接続ポート40d側へと後退させて当該第2ポート40bが瞬時に開放される。
そして、パイロット接続ポート40dに接続された第1パイロット圧油路50の途中(より具体的には第2パイロット圧油路52の分岐位置よりも方向ロジック弁40側)には、第2方向切替弁42が取り付けられている。
第2方向切替弁42は、方向ロジック弁40にパイロット信号として与えられる圧油の通流方向を切り替えるための弁であり、二位置四方弁42aと、前記二位置四方弁42aを切替操作するソレノイド42bとで構成されている。
このうち、二位置四方弁42aのBポートはプラグなどで盲にされている。そして、第2方向切替弁42のソレノイド42bがオフの場合には、第1パイロット圧油路50を介して方向ロジック弁40のパイロット接続ポート40dに圧油が供給されるようになっており、ソレノイド42bをオンにしたときには、第1パイロット圧油路50を介して方向ロジック弁40のパイロット接続ポート40dに供給されていた圧油が、一端が二位置四方弁42aのTポートに接続され他端が第2圧油路32に接続されたパイロット戻り圧油路54を経由して油タンク48に戻されるようになっている。
制御手段44は、射出シリンダCが所定の動作を行うように、第1流量制御弁34、第2流量制御弁36及び第1、2方向切替弁35、42などの動作を制御するものであり、シーケンサ44a、操作部44b及び表示部44cを有する。
シーケンサ44aは、配線56a、56b、56c、56d、56e、56f及び56gのそれぞれに接続された第1流量制御弁34、第2流量制御弁36、第1方向切替弁35、第2方向切替弁42、第3流量制御弁100、第3方向切替弁102及び第4方向切替弁104などに対して、所定のプログラムに基づいた命令信号(例えばパルス信号など)を発信して、射出シリンダCの動作を制御するものである。また、操作部44bは、射出シリンダCの起動や停止を行うスイッチやシーケンサ44aのプログラムを変更するためのキーボードやタッチパネルなどが配置されたものであり、表示部44cは、シーケンサ44aによる射出シリンダCの制御状況などを表示するものである。
そして、以上のように構成された油圧回路10には、射出シリンダCのピストンPの公知の復帰回路(図示せず)が一体として設けられており、ピストンPの復帰時には圧油が油圧ポンプ70からピストン前室R2に供給されるとともに、ピストン後室R1内の圧油が油タンク48に戻される。
次に、上述した油圧回路10を有する射出シリンダCの制御方法について、「イン絞り」の場合、「アウト絞り」の場合、及び「イン+アウト絞り」の場合について順に説明する。
(「イン絞り」の場合)
まず初めに、射出シリンダCのピストンPがピストン後室R1側に寄ったスタート位置にある状態で、制御手段44は、図3に示すように、第1方向切替弁35を開(ソレノイド35bをオフ)に、第2方向切替弁42を閉(ソレノイド42bをオン)に、第3方向切替弁102を開(ソレノイド102bをオフ)に、そして、第4方向切替弁104を開(ソレノイド104bをオフ)にしている。また、第2流量制御弁36は、制御手段44によって全閉状態にされている。図4において、「イン絞り」の場合におけるプランジャ26の動作を示すと共に、図5において、動作図のP0〜P3に対応するプランジャ26の位置を示す。
この状態において、第1方向切替弁35が開かれていることにより、弁開閉用配管37を通った圧油は、内蔵バネに抗して第1流量制御弁34の弁体34aを移動させて第1流量制御弁34の制御手段44による所定の制御開度を限度として第1流量制御弁34における第1圧油路30が開かれている。
また、第2方向切替弁42が閉じられていることにより、第1パイロット圧油路50の圧油は油タンク48に抜け、同時に第1圧油路30から第2パイロット圧油路52を通った圧油が側面パイロット接続ポート40eから方向ロジック弁40の空間40fに入る。このとき、内径D1は内径D2よりも大であることから、ポペット40cはパイロット接続ポート40d側へと移動し、この結果、第1ポート40aと第2ポート40bとの間の流路が開かれ、これによってバイパス圧油路38が開となる。
また、第3方向切替弁102が開かれていることにより、圧油源46からの圧油は第3パイロット圧油路110を通ってロジック弁106のパイロット接続ポート106dに供給され、ロジック弁106の第2ポート106bが閉塞されることにより、第1圧油路30が閉じられている。
さらに、第4方向切替弁104が開かれていることにより、圧油源46からの圧油はパイロット配管114を通ってパイロット操作チェック弁108に供給され、第3圧油路33は、パイロット操作チェック弁108によって閉じられる。このように、圧油源46から射出シリンダCへの圧油の供給路30、33がすべて閉じられていることから、射出シリンダCへの圧油の供給は停止されている。
この状態で、最初に、制御手段44は、第4方向切替弁104のソレノイド104bをオンにして、第4方向切替弁104を閉じる。すると、パイロット操作チェック弁108に供給されていた圧油は油タンク48に戻され、パイロット操作チェック弁108は、圧油源46から射出シリンダCに向かう圧油の流れに対して第3圧油路33を開く。すると、圧油源46の圧油は、パイロット操作チェック弁108から第3流量制御弁100を通過して第1圧油路30に至り、さらに、設定開度で開となっている第1流量制御弁34を通過した後、射出シリンダCのピストン後室R1に導入される。
パイロット操作チェック弁108が開いた後、制御手段44は、第3流量制御弁100において単位時間当たりに通流させることのできる圧油量(以下、単に「圧油通流量」と記載する。)が徐々に大きくなるように第3流量制御弁100を制御する。第3流量制御弁100の圧油通流量が徐々に大きくなるにつれて、圧油の射出シリンダCへの流入速度も徐々に速くなり、射出シリンダCの射出速度も徐々に速くなる(図4におけるA部分)。
第3流量制御弁100の圧油通流量が大きくなり、射出シリンダCが所定の射出速度に達すると、制御手段44は、第3方向切替弁102のソレノイド102bをオンにして、第3方向切替弁102を閉じる。すると、ロジック弁106のパイロット接続ポート106dに供給されていた圧油がパイロット戻り圧油路112を経由して油タンク48に戻され、ロジック弁106のポペット106cが第1ポート106aを介して圧油から押圧力を受けてパイロット接続ポート106d側へ移動することにより、第2ポート106bが開放される。
ロジック弁106の第2ポート106bが開放されると、圧油源46からの圧油は、第1圧油路30(その途中のロジック弁106および第1流量制御弁34)を通って一気に射出シリンダCに導入されることから、圧油の射出シリンダCへの流入速度も予め設定された第1流量制御弁34の設定開度に対応する圧油通流量まで一気に増加し、これに伴い、射出速度も一気に速くなる(図4におけるB部分)。
ピストン後室R1への圧油の供給がなされると、ピストン前室R2に溜まっていた圧油が予め開放されている方向ロジック弁40の第1ポート40a及び第2ポート40bを経由してタイムラグなしに油タンク48へと抜けるので、高速で溶湯の射出充填が行なわれる。
続いて、プランジャ26が図5に示すプランジャ停止位置P1に達すると、射出シリンダCのピストン後室R1に連設された(図示しない)増圧シリンダが作動を開始し、プランジャ26を図5に示す射出充填終了位置P0まで前進させ、キャビティ22内の溶湯に圧力を加え(押湯効果)、溶湯の冷却凝固を図る。
そして、溶湯の凝固が完了すると、制御手段44によって第2方向切替弁42のソレノイド42bがオンされると共に、図示しない復帰回路系に切り替えられることにより、ピストン前室R2に圧油が供給され、ピストン後室R1に供給された圧油が油タンク48へと戻される。これにより射出シリンダCのピストンPがスタート位置へと戻され、射出シリンダCの1サイクルの動作が完了する。
以上のように、第2方向切替弁42を閉じることにより、イン絞りの油圧回路10が構成される。なお、射出シリンダCのピストンPがスタート位置にある場合、プランジャ26の先端は、図5に示すように、スリーブ24内にて最も後退したP3の位置に配置されるようになる。
(「アウト絞り」の場合)
まず始めに、射出シリンダCのピストンPがピストン後室R1側に寄ったスタート位置にある状態で、制御手段44は、図6に示すように、第1方向切替弁35を開(ソレノイド35bをオフ)に、第2方向切替弁42を開(ソレノイド42bをオフ)に、第3方向切替弁102を開(ソレノイド102bをオフ)に、そして、第4方向切替弁104を開(ソレノイド104bをオフ)にしている。図7において、「アウト絞り」の場合におけるプランジャ26の動作を示す。
また、第2流量制御弁36の圧油通流量が第1流量制御弁34の圧油通流量よりも小さくなるように、第2流量制御弁36の開度が制御手段44によって予め設定されている。
この状態において、第1方向切替弁35が開かれていることにより、「イン絞り」の場合と同様、所定の制御開度を限度として、第1流量制御弁34における第1圧油路30が開かれている。
また、第2方向切替弁42が開かれていることにより、パイロット信号となる圧油が方向ロジック弁40のパイロット接続ポート40dに与えられ、ポペット40cが移動することにより方向ロジック弁40が即座に閉操作されてバイパス圧油路38が閉じられている。
また、第3方向切替弁102が開かれ、第4方向切替弁104が開かれていることにより、「イン絞り」の場合と同様、第1圧油路30はロジック弁106によって閉じられ、第3圧油路33はパイロット操作チェック弁108によって閉じられている。このように、圧油源46から射出シリンダCへの圧油の供給路30、33がすべて閉じられており、射出シリンダCへの圧油の供給は停止されている。
この状態で、最初に、制御手段44は、第4方向切替弁104のソレノイド104bをオンにして、第4方向切替弁104を閉じる。すると、「イン絞り」の場合と同様に、パイロット操作チェック弁108に供給されていた圧油は油タンク48に戻され、パイロット操作チェック弁108は、圧油源46から射出シリンダCに向かう圧油の流れに対して第3圧油路33を開く。すると、圧油源46の圧油は、パイロット操作チェック弁108から第3流量制御弁100を通過して第1圧油路30に至り、さらに、第1流量制御弁34を通過した後、射出シリンダCのピストン後室R1に導入される。
パイロット操作チェック弁108が開いた後、制御手段44は、第3流量制御弁100の圧油通流量が徐々に大きくなるように第3流量制御弁100の開度を制御する。そして、第3流量制御弁100の開度が徐々に大きくなるにつれて、圧油の射出シリンダCへの流入速度も徐々に速くなり、射出シリンダCの射出速度も徐々に速くなる(図7におけるA部分)。
第3流量制御弁100の圧油通流量が大きくなり、射出シリンダCが所定の射出速度に達すると、制御手段44は、第3方向切替弁102のソレノイド102bをオンにして、第3方向切替弁102を閉にする。すると、ロジック弁106のパイロット接続ポート106dに供給されていた圧油がパイロット戻り圧油路112を経由して油タンク48に戻され、ロジック弁106のポペット106cが第1ポート106aを介して圧油から押圧力を受けてパイロット接続ポート106d側へ移動することにより、第2ポート106bが開放される。
ロジック弁106の第2ポート106bが開放されると、圧油源46からの圧油は、第1圧油路30(その途中のロジック弁106および第1流量制御弁34)を通って一気に射出シリンダCに導入される。
このとき、第2流量制御弁36の開度(図7における「設定開度1」)は、第2流量制御弁36の圧油通流量が第1流量制御弁34の圧油通流量よりも小さくなるように予め設定されていることから、圧油の射出シリンダCへの流入速度も予め設定された第2流量制御弁36の設定開度に対応する速度まで一気に速くなり、これに伴い、射出シリンダCの射出速度も一気に速くなる(図7におけるB部分)。
続いて、プランジャ26が図5におけるP2の位置に達すると、制御手段44が第2流量制御弁36の開度を予め設定した開度(図7における「設定開度2」)まで急激に絞り、射出シリンダCへの圧油の流入速度を急激に低下させる(図7におけるC部分)。
ここで、位置P2は、射出充填終了直前であって、そのまま慣性力が大きな高速の状態でプランジャ26を作動させてキャビティ22内に溶湯を射出充填すると、製品にバリ立ちが生じるようになる臨界位置である。この位置P2は、例えば、製品のバリ立ちの状態とプランジャ26の減速位置とを対比することによって決定することが出来るし、圧力計などでサージ圧を検出することによって決定することも出来る。
その後、プランジャ26が図5に示すプランジャ停止位置P1に達すると、図示しない増圧シリンダが作動を開始して溶湯の冷却凝固を行い、その後、射出シリンダCのピストンPがスタート位置へと戻されて射出シリンダCの1サイクルの動作が完了するのは、「イン絞り」の場合と同様である。
以上のように、第2方向切替弁42を開にすることにより、アウト絞りの油圧回路10が構成される。
したがって、この油圧回路10によれば、1つの回路でイン絞り及びアウト絞りを即座に切替可能に実現することができ、高品質な成形製品を製造することのできるダイカスト装置における射出シリンダの油圧回路を提供することができる。
(「イン+アウト絞り」の場合)
「イン+アウト絞り」は、溶湯の射出充填の開始位置P3から終了直前の位置P2までを「イン絞り」で行い、終了直前の位置P2からプランジャ停止位置P1までを「アウト絞り」とする方法である。図8において、「イン+アウト絞り」の場合におけるプランジャ26の動作を示す。
すなわち、まず初めに、第2流量制御弁36の圧油通流量が第1流量制御弁34の圧油通流量よりも大きくなるように第2流量制御弁36の開度を設定するとともに(図8における「設定開度1」)、第2方向切替弁42のソレノイド42bをオフにして第2方向切替弁42を開くことにより、方向ロジック弁40がバイパス圧油路38を閉じた状態にする(つまり、各方向切替弁35、42、102、104の状態は、図6と同じになる)。
その後、第4方向切替弁104を閉じ、第3流量制御弁100の開度を徐々に大きくすることにより、射出シリンダCの射出速度が徐々に速くなる(図8のA部分)。所定の射出速度に達すると、第3方向切替弁102を閉じることにより、第1流量制御弁34の設定開度に対応する圧油通流量の圧油が射出シリンダCに流入し(すなわち、「イン絞り」)、ピストンPがピストン前室R2側へと高速で前進する(図8のB部分)。このとき、ピストン前室R2に溜まった圧油は、第2圧油路32、及び第1流量制御弁34の圧油通流量よりも大きな圧油通流量に設定された第2流量制御弁36を経由して抵抗なく油タンク48へと戻される。
続いて、プランジャ26が図5におけるP2の位置に達すると、制御手段44が、第2流量制御弁36の開度を第2流量制御弁36の圧油通流量が第1流量制御弁34の圧油通流量よりも小さくなるように予め設定した開度(図8における「設定開度2」)まで急激に絞り、射出シリンダCへの圧油の流入速度を急激に低下させる(アウト絞り)。そして、プランジャ26が図5に示すP1のプランジャ停止位置に到達するまで射出シリンダCをこのアウト絞りの油圧回路10で低速にて作動させる(図8におけるC部分)。
上述した、「イン+アウト絞り」によれば、射出シリンダCの射出動作開始時には、パワーが大きく製品の湯回りがよいイン絞りで油圧回路10を構成し、緻密な速度制御が必要な射出シリンダCの射出動作終了直前には、速度調整が容易なアウト絞りで油圧回路10を構成しているので、キャビティ22内でサージ圧が立ちすぎるのを防止することができ、バリ立ちなどがなく、かつ、湯口が小さな金型を使用することにより溶湯の噴出速度を増して、製品全体に十分に溶湯が廻った製品欠けのない高品質の成形製品を製造することができる。
したがって、前記「所定の位置」とは、キャビティ22内でサージ圧を検出しておき、該サージ圧が所定の値を超えた位置ということになる。サージ圧が高まる位置が予め分かっている場合は、位置制御とすることも可能である。

Claims (2)

  1. ピストンロッドに連接されたプランジャを進退させる複動式の射出シリンダのピストン後室に圧油源からの圧油を供給する第1圧油路と、
    前記射出シリンダのピストン前室から油タンクに圧油を戻す第2圧油路と、
    前記第1圧油路の圧油通流量を制御する第1流量制御弁と、
    前記第2圧油路の圧油通流量を制御する第2流量制御弁と、
    前記第2流量制御弁をバイパスするように前記第2圧油路に接続されたバイパス圧油路と、
    前記バイパス圧油路に取り付けられ、前記第1流量制御弁の単位時間当たりの圧油通流量よりも大なる単位時間当たりの圧油通流量を有するバイパス開閉弁と、
    前記第1流量制御弁、第2流量制御弁及びバイパス開閉弁の動作を制御する制御手段とで構成された射出シリンダの油圧回路であって、
    前記制御手段は、射出時において、
    遅くとも前記ピストンロッドの前進開始迄に前記バイパス開閉弁を閉じると共に前記第1、第2流量制御弁を開き、前記第2流量制御弁の単位時間当たりの圧油通流量が前記第1流量制御弁の単位時間当たりの圧油通流量よりも大きくなるように前記第2流量制御弁の開度を設定し、
    前記ピストンロッドが、キャビティ内でのサージ圧が所定の値を超えた位置まで前進した時点で、前記第2流量制御弁の単位時間当たりの圧油通流量が前記第1流量制御弁の単位時間当たりの圧油通流量よりも小さく且つ設定値に従うように前記第2流量制御弁の開度を絞る機能を備えることを特徴とするダイカスト装置における射出シリンダの油圧回路。
  2. 前記第1流量制御弁は、モータによって開度調整され、
    前記バイパス開閉弁は、方向ロジック弁であって、前記圧油源からの圧油をパイロット信号として前記バイパス圧油路を開閉するものであり、
    前記制御手段により、前記第1流量制御弁を開閉するように制御される第1方向切替弁と、
    前記制御手段により、前記方向ロジック弁に前記パイロット信号として与えられる圧油の通流方向を切り替える第2方向切替弁とをさらに有することを特徴とする請求項1に記載のダイカスト装置における射出シリンダの油圧回路。
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